植物部会の11月活動報告

月 日 : 2024年11月6日(水)晴れ

観察場所 : 流谷・ボ谷(河内長野市天見)

参加人員 : 25名

 暑くも、寒くもない小春日和の絶好の天候。 天見駅からヒヨドリバナや集落の軒下や生垣に生えるシュウカイドウ、ヒメツルソバ、ヤツデの花、ナンテンの赤い実を見ながら抜けると道路脇の草花は丁寧に刈り込まれていた。 それでも周囲の風景は秋一色。 遠くの緑を失った草や木は実をつけ、ススキの穂が揺れる。 ボ谷に入ると、今年は秋が一段と早く訪れたことを実感。 いつもの秋の草花も多くが終わっていて、既に実も落としているものも。 キンミズヒキ、ミズヒキ、ダイコンソウ、ツリフネソウ、エゴマ、ミゾソバなどは実だけとなっていたが、ハナタデ、イヌタデ、アキノタムラソウ、ヤマハッカ、アメリカイヌホオズキ、キツネノマゴの花は元気に残っていた。

 流谷に入ると周囲の田圃は稲のひこばえが大きく育っている。 休耕田ではアキノノゲシが一面に咲き、畦ではハキダメギクやイネ科のメヒシバ、オヒシバ、チカラシバ、シマスズメノヒエ等がせめぎあう。 中に早咲きのホトケノザやニオイスミレの花を見つける。 近くに咲いているハルノノゲシは遅咲きなのか?  シュウメイギクの咲き乱れる八幡神社で昼食。 ここの大イチョウの黄葉はまだ始まっていなかった。 

 午後は天野川に沿って進むと彼方此方にノコンギク、ヨシノアザミの花や赤いカラスウリの実が目立ち始める。 この先には余り民家が無い様に思えるが、車の往来が頻りで注意しながらの観察。 路肩にはチジミザサ、ササガヤ、アシボソ、ノガリヤス、アブラススキ等のイネ科やイヌタデなどのタデ科の秋の植物が埋め尽くし、ビワやチャの花が所々に。 ノアズキ、ヤブマメは花が残っており、ヌスビトハギやハゼラン、ガマズミは実だけに。 川から離れて山道に入った所で、ようやく目的のアワコガネギクの花を見つける。 帰り道ではさらに、コウゾリナやセンニンソウの花、フユノハナワラビを見つけ解散となった。

 年によって開花時期の違いを大いに感じる観察会となった。(M.K 写真Y.M、K.T)

ビワ

フユノハナワラビ

アワコガネギク

ガマズミ

ヨシノアザミ

 

ヤブマメ

ハキダメギク

アキノノゲシ

アキノタムラソウ

ノアズキ

植物部会の10月活動報告

実施日 : 10月2日(水)  快晴

行 先 : 黒栂谷(金剛山)

参加者 : 16名  

 10月に入っても気温30度の残暑の中、金剛登山口に集合しました。  自家用車組が、バス組の到着を待って出席確認後、黒栂谷へ出発。 早速シュウカイドウが坂道の両側に咲き誇っています。  混生のミズヒキ・キンミズヒキ・ハキダメギク・ヨシノアザミ・ゲンノショウコ(民間薬の代表的植物)・イヌタデ(アカマンマ)=⁂同じくタデ科のヤナギタデは葉に辛みがあり刺身のつま等に使われますが、イヌタデは辛みがなく役立たずを意味するイヌがついたそうです。 イヌショウマ=⁂同様にサラシナショウマは根茎を漢方で解熱・解毒薬として薬効が認められますが、イヌショウマは薬効がないのでイヌの名を冠せられたそうです。  ツリフネソウ(帆掛け船を吊り下げたように見えることが名前の由来とされる)は果実が熟して触れると種子が弾けます。  よく目立つのは花序が大きく白色の小さな花を多数つけるシシウド、 白い米粒のような花を咲かせるオトコエシ、 株いっぱいに花をつけているイタドリ(春に出る新芽は山菜として食べられますが、蓚酸を含むので多食は禁物)

 坂道を進んでいくとヌスビトハギ(果実をズボンにつけている方も) ボタンヅル(葉はボタンに似て、果実は卵型) 渡り蝶のアサギマダラが好むヒヨドリバナ、 花は淡黄色で蝶型をしているノササゲ、 紫色の花のアキチョウジ、 仮雄蕊の中央に雌蕊が見える黄色の花のカラスノゴマ、 花は金平糖のようなミゾソバ(ウシノヒタイ)、 南アメリカ原産で園芸種が野生化して環境省の生態系被害防止外来種リストになっているノハカタカラクサ(トキワツユクサ)、 畑で目立つ雑草で冠毛は白色、細く長いノボロギクなどを観察して昼食にする。

 その昼食場所に、今年は特に綺麗で立派に咲いたと高い評価のアケボノソウ、キク科の多年草で約1メートルの茎は直立し黄色い花を総状につけるオタカラコウ(雄宝香) 茎が途中で成長が止まり、放射状に枝を広げたヤブタバコ、さらに山道を歩くとコミノサルトリイバラ(実);葉も実もサルトリイバラに酷似しているが、ひと回り位小さい。 その美しさに思わず振り向いたといわれるシソ科の落葉低木;ミカエリソウが淡いピンクの花を咲かせている。  キキョウ科の蔓性の多年草;ツルニンジンが白緑色で内側に紫褐色の斑点がある鐘形花を咲かせている。

 興味は尽きないのですが、帰りのバスの時間も迫っているので今日はここまで。ベテラン植物部会員の方の説明がとても丁寧で分かり易く、ゆっくりと観察できました。有り難うございました。

(文・写真 M.F)

ツリフネソウ

ボタンズル

シシウド

ツルニンジン

カラスノゴマ

シュウカイドウ

オタカラコウ

ヤブタバコ

ミカエリソウ

植物部会の7月活動報告

月 日 : 7月3日(水)

行 先 : 六甲高山植物園

参加者 : 24名

 梅雨の晴れ間、晴れれば暑さが心配だ。 六甲ケーブル下駅には24名が集まり、ケーブルや植物園が団体扱いになる15名をクリア。 ケーブルカーは満開のアジサイ花が続くレ-ル道を山上へ。 そして上の暑さはそれほどでもなくむしろ快適。 植物園西入口では、今日のガイドをしてくれる女性職員が待っていてくれた。 

 本植物園はちょうど91年前に牧野富太郎の指導を受けて開園。 世界の高山植物や寒冷地植物、六甲自生植物、山野草など薬1,500種を野生に近い状態で栽培しているという。

 ガイドは入口付近に置かれた鉢植えのアリマウマノスズクサから始まった。 ジャコウハゲハの食草であるこの植物の和名は牧野富太郎がつけたとのこと、ユニークな色と形の花が咲いている。 サラサドウダンは花が終り実をつけていたが、垂れ下がった柄が最後の所で上に曲がる変わった実の付き方をしているとの説明に「確かに」。 そして植物を次々に紹介していく。 園内の通路に沿ってはノハナショウブ、カキラン、オカトラノオ、シライトソウやギボウシ、ホタルブクロ、キキョウ、ヤツシロソウ(キキョウ科)、ヒメユリ、クガイソウ、シモツケソウなどの今盛りの花と、花が終わったもの、 これから咲くものなどが入り混じって植えられている。 群生のキレンゲショウマレンゲショウマは蕾をつけ始めており、オニユリ、ヤマトリカブト、カワミドリ(シソ科)は葉だけで花はまだ先のこと。 池ではコウホネやスイレンの花が咲く。 昭和天皇に献上されたというエンコウソウの花を見たいと思ったが花はもうシーズンを終えていた。

 高山植物ではイブキジャコウ、シロバナイブキジャコウソウ、ニッコウキスゲの群生、バイケイソウ、タカネナデシコ、シナノナデシコ、コマクサ、シコタンハコベ、エゾルリソウ、チシマフウロ、エゾノツガザクラ、ヤマブキショウマ、ヒメシャジンなど全国各地、各高山の花が咲いていた。

 世界の植物では、アルプスの花エーデルワイスや北アメリカ原産の葉が筒状になった食虫植物サラセニアに一同、俄然興味が集中。

 アジサイ園に入ると花は丁度見頃の真っ盛り、多くがヤマアジサイで、その変種や改良種が植えられている。中でもここ六甲山で発見されたというシチダンカや牧野富太郎が命名したヒメアジサイ、他にマイコアジサイ、エゾアジサイ、キヨスミサワアジサイと他では余り見られないものも・・・

 気になった植物名の一つが、園内の彼方此方で咲いているハンカイソウ、大型のキクの仲間で、どこからでもよく目立つ。ハンカイとは??? 早速検索・・「劉邦に仕えた武将の名前。豪壮に直立する姿からその名が」とあった。植物学者は歴史の知識も必要ですね。  もう一つが、クガイソウのように穂先が垂れ下がって赤紫色の花、葉がワレモコウに似ている・・・名札も無く名前が??? 一緒にいたIさんの検索でトウウチソウ(バラ科、唐打草)と解る。 しかしその花こそがその日探していたカライトソウ(唐糸草)の別名であったと後で知りました。(M.K)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度も上がります。

アリマウマノスズクサの花

ハンカイソウ

ヤマブキショウマ

カライトソウ(トウウチソウ)

ヤツシロソウ

コマクサ

ヒメアジサイ

シチダンカ

サラセニア

ニッコウキスゲ

エーデルワイス

手前はシロバナイブキジャコウソウ

 

