吟行部会の7月活動報告

月 日 : 2023年7月15日(土)

行 先 : 新檜尾公園(堺市)

 お天気や暑さを心配しつつスタート。光明池駅すぐ傍の新檜尾公園。メタセコイヤの大木の並び立つ園内をそぞろ歩き。さらに周遊路(緑道)に入り、樹木や道端の花、金剛、葛城の山並みの遠望を楽しみつつのんびり歩く。 そして、堺市内に40数基も点在するという5世紀頃の円墳のひとつ、二本木山古墳に。 急な石段をあえぎつつ登頂。男女2体の骨が石棺内に眠っていたという。 古墳を下り、ニュータウンと農村地域との境界に建つ古民家に。きれいな緑色の稲が爽やかに揺れる田んぼの傍。 地産地消、自然栽培野菜のお弁当をいただいた後、いつものように句会スタート。 粛々と選が進む。さらには当日句の作成と選句。予定通り進行し、終了で御開き。(MUK)

露天風呂ひとり静かに雲の峰   尚文

石垣に蜥蜴の姿消えにけり  ゆう一

白南風や白樺抜けて八ヶ岳  たけみつ

七月や二上金剛蒼きこと 洋々志

白南風や列車に猛る土佐の海 まさこ

散骨の幼馴染よ青嵐   ゆき雄

地の上に一瞬の虹るり蜥蜴   美枝子

白南風を裂かむとばかりライオン佇つ(まつ)  流以

白南風や姉となる子はじっとせず 都史子

朝焼をまとひて機体上昇す ふじ乃

夾竹桃凶弾浴びし人悼む  楠子

銀色のエフワンのごと蜥蜴ゆき  万未知

雲の峰古宇利島へと続く橋   佐都

白南風や客満席の渡し船   行行子

連峰を捉える如く雲の峰   福老

〈当日句〉

青田風地域野菜のお弁当   佐都

古墳には古墳の匂ひ蝉しぐれ  行行子

16期生の7月26日講座報告

年月日 : 2023年7月26日(水)晴れ

講座名 : ビオトープ入門

講 師 : 木村 進先生(大阪自然環境保全協会理事)

会 場 : 泉北高校

 泉北高校に到着して少し汗が引いたところでまずビオトープ池で生き物の採集をおこなった。背景にはコナラやシリブカガシ、水辺ではアカメヤナギの木、オオミクリやヨシ、ツルヨシ、ジュズダマなどが茂る水たまりのような池でじっと目を凝らし生き物を探した。慣れてくると大胆に網を使ってヨシノボリやトンボのヤゴ、アメンボ、ヌマガエルを採ることができた。植栽した植物以外にも自然に環境に合う植物が現れたり水鳥に運ばれてきたと思われる水草が増えているという話があった。

 冷房の効いた実験室に戻りプランクトンの講義の後、前もって準備していただいたプランクトンを顕微鏡で観察した。試料に合わせて倍率を調整したり接眼レンズを通して写真を撮ったり集中して楽しんだ。また、ビオトープ池で採集した試料も検鏡し微小な生き物を見つける事ができた。小さな池でも多様な生き物が生息していることがよくわかった。

 午後は、学校ビオトープ池の造成と管理についての座学。ビオトープについての考え方、造成のプロセス、完成後の長年の調査やそのデーター蓄積について興味深い話が聞けた。生態系を底辺で支える植物性プランクトンの話から発展しビオトープ池という人工の生息環境を作ることでそこにも地域に生息する生物との繋がりができ自然環境を豊かにする事ができる事を教えていただいた。話題が植物、昆虫、両生類など幅広く楽しい講座となった。(E・H)

講座風景動画シリーズ(16期生近木川河口かに釣り体験)


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16期生(2023年7月19日)講座風景・・・近木川河口かに釣り体験

大阪シニア自然カレッジ “ 大人のカニ釣り体験 & 二色の浜で海の生き物採取 ”

いのちの営み探検部会の7月活動報告

テーマ :  カラスウリの開花とセミの羽化を観察しよう

施日 :  2023年7月17日 (月)

観察場所  :  大泉緑地公園

参加人数  :  21 名 

 今回はカラスウリの開花とセミの羽化の観察。夕方といえども日中の最高気温が35.1℃の猛暑日とあってかなりの暑さが残っている中、午後6時30分大泉緑地公園に21名の部会員が集合。

 集合場所の近くで木の幹や葉のそこかしこにセミの抜け殻がみられたので、まずは地面や木の幹に注目して幼虫が動いていないか探しながらカラスウリのポイントへ向かうことに。園路から木のチップを敷き詰めた樹のみちを進む、途中で羽化に備えて木を上るセミの幼虫も時々みられたが、まだ羽化には時間がかかりそうなのでそのまま移動。

  まだ明るさが残る7時過ぎにカラスウリのポイントに到着。カラスウリの葉が生い茂るなかに、白い蕾や開花途中のレース状の花が目に付く。早くも大きく育った実もみられた。皆で思い思いに写真を撮り、雄花・雌花の違いを観察。そうしている間にも少しずつレースが伸びていく花の様子が見て取れる。このような幻想的な花を咲かせるのは、受粉をスムーズに行えるようにスズメガに蜜の場所を教える目印らしい。

  カラスウリの観察後はセミを探しながら解散場所へ向かうことに。クマゼミの羽化のピークに当たったのか、園路脇のケヤキやコナラに目をやると幹を昇っていくセミの幼虫が、その上には脱皮中のセミや抜けきったもの、翅が広がったものなど色々な状態の場面が観られて一同大感激。しっかりと観察してまた、カメラにも収めて8時半頃解散した。(K. I )

各写真をクリックすると200%に拡大し、解像度も上がります。

多くのカラスウリの花が…

開花した雄花

アリに攻撃されるニイニイゼミ

羽化の最中のクマゼミたち

みんなでセミの羽化を見守る

 

 

 

野鳥部会の7月活動報告

観察日 : 2023年7月19日(水)

観察場所 : 平成榛原子供のもり森公園(奈良県宇陀市)

参加者 : 16名

観察種数 : 24種

 暑さと午後からの降雨予報にもかかわらず16名が榛原駅前に集合。 曇り空で出発する頃には小雨が、しかし傘を差すほどでもなく、むしろ気持ちが良い位だ。早速に駅前の商店街や民家の軒先に作られたコシアカツバメの巣を観て、付近を飛び回るこのツバメや普通のツバメの違いを確認。 市街地ではスズメに混じってシジュウカラやホオジロの姿も、上空では複数のトビが旋回している。 宇陀川沿いに進むと、川中にはダイサギ、アオサギ、カワウが佇み、カワセミやイソシギが水際を飛び交う。途中、セグロセキレイ、ハクセキレイやメジロ、ホオジロの姿を追い、ウグイスの囀りを聴きながら公園へ。

 公園内に入るとバードウオッチャーやカメラマンの数も少なく、どうもお目当てのヤマセミは期待薄のようだ。 観察スポットでは長時間粘るが、やはり残念。 でも家族と思われるキセキレイの親子4羽が岩場を離れることなく動き回り、他にもカワセミ、カワラヒワ、イソヒヨドリ、クロツグミや大型のサギ、カワウが目の前を飛び交い、我々を充分に楽しませてくれた。 そして心配した雨も朝の一時だけで、川の畔は帽子が飛ばされそうな風があり、結構涼しかったのが救いでした。 帰り際に公園出口付近で「もしかしたらヤマセミ?」との声が上がり、暫く全員で追いかけたが、はっきりとは確認できず、来年は観察季節を春に変え、その楽しみを先伸ばしにすることにして解散となった。(M.K 、写真K.T)

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度も上がります。

コシアカツバメ

コシアカツバメの巣

ツバメとその巣

トビの休憩

遠くても目立ちます

キセキレイの家族?

