吟行部会の6月活動報告

開催日 : 令和5年6月16日(金)

行 先 : 平野郷散策(杭全神社、大念仏寺、全興寺など)

句会会場 : がんこ平野郷

参加人員 : 13名(ほか投句者1名)

梅雨晴れ間の快晴の中、昔の環濠集落である平野郷を散策しました。杭全神社では楠の巨樹や足を縛られた狛犬など。次の大念仏寺は大阪府で最大の木造建築の本堂は改築中でしたが、境内の藤棚の下で、涼しい風が心地よくしばし休憩。最後の全興寺は、地獄や極楽の部屋などがあるユニークなお寺でした。そこから歩いて加美駅近くのがんこ平野郷で食事をし引き続き句会を行いました。(Y.M)

兼題:黴(かび)、短夜、草取り、雨蛙

会員代表句

老夫婦じっくり淹れる新茶かな   尚文

雨近し蛙(かわず)元気になかまよぶ   ゆう一

黴青くワインは赤く香りたち    たけみつ

御仏や太古の黴の香を纏い   洋々志

満目の早苗田つなぐ高圧線   まさこ

ひたすらに一句求めて草むしり   ゆき雄

細き苗ゆらす水田の雨蛙   美枝子

短夜や昨夜(ゆうべ)の夢に戸惑ひぬ   流以

悪茄子てふ言はれなき名の花可憐   都史子(投句)

短夜や父の釣り舟もう沖に   ふじ乃

昭和には全校挙げて草取り日   楠子

欅の樹ぐいとつかんで雨蛙   万未知

今日も無事老犬の朝明早し   佐都

黒靴の黴をぬぐいて三回忌   行行子

6月の吟行句

 特選 千年の樹勢を今も樟若葉  ゆき雄

 特選 大屋根や瓦勧進幟立つ   美枝子