実施日 : 2024年10月14日(月)
観察場所 : 寺ヶ池公園
参加人数 : 16名
テーマ : ナニワトンボの観察
ナニワトンボとは、日本特産種の赤くならない赤トンボの一種で、体長が30mm~40mmと小さく、オスは成熟すると黒化し、やがて蒼白色の粉が生じてくる。西日本に広く分布し、丘陵地や低山地の樹林に囲まれた浅い水際に生息する。6月下旬ごろ出現し、11月末ごろまで見られる。名前は最初に発見された大阪にちなんでいる。
快晴の秋空に恵まれるも暑くなりそうな天気の中、寺ヶ池公園の駐車場近くの東屋で集合。簡単な説明の後、池の方へ移動する。途中で赤トンボの仲間であるヒメアカネや、野鳥のエゾビタキ等を観ながらしょうぶ園に到着。周辺の林縁部を丁寧に探していると、「ここにいるよ」の声が。皆の注目が集まるところ、あじさいの枯れた枝先に水色の小さな『ナニワトンボ』がいた。その後もあちらこちらで個体を発見し、ハート形に連結したペアまで確認できた。おまけに、リスアカネのオスメス等も観察できた。
「ナニワトンボは初めて見た」という会員がほとんどであった。大変貴重なトンボに出会い大満足な部会となった。
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いのちの営み探検部会の9月活動報告
実施日 : 2024年9月16日(月)
観察場所 : 光明池緑地 ( 和泉市 )
参加人数 : 12名
テーマ : 昆虫ハンター“カマキリ”の観察
カマキリの採餌行動や形態を観察し、バッタ類を追いかけて楽しむ予定が、カマキリが花を求めてくる昆虫を待ち伏せしている花が見当たらず、草むら・林縁部でも見付けられず、暑さも強くなってきたので諦めて早々と終了。
昆虫は一般的に複眼と単眼という2種類の眼を持つ。甲虫類は成虫になると複眼のみ、逆に単眼だけのものもいるようだ。
【単眼】明るさ(光)を感じるための三つの眼。
【複眼】物の形を判断。個眼とよばれる数万の小さな眼が集まっている。複眼には網膜がなく、一つの個眼に入ってきた光は、その内部に像を結ぶのではなく、光は視細胞を一様に刺激し一つの情報をつくる。(いわばデジカメの「画素」に相当する) 一つ一つの個眼が少しずつ異なる位置で光を集め、デジカメが一つ一つの画素の情報から画像全体を形成するように、全体として一つの像を形成する。もし複眼の視力を人の視力に換算すると0.1に満たないともいわれている。カマキリの眼は昼間は緑色だが夜には光を吸収する黒色になりエサを探せる。
【偽瞳孔】複眼の中の黒点。見ている側から筒状の個眼の奥が見えている。一部の個眼だけが光の反射が無いので黒く見える。見ている角度により位置は移動。ガなど夜行性の昆虫は複眼のしくみの違いにより見られない。
節足動物門の昆虫類ではなく袋形動物門に属するハリガネムシがカマキリや大型のバッタ類の体内に寄生することがある。ハリガネムシの一生は、水の中の卵→孵化して幼生(幼体)→カゲロウなど水生昆虫の幼虫が捕食→羽化した水生昆虫の成虫の体内で休眠→カマキリなどが水生昆虫を捕食→カマキリなどの体内に入り養分をとり幼生(幼体)から成体へ→カマキリなどを水辺へ導き脱出→雌雄が出会い産卵。
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いのちの営み探検部会の7月活動報告
実施日 : 2024年7月29日 (月)
観察場所 : 錦織公園
参加人数 : 10名
テーマ : 幸せの青い蜂ブルービーの観察
大阪の予想最高気温が35℃と厳しい暑さの中『ブルービー(青い蜂)の観察』に10名が参加。 ルリモンハナバチ(ミツバチ科)はスジボソコシブトハナバチに寄生するらしい。オオセイボウはドロバチ類の幼虫に。ミドリセイボウはルリジガバチの幼虫に、イラガセイボウはイラガのまゆに寄生する。(以上セイボウ科)等の簡単な説明の後…。ルリモンハナバチがよく現れるアメンボ池近くに向けて出発。途中でキムネクマバチ、タイワンタケクマバチ、トンボの仲間等を観察しながら、アキノタムラソウの群落があるポイントに向かう。
アキノタムラソウの花には、トモンハナバチ、クロマルハナバチ等のハナバチの仲間やクマバチ、ハナアブの仲間が蜜や花粉を求めて飛び回っている。それらを注意深く観ていると、いました青い蜂、ルリモンハナバチが。その後もあちらこちらで見かけたので、写真におさめようと追いかけるがピントが合わず、なかなかうまく撮れなかったのは残念だったが、多くのルリモンハナバチに会えたのでまずまず満足できた。
(今回は観察できなかったがミドリセイボウは特に美しく、岩湧山の四季彩館テラスで出会えるかも)(K.I)
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いのちの営み探検部会の6月活動報告
テーマ:粘菌を観察しよう
開催日:2024年 6月17日
場所:烏帽子形公園(河内長野市)
参加人数:14名
始まるまでの待機時間に、まず一週間前に錦織公園で採取した変形体を観察してもらった。まさにアメーバか?移動の様子はすぐには観察できないが、午後の確認ではかすかに移動が見られた。
粘菌観察を当カレッジで初めて取り組んだのがいのちの営み探検部会であったとか。それ以来、講座でも和歌山県立自然博物館の川上新一先生に講師をお願いしている。私も15期生で粘菌の沼にすっかりはまってしまって1年あまり。ようやく一人でも見つけられるようになったばかり、なかなか簡単には姿を見せてくれない。さて今日は?と心配したが、私事で延期してもらったお蔭や粘菌仲間との下見、前日の雨、何よりも会員の熱心な観察のお蔭で大収穫だった。
