植物部会の4月活動報告

月 日 : 4月5日(水)曇り

行 先 : くろんど園地(交野市)

参加者 : 30名

 窓から見る京阪沿線の桜はもう終局を迎えていた。今年の桜の開花は早かったが、くろんど園地内の山桜は咲いていてくれているだろうか・・・、私市駅に集まったのは新部会員7名が加わった総勢30名、コロナ禍からようやく解放されて部会としても久し振りの遠出だ。観察は早速に駅前から始まった。春の草花であるヒメオドリコソウ、タンポポ、キュウリグサ、スズメノエンドウ、ホトケノザ・・・等々の花は真っ盛りだ。空き地や道路ではヒメスミレが咲いている。 長蛇となって住宅路を進むが、車の通行もあり、ゆっくりは観察できない。その沿道にはシャガ、ヤエムグラ、ムラサキケマン、ハコベ、クサイチゴ等が群生して咲く。住宅地を抜けると林の道になりヤマブキの黄花、コバノミツバツツジの紫花が飛び込んできた。そして回りの木々の芽ぶきが始まっており景色は急に緑鮮やかになる。 マルバアオダモは満開で、コバノガマズミ、カマツカ、サルトリイバラは咲き始めだ。 月輪の滝を過ぎると道は急勾配の山道となる。その沿道をニオイタチツボスミレ、ナガバタチツボスミレ、シハイスミレが次々と咲いており、登りのしんどさを慰めてくれる。

 すいれん池で昼食後は広い上りの自然歩道だ。シダレザクラやソメイヨシノ等の桜は既に散って、ヤマザクラやカスミザクラも満開を過ぎていた。道路にはアオイスミレ、スミレ、ニョイスミレ、タチツボスミレ、フモトスミレ、ヒメハギ、ムラサキサキゴケ、カキドオシ等の小さな可憐な花々が咲き我々を楽しましてくれる。ヤブツバキやナガバモミジイチゴの花はあちらこちらに、イロハモミジやハンノキ、コナラ属等の樹木は新芽を吹き、蕾を開き始めていた。

 目的地、「八ツ橋」に1時半頃ようやく到着。当たりは一面にミズバショウの花が咲き見事だ。カタクリの花もその近くに咲き誇り、充分な管理が窺える。ショウジョウバカマやアオイスミレの花もその中に咲き混じり、暫く時間を忘れ観賞。そして充分に満足して「八つ橋」を後にした。 今回はスミレの野生種10種と外来種2種(アメリカスミレサイシン、クワガタスミレ)を確認し、差し詰めスミレ観察会ともなった。(M.K)

コバノガマズミ

センボンヤリ

ヒメハギ

カタクリ

ミズバショウ

アオイスミレ

シハイスミレ

ニオイタチツボスミレ

マップ作り部会の3月活動報告

日 時 : 2023年3月27日

場 所 : あまの街道陶器山尾根道 (陶器山トンネル上の休憩所~大野台西住宅地付近をABCに区切り一年間定点観察する)

参加人数: 11人

前日は雨で心配されたが予報通りお天気は回復し、まずまずの観察日和となる。

 <A地区> *木本では 集合場所の近くでミヤマニガイチゴの五弁の白い花を見付ける。昨年は途中で刈り込まれてしまい赤い実を見る事が出来なかったが今年はどうだろう。ツツジ科では開花が一番早いと云うコバノミツバツツジ。葉の展開はまだなので鮮やかなピンク色の花が更に際立つ。モチツツジは前回以外毎回見られたので「季節感の無い花やなぁ」と言われてしまったが早、咲き始めていた(AB地区)。ヒサカキは匂いは残るが白い花は終わりかけ。アオキは赤い実と共に赤い雌花を見る。カマツカ、ヤマブキ、カナメモチは蕾を、コナラは下垂した薄緑色の雄花を付けていた。つる性のミツバアケビの濃い紫色の雄花、雌花を見付ける。1.5㎝程の大きな方が雌花で5㎜位の小さな花が垂れ下がっているのが雄花だ。他にヒイラギナンテン、レンギョウをみる。

*草本では 薄紫色の小さな花のフラサバソウ、ウラジロチチコグサが咲き始めていた。AB地区でタチツボスミレ(陶器山ではあまりスミレを見かけない)、またシュンランを見付ける事ができた。AC地区でスズメノヤリ、ヒメオドリコソウ。全域でツルニチニチソウ、ハコベを見る。

<B地区> *木本では オオシマザクラ。

*草本では ハハコグサ。BC地区で道脇に並んだシャガの花を見る。

<C地区> *木本で新たに見られた花は ニガイチゴ(ミヤマニガイチゴより葉が丸い)、濃いオレンジ色の蕾を付けたヤマツツジ、ネズ雄花、イロハモミジ、ヤマザクラ蕾、紛らわしい名前だが木本のクサイチゴ、濃厚な甘い香りを漂わしているアケビ。AB地区では蕾だったモモも此処では満開だ。

*草本では オニノゲシ、オランダミミナグサ、スイバ蕾、ハルジオン、小さなヒメウズ、ヤエムグラ、ホトケノザ。タンポポはA地区のセイヨウタンポポ、B地区のカンサイタンポポが此処では隣り合って咲いていた。A地区でも見られたカラスノエンドウを、それより小ぶりなためスズメと名の付いたスズメノエンドウが圧倒していた。

 最後の花合わせは青空に映える桜の花の下で行う。一年のサイクルを確かめる事の出来た観察会となった。 なお毎回観察リストを作成しているので、詳しくお知りになりたい方はお問い合わせ下さい。 (Y.M)

アオキ・雌花と実

オオシマザクラ

ネズ雄花

イロハモミジ

クサイチゴ

アケビ左雄花・右雌花

15期生3月29日の講座報告書

年月日 : 2023年 3月 29日 (水)  晴れ

講座名 : 記念講演 ・修了式

講   師 : 小川力也先生(科学教室力塾 塾長)  富田林高校科学部学生  10名

場   所 : ビッグ・アイ(堺市)

15期生最後の講座。大阪シニア自然カレッジの会員への公開講座とした記念講演を泉ヶ丘のビッグ・アイで開催した。「地域の自然を探究する高校生たち」をメインテーマとして、科学教室で研究に励んでいる高校生の皆さんに取り組んでいる自分で決めた研究テーマについて発表して頂いた。サブテーマは①「石川の魚類の変遷~その要因についての一考察~」 ②「石川に生息するオオシマドジョウの生態」 ③「アカハライモリの警戒色の多様性」 ④「河川の自然浄化と水流との関係について」 ⑤「タイリクバラタナゴの赤色に対する特異な行動」の5つで、どのテーマも身近な自然の中で自ら課題を発見し解決の方法を考え、調査や実験などにより結果を導き出し、考察し展望までまとめ上げている。研究発表を聞いているうち、どんどん話に引き込まれ高校生達の熱意に感動を覚えた。

午後はいよいよ修了式。代表の挨拶の後15期生各人に修了証書が手渡された。九度山での紙漉講座で作った各自手作り和紙の修了証書に思わずにっこり。無事受講生卒業だ。4月からは会員として部会で会いましょう!    (S・Y)

発表に聴き入る記念講演の参加者

代表より修了証書の授与。”おめでとう”

修了式も終わり皆でお茶頂いてます。

修了式の記念撮影です。”はい笑って!”