植物部会の6月活動報告

月 日 : 2024年6月5日(水) 天候 晴れ

行 先 : 森野旧薬園(奈良県宇陀市)

参加者 : 21名

 4月、5月は降雨中止となり、今年度初めての部会。初夏の日差しが眩しい。上天気に「今日は大丈夫ですね」が挨拶代わりに。 そして榛原駅前から奈良交通バスに乗り換えて約20分、「大宇陀」バス停で降り徒歩5分足らずの風情ある宇陀松山の街並みの中に森野旧薬園はある。 昨年NHKでテレビ放映され、見た顔の管理人Hさんが今日のガイドとして我々を迎えてくれた。 

 Hさんは昭和7年生まれとの自己紹介に、今でもこの薬草園を管理しているという矍鑠たる元気さに我々シニア部員はまず圧倒される。 Hさんのガイドは我々全員が入園するかしないかのうちに、入口通路の脇に植えられたナツツバキやムラサキの説明が始まる。「知っていることは全て話したい」と思えるほどの饒舌で、声も大きい。 先ずは屋敷奥にある吉野葛の晒し工場跡へ、そこで森野家と葛の関わり、そして本薬草園の歴史を聞く。 開設されたのは江戸中期とのこと、今では国の文化財史跡に指定され、昭和天皇が訪れたこともあるという。

 次の屋敷の中庭となる小薬草園には、ウイキョウ、カザグルマ、オケラなどが植えられていた。 薬草園は屋敷の裏山に広がり登り口はドクダミとユキノシタの白い花が満艦飾。 九折の狭い登り石階段では、幕府から下付されたというニンジンボク、サンシュユ、樹齢300年のハナノキ、両沿いに植えられたアマチャの花、実を付けたセリバオウレンやもうその姿を隠した自生のカタクリ等の説明があり、なかなか前に進まない。 暫らく登り、ようやく開けた場所へ、ここからが薬草園の始まりだ。 入口付近の畑では回りをカメムシ除けの網に覆われたトウキの花が咲いていた。 そしてオオハンゲ(カラスビシャクの大型タイプ)と背丈が数メートルとなるヨロイグサの説明を受ける。

 園内は幾つもの区画に分けられ、薬草や薬用としての樹木が所狭しと植えられていた。鑑賞用の植物を含めると約250種になると聞く。それらが一畝ごとに纏まって植えられ、全てに名札が立っている。 薬用樹木としては、アメリカキササゲ、テンダイウヤク、セイヨウバクチノキ、ホオノキ、ニッケイ、ナツメ、ナンキンハゼなど、そして花が咲いていたのはマタタビとカンボク。この時期、花を付けている薬草は以外と少なくヘンルーダ、カラクサケマン、アカヤジオウとあまり聞いたことないハーブ系の野草であった。 それをカバーするかのよう所々に、園芸種のジキタリスやキョウカノコの花が彩を添えていたが、ジキタリスは立派な薬草とのこと。 これらの植物は今でも多くが薬用として使われているとのことです。 Hさんの先導案内でその後を一列縦隊で園内を隈なく回り、充分に園内の植物を堪能しましたが、少しばかり疲れたようで予定より早めの帰途となりました。 (M.K)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度も上がります。

アマチャの花

アカヤジオウの花

カンボクの花

園内を一列縦隊で

ヘンルーダの花

ホルトソウの実

テンダイウヤクの実

カラクサケマンの花

マタタビの花

ヨロイグサ、成長すれば何とこの高さまで

トウキの花

トウキの前で

植物部会の3月活動報告

月 日 : 3月6日(水)

観察場所 : 大阪府立花の文化園

参 加 者 : 18人

  前日から雨が降っていたので当日の天気が気になったが、天気予報では10時頃には雨が上がるとのことであったので実施した。幸い予報通り、雨は降らず、曇り空であったが楽しく植物観察が出来た。  午前中は、A、B、Cの3つの班に分かれ、当園のボランティアガイドの方にお願いして各班別にガイドをして頂いた。

 当園の植物は多くは園芸品種とのことである。今年のクリスマスローズ(花期1~4月)は特に多くの咲いているそうで、クリスマスローズガーデンでいろいろな色の花が綺麗に咲いていた。クリスマスローズの元々の花色は白色で、品種改良で濃紫、黒紫、桃、黄緑等の色の花を作られたとのこと。

 次に園芸品種のパンジーの中で花の直径が約5cm以下のものであるビオラ、竹箒を逆さにしたような樹形のケヤキ、フクジュソウ、ヒメムラサキハナナ、ノースボール、マンサク、ニキサキサクラ、リキュウバイ、マンリョウ、フイリアオキ、ミツマタ、キスイセン、タネツケバナ、セリバオウレン、シロバナショウジョウバカマ、ユキワリイチゲ、ミヤマシキミ、ツバキ、ノキシノブ、イカリソウ、センリョウ、クロガネモチ、ブラシノキ、ナノハナ、ウメ、ジャノメエリカ、アカシア、ニシキギ、ナワシログミ、トキワガマズミ、マユミ、シマトネリコ、棘の大きく鋭いジャケツイバラ、オオミスミソウ、ユキワリイチゲ等を観察した。

 午後は、全員で様々な植物を観察した。ヤブコウジ(十両)、ヒメリュウキンカ、オウゴンバイ、アセビ、カンアオイ、指で触れると胞子が煙のように飛出たツチグリ、バイカオウレン等である。また、本来なら鳥が高い木の上に糞をして着生する半寄生植物のヤドリギを観察し易いよう木の低い場所に人工的に植栽したヤドリギに珍しい実を見る事ができた。

 その後、大温室の植物を各自で観察した。温室では、アシスタシア、大きく丸いサボテンのキンシャチ、ゴクラクチョウカ、カナリーキキョウ、パンダカンアオイ、1対のみの葉を伸ばし続ける特異な形態を持ち寿命が非常に長いキソウテンガイ等を観察し、解散した。 当園では日頃見ることのない珍しいいろいろな植物も観察でき、楽しい植物観察会であった。 (文と写真 K.S)

クリスマスローズ 白花

ヤドリギ 実

バイカオウレン

ニキザクラ

ツチグリ

カンアオイ

ヒメリュウキンカ

フクジュソウ

ヒメムラサキハナナ

ミモザ

オオミスミソウ

温室 パンダカンアオイ

植物部会の12月活動報告

月 日 : 12月6日(水)

場 所 : 泉ヶ丘公園・大蓮公園(堺市)

参加者 : 29名

 朝から日差しが眩しいほどの好天気。風もなく絶好の小春日和だ。泉ヶ丘駅近くのビッグバン館の南側に位置する泉ヶ丘公園(旧展望台跡)から観察は始まった。ここは開発前の里山が今だ残っている貴重な場所だ。しかしそれも近くに遊園地へと変わる計画があり、今の姿は今年が最後かもしれない。 展望台跡への階段道両側は60年近く前に植栽されたウバメガシが続く。アラカシ、コナラ、クヌギ、ウリハダカエデ、クロマツ、ヤブツバキ、クスノキ、マテバシイ、ネムノキ、アカメガシワ等に混じって鳥が運んできたと思われる外来種のニセアカシア、トウネズミモチ、ナンキンハゼ、トベラ等が顔を見せる。花の少ないこの時期の花として知られるハマヒサカキとヒイラギの花を確認。ハマヒサキの花は都市ガスの臭いがするといわれ、皆さん一応納得(納得しない人も)。

 茶山台緑道入口付近では満艦飾のカナメモチの赤い実とトウカエデの紅葉が見事だ。緑道はきれいに管理されていて樹木も観察しやすい。アキニレ、モミジバフウ、イロハモミジ、ネジキ、ハンノキ、ドウダンツツジ、イタヤカエデ、ユリノキ等の紅葉・黄葉をゆっくり鑑賞。多いのは実をいっぱい付けたトウネズミモチとドングリの実を付けたシラカシ。

 大蓮公園への緑道はヒマラヤシーダーやメタセコイアの大木が続く。公園入口ではナンキンハゼの紅葉がお出迎え。そして赤い実で飾るクロガネモチと灰色の実のトウネズミモチそしてハマヒサカキの植え込みが暫く続く。 公園内の芝生で昼食後は植栽図マップを手にして公園を一回り。 この公園は泉北ニュータウン開発の最初のころに作られたのもので、ユキヤナギ、レンギョウ、アベリア、カナメモチ、ピラカンサ、プリペット、クチナシ等が公園低木として多く植えられたが、今ではその数を減らし、フィリフィラオーレラ(オウゴンヒヨクヒバ)等に変わっている。また、高木ではモリシマアカシア、ニセアカシア、ナンキンハゼは枯れたのか、伐採されたのかほとんど残っていなく、マップに載っていないナラカシワを見つける。エノキとムクノキ、ネズミモチとトウネズミモチの葉の見分け方、モチノキとクロガネモチの実の付き方の違い、イロハモミジとヤマモミジの葉の烈の違い、よく似たシャリンバイとトベラの葉・実を隣同士に見比べながら違いを確認する。

樹木の紅葉には少し遅すぎたが、天候に恵まれ充分した1日となった。(M.K 写真Y.M)

*下記写真はクリックする毎に、画面が拡大し解像度も上がります。

ヒイラギの花

ハマヒサカキの花

ハンノキ雄花(開花前)

クロガネモチの実

トベラの実

シャリンバイの実

カナメモチの実

ヒマラヤスギ雄花・シーダーローズ(球果の一部)