午前中は、粘菌について簡単な説明をして私たち粘菌仲間で呼ぶところの粘菌平と粘菌谷を観察。赤いウツボホコリ、白いツノホコリ、灰色のシロウツボホコリ、黄色のアオモジホコリらしきもの、淡いえんじ色?のムラサキホコリと不明の黄色の粘菌一種を見つけた。ムラサキホコリは前々日の下見ではほとんど姿を見せなかったのが、一気にあちこちに発生。見つけるたびに歓声が上がった。皆、それぞれにスマホに可愛い粘菌の姿を収めることができた。
午後からは、念のために持参した主に烏帽子形公園で採取した粘菌の標本をもとにルーペや顕微鏡(粘菌仲間が持って来てくれた)で子実体の姿の美しさ、不思議を観察して解散となった。雨後の暑くもなく寒くもなく、そして適度な湿度のなか粘菌観察としては最良の日だった。 KT(写真協力KA)
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いのちの営み探検部会の4月活動報告
テーマ:植物の様々な送粉様式(カテンソウの花粉飛ばしなど)
開催日:2024年 4月15日
場所:延命寺周辺(三日市駅⇒延命寺⇒千早口)
参加人数:20名
白やピンク、黄色、紫。色とりどりのの可愛い花の季節となった。一般に、花が美しく目立って見えたり、よい香りがしたり、蜜を分泌したりするのは、鳥や昆虫などの動物を誘引するための適応である。このような花は虫媒花、鳥媒花とよばれる。一方小さく目立たない花もある。その多くは風媒花である。風の力を借りて花粉をとばす。色、香りなどの魅惑的な花の特徴は、風媒を目指すものにとっては無用。開花していても気づかれることすらない。
今回は、風媒花を中心に、種々の植物の子孫を残すための戦略の観察を試みた。1番の目当てはカテンソウ。所々で群落を成すが、小さく地味な花は人目を引くことは少ない。かつて動画でカテンソウを知って以来、この花のダイナミックな花粉飛ばしを、自分の目で見たいと思い続けてきた。じっと待っても、なかなか花粉を跳ばさない。花に手掌を近づけ、そっと温めた。しばらくして煙のようなものが。花粉が跳んだ!! 次いで、別のおしべも腕を伸ばし花粉を跳ばした。一瞬の出来事。残念ながら写真に記録はかなわなかったが、しっかりこの目に焼き付けた。
次に目指すはイロハモミジ。秋の紅葉やプロペラのような実は馴染みがあるが、花は??今が花の季節。気づきにくい風媒花である。雄花と両生花があり、まず雄花が、遅れて両生花が咲く。両生花には数本のおしべと先端が2裂した一本の長いめしべがある。花は赤みを帯び、緑の葉とのコントラストが美しい。次に、スイバ。スイバは雌雄異株。雌株と雄株がある。雄花は細い柄でぶら下がっていて、風で揺れながら花粉を放つ。雌花は花粉をのがすまいと、赤くふさふさした柱頭を持つ。どの花にも子孫を残すための巧みな仕組みを見た。(文:A.F. 写真:K.I. とA.F.)
いのちの営み探検部会の3月活動報告
テーマ :目覚めてきた生きものたち
実施日 :2024年 3 月 18 日 ( 月 )
観察場所:錦織公園 ( 富田林市 )
参加人数:21 名
啓蟄も過ぎ、暖かい気配を感じ、本格的に目覚め始めた若芽や花によって大地が色付いてきている。土の中や地上の虫たちも活動を始めてきた。今回は、公園内を楽しく散策し、自然や生きものを通して春の季節を実感しよう。
公園西側の桜木の里には、早咲きで木全体としては開花期が長い、カワヅザクラ(河津桜)が満開。静岡県河津町で発見されたサクラで、オオシマザクラとカンヒザクラが自然交配して生まれたそうだ。東側の桜木の里には、ソメイヨシノ(染井吉野)が。此方は未だ蕾状態。1つの花芽から複数の柄が伸びだし、その先に花が咲く。普通は3~4個の場合が多いが、元気ある木なら6個以上咲き、夏の大雨や台風が少なければ多く咲く傾向がみられるようだ。桜の花は、前年の8~9月の花芽形成→休眠(10月から11月頃最も深い)→休眠打破(冬の低温を経験する間に成長を抑制する植物ホルモンが減少し、同時に成長を促す植物ホルモンが増加して休眠が解除)→成長→開花する。
今回出会った早春に開花しているコブシやレンギョウ、マンサクなど、葉が出るよりも先に開花している。草本のように光合成でエネルギーを貯めてからでなく、既に幹や根に貯めていたエネルギーを使っているのだろう。花芽と葉芽の開くタイミングは、何が契機になっているのだろうか。虫たちには目がいかなかったが、花を求めて飛びまわり、葉っぱや地上を這いまわっているのだろう。奥の池では、ヒドリガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、オシドリなどカモ科の7種とオオバン、カイツブリの確認、パートナーを見付けてそろそろ北の繁殖地へ帰るのだろう。ツバメが営巣のための新居の場所を探しているのか建物周りをスイスイと滑空。いよいよ春だ!!(T.M)
いのちの営み探検部会の2月活動報告
テーマ :冬を越すいきものたち
実施日 :2024 年 2 月 19 日 ( 月)
観察場所:宮ノ上公園 ( 和泉市)
参加人数:16 名
冬は生き物にとってたいへん厳しい季節。