 

ヤマセミならぬヤマユリ

 

16期生7月19日の講座報告

年月日  2023年7月19日(水)  晴れときどき曇り
講座名:河口・干潟の生物
講師: 山田 浩二 先生(貝塚市立自然遊学館研究員)
場所: 近木川河口・貝塚市立自然遊学館

晴天の中、南海本線二色浜駅に集合。15分ほどの近木(コギ)川河口にある葭原でカニ釣りに興じ、昼からは二色浜の河口干潟で生物採取し同定を行った。
 竹竿にタコ糸を結び、重りを付けた2mほどのタコ糸にエサをつけ、葭の根本にあるカニ穴をめがけてエサを垂らした。カニがハサミでエサを挟み口に運ぶ瞬間を待つ、歓声をあげながら釣れたカニと格闘していた。1時間ほどの成果はハマガニとアシハラガニ。「水道水で飼えます、エサはなんでもいいです」と講師。
 午後は河口を二色浜まで歩き、潮の引いた干潟で石の裏や潮だまりなどをタモ網やスコップで浜の生物採集を行った。同定で判明したものは、ハサミの片方が大きく白いハクセンシオマネキ、めずらしく前に歩くマメコブシガニ、イソガニ、ユビナガホンヤドカリ、ユビナガスジエビ、タテジマイソギンチャク、あさり、クチバガイ、みんながウナギと間違ったミミズハゼ、ウミニナなどいっぱい。強い夏の日差しの中、無心に生きものを探したくさんの成果があった。(H.I)

意欲満々、さあ早くエサに食いついて。

干潟の石を裏返したり、何かいないかな。

葭のの根元にいたハマガ二。30分格闘したが釣れなかった。

左はメス、卵を抱くため、ふんどしが丸く大きい。

干潟のダンサー、オスは大きなハサミをフリフリ踊る。

カニなのに、前に歩く。変わり者です。

夏空の広がる干潟、みんなが無心に探した。

昆虫部会の7月活動報告

実施日 : 2023年7月11日(火)

場 所 : 「会員管理の農園」(堺市南区別所)

参加人数 : 17名

活動内容 :

 山間にミカン畑、野菜畑 草原が広がり 貯水池もあり 小川も流れ 見るからに多種多様な昆虫が生息していそうな、心が弾む「会員管理の農園」でした。 まずは貯水池で トンボ目の採集や目視を行いました。チョウトンボの観察も数匹、出来ましたが、例年よりもかなりの激減数。 貯水池に隣接する場所での開発工事で、池一面が茶色く濁り、ヤゴ類等の水中昆虫の観察はできず、トンボ目の激減に起因しているかも分かりません。 その後、各場所で観察活動を行いました。 草原地ではバッタ類、畑地ではハエ目、チョウ目 斜面に広がるミカン畑では主にアゲハチョウ科の成虫・幼虫観察、小川のせせらぎを聴きながら、コシアキトンボやイトトンボの観察。 採集した昆虫を参加者で図鑑を見ながらの昆虫談義や同定作業も楽しい一時です。猛暑を感じさせない、有意義な昆虫観察が出来たように思います。(K.H)

7月昆虫部会 観察記録 全43匹(*目視含む)

◎チョウ目(15匹*幼虫含む) クロアゲハ キアゲハ ナミアゲハ ナミアゲハ(幼虫 *キタキチョウ モンシロチョウ テングチョウ  ツマグロヒョウモン(オス) コミスジ ヒメウラナミジャノメ ダイミョウセセリ ベニシジミ ウラギンシジミ サトキマダラヒカゲ ナミスジシロエダシャク  ◎トンボ目(10匹)  チョウトンボ オニヤンマ コオニヤンマ オオシオカラトンボ シオカラトンボ(オス・メス)コシアキトンボ(オス・メス) ショウジョウトンボ イトトンボの一種 ◎バッタ目(6匹) ツチイナゴ ツマグロバッタ(オス・メス) ショウリョウバッタ オンブバッタ ウマオイ ◎カマキリ目(1匹) オオカマキリ ◎コウチュウ目(4匹) ナナホシテントウムシ マメコガネ ツツゾウムシハンミョウカメムシ目(2匹) ホソハリカメムシ ハラヒロヘリカメムシ ◎ハエ目(3匹) シオヤアブ(オス・メス) アオメアブ ◎ハチ目(2匹) アシナガバチの一種 トックリバチの一種

赤字は写真を添付しています。*注 チョウトンボ コハンミョウは後日に撮影

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度も上がります。

キタキチョウ

コオニヤンマ

コハンミョウ

シオカラトンボ交尾

ショウジョウトンボ

チョウトンボ

ツマグロヒョウモン オス

貯水池観察

写真部会の7月活動報告

日 時 : 令和5年7月12日(水) 午前10時15分~12時

場 所 : りんくう公園

参加者 : 5名

 当日は朝から南海高野線で人身事故があり、電車の延着で15分遅れのスタートになりました。 このところの暑さ続きで、参加者の方の体調を心配しましたが、皆様意欲的に撮影されていました。 関西国際空港の発着便、水上バイクの若者たち、結婚式の前撮りにも遭遇しました。 今回も少人数での活動でしたが、暑さに気を付けながら撮影することができました。(M.F)

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度も上がります。

関空1

関空2

関空3

関空4

16期生7月12日の講座報告

年月日  2023年7月12日(水)  晴れ 

講座名:動物たちとの接点

講師: 天王寺動物園教育普及担当(久田さん) 

場所: 天王寺動物園      

午前は、「動物園の歴史と役割」というテーマで天王寺動物園職員の久田さんからお話を伺った。天王寺動物園は、1915年(大正4年)開園、東京、京都に続いて3番目に古く、今年で108年。時代の変化とともに、動物園も姿を変え、またその役割も変化してきた。今もまた、時代に合わせて新しく変化を続けているのだなあと、感じた。

さて、講話に続いてガイドウォーク。まずはリニューアルしたばかりのペンギン・アシカ舎へ。颯爽と泳ぐペンギンを下から眺め、お魚をもらって可愛く頭を下げるアシカにほっこり。さらにアフリカサバンナゾーンへ回って、カバ・サイ・キリン・エランド・シマウマ、さらに陰でねそべるハイエナやライオンににんまりしつつ、ガイドウォークを終了。暑い中、受講生の皆さんもしっかり質問し、それぞれの動物について、いろいろ教えていただいた。

 午後の観察では、アフリカサバンナゾーンで草食動物のごはんタイムを見学。間近に見るキリンの姿に感動。長いのは、首だけでなく舌も。上手に舌で葉をちぎるように食べていた。その後は自由に見学。久しぶりの動物園、可愛い動物たちの姿にほっこりする一日でした。 (K.T)

動物園の役割とは・・

空(水中)を飛び回るペンギン

飼育員さん、お魚ありがとう!!

可愛い~大きい~

ハルカス(左・メスのキリン)の向こうにハルカス

百獣の王者も暑さには勝てん?

