実施日 : 令和6年2月14日(水)
時間 : 10時~11時半
場所 : 狭山市立コミュニティセンター
参加人数 : 5名
写真部例会は原則第2水曜日ですが、イベント開催や珍しい行事などの撮影のため随時変更します。
尚、勉強会は2月と7月です。
年月日 : 2024年 2月 14日(水) 晴れ
講座名 : 「生物多様性―植物の多様性保全」
講師 : 森 由紀子先生(施設職員)
場所 : 大阪府立花の文化園
本日のテーマは「生物の多様性」、特に植物園ということで「植物の多様性保全」ということを中心に講義していただいた。
様々な環境の中で私たちも含め、多種多様の生物が互いに関わりをもって生きている。関係のないように見えてもそれぞれの関係をたどっていけば、浅く広く深く不思議とつながっていることがわかってくる。それらがバランスを保ちながら共存しているのだ。
生態系は、「生態系」「種」「遺伝子」の3つが多様でなければ維持できないと学んだ。植物の多様性という点で考えても、多様であればあるほど、そこから受ける恩恵も大きい。植物がもたらしてくれる酸素や大気中の水環境、食料や材木、繊維、薬品など資源の確保。また地球温暖化や気候変動の緩和。さらにレクリエーションや精神的な癒し効果、地域の伝統文化など、我々は植物から多くの恩恵を得ている。
しかし一方、私たちが植物に与える影響はどうか?様々な環境問題から絶滅危惧種が増えているという問題もある。植物の多様性から恩恵を受けるためにも、我々がその多様性を保全していかなければならないだろう。
花の文化園は、植物多様性保全の拠点園になっているとのことだ。環境省の、植物の生息域外保全を植物園に任せるという方策により、花の文化園も絶滅危惧種の生息域外保全を行うとともに、それら植物の特性情報の研究、蓄積、継承、自生地調査など行っているとのことで、園内での活動だけでなく、担当の紀伊半島にも分け入り、広く調査している。しかし、今心配されているのは、調査員の高齢化や不足。つまり、調査員が絶滅危惧種となっていないか(笑)と話されていた。シニアといえども私たちも調査員となって、せめて自分の身の回りの自然について観察、調査する意識をもつことで、植物の多様性保全の一助とならないだろうか。
午後からはポカポカ陽気の中、広い園内をたっぷりと時間をかけ、丁寧に案内していただいた。NHKでなじみとなったバイカオウレンやセツブンソウ、ヤドリギの宝石のような実などに感動。夏には絶滅危惧種の珍しい蘭の花が咲くと聞き、次の楽しみもできた。ちょっと涼しい温室で健気に生きている熱帯植物の花にも癒され、植物からもらったたくさんの恩恵に感謝。 K.T
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実施日: 2024年2月5日~6日
場 所 : 兵庫県美方郡香美町
尼崎市立 美方高原自然の家 「とちのき村」
行事名: 冬のアクティビティ体験
参加者: 29名
今回初めて1泊での冬のアクティビティ体験を計画しました。早朝から雨模様になりちょっと心配しながら三国ヶ丘から貸し切りバスでスタートです。車中でクイズやゲームでリラックスしながら途中の「道の駅よう但馬蔵」で昼食をとり、美方高原を目指します。ハチ北あたりから雪模様に代わってくれ、山道に入った所でチェーンを巻き雪道を登り現地に到着時には雪となり期待が高まってきましたね。
村長さんにオリエンテーションを受けてスノーシューは、なにしろ初めてのメンバーがほとんどですので準備に戸惑いながらも早速に準備運動してスタート。先導のリーダーに続いて一列でゆっくり進むのですが慣れるまでなかなか難しい。皆さんやる気満々でおしゃべりする余裕も出てきたようです。途中でコーヒータイムした後、新雪の中、ラッセルする箇所や雪の中に仰向けになる経験もしながら面白いスノーシュー体験が出来ました。季節のお鍋の夕食で盛り上がった後は屋外でキャンドルに照らされた【かまくら=雪ドーム】を経験し、各々が作った【紙のランタン】で固形燃料に火をつけてスカイランタンを夜空に飛ばしました、雪が舞う中幻想的なムードに浸りました事にしときましょう。
翌朝は昨晩で15cmの積雪があったようです。朝食後、早速に【雪合戦】の準備、先ずグランドに降り積もった雪を踏み固めてコート作りが、なにしろ膝まで雪があるので横一列になって大変でしたね。国際ルールの雪合戦が始まりました、雪の玉は危険のため布製のボールを使い、3チームで競い合いましたが、もう皆さんやる気いっぱいで真剣になり、大汗をかき、いやーこれはハマりました!こんなに面白いもんとは・・・。みな怪我無く終えて、こんなに楽しい企画をして頂いた、とちのき村の村長さん、スタッフに感謝です。(hiro)
