15期生3月29日の講座報告書

年月日 : 2023年 3月 29日 (水)  晴れ

講座名 : 記念講演 ・修了式

講   師 : 小川力也先生(科学教室力塾 塾長)  富田林高校科学部学生  10名

場   所 : ビッグ・アイ(堺市)

15期生最後の講座。大阪シニア自然カレッジの会員への公開講座とした記念講演を泉ヶ丘のビッグ・アイで開催した。「地域の自然を探究する高校生たち」をメインテーマとして、科学教室で研究に励んでいる高校生の皆さんに取り組んでいる自分で決めた研究テーマについて発表して頂いた。サブテーマは①「石川の魚類の変遷~その要因についての一考察~」 ②「石川に生息するオオシマドジョウの生態」 ③「アカハライモリの警戒色の多様性」 ④「河川の自然浄化と水流との関係について」 ⑤「タイリクバラタナゴの赤色に対する特異な行動」の5つで、どのテーマも身近な自然の中で自ら課題を発見し解決の方法を考え、調査や実験などにより結果を導き出し、考察し展望までまとめ上げている。研究発表を聞いているうち、どんどん話に引き込まれ高校生達の熱意に感動を覚えた。

午後はいよいよ修了式。代表の挨拶の後15期生各人に修了証書が手渡された。九度山での紙漉講座で作った各自手作り和紙の修了証書に思わずにっこり。無事受講生卒業だ。4月からは会員として部会で会いましょう!    (S・Y)

発表に聴き入る記念講演の参加者

代表より修了証書の授与。”おめでとう”

修了式も終わり皆でお茶頂いてます。

修了式の記念撮影です。”はい笑って!”

                   

 

15期生の3月22日講座報告

年月日 : 2023年3月22日(水) 晴れ

講座名 : 琵琶湖環境問題・防災体験

講 師 : 滋賀県職員(琵琶湖環境部)・施設職員(堺市総合防災センター)

会 場 : 堺市総合福祉会館・堺市総合防災センター

滋賀県の琵琶湖環境部の職員の方に琵琶湖環境問題についての出前講座で琵琶湖保全再生の最前線で関わってこられた取組について熱く語って頂いた。1970年代以降、琵琶湖における課題が変遷してきているそうである。治水・利水問題、水質汚濁の公害、在来魚と外来魚の生態系保全問題と多岐にわたっている。現在はSDGsに基づく滋賀県独自のMLGs(マザーレイクゴールズ)を設定して取組んでおられる。琵琶湖は大阪府民にとっても正に命の水源で関心も高く、多くの質問の声が有りました。

午後は堺市総合防災センターへ移動して、防災についてビデオ映像での学習、震度7の地震体験、消化器での消化体験、心肺蘇生などの応急救護体験、煙が充満する暗闇からの避難体験などを行った。震度7の揺れは、さすがに強烈で予め分かっていて前のバーを握っていても怖く感じた。防災について正しく知り正しく恐れて行動することが大切であることが実感できた。 (T・U)

琵琶湖の課題の変遷と取組みを熱く語たる。

消火器で消火体験。落ち着いて出来ました。

いざ!震度7の体験(体験前は余裕の表情ですが・・・)

最後の謎解きを終えて思わず笑みが

 

15期生の3月15日講座報告

年月日 : 2023年3月15日(水) 快晴

講座名 : 野鳥観察③

講 師 : 上村 賢先生 ・ 田中 宏先生 (日本野鳥の会大阪支部)

場 所 : 甲子園浜・西宮市立甲子園浜自然環境センター(西宮市)

今日は甲子園浜での野鳥観察です。浜での観察前に自然環境センターで今日観察が予想される野鳥の予習レクチャを受けた後、先ずは同センターの3階にある野外観察室から観察スタート。目の前の岩礁やコンクリートブロックの上で休んだり、泳ぎながら採餌や羽繕いしているヒドリガモ、オナガガモ、コガモ、オカヨシガモ、オオバンなどのカモ類やカワウ、コサギ、アオサギ達がいるいる!自然環境センターの方から今日は観察することが少ないウミアイサとホオジロガモが確認されているとの情報を聞いて期待をして海岸へ。赤い細長い嘴とボサボサ頭のオス・メス2組のウミアイサは見つけたが頭がおむすびの形でオスの頬には白い斑点が有るホオジロガモは残念ながら確認出来なかった。白く黒い横線の体下面を見せて上空を旋回する魚好きのミサゴもじっくり観察し、浜で尾羽を振りながら活発に歩き回るので双眼鏡で追いかけるのが大変だったイソシギも観察。嘴が長い種が多いのがシギ類で嘴を巧みに使って食べ物を探す。嘴が短い種が多いのがチドリ類で採食行動中に急に方向転換をするのは目で食べ物を探しているためです。この動きがお酒に酔って、よろめきながら歩くのに似ており千鳥足と言われるのですが皆さん千鳥足の経験は有りますか?快晴の下、34種類の野鳥観察が出来たました。皆さん千鳥足にならずに帰りましょう。(T・O)

今日一番の人気者ボサボサ頭のウミアイサ

お目当ての鳥は何処に

ヘッドホンのような黒班が有る都鳥と呼ばれたユリカモメ

ミサゴの特徴の白と黒の横線がよく分かります

 

15期生3月8日・9日の講座報告

年月日 : 2023年 3月 8日 (水)晴れ  9日(木) 晴れ

講座名 : 卒業旅行一泊研修

講   師 : 藤五和久先生(天神崎の自然を大切にする会理事)

       施設担当者(南方熊楠記念館)

       安江ガイド・出石ガイド(語り部の会熊野古道中辺路)

場   所 : 天神崎(和歌山県田辺市) ・南方熊楠記念館(和歌山県白浜町)

       熊野古道館(和歌山県中辺路)

今回はコロナ禍により中止になっていた卒業旅行が再開になった。天気は晴れ、三度目の一泊研修旅行に期待が膨らむ。最初に訪れるのは天神崎だ。「天神崎の自然を大切にする会」の藤五先生からナショナルトラスト運動の経緯を学び、沼地や近くの水たまりの中のセトウチサンショウウオの卵の観察をする。又日和山に上ると360度見渡せてとても気持ちいい!!その後は海岸での磯の生物観察。網やピンセット・バケツを持って、三々五々思い思いの場所に行き、ウニ・クサフグ・アメフラシやヤドカリ等を採取し観察した。次は白浜に有る南方熊楠記念館だ。熊楠自筆の書簡や書写・ノートなど貴重な遺品を観覧しながら説明を受ける。粘菌研究から地域の自然保護活動まで幅広い功績を残した熊楠の偉業を学んだ。

二日目は楽しみにしていた熊野古道だ。先ずは熊野古道館に行き熊野古道全体を学習し、バスで移動後いよいよ牛馬童子口から近露王子社まで千年の道を歩く。二つの班に分かれ、ベテラン語り部の安江さん、初々しい語り部の出石さんの案内で、全員最後まで楽しく歩くことが出来た。昼食後は「野中の一方杉」を目指してバスで移動。駐車場から一方杉がある継桜王子に行く登り口が見当たらないトラブルもあったが着いてみて驚いた。南方向だけに枝を伸ばしている杉の巨木が何本も有り、又老木の空洞は大人が何人も入れる程の広さがあった。樹齢800年の杉の凄さに感動!来て良かった!南紀の豊かな自然に包まれた二日間。同期の仲間との交流も深まり思い出多い旅行になった。              (S・Y)

熊野古道館でハイチーズ!