いきものたちはどのようにして寒さをやり過ごしているのだろう。落葉樹は冬芽を作り、静かに越冬。春を待ちます。草の中には葉を放射状に広げて、地面にぴったりつけた状態で冬を過ごすものもあります。この状態の草をロゼットと言います。地表を覆うようにして葉を広げ、陽射しを一杯に浴びて春を待ちます。春になると、種から芽を出す草よりいち早く成長できます。公園内には多様なロゼットがありました。園内は手入れ良く、草刈りがされていたけど、地面ぴったりに広がるロゼットは刈られることなく、無事。現 代を生きる延びるにも良い形と、勝手に納得しました。
日当たりの良い暖かいロゼットの下にはベニシジミ幼虫や、アブラムシなどが隠れていることもあり、虫たちの冬越しに出会えることもあります。今回は樹皮の下、木の枝などでいろいろな虫たちの生き様に出会いました。カマキリは卵を卵嚢に包んで越冬。イラガは幼虫が繭を作りその中で、越冬。しかし出会ったのは繭の抜け殻のみ。残念!コナラ朽ち木断面ではカミキリ幼虫と、幼虫の食痕が。ムクノキ樹皮の下には越冬中の数匹のダンゴムシとイチモンジハムシを見つけた。イチモンジハムシは黒光りする丸みを帯びた体と、その前胸部では鮮やかな黄色の中に4つの黒紋が並び、美しい。さらには、テントウムシとそのさなぎ、さなぎ抜け殻も発見。日常なかなか気づくことのない、小さな虫たちの厳しい冬を生き延びる姿に感動を覚えた。時々小雨が降る天候で、ムラサキシジミなどの蝶の飛翔に出会えなかったのが残念でした。 (A.F.)
いのちの営み探検部会12月活動報告
テーマ : 小鳥たちの混群を観察しよう
実施日 : 2023年12月18日 (月)
観察場所 : 大泉緑地公園
参加人数 : 11名
繫殖期を終えた秋から冬にかけて、野鳥たちは群れになることが多い。特に、複数種で作られる群れを混群と呼ぶ。代表的なものとして、シジュウカラ科のシジュウカラやヤマガラなどの群れにエナガ(エナガ科)やコゲラ(キツツキ科)、メジロ(メジロ科)などが加わる。なぜ群れるのか?食べ物を得るためもあるが、より重要なのは身を守るためである。数が増えれば、より多くの目と耳で周囲を警戒できる。また、天敵を見つけた際に発する警戒声は、異なる種でもよく似ており、混群の中で危険を知らせる共通言語として役立つ。
大泉池に到着すると早速、手すりに群がるユリカモメが目に飛び込む。その数、実に30羽以上。水面から目を移していくと、ヒドリガモの群れやアオサギ、カワウ、カイツブリなどが観察できた。水流の林では、地面や低い枝にシジュウカラ、スズメたちが飛び交い、木の葉にまぎれてメジロ、さらに目線を上げるとアキニレの実をついばむアトリの混群を観察できた。大芝生広場の脇の林では、エナガ、メジロ、シジュウカラに加えてコゲラの混群も観られた。大芝生広場での昼食中、上空で2羽のコウノトリが優雅に舞うのを偶然発見。 滅多に会えないゲストに一同感激。思わず箸を止めてしばらく見入っていた。
昼食後は頭泉池に移動。スズメの群れやカモ類、カワセミを、湿地の木道では、オオバン、バンの若鳥、カルガモ、モズなどを観察した。メタセコイアの梢に、カワラヒワとシジュウカラの混群が飛来。おまけにカラスに追われるチョウゲンボウが出現してびっくり。今回は参加人数も少なく、混群に出会えるか不安もあったものの、天候に恵まれ、さらには思わぬ出会いもあり満足できる部会となった。(K. I )
いのちの営み探検部会11月活動報告
テーマ :植物の紅葉は何のため?!
開催日 :2023年11月20日
場 所 :錦織公園(富田林市)
参加人数:14名
暑い日が続き、進まなかった紅葉も、ここ数日の冷え込みで、いっきに美しい彩りを見せるようになった。公園に入るとすぐに、大きなケヤキの黄葉が、さらに遠くには緑、黄、赤のグラデーションを示すモミジが美しい。なぜ落葉樹は秋には紅葉し、落葉するのだろう?葉の緑はクロロフィルを含む葉緑体による。太陽を浴びて光合成をし、二酸化炭素と水からグルコースと酸素を作る。
秋。日照時間の短縮、気温の低下は、光合成効率の低下をもたらす。葉は老化し植物生存に不利なため葉を落とす準備を開始。まずは再利用できる物質の回収を行う。クロロフィルを分解し、冬芽や根などの器官に運ぶ。これらを翌年の資源として貯蔵し、成長のために利用。さらに葉柄付け根に離層を形成し、葉と枝を結ぶ管を遮断。物質の流通を遮断する。結果、葉の細胞の液胞には老廃物と共にグルコースが蓄積する。
(参考:https://buna.info/article/1929/)
葉が赤くなるのはアントシアニン
離層の形成に伴い葉にグルコースが蓄積→このグルコースがアントシアニンの前駆体に結合するとアントシアニンは完成する。抗酸化作用や、活性酸素の生成の抑制といった働きがある。
黄色の葉:カロチノイド
黄色の正体は、カロチノイドという色素。もともと緑色の葉にもカロチノイドはあるが、クロロフィル量が圧倒的に多く、カロチノイドの黄色はクロロフィルの緑色に隠され、葉は緑色に見える。しかし秋、葉の老化に伴いクロロフィルが速やかに分解。隠れていたカロチイドの黄色が目立つようになる。カロチノイドは強い抗酸化作用を持つ。イチョウの葉は黄葉から紅葉への変化を示さない。このような葉はは遺伝子にアントシアニンを作る仕組みを持たないのかもしれない。
茶褐色になる葉
葉の中のクロロフィルの分解と共にタンニンの仲間が増え、茶色になる。タンニンは紫外線を吸収し、細胞内のタンパクや核酸などを紫外線から保護。
紅葉する木を観察すると、一本の木の中でもきれいに紅葉する葉や、黄色そして緑の葉などのグラデーションがある。何故・・・?アントシアニン産生には日光が大事らしい。重なり合った葉で葉の色を観察した。ヤマボウシの葉である。重なり部分に合わせて、明瞭な境界が見られる。上の葉の陰になった下葉の部分は黄色。十分に陽を浴びた部分は紅葉。陽の当たり具合によってアントシアニン産生が影響を受けることがわかった。