年月日:2024年2月7日(水)曇
講座名:アウトドアの安全
講師:平木 祐治先生
場所:堺市立栂文化会館
心臓突然死は年間7万9千人(毎日200人)もあり、救命措置を少しでも早く行うことで救命率は増加する。119番通報から救急車到着までの間に心臓マッサージやAEDを使用した救命措置を素早く正しく行うことで命を救うことの大切さを学んだ。
災害時の心得として、揺れ、停電、断水などに備えて1.自助(家具の固定、ガラスにシールを貼る、寝室に背の高い家具を置かない。)2.共助(近隣の人と協力して助け合う。)3.公助(3日後から)が考えられるが、自助と共助が特に大切だということ、またヘッドランプ、ランタン、ダンボールで作られたトイレ、目隠しのテントなどの準備をしておくなど便利な道具の紹介があった。また、自治会などの訓練で災害時の対応を体験しておくなど、30年以内に起こるといわれている南海トラフ大地震に常に備えて置く必要がある。
三角巾を使った実技では、たたみ三角巾の作り方、本結び、本結びの解き方を練習してから、肘や頭頂部、腕、足を捻挫したときの処置の方法を教わった。それぞれ仕上がりのチェックを受け巻き方のポイントなどの指導を受けた。実際に行ってみると出来そうでうまくできず何か変な仕上がりになる。それを例に正しい形に修正していただき要領をつかんでいった。。
AED(自動体外式除細動器)の実技では人形のジミー君の救命措置を装置の指示に従いながら行うことと心臓マッサージの方法やポイントを学んだ。また、心臓マッサージの練習用アッパ君を使って心臓マッサージの練習を行った。「もしもしカメよ」のリズムで行うが力加減や手のひらで押すコツがつかみにくく思うように音が出せず、納得するまで何度も挑戦する講座生の様子が見られた。
疑問点に対し沢山の質問が出され、お互いに考え込む場面もあり意見交換の楽しさを感じた。
今後の野外活動の備えとしてリュックには三角巾を準備しておきたい。 E,H,
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月 日 : 2月2日 (金)
場 所 : 富田林市彼方 (奥の谷)
参加人数 : 13名
活動内容 :
里山保全部会の活動舞台の(奥の谷)を運営している 富田林自然を守る会の「さともり」事業の一環で、本日「けがなどの応急処置に関する」講習会を受講しました。 講師は、一般社団法人 大阪IJの救急企画・コーディネーターの大浜誠一郎さん。大阪市消防署に35年以上勤務した消防局救急救命士で、正しい胸骨3Z圧迫(心臓マッサージ)、AEDの取扱要領等実践的な対応を分かりやすく説明して頂きました。 冬本番の2月例会、街中ではできない焚き火を起こして体を温めてスタート。
山組は、今月も山中に生える笹やシダの伐採作業と枯れ枝集め 。
畑組は、今春植え付ける作物の畑の畝づくり、菜の花とナンバネギを収穫しました。
メンバーの女性会員から朝から焼き上げたケーキの差し入れ。メンバー全員で美味しく頂きました。 彼女と40年前に出会っていればプロポーズしていたのに、あ~ 残念 ‼
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月日 :1月20日
行先 :岸和田 (蛸地蔵駅・天性寺・紀州街道・だんじり会館・岸和田城)
句会場:岸和田中央地区公民館 講座室
参加人数:14名(内 欠席投句1名)
兼題 :新年・悴む・竹馬・蝋梅
前夜より残る雨模様でしたが、蛸地蔵駅に集合した頃にはどうにか上がって
いてゆっくり吟行することができました。
だんじり会館・岸和田城ではボランティアガイドさんの丁寧な説明につい時間が
気になってしまう程で、熱心にまた楽しく話してくださいました。
駅前商店街を抜け、天性寺、紀州街道は風情があり、古を彷彿させる町並みでした。(U.T)
* * * * * * * * * * *
◇1月度会員兼題句
・注連飾り隣近所が気にかかる 尚文
・柏手二拍淑気満ちたり龍を呼び たけみつ
・寒日和ただそれだけの馳走かな 洋々志
・啾々と鬼も哭きをり凍つる能登 ゆき雄
・祝箸名を書く夫に傘寿くる みえこ
・顔見せぬ孫の名前も箸紙に 河笑流
・蝋梅や何故に淋しき色つけて 流以
・句座に入る寒紅きりと引き直し 都史子