セトウチサンショウウオの卵。

ウニのアパート。なかなか掴めません。

いよいよ熊野古道を歩きます。

左が牛馬童子像。50㎝程でかわいい!

老木の空洞は立ってもまだ余裕があるよ。

野中の一方杉。ほら、左の方だけに枝が伸びてます。

15期生の3月1日講座報告

年月日 : 2023年3月1日(水) 晴れ

講座名 : 春の都市公園

講 師 : ボランテァガイド この指たかれ

場 所 : 服部緑地都市緑化植物園・日本民家集落博物館

午前は都市緑化植物園の見学。3班に分かれてボランテァガイドさんに案内してもらった。名前の通りここは住宅地や周辺の公園の植物が植えられているそうだ。梅が真っ盛りだった。梅の花の多くがダミー(雌しべが無く雄しべしかない)だそうだ。ラクウショウとメタセコイアは似ているがラクウショウは沼地近くで気根が出来て木の上部がこんもりしているがメタセコイアは樹形が円錐形なので樹形で見分けられる。等々身近な植物の蘊蓄をたくさん聞くことが出来た。ここの植物園は椿がたくさん植えられていて金魚葉椿(葉の先が金魚の尾ひれのように広がり切込みを持つ)やヨーロッパで改良された品種も含めて約1150本、500品種の椿が楽しめて、植物園の奥にはハーブ園がありシーズンにはハーブティーも楽しめる。園内の「くすの木デッキ」に、この指たかれのメンバーが待機していて植物園ガイドをしてくれます。

午後は服部緑地にある日本民家集落博物館で日本各地の代表的な民家を自由に見学・散策した。板敷であったり高い天井で窓はなく戸板の開閉で光を入れるなど、特に冬は暗く寒かったであろうなど当時の生活に思いを馳せた。3月で座敷に雛人形が飾られている家もあり生活道具にも懐かしさを感じた。(T・U)

葉先が金魚の尾ひれの形の金魚葉椿

上部がこんもりのラクウショウ、円錐形のメタセコイア、分かるかな?

春うらら 菜の花も真っ盛り

三々五々地図を片手に古民家巡り

 

 

15期生2月22日の講座報告

年月日 : 2023年2月22日(水)曇りのち晴れ

講座名 : 世界の植物

講 師 : 施設担当者

場 所 : 咲くやこの花館・鶴見緑地

今日は国内最大級の大温室である咲くやこの花館で熱帯から乾燥地帯、高山・極地圏まで地球上の様々な約5,500種の植物の観察である。午前の班、午後の班とに分かれて開催中のイベントガイドと園内の植物ガイドを組合せたガイドツアーに参加。イベントガイドでは私達が日頃、食べて飲んでいる熱帯の植物のカカオ、コーヒー、バナナについて特徴や栽培方法などの説明を聞いて生産者の皆さんのご苦労にちょっぴり感謝。園内の植物ガイドでは着生ラン、地生ランの違い、強烈な臭さで人気の「ラフレシア」、花は小さく可愛いが内部にたっぷり貯水して重さが80㎏にもなるサボテン、受粉のため臭いにおいでハエを呼ぶ「クロユリ」、オオコウモリによって受粉する「ヒスイカズラ」などの植物を観賞、観察した。

植物ガイドをしてくれたのは数種類なので、後は各自が思い思いに園内を回ったり、館外に出て鶴見緑地の散策を楽しんだ。鶴見緑地や咲くやこの花館に来るのは初めての人、何十年(?)前の若かりし頃、花博に来て以来の人も多く、鶴見緑地は広くて講座の時間内に回り切れていないのでまた来て楽しまれては如何ですか。(T・O)

中央の薄黄色の苞がバナナの実になります

やっぱりランは華やかですね

受粉のためにハエを臭いにおいで呼ぶクロユリ

餌に群がる鳥たち

 

15期生2月15日の講座報告

年月日 : 2023年 2月 15日 (水)  晴れ

講座名 : 科学館見学

講   師 : 施設担当者

場   所 : 大阪市立科学館

今日は大阪中之島にある大阪市立科学館の見学だ。此処は宇宙とエネルギーをテーマにした博物館だそうだ。 午前は展示場見学から始まった。 4階から順を追って下りながら見て行くのだが、エレベーターを降りた瞬間目に入る展示物や実験装置の多さに驚いた。所々にガイドさんがいて説明を聞く事も出来て実験も試せる。面白い! 小学生の団体も来ていて実験装置の周りは賑やかだ。時間があっと言う間に過ぎてしまった。

午後はプラネタリウムで「オーロラ」の鑑賞。灯りが消え頭上は満天の冬の星空。冬の大三角やダイヤモンドを眺めていると、近くで「グー グー」あれ~!?  でも、オーロラの映像はとてもダイナミックで綺麗だった。最後はサイエンスショー見学。テーマは「酸・アルカリのカラフル実験」。紫芋で色付けした水にレモンやソース、重曹など色々な素材を加えて色の変化を見る。見学者の中に元気な子供さん達がいて、実験されている先生とのやりとりが面白くて何度も笑いが起こった。 実験装置で試したり、オーロラにうっとりしたり、愉快なショーで笑ったり、今日も楽しい一日だった。                                    (S .Y) 

火星のハート、こんなに沢山あるの?
ロマンチックだね!

磁石の反発で動かそう!「あれ?向きが反対?動かないよ~」

鏡マジック!私浮いているでしょう!

出来上がった色水見て下さい。ここからが酸とアルカリのお勉強です。

15期生2月8日の講座報告

年月日:2023年 2月 8日(水) 曇り

講座名:植物が動く方法 

講師 :長谷川 匡弘先生(大阪市立自然史博物館 学芸員)  

場所 :大阪市立自然史博物館・長居植物園

入館後まず、2階の展示コーナーで植物の移動のメカニズムを概観してから研修室に移動した。種子とタネは日常同じ意味で使っているが「種子」とは植物の雄と雌が受精しめしべの胚珠から発達した胚を含むもののことで「タネ」とは「受精後胚が発達して形成される普遍的な散布体」だそうだ。生き残るために植物は色々な動く仕組みを持っている。「風に運ばれる」「水に運ばれる」「動物に運ばれるもの」「自力で飛ぶ」の4つの方法の説明を受けた。知っているようで断片的であったが、系統だてて説明を受け納得した。

午後からは、5名ずつ6班に分かれて植物園に出て「タネ」を採集した。「綿毛を作って風で移動するな」「ひっつきむしやから動物にくっついて行くよね」「赤い実・黒い実は鳥が食べるね」など班毎に相談・協力し合って取り組み、1時間はあっという間でした。その後研修室に戻って採集してきた植物を分類し、班ごとに発表・解説しあった。風で動くもの14種、動物で動くもの21種、自力で動くもの3種、水で動くもの3種で合計41種の植物を採集し動く方法を確認できた。動く方法が解明されていない植物はまだまだ沢山有るそうで、動く方法の解明に誰か挑戦してみませんか。            (U.T)

班ごとに移動方法を発表(名解説!)