                   

 

石ころ部会の3月活動報告

月 日 : R5年3月24日

場 所 : 大阪城                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

参加者 : 23人

活動内容 :

花曇りの空の下、大阪城公園大手前芝生広場に23名が集合。2班に分かれ、大阪観光ボランティアガイド協会のガイドさん(山崎氏、青山氏)の案内で「大阪城の石垣につけられた刻印を巡る」コースを歩く。 先ずは大手口の外堀にそびえ立つ石垣の観察から始まる。 現在の城構えは17世紀前半の徳川幕府の再建によるもので、石垣の構築は幕府の命により西日本各地の64の大名が分担して進められたようだ。その証として石垣には各大名の紋章を彫り込んだ「刻印石」が残っている。注視すれば遠くからでも鮮明に見える刻印もあれば、風化により見え難いものもある。石の切り出し、搬送、石垣の構築と種類、構築に関わった諸大名など、尽きることのないガイドさんの説明の名調子に時を忘れ、歴史のロマンに浸ることもできた。 七分咲きのソメイヨシノの花見も堪能でき、ラッキーで心地よい一日となった。 石ころ部会会員としては以下の点に興味をひかれた。

石ころ関連:まとめ

  • 大坂城の石垣に使われた石の総数は大小合わせて約100万個。そのうち6万個に刻印が確認されている。(全ての石に番号をふって綿密な調査が行われたとは驚きである)
  • 石材としては99%は花崗岩であり、一部には和泉砂岩が使われている。
  • これらの石は近隣の六甲山、瀬戸内の島々(主に小豆島)、遠くは九州の採石場から運ばれた。(写真参照:この地域は領家変性帯に属し、広域変成岩とともに花崗岩の地盤でできている。関西では六甲のみならず生駒、金剛の山々も領家変性帯に属し、花崗岩の山である)
  • 1メートル四方の石でも奥行があるため重量としては2.5トン、蛸石のような巨大(5mx10m以上)なものは100トンを超える。
  • このような石でも石切場が海に近ければ城までの殆どの道のりを船や筏で比較的容易に運ぶことができたようだ(写真参照)(I.S.)

    大坂城の石垣 刻印の観察

    花崗岩の分布と石材の搬送

山歩き部会の3月例会活動報告

実施日 : 3月22日(水)晴れ

行き先 : 泉南アルプス(泉南飯盛山(標高385m)他)

コース : 孝子駅~高仙寺~泉南飯盛山~みさき公園駅

参 加 : 21名

標高は低いが、長くて小さなアップダウンが連続するコースであり、初級~中級のコースである。2日前までの雨の予報が前日には晴れにかわり、当日は快晴で少し汗ばむほどのハイキング日和であった。孝子駅から役行者の母公が眠るという高仙寺を経て、反射板のある広場で早めの昼食をとる。アップダウンを繰り返しながら展望の良い飯盛山山頂で大休止。再びアップダウンを繰り返し、ゴールのみさき公園駅へ全員完歩した。(Y.Y)

泉南飯盛山全体

泉南飯盛山A

泉南飯盛山B

泉南飯盛山C

15期生の3月22日講座報告

年月日 : 2023年3月22日(水) 晴れ

講座名 : 琵琶湖環境問題・防災体験

講 師 : 滋賀県職員(琵琶湖環境部)・施設職員(堺市総合防災センター)

会 場 : 堺市総合福祉会館・堺市総合防災センター

滋賀県の琵琶湖環境部の職員の方に琵琶湖環境問題についての出前講座で琵琶湖保全再生の最前線で関わってこられた取組について熱く語って頂いた。1970年代以降、琵琶湖における課題が変遷してきているそうである。治水・利水問題、水質汚濁の公害、在来魚と外来魚の生態系保全問題と多岐にわたっている。現在はSDGsに基づく滋賀県独自のMLGs(マザーレイクゴールズ)を設定して取組んでおられる。琵琶湖は大阪府民にとっても正に命の水源で関心も高く、多くの質問の声が有りました。

午後は堺市総合防災センターへ移動して、防災についてビデオ映像での学習、震度7の地震体験、消化器での消化体験、心肺蘇生などの応急救護体験、煙が充満する暗闇からの避難体験などを行った。震度7の揺れは、さすがに強烈で予め分かっていて前のバーを握っていても怖く感じた。防災について正しく知り正しく恐れて行動することが大切であることが実感できた。 (T・U)

琵琶湖の課題の変遷と取組みを熱く語たる。

消火器で消火体験。落ち着いて出来ました。

いざ!震度7の体験(体験前は余裕の表情ですが・・・)

最後の謎解きを終えて思わず笑みが

 

吟行部会の3月活動報告

開催日 : 3月18日(土)

行 程 : 本町駅~芭蕉終焉の地跡~南御堂~北御堂~御霊神社~愛日小学校跡碑~懐徳堂跡碑~珠幼稚園~適塾跡~栴檀の木橋~中央公会堂~句会場(チルコロ)

参加者 : 10名

新型コロナの影響で地元の泉北・河内長野を吟行地としていたが、久々に大和川を越え大阪市内中心部まで足を延ばした。昨夜来の雨も上がり、本町から淀屋橋にかけての御堂筋界隈は高名な俳人の句碑や近代的なビルと旧跡との対比も面白く、句材豊富な吟行であった。

会員の代表句(欠席者投句2句含む)・・・兼題:春、春場所、猫の恋、夏蜜柑

 今日も又梅の木眺め一休み  尚文

 春場所や呼び出し難し四股名あり  たけみつ

 カルメンの激しき踊り猫の恋  洋々志

 春コート裾ひらひらは無視します  まさこ

 恋猫の闇歪ませてをりにけり  ゆき雄

 踏青や無口な人の握飯  美枝子

 釣糸の眠げに並ぶ池の春  流以

 老梅もひと花咲かせる気概あり  河笑流

 中辺路の牛馬童子と初音聞く  都史子

 老爺逝き崩れ土塀の夏みかん  ふじ乃

 夏蜜柑ぺろりとひとつ母卒寿  楠子

 我もまた一心不乱に猫の恋  万未知

当日句

 特選 蕉翁の旅路の果てや入り彼岸  万未知

 佳作 碑文にて商都今昔涅槃西風  都史子

 

15期生の3月15日講座報告

年月日 : 2023年3月15日(水) 快晴

講座名 : 野鳥観察③

講 師 : 上村 賢先生 ・ 田中 宏先生 (日本野鳥の会大阪支部)

場 所 : 甲子園浜・西宮市立甲子園浜自然環境センター(西宮市)