植物部会の11月活動報告

観察日 : 11月1日(水)晴れ、

観察場所 : 金剛山山麓 百カ辻、五条林道

参加者 : 16名

 秋晴れの好天気に恵まれる。ここロープウェイ乗り場バス停は海抜600m以上の高さにあり、少し肌寒い位だ。 日々秋も深まり四日前の下見時の景色より一段と紅葉が濃くなり、回りの花は少なくなってきたようだ。 バス停付近ではノコンギクとハナタデ、イヌタデが元気。他には花が終わって結実やその種が散った姿となったシラネセンキュウ、ヒヨドリバナ、イタドリ、ボタンヅル、コアカソ、カラムシを観察。 そして一本の木にアカネ、スイカズラ、ノブドウ、ヘクソカズラと4種のツタ植物が絡みついた実をそれぞれ見分け確認する。 その近くではサガリバナが赤い実をつけていた。  

 百カ辻付近ではケシロヨメナやヨシノアザミが一面に咲いていたが、既に一部は勢いをなくしてきている。アキチョウジ、ミズヒキ、ハナタデ、アキノキリンソウ、イヌトウバナはまだまだ元気だ。キンミズヒキやクルマバナ、オトコエシ、ヤブマメはまだ少し花を残してくれていた。 結実したウバユリ、イヌコウジュ、ミゾソバ、ツリフネソウやフユノハナワラビを観察しながらロープウェイ道を上がる。 入口付近のナギナタコウジュはもう花色を失い、テンナンショウは赤い実をつけている。 途中、シュウブンソウ、ヤブタバコ、ガンクビソウのよく似た三種が隣り合って咲いているのを見つけ、その違いを観察する。 他にはゲンノショウコ、メヤブマオウ、アオミズ、ヤマトキホコリ、ダイコンソウの花を確認。

 午後からは府営駐車場まで下る。その回りではケシロヨメナばかり目立つが黄花のヤクシソウと大きな一株となったイナカギクをようやく見つけほっと。 五条林道までのバス道路沿いはノコンギクが溢れている。 林道入口ではアブラチャンの実を頭上に見つけ、林道沿いは花が終わって実のついたノブキ、アキチョウジ、ダイコンソウ、イヌコウジュ、キンミズヒキ、ミカエリソウ、モミジガサ、ツルニンジン等々の秋の植物が埋め尽くしている。 マツカゼソウは少しアキギリは一輪だけアケボノソウは数輪だけだが花を残してくれていたのは幸いだった。 (M.K 写真Y.M)

オトコエシ

ケシロヨメナ

ヤクシソウ

ミゾソバ(ウシノヒタイ)の実

フユノハナワラビ

クルマバナ

アキノキリンソウ

イナカギク

植物部会の10月活動報告

植物観察場所 : 和泉市松尾寺周辺~農道

開催日時 : 令和5年10月4日⁽水) AⅯ10;30~PM2;00

参加人数 : 27名

  明け方に降っていた雨も朝には上がり、涼しい植物観察日和になりました。 集合場所の松尾寺・春日神社前広場から道路に出て観察を始めました。 坂道を下り、鬱蒼とした木立の下には、イネ科のヌカキビ・チヂミザサ・メヒシバ・オヒシバ(メヒシバよりも力強く小穂も太い)がぎっしりと生えて、小さな花を咲かせていました。 このようなジメジメした場所ではツユクサ科のヤブミョウガの白い可憐な花が見られました。ミョウガの名を冠していますが食用ではないそうです。 地面にピッタリと張り付いているウコギ科のチドメグサは小さくて地味な花が付いていました。 日本のどこにでも見られる、野生のグランドカバー的なこのチドメグサの花序は葉より短く、葉腋に1個つき、その先には花弁が5枚の、ごくごく小さな18個の花が固まって付きます。ルーペで丁寧に観察してもなかなか見つけられない小ささです。 もう少し下った駐車場近くにはブドウ科のキレハノブドウが実をつけていました。ツヅラフジ科のアオツヅラフジが電信柱に絡みつき、黒っぽい実を実らせています。ベテランの会員の方がその実を割って、アンモナイトのような形をした、小さな種子を取り出して見せてくださいました。

 農道に出ると道の両側にたくさんの植物が観察できました。 アゼナ科のウリクサは薄紫の花が付き、ツユクサ科の一日花のツユクサ、葉がクワに似ているので名付けられたクワ科のクワクサ、ナス科のイヌホオズキ等を観察しているとなかなか前に進めない状態でした。 群生するイネ科のスズメノヒエ・カゼクサ、サギゴケ科のトキワハゼ、スベリヒユ科のスベリヒユ、タデ科のイヌタデ(別名;アカマンマ)・金平糖のような花のミゾソバ(別名;ウシノヒタイ)、キク科のオオアレチノギク・アキノノゲシ、マメ科のヤブツルアズキ(写真ではトカゲも写っています)、アブラナ科のイヌガラシ・果実の長さが3~7㎜とイヌガラシよりはるかに短いスカシタゴボウ、花を半分に割ったように面白い咲き方をするキキョウ科のミゾカクシは田の畔を筵で覆うように生える様子からアゼムシロ(畔筵)ともいうそうです。ヨシノアザミもピンクの花が綺麗でした。

 サトイモ科のカラスビシャクが道端にすっくと立っていました。 ヒガンバナ科のヒガンバナは今夏の酷暑のせいか、彼岸より随分遅れて咲いていました。 中国から渡来した多年草で、日本国内の方言での呼び方は550以上あるそうです。それもシビトバナ等と何故か不吉な呼び方で忌み嫌われていました。 日本のヒガンバナは種子がないのに各地に分布しています。 因みに中国では種子ができるのもあるそうです。 球根はでんぷんを含み、有毒ですが、あく抜き処理をすると食料不足の時の貴重な食べ物になるそうです。 先人が、もしもの備えとして球根を各地に持ち運んだので広がったという説もあるそうです。 観察も終盤に近付いた頃にスズメバチの被害がありました。申し訳ないです。 お手伝いくださった方にお礼申し上げます。(文と写真 M.F)

アオツヅラフジの実

 

アオツヅラフジの種

カラスビシャク

ツリガネニンジン

ヤブツルアズキ

ミゾカクシ

ヒガンバナ

ヨシノアザミ

 

 

 

 

 

 

 

植物部会の7月活動報告

月 日  : 7月5日(火)

観察場所 : 大阪市立長居植物園

参 加 者  : 40人

  今日は天気予報によると、午後から雨が降ると予想されるので午前中は野外で植物観察を行い、午後は室内で開催されている「MAKINO展(牧野富太郎展)」を鑑賞した。 今日は40人の多くの会員が参加。朝のドラマ「らんまん」の影響かな?

 当植物園は真ん中に大池があり、池を左から右回りで観察を開始した。 まず初めはワルナスビの群生を観察。こんなに広く群生しているのを見るのは初めてである。その後、池の淵を歩きながら、ガマ、ハンゲショウ、アサザ、ハス、(チョウトンボ)、コウホネ、そして、池の中にスイレンが群生して咲いていた。アジサイ園も歩いたが既に花は最盛期を過ぎ、色が変わっていた。 

 ハスとスイレンについて調べてみると次のことが分かった。 《ハスとスイレンの共通点》 ハスとスイレン両方とも水辺に生息する水生植物で、水の底の土や泥に根を張り、水面(水上)に葉と花を展開する。  開花時期は、初夏~夏。 花は、午前中に満開になり午後には閉じていく。(違う種もあり) ひとつの花は、3~4日ほどしかもたないが、その後も次々に開花する。   《ハスとスイレンの違い、見分けるポイント》  ハスは、ハス科ハス属の挺水性植物(ていすいせいしょくぶつ):水面から葉を立ち上がらせる植物  スイレンは、スイレン科スイレン属の浮葉性植物(ふようせいしょくぶつ):水面に葉を浮かべる植物  《花と葉の違い》  ハスは、水面より上の方で咲き、花弁は、幅広で丸みを帯びて、お椀のような形で花の中央には大きな花托がある。葉は水面より上に立ち上がり、円形をし、水辺にあるのにいつも光沢があり、水を大変よくはじく「撥水性(ロータス効果)」があるため、汚れがつきにくくなっている。 スイレンは、花は水面に咲き、花弁は細長くシャープである。葉は水面に浮かび、円形をし、切れ込みがある。

 次にバラ園に向かい、途中、アオスジアゲハを見つけ、ラクウショウの実、タイサンボクの花を観察。バラ園では多種の花が咲いていた。次にヘメロカリス園に移動途中に、イナゴマメの実、ナンキンハゼの花、ムラサキシキブの花を観察。イナゴマメは乾燥種子の重さは約0.2gほどで均一なため、ダイヤモンドの重さの単位カラットの語源ともなったとされる。ヘメロカリスの花もフェリーチェ、ニッコウキスゲ、ノカンゾウのような多種の花が咲いていた。 

 昼食後、花と緑と自然の情報センター内で開催されている「MAKINO展(4月3日~12月27日)」を鑑賞。いろいろな情報が展示されていたが、スペースに限りがあるので、4回に分けて展示されていた。牧野富太郎氏の業績が良く分かった。その後、当センターのスタッフの方から、ラッパイチョウ等の植物についてお話を聞きした後、暫くして解散、帰途についた。(K.S 、写真M.F)

*以下の写真はクリックする毎に拡大され、解像度も上がります。

アサザ

ハス

スイレン1

スイレン2

スイレン3

タイサンボク

ヘメロカリス園

MAKINO展の展示物

植物部会の6月活動報告

月 日 : 6月7日(水)