何でしょう?何処で採ってきました?

採集してきた植物を相談しながら分類中です。

  腕組みして「うん、なるほど」と「ほんまかいな?」

15期生の2月1日講座報告

年月日 : 2023年2月1日(水)曇り

講座名 : こんな小さな世界

講 師 : 菅井 啓之先生(元京都光華女子大学教授)

場 所 : SAYAKAホール(大阪狭山市)

今日はルーペが必需品となる微小貝の講座である。微小貝とは字の通り大人の貝(成貝)になっても大きさが5mm以下の貝の仲間です。沖永良部島の砂は珊瑚砂や有孔虫砂で好物砂はほぼ無い砂である。その砂からルーペを使って星砂(有孔虫の殻)探しにトライした。すぐ見つけた人、なかなか見つけられない人それぞれが楽しめた。次はシャーレに入った砂から微小貝を見つけてピンセットで挟み市松模様のシートに並べる。これは結構大変な作業にもかかわらず皆熱心に作業に没頭しましたね。

後半はこの微小貝の楽しみ方や微小貝を通して自然の見方を一歩深めることが重要である事を先生が考案した「微小貝曼荼羅」を使って自然界は多種多様な生命によって成り立っており、世界は小さなものに支えられている事の解説にプラス微小貝の採集の方法や苦労話などもあり笑い声も混じる座学でした。日本では8,000種以上の貝が記録されていて貝類の豊富な国である事と多種多様な微小貝の美と不思議さを実感した。(T・O)

沖永良部島の砂、この中に星砂が有るよ

ウニの殻 大きい穴が口小さい穴が肛門だって

いろんな形の微小貝たち

10円玉に並んだ微小貝その数86個も有るよ

15期生1月25日の講座報告

月  日 : 2023年 1月 25日 (水)  晴れ

講座名 : 動物たちとの接点

講   師 : 久田 先生 (天王寺動物園 教育普及担当)

場   所 : 天王寺動物園

今日は誰もが一度は訪れたことのある動物園の見学だ。 でも、最大級の寒波が来るとの予報に、交通機関の乱れを心配したが、殆ど影響無く予定通り講座を開始できた。 先ずはズーミュージアム内教室で、天王寺動物園にいる絶滅の危機にある動物たちを、スライドを見ながら詳しく説明を受けた。 ホッキョクグマのホウちゃんやキリンのハルカスちゃんの名前は、寄贈主の方からの提案で決まったと聞き、納得! アムールトラの風くんの体調不良の近況やキリンの子育ての失敗談に胸が痛んだ。

終了後屋外の「アフリカサバンナ」ゾーンに移動してガイドウォークを受けた。 広々したサバンナを再現したエリア内にはシマウマやエランド親子の姿は見えるが、人気のキリンはいない。 寒さに弱い為、今日は室内展示だそうだ。 見に行くと、雄のコウヤくんは座っていて、のんびりくつろいでいる姿に思わず笑ってしまった。

午後はフリー見学。 皆それぞれ好きな動物を見て回って今日の講座は終了した。              動物園は子供の時だけでは無く、大人になっても楽しい所だと実感した一日だった。 (S ・Y)

アフリカサバンナゾーン入口で説明うけてます。

ライオン・シマウマ後方にハルカス!此処は都会のオアシスです。

キリンのコウヤくん「今日は寒いので外は嫌だ!」

シロクマのホウちゃん 飛び上がってパンチ!!

 

15期生の1月18日講座報告

年月日 : 2023年1月18日(水)曇り

講座名 : 体は食べた物から出来ている・部会説明会

講 師 : 田中 富祐子先生((株)明治 食育担当 管理栄養士)

      廣川理事 ・ 阿部理事 (大阪シニア自然カレッジ)

場 所 : 栂文化会館(堺市)

午前は「寿命100年時代の健康寿命を延ばす」ためにはメタボ対策よりフレイル対策が大事で、栄養・運動・睡眠による筋力アップと骨の維持強化と口腔ケアをしっかりして口からしっかり食べることが大切である。筋肉にはたんぱく質、骨にはカルシウムをしっかり摂り、歩く時間が長い人ほど認知症になりにくいそうだ。みんな「我がこと」として熱心に耳を傾けた。

「チョコレートの世界へようこそ」ではカカオの含有率が同じ70%でも産地(ベネズエラ・ブラジル・ペルー)によって微妙に香味が違うのが試食して分かった。チョコレートの原料となるカカオは赤道を中心に南北20度の緯度でしか育たない植物で、実の形や収穫・発酵・乾燥させてチョコレートの原料になるまでの行程や紀元前2千年頃、人類最初のカカオを利用したなどのチョコレートの歴史も興味深かった。午後は受講生が講座修了後の活動の場となる各部会の説明を聞いて入会の参考にした。(T・U)

カカオ生産量№1のガーナの民族衣装です

チョコのテイスティング中、産地で微妙に顔実が違います

寿命100年時代を生きていくにはメタボよりフレイルの対策が大事!だよね

15期生1月11日の講座報告

年月日 : 2023年1月11日(水) 晴れ

講座名 : ネイチャーゲーム

講 師 : 井上 健太郎先生(自然体験活動講師)

場 所 : 栂文化会館・西原公園

2023年、最初の講座はアメリカのジョセフ・コーネルが1979年に考案した自然体験プログラムを体験する講座です。先ずは名前とジャンケンを組合せた「はじめまして」これは各自が①あだ名②思い出の場所③好きな季節④飼ったことのある生き物を書いて、ジャンケンで勝った人が負けた人に質問インタビューをして、それを自分の用紙の裏に書いて早く4人分集めるのだが、ジャンケンが弱いとなかなか終わらず苦労する人もでる。「森の色合わせ」は18の色と同じ葉、枝、実、花、コケ、石、虫など自然の物を見つけるゲーム。道行く人が「何をしているのかな?」との視線も気にせず皆熱心に探して最終10種類以上の色合わせを完成させた。

午後は「カモフラージュ」ゲームで大いに盛り上がった。自然の中に人工物を紛れ込ませてそれを見つけるゲームで、「あった!」と声出し禁止、指差し禁止、Uターン禁止の3禁止ルールでスタート。先生が手を頭の上にかざしてくれると100%見つけたサインであるが1回目は脇腹や肩近辺に手が示されて「まだまだ、あるのか」と再チャレンジ。コースを上も下もじっくりと目を凝らして探すも、不思議なことに人工物が自然に融合して見つからず、皆3回チャレンジしたが全部見つけた人はゼロで悔し結果でした。ネイチャーゲームの目的である「五感で自然を感じて心と体で直接自然を体験して自然と自分が一体である事に気付くこと、普段気が付かない事を発見、自然とのつながりに気付く」を今日は体験して少しは感じることが出来た。(T・O)

「森の色合わせ」どれも色がバッチリ合っている!?

「う~ん」どこにあるのかな、目が痛くなるほど探している。

「こことここに有る」の説明に「こんなところにあったのか」

これ、本物?偽物?