今日は甲子園浜での野鳥観察です。浜での観察前に自然環境センターで今日観察が予想される野鳥の予習レクチャを受けた後、先ずは同センターの3階にある野外観察室から観察スタート。目の前の岩礁やコンクリートブロックの上で休んだり、泳ぎながら採餌や羽繕いしているヒドリガモ、オナガガモ、コガモ、オカヨシガモ、オオバンなどのカモ類やカワウ、コサギ、アオサギ達がいるいる!自然環境センターの方から今日は観察することが少ないウミアイサとホオジロガモが確認されているとの情報を聞いて期待をして海岸へ。赤い細長い嘴とボサボサ頭のオス・メス2組のウミアイサは見つけたが頭がおむすびの形でオスの頬には白い斑点が有るホオジロガモは残念ながら確認出来なかった。白く黒い横線の体下面を見せて上空を旋回する魚好きのミサゴもじっくり観察し、浜で尾羽を振りながら活発に歩き回るので双眼鏡で追いかけるのが大変だったイソシギも観察。嘴が長い種が多いのがシギ類で嘴を巧みに使って食べ物を探す。嘴が短い種が多いのがチドリ類で採食行動中に急に方向転換をするのは目で食べ物を探しているためです。この動きがお酒に酔って、よろめきながら歩くのに似ており千鳥足と言われるのですが皆さん千鳥足の経験は有りますか?快晴の下、34種類の野鳥観察が出来たました。皆さん千鳥足にならずに帰りましょう。(T・O)

今日一番の人気者ボサボサ頭のウミアイサ

お目当ての鳥は何処に

ヘッドホンのような黒班が有る都鳥と呼ばれたユリカモメ

ミサゴの特徴の白と黒の横線がよく分かります

 

野鳥部会の3月活動報告

活動日 : 3月15日(水) 天候 晴れ

探鳥地 : 石川(河内長野市)

参加者数 : 34名

観察種数 : 29種

 麗らかなる春の日差しに誘われてか、コロナ禍から少しは開放されてか河内長野駅東口には思いのほか多数の人が集まった。中には3年振りの顔も。 スタートの黄金橋では周りの樹木にシジュウカラが囀り、橋下にはハクセキレイが飛びまわる。 川下の諸越橋の下にはカワガラスを狙ってか多くのカメラマンが、前回は出会えなかっただけに是は期待ができると近づくと・・・カワガラスは水流の中を元気よく飛び回っていて、暫くはカワガラスのショータイムとなった。 川沿いの住宅が立ち並ぶ一般道を下ると、庭先には春の花が咲き乱れ、メジロやエナガ、カワラヒワの姿とウグイスの囀りが聴こえる。途中、石川を見下ろす探鳥スポットでは、カワセミそして対岸にイソヒヨドリを見る。 住宅地を抜けた畑ではモズがあちらこちらに現われ、キジの鳴き声と真上にはトビの姿も・・・。

 河川敷きでの昼食後は、水鳥や小鳥の出会いも少なく、ようやく河川内にセグロセキレイ、キセキレイ、ツグミ、アオジを追加する。 対岸のアオサギのコロニーでは巣作りが始まっているのか、小枝を運ぶサギの飛び姿だけが目立つ。 終盤になってオオタカ、ハイタカを青空高くに見られたのはラッキー。

 今回はケリやシギチドリ、カモ類に出会えず、また全体に鳥の数が少なかったことが気になりましたが、天候に恵まれたこと、青空をツバメが飛び、菜の花や梅、椿、辛夷、木蓮の花咲く春を満喫できたことに満足、満足。(M.K 写真K.T)

カワラヒワ

イソヒヨドリ オス

モズのオスとメス

アオサギの巣

セグロセキレイ

ツグミ

 

昆虫部会の3月活動報告

実施日 : 2023年3月6日(月)

場 所 : 伊丹昆虫館

参加人数 : 10名

報告内容 :

 サクラ開花の便りも届くようになり、生命の営みを新鮮に感じる季節になりました。そろそろ、生き物たちの活動も活発になりそうです。 3月6日(啓蟄の日) 伊丹昆虫館で昆虫部会を実施しました。 午前中は 各自で昆虫館内見学。学習室では体長4mmのヨツコブツノゼミを顕微鏡で見て驚きの声。ケースごとに採卵日が違うオオゴマダラの幼虫飼育の様子を見学。その細かい作業に会話が静止。輝く緑色や黄金色のチョウのサナギの色彩にびっくり。透き通ったサナギの中に生命が宿っているのが分かる。

 午後からは館長さんガイドで館内特別ツアーに参加。見逃しそうな展示物の紹介後、改めて創意工夫された巨大ミツバチ模型やその背景の展示物を再確認。 大きな昆虫写真パネル、ただ単に美しい写真ではなく、ハチはどのような順で巣に卵を産み、その順序性の意図は何か?幹に群がるチョウの大群など不思議な光景や巧みな知恵が写しだされていた。 環境変化で減少したタガメやゲンゴロウ、タイコウチの生態展示見学。「子どもの頃、よく捕まえていたなぁ」と懐かしく、つぶやきの声。 多くのチョウが飛び交う「チョウ温室」では オオゴマダラの産卵観察や成虫に孵化したチョウの放チョウ体験。先ほど、孵化したチョウだと分かると、心も引き締まる。飼育個数の限定、温度管理、植物の生育、外敵や病原菌侵入対策等の環境保全の話にスタッフの方々のご苦労が伝わる。

 「昆虫うんこ展」では 綺麗な染め物もフン、漢方薬やお茶の中にもフン、アゲハチョウのミカンの香りのフン、セミのおしっこもフン、数えるのが嫌になるぐらいのカブトムシ幼虫のフンなど昆虫のフンあれこれを聞いてびっくり。あっという間の2時間ツアーでした。 各展示室での館長さんの話の折々に「生物が育む豊かな自然環境」への願い・思いが心に響き、また私たちの質問にも丁寧に説明され、とても有意義な時間だった。「生物物多様性が健全に保たれてこそ、豊かな生活を送ることができる。」 このことを孫の世代に、きっちりと語り続けていかねばならないと我々の役目を学んだ1日となった。(K.H)

顕微鏡で見る体長4mmヨツコブツノゼミ

オオゴマダラの卵(ホウライカガミ)

オオゴマダラのサナギ

ジャコウアゲハとツマムラサキマダラ

こんちゅうの「うんこ」の染め物

昆虫館ガイドツアー

チョウ温室(パンフレット)

15期生3月8日・9日の講座報告

年月日 : 2023年 3月 8日 (水)晴れ  9日(木) 晴れ

講座名 : 卒業旅行一泊研修

講   師 : 藤五和久先生(天神崎の自然を大切にする会理事)

       施設担当者(南方熊楠記念館)

       安江ガイド・出石ガイド(語り部の会熊野古道中辺路)

場   所 : 天神崎(和歌山県田辺市) ・南方熊楠記念館(和歌山県白浜町)

       熊野古道館(和歌山県中辺路)

