吟行部会の5月活動報告

開催日 : 令和5年5月20日 (土曜日)

場 所 : 高倉寺 寶積院(堺市指定有形文化財)      

句会会場 : 泉北ラボ

参加人数 : 12名

泉北ニュータウンの古刹 高倉寺.寶積院を訪ねました。ここは泉北ニュータウンの玄関口「泉ヶ丘駅』から徒歩で行けます。今日はこの高倉寺 寶積院にある小堀遠州若年の作と伝えられている小庭園、亀の形をしている「亀の庭」と豊臣秀吉がここで茶会を開いた時に「聚楽第」から一字とって「寶聚庵』と命名した茶室を拝観させて頂く予定だったが 茶室は現在使われてなく外から眺めるだけになりました。お庭をしばし観賞して寺内を散策。徒歩で句会会場へ会場のランチボックスを利用して昼食、そのまま自由に句作
オープンなレンタルルームでまた 一味違った吟行でした。(M.T)

・5月兼題 八十八夜・幟・巣立鳥・薫風
・5月会員の代表句
薫風や鯉ひるがえる芥川   尚文
薫風の飛鳥路駆けるニューファミリ  たけみつ
風燻る美男で座す阿修羅像  洋々志
ロシアへと帰るも定め巣立鳥 ゆき雄
立漕ぎのセーラー服や青嵐  美枝子
薫風や各駅停車に乗ってみた 河笑流
朝戸開けとまれ目高をひいふうみい  流以
年中の手間を忘るる苺時   都史子
たかだかと武者絵の幟里の庭  楠子
野菜苗を買うて八十八夜かな 万未知
巣立鳥教え子の笑むスクリーン 佐都
風薫る先達ここでひと休み  行行子

・5月当日句特選
青葉風本尊不在新御堂     楠子
・当日句入選
新都市に鎮むる寺や庭涼し  ゆき雄
雨上り青葉簾の参詣路    都史子
宝積院菩提の花の髙きかな  河笑流
夏立つや亀の甲羅もさみどりに  たけみつ

野鳥部会の5月活動報告

活動日 : 5月17日(水)

観察場所 : 大阪城公園

参加者数 : 31名

観察種数 : 18種 

 集合場所となった森ノ宮駅前の公園入口では、半袖、短パンの外国人だらけだ。今日の気温は30度近くになるだろうとの予報で、今回から新しく加わった15期生を含め31名、半袖は無理としてもそれなりの暑さ対策をお願いして出発。ここ大阪城公園は渡り鳥の通過地となっており、春秋のシーズンには多くの渡り鳥が羽を休める。先ずはムシクイ類やビタキの仲間などの夏鳥が多く集まっているという情報のあった「市民の森」へ、しばらく進むが森はスズメの鳴き声ばかりだ、雛に餌を与える親スズメやファミリーで移動するスズメ達を見るのはこの時期だけのことでもあり、微笑ましい光景だが・・・他には???。すると突然にホトトギスの一声、しかし姿は全く見えない。そしてエゾムシクイの囀りも遠くで・・・・・、森の端でようやくシジュウカラの姿と囀りを聴く。 ここで予定コースを変え、成果を求めて「飛騨の森」への直行を採る。道中はスズメとムクドリ多数、東外堀にはカワウ一羽、北外堀にはカワウとカルガモ一羽のみ。

 飛騨の森では多くのカメラマンやバーダーが集まっている。聞けばサンコウチョウとマミジロがいるとのこと。これは期待できると昼食もそこそこに午後の観察が始まった。サンコウチョウは雌でしたが、しっかり姿を見せてくれて、しばらく一同その鳥を追いかけることに・・・鳴き声を聞いた方もいたようです。マミジロは一部の人だけでしたがばっちり姿を捉えました。写真に撮れなかったことが残念ですが。

 その後、天守閣東側、豊国神社裏、桜広場といつもは多くの夏鳥や小鳥に出会える場所も、暑さのせいか、今年は渡りが早かったのかツバメ以外に姿を見せず、道中はカラス、スズメ、ムクドリ、カワラバト、ヒヨドリばかり・・・最後にコゲラとホオジロの鳴き声を加えても18種とちょっと寂しい探鳥会となりました。(M.K 写真K.T)

サンコウチョウ

サンコウチョウ②

アオサギ

カルガモ

カワウ

スズメの親子

 

16期生5月17日の講座報告

年月日:2023年5月17日(水)晴れ

講座名:鳥類入門

講 師:久下 直哉 先生(日本野鳥の会大阪支部企画部幹事)

場 所:大泉緑地公園・新金岡公民館

 晴天ではあったが気温30度超えの予報があり熱中症の心配をしながらのスタートになった。双眼鏡や鳥類図鑑を持参している講座生が多く熱心な様子が伺えた。

 大泉池ではサギ、カワウのコロニーが見られた。中央休憩所の日陰からの観察で体の負担が少なくスコープを通してじっくりと観察することができた。大きな木の下方にはコサギ、上方にはカワウが巣を作り、側にはアオサギの巣も見られた。群れでありながら共生している様子が観察できた。成鳥と幼鳥の羽の色の違いやカワウの成鳥のエメラルドグリーンの虹彩、首元の色彩の白黒黃色のコントラスト、喉元をふるわせて暑さをしのぐ様子など講師の説明が興味深く何度もスコープを覗き飽きることなく観察した。ひなが育つ時期でもありこの様な光景を見られた事は非常に幸運だったらしい。続けて公園内でシジュウカラの囀りを聞きながら声から様子を感じ取ることやスズメの幼鳥の柔らかな色調の羽と成鳥との違いを観察した。「見たいものをじっくり見ることが観察なのですよ。」という講師の言葉が印象に残った。

 午後の座学のテーマは「鳥の羽根と鳥類標識調査からわかること」

 羽根の構造を知ること、羽根の色で種類や幼鳥と成鳥の違いがわかることを学んだ。他にも虹彩やくちばしの色も幼鳥と成鳥の見分け方になる。カスミアミを使った大規模調査で鳥に標識を付け追跡調査を行っていることも学んだ

 最後に鳥の剥製や頭骨格で構造や色彩を観察した。カラスのくちばしのキャップには大いに盛り上がった。

参考:YouTubeでイヌワシ 伊吹山 米原で検索するとライブ配信が行われています。 (E.H)

カワウ、コサギのコロニーを観察

上方にはカワウ、下方にはコサギがいます。

木の上にはカワウの巣が沢山!

講義風景

1960年頃作製の標本。色が保存されています!