観察地 : 和田川沿い・北別所(堺市)

参加者 : 32名

 梅雨の晴れ間、朝から日が差している。今日は降雨の心配はなさそうだ。集合地点の御池台3丁目バス停から観察は始まった。土手には花序(小穂)をつけたイネ科植物が一面に。小さな点で広がるハナヌカススキやヒメコバンソウはどこか涼しげだ。その中からオニウシノケグサ、カモガヤ、ネズミムギがぬくっと姿を突き出す。遊歩道に入れば淡紅紫色のホタルブクロの花が真っ盛り、その周りをコナスビやコモチマンネングサの小さな黄花が埋める。林間を抜けると今度はチガヤの群生、そしてチガヤに負けじと黄花のセイヨウヒキヨモギの群生が。それらの中を所々からノアザミが顔を出している。            

 和田川沿いの農道に入ると、川の中の植物は昨日までの増水ですべて押し倒されていた。農道脇ではアメリカフウロ、ウシハコベ、マメグンバイナズナ、ユウゲショウ、ニワゼキショウ、キキョウソウ、コメツブツメクサなどの小花が咲き乱れ、ネズミムギやカモジグサ、スズメノチャヒキなどのイネ科の植物も元気だ。途中では更にテイカカズラ、スイカズラ、ナヨクサフジ、アレチギシギシの花を見つけ川上へ進む。

 目的地、北別所の農園での昼食後は早速に植物観察へ、農道沿いにはドクダミやウツボグサ、ノアザミが群生していて花盛り、それは見事だ。その中に貴重な変わった花形のタツナミソウやソクシンラン、ミゾカクシの花を見つける。そして最後はササユリが群生する花園へ、ここのササユリは花が大きく、ピンク色が濃い、かなり艶やかでありながら品のある美人系だ、そしてその花数が多いことに感動。そこを管理しているAさんに感謝。来年もまた来て見たいと思いながらそこを後にした。(M.K、写真M.K&Y.M)

*各写真をクリックすると200%に拡大され、解像度も上がります。

セイヨウヒキヨモギの群生

タツナミソウ

よく目立っているウツボグサの群生

背丈は高く、ドクダミの群生

ノアザミもかなり彼方此方と

束になって咲くササユリの花

花柱5個のウシハコベ

ソクシンラン

偶然目の前で止まったイシガケチョウ

ミゾカクシの花弁は半分にしか・・

植物部会の5月活動報告

観察日 : 5月3日(水・祝)

観察場所 : 奥の谷・河内ふるさとの道(富田林市)

参加者 : 29名

 河内ふるさとの道は滝谷不動明王寺に通じる表通りから、その手前の民家の間の狭い小道を左に折れる。その道を暫く進むと辺りは小高い山林に囲まれた里山の風景へと一変する。 「富田林自然を守る会」の里山活動拠点となっているこの里山「奥の谷」は当カレッジの講座や里山保全部会でもお馴染みだ。会の休憩所にもなっている作業小屋にはゴールデンウィークの真只中にもかかわらず、五月晴れの薫風に誘われてか、29名の部員が集まった。

 午前中は作業小屋近くの河内ふるさとの道、周辺の畑、水田の植物をゆっくり見て回る。 季節は春爛漫、植物環境と観察には最高だ。 周りは一面にウマノアシガタの黄色、ハルジオンの薄いピンクが群生となって咲き乱れ、道端や畔にはアメリカフウロの淡紅色やムラサキサキゴケやムラサキカタバミの紫色が混じる。そして山側ではマルバウツギの柔らかな緑に可愛らしい満艦飾の白い5弁の花とモチツヅジの赤紫花が続く。回りの森林の新緑に混じってキリやフジの花が姿を見せる、小鳥の囀りも賑やかだ。 休耕田一角の池には小穂を付けたカサスゲが群生していた。 その近くの土手では違ったスゲが・・・後で果苞を確認しヤワラスゲと分かった。

 午後は竹林を抜け、東側の里山林道・稜線コース。 ヤブニンジンやヤブジラミ等のセリ科やホウチャクソウは花を終え実を作り始めていた。見晴らし広場に行く途中では見事なキンランの花を見付ける、この花が本日のカメラ被写数ナンバーワンとなった。 稜線の林道ではヒサカキやカマツカは既に花を終え、ササユリの葉茎はかなり大きくなってきている。 途中咲いていた黄色のウツギはコツクバネウツギで、萼片2個を確認する。 作業小屋近くのクワは実を鈴なりに付け始めていて、ガマズミの花は咲き始めだ。 最後は、今日の植物リストに沿い「花合わせ」をする。その数は短時間の観察ではあったが90種を超え、里山の春の花を満喫した観察会となった。(M.K)

ウマノアシガタの群生

咲き乱れるマルバウツギ

ハルジオンの群生

ムラサキサキゴヶの群生

コツクバネウツギ

キンラン

カサスゲ

ヤワラスゲ

植物部会の4月活動報告

月 日 : 4月5日(水)曇り

行 先 : くろんど園地(交野市)

参加者 : 30名

 窓から見る京阪沿線の桜はもう終局を迎えていた。今年の桜の開花は早かったが、くろんど園地内の山桜は咲いていてくれているだろうか・・・、私市駅に集まったのは新部会員7名が加わった総勢30名、コロナ禍からようやく解放されて部会としても久し振りの遠出だ。観察は早速に駅前から始まった。春の草花であるヒメオドリコソウ、タンポポ、キュウリグサ、スズメノエンドウ、ホトケノザ・・・等々の花は真っ盛りだ。空き地や道路ではヒメスミレが咲いている。 長蛇となって住宅路を進むが、車の通行もあり、ゆっくりは観察できない。その沿道にはシャガ、ヤエムグラ、ムラサキケマン、ハコベ、クサイチゴ等が群生して咲く。住宅地を抜けると林の道になりヤマブキの黄花、コバノミツバツツジの紫花が飛び込んできた。そして回りの木々の芽ぶきが始まっており景色は急に緑鮮やかになる。 マルバアオダモは満開で、コバノガマズミ、カマツカ、サルトリイバラは咲き始めだ。 月輪の滝を過ぎると道は急勾配の山道となる。その沿道をニオイタチツボスミレ、ナガバタチツボスミレ、シハイスミレが次々と咲いており、登りのしんどさを慰めてくれる。

 すいれん池で昼食後は広い上りの自然歩道だ。シダレザクラやソメイヨシノ等の桜は既に散って、ヤマザクラやカスミザクラも満開を過ぎていた。道路にはアオイスミレ、スミレ、ニョイスミレ、タチツボスミレ、フモトスミレ、ヒメハギ、ムラサキサキゴケ、カキドオシ等の小さな可憐な花々が咲き我々を楽しましてくれる。ヤブツバキやナガバモミジイチゴの花はあちらこちらに、イロハモミジやハンノキ、コナラ属等の樹木は新芽を吹き、蕾を開き始めていた。

 目的地、「八ツ橋」に1時半頃ようやく到着。当たりは一面にミズバショウの花が咲き見事だ。カタクリの花もその近くに咲き誇り、充分な管理が窺える。ショウジョウバカマやアオイスミレの花もその中に咲き混じり、暫く時間を忘れ観賞。そして充分に満足して「八つ橋」を後にした。 今回はスミレの野生種10種と外来種2種(アメリカスミレサイシン、クワガタスミレ)を確認し、差し詰めスミレ観察会ともなった。(M.K)

コバノガマズミ

センボンヤリ

ヒメハギ

カタクリ

ミズバショウ

アオイスミレ

シハイスミレ

ニオイタチツボスミレ

植物部会の3月活動報告

月 日 :  3月1日(水) 晴れ

活動場所 : 錦織公園

参加人数 : 23名

 寒暖差の大きい日が続いていたがこの日は晴天に恵まれる。公園の案内図を用意してまずは「梅の里」を目指す。道々、“これは何の木?”と談議するのだが、これが中々に難しい。 ケヤキ(欅・ニレ科)やヤマモモ(山桃・ヤマモモ科)などの樹肌の模様も様々。綺麗に紅葉しているのは背丈の低い園芸種のオタフクナンテン(お多福南天・メギ科)。ナワシログミ(苗代茱萸・グミ科)は新春の頃に赤く熟す果実はまだ細くて地味な茶褐色だ。

 「梅の里」はグルリと円形の斜面になっていて、足下にはスイセンも植えられていている。梅の木は25種類、約320本植えられていているそうで甘い香りに包まれる。見上げると青空に梅の花が映えて見事だ。ゆっくり時間を取った後、昼食場所に向かう。黒っぽい樹皮が斑に剥がれて文字通り鹿の子模様になっているのは カゴノキ(鹿子の木・クスノキ科)。  「シャクナゲの谷」への道ではヒメウズ(姫烏頭・キンポウゲ科)、ハコベ(繁縷・ナデシコ科)、ヒメオドリコソウ(姫踊子草・シソ科)など小さな春の花が咲き始めていた。シャクナゲはホンシャクナゲ(本石楠花・ツツジ科、六甲山地では貴重種だそうである)、西洋シャクナゲ2種は共に花芽を付けていた。横に枝を伸ばしているエノキ(榎・アサ科)の葉は左右非対称である事に初めて気付く。

 昼食場所の「里の家」の回りではちょうど花盛りの淡紅色のアセビ(馬酔木・ツツジ科)や黄色のソシンロウバイ(素心蝋梅・ロウバイ科)を見る。ロウバイは花心が赤紫色だが、ソシンロウバイは全体が黄色。また名の由来は茎にスポンジ状の白い心が有ることによるもの。フクジュソウ(福寿草・キンポウゲ科)の鮮やかなツヤツヤの黄色い花も目を引いた。