・寒風に身じろぎもせず読経僧 ふじ乃
・蝋梅の匂ひ降り来る路地の角 楠子
・竹馬を斜めに倒し駆け比べ 万未知
・悴むやリードの先に犬二匹 佐都
・竹馬やがき大将に孫九人 行行子
・竹馬が屋根に眠りたボール取る 豊年
◇当日句
特選 ・寒日和千亀利の城の濠閑か 洋々志
佳作 ・冬空の八陣の庭白く映え 河笑流
・蛸地蔵の謂れの寺に懐手 都史子
実施日 : 1月24日(水)天候:曇り時々雪
行き先 : 金剛山・標高1125m
コース : 百ガ辻~寺谷ルート~葛木神社~頂上広場~文殊尾根ルート~百ガ辻
参加者 : 18名
今回のコースは、ランクA~Bのため参加者は少ない。金剛山山頂の雪は、前日までに解けてしまった。しかし、昨夜から今朝にかけての降雪で、登山路は、入口付近から白銀の世界になり、予定通り“雪の金剛山”を楽しむことができた。ただ、強烈な寒波のため、頂上付近の気温はー7℃と厳しい寒さで、頂上には長くいることは出来なかった。
金剛山は、奈良県と大阪府にまたがる山で、関西の登山人気ランキング1位である。頂上は奈良県になるが、大阪府に属する部分で最も高い部分(標高1056m)は、大阪府の他の山々より高く大阪府で最も高い山になる。金剛山は、1000回登山を目指すグループも多々あり、土日に限らず平日でも賑わっている。登山ルートは多くありその中で、今回の登りの寺谷ルート、下りの文殊尾根ルートはポピュラーなルートである。(Y.Y)
年月日 2024年 1月24日(水) 晴
講座名:植物が動く方法
講師: 長谷川 匡弘 先生
場所: 大阪市立自然史博物館
自然観察の中でも花や実や紅葉には心動かされるが、枯れて落葉した姿はあまり目を引かない。その時期に種子は様々な方法で散布(動く)される。種子や花粉がどのように動くのか学んだ。
自然史博物館の2F種子散布展示コーナーの説明から始まった。ケヤキは秋に下方の黄色い葉が落ちる、上方の茶色い葉のついた枝には種があり、強い北風が吹く時まで残っている。時には枝ごと400mも飛んでいくことがある。
植物の種類により動くことのメリットは違う。また動く方法は ①風で運ばれる ②水で運ばれる ③動物に運ばれる ④自分でどうにかする の4つある。
タンポポやケヤキなどは風に運ばれ、ドングリやエノコログサなどは動物に食べられたりくっついたりして運ばれる。アリに運ばれることも多く、種子に付いたエライオソームを食べるために巣穴に運ばれ、残った種子は巣の中で発芽する。ヤシの実やハマヒルガオなどは海流で運ばれ、フジなどは弾けたりツルを伸ばしたりして動く。
午後からは非常に寒い中、植物園に出て様々な種子を探し収集した。集めた種子を散布方法別に区分した。その後全員で講師の指導を得て散布方法の区分と植物名の同定を行った。成果物は①風散布16種 ②動物散布26種 ③水散布3種 ④自力散布1種 不明4種の合計50種、結構な種類を収集できた。
種子が動くことのメリットや運搬者の選定や運搬される方法など、そのシーンに合わせて様々な工夫がされ驚かされることが多く、その植物の営みはワンダーランドだった。(H.I)
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活動日 : 2024年1月17日(水) 天候 晴
探鳥地 : 淀川河川敷(長柄地区~城北地区)
参加者数 : 26名
観察種数 : 33種
昨日の冬空と寒さが嘘のような快晴。スタート地点の長柄橋付近は毛馬閘門工事のせいか昨年より一段とカモ・水鳥・小鳥が少ない。閘門付近では多くのムクドリを除けば数羽のホシハジロとオオバン、一羽のキンクロハジロと遠くに淀川本流の上を飛ぶユリカモメを確認するのみ。閘門を過ぎてようやく集団のヒドリカモ、キンクロハジロを見るが例年より鴨の種類も数も減らしている。 此処では今まで水辺の方しか眼がいかなかったのか初めて堤防上に「与謝蕪村の生誕地の碑・句碑」に気が付く。碑には「春風や 堤長うして 家遠し」と書かれていた。 堤防を降りて河川敷を水際まで近づくと遠く対岸に大集団のキンクロやユリカモメに混じってカンムリカイツブリを数羽確認。双眼鏡で見るにはちょっと厳しい距離だ。
赤川地区に入ると早速にモズ、ジョウビタキが、芝生には7~8羽の群れとなって餌食むヒバリを観察。 昨年と同じ場所にそれも複数のハッカチョウが現われ、肉眼でもじっくり観察できるほど近くの樹木に止まってくれるカメラサービス。 淀川ワンドではヒクイナとバンが同じ場所でかくれんぼのように姿の見え隠れを繰り返す。小枝の中にはアオジやメジロ、ウグイスが、そして圧倒的に多いヒドリガモ、オオバンと上空を何度も旋回するミサゴを観ながら上流へ・・・ 城北公園近くのワンドにアオサギ、カルガモ、ミコアイサを追加。