標本で羽の構造を観察します。

昆虫部会の5月活動報告

1. 日時 : 5月9日(火)10:00〜

2. 場所 : 西原公園(堺市南区)

3. 参加人数 : 17名

4 .活動内容 : 当日は天候にも恵まれ、初夏の西原公園で初めて参加された方もおられ、17名の方々と和気あいあいのもと活動が始まりました。 まず、全員で公園案内図の前で、本日の活動場所の確認と先週の下見の状況の説明の後、大方池付近へ移動。 ここでは、イトトンボ、アオスジアゲハ、アゲハ、シジミなどたくさんの種類の昆虫との出合い頭ありました。 次に、西松尾池付近へ移動し、ここではクロアゲハ、ヤンマ、フタスジヒラタアブ、アオサカメムシなどとの出合いがあり、今日は、キタキチョウ、モンシロチョウ、ヒメウラナミジャノメ、ルリシジミ、ヒナバッタ、コミスジ、アオスジアゲハ、ヤマトシジミ、ナミアゲハ、クロイトトンボ(オス、メス)、マガリケムシヒキ、ベニシジミ、フタスジヒラタアブ、アカサシガメ、セボシジョウカイ、ヒゲブトハムシダマシ?、コメツキムシ、ウスキクロテンヒメシャク、クワガタの幼虫、クワキヨコバイ、キノコムシ、アオクサカメムシ、イトトンボ羽化直後、ジョウカイボン、オオクロクシコメツキ、タイワンクマバチ、タイワンクマバチ幼虫、イトトンボの仲間。 [目視]クロアゲハ、ヤンマ、ツマグロヒョウモン以上31種の昆虫との出合いがあった。

 昼食の後、会員の井上さんから提供のありました、珍しい竹の中で巣づくりをしているタイワンクマバチの巣を竹ごと預かって来て、竹を割って全員で確認しました。 一節の中は、四つの部屋に区切られていて、各部屋に幼虫の餌(蜜と花粉と唾液で固められた?)があり、皆んなで少しずつ試食「甘酸っぱくて美味しい」と高評価であったがタイワンクマバチの上前をはねた罪悪感だけが残った。

 一方、大方池付近の朽木の中で、甲虫の幼虫らしきものを見つけ、これは何の幼虫か?カブトムシ、クワガタ、カナブンなどなど意見が出て来て、結局朽ち木の中で見つけ、大きさからクワガタと同定した。今日の活動はたくさんの昆虫との出合いなど、いろいろ波乱に富んだ活動となりました。 (文、絵:HT   写真:K T )

羽化したて?のイトトンボ

クロイトトンボ連結産卵

アオスジアゲハ(色鉛筆画)

竹の中のタイワンクマバチの巣

竹の中から飛び立つ寸前のタイワンクマバチの成虫?

クワガタの幼虫

ウォーキング部会の5月活動報告

第62回ウオーキング部会

行き先 : 伏見桃山城から大岩山展望所

実施日 : 2023年5月11日

参加者 : 30名

 五月晴れの中、総勢30名で伏見桃山駅を出発した。 まず駅近くの御香宮神社を訪れ御香水と呼ばれる有名な名水を味わい、次に平安京を作ったと言われる桓武天皇の陵墓に参った後、伏見桃山城にて城を眺めながら少し早い昼食を食べる。 お城は耐震強度を満たしていないため天守閣内部は見学できなかったのが残念だった。 伏見城を後にして木陰のある伏見北堀公園内をゆっくり散策した後、大岩山展望所に向かう。 青々とした竹林を眺めながら急坂の道を登り展望所に到着。 展望所から伏見桃山城や京都の町を一望し、ちょっとした登山気分を味わった。 展望所より急坂を下山し藤森駅にて解散する。(M.Y)

御幸宮神社の名水

桓武天皇陵

伏見桃山城

大岩山展望所

16期生5月10日の講座報告

 年月日 : 2023年5月10日(水) 晴れ

 講座名 : 植物入門(木本)

 講 師 : 栗谷 至 先生 (大阪自然環境保全協会理事)

 場 所 : ファインプラザ大阪・光明池緑地

 午前中室内で樹木について基本的な知識を学び、午後は光明池緑地に出かけ樹木や草花の樹皮・葉・花などについて説明を受け観察した。 座学では、樹木の生存戦略(長生きする、水平に広がる、背丈を高くなど)のため、光合成したデンプンなどを幹に貯めながら縦方向にも横方向にも成長すると説明があり、樹木では樹形と光合成の働きが大事であると学んだ。 樹木の見分け方では近くで見かけることの多い「クリ」「コナラ」「クヌギ」「アベマキ」の4種類の木を、樹皮の形状からグランドキャニオンの地形変化の様子に合わせて覚えておくと三割程度の樹木は見分けることができるとのことであった。

 午後の野外観察では、ケヤキを見ながら仲間のエノキやムクノキとの違いについて説明があり、枝先と下枝の葉の大きさに違いがあることを観察した。ヒメユズリハの下では類似のユズリハとヤマモモとの違いについて、図鑑を使って「同定」の仕方を学んだ。これから図鑑を選ぶなら、種類数の多いもの、言葉より図や絵で特徴を示したものが分かり易いと助言があった。スダジイの下ではシイ類は密生して下草や他の樹木などが育たないので、大阪あたりでは最後はシイ林のままである。最後にそれぞれが採取した葉っぱから葉脈を観察し、葉脈の様子を知ることも樹木を知る一つであると学んだ。 晴天の中、講師の先生には樹木に限らず草花など目に入る植物すべてを丁寧に説明いただき、少し時間を心配しました。関心を持って見つめると、緑地の林は不思議がいっぱいだった。(H.I)

葉っぱ葉脈から導管を観る

うまくいったケヤキの強剪定痕

代表的な代償植生についての座学模様

ナラ枯れ防止、この辺りの被害は峠を越した

図鑑を使ってヒメユスリバの同定模様

枯れ枝を使って芽鱗痕の説明

写真部会の5月活動報告

実施日 : 5月10日(水)

行 先 : 浜寺公園

参加人員 : 5名

 暖かいと言うよりも、動くと暑い程の晴天。しかし日陰では涼しくて撮影日和。 今年度最初写真部会(4月は雨で中止)なので、今年度から入部した山崎さんが初参加、参加者は計5名。 浜寺公園のバラ園は今が満開。 平日に拘わらず、結構人出もあり、特に小学生の校外授業で黄色い声が賑やかでした。 その中を約1時間、満開の種々のバラを撮影し、園内で昼食後に解散。 帰途中に、浜寺名物の松露団子を買い求める人も。 (Y.M)

里山保全部会の5月活動報告

月 日 :  5月5日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  14名

活動内容

 2023年度最初の4月例会は雨天中止となり本5月例会がスタート。 本部会に15期生が7名入会、うち3名が出席し14名での賑やかさ。 心配されたお天気も良し、みんなやる気満々です。 畑組は寒さに耐えたて成長したエンドウと同じく負けずに生育した玉葱を収穫。 3月に植え順調に生育したジャガイモにたっぷりの肥料やり、さらに枝豆、かぼちゃ、ニラ、赤ジソの植付けと多忙な活動作業になりました。

 山組は3月に引き続きこの数ヶ月続く山中に生える笹やシダの伐採作業と枯れ枝集め。 笹やシダに隠れた缶、瓶、ペットボトルや自動車のバッテリー、バイクのタイヤ等の放置ごみが見つかり、大阪という都会地の里山の現実にショックを受けました。 畑組が収穫したタマネギとエンドウのおみやげをみんな笑顔で持ち帰りました。(O.N)

雨で4月部会が中止になり、2023年度のスタート5月部会の参加者

昨年12月に植えたエンドウの収穫         .

 

3月に植えたジャガイモも元気に生育しています

昨年11月に植えたタマネギをどっさり収穫、お土産に分けていま~ス !

山組は今日も頑張って、山の笹やシダを刈り取るぞー !