今回はコロナ禍により中止になっていた卒業旅行が再開になった。天気は晴れ、三度目の一泊研修旅行に期待が膨らむ。最初に訪れるのは天神崎だ。「天神崎の自然を大切にする会」の藤五先生からナショナルトラスト運動の経緯を学び、沼地や近くの水たまりの中のセトウチサンショウウオの卵の観察をする。又日和山に上ると360度見渡せてとても気持ちいい!!その後は海岸での磯の生物観察。網やピンセット・バケツを持って、三々五々思い思いの場所に行き、ウニ・クサフグ・アメフラシやヤドカリ等を採取し観察した。次は白浜に有る南方熊楠記念館だ。熊楠自筆の書簡や書写・ノートなど貴重な遺品を観覧しながら説明を受ける。粘菌研究から地域の自然保護活動まで幅広い功績を残した熊楠の偉業を学んだ。

二日目は楽しみにしていた熊野古道だ。先ずは熊野古道館に行き熊野古道全体を学習し、バスで移動後いよいよ牛馬童子口から近露王子社まで千年の道を歩く。二つの班に分かれ、ベテラン語り部の安江さん、初々しい語り部の出石さんの案内で、全員最後まで楽しく歩くことが出来た。昼食後は「野中の一方杉」を目指してバスで移動。駐車場から一方杉がある継桜王子に行く登り口が見当たらないトラブルもあったが着いてみて驚いた。南方向だけに枝を伸ばしている杉の巨木が何本も有り、又老木の空洞は大人が何人も入れる程の広さがあった。樹齢800年の杉の凄さに感動!来て良かった!南紀の豊かな自然に包まれた二日間。同期の仲間との交流も深まり思い出多い旅行になった。              (S・Y)

熊野古道館でハイチーズ!

セトウチサンショウウオの卵。

ウニのアパート。なかなか掴めません。

いよいよ熊野古道を歩きます。

左が牛馬童子像。50㎝程でかわいい!

老木の空洞は立ってもまだ余裕があるよ。

野中の一方杉。ほら、左の方だけに枝が伸びてます。

ウォーキング部会の3月活動報告

実施日 : 2023年3月9日(木)

行 先 : 歴史の道 ウワナベ古墳・秋篠寺コース

参加者 : 36名

 今年に入り初めての部会開催で新型コロナも落ち着いてきたこともあり、今年度としては最多の参加者となった。 まだ3月初旬なのに気温が高い日が続いており、当日も日中は20度を超える気温となった。 今回のコースは「歴史の道」と史跡・社寺名の表示のある道標が完備されていて分かり易かった。 殆どの行程がアスファルトの舗装や石畳の敷かれた平坦な道であった。 まだ山野草の花はあまり見られなかったが、通り道の住宅の庭先でしだれ梅やパンジー・桜草などの花が咲き誇っていた。 時間の関係で史跡や社寺の見学を省いたが、予定より早く午後2時30分頃にゴールの西大寺駅に着いた(M・A)

山歩き部会の3月臨時部会活動報告

実施日 : 3月11日(土)

行き先 : 明神山・標高274m

コース : 河内堅上駅 ~ 明神山  ~ 藤井ルート~三郷駅

参 加 : 27名

明神山は、王寺町にある町民憩いの山で家族連れのハイキングコースの一つである。頂上にはお宮があり、正月には、大勢の参拝客で賑わう。低い山であるが、頂上は360度の眺望があり、神戸、大阪、奈良方面などの四方の町と山々が見渡せる。二上山やかつらぎ山は目の前である。晴れの暖かい日であったが、もやがかかっており、遠くの大台・大峰方面までは見えなかった。河内堅上駅から大和川を渡ると、登山口に着く。急阪が続き鉄塔広場に着く。さらに登りが続き、縦走路の分岐に着く。縦走路を明神山方面に向かい、正午前に頂上に到着する。昼食を食べ、恒例の集合写真を撮る。帰路は、藤井ルートで降りる。下山路の入口から登山口まですべて階段の下りが続く。畑にはレンゲが咲きだし、春が来たと実感する。大和川を渡り、三郷駅に到着して解散する。(Y.Y)

明神山全体

明神山

明神山

マップ作り部会の2月活動報告

日 時 : 2023年2月27日

場 所 : あまの街道陶器山尾根道(陶器山トンネル上の休憩所~大野台西住宅地付近をABCに区切り一年間定点観察する)

参加人数 : 13人

久しぶりに金剛山が白くなる日が続いたが、昨年11月28日以来の部会はポカポカ陽気に恵まれる。花はあまり見られないのではと思いスタート地点から反対側も歩く事にする。

<番外・北地区> イボタノキ(水蝋の木・モクセイ科・花期5~6月・・・木に付くカイガラムシの一種イボタロウムシが出す分泌物から蝋を採っていた)の黒紫色の実やネジキ(螺旋木・ツツジ科・花期5~7月)の実を見付ける。コウヤボウキ(高野箒・キク科・北AB地区・花期9~10月)は綿毛の付いた実と萼のみになったものも。ヒサカキ(姫榊・モッコク科・北A地区)の白い花(雄花)や黄色味を帯びたヒイラギナンテン(柊南天・メギ科)が咲き始め、ツツジ科のミツバツツジ(三葉躑躅)やモチツツジ(黐躑躅・北AB地区・・・長い間咲いていたピンクの花も今回は見られず)には花芽が付いていた。 草本ではスイセン(全域)とまだ開ききっていない紅紫色のノアザミ(野薊・キク科)を見付ける

 陽の当たる斜面でお昼にした後、出発地点へ戻る。

<A地区> 草本では先ず立派なフキノトウ(フキ蕗・キク科の花茎)が目に入った。それから黄色のコオニタビラコ(小鬼田平子・キク科)やピンク色のヒメオドリコソウ(姫踊子草・シソ科・AC地区・・・葉はフワフワだ)、白いハコベ(繁縷・ナデシコ科・AC地区)など春の小さな花たちに出会う。白い綿毛になっているのはメリケンカルカヤ(米利堅刈萱・イネ科・全域・花期9~11月)。ヘクソカズラ(屁糞蔓・アカネ科・AB地区・花期は9~10月)は茶色の実、リュウノヒゲ(別名ジャノヒゲ・蛇の髭・AB地区・花期は7~8月)はツヤツヤの濃青色の実が残っていた。 木本ではビワ(枇杷・バラ科・花期は11~1月)の花が黄褐色の小さな実になっていた。アオキ(青木・ガリア科・花期3~4月)の赤い実、トウネズミモチ(唐鼠黐・モクセイ科・花期6~7月)の黒紫色の実も残っていた。

<B地区> コセンダングサ(小栴檀草・キク科・BC地区)の実、 木本ではナワシログミ(苗代茱萸・グミ科・花期10~11月)のまだ赤くなっていない褐色の実、ヤツデ(八手・ウコギ科・花期11~12月)のまだ花時のような薄い緑色の実を見る。遠くに見えるウルシ科の実はヤマウルシか?