 

里山保全部会の7月活動報告

月 日 :  7月7日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  17名

活動内容

  2023年度4、6月例会が雨天中止となり、七夕日実施の7月例会に七夕さんに、晴天気をお祈りして、願いをかなえてもらいました。 出席者も登録23名中17名参加の賑やかな例会になりました。 会員の川口さんが朝から焼き上げたお手製焼き菓子を持参、富田林自然を守る会のスタッフ4名を含めて21切れに切り分け、全員で美味しく頂きました。  

 畑組は5月例会後、畑全面に広がり尽くした雑草を昼までかかって除草の大活躍。 雑草取り除くと、枝豆が雑草に負けていないよと元気に顔を出してくれました。 元気に生育してくれた赤しそを収穫、里芋も順調に生育し秋の収穫が楽しみです。  山組は5月に引き続きこの数ヶ月続く山中に生える笹やシダの伐採作業と枯れ枝集め。    里山の豊かな自然を守ろうという志ざし、山組は地味な作業に頑張っています。(O.N)

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度も上がります。

5月例会以来2カ月で畑は全面雑草に

一生懸命に草を刈るも、アー、アーまだ草はあるなー !

雑草を取り除いて枝豆が元気な顔を出してくれました

今日は赤しそを収穫しました         ・

山組は今日もがんばるぞー

次第に山深くなり作業もたいへんに

植物部会の7月活動報告

月 日  : 7月5日(火)

観察場所 : 大阪市立長居植物園

参 加 者  : 40人

  今日は天気予報によると、午後から雨が降ると予想されるので午前中は野外で植物観察を行い、午後は室内で開催されている「MAKINO展(牧野富太郎展)」を鑑賞した。 今日は40人の多くの会員が参加。朝のドラマ「らんまん」の影響かな?

 当植物園は真ん中に大池があり、池を左から右回りで観察を開始した。 まず初めはワルナスビの群生を観察。こんなに広く群生しているのを見るのは初めてである。その後、池の淵を歩きながら、ガマ、ハンゲショウ、アサザ、ハス、(チョウトンボ)、コウホネ、そして、池の中にスイレンが群生して咲いていた。アジサイ園も歩いたが既に花は最盛期を過ぎ、色が変わっていた。 

 ハスとスイレンについて調べてみると次のことが分かった。 《ハスとスイレンの共通点》 ハスとスイレン両方とも水辺に生息する水生植物で、水の底の土や泥に根を張り、水面(水上)に葉と花を展開する。  開花時期は、初夏~夏。 花は、午前中に満開になり午後には閉じていく。(違う種もあり) ひとつの花は、3~4日ほどしかもたないが、その後も次々に開花する。   《ハスとスイレンの違い、見分けるポイント》  ハスは、ハス科ハス属の挺水性植物(ていすいせいしょくぶつ):水面から葉を立ち上がらせる植物  スイレンは、スイレン科スイレン属の浮葉性植物(ふようせいしょくぶつ):水面に葉を浮かべる植物  《花と葉の違い》  ハスは、水面より上の方で咲き、花弁は、幅広で丸みを帯びて、お椀のような形で花の中央には大きな花托がある。葉は水面より上に立ち上がり、円形をし、水辺にあるのにいつも光沢があり、水を大変よくはじく「撥水性(ロータス効果)」があるため、汚れがつきにくくなっている。 スイレンは、花は水面に咲き、花弁は細長くシャープである。葉は水面に浮かび、円形をし、切れ込みがある。

 次にバラ園に向かい、途中、アオスジアゲハを見つけ、ラクウショウの実、タイサンボクの花を観察。バラ園では多種の花が咲いていた。次にヘメロカリス園に移動途中に、イナゴマメの実、ナンキンハゼの花、ムラサキシキブの花を観察。イナゴマメは乾燥種子の重さは約0.2gほどで均一なため、ダイヤモンドの重さの単位カラットの語源ともなったとされる。ヘメロカリスの花もフェリーチェ、ニッコウキスゲ、ノカンゾウのような多種の花が咲いていた。 

 昼食後、花と緑と自然の情報センター内で開催されている「MAKINO展(4月3日~12月27日)」を鑑賞。いろいろな情報が展示されていたが、スペースに限りがあるので、4回に分けて展示されていた。牧野富太郎氏の業績が良く分かった。その後、当センターのスタッフの方から、ラッパイチョウ等の植物についてお話を聞きした後、暫くして解散、帰途についた。(K.S 、写真M.F)

*以下の写真はクリックする毎に拡大され、解像度も上がります。

アサザ

ハス

スイレン1

スイレン2

スイレン3

タイサンボク

ヘメロカリス園

MAKINO展の展示物

マップ作り部会の6月活動報告

 部会は雨が心配されましたので当日朝に中止としましたが、知らずに来られた方と世話人とで甲斐田川沿いを光明池まで歩いて来ました。その様子を簡単ですが御報告します。

 日 時 : 2023年6月26日

 場 所 : 甲斐田川沿い~光明池

 参加人数: 3名

 <甲斐田川沿い・C地区~光明池>

 リング状になった白い花が可愛らしかったヘラオオバコは焦げ茶色の長い果穂を付けていた。 ネジバナは至る所で見られ、花の捻れ具合を楽しむ。 先端が二つに分かれているキシュウスズメノヒエ(紀州雀の稗・イネ科)は熱帯アジア、アメリカ大陸原産。名の由来は1924年に日本で初めて和歌山県で発見されたためと云う。 ずらり並んだヒメジョオンに混じってピンク色の花を付けた沢山のハナハマセンブリ(花浜千振・リンドウ科)を見る。 それに良く似た花のノハラナデシコ(野原撫子・ナデシコ科)は少数派。 ちょっと珍しいメリケンムグラ(米利堅葎・アカネ科)は茎の途中の葉腋に1㎝ほどの真っ白い花を付けている。 頭に紫色の小さな花を咲かせているのはヤナギハナガサ(柳花笠・クマツヅラ科)。面白い形のイヌコモチナデシコ(犬子持ち撫子・ナデシコ科)。 またミヤコグサの仲間はまだまだ鮮やかな黄色い花を付けていた。

 4月に観察した樹々の花々は実に変身。今はトウネズミモチが白い花を付け、満開のネムノキは見応え充分。アカメガシワの雄花・雌花を間近に観察する。テイカカズラは落花しているものが多かった

<光明池の土手>

 4月の下見の時には綺麗に刈られていた大きな斜面は、今は草と低木にびっしりと覆われている。 縁では立ち姿の美しいヌマトラノオ(沼虎の尾・サクラソウ科)が静かに咲いていた。 斜面の中ではカキラン(柿蘭・ラン科)を観察。一週間前に下見をして確認していたのだが、まだ綺麗な花を咲かせてくれていて嬉しくなる。 イネ科では動物と同じ名前のカモノハシ(鴨の嘴)を初めて見る。丸みを帯びた棒状の花穂は1本に見えるが2つの総がピタリ合わさったもの。印象的なので次に見た時にもそれと解るのではないかと思わせてくれる。 他にウツボグサやクサイチゴ(木本)を見かける。

 当日は時折雨に遭いながらも、様々なものを観察できましたので、報告させて頂きました。植生リストも作成していますので詳しくお知りになりたい方はお問い合わせ下さい。 Y.M