放置されていた里山のごみにショック

 

植物部会の5月活動報告

観察日 : 5月3日(水・祝)

観察場所 : 奥の谷・河内ふるさとの道(富田林市)

参加者 : 29名

 河内ふるさとの道は滝谷不動明王寺に通じる表通りから、その手前の民家の間の狭い小道を左に折れる。その道を暫く進むと辺りは小高い山林に囲まれた里山の風景へと一変する。 「富田林自然を守る会」の里山活動拠点となっているこの里山「奥の谷」は当カレッジの講座や里山保全部会でもお馴染みだ。会の休憩所にもなっている作業小屋にはゴールデンウィークの真只中にもかかわらず、五月晴れの薫風に誘われてか、29名の部員が集まった。

 午前中は作業小屋近くの河内ふるさとの道、周辺の畑、水田の植物をゆっくり見て回る。 季節は春爛漫、植物環境と観察には最高だ。 周りは一面にウマノアシガタの黄色、ハルジオンの薄いピンクが群生となって咲き乱れ、道端や畔にはアメリカフウロの淡紅色やムラサキサキゴケやムラサキカタバミの紫色が混じる。そして山側ではマルバウツギの柔らかな緑に可愛らしい満艦飾の白い5弁の花とモチツヅジの赤紫花が続く。回りの森林の新緑に混じってキリやフジの花が姿を見せる、小鳥の囀りも賑やかだ。 休耕田一角の池には小穂を付けたカサスゲが群生していた。 その近くの土手では違ったスゲが・・・後で果苞を確認しヤワラスゲと分かった。

 午後は竹林を抜け、東側の里山林道・稜線コース。 ヤブニンジンやヤブジラミ等のセリ科やホウチャクソウは花を終え実を作り始めていた。見晴らし広場に行く途中では見事なキンランの花を見付ける、この花が本日のカメラ被写数ナンバーワンとなった。 稜線の林道ではヒサカキやカマツカは既に花を終え、ササユリの葉茎はかなり大きくなってきている。 途中咲いていた黄色のウツギはコツクバネウツギで、萼片2個を確認する。 作業小屋近くのクワは実を鈴なりに付け始めていて、ガマズミの花は咲き始めだ。 最後は、今日の植物リストに沿い「花合わせ」をする。その数は短時間の観察ではあったが90種を超え、里山の春の花を満喫した観察会となった。(M.K)

ウマノアシガタの群生

咲き乱れるマルバウツギ

ハルジオンの群生

ムラサキサキゴヶの群生

コツクバネウツギ

キンラン

カサスゲ

ヤワラスゲ

マップ作り部会の4月活動報告

日 時 : 4月24日(月)

場 所 : 新檜尾公園~甲斐田川沿い(~光明池)

参加人数: 8名

 2023年度の「マップ作り部会」は観察場所を光明池駅近くの新檜尾公園から甲斐田川沿いを中心に、そのあと時によって光明池を目指すコースとし、それを地区に分けて一年間定点観察し植生のリストを作成する。

 本年度最初の部会は肌寒い日となった。 光明池駅から新檜尾公園の入り口に移動、今回はリストを用意せず、参加者皆で観察しながら各々書き留めて頂く事とした。

 <草本> 丁度一週間前の下見の時には満開だったフラサバソウ、小さな薄紫色の花は同じオオバコ科のオオイヌノフグリに似ているがこちらは毛深く、もう実になっている物も多かった。名の由来は発見者のフランス人の名にちなんだそうである。 草丈の高い黄色の花のオッタチカタバミ。 小さなコナスビ。 葉の細いチチコグサ(父子草・キク科)とへら型の葉のチチコグサモドキ、どちらも茎など綿毛が多い。 広々とした所では白花のサギゴケと紫色のサギゴケが所々丸く群生していて楽しくなる。 キランソウやトキワハゼは少数派だ。 黄色の花のジシバリ(地縛り・キク科)が一面に広がっている所ではその名の由来が良く解る。 イネ科のヒメコバンソウ、振れば小さな音がしそうと思ったら実際するらしく別名はスズガヤ。イネ科では他にオオスズメノカタビラ、カモガヤ、カモジグサ、トボシガラ、ハルガヤ等を見付ける。 タデ科のスイバ(酸葉)やギシギシ(羊蹄鉄)、アレチギシギシ、エゾノギシギシなどの繊細な小さな花の世界に皆魅了される。 ヘラオオバコも多く花もなかなかに可愛い。 花期の遅いニョイスミレ(如意菫・スミレ科)の群生も見られた。 湿った所ではクレソンの白い花やオオカワヂシャの薄紫色の花を見る。 

 <木本> 面白かったのはイスノキ(柞の木・マンサク科、材はとても堅く木刀にもなるそうだ)。虫こぶが沢山付いていたが2種類有るようで、イスノキコムネアブラムシは葉の面に多数の小型の突起状の虫こぶを作る。イスオオムネアブラムシはゆり根のような丸く大きな虫こぶを作り、枯れた感じになった物の空いた穴を吹くとヒョウと言うような音がする。これが別名ヒョンノキの由来だ。10月頃に果実、3月頃に咲く赤い花、また虫こぶの変化を引き続き見て行きたい。 カマツカやザイフリボクの白い花、ピンク色の花はタニウツギ、またタブノキは新芽と共に優しい黄緑色の花を付けていた。 ラクウショウやメタセコイア等の大きな樹も多く今は緑が美しい。

 下見の時に光明池の斜面が綺麗に刈られていたので今回は光明池までは行かず、手前でミヤコグサより花数の多い黄色のネビキミヤコグサ(根引都草・マメ科)や4弁のピンクの花のユウゲショウ(夕化粧・アカバナ科、観賞用のものが野生化したそう)を観察する。  今年の観察場所は水も流れていて、昨年の陶器山尾根道とはまた違った植物に出会えそうである。  毎回観察リストを作成しているので、詳しくお知りになりたい方はお問い合わせ下さい。 (写真・文 Y.M)

ヘラオオバコ

イスノキ・虫こぶ(オオムネアブラムシ)

ネビキミヤコグサ

サギゴケ・白花

イスノキ虫こぶ・イスノキコムネアブラムシ

タブノキ

石ころ部会の4月活動報告

月 日 : R5年4月28日

場 所 : 石川 玉手橋下の河原(藤井寺市)                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

参加者 : 26人

活動内容 :

 4月から新たに15期生11名が加わり、石ころ部会も総勢47名の大所帯となった。この日は青空の下、26名が道明寺駅前に集合、玉手橋を渡り、河原に下りて石ころの観察を行った。今回も佐藤先生にご同行頂いた。拾った石は所定の場所に持ち寄り、めいめいが岩石鑑定検索表などを参考に分類した後で佐藤先生に最終鑑定をして頂いた。学習の傍ら、清流に列をなして泳ぐ鯉を眺める。心地よい春の刺激。平穏な一日であった。