 午後は「山辺の道」へ向かう。最初に出会ったのはネコヤナギ(猫柳・ヤナギ科)。銀白色の絹毛に覆われた果穂は美しく、また何とも云えない手触りだ。 イヌシデ(犬四手・犬紙垂・カバノキ科)、あまり樹皮の剥がれていないバクチノキ(博打の木・バラ科)、ブナ、ヤマモモ等を見る。 勾配のある小道の脇では珍しいオケラ(朮・キク科、花期は9・10月)の風情のある花後の姿を見る事ができた。ハナミョウガ(花茗荷・ショウガ科)、ツルアリドウシ(蔓蟻通し・アカネ科、別名一両)は綺麗な赤い実を付けており、そしてお目当てのセリバオウレン(芹葉黄連・キンポウゲ科)の白い花が目の前にひろがっていた。全体が白い雄花と中心が紫褐色の雌花。そして黄色味を帯びた物もあり驚く。白いミヤマカタバミ(深山傍食・カタバミ科)も咲いていた。帰り道ではユズリハ(譲葉・ユズリハ科)、モチノキ科のモチノキ(黐の木)、クロガネモチ(黒鉄黐)、ナナミノキ(七実の木)などの樹木を観察する。

 いったん解散した後、一部は部会員さんの案内で延命寺に近い石見川の方へ移動。数が少なくなってきているユキワリイチゲ(雪割一華・キンポウゲ科)やネコノメソウ(猫の目草・ユキノシタ科)を見ることができた。 花の少ない時期だがそれぞれゆっくりと観察でき、また活発な水鳥たちやルリビタキなどの野鳥も見られ、暖かい日差しの中楽しい一日となった。 (Y.M)

満開のウメ

ヒメウズ

アセビ

ネコヤナギ

オケラ(花後)

セリバオウレン・雌花

セリバオウレン・雄花

ユキワリイチゲ

植物部会の2月活動報告

月 日 : 2023年2月1日(水) 晴れのち曇り

場 所 : 京都府立植物園

参加者 : 17名

 今回は早春の植物を求めて、所々に雪が残る京都府立植物園へ行きました。集合時間の10:30には17名が集まり、依頼していたガイドさん(ガイド料は無料)の案内で観察を始めました。羽根つきの種が少し残っているシナノキ、花芽を沢山つけた常緑のマグノリア、陀羅尼助(薬)の元になるキハダ、実から油(食べられない)がとれるシナアブラギリ、怪しい名前のバクチノキ、1941年に中国で発見されたと言われるメタセコイア、巨大なヒマラヤスギ、ローバイの実生の芽(双葉)などを観察しました。菅原道真の太宰府天満宮の原木から繁殖したという飛梅をみてから、早春植物のコーナーに向かいました。

 数輪の花が咲いたセツブンソウ(節分草)、バイカオウレン、コセリバオウレンの前では、綺麗ね~、可愛いね~の声が上がりました。続いて、春らしさを求めて、オオカメノキの冬芽、ミズバショウの芽、一輪咲いたウグイスカグラなどを観察。モミジのコーナーではイロハモミジ、オオモミジの芽の形の違いを観察しました。最後にロニケラ レモンビューティーの花の爽やかな匂いを鑑賞して午前の部を終えました。

 午後は、毎水曜日に行われている「水曜ガイド」に参加しました。私たちと常連さんなどで約30名がガイドさんの後をゾロゾロとついて行きました。タイサンボクの花芽、菰をかぶったソテツ、黄色い花を付けたヒイラギナンテンの一種などを観察。チューリップの球根を3万球植えている、クスノキの並木は200mあり、開園当初からあるので100年経っているなどの説明がありました。つばきのコーナーでは、多くの種のツバキは、ヤブツバキ・ユキツバキという野生種から派生したモノとの説明がありました。日本中の野生の植物を集めたという「植物生態園」の説明がありました。コウヤマキ、クロモジ、コクサギなどの樹木、午前中に見たセツブンソウもこのコーナーにあり日本固有種とのこと.。続いて、長ひょろい雄花が咲いているツノハシバミ、マンサク、葉のまわりが白くなったクマザサ、アリドオシ(一両)の赤い実、ダンコウバイ、冬に葉があり夏に落葉するオニシバリ、ミツマタの花などを観察した。 最後にオニグルミの猿の顔をした葉痕を観察して、水曜ガイドを終えました。 花の少ない時期ですが、二人のガイドさんのお陰で、楽しい観察会が出来ました。(M.A ,写真M.K)

ボランティアガイドさんの説明に聞き入る

未だ残っているシナアブラギリの実

咲き始めたセツブンソウ

可憐なセリバオウレンの花

芳香を放つロニケラ レモンビューティの花

ベルベリス ’チャリティ’・・・・ヒイラギナンテンの交配種

 

 

植物部会の12月活動報告

月 日 :  令和4年12月7日(水)

場 所 :  西原公園(堺市)

参加人数 :  28名

 栂美木多駅に集合し、空気が冷たく肌寒い中、北側から出発し、途中公園の手前のイヌシデ、ハンノキ、モミジバフウを見、公園内に入る。 トウネズミモチ、ハクチョウゲ、コナラ、アラカシと、ここでドングリを探し実の比べ合いをする。 シャシャンボ、カナメモチの群生、クロガネモチとは葉柄の色が紫色と教えてもらい、それから木がねじれているネジキを観察。 池の中に生えている円い葉をした柳の一種を見た。 それからサンゴジュ、アラカシの巨木を観察するとともに鋸歯は3分の1先端にしかないことを確認した。 トベラ、クスノキの幼木、メタセコイア、 トウネズミモチの葉は葉脈が透けて見えきれいである。 ケヤキ通りに出てドウダンツツジの前で昼食となる。

 その後シャリンバイ、クロマツとヤシャブシ、ウバメガシ、アベマキと見て回る。アベマキのドングリとハカマを探し、大きな実を見つける。 クヌギのドングリよりも一回り大きい。 それからムクノキの幹の板根を観察。 ウルシ科のヌルデを見つけ、これは葉軸に翼があるのが特徴である。 イボタの木の実やノイバラの実、ウバメガシのドングリやマサキの赤い実等々観察する。 又、サンシュユの赤い実を食べてびっくり(渋い)していた。 マテバシイのドングリを食べたり、スダジイの実を食べ比べしたりした。 最後にはトウカエデと大量の落ち葉。 ニセアカシアを見て終了する。 現況林を生かし何百本もの植栽をした西原公園であった。  寒かったが充実した一日であった。(T.H文、写真)

ケヤキ並木

アラカシの大木

アベマキのドングリ

アベマキの大木

ムクノキの板根

中軸に翼があるヌルデの葉

植物部会の11月活動報告

観察日 : 11月2日(火)

観察場所 : 唐久谷・地蔵寺(河内長野市)

参加人数 : 22名

 降り立った神納バス停はすっかり秋の色だ。見回せば一面にススキやアキノエノコログサ、メヒシバ等のイネ科の穂が広がり、紅く染まったキツネノマゴやアメリカセンダングサ等の草紅葉が鮮やかだ。唐久谷に入ると道沿いはノコンギク、ヨメナ、イナカギク等の野菊の花が点々と続き、今盛りとばかり咲いている。ベニバナボロギク、ヨシノアザミ、アキノノゲシ、コセンダングサ等のキク科の花やイヌタデ、ボントクタデ、キンミズヒキ、ミゾソバ等の花も未だ充分に残っていた。その中に外来種でないスズメノヒエやイヌホオズキを見つけ、在来種がここに残っていたことに何故かほっとする。

 道中は樹木が実りの季節。ヤブムラサキ、アオツヅラフジの紫の実、ゴンズイ、サルトリイバラ、コマユミ、サネカズラ、イヌザンショウの赤い実の他にナツフジ、エノキ、ウツギ、アラカシ、キヅタ、タラの実を見つける。樹木以外でもカラスウリやトキリマメの紅い実は樹木の枝に絡んで目を引く。山道から明るい農道にでると、土手の草叢にリンドウやアキノキリンソウ、コウヤボウキ、アキノタムラソウの花を見つける。また道沿いに一団となったヤマハッカの花が咲き、その葉を揉めば好い香りが???・・・でもハッカの匂いはしません。昼食は法一面見事に咲くヤクシソウの花の前でとり、午後から最近に建設された2車線の広い道を進めると、沿道の草は刈られている。季節外れのウツギの花や残り花のハギの花が咲いているのは日当たりの良い所為か。道端にはあちこちにブタナのような黄花が咲いてるが、ブタナにしては花弁が少なく、花弁が繋がり重なっているものも???