加えてもう一つ、錦織公園で紅葉を観察したい植物があった。2019年3月いのちの営み探検部会で出会った食虫植物コモウセンゴケ。大阪では準絶滅危惧種。今も無事に生きてるだろうか。きれいな紅葉を見せてくれるだろうか。・・・あった!! 美しい紅葉とは言えなかったが、しっかりとこの公園に根を下ろしていた。(A.F)
いのちの営み探検部会の10月活動報告
テーマ :アサギマダラの渡り
月 日 :2023年10月16日(月曜日)
観察地 :河内長野市流谷周辺
参加者 :18名
天見駅10時集合15名途中ボ谷分岐で3名合流。八幡神社上流部でアサギマダラ発見の情報で全員意気揚々でボ谷へ入ってすぐに一頭がヒラヒラと舞い幸先ヨシ!と期待しましたがその後ボ谷と上段の白樫谷では発見できず、ツリフネソウの群落で花の蜜を求めるキムネクマバチを観察。八幡神社で昼食・休憩、今年は大銀杏の実が小さく少ない様子。休憩中もツマグロヒョウモン、モンキチョウなどを追いかけていましたが一部の部員はアサギマダラを確認できたようでした。
午後は砥石谷に入りましたがヒヨドリバナがあるのですが、アサギマダラに会えずアクシデントのため車道に戻り一応散会としました。その後有志でイシモト坂下まで探しましたが見つからず帰路につきました。途中では相変わらず草木や昆虫、粘菌の観察もした。旅する蝶 アサギマダラの美しさとたくましさを実感する一日でした。(T.Y)
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いのちの営み探検部会の9月活動報告
テーマ :食べられるキノコ
開催日 :2023年9月18日月曜日
場所 :烏帽子形公園
参加者 :16名
スタートが少し遅くなり10時40分部会を始めました。まずキノコ愛好家の部会員野間さんから、写真と資料を基に菌類は植物でも動物でもない第3の生物と考えられる。植物の枯れた葉や木、動物のフンなどいらなくなったものを食べて分解する。などキノコの基礎知識説明。また公園内のキノコの様子など話を聞いて観察・採集に公園内を回りました。 観察中は食べられるか毒か、おいしいかまずいかの話で盛り上がりました。東屋に戻り採集したキノコを再度観察・同定を行いました。立派なイグチ(ヤマドリタケモドキ)では調理方法まで解説をうけました。
ヤマドリタケモドキ イタリアではボルチーニと呼ばれる高級食材
いのちの営み探検部会の7月活動報告
テーマ : カラスウリの開花とセミの羽化を観察しよう
実施日 : 2023年7月17日 (月)
観察場所 : 大泉緑地公園
参加人数 : 21 名
今回はカラスウリの開花とセミの羽化の観察。夕方といえども日中の最高気温が35.1℃の猛暑日とあってかなりの暑さが残っている中、午後6時30分大泉緑地公園に21名の部会員が集合。
集合場所の近くで木の幹や葉のそこかしこにセミの抜け殻がみられたので、まずは地面や木の幹に注目して幼虫が動いていないか探しながらカラスウリのポイントへ向かうことに。園路から木のチップを敷き詰めた樹のみちを進む、途中で羽化に備えて木を上るセミの幼虫も時々みられたが、まだ羽化には時間がかかりそうなのでそのまま移動。
まだ明るさが残る7時過ぎにカラスウリのポイントに到着。カラスウリの葉が生い茂るなかに、白い蕾や開花途中のレース状の花が目に付く。早くも大きく育った実もみられた。皆で思い思いに写真を撮り、雄花・雌花の違いを観察。そうしている間にも少しずつレースが伸びていく花の様子が見て取れる。このような幻想的な花を咲かせるのは、受粉をスムーズに行えるようにスズメガに蜜の場所を教える目印らしい。
カラスウリの観察後はセミを探しながら解散場所へ向かうことに。クマゼミの羽化のピークに当たったのか、園路脇のケヤキやコナラに目をやると幹を昇っていくセミの幼虫が、その上には脱皮中のセミや抜けきったもの、翅が広がったものなど色々な状態の場面が観られて一同大感激。しっかりと観察してまた、カメラにも収めて8時半頃解散した。(K. I )
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いのちの営み探検部会の6月活動報告
目 的 : 初夏のコケを観察しよう
実施日 : 2023 年 6 月 19 日(月)
場 所 : 河内長野市、烏帽子形公園
参加人数 : 27 名
地球に生まれて 4 億年。長い歴史の間に、世界で約 2 万種、日本で約 1900 種のコケが、知られているという。私達の周りの至る所にコケは生育するが、意外とその存在に気づくことが少ない。今日は梅雨の合間。初夏の青々と美しいコケに注目しよう。 コケは 1)葉緑体を持つ陸上植物 2)胞子で増える 3)維管束はなく全身で水や養分を吸収。根もなく,地に固定する為の仮根のみがある。
配付資料を参考に、コケのつくり、コケの一生を確認し、公園内のコケ探しをはじめた。石の表面、水分に富む地面、樹木の樹皮など好みは多様。ルーペを持ってコケの観察を試みた。名前の特定はなかなか難しい。取りあえず見つけたコケを少し持ち帰り、配偶体、胞子体、胞子嚢などをを確認し、葉の形、生え方、観察場所なども考慮し、テーブル上に分類した。6つのグループに分けられた。採集したコケは形や表情が実に様々。形態的特徴からの名前の特定は諦め、今回は大ざっぱに蘚類、苔類程度。更なる分類は次回の課題としよう。(文:A.F、 写真:K.I、A.F)