*以下の写真はクリックする毎に画面が拡大され、解像度も上がります。

ハナハマセンブリ

メリケンムグラ

ネビキミヤコグサ

アカメガシワ雄花

アカメガシワ雌花

ノハラナデシコ

カキラン

ヌマトラノオ

16期生6月28日の講座報告

年月日:2023年6月28日(水)くもりのち雨  
講座名:両生類と爬虫類
講 師:木下裕美子先生 (堺自然ふれあいの森館長)
場 所:堺自然ふれあいの森

 最初に堺自然ふれあいの森とは里山を残して自然環境の保護、循環型管理を行い、遊びや学習、散策などを通し里山文化を伝承する場であると説明を受けた。次に両生類は魚に近い爬虫類は鳥に近いという違いを覚える事を目標に各々の生態の違いについて繁殖方法、雌雄の違い、見た目の特徴を学んだ。
 最後に4,5人のグループに分かれてのワークショップ。みんなのカエル池(湿地)の保護を中心に各々が住民、農業経営者、企業、市職員、ガソリンスタンドの立場から街づくりの計画を立てるため意見交換し結果を発表した。自然環境と人の生活について深く考える機会となった。

 午後の野外活動では、両生類と爬虫類にとらわれず植物や昆虫など講師自ら次々と見つけたものを紹介しながらの観察となりふれあいの森を楽しむ事ができた。カエル、ヘビが苦手という人もいたが改めて知識を得られて良かったとの声も聞かれた。カエル、オタマジャクシは観察できたがトカゲ、カナヘビの姿が見られずあきらめムードの中、森の中の朽木の下で発見しみんなで協力して捕まえ大盛りあがりになった。そして異常な土盛りの下にはモグラの穴があるのがわかり素手を突っ込んでそのしっかりした感触を確かめた。このように予想外の発見もあり気持ちの良い日になった。
 終了間際に雨粒がポツポツと落ちてきてタイミング良く大雨に合う前に帰路についた。     E.H.

石ころ部会の6月活動報告

月 日 : R5年6月23日

場 所 : 高槻市 摂津峡                                                                                                                                                                                                                                                                                                   

参加者 : 17人

活動内容 :

 昨夜来の雨も早朝にあがり、梅雨の晴れ間のひと時、17名が摂津峡の自然史ハイキングを楽しんだ。石ころ部会としてはこれまで大阪平野の東側(生駒・金剛山地)や南側(和泉山脈)の地層を主に観察してきたが、北側の北摂山地は今回が初めてである。当地は丹波層群、大阪層群などの地層と火成岩(花崗岩、流紋岩など)の相互の関係が観察でき、それら岩体の新旧の関係や日本列島の形成史を学習するには格好の場所とされる。

 いざ出発。JR高槻駅からバスに乗り、上ノ口で下車すると目の前に小高い丘がある。ここは大阪層群の海成粘土層の観察ポイントであるが、アクセスに難があり、今回は観察を諦め、摂津峡に入る。今回も佐藤先生に観察地点の先々で解説をして頂いたが、どれだけ理解できたか、いささか心もとない。渓谷の絶景、谷川のせせらぎ、目の前を飛び交う蝶やとんぼ。頭の体操、目の保養、心の保養。摂津峡公園桜広場で解散。楽しい一日であった。                                                                                                                                   

 学んだこと

 摂津峡周辺の地層は丹波帯に属す。砂岩・泥岩、チャート、珪質泥岩、石灰岩、緑色岩などから成り、およそ8億年前~2.0億年前に形成された。当時はユーラシア大陸の東端にあったが、海洋底に堆積したチャートや石灰岩等が海洋プレートの移動によって大陸側の砂岩や泥岩に混ざったもの。(古い岩体の下に新しい岩体が潜り込んでいる:付加)

  • 摂津峡花崗岩と関係する火成岩(安山岩、流紋岩など)は約8000万年前に泥岩・砂岩に貫入したもので、摂津峡ではこれらの火成岩が貫入した際の熱で砂岩・泥岩がホルンフェルス化している。
  • 泥岩と花崗岩の接触部や泥岩に貫入した流紋岩の岩脈を佐藤先生は指し示されたが、苔の繁殖や地層の汚れの為か、判然としなかった。砂岩泥岩互層として白黒の縞模様やグレーディングが観察できる筈であるが、明確な確認はできなかった。地層を洗えばみえるのであろう。互層ができるのは1000年に1度程度の大地震により浅い海底の砂や泥が混濁流となった後、粗い砂から先に、その後、細かな泥が遅れて堆積するためである。
  • 芥川の河原(摂津峡大橋近く)のレキの観察で確認された岩石は砂岩、泥岩、チャート、石灰岩、花崗岩、流紋岩、緑色岩であった。泥岩や砂岩のホルンフェルスは確認できなかった。(河原ではなく、火成岩との接触部で見る必要がある)
  • 石灰岩の同定には塩酸溶液(トイレの洗剤など)が有効であることが実感できた。(I.S)

*各写真をクリックすると200%に拡大し、解像度も上がります。

摂津峡 地層と石ころの観察

日本列島 岩石の出来る場所(模式図) と 摂津峡で拾った石ころ

いのちの営み探検部会の6月活動報告

目 的 : 初夏のコケを観察しよう

実施日 : 2023 年 6 月 19 日(月)

場 所 : 河内長野市、烏帽子形公園

参加人数 : 27 名

 地球に生まれて 4 億年。長い歴史の間に、世界で約 2 万種、日本で約 1900 種のコケが、知られているという。私達の周りの至る所にコケは生育するが、意外とその存在に気づくことが少ない。今日は梅雨の合間。初夏の青々と美しいコケに注目しよう。 コケは 1)葉緑体を持つ陸上植物  2)胞子で増える 3)維管束はなく全身で水や養分を吸収。根もなく,地に固定する為の仮根のみがある。

 配付資料を参考に、コケのつくり、コケの一生を確認し、公園内のコケ探しをはじめた。石の表面、水分に富む地面、樹木の樹皮など好みは多様。ルーペを持ってコケの観察を試みた。名前の特定はなかなか難しい。取りあえず見つけたコケを少し持ち帰り、配偶体、胞子体、胞子嚢などをを確認し、葉の形、生え方、観察場所なども考慮し、テーブル上に分類した。6つのグループに分けられた。採集したコケは形や表情が実に様々。形態的特徴からの名前の特定は諦め、今回は大ざっぱに蘚類、苔類程度。更なる分類は次回の課題としよう。(文:A.F、 写真:K.I、A.F)

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コケの体のつくり。(ヒロハツヤゴケ?)

いろいろなコケ(蘚類)たち 6種ものコケがひしめいている

石垣のスナゴケ(蘚類)
上部:乾燥状態。下部および拡大像:水分を得た状態

スギゴケ(蘚類)の仲間

タマゴケ(蘚類) (4月部会葛城山で撮影)
胞子嚢と茶色の帽が可愛いと人気

 

  

16期生の6月21日講座報告

年月日 : 2023年6月21日(水) 曇り一時雨

講座名 : 磯の生物観察

講 師 : 山田 浩二先生(貝塚市立自然遊学館)・ 日下部 敬之氏(水産技術センター)

場 所 : 大阪府技術センター・豊国崎

 火力発電所が更地になり少し寂しい感がする多奈川駅に集合。歩いて25分で水産技術センターに到着した。同センターでは大阪湾を対象に「海辺を守る」「海辺を再生」「魚資源を調べる」「魚を増やす」という活動を行っている。映像による業務説明のあと大阪湾の主な漁法や主な魚種の展示水槽を見学。エサを水槽に落とすとなんと10尾ものヒラメが砂の中から姿をあらわした。