 最後に立ち寄った地蔵寺の紅葉は色付き始めたところか、紅葉観賞にはちょっと早かったようだ。しかし好天の穏やかな秋日和に恵まれ、秋の草花にも充分癒された一日となった。(M.K)

イナカギク(ヤマシロギク)

ヨシノアザミ

リンドウ

コウヤボウキ

ヤクシソウ

地蔵寺の紅葉

植物部会の10月活動報告

月 日 : 10月5日(水) 

観察場所 : 金剛山黒栂谷道

参加者 : 16名

 明け方までの雨が止み、昼間は曇って昨日までの暑さから穏やかな気温に変わるとの予報で、先ずは金剛山登山口から気分よく出発。 スタート地点近くの道路ではカゼクサの穂に雨露が残り、それこそミズタマソウが群生しているかのような光景。 登山道沿いは秋の草花が真っ盛りだ。 シュウカイドウの紅い花がしばらく続くと、その先はツリフネソウやカナムグラの花が一面に広がる。そしてメヒシバ等のイネ科の花に混じってアキノタムラソウやミズヒキ、キンミズヒキ、ボントクタデ、イヌタデ、ハナタデ等タデ科の花やヨシノアザミ、ヤブマメ、ツルニンジン、メナモミ、コアカソ、シシウド等の花が彩りを添える。 歩を進めると沿道は里の花から山の花に変わった。 山側の崖にはケシロヨメナの白い野菊があちらこちらに、そして楽しみにしていたサラシナショウマやジャコウソウの花も未だ残っていた。

 黒栂谷林道に入ると、今度はタデ科に混じってシソ科の紫花が目立ってきた。 ナギナタコウジュやアキチョウジ、イヌコウジュなどの花は小さいが色は綺麗だ。 見栄えのするキク科のノコンギクやヒヨドリバナに加え地味なヤブタバコやシュウブンソウの花も随所に。 タデ科では新たにハナタデ、ミゾソバ、ミヤマタニソバ、タニソバ、アキノウナギツカミの花が加わる。 ハダカホオズキやアメリカイヌホオズキ、アカネ、ヒヨドリジョウゴの実はまだ青い。 今回のメインであるアキギリやアケボノソウの花も林下各所に見つけ、セトウチホトトギスと隣り合ってシロバナヤマジノホトトギスが咲いていたのは幸運でした。 昼食後は更に川に沿って登ると、次々に現われるシラネセンキュウの白い花が暗い谷間に浮かび、絵になる景色に感動。オタカラコウの大きな黄花もそれにも負けじと目立っている。 そして灌木のミカエリソウの花を最後に林道を折り返した。 その近くで見た不思議な球形の実はその後ナベナの実と判明。帰路では、行きに見落としたカラスノゴマの群生も見つかり、これでほぼ用意した植物リストをクリアー、否それ以上。 今回は3年前に比べ2週間程時期が早くなり、植物生態の違いがよく分かる観察会となった。 (M.K)

サラシナショウマ

ジャコウソウの花

アキギリの花

アキノウナギツカミの花

ハダカホオズキの実

ナベナの実

オタカラコウ

セトウチホトトギス

セトウチホトトギスとシロバナヤマジノホトトギス

ケシロヨメナとツリフネソウ

植物部会の9月活動報告

月 日 : 9月7日(水) 曇り

観察場所 : 千石谷 (滝畑)

参加者 : 15名

 今朝の滝畑ダムは雨上がりの薄曇り、山は靄がかかりこれからの天気が気になるが、10時 滝畑のダイトレ登山口を出発。天候の所為か参加者は15名と少なめだ。先ずはハシカグサ、サワオトギリやヤブラン、センニンソウ、アキノタムラソウ、ヒヨドリバナ等の花を観察しながら急な登山口道を登り、千石谷林道に出る。ここから折り返しの大滝まではなだらかな広い上り道が続く。この季節、千石谷の沿道では夏の花であるダイコンソウやイワタバコの花が未だ咲いており、センニンソウ属やヌスビトハギ属、イヌタデ属、キンミズヒキ属等の夏から秋の花が真っ盛りだ。早速によく似たヌスビトハギ属のヤブハギとフジカンゾウの花を見つけその違いを観察。そしてキンミズヒキとヒメキンミズヒキは雄蕊の数が違うこと。よく似たイヌタデ属のヤナギタデとボントクタデは葉に黒い斑点の有る無しで分かるが、舐めれば瞭然ということで一同味見タイム。そして「辛~い!」「蓼食う虫も好き好き」の蓼とはこのヤナギタデとのことで一同納得。他にもよく似たセンニンソウとボタンヅルは葉の形に違い、オトコエシとヒヨドリバナは葉の形と花に違いが有り、ガンクビソウとシュウブンソウもその花の付き方に違いがあることを確認する。

その他ではカエデドコロ、マツカゼソウ、ヤブマメ、ゲンノショウコ、エノキグサ、イヌコウジュ、コメナモミ、ミズタマソウ等の花を観察。 楽しみにしていたタカネハンショウヅルの花を全員で探してようやく見つけるが、花は未だ蕾状態で、釣鐘状に開花した綺麗な花を見ることができなかったのは残念。天気は曇りでそれ程暑くならず、夏から秋の草花に癒され満足した観察会となりました。  番外編として、滝畑ダム湖夕月橋近くに一面白いソクズの花が咲き乱れているとの情報があり、一部の人は帰路そこに寄り追加観察。(M.K、写真 Y.M & M.K)

サワオトギリ

ヤナギタデ

カエデドコロ

イワタバコ

センニンソウ

ソクズ

植物部会の6月活動報告

日 時 : 2022年6月1日(水)

場 所 : 和田川・別所(堺市)

参加者 : 25名

 泉北高速鉄道の栂・美木多駅から御池台回りのバスに乗り、御池台5丁で下車。降りたバス停脇から直ぐに観察を開始する。

 まずはイネ科の小穂がこんもり密集しているカモガヤ、オニウシノケグサ。馴染みのブタナ、ヒメジョオン等をを見ながら近くの階段を上ると小さな広場が在り、先は長いがここでもゆっくり観察する。大きな紫色の花のムラサキツユクサ、白いトキワツユクサ。他にもホタルブクロやニワゼキショウ、キキョウソウ。木本ではハクチョウゲ。イネ科では繊細で美しいヌカススキ、ヒメコバンソウ、弓なりのカモジグサ等を観察。 さらに奥に進むと明るい高台に出て、金剛山などの山並みを見ながらゆっくりと下る。土手は白くなったチガヤが群生、ノアザミ、全隊に毛が多い黄色いセイヨウヒキヨモギ、ヤワゲフウロ、スイカズラやノイバラ(木本)等を見る。

 道路を渡って和田川横の農道を歩く。 ノゲシ、マメグンバイナズナ(分岐した枝に秩序正しく実を付けている)、刺のあるワルナスビ、紫のアレチハナガサ、ユウゲショウ、アメリカイヌホウズキ、ピンクの小さな花のキツネアザミ、アレチギシギシ、ナガバギシギシ、カギ状の毛が密生した実を付けているのはヤエムグラ。 足下にはコマツヨイグサ、コゴメツメクサ、コナスビの黄色い花に淡紫色のトキワハゼ。コモチマンネングサに、一回り大きなツルマンネングサの花は中々華やかだ。 木本ではクサギ、テイカカズラ、アカメガシワ等を見る。 川沿いにはツルヨシ(匍匐茎が地表を走る)、ナヨクサフジ、クサヨシ、涼やかな青紫色の花を付けているオオカワヂシャ(大川萵苣)は特定外来生物(ちなみに在来種のカワヂシャは準絶滅危惧種で花色が白っぽい)。 小型のイネ科ではホソムギ、オオスズメノカタビラ、カラスムギ、スズメノチャヒキ等を見る。

 昼食後、いよいよササユリを見に行く。花が大きく、色の濃いものなどがあり見応え充分で嬉しくなる。またウツボグサや珍しいソクシンラン(束心欄)も見られた。木本ではガンピ、モチツツジ、ウメモドキ等の花を見る。  盛り沢山の一日であった。  (文・写真 Y.M)

チガヤ

オオカワジシャ

ソクシンラン

ササユリ

ウツボグサ

クサヨシ

植物部会の5月活動報告

月 日 : 5月4日(水・祝日)

観察場所 : 金剛山山麓(伏見林道、百ヶ辻付近、池の川谷林道)

参加者 : 19名

 爽やかなみどりの日、好天にも恵まれ金剛山のロープウェイ前バス停付近は、家族連れの登山客で大混雑。その中を2班に分かれて出発。そのバス停付近では、ピンクをおびた白い花のツルカノコソウが群生しており、カキドオシの紫花やミヤマキケマンの黄花も負けじと咲き誇っている。伏見林道に入ると早速に暗紅紫色の花を付けたミヤコアオイを見つける。テンナンショウをあちこちに見つけ、ムロウテンナンショウとコウライテンナンショウは「花序の付属体の違い」にあることを確認する。沿道には地味な花を付けたイラクサ科のウワバミソウやカテンソウが続き、他にヤマルリソウ、ヤマネコノメソウ、オオバタネツケバナ、ジロボウエンゴサク、ツルキンバイ、チャルメルソウの花が咲いていた。

 伏見林道を離れ次の百ヶ辻付近の道路沿いは日当たりがよくミツバツチグリ、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴの小さな黄色の5弁花やジシバリ、ムラサキケマン、タチツボスミレ、ニョイスミレ、キランソウ等などの花が咲き乱れる。途中頭上に清楚な白花のシロバナハンショウヅルやツクバネウツギ、ミツバウツギ、ヤマブキや草地にはクサイチゴ、ニガイチゴ等の樹木の花を見つけ次の林道入口まで道路を下る。

 池の川谷林道に入ると道は暗くなり、両沿道にはカンスゲ、ヒメカンスゲやヌカボシソウ、クラマゴケ等の日陰植物が続く。このルートは登山客を見かけることが少なく今度はゆっくり観察出来そう。先ずチゴユリやユキザサの花を見つけ、その近くにタニギキョウの小さな白花を見つける。派手な色のラショウモンカヅラや小さな可愛らしい花のミヤマハコベ、サワハコベ、ヤマトグサも群生で咲いていて見事だ。その近くのフタリシズカはまだ蕾は固く、夏に咲くハエドクソウやトチバニンジンは花の気配も無い。