15期生12月21日の講座報告

月  日 : 2022年 12月 21日 (水)  晴れ

講座名 : ネイチャーフォト入門

講   師 : 阿倉 薫 先生

場   所 : ラブリーホール(河内長野市)

今回はレンズを通して動植物の撮影を行なう講座だ。先生のカメラ撮影のきっかけは、アオクサカメムシの幼虫の美しさに魅せられて始めたそうだ。以前は岩湧の森に年に100回程通い、1,000種類以上の虫たちを撮影されてきたそうだ。 午前の座学ではカメラの仕組みやマクロ写真の撮影方法、マクロレンズの種類や使い方を教わる。一般的には一眼レフカメラにマクロレンズを用いるのだが、ここではデジカメやスマホに100均で調達出来るマクロレンズを使用する。各自持参したマクロレンズやルーペ等をカメラやスマホに装着し、お札やコイン、ビー玉等を撮影する。肉眼では見えなかった細かなデザインや文字が浮かび上がり、思わず歓声が・・・。         

午後は近くの公園に出て接写撮影の実習だ。冬なので虫たちではなく、花や樹木の撮影になった。その後室内に戻り、先生が撮り貯めていた動画を鑑賞した。ヒメバチの産卵シーンやセイタカアワダチソウについたヒゲナガアブラムシの出産シーン(卵ではなく胎生で生まれる)、アカヒキガエルが太いミミズを捕食するシーン等珍しい映像がいっぱいだ!レンズを通しての小さなマクロの世界、今まで知らなかった岩湧の虫たちの世界を映像で見ることが出来、学びの多い楽しい一日だった。      (S . Y)      

アケボノソウの蜜腺にアリが整列?楽しいね!

見てみて、こんなに大きく見えるよ。印刷の細い線までクッキリ。

レンズ、何処に付ければいいのかな?

もっと近づけてって言われても、ピントが合わないよ~。

    

 

15期生12月14日の講座報告

年月日:2022年 12月 14日(水) 曇り

講座名:地質観察②「大阪城の石垣と周辺の地形・地質」

講師 :佐藤 隆春 先生(大阪市立自然史博物館外来研究員)

場所 :大阪城公園・大阪歴史博物館(大阪市中央区)

OMMビル前で、周辺の地形の概観の説明を受けた。大阪平野は淀川の氾濫による土砂の堆積でできたデルタであること、その中にある上町台地は1~数万年前は「大坂山脈」だったそうで、10m以上の谷もあり削ったり埋めたりして現在の地形になったということだった。

歩き始めてまず豊臣期の石垣(ドーンセンター北側・追手門小学校内)を見、大坂橋から大川と寝屋川との合流部と上町台地の形状を見た。

大阪城公園では、江戸期の石垣(現在)は豊臣期のものを数メートル埋めてその上に作られたものだそうで、その際に大量に集められた石は運び込んだ大名によって刻印や石材が違うことを確認し、京橋口枡形・桜門枡形の巨石を見た。

最大の「蛸石」はよく見ると「蛸」のような姿が…カメラで撮ると更にくっきりと写り、皆納得できた。

玉造口付近では落葉・腐葉土をかき分けて上町層の貝化石探しをした。最近の赤貝の殻(たぶん)はすぐに見つかったが、その後なかなか…やっと小さな二枚貝の殻が一つ見つかりホッとした。

先生と分かれ歴史博物館で昼食後、各自館内見学をした。「こんな講座もいいね。」という声も聞かれた。

                                   (U.T)

豊臣期の石垣(移設復元)石の種類を聞かれ、熱心に観察

刻印石 「田」の字以外にも彫ってあるけど、何処の藩かな?

桜門枡形の「蛸石」 「あっ、蛸が!」左端下部に見えますか?

「12,000年前の貝化石をさがせ!」 落ち葉・腐葉土をかき分けて・・・

15期生の12月6日・7日講座報告

年月日 : 2022年12月6日(火)~7日(水) 晴・曇

講座名 : 西はりま天文台一泊研修

講 師 : 施設担当者

場 所 : 西はりま天文台・Eーディフェンス・スプリング8・SACLA・人と自然の博物館

今日は2回目の一泊研修で最初の施設見学は構造物の耐震性を見直すのに構造物の破壊過程を調べる施設として建設された実大三次元震動破壊実験室(Eーディフェンス)である。ここでは実大規模の建物に前後、左右、上下の揺れを与えて耐震性向上の研究をしており、実験棟の面積は約5,200㎡、高さ約43m、振動台には1,200t積載できるそうでスケールの大きさに驚きである。次は世界最高性能の放射光(細かく強力な電磁波)を生み出すことが出来て、この放射光で物質の種類や構造、性質を詳しく知り基礎研究、応用研究、や産業利用に役立てているスプリング8とSACLAを見学、両施設ともに日本が世界に誇る施設です。日本の技術力は凄いですよ。そして夕食後はここ西はりま天文台のなゆた望遠鏡での観望会がスタート。幸いに夜空には雲が無く大いに期待できそうである。先ずは土星から「はっきりと輪が見える」海王星「いかにも遠くにある星かな」木星「明るくてしま模様が見えた」天王星、月、アルデバランス等々最後に火星と全部で10の星を見ることが出来て1時間半の観望会に皆満足したけれど、本当に寒かったネ。

翌朝は雲海は見えなかったが、日の出や山々の風景を楽しんで兵庫県立人と自然の博物館へ向かう。ここではブロッコリーのDNAの抽出実験に挑戦した。「必ず抽出に成功するとは限りません」との先生の言葉に手際よく分担して真剣に作業して、材料をろ過して最後にエタノールを入れると、やった!ひも状のDNAが確認出来ました。ここは国内の公立博物館では最大級で数多くの多種多様な展示物が有り、それぞれが楽しんだ。2Fの男子トイレには化石や岩石の標本が女子の方には蝶の標本が展示されていて驚かされました。今回も楽しい思い出をお土産に家路に、お疲れ様でした。 (T・O)

スプリング8の内部

実大の2階建てが小さく見えるEーディフェンスの実験棟

今回最初の集合写真だよ

どんな星が見えているのかな?

西はりま天文台をバックに、は~い笑顔

真剣に抽出実験を、結果は?