城北公園の池は水位が低く、その所為か鴨の姿がなくてユリカモメばかりが目につく。今年もいつもの場所でいつものカワセミは待っていてくれました。今回も出会えたことに一同大感激と一安心! ここではマガモ1ペアとコサギ2羽が加わり、穏やかな冬の日差しの中を早めの「鳥合わせ」となりました。(M.K、写真K.T)
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年月日 2024年 1月17日(水) 晴
講座名:ネイチャーフォト入門
講師: 阿倉 薫 先生
場所: 河内長野ラブリーホール
フィールドワークなどで自然を楽しむためのマクロ写真撮影入門講座。岩湧山の岩湧寺を中心に昆虫を中心とした写真や動画を撮影されてきた講師にデジタルカメラの知識や撮影時の工夫や注意点を学んだ。
まずスマホを使ってのマクロ撮影にチャレンジした。
実習① 「お札のNIPPONGINKOの文字を探してマクロ撮影」 →スマホで撮影するときは片手で持ち親指でシャッターを押す、もう片方の手でスマホを支える。安定するし格好もよい。
実習② 「教室の壁に色々な高さに張り付けられたビー玉を撮影」 →野草などの被写体は高い所か足元か暗いところなど状況は様々、姿勢や体の安定に注意。野外では体のブレを防ぐための工夫としてストック代わりに100均の伸縮突っ張り棒を使用、軽くて安くてよい。棒やカメラのストラップを伸ばしてカメラを安定させる。
デジタルカメラにある深度合成モードを活用すると被写体全体にピントが合った撮影ができる。セミのヒグラシ頭部のマクロ写真は2つの複眼とその単眼がはっきり確認できた。
手作りの照明を使って撮影した動画の「カタツムリが粘菌を捕食する」はすごくリアルで明るく鮮明だった。ひと昔はプロの領域だったが、市販カメラと工夫一つで撮影が誰でもできる。
実習③「午後からは会場近くの公園で被写体を探してマクロ撮影」→ヤツデやサザンカやスイセンなどをいろいろな角度から近接撮影した。
風景や野草の全体を撮影するだけでなく、マクロ撮影し細部に注目することで気づきが増え、草花や昆虫などに対しての理解が深まる。これからは工夫をしながらピントのあった写真撮影ができるように心がけよう。(H.I)
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月 日 : 1月12日 (金)
場 所 : 富田林市彼方 (奥の谷)
参加人数 : 9名
活動内容 :
本来第1金曜日の活動を正月ということで、1週繰り下げ1月12日に実施しましたが、9名と少し寂しいスタートになりました。
山組は、今月も山中に生える笹やシダの伐採作業と枯れ枝集め 。今回は山の傾斜は少々きつく、しっかり足を踏ん張っての作業です。富田林の自然を守る会の会員も一緒に活動、初参加の我々と同年代の方が身軽にバリバリ活動され感服。
畑組は、先月植え付けた玉葱、ナンバネギ、春菊、ニンニク等の世話を寒さに負けずやりました。 大きく育った水菜と大阪の繫華街難波で植えられていたというナンバネギのおみやげを手にして解散。
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年月日:2024年1月10日(水)曇、雨
講座名:春の里山観察と七草粥つくり
講師:田淵武夫 富田林の自然を守る会代表
場所:奥の谷
2024年初の野外活動はあいにくの雨天であったが予定を変更することなく楽しい一日となった。
最初に大阪シニア自然カレッジ代表から年頭の挨拶があり講座がスタートした。春の七草、芹(せり)、薺(なずな)、御行(おぎょう、ハハコグサ)、繁縷(はこべら)、仏の座(ほとけのざ、コオニタビラコ)、菘(すずな、カブ)、蘿蔔(すずしろ、ダイコン)について写真を見ながら説明を受けた後、市販の「春の七草セット」で栽培された七草を観察した。(七草すべてを野外で見られないので参考に。)
次に竹についての講義。里山管理をすることにより植生を保持しなければ荒れ果てた竹林によって土地が侵食されるという現状を改めて理解した。中国から日本に竹が伝わった由来や竹の種類や特徴など興味深い話題、竹材として利用する場合に切る時期や絶やしたい時に切る時期など、参考になる話もあった。