 今回は山麓だけであったが、充分満足する観察会となった。(M.K 写真M.A、M.K)

ツルカノコソウの群生

ミヤコアオイの花

ムロウテンナンショウ

ジロボウエンゴサク

ヤマルリソウ

シロバナハンショウヅル

ツクバネウツギ

ヤマトグサ

植物部会の4月活動報告

月 日 : 2022年4月6日(水) 

場 所 : 鉢ヶ峰墓地公園~堺市立ふれあいの森 

参加人数 : 28名 

 久しぶりの部会、2022年度最初の部会を、快晴の桜満開の日に行うことが出来ました。泉が丘駅バス停から鉢ヶ峯に向かい、車で参加した会員もあわせて28人が参加した。検温は全員OK、法道寺の山門をくぐり満開のサクラを鑑賞した。ここではキンギョバツバキ他、木本類を観察した。 

事前に配布した植物リストを片手に墓地公園の緑地を観察した。キュウリグサ、ハナイバナ、ノミノツヅリの違い、カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサの違い、中でもよく似たスズメとカスマを特定する見方では話が盛り上がった。リストにはなかったが、黄色いミヤコグサを見つけた。リスト、図鑑、タブレット、スマホを総動員しての観察はなかなか面白い。 

堺市立ふれあいの森での昼食後、園内の畑地から山道を観察した。ここでもヘビイチゴ、オヘビイチゴの見分け方が話題となった。畑地の近くの緑地のムラサキサギゴケの群生は見事であった。山道ではタチツボスミレ、ショウジョウバカマの他、コバノミツバツツジ、クサイチゴの群生も観察できた。下り道ではシハイスミレ、ニョイスミレを見ながら森の館に戻った。山道でシュンランを観察できたのはラッキーであった。バス停に行く帰り道、白い花のアリアケスミレを観察した。 

陽の降り注ぐ春、多くの野の花を観察できた部会であった。(文・写真:M..A)

ミヤコグサ

シュンラン

アリアケスミレ

植物部会の12月活動報告

月日: 12月1日(水)

場所: 光明池公園・新檜尾公園(和泉市・堺市)

参加人数: 15名

 前日の夜中に降った雨もあがり、寒い木枯らしが吹くなか光明池駅前に集まった総勢15名。今回は、公園の樹木調査とシダ類の観察ということで実施する。

 最初に新檜尾公園の入口でユリノキが出迎えてくれた。それから、タブノキ、イスノキ、マテバシイ、タイサンボクを観察し、イスノキの大きな虫瘤や、シラカシなど、それから生け垣によく使われているカナメモチの赤い実を発見。ツバキとサザンカの葉の違いを聞き、トウネズミモチの葉の葉脈が透けて見えることを学び、シラカシ、スダジイを観察した。 ラクウショウとメタセコイアの並木に入り、その実の違いを拾って観察。コナラやクヌギの幹の違いを発見した。又、アキニレの樹皮、ケヤキやイヌビワ、カマツカ、スダジイのドングリ、ヤマモモなど。甲斐田川沿いに入り、ヒマラヤトキワサンザシとトキワサンザシ、タチバナモドキの3つを総称してピラカンサのことを学ぶ。美木多中学校沿いのニセアカシア、赤く紅葉したドウダンツツジ。橋の横にはドングリをつけたアラカシ、ナンキンハゼの白い実などを見ながら昼食場所へと向かう。

 午後からは光明池公園へ、階段の所にひっそりとマツバラン、ランといえどもシダの仲間です。それから、ベニシダの種を発見しコシダやその群生を横に見ながら、メリケンカルカヤの中を通り、シャシャンボ、ヤシャブシ、ワラビ、カニクサ、ミズスギ、ゼンマイなどのシダの仲間を観察する。トウカエデ、ナラガシワの樹木と別れシダに向かう。 ホラシノブ、ウラジオ、ハリガネワラビ、トラノオシダ、タマシダ、イヌケホシダやホシダ等々観察した後解散した。 寒い中ではあったが沢山の樹木、シダを発見充実した一日であった。 皆さんお疲れでした。(T.H)

(補足) 昼食場所の実を付けていた高木はザイフリボク(シデザクラ)で、池への階段近くで赤い実を一杯つけていた中木はモッコクでした。(M.K)

アラカシとそのドングリ

メタセコイア(左)とラクウショウ(右)の実

イスノキとイスオオムネアブラによる虫えい

ミズスギ、カニクサ、ホラシノブ、ワラビ・・

トラノオシダ

ハリガネワラビ

植物部会の11月活動報告

月日 : 11月3日(水)祝日

場所 : 島の谷(河内長野市)

参加人数 : 17名

 「文化の日は好天に恵まれる」と言われるが、まさに今日は朝から絶好の秋空が広がる。祝日のせいか参加者は少なめだ、しかし未だ終息が見えないこのコロナ禍中、この位の人数が丁度良いのでは・・・と気分よく天見駅をスタート。線路沿いの遊歩道を進めると山側にはノコンギク、シロヨメナ、ケシロヨメナと野菊が今は盛り、樹木や野草は結実の季節を迎え、早速に見つけたのが赤いカラスウリにヤマガシュウの黒い実、続いてヘクソカズラ・アオツズラフジ・テイカカズラ・トキリマメ・スイカズラ・ヤマノイモと次々に蔓性植物の実を観察していく。樹木ではシラキ・マユミの変わった形をした実やネズミモチ、カナメモチの丸い実を見つけるが、未だ熟していなくて色も浅いようだ。シロダモは黄褐色の花を咲かせているが同時期になる実はつけていなかった。蟹井神社までの僅かな距離を大幅に予定時間を超えるほどのゆっくりペースで進むが皆さん余り時間を気にする様子はない。神社下の道ではカヤの実が路面のあちこちに、それを齧ってみる人も。

 島の谷への道に入るとヤブムラサキの優しい紫色の実やコウヤボウキの花を見つける。地蔵御堂の前ではカテンソウの実、そして道沿いではヤクシソウやアワコガネギクの黄色花が目立ち、淡紫のヨメナを含めてキク科の植物が纏まってあちこちに咲いているのが綺麗だ。途中、集落から谷へ下り、田畑の真ん中で遅めの昼食をとった。

 午後は田畑と民家が続く里山の道に戻り、ヤクシソウが一面に咲く集落の奥の林縁手前を折り返した。道中では、アキノキリンソウの花を2ケ所で見つけ、アキノタムラソウやヤマハッカの花も残っていた。帰路では、見過ごしたダンコウバイの黄葉と液果をゆっくり観察して解散となった。周りの山々の紅葉は少し早いようでしたが、ヤマウルシやヤマハゼの紅葉はすっかり色づき、里山の秋を充分満喫した一日でした。(M.K)

ヤマガシュウの実

シロダモの花

アワコガネギク

サネカズラの実

ヤクシソウ

ダンコウバイの黄葉と液果

植物部会の10月活動報告

日 時 2021年10月6日(水)

場 所 和田川周辺(堺市南区別所)

参加者 25名

4月に開催して以来コロナ禍で中断していた部会を、半年ぶりで開催しました。10時、泉北高速栂・美木多駅に集合し、体温測定をし、バスで御池台5丁に移動しました。

 近くの公園に集まり、久しぶりの挨拶をし、観察を開始しました。公園では、植栽されたシオン、フジバカマ、ノコンギクが見られました。クヌギの林を通り川沿いの径では、チカラシバ、アキメヒシバ、オヒシバなどイネ科の植物が茂り、その中にオオニキシソウの小さな花が咲いていました。川の中にはツルヨシが生い茂り、ミゾソバの可憐な花もありました。

 別所の交差点からは、片側は稲穂が実る田んぼ、反対側は川になった農道を歩きました。田んぼの畔ではクワクサ、イヌホウズキなど様々な植物があり、足元ではザクロソウの小さな花を観察しました。所々の小さな雑木にはスズメウリ、ホシアサガオ、マルバルコウ、マメアサガオが絡みつき、花をつけていました。ツルヨシが茂る川の中には、ミゾソバ、ボントクタデ、イヌタデが密生し、カナムグラ、ヤブカラシが絡みつくように茂っていました。

 和田川上流のミカン山の作業小屋の軒先を借りて昼食を取りました。昼食後、草が生い茂った畑に行き、ヤマハッカが群生し、ツリガネニンジン、ワレモコウが咲き、ノダケの濃い紫の花、高く伸びたアキノノゲシなど様々な植物が生い茂る様を観察しました。帰り道で見慣れない大きな植物があり、調べるとオオブタクサ(別名クワモドキ)とのことでした。14時過ぎに近くのバス停から帰路につきました。(文・写真:相原)

ツルヨシ、ミゾソバ

ミゾソバの花

ホシアサガオ

ツリガネニンジン

ノダケ

ザクロソウ

ヤマハッカ

オオブタクサ

植物部会4月の活動報告

日 時  令和3年4月7日(水)

場 所  鉢ヶ峰とふれあいの森(堺市)

参加者  19名

 泉ヶ丘からバスで鉢ヶ峰バス停に向かった。自家用車組も含め集合場所の鉢ヶ峰バス停に集合した参加者は19名。やはり、この時期自重された方も居られたのでしょう、参加者は少ない方でした。