鑑定作業のまとめ

    • 今回は最終的に14種類の石ころが集められた(写真参照)。
    • 量的に一番多かったのはチャート、花崗岩、礫岩であり、我々の鑑定の正解率は9割程度であった。
    • 次に多かったのが流紋岩、溶結凝灰岩、サヌキトイドであったが、これらの正解率は1割以下。門外漢にはこれら岩石の鑑定が非常に難しいことを示している。
    • 他に見られた石ころはサヌカイト、凝灰岩、泥岩、閃緑岩、結晶片岩、石灰岩、石英、片麻岩であるが量的には少なかった。泥岩や砂岩が意外に少なかったのは歳月の経過で摩耗、縮小、減少したためか。
    • 我々が安山岩としたものも最終的にサヌキトイドや流紋岩に分類された。サヌカイトは安山岩の一種である。通常の安山岩は斑晶が見られるが、サヌカイトは急冷下で固結したためそれが無く、ガラス質で緻密であるのが特徴。二上山周辺でも類似の岩石が見られるが、サヌカイトほど緻密ではなく、サヌキトイド(サヌカイト様岩石)と呼ばれる。
    • 安山岩と流紋岩の区分も難しい。違いは石英成分の含有量の違いにある(流紋岩は石英斑晶が多い)
    • 溶結凝灰岩が多いのも意外。凝灰岩が火山灰の堆積・固結したものであるのに対し、溶結凝灰岩は高熱の火砕流が固まったもの。軽石が押しつぶされてレンズ状の形状(黒曜石)を示す。
    • これらの石はどこから来たのか?: ガイド本には「石川最上流部の岩湧山やその周辺は和泉層群の砂岩・泥岩・礫岩と泉南流紋岩類とよばれる凝灰岩の仲間からなる。また二上山周辺は安山岩、流紋岩、凝灰岩などの火山岩類が分布する」とある。今回採集した流紋岩は泉南流紋岩であり、二上山やドンズルボーでみる流紋岩とは性質を異にするようだ。また、溶結性凝灰岩も二上山由来ではなく泉南流紋岩類由来のもののようだ。石灰岩は海洋のサンゴ由来、チャートは更に遠洋の放散虫由来。花崗岩や閃緑岩は金剛山や周辺地域の基盤岩である。(I.S.)

石川河原での石ころ拾いと鑑定風景

鑑定の結果

16期生の4月26日講座報告

年月日 : 2023年4月26日(水) 雨

講座名 : 植物入門(草本)

講 師 : 木村 進 先生(大阪自然環境保全協会 理事)

会 場 : 堺市立栂文化会館・西原公園

 本日の講師木村先生は、タンポポの研究・調査に50年以上携わっておられる。その豊かな知識と熱意たるや、講義を受けながら何度も「目がテン」「目からウロコ」を体験した。まずは明治時代に食用として北海道に導入されたものを、かの牧野富太郎博士がセイヨウタンポポと命名したことや、やがてセイヨウタンポポが日本中に広がると予言した通り2005年をピークに外来種のセイヨウタンポポが日本在来のタンポポと次々に入れ替わっていったことなど、驚き。ところがその後日本の在来種が復活し、やがてその勢力は逆転していく。これは50年に及ぶタンポポ調査によって検証されている。

 50年と言えば西原公園のある、この泉北ニュータウンの歴史と同じである。開発とともにセイヨウタンポポが増え2005年をピークに在来種のカンサイタンポポと入れ替わっていく。そしてニュータウンに緑が増え自然が豊かな街へと変わっていくとともに、またカンサイタンポポが復活しセイヨウタンポポが消えて行く。ただし、開発工事などが行われる駅前広場や新しい農地開発の場所にはセイヨウタンポポは増えるのだ。なんと不思議。これはなぜ??? それはセイヨウタンポポとカンサイタンポポの「生態的性質の大きな違い」が大いに関係しているのである。「生態的性質の大きな違い」とは???さて、本日の学習を覚えていますか【同じタンポポでも西洋と関西(日本)では大いなる違いが・・・】「タンポポ調査を通して、自然環境を知ることが出来る」という木村先生のお話はとても興味深いものである。身近な植物から教えられることはたくさんあるのだ。目からウロコ。

 さて、午後は雨の中の野外観察。あいにくの雨と今年はタンポポの開花が早く肝心のタンポポは十分に観察出来なかったが歩く道すがら多くの植物について外来・在来や名前の由来、生態などなど多くを教えて頂き時間はあっという間に過ぎ、教室へ。その後、教室でカラスムギの穂を使っての実験と観察では教室のあちこちから「動いた」「回った」「びっくり」の歓声が上がる。ここでも、やはり目がテン。手作りのミニ図鑑もいただき、感動いっぱい、満腹の時間であった。 (K・T)

 追記:木村先生の長年のタンポポ研究に、NHKも注目。NHK「おはよう日本」4月30日(日)「サイカル研究室」で西原公園を舞台にタンポポについて放映されます。ぜひご覧ください。        

タンポポにも、いろいろあるんだなあ。

種の大きさが違うと、どんな違いが

雨の中、真剣に聴く16期生。

びっくり水につけたらカラスムギの白いノギ、軸の周りを回転

いのちの営み探検部会の4月活動報告

施日   :  2023年4月17日 (月)

 観察場所  :  大和葛城山

 参加人数  :  27 名 

 テーマ    :  「春の女神」ギフチョウと「春の妖精」カタクリの花に会いに行こう

徒歩での参加者を含めて、ロープウェイ山上駅に25名が集合(途中で2名合流し計27名)、気温は7℃とかなり肌寒く天候は曇りの中、ブナの大木に囲まれた広場で昼食を済ませ出発。まず、道の両側に咲くタチツボスミレ、シハイスミレが目を楽しませてくれた。

 自然研究路の入口でミヤコアオイの葉にギフチョウの卵があるのを発見。先に進んでいた人達も引き返してきて、しっかりと観察、カメラに収めるための大混雑でなかなか進まない。その後の研究路ではコバノミツバツツジ、ヤマザクラ、モミジイチゴなどの花を愛でながら進む。足元にはニシキゴロモ、ショウジョウバカマ、ミヤマシキミ、ユキザサ、ミヤコアオイなどの花を観察。カタクリはあちらこちらで群落が見られたが、どれも花はすぼんだ状態で開いているのはごくわずかであった。

 ダイヤモンドトレイルに合流後はクロモジの花や木の香りを感じ、山菜として人気のあるコシアブラの新芽やミツバの味見をする人も。残念ながら最後までギフチョウには会えないままキャンプ場の広場で解散。その後有志でキャンプ場近くのショウジョウバカマの見事な群生地を見学して帰途に就いた。 (K. I )  写真 (K. T) (K. I )

林床に多く咲いていたシハイスミレ

ミヤコアオイの葉に産みつけられたギフチョウの卵

春の妖精 可憐なカタクリの花

葉脈が特徴的なニシキゴロモ

ショウジョウバカマのみごとな群落

ソウシチョウも姿を見せてくれた

 

2023年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : osnc

16期生4月19日の講座報告

年月日:2023年4月19日(水)雨

講座名:自然の見方と観察

講師:田中 広樹 先生(大阪自然環境保全協会 代表理事・副会長)

場所:堺市立栂文化会館 西原公園

 16期生の第1回目の講座。観察するということはしゃがみ込んで細部を見ること、俯瞰的に見ることから視野が広がり生物多様性、地球の歴史、生物の進化にまで繋がる。身近なフィールドでじっくり観察する事で自分のデータベースをつくることができる。また、観察して気付いたことを人に話すことが何より大切という事を学んだ。  野外観察においてイチョウの雌雄の木を観察し地面に落ちた雄花を拾い上げじっくり観察。雌株では葉の付け根に付いた小さな実を見つけた。実は半年かけてゆっくり成長し秋にはあの銀杏の実となる。春にはその準備が始まっている。

 午後は落ち葉を踏みしめ自然の森に入った。目を閉じて五感を研ぎ澄ますと匂い、風、鳥の鳴き声など感じることができると説明を受けた。  最後に雨の日ならではのプログラム。視点を色において落ち葉、実、花、葉っぱを集め白いお皿に盛り付け作品名をつけて写真を撮った。瑞々しい植物を使って各々の感性で制作した作品は見応えがありお互いに写真を撮り合ったりして雰囲気が盛り上がった。インスタ映えする写真撮れたかな。  (E・H)