<C地区> 草本ではやっとオオイヌノフグリ(大犬の陰嚢・オオバコ科)の愛らしい青紫色の花を見る事ができた。 木本では共にツバキ科のサザンカ(山茶花・・・中国語でツバキ類一般をさす山茶に由来する)、ツバキ(椿)のピンクや赤い花を見る。ツルウメモドキ(蔓梅擬・ニシキギ科)やノイバラ(野茨・バラ科)の実もまだ残っていた。

 陽射しを浴びているだけで嬉しくなる、太陽のエネルギーを感じる一日だった。(Y.M)   

ヒサカキ雄花

フキノトウ

ヒメオドリコソウ

コウヤボウキ・萼のみと綿毛

ヤツデの実

オオイヌノフグリ

 

写真部会の3月活動報告

実施日 : 3月8日(水)

行 先 : 和泉リサイクル公園

参加人員 : 7名

  10時過ぎに現地集合。天気良好夏日で暑かったが 平日にもかかわらず来園者は多かった。  見頃のしだれ梅は満開。但し木本に虫よけの菰が巻いてあり残念。公園ベンチで全員で昼食し歓談後解散した。(H.O)

 

里山保全部会の3月活動報告

1     月 日 :  3月3日 (金)

2  場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

3  参加人数 :  13名

4     活動内容

 柔らかな春の訪れ、陽気に誘われて13名の参加の例会になりました。  畑組は2月の寒さに耐えたエンドウを優しく抱きしめ、負けずに生育した玉ねぎを褒め、たっぷりの肥料のご馳走サービス。さらにジャガイモの植付けと多忙な活動作業になりました。山組は先月に引き続きこの数ヶ月続く山中に生える笹切と枯れ枝集め作業。 がんばるぞー と決意しハード作業に先月同様みんな黙々と作業に取り組みました。   里山保全部会は畑組の栽培した収穫物のおみやげ、山組が掘り起こしたタケノコのおみやげもありますよ。 4月よりの入会お待ちしています。(O.N)

今日は待っていた柔らかな春日和、がんばるぞー !

玉ねぎは寒さに負けず、がんばって成長しています。

霜除けの藁の根本のエンドウはこれからですよ。玉ねぎを追い越して大きくなるぞー。

美味しい野菜を収穫するには里山保全部会の美人の肥料やりが決め手。

笹を刈り取り、枯れた木の枝を集め、疲れた~よ~

 

15期生の3月1日講座報告

年月日 : 2023年3月1日(水) 晴れ

講座名 : 春の都市公園

講 師 : ボランテァガイド この指たかれ

場 所 : 服部緑地都市緑化植物園・日本民家集落博物館

午前は都市緑化植物園の見学。3班に分かれてボランテァガイドさんに案内してもらった。名前の通りここは住宅地や周辺の公園の植物が植えられているそうだ。梅が真っ盛りだった。梅の花の多くがダミー(雌しべが無く雄しべしかない)だそうだ。ラクウショウとメタセコイアは似ているがラクウショウは沼地近くで気根が出来て木の上部がこんもりしているがメタセコイアは樹形が円錐形なので樹形で見分けられる。等々身近な植物の蘊蓄をたくさん聞くことが出来た。ここの植物園は椿がたくさん植えられていて金魚葉椿(葉の先が金魚の尾ひれのように広がり切込みを持つ)やヨーロッパで改良された品種も含めて約1150本、500品種の椿が楽しめて、植物園の奥にはハーブ園がありシーズンにはハーブティーも楽しめる。園内の「くすの木デッキ」に、この指たかれのメンバーが待機していて植物園ガイドをしてくれます。

午後は服部緑地にある日本民家集落博物館で日本各地の代表的な民家を自由に見学・散策した。板敷であったり高い天井で窓はなく戸板の開閉で光を入れるなど、特に冬は暗く寒かったであろうなど当時の生活に思いを馳せた。3月で座敷に雛人形が飾られている家もあり生活道具にも懐かしさを感じた。(T・U)

葉先が金魚の尾ひれの形の金魚葉椿

上部がこんもりのラクウショウ、円錐形のメタセコイア、分かるかな?

春うらら 菜の花も真っ盛り

三々五々地図を片手に古民家巡り

 

 

植物部会の3月活動報告

月 日 :  3月1日(水) 晴れ

活動場所 : 錦織公園

参加人数 : 23名

 寒暖差の大きい日が続いていたがこの日は晴天に恵まれる。公園の案内図を用意してまずは「梅の里」を目指す。道々、“これは何の木?”と談議するのだが、これが中々に難しい。 ケヤキ(欅・ニレ科)やヤマモモ(山桃・ヤマモモ科)などの樹肌の模様も様々。綺麗に紅葉しているのは背丈の低い園芸種のオタフクナンテン(お多福南天・メギ科)。ナワシログミ(苗代茱萸・グミ科)は新春の頃に赤く熟す果実はまだ細くて地味な茶褐色だ。

 「梅の里」はグルリと円形の斜面になっていて、足下にはスイセンも植えられていている。梅の木は25種類、約320本植えられていているそうで甘い香りに包まれる。見上げると青空に梅の花が映えて見事だ。ゆっくり時間を取った後、昼食場所に向かう。黒っぽい樹皮が斑に剥がれて文字通り鹿の子模様になっているのは カゴノキ(鹿子の木・クスノキ科)。  「シャクナゲの谷」への道ではヒメウズ(姫烏頭・キンポウゲ科)、ハコベ(繁縷・ナデシコ科)、ヒメオドリコソウ(姫踊子草・シソ科)など小さな春の花が咲き始めていた。シャクナゲはホンシャクナゲ(本石楠花・ツツジ科、六甲山地では貴重種だそうである)、西洋シャクナゲ2種は共に花芽を付けていた。横に枝を伸ばしているエノキ(榎・アサ科)の葉は左右非対称である事に初めて気付く。

 昼食場所の「里の家」の回りではちょうど花盛りの淡紅色のアセビ(馬酔木・ツツジ科)や黄色のソシンロウバイ(素心蝋梅・ロウバイ科)を見る。ロウバイは花心が赤紫色だが、ソシンロウバイは全体が黄色。また名の由来は茎にスポンジ状の白い心が有ることによるもの。フクジュソウ(福寿草・キンポウゲ科)の鮮やかなツヤツヤの黄色い花も目を引いた。

 午後は「山辺の道」へ向かう。最初に出会ったのはネコヤナギ(猫柳・ヤナギ科)。銀白色の絹毛に覆われた果穂は美しく、また何とも云えない手触りだ。 イヌシデ(犬四手・犬紙垂・カバノキ科)、あまり樹皮の剥がれていないバクチノキ(博打の木・バラ科)、ブナ、ヤマモモ等を見る。 勾配のある小道の脇では珍しいオケラ(朮・キク科、花期は9・10月)の風情のある花後の姿を見る事ができた。ハナミョウガ(花茗荷・ショウガ科)、ツルアリドウシ(蔓蟻通し・アカネ科、別名一両)は綺麗な赤い実を付けており、そしてお目当てのセリバオウレン(芹葉黄連・キンポウゲ科)の白い花が目の前にひろがっていた。全体が白い雄花と中心が紫褐色の雌花。そして黄色味を帯びた物もあり驚く。白いミヤマカタバミ(深山傍食・カタバミ科)も咲いていた。帰り道ではユズリハ(譲葉・ユズリハ科)、モチノキ科のモチノキ(黐の木)、クロガネモチ(黒鉄黐)、ナナミノキ(七実の木)などの樹木を観察する。