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いのちの営み探検部会の5月活動報告
実施日 : 2023年5月15日(月)
観察場所 : 河内長野・ボ谷
参加人数 : 13名
午前の降水確率60%、10時には雨雲は通り過ぎているので実施。「マムシグサ」を求めてボ谷への道すがら、欧州原産の園芸種のツタバウンランや花の形がチャーミングで葉っぱを天婦羅にするユキノシタ(ダイモンジソウやジンジソウと同じなかま)、薄紫と白いタツナミソウなどを観察し、スイバとギシギシの違いを確認し、エノキの葉をまいたオトシブミ(中には卵が)やケヤキに出来た虫こぶケヤキハフクロフシで立ち止まってはと寄り道し、「ピッピッ ピッピュクワイ ピッピュクワイ ちょっと来い ちょっと来い♬♬♬♬」コジュケイが騒がしく呼んでいるが別方向へ。
「マムシグサ」はサトイモ科テンナンショウ属の植物、他にはウラシマソウやムサシアブミなど日本には30種以上とか、種名や分類は明確でないのでテンナンショウ属植物を「マムシグサ」と総称する場合があるようだ。観察したのは正しい種名は何だろう?不思議な植物で、雄株と雌株があり、同じ個体が雄から雌へ、雌から雄へと年により性転換!初めの数年は花を付けない無性個体、ある程度成長すると雄株に、球茎(地下茎の一種・芋)が小さい間は雄株、球茎に栄養を蓄え大きくなると翌年には雌株に、また、球茎が傷ついたり光合成がうまくいかず栄養を蓄積出来なければ翌年には雄株に戻る!受粉のしくみも独特、花粉媒介者はキノコバエ、付属体からの匂いに誘われ仏炎苞の奥深くへ入ると戻る事が出来ず、雄株の場合は仏炎苞の合わせ目には出口が有るが、雌株には出口がなく死んでいく。仏炎苞を切り開き、内部を観察しながら植物の子孫を残す生存戦略の巧みさやしくみには驚き感心もする。(T.M)
いのちの営み探検部会の2月部会活動報告
月 日 : 2023年2月21日火曜日 晴れ
課 題 : 「ヤドリギの観察・早春の野草観察」
場 所 : 花の文化園
参加者 16名
まず早春の花 福寿草を見て、今日の課題「ヤドリギ」へ花の文化園では観察できるようサクラの木に雄株・雌株の種を植えた(レンジャクに代わって10年前に学芸員さんが木の幹に種をくっ付けた)ものが発芽・成長したものです。目の高さにある花は少し時期が早くまだ蕾が膨らむ程度でしたが雄株の花を確認できました(雄株の花径は開花で6mm程度)。雌株の花はまだ閉じているように見えました(開いても花径2mm程度)。ヤドリギ(宿木)は名のごとく落葉樹に寄生して育ちますが自身でも光合成をして成長します。メンバーの中に昔はガムの代わりに実を食べた方もいました。
その後、バイカオウレン、ユキワリイチゲ、セツブンソウなど観察。 大温室では貴重な「ダーウィンのラン」と言われるアングレカム・セスキペダレが見られました。 30cmにもなる長い「距」(花弁や萼が変化したもので内部に蜜線がある)をもつこのランは「ダーウィンのラン」とも呼ばれます。ダーウィンはこの長い距の中にある蜜を吸うことができる長い口吻をもった蛾がいるのではないかと予測しました。その蛾が発見されたのは、彼の死後20年ほど経った頃です。「キサントパンスズメガ」 ランはこの蛾の頭に花粉を確実につけるため距をどんどん長くしていき、蛾はこのランの蜜を吸うために口吻をどんどん長くしていった、そんな共進化の顕著な例として有名なランです。(花の文化園コメントより)(Y.T)
いのちの営み探検部会12月活動報告
月 日 : 2022年12月20日 火曜日 晴れ
課 題 : 「生きものの時間-生れるまでの時間」
場 所 : 高槻市 JT生命誌研究館
参加者 : 8名
受精卵(一つの細胞)から個体を作る様々な細胞が生まれ、そのたくさんの細胞が絶妙なタイミングで互いに精巧につながり、一つの個体となるまでの時間に迫った解説展示でした。また個体が刻む一生の時間を生れてから寿命が尽きるときまでの時間。オサムシ(飛べない虫)で知る日本列島の誕生秘話、等々・・・案内していただいた解説員の方々の博識と親切な説明に少しは理解できましたが・・・・
部会として生命誌研究館への訪問は3回目となりますが未だ展示解説にはまだまだ深いものがあると感じました。( Y.T)
いのちの営み探検部会の11月活動報告
月 日 : 2022年11月21日(月)
場 所 : 箕面公園 昆虫館
テーマ : 昆虫たちの生態観察と秋の公園散策
参加者 : 13名
紅葉の名所箕面、名物もみじの天ぷらや焼き栗の香りのなか昆虫館へ。紅葉の見頃はもう少し先かなと思わせるが、それでも緑、赤、黄色の見事なグラデーションを愛でながら渓谷沿いのハイキングコースを進む。
昆虫館では、生体展示のナナフシ、カブトムシやクワガタムシ、ゴキブリ、最近ほとんど見かけなくなった水生昆虫のゲンゴロウの仲間やタガメ等々を見学。他にも美しい蝶や蛾の標本を見て回り、順路最終の放蝶園では八重山諸島の蝶たちが飛び回っている(亜熱帯の八重山では真冬にあたる時期でも春のような陽気)のを観察。ゆったりとはばたかせて飛ぶオオゴマダラやアサギマダラ、翅を閉じると枯葉にしか見えない見事な擬態のコノハチョウ、他にも美しい蝶たちが所狭しと飛び交っているところや吸蜜の様子をじっくりと観察。龍安寺前の広場にて昼食後、箕面大滝まで紅葉を楽しみながら散策して終了。(K.I)
いのちの営み探検部会の10月活動報告
いのちの営み探検部会の8月活動報告
実施日 : 2022年8月22日 (月)