 栽培漁業のための稚魚飼育水槽の見学、水槽にはキジハタ・トラフグなどの稚魚や成魚が泳いでいた。キギハタは「あこう」と呼ばれる高級魚であるが大阪湾から出ていかないなど効率のよい魚種としてセンターでは力を入れて栽培放流している。

 午後はセンターから歩いて10分ほど、貴重な自然海岸「豊国崎」に移動、採取方法や注意を聞き、防波堤から磯の広がる波打ち際に降りた。真剣にまた童心に戻り石をひっくり返したり海藻に隠れている生きものを探した。潮の引きが弱く採取しにくかったが磯の動物の代表的な七門すべて採取できた。その後の同定では岩にへばりつく「ヒザラガイ」を解剖し、岩をガリガリかじるヒザラガイの歯をルーペで観察した。歯は磁鉄鉱でできており磁石にくっつくそうだ。 (H・I)

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大阪湾での漁法のジオラマ、よ~くわかります

ウニやタコはどこかな。いっぱい採れるかな

キジハタ10年生の成魚、おいしいですが顔はコワオモテ

先生の説明や皆なからの質問で盛り上がった同定でした。

触ると柔らかいスポンジのようなダイダイイソカイメン

 

野鳥部会の6月活動報告

活動日 : 2023年6月21日(水) 曇り 

探鳥地 : 大泉緑地 (堺市)

参加者 : 37名

観察野鳥種数 : 22種

 梅雨の合間と言っても空一面に曇が広がり、暑さもそこそこ。今日は暑さ対策への心配は無さそうだ。公園内の待ち合わせ場所には、思いの外多い37名が集った。早速、目の前の大泉池に浮かぶサギのコロニー島や、カワウが休憩する小岩に全員がフォーカス。ダイサギ、コサギ、アオサギが混成するコロニーでは雛に餌を与える親鳥の姿も見られ、頭上ではこれらの大きな鳥が飛び交っている。水面は時々カイツブリが顔を出すだけで静かだ。

 小鳥の森である水流エリアに入るとシジュウカラやスズメの幼鳥が枝を飛び回っていた。どうやら親離れは済んでいるようだ。これだけの観察者数となると飛び回る小鳥を全員が同じく見られるということは難しい。カワセミやコゲラを見たのは少数の人だけであった。

 加呂登池では今日もオオヨシキリが元気に囀ってくれていた。オオヨシキリの情報は昆虫部会の人達から聞いていたこともあり、同じ所に居続けてくれていて、ほっと! そして、風で揺れる柳の梢で揺れながらひっきりなしに大口で鳴くこの鳥の執着に愛おしくさえ感じる。この池では他にカルガモ、バンの親子、カワセミ2羽、 此処では全員ゆっくりと昼食を挟みながら観察。カワセミのダイビングキャッチも見られ、頭上ではツバメが多数飛び交っていた。

 最後の頭泉池ではハクセキレイやアオサギの幼鳥、成鳥の他にこの季節では珍しいオカヨシガモ1羽、オオバン一羽を見つける、仲間と離れたこの二匹には何があったのだろう・・・。公園外の田植えの終わった水田では、ダイサギ、コサギがうろうろ歩き回りアオサギ2匹は下を見て静止したままそれぞれの形で餌を求めていた。(M.K、写真K.T)

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カワウと亀の休憩所

目の前を横切るバン

大きな口を開けてオオヨシキリ

カワセミの幼鳥?

小魚をキャッチ

餌を探してダイサギ、コサギ

成鳥のアオサギ

残されたオカヨシガモ

山歩き部会の6月臨時活動報告

実施日 : 6月17日(水)天候:快晴

行き先 : 観音峯山・標高1350m

コース : 観音峯登山口駐車場 ~観音平 ~ 観音峯展望台~観音峯山頂上 往復

参 加 : 27名

久しぶりの貸し切りバスを使っての例会である。紀州の屋根と呼ばれる大峰連山の一つである観音峯山に登る。バス定員27名のフルの参加者である。はじめに、秋の紅葉が素敵な「みたらい渓谷」を横切る吊り橋を渡り、観音峯山に取りつく。コアジサイが迎えてくれる。少し急な登りを進むとすぐに観音水に着く。冷たい、おいしい水である。どんどん進むと、東屋にたどり着く。観音平である。小休憩の後、展望台に向けて急阪を登る。森林が開け、笹原が見えてくると展望台である。この周辺にベニバナヤマシャクヤクの群落がある。また、今日は、梅雨の合間の晴天であり、大峰の山々が目の前に広がる。女人禁制の山上ケ岳、稲村ケ岳、大普賢岳、弥山、八経ケ岳(日本百名山)など標高1800~2000mの山々が見える。昼食の後、観音峯山の頂上に向かう。頂上は展望台より200mほど高いが眺望が全く無い。ピストンで展望台に戻り、再度、ベニバナヤマシャクヤクを見て、登山口駐車場に帰る。(Y.Y)

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観音峯山全体

コアジサイ

ベニバナヤマシャクヤク

観音峯山頂上

観音峯展望台

昆虫部会の6月活動報告

月 日 : 2023年6月13日(火)

天 候 : 晴れ

参加人数 : 18名

場 所 : 大泉緑地公園(堺市北区)

 雨を類心配しましたが幸い梅雨の中休みとなってくれました、新金岡駅より大泉緑地公園への道すがらでもう一汗かく陽気となってきました。現地待ち合わせの方々と合流して大泉池の中央休憩所の横にある「ふれあいの庭」を拠点にして活動開始です。ふれあいの庭は英国風の感じになっており、お花やハーブが咲き誇ってくれています。大泉池にも面していて、今日は蝶やトンボが期待できそうだ。早速今日初めてのゲットはクマバチ。チョウ類も続々登場してくれました、蓮の群生の上をトンボ類が2~3種見つけましたが池には入れませんので目視だけでしたが、カメラウーマンがグッド写真をナイスショットしてくれました。

 このお庭で昼食し午後はカキツバタ園を見ながら公園内を大回りで「加呂登池」へ。池の雰囲気が以前に比べ様変わりです。水生植物類特に葦が繫茂し、水面がだいぶ見えにくい状態でした。ここでトンボ類を期待しましたが残念ながら出てきてくれません。ここで、きょうの成果を虫合わせ。トンボ類はウチワヤンマ、シオカラトンボ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボなどチョウ類はモンシロチョウ、モンキチョウ、ナミアゲハ、テングチョウなどその他ハナムグリ、キマダラカメムシ、コアオハナムグリなどで、目視含め計27種を確認できました。最後に野鳥のオオヨシキリが出現してくれ最後を締めてくれました。お疲れ様でした。(S.H)

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モンキチョウ

シオカラトンボ

ホシミスジ

アカスジカメムシ

ウチワヤンマ

コシアキトンボ

カマキリ(幼

ナミアゲハ

吟行部会の6月活動報告

開催日 : 令和5年6月16日(金)

行 先 : 平野郷散策(杭全神社、大念仏寺、全興寺など)

句会会場 : がんこ平野郷

参加人員 : 13名(ほか投句者1名)

梅雨晴れ間の快晴の中、昔の環濠集落である平野郷を散策しました。杭全神社では楠の巨樹や足を縛られた狛犬など。次の大念仏寺は大阪府で最大の木造建築の本堂は改築中でしたが、境内の藤棚の下で、涼しい風が心地よくしばし休憩。最後の全興寺は、地獄や極楽の部屋などがあるユニークなお寺でした。そこから歩いて加美駅近くのがんこ平野郷で食事をし引き続き句会を行いました。(Y.M)