 いったん解散した後、一部は部会員さんの案内で延命寺に近い石見川の方へ移動。数が少なくなってきているユキワリイチゲ(雪割一華・キンポウゲ科)やネコノメソウ(猫の目草・ユキノシタ科)を見ることができた。 花の少ない時期だがそれぞれゆっくりと観察でき、また活発な水鳥たちやルリビタキなどの野鳥も見られ、暖かい日差しの中楽しい一日となった。 (Y.M)

満開のウメ

ヒメウズ

アセビ

ネコヤナギ

オケラ(花後)

セリバオウレン・雌花

セリバオウレン・雄花

ユキワリイチゲ

いのちの営み探検部会の2月部会活動報告

月 日 : 2023年2月21日火曜日 晴れ

課 題 : 「ヤドリギの観察・早春の野草観察」

場 所 : 花の文化園

参加者 16名

 まず早春の花 福寿草を見て、今日の課題「ヤドリギ」へ花の文化園では観察できるようサクラの木に雄株・雌株の種を植えた(レンジャクに代わって10年前に学芸員さんが木の幹に種をくっ付けた)ものが発芽・成長したものです。目の高さにある花は少し時期が早くまだ蕾が膨らむ程度でしたが雄株の花を確認できました(雄株の花径は開花で6mm程度)。雌株の花はまだ閉じているように見えました(開いても花径2mm程度)。ヤドリギ(宿木)は名のごとく落葉樹に寄生して育ちますが自身でも光合成をして成長します。メンバーの中に昔はガムの代わりに実を食べた方もいました。

 その後、バイカオウレン、ユキワリイチゲ、セツブンソウなど観察。 大温室では貴重な「ダーウィンのラン」と言われるアングレカム・セスキペダレが見られました。 30cmにもなる長い「距」(花弁や萼が変化したもので内部に蜜線がある)をもつこのランは「ダーウィンのラン」とも呼ばれます。ダーウィンはこの長い距の中にある蜜を吸うことができる長い口吻をもった蛾がいるのではないかと予測しました。その蛾が発見されたのは、彼の死後20年ほど経った頃です。「キサントパンスズメガ」 ランはこの蛾の頭に花粉を確実につけるため距をどんどん長くしていき、蛾はこのランの蜜を吸うために口吻をどんどん長くしていった、そんな共進化の顕著な例として有名なランです。(花の文化園コメントより)(Y.T)

桜の木に生えるヤドリギ

ダーウィンのラン(アングレカム・セスキペダレ)

バイカオウレン

開きかけたヤドリギ雄花

 

15期生2月22日の講座報告

年月日 : 2023年2月22日(水)曇りのち晴れ

講座名 : 世界の植物

講 師 : 施設担当者

場 所 : 咲くやこの花館・鶴見緑地

今日は国内最大級の大温室である咲くやこの花館で熱帯から乾燥地帯、高山・極地圏まで地球上の様々な約5,500種の植物の観察である。午前の班、午後の班とに分かれて開催中のイベントガイドと園内の植物ガイドを組合せたガイドツアーに参加。イベントガイドでは私達が日頃、食べて飲んでいる熱帯の植物のカカオ、コーヒー、バナナについて特徴や栽培方法などの説明を聞いて生産者の皆さんのご苦労にちょっぴり感謝。園内の植物ガイドでは着生ラン、地生ランの違い、強烈な臭さで人気の「ラフレシア」、花は小さく可愛いが内部にたっぷり貯水して重さが80㎏にもなるサボテン、受粉のため臭いにおいでハエを呼ぶ「クロユリ」、オオコウモリによって受粉する「ヒスイカズラ」などの植物を観賞、観察した。

植物ガイドをしてくれたのは数種類なので、後は各自が思い思いに園内を回ったり、館外に出て鶴見緑地の散策を楽しんだ。鶴見緑地や咲くやこの花館に来るのは初めての人、何十年(?)前の若かりし頃、花博に来て以来の人も多く、鶴見緑地は広くて講座の時間内に回り切れていないのでまた来て楽しまれては如何ですか。(T・O)

中央の薄黄色の苞がバナナの実になります

やっぱりランは華やかですね

受粉のためにハエを臭いにおいで呼ぶクロユリ

餌に群がる鳥たち

 

山歩き部会の2月活動報告

実施日 : 2月22日(水)

行き先 : 滝畑ダムバス停からダイトレコースで槇尾山・施福寺(標高485m)へ

コース : 滝畑ダムバス停10時集合 ~ ダイトレ  ~ ボテ峠

~施福寺 昼食後写真撮影  ~ 裏槙尾道 ~ 滝畑ダムサイトバス停 

参 加 : 29名

ダイトレ(ダイヤモンドトレイル)の終点へ行く。滝畑ダムバス停からボテ峠まで登り、次に80mほど下る。再び登り返し、槇尾山・施福寺に着く。同寺は、西国33か所4番札所である。また、屯鶴峯から始まるダイトレの終点でもある。天候に恵まれ、暖かく、紅梅がきれいに咲いていた。寺の境内で昼食をとり、写真撮影を行い、帰路に向かう。帰路は、裏槙尾道と呼ばれ、表参詣道とは全く異なるかなり荒れた山道である。林道に合流し、塩降隧道を抜け、滝畑ダムサイトに到着する。ダム湖を見物したのち、バスで河内長野に戻った。

槇尾山 1班A

槇尾山 2班A

2月度橋

2月度途中A

石ころ部会の2月活動報告

月 日:R5年2月17日

場 所:大阪市立自然史博物館

参加者:18人

活動内容:

 コロナ禍も収束しつつある春先の陽光の下、長居公園を歩いて大阪市立自然史博物館で開催中の特別展「大阪アンダーグラウンド:掘って分かった大地の秘密」に向かう。 特別展の会場に入ると先ずは大阪平野の地層調査に使われたボーリングマシンが出迎える。 その後の展示内容は:地球の内部やプレートの模型、地殻を作る岩石、大阪周辺の山々の岩石、大阪平野で得たボーリングコア、地質断面図、剥ぎ取り標本、地下に生息する動物植物の生態標本、博物館の鉱物コレクションなどの数々。 調査・研究にあたった関係者の苦労が偲ばれる。ひと回りして「昔、大阪は海であった」ことを実感する。

 午後は希望者参加で、難波で開催中の「なんば石ころマーケット」の展示・販売会に向かう。会場は天然石やパワーストーンを求める女性客で熱気むんむん。小生はアメジスト(紫水晶)のクラスター原石(500円)を前に焦心苦慮。この石の石言葉は「誠実」、「心の平和」。酒の悪酔いにも効き目があるという。買った!! 石に願いをこめて。

特別展で学んだこと:

  • 大阪平野は北摂(砂岩、泥岩、チャート)、金剛・生駒(花崗岩、斑レイ岩)、和泉(砂岩、泥岩)の山地・山脈(大凡1~2億年前にできた種々の岩石)に囲われている。
  • 大阪平野は300万~30万年前にかけて砂、泥、礫などが堆積した若い地層(大阪層群)であり、岩石にはなっていない。
  •  陸にたまった地層と海にたまった地層が交互に幾重も重なっているが、これは気候変動に伴う海水面の上昇・下降により海になり陸になる変遷を繰り返したためである。
  •  大阪層群では20枚の海の地層と約50枚の火山灰の地層が確認されている。
  •  海の生き物(クジラ、貝類など)と陸の生き物(ナウマンゾウなど)の化石の出土からも各地層の当時の状況と年代が分かる。気候変動は温暖な場所を好む植物(タイワンスギなど)と寒冷な場所を好む植物(モミなど)の化石の出土からも分かる。(I.S.)