15期生11月30日の講座報告

月  日 : 2022年 11月    30日 (水)  曇り

講座名 : 竹炭焼体験

講   師 : 柴山朗生先生(富田林の自然を守る会 炭焼班) 他スタッフ6名

場   所 : 滝谷 奥の谷

 今回初めての講座「竹炭焼体験」。富田林の自然を守る会の炭焼班の活動基地(枇杷庵)での講義からスタート。炭の種類や特徴、今何故竹炭なのか?など炭についての話や窯の構造図を見ながらどの様に熱が伝わり炭になって行くのかの説明を受けた。その後三つの班に分かれて竹材作りの実習作業に入る。先ずは竹を窯に入る長さ、80㎝に切断。次に竹割り器を使って四等分に割る。最後に窯にすき間無く詰めるために節を落とす。安全に道具を使うための装備や手順の説明を受けて作業にかかった。最初二人でしていた竹割りも慣れてきたのか一人でこなす人も現れ、準備していた竹を予定より早く切り終える事が出来た。

午後は窯を使っての実習。此処には窯が二つあり、今回は空の窯に竹材をすき間なく装填する。約300本入るそうだ。火入れ口の近くや残りのすき間には小さな竹を詰め、蓋をして土かぶせをして密閉する。次の火入れ作業では、団扇を使って風を送るが薪の燃焼がなかなか安定せず苦労したが無事かまど口を密閉出来た。火入れをしてから炭が出来るには17時間ほどかかるので、炭焼作業はここで終了して、この後はもう一方の窯から炭焼班の方が焼き上げた炭の窯出し体験をした。 竹炭の他に空き缶に入った松ぼっくりやどんぐり、蓮の花托等が入っていて、綺麗な姿に驚きの声があがった。持参の袋に竹炭やどんぐり等を頂き、笑顔で終了した。(Y. S)

のこぎり作業は三度目です。           様になってるでしょう!

すき間無く詰めてます。                               まだまだ入れないとね。

ブルブル  頭叩かないで~

松ぼっくりやどんぐり、蓮の花托などの花炭 黒光りして綺麗です!

 

 

 

 

 

       

15期の11月16日講座報告

年月日 : 2022年11月16日(水) 晴

講座名 : 九度山散策と紙漉き体験

講 師 : 松島ガイド他2名(まちなか語り部の会)・下西苑長(紙遊苑)

場 所 : 九度山町・紙遊苑

駅から3班に分かれ、ガイドさんの案内で九度山の町を散策した。雪深いと思われるようだが、紀ノ川の影響で比較的温暖で雪も大阪府と殆ど変わらず、水運により交通の要衝として栄えてきたそうだ。高野山の開山に当たっては、川で運ばれた資材をここから町石道を通って運び上げられたことなど説明を受けた。また、九度山は真田昌幸・幸村に関する伝承がたくさんあり、面白く聞かせてもらった。慈尊院は弘法大師の母公が晩年に住み、亡くなった後、弥勒菩薩となり祀られていて女人高野の寺としても知られている。

弘法大師が厄除観音を祀った勝利寺の庭や街並みを見下ろしながら昼食を済ませて、午後からはその一角の紙遊苑で「高野紙」の紙漉き体験をした。下西苑長から「小学生の皆さんが上手に自分の卒業証書を漉いて帰りますよ」と聞かされて自分の修了証書になる紙を漉くとあって説明を聞くのも皆真剣そのもの。順番が近づくと「緊張してきた」との声が上がる。枠の真ん中を持つこと、液に入れる角度、掬ったら枠を前後左右に痙攣の時のように小さく振る、枠の水が少なくなったら振らないことなどがポイント。「言うは易く行うは難し」でなかなか・・・出来具合で頑固か素直か分かるそうです。戸惑いつつも全員キレイに漉くことが出来、頑固な人はいない(?)ようでした。漉いた紙の修了証書を楽しみにして、九度山の富有柿をお土産に本日の講座は終了です、(T・U)

世界遺産の慈尊院の山門から町を振り返る。

百八十番」の文字が、町石道の終点です。

真剣そのもの・・回してはいけません。

障子ではありません。出来た紙の水きりです。

15期の11月9日講座報告

年月日 : 2022年11月9日(水) 快晴

講座名 : 奈良公園の巨樹観察②

講 師 : 甲斐野 幸一先生(グリーンあすなら代表) スタッフの方2名

場 所 : 春日山原始林北遊歩道・若草山

今日も青く澄んだ空の下で春日山原始林と若草山を巡る講座が春日大社前からスタートした。右側は春日大社の神山である三蓋山、左側は世界文化遺産の春日山原始林の遊歩道を若草山山頂へ向かうが、この道は自然道ではなく昭和初期に整備された自動車道で道幅も広く原始林には不釣り合いかな。途中でナギ【春日大社の神木で鹿は食べない。葉型は広葉樹のようだが針葉樹である】カゴノキ【幹の模様が「鹿の子」に似る】イチイガシ【樹高が30mほどに大きくなり、神社や寺院に多い木】モミ【常緑針葉樹の高木で樹高は30m以上になる】などの解説や原始林もカシノナガキクイムシによる「ナラ枯れ」が増えており、対策と駆除活動の話や樹齢460年の杉の切り株を見たりしながら山頂に到着。

鹿にお弁当を食べられないように注意しながら昼食を済ませ、山頂から原始林をじっくり観察してスタート地点を目指して奈良の街並みを見ながら銀穂の揺れるススキと紅葉したナンキンハゼに囲まれた結構な急傾斜の石段と山肌を下るのは大変でしたが、今日一日秋を満喫して家路に着きました。 (T・O)

イブキの穴にスギが立っている「水谷神社の寄生木」

葉はチョウが実は鳥が食べる幹に棘があるカラスザンショウ

原始林の最大のスギの幹回りがこれ、8m有ります

奈良公園をきれいにしている糞虫、ルリセンチコガネ

 

15期生11月2日の講座報告

月  日 : 2022年 11月 2日 (水)  快晴

講座名 : 野鳥観察②

講   師 : 上村 賢先生 (日本野鳥の会) 泉谷 一弘先生  相原 正温先生

場   所 : 錦織公園(富田林市)

 昨日の雨が上がり、朝から青空が広がる良い天気だ。 パークセンター前に集合し、公園マップ、チェックリスト、ミニ図鑑を受け取り、今日のコースの説明を受ける。冬鳥が帰ってくる時期でもあり、公園の池を巡るコースだ。 最初の赤穂池に着くと、目に入ったのは「マガモ」。特徴や雌雄の違いなど解説を聞きながら双眼鏡で観察する。「岸にある倒木の辺りはカワセミがよく出てくるよ」との先生の声に一斉に探し始める。 「あっ いたよ!」の声が上がる。鮮やかな水色の背中がキラリ きれいだ!! 左から右岸への横断飛行を双眼鏡で追うことが出来た人は、思わぬプレゼントに大喜びだった。又、捕らえた魚を枝に打ち付けて食事する姿も観察出来た。 空を見上げるとアオサギが飛んでいて、何度も旋回を繰り返している。大きくてかっこいい! 丘の上の枯れ木に止まる雌の「モズ」、アラカシのドングリを啄む「ヤマガラ」を観察しながら奥の池に。 カモ達の群れの後ろに「オシドリ」らしき姿がチラホラ・・・。池の一番奥手なので見辛いが、何羽かの雄のオシドリの姿を確認出来た。決め手は派手な羽の色だ。

午後は「メジロ」「シジュウカラ」「コゲラ」の混群や可愛い「エナガ」も観察し、パークセンターに戻って鳥あわせをする。今回は姿、声を合わせて29種類だった。 先生の楽しいお話を聞き、ゆったり観察出来た秋の日。 充実した楽しい一日になった。      (S . Y)

「あっ、カワセミ」の声に皆一斉に「何処?」

くちばしの白いの見える?この魚もう少しで飲み込めるよ!