兼題:黴(かび)、短夜、草取り、雨蛙

会員代表句

老夫婦じっくり淹れる新茶かな   尚文

雨近し蛙(かわず)元気になかまよぶ   ゆう一

黴青くワインは赤く香りたち    たけみつ

御仏や太古の黴の香を纏い   洋々志

満目の早苗田つなぐ高圧線   まさこ

ひたすらに一句求めて草むしり   ゆき雄

細き苗ゆらす水田の雨蛙   美枝子

短夜や昨夜(ゆうべ)の夢に戸惑ひぬ   流以

悪茄子てふ言はれなき名の花可憐   都史子(投句)

短夜や父の釣り舟もう沖に   ふじ乃

昭和には全校挙げて草取り日   楠子

欅の樹ぐいとつかんで雨蛙   万未知

今日も無事老犬の朝明早し   佐都

黒靴の黴をぬぐいて三回忌   行行子

6月の吟行句

 特選 千年の樹勢を今も樟若葉  ゆき雄

 特選 大屋根や瓦勧進幟立つ   美枝子

16期生6月14日の講座報告

年月日: 2023年6月14日(水)  曇り

講座名: 水田のちから

講  師: 松下 美郎 先生

場  所: ノバティホール(多目的ホール)・惣代の棚田

 平年よりも早い梅雨入り、ぐずつく天気の中で、講座が始まった。 まず初めに「素朴な質問です。水田は自然でしょうか。自然としての価値はあるのでしょうか。」「赤とんぼは水田で繁殖することを知っていますか。」の質問に、皆さんはどんなことを考えただろうか。何か忘れていた大切なことを思い出させてくれたような気分になったのは、私だけだろうか。

 その後は、「難しい質問です。わかりませんよね。」と言いながら、話を進めていかれる先生のお姿が印象的だった。確かに細かな数字が並び、いささか難しく思ったが、一つの質問が次の質問へとつながり、さらに次の質問へと、ストーリーになっていたのだと思った。1970年代の大きな社会の変化。宅地開発や食生活の変化、また国の農業政策など、さまざまな変化の中で、水田や米の作付面積が減少していったことが、数字をとおしてわかった。 

 また、私たちの口に米が入るまで(農家さんが出荷するまで)どんな作業があるのか、また天候や害虫、カビなどとの闘いなど、どんなに機械化が進んだとしても必要な作業は飛ばすわけにはいかないこと。農地が狭ければ狭いほど、人の手も時間もかかる大変で大切な作業であることもよくわかった。それが棚田となれば、どんなに大変なことか。 また、水田だけでなく、周りの池や樹木や水路などなど、多く人の手が関わる環境の中で、長年そこに適応し、生息しているさまざまな生物との関係についても考えさせられた。

 午後は美加の台まで電車で移動し、惣代の棚田へと歩いた。心配したお天気も何とかもち、野外学習もできた。時期的にもよく、実際に田植えされたばかりの水田を観察することができ、先生の説明と合わせて、午前の学習の振り返りができた。また、農道を歩きながら、帰化植物や在来の植物を観察し、実地学習を楽しんだ。最後は、少し時間と体力的なこともあり、全員で最終目的地まで行かずに、希望者だけになったのは少し残念だった。(K・T)

棚田に続く道。間伐も大切な作業。

水田を観察。

「水田を守るとは・・・」

惣代の棚田

2022年に選定

ふるさとの誇りを未来に

写真部会の6月活動報告

月 日 : 6月14日(水)

場 所 : 大阪狭山コミュニティセンター

参加人員 : 4名

 恒例の屋内勉強会。各人5枚の作品を全員で互選。上位作品を添付します。(H.O)

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16期生6月7日の講座報告

年月日:2023年6月7日(水)晴れ

講座名:昆虫入門

講 師:鈴木 真裕先生 (大阪公立大学大学院)

場 所:堺自然ふれあいの森

 座学では①昆虫とは?②昆虫の多様性③堺の昆虫の内容で学んだ。昆虫の種類は100万もあり動物植物その他全部の中で6割くらいを占めるという。昆虫の進化の過程や目(もく)による分類、昆虫の多様性と環境による影響について説明を受けた。例えば里山の雑木林、草地、畑、田んぼ、ため池でそれぞれ生息する昆虫が異なり環境が維持される事によって多様性が守られる。絶滅が危惧される昆虫は増加の傾向にあるが原因は4つの危機①開発乱獲②人間活動の縮小③外来種④気候変動だ。人が手入れすることにより維持されてきた里山が無くなることで生態系が大きく変化するという。2023年6月にはアメリカザリガニとミシッシピアカミミガメが条件付特定外来種となり捕獲、飼育は良いが逃がす事、頒布、販売購入はできなくなった。目(もく)当てクイズでは楽しみながら目(もく)の特徴を学んだ。また、堺市のレッドリストの表にある写真を見て名前を記入する作業も有り、20種ほどの虫の名前を探すのに全員集中して取り組んでいた。

 午後は野外に出て森から草地へと順に移動し昆虫を森と草地に分けて採集した。森の中ではなかなか見つけられなかったが段々調子が出てきて捕虫網を操って採集できるようになった。明るい草地では一層活発にチョウ、トンボ、バッタ、コウチュウを採集し生き生きと楽しそうだった。講義室に戻って同定作業では班毎に別れて講師に準備していただいた鉢ヶ峯の昆虫のカラーの資料を参考に森の昆虫、草地の昆虫を調べた。全部同定しないうちに時間切れになったのはとても残念そうだった。(E.H )

捕まえた。逃がさないで!

草原で虫取りに夢中です。

さあ~皆で同定「これは何目かな」?

蝶は袋に入れて、空気を抜いて観察です。

コウチュウ目とカメムシ目の違い分かりますか?

森の中へ出発!

                                                                                 

植物部会の6月活動報告

月 日 : 6月7日(水)

観察地 : 和田川沿い・北別所(堺市)

参加者 : 32名

 梅雨の晴れ間、朝から日が差している。今日は降雨の心配はなさそうだ。集合地点の御池台3丁目バス停から観察は始まった。土手には花序(小穂)をつけたイネ科植物が一面に。小さな点で広がるハナヌカススキやヒメコバンソウはどこか涼しげだ。その中からオニウシノケグサ、カモガヤ、ネズミムギがぬくっと姿を突き出す。遊歩道に入れば淡紅紫色のホタルブクロの花が真っ盛り、その周りをコナスビやコモチマンネングサの小さな黄花が埋める。林間を抜けると今度はチガヤの群生、そしてチガヤに負けじと黄花のセイヨウヒキヨモギの群生が。それらの中を所々からノアザミが顔を出している。            

 和田川沿いの農道に入ると、川の中の植物は昨日までの増水ですべて押し倒されていた。農道脇ではアメリカフウロ、ウシハコベ、マメグンバイナズナ、ユウゲショウ、ニワゼキショウ、キキョウソウ、コメツブツメクサなどの小花が咲き乱れ、ネズミムギやカモジグサ、スズメノチャヒキなどのイネ科の植物も元気だ。途中では更にテイカカズラ、スイカズラ、ナヨクサフジ、アレチギシギシの花を見つけ川上へ進む。