    大阪アンダーグラウンド

    なんば石ころマーケット

吟行部会の2月活動報告

126回2月度部会報告

日 時 : 令和5年2月18日(土)10時30分~16時

場 所 : 堺市総合防災センター

句会場 : 堺市美原文化会館 研修室

参加者 : 12名

堺市総合防災センターは災害への防災の知識と技術が学べる、昨春オープンした施設です。交通アクセスは悪いのですが大阪狭山市のコミュニティバスが2月から運行してグッドタイミングでした。 吟行句会で詠む句についてや、季語の持つ言葉のちからや相応しい選び方などを学びました。(M.N)

当日参加者の代表句

春の海朝霧眩しカメラマン        尚文

春浅しライオンは日向を歩き       たけみつ

風花や鷺超然と池の端          洋々志

土分けて芍薬の芽の真紅かな       まさこ

さみどりに香りぎゆぎゆつと蕗の薹    ゆき雄

廃村はあの日のままやふきのとう     美枝子

大楠の小さき祠に春の色         流以

主無き庭の片隅蕗の薹          河笑流

針供養裁縫台の母の背          都史子

春浅し迷いくぢらの引かれゆく      ふじ乃

人恋ふはなほせぬ心春の風邪       楠子

鼻腔へと広がる苦み蕗の薹        万未知

当日句                     

特選  春泥のトルコ思いつ学ぶ地震(なゐ) ゆき雄

入選  蘇る惨事の映像寒き春      河笑流

堺市総合防災センター全景

15期生2月15日の講座報告

年月日 : 2023年 2月 15日 (水)  晴れ

講座名 : 科学館見学

講   師 : 施設担当者

場   所 : 大阪市立科学館

今日は大阪中之島にある大阪市立科学館の見学だ。此処は宇宙とエネルギーをテーマにした博物館だそうだ。 午前は展示場見学から始まった。 4階から順を追って下りながら見て行くのだが、エレベーターを降りた瞬間目に入る展示物や実験装置の多さに驚いた。所々にガイドさんがいて説明を聞く事も出来て実験も試せる。面白い! 小学生の団体も来ていて実験装置の周りは賑やかだ。時間があっと言う間に過ぎてしまった。

午後はプラネタリウムで「オーロラ」の鑑賞。灯りが消え頭上は満天の冬の星空。冬の大三角やダイヤモンドを眺めていると、近くで「グー グー」あれ~!?  でも、オーロラの映像はとてもダイナミックで綺麗だった。最後はサイエンスショー見学。テーマは「酸・アルカリのカラフル実験」。紫芋で色付けした水にレモンやソース、重曹など色々な素材を加えて色の変化を見る。見学者の中に元気な子供さん達がいて、実験されている先生とのやりとりが面白くて何度も笑いが起こった。 実験装置で試したり、オーロラにうっとりしたり、愉快なショーで笑ったり、今日も楽しい一日だった。                                    (S .Y) 

火星のハート、こんなに沢山あるの?
ロマンチックだね!

磁石の反発で動かそう!「あれ?向きが反対?動かないよ~」

鏡マジック!私浮いているでしょう!

出来上がった色水見て下さい。ここからが酸とアルカリのお勉強です。

野鳥部会の2月活動報告

活動日  : 2023年2月15日(木)  天候 曇り時々雪  

探鳥地  : 錦織公園

参加者数 : 29名

 観察種数 : 34 種  

 朝の冷え込みが厳しく、時々雪が舞う寒い天候の中で観察をスタート。まず集合前に見たルリビタキを探して公園の南入り口付近で探索。ルリビタキの姿はなかったが、歩道を歩くハクセキレイ。木立の中を飛び交うメジロ、エナガ、コゲラを観察しようとするがアラカシ等の枝葉でなかなか難しい。その後の赤穂池では、堤防の近くにヒドリガモ、その向こうにオカヨシガモ、マガモに交じってヨシガモ、そしてホシハジロ、キンクロハジロを観察、その上空をカワウが飛翔。

 移動中、水面に浮かぶカルガモ、マガモが計5羽ほどと、倒木にひっそり佇むアオサギが見える。梅の里で三分咲きの梅の花と見頃の水仙を鑑賞中、明るい青色のルリビタキが現れ、梅の枝や柵のロープに行き来するのを、じっくり観察、写真撮影もできて一同大満足。坂道を少し上がったエノキの幹にコゲラ、東屋の石垣にシロハラ、そこにまた別個体と思われるルリビタキが登場し、その愛らしい姿に再度盛り上がる。

 その後、奥之池への途中の松林でヤマガラ主体の混群を観察。奥之池ではオオバン、その向こうにカイツブリ、遠くにオシドリ、コガモ、などを観察。河内の里での昼食後、さらなる出会いを期待したものの、午前中ほどの個体は見られず。あちらこちらで小規模のメジロ・エナガ等の混群やシロハラが見られた他には、水車小屋の近くでやっとジョウビタキ、蓮池池畔と茶畑で数羽のアオジ、山の家近くでキセキレイ、つつじの丘でのモズくらい。 今冬、各地で例年に比べ冬鳥の個体数が少ない印象。錦織公園も同様で、午前中は満足できたものの、午後は少し寂しい観察会になりました。 (K.I) (写真K.T)

モズ♂

シロハラ

ジョウビタキ♀

ヤマガラ

オシドリ

メジロ

ルリビタキ♂

梅にルリビタキ

15期生2月8日の講座報告

年月日:2023年 2月 8日(水) 曇り

講座名:植物が動く方法 

講師 :長谷川 匡弘先生(大阪市立自然史博物館 学芸員)  

場所 :大阪市立自然史博物館・長居植物園

入館後まず、2階の展示コーナーで植物の移動のメカニズムを概観してから研修室に移動した。種子とタネは日常同じ意味で使っているが「種子」とは植物の雄と雌が受精しめしべの胚珠から発達した胚を含むもののことで「タネ」とは「受精後胚が発達して形成される普遍的な散布体」だそうだ。生き残るために植物は色々な動く仕組みを持っている。「風に運ばれる」「水に運ばれる」「動物に運ばれるもの」「自力で飛ぶ」の4つの方法の説明を受けた。知っているようで断片的であったが、系統だてて説明を受け納得した。

午後からは、5名ずつ6班に分かれて植物園に出て「タネ」を採集した。「綿毛を作って風で移動するな」「ひっつきむしやから動物にくっついて行くよね」「赤い実・黒い実は鳥が食べるね」など班毎に相談・協力し合って取り組み、1時間はあっという間でした。その後研修室に戻って採集してきた植物を分類し、班ごとに発表・解説しあった。風で動くもの14種、動物で動くもの21種、自力で動くもの3種、水で動くもの3種で合計41種の植物を採集し動く方法を確認できた。動く方法が解明されていない植物はまだまだ沢山有るそうで、動く方法の解明に誰か挑戦してみませんか。            (U.T)

班ごとに移動方法を発表(名解説!)