観察場所 : 寺ヶ池公園 (河内長野市)
参加人数 : 23名
テーマ : 幸せの青い蜂ブルービーの観察
幸せを呼ぶ青い蜂として、近年人気の高いルリモンハナバチ。他のハナバチ類の巣に卵を産み、幼虫はその巣に蓄えられた花粉を食べて育つらしい。そんなルリモンハナバチに会ってみたいと胸を膨らませて観察をスタート。
最初に、集合場所の東屋の近くで黒地にオレンジ色や黄色の紋が並んでいる美しい蛾の幼虫を発見した。その場で調べたところセスジスズメの幼虫だとわかった。その後ハーブ類やキバナコスモス、千日紅などの花が咲く花壇へ移動して、花に集まる昆虫たちを観察。コアオハナムグリがヤブガラシやマルバハッカの花にやたらと付いているところを観察。また、多くの蝶の仲間や蜂の仲間が花から花へと忙しそうに飛んでいるのを観察したり、花に止まっているところを撮影するのも飽きてきたころ、やっと、ルリモンハナバチがセイヨウニンジンボクの花に来てくれた。その後も何度か観察できた。
また、今回の部会での観察は無理だと思われたオオセイボウにも会うことができ、とても蒸し暑い中での観察会だったが満足できた部会となった。 (K.I、写真K.T)
いのちの営み探検部会の7月活動報告
実 施 日 : 2022年7月18日(月)
観察場所 : 石川河川敷
参加人数 : 18名
5月から晩秋まで出産・子育てをしていて、オギやヨシ、ススキ等のイネ科植物の葉を編んで球形の巣(球状巣)を作る体長が7㎝程の日本で一番小さなネズミ、カヤネズミのフィールドサイン(巣)を探しに河川敷へ。道すがら、エノキについている虫こぶ(エノキハツノフシ・エノキハクボミイボフシ)や、堤防の植物ヤブカンゾウ・ノラニンジンなど観察し、コガネグモが餌のバッタを捕える様子や卵嚢からの子グモの出嚢には興味津々。河川敷に下りてみると下見で見つけていた巣が除草されて跡形もなし、嗚呼!皆で探し回り、ようやく一つ発見。母親は出産前には3~5個の巣を作るので辺りを探しもう一つ発見。今、カヤネズミが住める草地が減少していて、大阪府では準絶滅危惧種に指定されている。原因は開発や生活上のカヤの利用をしなくなった事での草地の減少、それに、川岸のコンクリート化や河川敷の治水による乾燥化とクズの繫茂のようだ。 (M.T)
いのちの営み探検部会の6月活動報告
実施日 : 2022年6月20日 (月)
観察場所 : 烏帽子形公園
参加人数 : 26名
テーマ : 虫こぶって何?
ハイキングなどで野山に出かけた時に、植物の葉や茎が異常な形やこぶ状に変形しているものを見かけることがあります。これらは虫こぶ(虫えい)と呼ばれ、昆虫が植物にはたらきかけることで作りだされる。多くは、タマバエやタマバチ、イチジクコバチ、アブラムシなどの仲間の昆虫によってさまざまな植物に作られる。昆虫と寄主植物の組み合わせによって虫こぶの形や色は色々なものがある等、簡単な説明の後、観察開始。
最初に公園の入口のエゴノキを観察すると、春巻きのようにきれいに巻かれた葉を発見。これは虫こぶではなくエゴツルクビオトシブミという昆虫のゆりかご。成虫は7~9mmのオトシブミの仲間。巻いている葉を開いて見ると小さい卵も観ることができた。別のエゴノキではバナナの房のような形のエゴノネコアシという虫こぶも見つけた。また、エノキでは葉の表面に多数の小さないぼ状の膨らみがついているものを見つけた。これはフジダニの一種により形成されたエノキハイボフシという虫こぶらしい。他にもアラカシの葉でも同じようなものが見つかったがたぶん同じような虫こぶだと思われる。
昼食後は、観察で採集した虫こぶと、あらかじめ準備していたエノキのエノキハトガリタマフシ、コナラのナラメリンゴフシ、サクランボのミザクラハベリフクロフシ、ヨモギのヨモギハエボシフシの虫こぶを詳しく調べた。エゴノネコアシの外側は堅そうだがカットしてみると内側はふんわりした感じで柔らかそう。中には白い粉状のものと5~6匹のアブラムシが確認できた。ヨモギハエボシフシの中からはヨモギエボシタマバエの幼虫を観ることできた。 (K.I)
いのちの営み探検部会の5月活動報告
実施日 : 2022年5月21日 (土)
観察場所 : ならまち糞虫館・奈良公園
参加人数 : 17名
テーマ : 糞虫館見学と糞虫の観察
本来であれば5月16日が活動日だが、今回は「ならまち糞虫館」の開館日に合わせて21日(土)に変更して開催。
午前は糞虫館を見学、緑色、紫色、青く輝く糞虫たちを、まるでジュエリーショップのように美しく展示している。小さいものにはルーペや顕微鏡を備えて観やすく工夫されている。日本の糞虫、世界の糞の展示を一通り見学した後、糞虫愛が半端ない中村館長から糞虫について、日本には160種類の糞虫がいて奈良県では60種類が確認されている、中でも奈良公園は糞虫の聖地になっている等々の説明を受け、部会員も興味深く熱心に耳を傾けていた。
午後からは奈良公園で糞虫観察。一同、棒切れでシカの糞を突っついたりひっくり返したりして糞虫を探す。そのうちに糞の塊の中に2~3㎜位の糞虫らしき甲虫を数匹発見。その近くで大きめの糞の下に青く輝く虫を見つけて歓声が。やっとオオセンチコガネをゲット。その後も次々と見つけることができた。
いまにも降り出しそうな空模様の中、心配された雨にも合わず、楽しい大満足の部会となった。(K.I)
いのちの営み探検部会の4月活動報告
日 時 : 2022年4月18日 月曜日
行き先 : 浜寺公園
参加者 : 25名
テーマ : 松ぼっくりはどうやってできるの?