野外観察の前に全員でお粥と焼き芋の下ごしらえを済ませ、火の番や調理をスタッフにお願いした。
雨の中ではあったが寒い冬の時期ならではの野草のロゼットや枯れたチガヤの草むらなど、里山管理された自然の中で懐かしさを感じる散策ができた。
里山観察から戻ると、七草粥は見事に炊きあがり焼き芋も立派に焼けてかまどの中に並んでいた。
熱々の七草粥を何度もおかわりし、お漬物や梅干しなど分け合ってお釜の中はすっかり空になった。焼き芋もほっくり甘く焼き上がりみんな笑顔で和気あいあいのお昼を楽しんだ。
最後は、竹細工。竹の種類や竹を切る道具の説明を受けて思い思いに花入れやペン立て、カップを作り焚き火で熱を加えては布で磨いて作品を作り上げることができた。 E,H,
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実施日:12月23日(土)天候:晴時々曇
行き先:二上山 銀峰・雄岳・雌岳
コース:二上山駅~銀峰~出逢いの広場~雄岳~雌岳~岩屋峠~当麻寺駅
参加者:19名
冬本番の寒い日、二上山の銀峰コースを辿り、銀峰・雄岳・雌岳に登った。二上山駅を出発し、近くの春日神社でコース説明・準備体操を実施。上ノ池横登山口からしばらく行くと銀峰コース分岐があり、落葉びっしりの山道を45分登ると銀峰山頂(396m)に到着。しかし山頂は、標識のみで狭く展望なし。この後雄岳に向かい、急坂を20分登ると「出逢いの広場」に到着。風があって寒い中で昼食をとった。
昼食後5分で雄岳山頂(517m)に着き、大津皇子の墓などを見学。さらに馬の背を経て雌岳に向かい、山頂から金剛・葛城山などの眺望を楽しんだ。下山は、岩屋峠、祐泉寺を経て当麻寺駅に向かった。(T.T)
テーマ : 小鳥たちの混群を観察しよう
実施日 : 2023年12月18日 (月)
観察場所 : 大泉緑地公園
参加人数 : 11名
繫殖期を終えた秋から冬にかけて、野鳥たちは群れになることが多い。特に、複数種で作られる群れを混群と呼ぶ。代表的なものとして、シジュウカラ科のシジュウカラやヤマガラなどの群れにエナガ(エナガ科)やコゲラ(キツツキ科)、メジロ(メジロ科)などが加わる。なぜ群れるのか?食べ物を得るためもあるが、より重要なのは身を守るためである。数が増えれば、より多くの目と耳で周囲を警戒できる。また、天敵を見つけた際に発する警戒声は、異なる種でもよく似ており、混群の中で危険を知らせる共通言語として役立つ。
大泉池に到着すると早速、手すりに群がるユリカモメが目に飛び込む。その数、実に30羽以上。水面から目を移していくと、ヒドリガモの群れやアオサギ、カワウ、カイツブリなどが観察できた。水流の林では、地面や低い枝にシジュウカラ、スズメたちが飛び交い、木の葉にまぎれてメジロ、さらに目線を上げるとアキニレの実をついばむアトリの混群を観察できた。大芝生広場の脇の林では、エナガ、メジロ、シジュウカラに加えてコゲラの混群も観られた。大芝生広場での昼食中、上空で2羽のコウノトリが優雅に舞うのを偶然発見。 滅多に会えないゲストに一同感激。思わず箸を止めてしばらく見入っていた。
昼食後は頭泉池に移動。スズメの群れやカモ類、カワセミを、湿地の木道では、オオバン、バンの若鳥、カルガモ、モズなどを観察した。メタセコイアの梢に、カワラヒワとシジュウカラの混群が飛来。おまけにカラスに追われるチョウゲンボウが出現してびっくり。今回は参加人数も少なく、混群に出会えるか不安もあったものの、天候に恵まれ、さらには思わぬ出会いもあり満足できる部会となった。(K. I )
活動日 : 2023年12月20日(水) 晴れ
探鳥地 : 百舌鳥古墳群
参加者 : 29名
観察種数 : 34種
百舌鳥八幡駅近くの小さな芦ケ池には、今年も溢れんばかりのカモが羽根を休めていた。ヒドリガモ、ヨシガモ、ハシビロガモ、マガモの4種が混じりあって仲良く泳いでいるのを見るのはバードウォッチャーとして楽しい限りだ。 百舌鳥八幡神社近くの光明院の柿の木には今年も次々にとメジロがやってきた。 御廟山(ニサンザイ)古墳の堀ではマガモ、カルガモ、オカヨシガモ、コガモ、キンクロハジロのカモ類に混じってバン、カイツブリ、オオバンの水鳥が加わり賑やかなこと。ここではアオサギやダイサギもよく見かける常連組だ。 次の「いたすけ古墳」では、小鳥が寄りつく術がない程すっかり全山丸裸に刈り込まれていた。これでは常留していたカワセミが居残るのも無理というもの。こうすることが世界遺産?なんて声も!