 目的地、北別所の農園での昼食後は早速に植物観察へ、農道沿いにはドクダミやウツボグサ、ノアザミが群生していて花盛り、それは見事だ。その中に貴重な変わった花形のタツナミソウやソクシンラン、ミゾカクシの花を見つける。そして最後はササユリが群生する花園へ、ここのササユリは花が大きく、ピンク色が濃い、かなり艶やかでありながら品のある美人系だ、そしてその花数が多いことに感動。そこを管理しているAさんに感謝。来年もまた来て見たいと思いながらそこを後にした。(M.K、写真M.K&Y.M)

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セイヨウヒキヨモギの群生

タツナミソウ

よく目立っているウツボグサの群生

背丈は高く、ドクダミの群生

ノアザミもかなり彼方此方と

束になって咲くササユリの花

花柱5個のウシハコベ

ソクシンラン

偶然目の前で止まったイシガケチョウ

ミゾカクシの花弁は半分にしか・・

16期生5月31日の講座報告

年月日:2023年5月31日(水) 雨のち晴れ

講座名:哺乳類入門

講 師:赤木 智香子先生(ラプター・フォレスト代表)

場 所:ノバティホール・長野公園

 「犬や猫を除いた身の回りにいる哺乳類は?」と聞かれたら何を思い浮かべますか。わたしは、狸やイタチや鼠くらいですが、大阪には約40種類の哺乳類が生息しています。獣医でもある赤木智香子先生に哺乳類について話していただきました。 人と野生動物の領域である「里地里山」では、生きもののつながりの豊かさや長い年月をかけた地域特有のつながりが出来上がってきましたが、時代とともに変わっており人の手入れ不足のため自然の質が低下していると教わった。人も哺乳類もその生態系の一部です。また、森は明治時代より豊かになっているが、哺乳類は「絶滅」と「増えすぎ」の2極化となっており、実に17種もの哺乳類が大阪府のレッドリストに上がっている。

 午後からは会場近くの長野公園にでかけて動物たちの生活の痕跡(足跡・糞・食痕など)、すなわちフィールドサインを動物の気持ちになって全員で探した。残念ながら直前まで降雨があり、イノシシの糞やモグラの痕跡ぐらいしか見つからなかった。最後にリスのマツやクリの食痕を見せていただいて野外活動を終わった。これからも様々なフィールドに出かけることがあるので、フィールドサインを探すことも楽しみの一つにしよう。(H.I)

野外で観察した記録を残そう。

さあ、フィールドサインを見つけるぞ!

休憩時間にも熱心にフィールドノートについて質問

イノシシの糞、わらのようなものもあるよ。

見つけたよ! イノシシの糞とモグラの痕跡の説明

マップ作り部会の5月活動報告

2023年度の「マップ作り部会」は観察場所を光明池駅近くの新檜尾公園から甲斐田川沿いを中心に、その後時によって光明池を目指すコースとし、それを地区に分けて一年間定点観察し植生のリストを作成する。

日 時 : 2023年5月22日(月)

場 所 : 新檜尾公園~甲斐田川沿い

参加人数: 12名

 新檜尾公園 古くから有るチチコグサは一つの茎の先に一つの頭上花を付けるのでわかりやすいが、ウラジロチチコグサ、タチチチコグサ、ウスベニチチコグサ、チチコグサモドキ等は大正以降、特に第二次大戦後に帰化したもようだ。花期まで根生葉が残っているのはチチコグサ、ウラジロチチコグサ、茎葉の細いのはタチチチコグサ、少しピンクがかった花のウスベニチチコグサ・・・それぞれ綿毛が多いがその密度や場所、葉の幅、葉先の丸みなどにも違いが有るのだが、一見して見分けるのは難しい。 同じキク科でも大きなものは2mにもなると云う全身鋭い棘のあるアメリカオニアザミが立派な花を咲かせていた。特に北海道に多いそうだが増えて欲しくない植物である。 サクラソウ科のコナスビは黄色の愛らしい花の隣にナスビには見えない小さな丸い実を付けていた。 無柄の小穂を間隔を開けて付けているマスクサ(升草)はカヤツリグサ科のスゲの仲間。名の由来は茎の両端を二人でそれぞれ持ち二つに裂いていって大きな升形になるか、子供たちが相性占いに使ったからと云う。地味だが身近な草だったのだなと思う。 4月に白と紫の群生が見られたサギゴケは紫色のものがわずか残るだけとなり、一面咲いていたジシバリの黄色い花も消えていた。 新たに下から段々に花が咲くキキョウソウ(別名ダンダンギキョウ)が紫色の、 松葉の様な葉が特徴的な小さなツメクサ(爪草・ナデシコ科)が白い花を付けていた。 これまた小さなメリケントキンソウ(5~10㎝・米利堅吐金草・キク科)は危険な植物だ。触れた部員の“痛い!”との声でよくよく見れば実に2㎜程の鋭い棘が付いている。南米原産の外来生物で日本では1930年頃に初確認、一度繁殖してしまうと駆除は難しいらしい。トイレ前の斜面ではグランドカバーに使われる免疫力、繁殖力の強いイワダレソウ(岩垂草・クマツヅラ科)の白い花を見付ける。花は徐々に薄紫色に変化していくらしい。

 新檜尾公園を出るとドクダミ(蕺草・ドクダミ科)が一斉に白い花を咲かせていた。足を踏み入れると独特の臭気が立つ。別名十薬と云われる薬草だ。 甲斐田川沿いではコメツブツメクサより大きく華やかな黄色い花のクスダマツメクサ(薬玉詰草・マメ科)。 全体に毛が多い黄色の唇形の花を付けたセイヨウヒキヨモギ(西洋引蓬・ハマウツボ科)。 面白い名前のマンテマ(ナデシコ科)、名は江戸時代に渡来してきたときの”マンテマン“の省略形とか。縁の白い暗赤色の5弁花を一方向に付け、萼筒に褐色の10脈がある。・・・等を見る。

 全体ではイチゴツナギ、ミゾイチゴツナギ、カモガヤ、カモジグサ、コバンソウ、ヒメコバンソウ、シナダレスズメガヤ、シバ、スズメノカタビラ、チガヤ、ヌカススキ、ネズミムギ、ホソムギなどイネ科の花を多数観察する。

 草本中心の報告になったが木本では 新檜尾公園へ向かう途中に在るユリノキ(百合木・モクレン科)でチュ―リップ形の花を一輪のみだったが確認できたこと。 甲斐田川沿いではウツギ(空木・アジサイ科)の真っ白い花が見事だった事。・・・等が印象に残った。

 毎回観察リスト作成しているので、詳しくお知りになりたい方はお問い合わせ下さい。                             (Y.M)

コナスビ花・実

キキョウソウ(タ゛ンタ゛ンキ゛キョウ)

イワダレソウ

ウツギ

マンテマ

アメリカオニアザミ

2023年6月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : osnc

石ころ部会の5月活動報告

月 日 : R5年5月26日

場 所 : 大和川・亀の瀬付近の河原、亀の瀬地すべり資料室(大阪府柏原市)                                                                                                                                                                                                                                                                                                   

参加者 : 25人

活動内容 :

