いのちの営み探検部会の4月活動報告

テーマ:植物の様々な送粉様式(カテンソウの花粉飛ばしなど)

開催日:2024年 4月15日

場所:延命寺周辺(三日市駅⇒延命寺⇒千早口)

参加人数:20名

 白やピンク、黄色、紫。色とりどりのの可愛い花の季節となった。一般に、花が美しく目立って見えたり、よい香りがしたり、蜜を分泌したりするのは、鳥や昆虫などの動物を誘引するための適応である。このような花は虫媒花、鳥媒花とよばれる。一方小さく目立たない花もある。その多くは風媒花である。風の力を借りて花粉をとばす。色、香りなどの魅惑的な花の特徴は、風媒を目指すものにとっては無用。開花していても気づかれることすらない。

 今回は、風媒花を中心に、種々の植物の子孫を残すための戦略の観察を試みた。1番の目当てはカテンソウ。所々で群落を成すが、小さく地味な花は人目を引くことは少ない。かつて動画でカテンソウを知って以来、この花のダイナミックな花粉飛ばしを、自分の目で見たいと思い続けてきた。じっと待っても、なかなか花粉を跳ばさない。花に手掌を近づけ、そっと温めた。しばらくして煙のようなものが。花粉が跳んだ!! 次いで、別のおしべも腕を伸ばし花粉を跳ばした。一瞬の出来事。残念ながら写真に記録はかなわなかったが、しっかりこの目に焼き付けた。

 次に目指すはイロハモミジ。秋の紅葉やプロペラのような実は馴染みがあるが、花は??今が花の季節。気づきにくい風媒花である。雄花と両生花があり、まず雄花が、遅れて両生花が咲く。両生花には数本のおしべと先端が2裂した一本の長いめしべがある。花は赤みを帯び、緑の葉とのコントラストが美しい。次に、スイバ。スイバは雌雄異株。雌株と雄株がある。雄花は細い柄でぶら下がっていて、風で揺れながら花粉を放つ。雌花は花粉をのがすまいと、赤くふさふさした柱頭を持つ。どの花にも子孫を残すための巧みな仕組みを見た。(文:A.F. 写真:K.I. とA.F.)

カテンソウ

イロハモミジ

スイバ

春の花

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。