堺緑化センターで昼食をとり午後は大仙公園の内へ、公園内は彼方此方と小鳥の好きな木の実が残っているがスズメ以外、小鳥の姿はなく静かだ。 それでもようやくハゼノキの実に数羽のシジュウカラを見つけ安堵する。かってこの公園で多く見かけた小鳥たちはどこに行ってしまったのだろう? 公園での下草の刈り込み過ぎも気になる。
次に上石津ミサンザイ古墳(履中天皇陵古墳)に移動。 観察台からは堀の水面はカイツブリを除いて水鳥の影がなく、さらに堀に沿って右奥へと歩を進める。 途中ハイタカが我々の頭上に、そして松の木に集まる数羽のビンズイに「初めて見た」と大勢の歓声があがる。 古墳、中ほどのいつもの観察スポットからは、やはりいました樹の陰に複数のオシドリがそしてミコアイサやホシハジロ、マガモ、水鳥が次々と列となって目の前を通り過ぎる。始めは種毎に行動していたが、そのうちに多種のカモと水鳥が仲良く一つの固まりとなって、水鳥たちの楽園の世界を見せてくれた。 おまけに対岸には食餌するミサゴが。 それら鳥たちのショウに暫く全員釘付け!・・・・・ そして皆が充分満足した後に「鳥合わせ」となり解散となった。 帰り道でのコゲラの声が加わり観察週数は34種と今年一番の数に・・・。(M.K 写真K.T)
年月日 : 2023年 12月 20日(水) 晴れ、曇り
講座名 : 環境施設見学
講 師 : 施設担当者
場 所 : 舞洲スラッジセンター(大阪市建設局)
舞洲工場(大阪広域環境施設組合)
誰もが一度は「あれ、何?」と不思議に思ったのではないだろうか。湾岸線から見えるカラフルでユニークな建物。今回はその舞洲スラッジセンター(下水汚泥処理施設)と舞洲工場(ゴミ焼却施設)を見学した。どちらもオーストリアの芸術家フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー氏デザインによるもので、日本ではキッズプラザ大阪や赤坂の21世紀カウントダウン時計のデザインも手掛けたとか。自然との調和を意識して曲線を多用し、緑に囲まれた唯一無二のユニークなデザインである。その建物の中で、私たちの日々の生活に大きくかかわる下水汚泥処理とゴミ焼却が、最新の技術でより安全に自然環境を配慮して効率的に行われている。さらにエネルギーを生み出し、有効利用できる資材を作るなど考えられているとか。どちらの施設も担当者の方が親切に、また楽しく飽きることなく案内してくださった。
舞島スラッジセンターではまず建物を支える67本の柱が森の木をイメージしているとか。また、下水処理後の汚泥から、さらに汚泥ケーキと水に分ける実験や処理した灰をAIにより運び移動する可愛い車も見られ楽しかった。
舞島工場では子供達も楽しく学習できるように各階工夫されていた。その中で大きなクレーンでゴミをつかむ様子や畳やベッド、自転車など粗大ごみが次々に運び込まれ処理されていく様子に驚いた。また、どんなに機械化が進み、AIで管理するとはいえ、機械についた灰や汚れをきれいにするのはやはり人の手。また摩耗する機械を再活用できるように手を入れるのはやはり人なのだと、働いている職員の方を見て感じた。
日々私たちが当たり前のように出している生活排水や生活ごみ、また粗大ごみなどについて考えなければならないと実感。環境施設で、フル稼働で処理してくれている人たちがいるのだということを忘れてはいけないと思った。 K.T
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実施日:2023年12月14日(木)晴れ
行き先:高安山・信貴山 朝護孫子寺
参加者:20名
朝、天気予報によると12月としては異常なくらいの18℃と言
駅展望台より、大阪府側眺望する。快晴の為「アベノハルカス」が
昼食後、本堂にお参り行く途中で「招福大寅」のお出迎え。本堂高舞台から奈良県側眺望も絶景又、本堂「戒壇めぐり」にも挑戦し約10分間の「闇の世界」を体験。帰路は、ケーブル廃線跡を行き「近鉄生駒線信貴山下駅」にて解散 (S.U)
月 日 : 12月1日 (金)
場 所 : 富田林市彼方 (奥の谷)
参加人数 : 16名
活動内容 :
12月1日冬のスタート。作業開始時パラリとしぐれ空から冬のご挨拶。何の、なんの。奥の谷は町中ではできない焚き火ができる所。作業開始前、焚火で暖をとっておりました。