何でしょう?何処で採ってきました?

採集してきた植物を相談しながら分類中です。

  腕組みして「うん、なるほど」と「ほんまかいな?」

写真部会の2月活動報告

実施日 : 令和5年2月8日(水)

場 所 :  狭山コニュニティーセンター

参加人数 : 7名

恒例の屋内勉強会。各人5枚の作品を持参し、会員相互の互選で上位高得点の作品を添付する。 出展35枚をすべてを意見交換し2時間の勉強は有意義であった。(H.O , Y.M)


里山保全部会の2月活動報告

1    月 日 :  2月3日 (金)

2  場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

3  参加人数 :  10名

4    活動内容

  先週の猛烈な寒波は過ぎましたが2月例会は寒さ厳しい中、熱意ある10名の参加者でスタートしました。 畑組は前回作製した霜よけ支柱に植えたエンドウの世話。寒さに負けず元気に10cm程の大きさに生育していました。 先月に引き続き食べごろに育った水菜を収穫し、参加者のお土産になりました。

 山組は先月に引き続きこの数ヶ月続く山中に生える笹切と切った笹をチッパーにかけ粉砕し堆肥作り。シニアカレッジの我々メンバーにとってはかなりのハード作業。みんな黙々と作業に取り組みました。 作業終了後は街中ではできない焚火を囲み、労をねぎらいました。 お褒めの言葉は他から集まらないので、自ら大いに褒めておきましょう。(O.N)

さあー、今日も寒さに負けず山仕事を始めるぞー !

山の傾斜に負けずしっかり足を踏ん張り笹狩りに立ち向かう

山から刈り取った笹はチッパーで粉にして、肥料として使います

先月苦労して作った霜除け支柱の根本にエンドウが芽を伸ばし始めました

先月に引き続きみずなを収穫。参加者に分けてお土産に持ち帰ります

やれやれ今日の仕事も終了。町中ではできない焚き火の暖は最高のご馳走

15期生の2月1日講座報告

年月日 : 2023年2月1日(水)曇り

講座名 : こんな小さな世界

講 師 : 菅井 啓之先生(元京都光華女子大学教授)

場 所 : SAYAKAホール(大阪狭山市)

今日はルーペが必需品となる微小貝の講座である。微小貝とは字の通り大人の貝(成貝)になっても大きさが5mm以下の貝の仲間です。沖永良部島の砂は珊瑚砂や有孔虫砂で好物砂はほぼ無い砂である。その砂からルーペを使って星砂(有孔虫の殻)探しにトライした。すぐ見つけた人、なかなか見つけられない人それぞれが楽しめた。次はシャーレに入った砂から微小貝を見つけてピンセットで挟み市松模様のシートに並べる。これは結構大変な作業にもかかわらず皆熱心に作業に没頭しましたね。

後半はこの微小貝の楽しみ方や微小貝を通して自然の見方を一歩深めることが重要である事を先生が考案した「微小貝曼荼羅」を使って自然界は多種多様な生命によって成り立っており、世界は小さなものに支えられている事の解説にプラス微小貝の採集の方法や苦労話などもあり笑い声も混じる座学でした。日本では8,000種以上の貝が記録されていて貝類の豊富な国である事と多種多様な微小貝の美と不思議さを実感した。(T・O)

沖永良部島の砂、この中に星砂が有るよ

ウニの殻 大きい穴が口小さい穴が肛門だって

いろんな形の微小貝たち

10円玉に並んだ微小貝その数86個も有るよ

植物部会の2月活動報告

月 日 : 2023年2月1日(水) 晴れのち曇り

場 所 : 京都府立植物園

参加者 : 17名

 今回は早春の植物を求めて、所々に雪が残る京都府立植物園へ行きました。集合時間の10:30には17名が集まり、依頼していたガイドさん(ガイド料は無料)の案内で観察を始めました。羽根つきの種が少し残っているシナノキ、花芽を沢山つけた常緑のマグノリア、陀羅尼助(薬)の元になるキハダ、実から油(食べられない)がとれるシナアブラギリ、怪しい名前のバクチノキ、1941年に中国で発見されたと言われるメタセコイア、巨大なヒマラヤスギ、ローバイの実生の芽(双葉)などを観察しました。菅原道真の太宰府天満宮の原木から繁殖したという飛梅をみてから、早春植物のコーナーに向かいました。

 数輪の花が咲いたセツブンソウ(節分草)、バイカオウレン、コセリバオウレンの前では、綺麗ね~、可愛いね~の声が上がりました。続いて、春らしさを求めて、オオカメノキの冬芽、ミズバショウの芽、一輪咲いたウグイスカグラなどを観察。モミジのコーナーではイロハモミジ、オオモミジの芽の形の違いを観察しました。最後にロニケラ レモンビューティーの花の爽やかな匂いを鑑賞して午前の部を終えました。

 午後は、毎水曜日に行われている「水曜ガイド」に参加しました。私たちと常連さんなどで約30名がガイドさんの後をゾロゾロとついて行きました。タイサンボクの花芽、菰をかぶったソテツ、黄色い花を付けたヒイラギナンテンの一種などを観察。チューリップの球根を3万球植えている、クスノキの並木は200mあり、開園当初からあるので100年経っているなどの説明がありました。つばきのコーナーでは、多くの種のツバキは、ヤブツバキ・ユキツバキという野生種から派生したモノとの説明がありました。日本中の野生の植物を集めたという「植物生態園」の説明がありました。コウヤマキ、クロモジ、コクサギなどの樹木、午前中に見たセツブンソウもこのコーナーにあり日本固有種とのこと.。続いて、長ひょろい雄花が咲いているツノハシバミ、マンサク、葉のまわりが白くなったクマザサ、アリドオシ(一両)の赤い実、ダンコウバイ、冬に葉があり夏に落葉するオニシバリ、ミツマタの花などを観察した。 最後にオニグルミの猿の顔をした葉痕を観察して、水曜ガイドを終えました。 花の少ない時期ですが、二人のガイドさんのお陰で、楽しい観察会が出来ました。(M.A ,写真M.K)

ボランティアガイドさんの説明に聞き入る

未だ残っているシナアブラギリの実

咲き始めたセツブンソウ

可憐なセリバオウレンの花

芳香を放つロニケラ レモンビューティの花

ベルベリス ’チャリティ’・・・・ヒイラギナンテンの交配種