鉢ヶ峰バス停付近でウマノアシガタ、ヒメオドリコソウ、ヤエムグラ、法道寺の境内ではキンギョバツバキの赤と白の花を観察、イロハモミジ、ドウダンツツジ、サンシュユ、シダレザクラ、ニシキギ、トキワマンサク、カツラ、ボダイジュ等の木本を観察。

  それから墓地に移り、木本ではカゴノキ、ダイオウショウ、シイの木など、草本ではカンサイタンポポ、キュウリグサ、ヤエムグラ、スイバ、ヤブチョロギ、ホトケノザ、カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサなどの春の野草を観察した。墓地の中を歩きながらマツバウンラン、ミヤコグサ、ヒメスミレ、コナラの木の雄花等々観察しながら、堺自然ふれあいの森へ行く。

 昼食後、山桜を見て畑の中のカンサイタンポポ、セイヨウタンポポ、オオイヌノフグリ、タチイヌノフグリ、ヘビイチゴ、ムラサキサギゴケの群生などを見て、里のみちへ行く途中でザイフリボク(シデザクラ)、レンゲソウ、ハハコグサ、アリアケスミレ、クサイチゴ(木本)、ケキツネノボタンを観察する。里のみちから尾根みちでは、リョウブ、ヒサカキ、コバノミチバツツジ、モチツツジなど数多く観察できた。見晴らしの広場でカスミザクラ、ウスノキ、カマツカ、下りはタチツボスミレ、シハイスミレ、最後はチゴユリの白い小さな花を観察し、堺自然ふれあいの森に戻り、三々五々解散した。快晴で充実した一日であった。 (文 T.H、 写真 M.A)

クサイチゴ

タチツボスミレ

アリアケスミレ

シハイスミレ(変種)

コナラ(雄花)

ザイフリボク(シデザクラ)

植物部会の11月活動報告

月 日 : 11月4日(水)

行き先 : 流谷(河内長野市)

参加者 : 31名(内6名は14期生とスタッフ)

 空は雲一つなく気持ちのよい秋空になった。 先月と同じ天見駅を2班に分かれて出発。今回は流谷に足を向け、山里の秋の花をテーマに観察する。集落を過ぎて周りが田畑になると道の両側、田畑の畔道も綺麗に草が刈られており、2年前には沢山見られた沿道の草花も少なくなっている。期待外れでまず残念。それでもアキノタムラソウやヨメナ、ゲンノショウコ等の花をあちこちに見つけ、大銀杏、大杉、大楠に囲まれた八幡神社で小休憩。ここではシュウメイギクが咲き誇っている。神社を過ぎると道はなだらかな登りになり森林が混じってくるが、やはり草刈りの沿道は続く。それでも途中にシラネセンキュウやヤマハッカの花は未だ残っており、アキノキリンソウやツルニンジン、ヨシノアザミ、マメアサガオ、アキノノゲシの花を見つける。棚田を見下ろす道路脇で昼食。午後はさらに奥へ、一面のマルバフジバカマやハキダメギクの群生を見た後、目的のアワコガネギクやヤクシソウの花を見つけ、これらをしっかり観察。ここで来た道を戻り、八幡神社で解散となった。

道中ではチャやビワの花が咲き十月桜も見頃、そしてガマズミやゴンズイ、コマユミ等の赤い実とススキを始めとしたイネ科の植物も花や実をつけ山里はまさに秋の色でした。(M.K)

イナカギク

ヨメナ

アワコガネギク

アキノキリンソウ

ツルニンジン

ガマズミとゴンズイの赤い実

植物部会の10月活動報告

月 日 : 2020年10月7日(水)

観察場所 : 河内長野市ボ谷林道

参加者 : 42名

 今年度最初の部会は、南海天見駅に10時過ぎ、14期の講座生4名とスタッフを加えて総勢42人が集まった。挨拶もそこそこに、3班に分かれて直ぐに1班が出発。夕方は降雨との予報だが昼間は心配ないようだ。集落を抜けて直ぐにボ谷林道入口にさしかかる。その辺りは秋真只中。早速にアキノタムラソウやキンミズヒキ、ヒヨドリバナ、オトコエシ、ダイコンソウ、アオミズ、ヒメジソ、ヒガンバナの花を見つける。沿道は一面にハナタデが続き、途中ヤマハッカやウド、ヤブマメ、スズメウリやヤブミョウガの実を見つける。いよいよ杉の林下が続く山道へ踏み込むと、植生が変わった。道の脇はシュウブンソウ、ノブキ、ヌスビトハギ、ガンクビソウ、ウマノミツバ、ケヤブハギ、クサアジサイがあちこちで花や実を付けている。その中にヤマジノホトトギスやツリフネソウ、アキチョウジ、マツカゼソウ等の花を見付けると歓声が湧き撮影タイム。珍しいヤナギタデやホオズキの仲間、ヤブタバコ、ハナミョウガ、イヌコウジュ等を観察し、ボ谷林道の中ほどで昼食を取る。午後はアケボノソウの花を最後に登ってきた道を戻った。帰りに脇道に入ると、ミゾソバとツリフネソウの群生地を見付ける。その先にはイナカギクが咲いており、一面の花園、それには皆大満足でした。今回の収穫はナス科のハダカホウズキ、ヤマホオズキ、イヌホオズキ、マルバノホロシと4種のホオズキを比較観察できたことと外来種がほとんど入ってきていない貴重な場所で70種以上の秋の草花や実を観察できたことでした。(M.K)     (写真:M.A&M.K)

ヤマジノホトトギス

アケボノソウ

ヤナギタデ

ヤマホオズキ

マルバノホロシ

ツリフネソウとミゾソバの群生

植物部会2月活動報告

月 日:2月19日(水)

行き先:大阪府立花の文化園(河内長野市高向)

参加者:25名

  朝はまだ寒く、花の文化園入口に集合し、車組と合流、総勢25名が集まった。園のボランティアグループ“フルルガーデン倶楽部”のガイドさん達3班に分かれて園内を案内してもらった。ガイドさんによってコースが別々で山野草や花樹を回っていない班もあった。私の班はスノードロップやフクジュソウ、ベニバナトキワマンサクという珍しいマンサクの木を観察、またこの時期に早く咲く“10月桜”花が小さくかわいいピンク色が素晴らしかった。黄色の花が大きいミツマタ、紫色の小さな可憐なバイオレットクロス、コモを被せた寒牡丹、黄色のマンサクの花木や赤色のマンサクの木、また、クリスマスローズの群生地、白い小さな花のバイカオウレン、セリバオウレン、ユキワリイチゲ、ミヤマシキミ等の山野草、ヘレボルヌ・ニゲロ(クリスマスローズの原種)やシクラメンの原種等々を観察して回った。途中梅林では何組かの人々がコタツに入って暖かくして鑑賞していた、これは当文化園の売りである。温室に入ってまず目に入ったのが金シャチのサボテン、エアープランツという根無し草(高価だそうです。)、ポインセチア、チューリップ、スイセンの原種、等々観察する。午後からは山野草や花木を回っていない班があるとのことで再度全員で巡回し、一部の人しか見ていない珍しい“黄金梅”や“炉開き”ユキツバキとチャノキの交雑種を見学した。また、エナガ、コゲラ、メジロ等の野鳥も観察し、快晴のもと充実した1日であった。(T.H)

ロビラキ(ユキツバキとチャノキの交雑種)

セツブンソウ

セリバオウレン

バイカオウレン(白い小さな花)

10月桜(花が小さい)

ベニバナトキワマンサク

植物部会11月活動報告

月 日 : 11月20日 (水)

行き先 : 千石谷(滝畑)

参加者 : 25名 

 河内長野発、滝畑ダム行きのバスは我々部会員とシニアの登山グループが加わり超満員で出発。途中ダムサイト近くの道路標示温度計では9度℃を示していた。やはりバスを降りると思った以上に寒い。直接、現地に来た部員も加わり、新関屋橋の登山口から観察をスタートする。 早速見付かったのがサネカズラやヤブコウジの赤い実とチャノキの白い花。4日前に見たヤマウルシやヤマハゼの綺麗な紅葉は既に葉を落していた。千石谷ルートに入ると路肩に生えていたキンミズヒキやダイコンソウ、チジミザサ、ササガヤ等の野草はその花の時期を終え、実や種を付けている状態だ。それでもミズヒキやハナタデ、イヌタデ、ボントクタデ等のタデ科の植物はまだまだ元気に咲いている。イラクサ科のアオミズ、カラムシ、コアカソも多くの実を残している。道中多く目にしたのはノコンギクで、時々見かける白いキクにシロヨメナではと期待したが同定には至らなかった。キク科の花は他にアワコガネギク、ヤクシソウ、ガンクビソウ、ヨシノアザミと今は盛り。シソ科のアキチョウジやアキノタムラソウ、ヤマハッカは一部で花を残してくれていた。実の方では、イズセンリョウの白い実、ヤブムラサキのビーズを散りばめたような青い実に皆が感激し、ノイバラ、テンナンショウ、フユイチゴ、アオキ、ヤブヘビイチゴ、ナンテン、イヌガヤの赤い実、アオツヅラフジ、スイカズラ、ネズ、クマノミズキ、ネズミモチの黒い実を次々に観察。ノイバラやフユイチゴの実を試食するが、まだ熟していないせいか味は今一つ。

 このところ急に気温が下がったせいか、道中から目にする山の紅葉は一段と派手さを増し綺麗だ。折り返し地点の大滝では滝の上と下から充分に秋の景色を楽しみ帰路についた。今回の観察した植物は花、実、紅葉を含めて60種以上となった。

アワコガネギク
イズセンリョウ
千石谷 大滝