山組は、今月もこの数ヶ月続く山中に生える笹やシダの伐採作業と枯れ枝集めのスタート 。富田林の自然を守る会の会員も一緒に活動し、予定の作業はほぼ順調に進みました。
畑組は、11月に植え付けた玉葱、ナンバネギ、春菊、絹さやの肥料やり等の世話。どでかく育った里芋を掘り起こし、根っ子についている土落とし。さらにミズナの収穫。さらに順調に生育しているわけぎ、ナンバネギ、にんにく世話。そして参加者におみやげの里芋、ミズナの仕分け作業と大活躍の年末になりました。
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年月日 2023年12月13日(水) 晴れ
講座名:野鳥観察①
講師:上村 賢先生(日本野鳥の会 大阪支部 企画グループ)・泉谷 一弘先生
場所:喜志駅~(農耕地)~レインボーホール~粟ヶ池~石川左岸・右岸~寺内町~富田林駅
12月とは思えないような良い天気に恵まれ、さらに上村先生曰く、こんなにたくさんの野鳥に出会えるとは予想外。超ラッキーだったようだ。集合の喜志駅で野鳥ミニ図鑑を頂き、コースの説明を聞き、いざ出発。最初の観察場所、農耕地では、ハクセキレイ、アオサギ、ヒバリ、モズ(雄)、チョウゲンボウ、タヒバリ、モズ(雌)を観察。ハクセキレイはかの古事記ではイシタタキと言われているとか。確かに尾を上下に動かしながら移動する姿は石をたたいているようで可愛い。またチョウゲンボウもよほどお気に入りなのか、飛び立っても必ず同じ家の屋根の同じ場所に戻ってくる。おかげでその姿を望遠鏡でじっくり観察することができた。羽の色や顔の模様の可愛いこと。モズもしっかり観察できた。
次はレインボーホールに向けて移動。ドバト、ツグミ、スズメを観察。スズメはふっくら可愛い冬姿に。スズメに似た野鳥は多く、なかなか見分けがつかない。野鳥を知るには、まずスズメをじっくり観察してスズメを知ることから。「これはスズメではない」と判れば、違いが判るとか。同じことが猛禽類でもいえる。まずはトビについて大きさ、羽の形、色を知ることからだと。なるほど。
次に粟ヶ池での観察。初めにマガモだと思っていたら、なんとアヒルだと。頭の中に?がいっぱいになった。微妙なくちばしの色の違いとアヒルの方が少し大きい?しかもマガモとアヒルが仲良く群れで行動している?これはなかなか見分けが難しい。粟ヶ池でも多くの野鳥を観察できた。アヒルは野鳥ではないので、それ以外でマガモ、カルガモ、コガモ、ハシビロガモ、ヒドリガモ、カワセミ、ダイサギ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワウ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、クサシギ、そして超々珍しいセイタカシギ。細くて長い脚に丸い体が印象的。
次に石川の左岸右岸。ここでも、オオバン、カイツブリ、ヒドリガモ、オカヨシガモ、キンクロハジロ、イソシギ、カワラヒワ、カワセミ、モズ、カワセミ、ダイサギ、アオサギ、キジ、タシギ、アオジ(声だけ)など全部で30種を超える野鳥を観察できた。
最後に大阪府唯一の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている富田林寺内町を案内してもらいつつ、富田林駅に到着、解散となった。なんとも贅沢なオマケ付きの野鳥観察だった。有難うございました。(写真はOBのSさんの提供、有難うございます。) K.T
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実施日:2023年11月27日(月) 曇り
場 所: 大阪府立少年自然の家(貝塚市)
参加者:10名
今回の部会は、貝塚市にある大阪府立少年自然の家で参加者もほぼ初めての【ツリーイング】体験です。ツリーイングとは、安全で楽しい木登りの呼び名で「・木に登る・木から学ぶ・お互いを共有する」三つのIngを表しているとのこと。今回アクセスが不便なこともあり、車の乗り合いで会場のフィールドに到着。