雌雄異株のイチョウを観察

講座風景

思い思いに色集め

森の中感覚を研ぎ澄まし集中しよう

映える花のプレート

16期生の4月12日講座報告

年月日 : 2023年4月12日(水)曇り一時雨

講座名 : 開講式・ガイダンス

講 師 : カレッジ理事・16期生スタッフ

会 場 : 堺市立栂文化会館

 心配した空模様も少し雨粒が落ちてきた程度、16期生の皆さんにはほとんどその前に集まって頂けました。さあ、2年間待ち続けた16期生の新規講座の開始です。スタッフが開講式開始を告げ、相原代表理事はまず初めにコロナの影響で2年間中断し再開に心配が有りましたが、たくさんの皆さんにお集まり頂き安心しました。有難うございます」との感謝の気持ちを述べました。続いて、南大阪エリアの豊かな自然を楽しみたいとの思いから始まった「カレッジの生い立ち」や「会員数」を16期生27名・現会員数188名と報告、「活動の特徴」は少人数で和気あいあい、ホームページはスマホからも閲覧でき検索数も上位にあること、専門講師と15期生だったほやほやのスタッフや会員から選ばれた理事が運営する手作りでストレスフリーな講座であること、16期生の皆さんには自由に自分のスタイルで講座を楽しんで欲しいとの思いを伝えました。各理事からはコロナ感染防止対策や会員に応募協力頂いたお礼を述べ、記念写真の撮影を行いました。

 午後からは16期生それぞれ自己紹介の時間。講座に参加するまでの経緯やその思い、日頃の趣味や関心ごとなど紹介があり、経験豊富な様子から16期生皆さんの多士済々な様子がうかがえみんなでワクワクドキドキが楽しめそうです。その後3つの班に分かれて班長副班長を決め、講座に関する質問など意見交換。最後に次週講座の説明をし開講式は無事終了しました。(H・I)

少し緊張の記念撮影!さあ、ワクワクドキドキが始まります。

「自由に自分のスタイルで楽しんで下さい」

これからよろしくお願いします。それぞれ個性的な自己紹介。

吟行部会の4月活動報告

開催日 : 4月15日(土)

行 先 : 狭山池博物館

句会会場 : 狭山池博物館会議場

参加者 : 13名

 あいにくの雨であったが新入会員2名を含め13名参加で盛況となった。  大阪狭山市駅より狭山池博物館へ、約1時間見学し副池オアシス公園へ  自由散策。食事後1時より狭山池博物館会議場にて約2時間句会実施。(H.O)

    今月の兼題   山笑ふ 春雨 春愁 鳥帰る

    会員の代表句(欠席者投句を含む)

      目的地まだかまだかと山笑ふ      尚文

      昼飲みの居酒屋ありや鳥帰る      たけみつ

      湖に映る花かき分けて蜆船       洋々志

      囀りや古墳の杜の円舞曲        まさこ

      句敵と近江の春を惜しみけり      ゆき雄 

      この坂の向うに見たき水芭蕉      美枝子

      たたずみてスタート切れぬ春愁ひ    河笑流

      春雨にそっと包まれ山憩ふ       流以

      春光の弾くる朝や靴を履く       都史子

      流鏑馬の射手の背凛々し春の雨     ふじ乃

      春愁やサックスの音にほどけゆく    楠子

      鳥帰る生家跡には他人の住む      万未知

      春雨や部活帰りの初デート       佐都

      春雨や遠ざかり行く母の傘       みつひろ

   当日句  特選

      副池に雨の波紋や鳥帰る       河笑流

      つばくらめ行基の池に戻り来て    ふじ乃 

ウオーキング部会の4月活動報告

第61回ウォーキング部会

実施日 : 2023年4月13

行き先 : 春日山原始林

参加者数 : 28

 晴天の春の日、春日山原始林を散策しました。森の中の春日奥山遊歩道を若草山山頂まで登り、午後は、全く自動車が通行しない奈良奥山ドライブウエイから旧柳生街道を下った。 下見の際、距離が長い等の為、コース変更をしたため、3万歩近く歩きました。 結果、良いコースであったと思います。(S.H)

昆虫部会の4月活動報告

日  時 : 4月11日(火) 10:00~

場  所 : 延命寺(河内長野市)

参加人数 : 16名

活動内容 :

 部会当日は4月とは思えないほどの気温の中、三日市町駅前に集合し16名の方々と活動させていただきました。 延命寺までの道中、ひらひらと舞う蝶を採集しながら行ったり来たりでなかなか前に進まず延命寺に着いたのは11時半過ぎ。トイレ休憩後階段を上り東屋へ。先に昼食を済ませ、午後からまた採集する人、同定する人に分かれ活動再開。  次々と昆虫を採集してきていただき皆で図鑑を見ながら、これかな?それかな?とおおよその昆虫は同定できましたが意見を出し合うも中々決定には至らない昆虫は持ち帰って調べることに。 久しぶりの昆虫部会、同定作業は少し疲れましたが、今期から新しく加入していただいた方々と一緒に楽しく活動できました。

以下今回採集及び目視できたものを挙げています。

イシガケチョウ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、スジグロシロチョウ、キタキチョウ、ナミアゲハ、マダラガガンボ、クマバチ、セグロカブラハバチ、ヨコヅナサシガメ、アカハネムシ、ヒシバッタ、マルガタゴミムシ、クビボソゴミムシ、ビロウドツリアブ、ドウガネヒラタコメツキ、ハナアブ、コウヤツリアブ、ヨコツメアオシャク(幼虫)、ヒメフタオカゲロウの仲間テングチョウ、モンシロチョウ、クロアゲハ、ガガンボダマシ科(未同定)以上24種 (K.T)

ヒシバッタ・・・体形が菱形。小さなバッタで模様は様々

スジグロシロチョウ・・・・・春型は黄色味が強い

マダラガガンボ・・・ガガンボのボは母の意味だそうです

ヨコヅナサシガメ・・・カメムシの一種。肉食性。日本産サシガメ科中最大級の種らしい

クビボソゴミムシ・・・大型で特徴的な体形

植物部会の4月活動報告

月 日 : 4月5日(水)曇り

行 先 : くろんど園地(交野市)

参加者 : 30名

 窓から見る京阪沿線の桜はもう終局を迎えていた。今年の桜の開花は早かったが、くろんど園地内の山桜は咲いていてくれているだろうか・・・、私市駅に集まったのは新部会員7名が加わった総勢30名、コロナ禍からようやく解放されて部会としても久し振りの遠出だ。観察は早速に駅前から始まった。春の草花であるヒメオドリコソウ、タンポポ、キュウリグサ、スズメノエンドウ、ホトケノザ・・・等々の花は真っ盛りだ。空き地や道路ではヒメスミレが咲いている。 長蛇となって住宅路を進むが、車の通行もあり、ゆっくりは観察できない。その沿道にはシャガ、ヤエムグラ、ムラサキケマン、ハコベ、クサイチゴ等が群生して咲く。住宅地を抜けると林の道になりヤマブキの黄花、コバノミツバツツジの紫花が飛び込んできた。そして回りの木々の芽ぶきが始まっており景色は急に緑鮮やかになる。 マルバアオダモは満開で、コバノガマズミ、カマツカ、サルトリイバラは咲き始めだ。 月輪の滝を過ぎると道は急勾配の山道となる。その沿道をニオイタチツボスミレ、ナガバタチツボスミレ、シハイスミレが次々と咲いており、登りのしんどさを慰めてくれる。