オシドリの休息。のんびり ゆったり す~いすい

アオサギって首を畳んで飛ぶんだね。

15期生10月26日の講座報告

年月日:2022年10月26日(水) 快晴

講座名:ブナ林の保全

講師 :土井雄一先生(ブナ愛樹クラブ代表)・スタッフの皆様

場所 :和泉葛城山

今日も快晴、天然記念物のブナの自然林がある和泉葛城山へ向かう。山頂へのルート変更で到着時間が遅れてしまったが、土井先生やクラブのスタッフの皆さんに笑顔で出迎えてい頂いた。今日のスケジュールやブナ林の現状、見所などの説明を受けて早速ブナ林の観察へ出発。ブナの葉は縁が波形で、くぼんだ所に葉脈(7~11対)が向かっており、樹皮の質感と模様、果実は「ソバグリ」と呼ばれるようにソバの実に似ているなどの特徴でブナの木を見分ける。近年は温暖化などの環境の変化で充実した果実が非常に少なくなっているそうで、見学の途中で200個ほど集めたブナの果実を水に入れて実生に使えるか調べてみたがすべての実が浮いて使える種子は無かった。天然記念物指定区域内のブナには番号が付けられており約800本のブナが有る。ここの大きなブナは樹齢300年未満で白神山地の木の方が大きいそうだ。

昼食後はブナ愛樹クラブの作業小屋に移動しひのきの間伐体験をした。林業事故の多くは伐採の時に起こっているそうで、危険回避の大切さを学んでとりかかった。まずV字型の受け口を作り、追い口から交代しながら鋸で切っていき、全員で「ゆっくり ゆっくり」と声を掛け合い、安全に切り倒すことができた。

最後に切り倒した木を各自玉切り(輪切り)にし、竹べらで皮を剝き、お土産にもらって帰った。帰宅後、湯船に入れ香りを楽しんだ人も多かったのでは・・・     (U.T)

腰を低く、鋸は引くと時に力を・・それが難しい!

「弾けたばかりのブナの実」・・まさに「ソバ栗」

樵歴?!年のベテランの風格が

倒した木を輪切りに・・「しっかり押さえとってや!!」

15期生10月19日の講座報告

年月日 : 2022年10月19日(水)快晴

講座名 : 自然の宝庫

講 師 : 箕面観光ボランティアガイドの皆さん

場 所 : 箕面公園・箕面公園昆虫館

ここ箕面公園は滝と紅葉で知られており多くの人に親しまれている。そして1100種の植物、3000種を超える昆虫が生息する豊かな自然環境が有る。今日はこの箕面公園で野外学習ですが集合場所に来るのに利用する交通機関の運行見合わせの事態が発生。でも、熱心な皆さんが何とか集合出来て1時間遅れとなったが、澄み切った秋晴れの下、箕面大滝を目指してスタート。

ボランティアガイドさんから、明治43年に箕面に開園した動物園、富くじのはじまりは瀧安寺、全国素人囲碁大会の会場となった梅屋敷、珍しい活断層の露頭、オカメ岩やライオン岩等々箕面滝道にまつわる話を聞きながら2.8kmを歩いて箕面大滝に到着。滝つぼにかかっていた虹を見て清々しい気分になりました。

昼食後は坂道を下って森林浴をしながら、身近な昆虫、見たことのない虫や綺麗な虫などいろいろな昆虫が展示されている箕面公園昆虫館へ。放蝶園ではオオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラなど十数種類の蝶が飛び交っており、吸蜜の様子など間近で観察と写真を撮ることが出来て楽しい時間となった。最後にここの名物であるもみじの天ぷらの材料はおたふく葉と呼ばれるモミジ葉で一行寺楓という種類の木の葉で、この近辺のもみじ葉ではないそうです。是非また、紅葉のシーズンに来ましょう。 (T・O)

珍しい活断層の露頭がみれる

落差が33mの箕面大滝をパチリ!

水色のマダラ模様が美しいリュウキュウアサギマダラ

日本産シロチョウ科で最も大きいツマベニチョウ

15期生10月12日の講座報告

年月日 : 2022年 10月 12日 (水)  曇り

講座名 : ウミウシ観察

講   師 : 田中 広樹先生 (大阪自然環境保全協会)

場   所 : 城ヶ崎海岸(和歌山市加太)

  今日は和歌山市加太・城ヶ崎海岸でのウミウシ観察。潮が引くのを待つ間、東屋でウミウシについての講義を受ける。ウミウシとは殻が無くなった巻貝の仲間で軟体動物。磯・干潟はもちろん水深100mを超える深海まで多種多様なウミウシが暮らしている。多くは体長数ミリから数センチだが、中には50cmを超える物もある。美味しくない餌を食べて、美味しくない体にして外敵から身を守っているなど変わった生態を学んだ。

講義の後は磯に降りて、ウミウシの探し方、岩場での注意点などの説明を受けて、いよいよ観察会の始まりだ。 あちこちに散らばり、潮溜まりの前にしゃがみこみ、石をひっくり返している。皆一生懸命探すがなかなか見つからない。やっと「これはウミウシです」との先生の声に、周りにいる講座生が集まって、初観察にワイワイガヤガヤ。ルーペをあてて見たり写真を撮るのに忙しい。ルーペで見ると、触角を出し牛のようにゆっくりと動く姿に「可愛い!!」の声が上がる。 その声に触発されたのか、その後はオカダウミウシ、イズミミノウミウシ、ツヅレウミウシ、アカボシウミウシなど、次々見つかり12種類のウミウシを観察した。また、イズミミノウミウシとオカダウミウシの卵、それに珍しい種類のイズミヨツマタウミウシも観察出来た。             城ヶ崎海岸の豊かな自然に感動! 楽しませてくれたウミウシ達に感謝!      (S . Y)

この石に居るかな?ウミウシ探し

石に付いてるトトロウミウシ

 

イズミミノウミウシの卵、いっぱいだ!

アカボシウミウシ・好物はオカダウミウシだって!

イズミミノウミウシ・動くとヒラヒラかわいい

丸っぽくなく細長いヤツミノウミウシ

15期生10月5日の講座報告

年月日:2022年 10月 5日 (水) 曇り

講座名: こだわりの草木染

講師 : 水谷 道子 先生 (水谷草木染)

場所 : 飛鳥歴史公園館・高松塚古墳と壁画館(奈良県明日香村)

 

森林インストラクターである水谷先生は古代の手法で草木を使った染色をされおり、染色の原料、道具の無い時代の古代の人たちの染色手法を分かりやすく解説頂いた。

太古より布を染めて使っていたが、色を楽しむだけでなく、夏には藍染めを着て蚊を寄せ付けないよう、秋は栗で染め漆かぶれを防ぐ等実用的にも活用していたそうである。

模様の付け方・染色素材と発色についてのレクチャーを受け、バンダナサイズの布で染色に取り組んだ。布を棒に巻き付けたり、蛇腹状に畳んだりして板締め、てるてる坊主状に輪ゴムで縛るなど好みの柄を準備して、いざ染め作業に。

アカネ(深紅)、タマネギの皮(金茶)、栗のイガ(茶色)の他に、びわ、すもも、セイタカアワダチソウなど6種類の煮出し染液が準備されていて、浸け込んだりお玉で染液をかけたり真剣そのもので取り組んだ。

染め上がったそれぞれ自慢のバンダナを手に笑顔で記念撮影をした。明日香のおもてなしのおはぎを頂戴して終了した。

午後は高松塚壁画館の担当者の方に高松塚古墳と壁画館をガイドして頂き、壁画に描かれている内容が良く分かった。古代の草木染と古墳見学で少し古の風を感じた一日でした。     (U.T)

真剣に説明を聞いて。

白い布をもらいさあ準備開始です。

しっかり染まるまで時間をかけて浸します。

染める度に水洗いするのが大事!