梅雨入り間近ではあるが好天に恵まれ、25名が河内堅上駅に集合。亀の瀬方面に100mほど歩くと路の左側(北側)に急崖がある。佐藤先生の説明により花崗岩の露頭と分かる。先に進むと目の前に大和川、その対岸には明神山が見える。安山岩溶岩の噴出によるものであるが、美しい山である。更に進んで亀の瀬地区の河原におりる。そこは10~30㎝大の礫で埋め尽くされており、先月に行った石川の河原とは大分様相が違う。石の観察と鑑定にうんちくを傾けた後は佐藤先生の最終鑑定と説明に興味津々。納得するも直ぐに忘れてしまいそう。昼からは「亀の瀬地すべり資料室」に移動し、地すべりの学習である。よどみのない係員の説明(名調子)が耳に心地よい。亀の瀬は古来より大和と河内を結ぶ龍田古道の要衝(天然の関所)。北側の山は地すべりを起こしやすい地層(大地が最大で30mも移動した)。そのため大和川が氾濫、ひいては奈良盆地や大阪平野で浸水の被害を起こす。対策として、山の土塊の除去、杭打ち、地下水の抜き取りなどを行なっており、今では地区内の地すべりは殆どなくなっているそうである。資料館を出て、排水トンネル内部と近年発見された亀の瀬トンネル(明治25年完成)の遺構も見学した。地すべり対策事業の規模の大きさや明治期の鉄道トンネル施工技術に感銘を受けて亀の瀬を後にした。内容の濃い学習の一日であった。

学んだこと

ü  花崗岩は西日本の主な基盤岩(約8000万年前の岩盤)であり平地で露頭を見れるのは非常に珍しい(六甲、生駒、金剛の山々はそれが隆起したもの)

ü  大和川の南側の明神山は二上山とほぼ同時期(約1500万年前)の火山活動で安山岩溶岩を周囲に広範に噴出した。斑晶のない緻密なサヌキトイドも見られる。

ü  大和川の北方のトメショ山周辺も約1500万年前に噴出したドロコロ溶岩流によるドロコロ火山岩(安山岩)が分布している。

ü  地すべりの本体(土塊)はドロコロ溶岩であり、その下は花崗岩である。その境目にレキ層と粘土などの滑り易い地層がある。そのため、地下水などの影響を受け、上部の土塊がゆっくりと動き出して地すべりを起こすようだ。

ü  大和川河原で一番多く見られた石ころはサヌキトイドを含む多種多様な安山岩のレキであった。次に多かったのは花崗岩とチャートであった。

ü  先月観察した石川のように流紋岩や溶結凝灰岩は殆ど見られず、安山岩が圧倒的に多かった。花崗岩やチャート、片麻岩などは両河川に共通して多く見られた。(I.S.)

河内堅上駅から亀の瀬の大和川河原、地すべり対策施設等の見学

亀の瀬の岩石(資料館の展示標本と今回河原で採集した石ころ)

 

 

 

 

 

山歩き部会の5月活動報告

実施日 : 5月24日(水)

行き先 : 中山連山最高峰・標高478m

コース : 中山観音駅 ~中山観音寺  ~ 中山連山最高峰~奥の院~清荒神駅

参 加 : 40名

 今回の参加者は、40名である。二班に分けて活動したが、それでも20名ずつである。中山連山は、低い山の集まりであり、そのピークが中山連山最高峰である。中山観音駅からお寺の中を通り抜け、裏山に登る。途中に2~3か所展望台がある。最初の展望台で小休止したのち、夫婦岩を通り、高度を上げていく。少しトラブルがあったが、中山連山最高峰に到達する。弁当と記念撮影を済ませ、下山する。下山は、中山寺の奥の院を通る。改修された奥の院を通り、清荒神社の駐車場へと降りる。ここで解散して、希望者は荒神さんにお参りした。(Y.Y、写真M.K)

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中山全体A

中山全体B

いのちの営み探検部会の5月活動報告

実施日  : 2023年5月15日(月)

観察場所  :   河内長野・ボ谷 

参加人数 : 13名 

 午前の降水確率60%、10時には雨雲は通り過ぎているので実施。「マムシグサ」を求めてボ谷への道すがら、欧州原産の園芸種のツタバウンランや花の形がチャーミングで葉っぱを天婦羅にするユキノシタ(ダイモンジソウやジンジソウと同じなかま)、薄紫と白いタツナミソウなどを観察し、スイバとギシギシの違いを確認し、エノキの葉をまいたオトシブミ(中には卵が)やケヤキに出来た虫こぶケヤキハフクロフシで立ち止まってはと寄り道し、「ピッピッ ピッピュクワイ ピッピュクワイ ちょっと来い ちょっと来い♬♬♬♬」コジュケイが騒がしく呼んでいるが別方向へ。

 「マムシグサ」はサトイモ科テンナンショウ属の植物、他にはウラシマソウやムサシアブミなど日本には30種以上とか、種名や分類は明確でないのでテンナンショウ属植物を「マムシグサ」と総称する場合があるようだ。観察したのは正しい種名は何だろう?不思議な植物で、雄株と雌株があり、同じ個体が雄から雌へ、雌から雄へと年により性転換!初めの数年は花を付けない無性個体、ある程度成長すると雄株に、球茎(地下茎の一種・芋)が小さい間は雄株、球茎に栄養を蓄え大きくなると翌年には雌株に、また、球茎が傷ついたり光合成がうまくいかず栄養を蓄積出来なければ翌年には雄株に戻る!受粉のしくみも独特、花粉媒介者はキノコバエ、付属体からの匂いに誘われ仏炎苞の奥深くへ入ると戻る事が出来ず、雄株の場合は仏炎苞の合わせ目には出口が有るが、雌株には出口がなく死んでいく。仏炎苞を切り開き、内部を観察しながら植物の子孫を残す生存戦略の巧みさやしくみには驚き感心もする。(T.M

 

16期生5月24日の講座報告

年月日  2023年5月24日(水)  天気 晴れ

講座名:淡水魚入門

講 師:小川 力也 先生(科学教室力塾 塾長)

場 所:木根館(河内長野市立林業総合センター)・石川

 学生時代にイタセンパラの魅力に憑りつかれ、以来40年以上魚類の生態研究に取り組んでおられる小川先生。さらに、今は力塾で中高生を指導、未来の研究者を育てている。先生の膨大な知識から繰り広げられる講義に、魅了される楽しい充実した1日だった。   午前の座学では、2時間があっという間に過ぎ、もっと話を聞きたいという受講生の方がたくさんいたように思う。「おもしろい!」「楽しい!」「ええっ!ほんと?」と、身近な魚の生態の不思議を、クイズを交えてわかりやすく、興味深く教えていただき、受講生の皆さんも真剣に聞き入っていた。特に、専門のイタセンパラの生態は驚くばかりで、本当に「目が点・・・」「目からウロコ」が何枚落ちたことか。魚の世界も不思議がいっぱいだ。

また、大阪の河川、淀川や大和川、石川の深いつながり、また、明治から現代にいたるまでの人の手による開発や改修と、自然との関わりの深さ複雑さにも感じ入るところがたくさんあった。また、先生が指導された高校生たちの、~南河内地域の自然再生~石川に対する熱い思い、地域や行政も取り込んでの活動にも心を打たれた。

 午後の観察では、シニアがあっという間に子供に帰り、夢中で魚とりに取り組む姿は、微笑ましく楽しいものだった。メダカの雌雄の見分け方やヨシノボリの話、オイカワやカワムツなど、たくさん教えていただいた。他に、川エビや珍しいトンボのヤゴなども捕獲、カエルまで参加の楽しい川遊び?だった。最後のヨシノボリの卵は、感動ものだった。 (K.T)

真剣に話を聞く受講生

捕れたよ、捕れたよ!

ヨシノボリの雌

オイカワ、カワムツ

メダカの雌雄の違いは?

小川先生、見事な網捌き

捕獲大成功!

石の裏にヨシノボリの卵

何が捕れるかな?

まるで宝石みたい!