 すいれん池で昼食後は広い上りの自然歩道だ。シダレザクラやソメイヨシノ等の桜は既に散って、ヤマザクラやカスミザクラも満開を過ぎていた。道路にはアオイスミレ、スミレ、ニョイスミレ、タチツボスミレ、フモトスミレ、ヒメハギ、ムラサキサキゴケ、カキドオシ等の小さな可憐な花々が咲き我々を楽しましてくれる。ヤブツバキやナガバモミジイチゴの花はあちらこちらに、イロハモミジやハンノキ、コナラ属等の樹木は新芽を吹き、蕾を開き始めていた。

 目的地、「八ツ橋」に1時半頃ようやく到着。当たりは一面にミズバショウの花が咲き見事だ。カタクリの花もその近くに咲き誇り、充分な管理が窺える。ショウジョウバカマやアオイスミレの花もその中に咲き混じり、暫く時間を忘れ観賞。そして充分に満足して「八つ橋」を後にした。 今回はスミレの野生種10種と外来種2種(アメリカスミレサイシン、クワガタスミレ)を確認し、差し詰めスミレ観察会ともなった。(M.K)

コバノガマズミ

センボンヤリ

ヒメハギ

カタクリ

ミズバショウ

アオイスミレ

シハイスミレ

ニオイタチツボスミレ

マップ作り部会の3月活動報告

日 時 : 2023年3月27日

場 所 : あまの街道陶器山尾根道 (陶器山トンネル上の休憩所~大野台西住宅地付近をABCに区切り一年間定点観察する)

参加人数: 11人

前日は雨で心配されたが予報通りお天気は回復し、まずまずの観察日和となる。

 <A地区> *木本では 集合場所の近くでミヤマニガイチゴの五弁の白い花を見付ける。昨年は途中で刈り込まれてしまい赤い実を見る事が出来なかったが今年はどうだろう。ツツジ科では開花が一番早いと云うコバノミツバツツジ。葉の展開はまだなので鮮やかなピンク色の花が更に際立つ。モチツツジは前回以外毎回見られたので「季節感の無い花やなぁ」と言われてしまったが早、咲き始めていた(AB地区)。ヒサカキは匂いは残るが白い花は終わりかけ。アオキは赤い実と共に赤い雌花を見る。カマツカ、ヤマブキ、カナメモチは蕾を、コナラは下垂した薄緑色の雄花を付けていた。つる性のミツバアケビの濃い紫色の雄花、雌花を見付ける。1.5㎝程の大きな方が雌花で5㎜位の小さな花が垂れ下がっているのが雄花だ。他にヒイラギナンテン、レンギョウをみる。

*草本では 薄紫色の小さな花のフラサバソウ、ウラジロチチコグサが咲き始めていた。AB地区でタチツボスミレ(陶器山ではあまりスミレを見かけない)、またシュンランを見付ける事ができた。AC地区でスズメノヤリ、ヒメオドリコソウ。全域でツルニチニチソウ、ハコベを見る。

<B地区> *木本では オオシマザクラ。

*草本では ハハコグサ。BC地区で道脇に並んだシャガの花を見る。

<C地区> *木本で新たに見られた花は ニガイチゴ(ミヤマニガイチゴより葉が丸い)、濃いオレンジ色の蕾を付けたヤマツツジ、ネズ雄花、イロハモミジ、ヤマザクラ蕾、紛らわしい名前だが木本のクサイチゴ、濃厚な甘い香りを漂わしているアケビ。AB地区では蕾だったモモも此処では満開だ。

*草本では オニノゲシ、オランダミミナグサ、スイバ蕾、ハルジオン、小さなヒメウズ、ヤエムグラ、ホトケノザ。タンポポはA地区のセイヨウタンポポ、B地区のカンサイタンポポが此処では隣り合って咲いていた。A地区でも見られたカラスノエンドウを、それより小ぶりなためスズメと名の付いたスズメノエンドウが圧倒していた。

 最後の花合わせは青空に映える桜の花の下で行う。一年のサイクルを確かめる事の出来た観察会となった。 なお毎回観察リストを作成しているので、詳しくお知りになりたい方はお問い合わせ下さい。 (Y.M)

アオキ・雌花と実

オオシマザクラ

ネズ雄花

イロハモミジ

クサイチゴ

アケビ左雄花・右雌花

15期生3月29日の講座報告書

年月日 : 2023年 3月 29日 (水)  晴れ

講座名 : 記念講演 ・修了式

講   師 : 小川力也先生(科学教室力塾 塾長)  富田林高校科学部学生  10名

場   所 : ビッグ・アイ(堺市)

15期生最後の講座。大阪シニア自然カレッジの会員への公開講座とした記念講演を泉ヶ丘のビッグ・アイで開催した。「地域の自然を探究する高校生たち」をメインテーマとして、科学教室で研究に励んでいる高校生の皆さんに取り組んでいる自分で決めた研究テーマについて発表して頂いた。サブテーマは①「石川の魚類の変遷~その要因についての一考察~」 ②「石川に生息するオオシマドジョウの生態」 ③「アカハライモリの警戒色の多様性」 ④「河川の自然浄化と水流との関係について」 ⑤「タイリクバラタナゴの赤色に対する特異な行動」の5つで、どのテーマも身近な自然の中で自ら課題を発見し解決の方法を考え、調査や実験などにより結果を導き出し、考察し展望までまとめ上げている。研究発表を聞いているうち、どんどん話に引き込まれ高校生達の熱意に感動を覚えた。

午後はいよいよ修了式。代表の挨拶の後15期生各人に修了証書が手渡された。九度山での紙漉講座で作った各自手作り和紙の修了証書に思わずにっこり。無事受講生卒業だ。4月からは会員として部会で会いましょう!    (S・Y)

発表に聴き入る記念講演の参加者

代表より修了証書の授与。”おめでとう”

修了式も終わり皆でお茶頂いてます。

修了式の記念撮影です。”はい笑って!”

                   

 

石ころ部会の3月活動報告

月 日 : R5年3月24日

場 所 : 大阪城                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

参加者 : 23人

活動内容 :

花曇りの空の下、大阪城公園大手前芝生広場に23名が集合。2班に分かれ、大阪観光ボランティアガイド協会のガイドさん(山崎氏、青山氏)の案内で「大阪城の石垣につけられた刻印を巡る」コースを歩く。 先ずは大手口の外堀にそびえ立つ石垣の観察から始まる。 現在の城構えは17世紀前半の徳川幕府の再建によるもので、石垣の構築は幕府の命により西日本各地の64の大名が分担して進められたようだ。その証として石垣には各大名の紋章を彫り込んだ「刻印石」が残っている。注視すれば遠くからでも鮮明に見える刻印もあれば、風化により見え難いものもある。石の切り出し、搬送、石垣の構築と種類、構築に関わった諸大名など、尽きることのないガイドさんの説明の名調子に時を忘れ、歴史のロマンに浸ることもできた。 七分咲きのソメイヨシノの花見も堪能でき、ラッキーで心地よい一日となった。 石ころ部会会員としては以下の点に興味をひかれた。

石ころ関連:まとめ

  • 大坂城の石垣に使われた石の総数は大小合わせて約100万個。そのうち6万個に刻印が確認されている。(全ての石に番号をふって綿密な調査が行われたとは驚きである)
  • 石材としては99%は花崗岩であり、一部には和泉砂岩が使われている。
  • これらの石は近隣の六甲山、瀬戸内の島々(主に小豆島)、遠くは九州の採石場から運ばれた。(写真参照:この地域は領家変性帯に属し、広域変成岩とともに花崗岩の地盤でできている。関西では六甲のみならず生駒、金剛の山々も領家変性帯に属し、花崗岩の山である)
  • 1メートル四方の石でも奥行があるため重量としては2.5トン、蛸石のような巨大(5mx10m以上)なものは100トンを超える。
  • このような石でも石切場が海に近ければ城までの殆どの道のりを船や筏で比較的容易に運ぶことができたようだ(写真参照)(I.S.)