15期生の9月28日講座報告

年月日 : 2022年9月28日(水) 曇り

講座名 : 粘菌観察

講 師 : 川上 新一先生(和歌山県立自然博物館)

場 所 : 堺自然ふれあいの森

今日は「ねんきん観察」である。”ねんきん”と聞くと我々の年代の者は「年金」と思ってしまうが、馴染みが薄い「粘菌」である。粘菌は動物でも、植物でも、菌類でもなく、アメーバ動物に属している生き物である。変形菌は色や形が多様で世界では1,000種以上あり、日本には600種以上が存在している。粘菌は朽ちた木や腐葉土を生息場所にして、子実体や変形体が見つけられなくても、肉眼で見えない粘菌アメーバが生息しています。餌は主にバクテリアや菌類、キノコや酵母。胞子の分散は風や雨そして甲虫やダンゴムシ、トビムシなどによって運ばれることも有る。粘菌のライフサイクルは子実体→胞子→発芽→粘菌アメーバ→遊走子→接合子→小さな変形体→変形体→子実体形成となる。以上、粘菌の基礎知識の講義を受け午後から粘菌探しに挑戦した。

簡単に見つかると思ったのは大間違いで「これが粘菌だろう!」先生からは「これはキノコです」「残念菌糸です」との答えばかりなので本気モードに切り替えて探して、やっと「あっ、これは粘菌です」の声を聞くことが出来た。最終結果、今日は5種類の粘菌を見つけました。最後に顕微鏡で粘菌の観察や粘菌図鑑の綺麗な子実体などの写真を見て、摩訶不思議な世界に引き込まれて、新しい自然を発見した一日でした。(T・O)

オートミールで飼育中のイタモジホコリ

今日1番目に発見されたキウツボホコリ

見つけた粘菌の撮影に行列が!

イソギンチャクのようなエダナシツノホコリ

15期生9月21日の講座報告

年月日 : 2022年 9月 21日 (水)  曇り

講座名 : ウミホタルの観察

講師  : 山田 浩二 先生 (貝塚市立自然遊学館)

場所  : 大阪府立青少年海洋センター ・ せんなん里海公園

  初めての夜の講座。海洋センターにてウミホタルの構造と生態を学ぶ。ウミホタルは体の直径が2~3ミリのミジンコに近い動物プランクトンで、日本近海のウミホタルは我が国固有種だ。昼間は砂の中、夜間にエサを求めて海中に泳ぎ出す。ウミホタルは、身の危険を感じた時や求愛の時に、体内に蓄積していたルシフェリン(体内では黄色)と酵素のルシフェラーゼを放出する。それが海中の酸素と反応して青紫色に発光している間に、捕食者から逃れるそうだ。

講義の後は、いよいよ観察に出発。それぞれ手作りの仕掛け容器を持って暗くなった砂浜に!風が強く、海は波立っているので、仕掛けは桟橋の風下側に設置する。中には仕掛け容器に海水が入らなかったり、紐が絡まったりして、海底に沈めるのに四苦八苦している受講生もいた。 待つこと20分。容器を揚げて見つめるが確認出来ない。でも、容器の中の海水を地面に撒くと、キラキラ青く光るウミホタルが見える!動いている!あちらこちらで歓声が!! 数は少なかったけれど、実物のウミホタルを見る事が出来て感動した。                                              (S . Y)

ウミホタルについての説明です。

容器は底に着いたかな?

キラキラ青く光るウミホタル

ルーペで見たウミホタル、黄色いのがルシフェリンです。

15期生の9月14日講座報告

年月日 : 2022年 9月14日(水) 晴

講座名 : 金剛山の植物

講 師 : 神山 善寛 先生

場 所 : 金剛山 黒栂谷

登山口近くの広場で「金剛山の植生」「植物と動物」「植物の分類」「花の構造」などの簡単なレクチャーを受けて出発です。

植物にとって花は生殖器で種子を作るのに都合の良いように出来ている。自家受粉を避けるために、ツリフネソウはマルハナバチが入り易い形でギリギリのサイズである。ジャコウソウは花びらの裏側に、アケボノソウは花びらの中程に緑色の密腺があるなどアリを寄せる仕組みを持っているそうである。苞から花が出ようとしているシラネセンキュウ、地面を這うアカネ(根は染料になる)3種類のホトトギスの見分け方など丁寧な説明をして頂いた。珍しい花々と熱心な講義で受講生から次々と出る質問に、色々な角度からの回答で対応して頂いた。色素には白は無くて光の乱反射により白く見えること、動物は人と違う色の感じ方をしているそうだ。ここ金剛山は多くの植物を観察出来るが、春4月から5月にかけてがベストシーズンなので是非その季節に訪れて楽しんでみては如何ですか。 (T・U)

リスト片手に質問が次々と

シラネセンキュウの苞が弾けそう

花の先が下向きなので、これはヤマホトトギス

可憐なアケボノソウ 花びらの緑色の点が密腺です。

15期生の9月7日講座報告

年月日 : 2022年9月7日(水) 曇り時々晴れ

講座名 : 地球環境問題と私達の未来

講 師 : 巌圭介先生(桃山学院大学 社会学部教授)

場 所 : 堺市立栂文化会館

夏休みが終わって第1回目の講座は私達の身近な問題の一つである地球温暖化の要因である温室効果ガス削減への取組についての講義と代替エネルギーとしての太陽エネルギーの簡単な利用方法としてソーラークッカーを作製して調理をしてみました。温室効果ガスの削減は差し迫った地球規模の課題であるが各国の思惑が有り目標数値が達成できるかは不透明であるが、われわれ個人が出来る節電、省エネに務めましょう。

ソーラークッカーの基本原理は「出来るだけ広い範囲の太陽光を集める(反射板を使って集める面積が大きいほど集まるエネルギーはは大きくなる)」「容器は効率よく熱するのに反射しない黒い鍋や缶を使う」「生じた熱を逃さないように保温する」3つのポイントを頭に入れて、紙に印刷したソーラークッカーの縮小版で2種類作製の練習をしたあと、巌先生発案のソーラークッカー3号「マンタレイ」の作製に取り掛かる。実寸型紙でレンジシートに印を付け、線を引き、ハサミで切り、谷折り、山折りと久し振りの工作にてこずる場面もあったが、見事に(?)ソーラークッカーが完成。各自お手製の黒い缶に卵を入れてゆで卵を食べれるのを期待してクッカーを設置。先生は持参したクッカーでさつま芋、カボチャの蒸し焼き、かやくご飯にトライ。

ソーラークッカー調理の最大のポイントである太陽エネルギーの集まり具合が気になるところです。天候は台風一過の晴れとはならずに設置した時は晴れていたが徐々に曇ってきた。設置して2時間程経過後に回収してゆで卵の出来具合を確認しました。結果はゆで卵が出来た人、まだ生卵のままだった人とそれぞれでした。出来た人は早速美味しそうに食べて、生の人はお家でゆで卵に(?)残念な結果ですが、これは自然のなせるわざですよね。家でソーラークッカー調理にトライしよう。 (T・O)

ソーラークッカーの作製材料

美味しいゆで卵を調理中のクッカーが並ぶ

サンオーブンで出来た蒸し芋の試食中

完璧なゆで卵、やったね!