春4月マツは花を咲かせます。上に向かって長く伸びている物があります。マツの花です。一つの木に松ぼっくりに育つ雌花と花粉をつくる雄花ができます。雄花でつくられた花粉は風により運ばれ、新しい枝の先にある雌花にたどりついて受粉・受精をし、雌花は時間をかけて成長をして松ぼっくりの状態になります(種が成熟するまで、一年半を要します)2年目の秋、成熟した松ぼっくりは、天気のいい日に開き、中の種が風に乗って飛ばされ地上に落下して春に芽を出します。種を飛ばした松ぼっくりはやがて地面に落下します。
久しぶりの部会、浜寺公園は、桜は散ってバラはまだつぼみが多く、華やかさはありませんでしたが、松は(ほとんどクロマツ)花盛りで、観察にはとてもよい状態でした。(T.M)
いのちの営み探検部会の12月活動報告
日 時: 2021年12月21日 火曜日
行き先: 天王寺動物園
参加者: 15名
今回は天王寺動物園で「生物多様性」の講座を受講。
地球上の生物は複雑に深くかかわりあって生きている命のつながりである。近年、生物の絶滅・減少するスピードが速くなって種の多様性が崩れてきている。その原因のほとんど人間が関わっている(自然破壊・密猟乱獲など)。私たちの生活は生物多様性により成り立っていることを意識して、自然を汚さない壊さない生活を心がけるようにとのお話しでした。(T.M)
いのちの営み探検部会の11月活動報告
月 日 : 2021年11月16日 火曜日
行き先 : JT生命誌研究館 (高槻市)
参加者 : 14名
38億年前、生命が誕生し人とチンパンジィがわかれたのは700万年前・・・・進化とは「変化を重ねて新しく生まれたものが各時代の環境の中でたまたま生き残る」と言われて、驚きと不思議そして少しの恐怖を感じたのは私だけでしょうか。
今月は 生命誌研究館 特別企画展「食草園が誘う昆虫と植物のかけひきの妙」の解説と展示見学・質疑応答。パネルの一つ一つが丁寧にわかりやすく表現されていました。屋上の小さな食草園には各種の蝶が好きな草木を育てておられ蝶好きを喜ばせていました。 (Y.T)
11月生命誌報告いのちの営み探検部会の10月活動報告
実施日 : 2021年10月19日(火)
場所 : 加太 城ケ崎海岸(和歌山市)
参加人数 : 8名
ウミウシ観察を昨年に続いて再度挑戦。“もしも見つからないとすれば、いないのではなく、見落としている可能性”との田中先生の助言をいただいて、今年こそは、貪欲に探して見つけるぞ!と気合い十分。海岸に到着すると、すでに干潮がすすみ、洗濯板状の岩が遠くまで広がって見える。昼食は後回しにして、早速観察を始めた。干潮で露出した岩の表面やへこみ、石の裏側を丹念に見る。石の表面にへばりつくウミウシがあるかもと指をやさしく滑らしてみる。イソギンチャクを見つけ、これを餌とするウミウシはいないかと周囲を探す。次第に潮が満ち始め、今日はここまでと諦め掛けた時、石のへこみに潜む生物らしきものを発見。つるんとして丸い。ウミウシの仲間?ツノ(触角)は?目は?中央に殻があるように思える!ブドウガイか!?ウミウシでありますように!! 大きな成果を得たとは言えないが久しぶりの部会。友との再会を喜び、広大な海に癒やされ、自然の営みを感じ、心地よい開放感に浸った。(A. F)
14期生10月6日講座報告
日 時:2021年10月6日(水) 晴れ時々曇り
講座名:自然公園の植物観察
講 師:武 田 敏 文 先生 外3名(NPO法人日本パークレンジャー協会)
場 所:ほしだ園地(交野市)
長かった緊急事態宣言が解除され初めての講座です。皆さん久しぶりに顔を合わせて自然と笑顔に。今日のフィールドの「ほしだ園地」は大阪府民の森と呼ばれる公園の一つで自然との共生をテーマに自然を生かしたハイキングなどの出来る公園です。準備運動で体をほぐし3班に分かれて七夕伝説の天野川に沿って「星のブランコ」を目指し出発。
秋は花が終わったあと植物が繁殖のため種を飛ばしたり引っ付いて移動したりする季節です。オナモミ、イノコヅチ、チカラシバやミズヒキなどが衣服にひっつき、中でもアレチヌスビトハギは強力でした。また、アレチヌスビトハギは花に軽く触れるとパッと開きます、虫が止まることによって花が開き受粉しやすくなるそうで皆さんこの原理に感心して試す人続出です。ハイキングコースを歩きながら桐の実を観察、中から2㎜×4㎜ぐらいの白い半透明の小さい種子がいっぱい出てきました。 また、山ブドウ、コブシ、タラ、そして葉っぱが波打ち、風でそよぐところから命名されたというソヨゴなど植物の特徴や由来、そしてヌルデ、ウルシ、ハゼなどかぶれを起こす注意が必要な植物を説明してもらい自然を楽しみながら休憩所のピトンの小屋に到着しました。