    大坂城の石垣 刻印の観察

    花崗岩の分布と石材の搬送

山歩き部会の3月例会活動報告

実施日 : 3月22日(水)晴れ

行き先 : 泉南アルプス(泉南飯盛山(標高385m)他)

コース : 孝子駅~高仙寺~泉南飯盛山~みさき公園駅

参 加 : 21名

標高は低いが、長くて小さなアップダウンが連続するコースであり、初級~中級のコースである。2日前までの雨の予報が前日には晴れにかわり、当日は快晴で少し汗ばむほどのハイキング日和であった。孝子駅から役行者の母公が眠るという高仙寺を経て、反射板のある広場で早めの昼食をとる。アップダウンを繰り返しながら展望の良い飯盛山山頂で大休止。再びアップダウンを繰り返し、ゴールのみさき公園駅へ全員完歩した。(Y.Y)

泉南飯盛山全体

泉南飯盛山A

泉南飯盛山B

泉南飯盛山C

15期生の3月22日講座報告

年月日 : 2023年3月22日(水) 晴れ

講座名 : 琵琶湖環境問題・防災体験

講 師 : 滋賀県職員(琵琶湖環境部)・施設職員(堺市総合防災センター)

会 場 : 堺市総合福祉会館・堺市総合防災センター

滋賀県の琵琶湖環境部の職員の方に琵琶湖環境問題についての出前講座で琵琶湖保全再生の最前線で関わってこられた取組について熱く語って頂いた。1970年代以降、琵琶湖における課題が変遷してきているそうである。治水・利水問題、水質汚濁の公害、在来魚と外来魚の生態系保全問題と多岐にわたっている。現在はSDGsに基づく滋賀県独自のMLGs(マザーレイクゴールズ)を設定して取組んでおられる。琵琶湖は大阪府民にとっても正に命の水源で関心も高く、多くの質問の声が有りました。

午後は堺市総合防災センターへ移動して、防災についてビデオ映像での学習、震度7の地震体験、消化器での消化体験、心肺蘇生などの応急救護体験、煙が充満する暗闇からの避難体験などを行った。震度7の揺れは、さすがに強烈で予め分かっていて前のバーを握っていても怖く感じた。防災について正しく知り正しく恐れて行動することが大切であることが実感できた。 (T・U)

琵琶湖の課題の変遷と取組みを熱く語たる。

消火器で消火体験。落ち着いて出来ました。

いざ!震度7の体験(体験前は余裕の表情ですが・・・)

最後の謎解きを終えて思わず笑みが

 

吟行部会の3月活動報告

開催日 : 3月18日(土)

行 程 : 本町駅~芭蕉終焉の地跡~南御堂~北御堂~御霊神社~愛日小学校跡碑~懐徳堂跡碑~珠幼稚園~適塾跡~栴檀の木橋~中央公会堂~句会場(チルコロ)

参加者 : 10名

新型コロナの影響で地元の泉北・河内長野を吟行地としていたが、久々に大和川を越え大阪市内中心部まで足を延ばした。昨夜来の雨も上がり、本町から淀屋橋にかけての御堂筋界隈は高名な俳人の句碑や近代的なビルと旧跡との対比も面白く、句材豊富な吟行であった。

会員の代表句(欠席者投句2句含む)・・・兼題:春、春場所、猫の恋、夏蜜柑

 今日も又梅の木眺め一休み  尚文

 春場所や呼び出し難し四股名あり  たけみつ

 カルメンの激しき踊り猫の恋  洋々志

 春コート裾ひらひらは無視します  まさこ

 恋猫の闇歪ませてをりにけり  ゆき雄

 踏青や無口な人の握飯  美枝子

 釣糸の眠げに並ぶ池の春  流以

 老梅もひと花咲かせる気概あり  河笑流

 中辺路の牛馬童子と初音聞く  都史子

 老爺逝き崩れ土塀の夏みかん  ふじ乃

 夏蜜柑ぺろりとひとつ母卒寿  楠子

 我もまた一心不乱に猫の恋  万未知

当日句

 特選 蕉翁の旅路の果てや入り彼岸  万未知

 佳作 碑文にて商都今昔涅槃西風  都史子

 

15期生の3月15日講座報告

年月日 : 2023年3月15日(水) 快晴

講座名 : 野鳥観察③

講 師 : 上村 賢先生 ・ 田中 宏先生 (日本野鳥の会大阪支部)

場 所 : 甲子園浜・西宮市立甲子園浜自然環境センター(西宮市)

今日は甲子園浜での野鳥観察です。浜での観察前に自然環境センターで今日観察が予想される野鳥の予習レクチャを受けた後、先ずは同センターの3階にある野外観察室から観察スタート。目の前の岩礁やコンクリートブロックの上で休んだり、泳ぎながら採餌や羽繕いしているヒドリガモ、オナガガモ、コガモ、オカヨシガモ、オオバンなどのカモ類やカワウ、コサギ、アオサギ達がいるいる!自然環境センターの方から今日は観察することが少ないウミアイサとホオジロガモが確認されているとの情報を聞いて期待をして海岸へ。赤い細長い嘴とボサボサ頭のオス・メス2組のウミアイサは見つけたが頭がおむすびの形でオスの頬には白い斑点が有るホオジロガモは残念ながら確認出来なかった。白く黒い横線の体下面を見せて上空を旋回する魚好きのミサゴもじっくり観察し、浜で尾羽を振りながら活発に歩き回るので双眼鏡で追いかけるのが大変だったイソシギも観察。嘴が長い種が多いのがシギ類で嘴を巧みに使って食べ物を探す。嘴が短い種が多いのがチドリ類で採食行動中に急に方向転換をするのは目で食べ物を探しているためです。この動きがお酒に酔って、よろめきながら歩くのに似ており千鳥足と言われるのですが皆さん千鳥足の経験は有りますか?快晴の下、34種類の野鳥観察が出来たました。皆さん千鳥足にならずに帰りましょう。(T・O)

今日一番の人気者ボサボサ頭のウミアイサ

お目当ての鳥は何処に

ヘッドホンのような黒班が有る都鳥と呼ばれたユリカモメ

ミサゴの特徴の白と黒の横線がよく分かります

 

野鳥部会の3月活動報告

活動日 : 3月15日(水) 天候 晴れ

探鳥地 : 石川(河内長野市)

参加者数 : 34名

観察種数 : 29種

 麗らかなる春の日差しに誘われてか、コロナ禍から少しは開放されてか河内長野駅東口には思いのほか多数の人が集まった。中には3年振りの顔も。 スタートの黄金橋では周りの樹木にシジュウカラが囀り、橋下にはハクセキレイが飛びまわる。 川下の諸越橋の下にはカワガラスを狙ってか多くのカメラマンが、前回は出会えなかっただけに是は期待ができると近づくと・・・カワガラスは水流の中を元気よく飛び回っていて、暫くはカワガラスのショータイムとなった。 川沿いの住宅が立ち並ぶ一般道を下ると、庭先には春の花が咲き乱れ、メジロやエナガ、カワラヒワの姿とウグイスの囀りが聴こえる。途中、石川を見下ろす探鳥スポットでは、カワセミそして対岸にイソヒヨドリを見る。 住宅地を抜けた畑ではモズがあちらこちらに現われ、キジの鳴き声と真上にはトビの姿も・・・。