15期生7月27日の講座報告

年月日 : 2022年 7月 27日 (水)  曇り時々晴

講座名 : 高山植物観察と梅花藻観察

講師  : 湯浅 先生 ・ 吉田 先生 (伊吹山もりびとの会 ガイド)

場所  : 伊吹山 ・ 醒ヶ井 (滋賀県米原市)

 今日は、楽しみにしていた伊吹山での高山植物観察の講座だ。雨の予報で心配していたが、バスの車窓から日が差し込んでいる。大丈夫そうだ!途中から合流されたガイドの湯浅先生から、スカイテラス駐車場に到着する迄の車中で、伊吹山の地形や特徴などの説明を受けた。 ①風が強い②霧が多い③雪が多い、の三つの特徴があると教わる。駐車場に近付くにつれ霧が湧いてきては風に流されている。見て納得!でも涼しくて気持ちよさそうだ。

バスを降り、ガイドブックを手に説明を受けながら西登山道を歩き出す。紫色のクガイソウやヒヨクソウ、桃色のクルマバナやシモツケソウなど可愛い花が現れるが数が少ない。近年、クガイソウ、イブキボウフウ、コオニユリ、シモツケソウ、ワレモコウなどは鹿の大好物の植物なので食害が深刻な状況と逆に鹿が食べないフジテンニンソウやアカソなどが繁殖する為、伊吹山固有の植物が減り山頂のお花畑は以前の面影が無くなったそうだ。私達が、管理されているお花畑の観察をしている時も、囲っている柵の外で草を食べている3頭の鹿を発見。以前のお花畑に戻す大変さを感じた。

その後、伊吹山を後にして梅花藻の観察場所、醒ヶ井に向かう。冷たく澄んだ水中に咲く梅花藻の、可憐な姿に心が癒やされ清涼を感じさせて貰った。往復路共、事故渋滞に遭い約12時間掛かった旅も無事終了。 お疲れ様でした。      (S・Y)           

柵で保護されているシモツケソウです。

伊吹山頂上で集合写真。はいチーズ!

頂上の三角点にタッチ!

梅花藻が清流の中から顔を出してるよ!

 

15期生7月20日の講座報告

年月日 : 2022年 7月 20日 (水)  晴

講座名 : 両生類と爬虫類

講師  : 木下 裕美子先生(堺自然ふれあいの森 館長)

場所  : 堺自然ふれあいの森

 午前の座学は、まず“里山とは?”の話の後、里山文化の継承の場としての森作りを進めている 「堺自然ふれあいの森」についての説明を受けた。里山の環境を残し、生物多様性を出来るだけ保存して、次世代を担う子供達に伝えると言う取り組みをされているそうだ。私達シニア世代にも懐かしい風景に出会える場所だ。

座学後半は両生類と爬虫類の違いや特徴など比較しながら学ぶ。カエルの婚姻瘤、トカゲの第3の目(頭頂眼)、ヘビの割れた舌先などの説明は面白くて聞き入ってしまった。また、ふれあいの森で会えるカエル・トカゲ・オタマジャクシ・ヘビ等の特徴を教えて頂き午後に備えた。

午後は網を手にしてフィールドへ。暑い時間帯は人間と同じく草陰で涼んでいるとの話で、草をかき分け探す。トカゲを見つけるが動きが速くて捕まらない。三人がかりでやっと小さなカナヘビを捕獲!その後木の葉の上のアマガエル、田圃で見つけたトノサマガエル・ヌマガエル・シュレーゲルアオガエル・オタマジャクシ等を捕獲!ヌマガエルの婚姻瘤やニホンカナヘビの頭頂眼などもルーペで確認することが出来た。知っていましたか?カエルの前足の指が4本で(写真を参照)後ろ足の指は5本なのを。日頃カエルを見ても指の数までは気にしていなかった。じっくりと観察する大切さを再認識。イモリやヘビには出会えなかった(残念よりはホットした?)が小さなカナヘビやカエル達のかわいさに癒やされた一日だった。             (S .Y) 

オタマジャクシ追い込み捕獲作戦?

ニホンカナヘビの頭頂眼。見えますか?

シュレーゲルアオガエルのオタマジャクシです。可愛い!

ヌマガエルの婚姻瘤。メスを抱え込むための抱きダコです。

15期生7月13日の講座報告

年月日 : 2022年7月13日(水) 曇り時々晴れ

講座名 : 淀川の水生生物

講 師 : 施設担当者(丸山さん)

会 場 : 生物多様性センター (寝屋川市)

今日の前半はこれまでの講座でも度々出てきた「生物多様性」について解説して頂いた。”いろんな生物がいろんな自然の中に暮らし、お互いにつながって存在している事”で、生態系の多様性:供給、調整、文化的、基盤の4つのサービスが関係しあって生物は生きている。種の多様性:地球には175万種あるが種の絶滅が進んでいる。遺伝子の多様性:同じ種の生物でも、様々な個性が生まれる。そうして、この生物多様性には第1の危機:開発など人間活動による危機。第2の危機:自然に対する働きかけの縮小による危機。第3の危機:人間により持ち込まれた危機。第4の危機:地球環境の変化による危機の4つの危機が挙げられる。生物多様性は豊かな生態系システムを保つことが人間の健康につながり、気候変動対策の重要な要素で、経済効果をもたらし、文化と密接に繋がっている。つまり、私達が自分自身を守るためには自然を守ることが必要であることの重要性を認識出来ました。

後半はセンター内の展示や屋外ではビオトープ池、水辺の植物園、コイ池などを見学。天然記念物で絶滅危惧種のコイ科で日本固有種のイタセンパラの飼育繁殖を行っており産卵期(9~11月)には赤紫色をしたオスのイタセンパラが見られます。最後に最近関西を中心に増えている外来種のアカハネオンブバッタの調査のお手伝いをしました。採取網で捕まえたバッタがショウリョウバッタかオンブバッタか、判定してオンブバッタなら、それがアカハネオンブバッタであるかを後羽を広げて色を調べます。オンブバッタは透明で、アカハネオンブバッタは赤色をしている。結果はオンブバッタ20匹の内11匹がアカハネオンブバッタで、侵略が進んでいるようだ。は~い今日はここまで。”水曜日は雨が降らないネ”の声を聴きながら帰ります。(T・O)

産卵期にはオスが赤紫色になるイタセンパラ

何処にいるか分かりますか キイトトンボ

四つ葉のクローバーに似た水草デンジソウ(田字草)

花や葉を見ると清々しい気持ちになる蓮