昼食のあとは都市公園と自然公園の違いや大阪府民の森について野外講座です。自然公園は都市の公共施設である都市公園と違い、自然の景勝地の保護や生態系の保護、生物多様性の確保を目的とするなど時代の流れに伴い変遷してきた。現在、府民の森として9園地あるが自然保護だけでなく植栽もして環境学習の場として利用されているということを学びました。
ピトン小屋から約30分で目的地の「星のブランコ」に到着。「星のブランコ」とは全長280m高さ50mの国内最大級の木床版人道吊り橋です。皆さんその高さに驚き、最初はこわごわ渡りはじめましたが真ん中ではスリルを味わいながら眼下に広がる緑の景色を見て空中散歩を楽しんでいました。4人の先生による丁寧な説明やガイドで楽しく無事終えることが出来ました。(T.K)
いのちの営み探検部会3月活動報告
実施日 : 2021年3月15日 (月)
観察場所 : 錦織公園
参加人数 : 20名
テーマ : 鳥の羽根の役割と構造調べよう
カケスやシジュウカラ・キジバトの羽根の標本を観察して、形状の違いや羽軸のカーブ、羽弁の内外の幅の違い、羽柄の長さなどを確認しながら羽根について学ぶ。
鳥の全身を覆っている羽毛は、保温や防雨の役割を果たしているが、その中でも飛翔に最も重要な羽毛である風切羽根の羽ばたく時の役割は①初列風切は前に進む力を生じさせ②次列風切は体を浮き上げる力③三列風切は胴と翼のすき間の空気の流れを滑らかにする。また、尾羽は飛んでいる時に方向を変える場合や、止まる時に使われる。また、風切羽根の羽弁は翼を振り上げる時は空気を逃がして、振り下ろす時は空気をつかむ構造になっている。羽根が水を弾く仕組み、羽根が裂けたときマジックテープのように簡単にくっつく構造など、羽根1枚1枚には不思議が一杯詰まっている。
部会の後半は公園内を散策。梅、スイセンの花はほぼ終って残り少なくなっていたが、タンポポ、キランソウ、ヒサカキ等の花が春を感じさせてくれた。また、奥之池ではカモ類がまだ残っていて、特にオシドリが多く居て、皆を楽しませてくれた。
いのちの営み探検部会 3月報告 図いのちの営み探検部会の11月活動報告
実施日 : 2020年11月16日(月)
観察場所 : 奈良公園
参加人数 : 9名
今年の3月頃迄とは違った人出の奈良公園。観察地が遠くて夜にかかる時間のためか寂しい参加人数。今回の狙いは①鹿の摂食圧を受けている公園の姿や、鹿の体や行動の観察。②鹿の糞や腐敗植物を食べ、そこに卵を産み付け世代を繰り返すフン虫。その一種で奈良地域では、瑠璃~緑色をして「ルリセンチコガネ」と呼ばれている「オオセンチコガネ」をGETしよう。・・・・・結果は採集ゼロ。角(ツノ)を持った「ゴホンダイコクコガネ」も採集ゼロ。③東大寺の南大門に居るムササビの滑空を見て楽しもう。だが、あ~残念!日没から一時間半ほど待ったが見る事が出来ず。今朝は、なわばり内の別の巣に帰ったのかな?フン虫やムササビにしろ、野生動物は当然、此方の都合には合わせてくれません。(M.T)
いのちの営み探検部会の10月活動報告
日時 : 10月19日(月)
場所 : 加太 城ケ崎海岸
参加人数 : 8名(部会は雨の為中止。一部有志が参加)
目的 : ウミウシの観察
久しぶりの部会。晴れますように!! 願い空しく当日は雨模様。更に和歌山には高波注意報も出て、当日朝やむなく中止としました。しかし、当日すでに参加準備済みの方もあるかもしれないということでで、担当者が集合場所で待機、参加部会員と共に、雨の中を城ケ崎海岸に向かいました。まずは東屋で昼食。干潮を待ちます。次第に潮が引き、洗濯板のような地層が目の前に大きく広がっていきます。滑らないよう注意しながら磯におり、ウミウシ観察・・・。ジッと潮だまりを見つめる。石を動かし下に隠れるウミウシを捜す。海の宝石と言われるウミウシ。宝石はさすがに我々の手に届き難い。しかし潮だまりをじっとみていると、そこには様々な貝、ヤドカリ、カニ、エビなど多くの生き物が忙しく動き回っている。みんな懸命に生きている。ハクセキレイやアオサギなども現れ、磯の美しさを堪能した。来年度に再度挑戦。海の宝石、ウミウシを見つけよう!(A.F)