 河川敷きでの昼食後は、水鳥や小鳥の出会いも少なく、ようやく河川内にセグロセキレイ、キセキレイ、ツグミ、アオジを追加する。 対岸のアオサギのコロニーでは巣作りが始まっているのか、小枝を運ぶサギの飛び姿だけが目立つ。 終盤になってオオタカ、ハイタカを青空高くに見られたのはラッキー。

 今回はケリやシギチドリ、カモ類に出会えず、また全体に鳥の数が少なかったことが気になりましたが、天候に恵まれたこと、青空をツバメが飛び、菜の花や梅、椿、辛夷、木蓮の花咲く春を満喫できたことに満足、満足。(M.K 写真K.T)

カワラヒワ

イソヒヨドリ オス

モズのオスとメス

アオサギの巣

セグロセキレイ

ツグミ

 

昆虫部会の3月活動報告

実施日 : 2023年3月6日(月)

場 所 : 伊丹昆虫館

参加人数 : 10名

報告内容 :

 サクラ開花の便りも届くようになり、生命の営みを新鮮に感じる季節になりました。そろそろ、生き物たちの活動も活発になりそうです。 3月6日(啓蟄の日) 伊丹昆虫館で昆虫部会を実施しました。 午前中は 各自で昆虫館内見学。学習室では体長4mmのヨツコブツノゼミを顕微鏡で見て驚きの声。ケースごとに採卵日が違うオオゴマダラの幼虫飼育の様子を見学。その細かい作業に会話が静止。輝く緑色や黄金色のチョウのサナギの色彩にびっくり。透き通ったサナギの中に生命が宿っているのが分かる。

 午後からは館長さんガイドで館内特別ツアーに参加。見逃しそうな展示物の紹介後、改めて創意工夫された巨大ミツバチ模型やその背景の展示物を再確認。 大きな昆虫写真パネル、ただ単に美しい写真ではなく、ハチはどのような順で巣に卵を産み、その順序性の意図は何か?幹に群がるチョウの大群など不思議な光景や巧みな知恵が写しだされていた。 環境変化で減少したタガメやゲンゴロウ、タイコウチの生態展示見学。「子どもの頃、よく捕まえていたなぁ」と懐かしく、つぶやきの声。 多くのチョウが飛び交う「チョウ温室」では オオゴマダラの産卵観察や成虫に孵化したチョウの放チョウ体験。先ほど、孵化したチョウだと分かると、心も引き締まる。飼育個数の限定、温度管理、植物の生育、外敵や病原菌侵入対策等の環境保全の話にスタッフの方々のご苦労が伝わる。

 「昆虫うんこ展」では 綺麗な染め物もフン、漢方薬やお茶の中にもフン、アゲハチョウのミカンの香りのフン、セミのおしっこもフン、数えるのが嫌になるぐらいのカブトムシ幼虫のフンなど昆虫のフンあれこれを聞いてびっくり。あっという間の2時間ツアーでした。 各展示室での館長さんの話の折々に「生物が育む豊かな自然環境」への願い・思いが心に響き、また私たちの質問にも丁寧に説明され、とても有意義な時間だった。「生物物多様性が健全に保たれてこそ、豊かな生活を送ることができる。」 このことを孫の世代に、きっちりと語り続けていかねばならないと我々の役目を学んだ1日となった。(K.H)

顕微鏡で見る体長4mmヨツコブツノゼミ

オオゴマダラの卵(ホウライカガミ)

オオゴマダラのサナギ

ジャコウアゲハとツマムラサキマダラ

こんちゅうの「うんこ」の染め物

昆虫館ガイドツアー

チョウ温室(パンフレット)

15期生3月8日・9日の講座報告

年月日 : 2023年 3月 8日 (水)晴れ  9日(木) 晴れ

講座名 : 卒業旅行一泊研修

講   師 : 藤五和久先生(天神崎の自然を大切にする会理事)

       施設担当者(南方熊楠記念館)

       安江ガイド・出石ガイド(語り部の会熊野古道中辺路)

場   所 : 天神崎(和歌山県田辺市) ・南方熊楠記念館(和歌山県白浜町)

       熊野古道館(和歌山県中辺路)

今回はコロナ禍により中止になっていた卒業旅行が再開になった。天気は晴れ、三度目の一泊研修旅行に期待が膨らむ。最初に訪れるのは天神崎だ。「天神崎の自然を大切にする会」の藤五先生からナショナルトラスト運動の経緯を学び、沼地や近くの水たまりの中のセトウチサンショウウオの卵の観察をする。又日和山に上ると360度見渡せてとても気持ちいい!!その後は海岸での磯の生物観察。網やピンセット・バケツを持って、三々五々思い思いの場所に行き、ウニ・クサフグ・アメフラシやヤドカリ等を採取し観察した。次は白浜に有る南方熊楠記念館だ。熊楠自筆の書簡や書写・ノートなど貴重な遺品を観覧しながら説明を受ける。粘菌研究から地域の自然保護活動まで幅広い功績を残した熊楠の偉業を学んだ。

二日目は楽しみにしていた熊野古道だ。先ずは熊野古道館に行き熊野古道全体を学習し、バスで移動後いよいよ牛馬童子口から近露王子社まで千年の道を歩く。二つの班に分かれ、ベテラン語り部の安江さん、初々しい語り部の出石さんの案内で、全員最後まで楽しく歩くことが出来た。昼食後は「野中の一方杉」を目指してバスで移動。駐車場から一方杉がある継桜王子に行く登り口が見当たらないトラブルもあったが着いてみて驚いた。南方向だけに枝を伸ばしている杉の巨木が何本も有り、又老木の空洞は大人が何人も入れる程の広さがあった。樹齢800年の杉の凄さに感動!来て良かった!南紀の豊かな自然に包まれた二日間。同期の仲間との交流も深まり思い出多い旅行になった。              (S・Y)

熊野古道館でハイチーズ!

セトウチサンショウウオの卵。

ウニのアパート。なかなか掴めません。

いよいよ熊野古道を歩きます。

左が牛馬童子像。50㎝程でかわいい!

老木の空洞は立ってもまだ余裕があるよ。

野中の一方杉。ほら、左の方だけに枝が伸びてます。

ウォーキング部会の3月活動報告

実施日 : 2023年3月9日(木)

行 先 : 歴史の道 ウワナベ古墳・秋篠寺コース

参加者 : 36名

 今年に入り初めての部会開催で新型コロナも落ち着いてきたこともあり、今年度としては最多の参加者となった。 まだ3月初旬なのに気温が高い日が続いており、当日も日中は20度を超える気温となった。 今回のコースは「歴史の道」と史跡・社寺名の表示のある道標が完備されていて分かり易かった。 殆どの行程がアスファルトの舗装や石畳の敷かれた平坦な道であった。 まだ山野草の花はあまり見られなかったが、通り道の住宅の庭先でしだれ梅やパンジー・桜草などの花が咲き誇っていた。 時間の関係で史跡や社寺の見学を省いたが、予定より早く午後2時30分頃にゴールの西大寺駅に着いた(M・A)