インストラクターさんに指導を受けながら、ツリーイングギアの、ハーネス、カラビナ、ロープ、ロープの入れ物、スリーブ、ヘルメットを装着するのですが、なかなか難しくほぼ全員がインストラクターさんにお任せでした。ロープの結び方、足掛けの作り方など教えてもらいさっそくに対象の15mぐらいのクスノキに取りつきましたがなかなか難しい、始めの10分間位は皆戸惑っていましたが、要領を覚えた方からだんだんに高く登れるようになっていき、てっぺんまで登った方たちも数名。一度地上へ降りて再度挑戦し最高点まで登った強もの女子も出てきました。楽しいけどお疲れ様の体験でした。昼食後の午後は地図を片手にポイントを探すや【クイズラリー】で森山の中を歩き回りました。お疲れ様でした。(hiro)
月 日 : 12月6日(水)
場 所 : 泉ヶ丘公園・大蓮公園(堺市)
参加者 : 29名
朝から日差しが眩しいほどの好天気。風もなく絶好の小春日和だ。泉ヶ丘駅近くのビッグバン館の南側に位置する泉ヶ丘公園(旧展望台跡)から観察は始まった。ここは開発前の里山が今だ残っている貴重な場所だ。しかしそれも近くに遊園地へと変わる計画があり、今の姿は今年が最後かもしれない。 展望台跡への階段道両側は60年近く前に植栽されたウバメガシが続く。アラカシ、コナラ、クヌギ、ウリハダカエデ、クロマツ、ヤブツバキ、クスノキ、マテバシイ、ネムノキ、アカメガシワ等に混じって鳥が運んできたと思われる外来種のニセアカシア、トウネズミモチ、ナンキンハゼ、トベラ等が顔を見せる。花の少ないこの時期の花として知られるハマヒサカキとヒイラギの花を確認。ハマヒサキの花は都市ガスの臭いがするといわれ、皆さん一応納得(納得しない人も)。
茶山台緑道入口付近では満艦飾のカナメモチの赤い実とトウカエデの紅葉が見事だ。緑道はきれいに管理されていて樹木も観察しやすい。アキニレ、モミジバフウ、イロハモミジ、ネジキ、ハンノキ、ドウダンツツジ、イタヤカエデ、ユリノキ等の紅葉・黄葉をゆっくり鑑賞。多いのは実をいっぱい付けたトウネズミモチとドングリの実を付けたシラカシ。
大蓮公園への緑道はヒマラヤシーダーやメタセコイアの大木が続く。公園入口ではナンキンハゼの紅葉がお出迎え。そして赤い実で飾るクロガネモチと灰色の実のトウネズミモチそしてハマヒサカキの植え込みが暫く続く。 公園内の芝生で昼食後は植栽図マップを手にして公園を一回り。 この公園は泉北ニュータウン開発の最初のころに作られたのもので、ユキヤナギ、レンギョウ、アベリア、カナメモチ、ピラカンサ、プリペット、クチナシ等が公園低木として多く植えられたが、今ではその数を減らし、フィリフィラオーレラ(オウゴンヒヨクヒバ)等に変わっている。また、高木ではモリシマアカシア、ニセアカシア、ナンキンハゼは枯れたのか、伐採されたのかほとんど残っていなく、マップに載っていないナラカシワを見つける。エノキとムクノキ、ネズミモチとトウネズミモチの葉の見分け方、モチノキとクロガネモチの実の付き方の違い、イロハモミジとヤマモミジの葉の烈の違い、よく似たシャリンバイとトベラの葉・実を隣同士に見比べながら違いを確認する。
樹木の紅葉には少し遅すぎたが、天候に恵まれ充分した1日となった。(M.K 写真Y.M)
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日 時 : 2023年11月27日(月)
場 所 : 新檜尾公園~光明池
参加人数 : 13名
今回は今年最後の部会と云う事もあり、主に樹々の変化を見ながら新檜尾公園から光明池までコース全域を歩く事にする。
公園のイスノキ(ヒョンノキ)はゴツゴツした大きな虫えいを沢山ぶら下げていた。春分の頃には鮮やか赤色の花が咲くそうだ。 針葉樹だが落葉するラクウショウ(落羽松)とメタセコイア(曙杉)は良く似ているように思うが落葉や実を見ると違いがはっきり解る。ラクウショウは互生。メタセコイアは対生で側枝ごと落葉する。落葉後も軸の緑色が残るので美しい。枝先に垂れ下がっているのは雄花のつぼみと判明。2~4月に花らしくない花が咲くとあるので気を付けておきたい。また若葉は甘味があって美味しいとも書かれていた。メタセコイアは一度絶滅したと思われていた植物だが1946年中国で大木が再発見され、生きている植物化石と呼ばれている。日本でも株化石が見つかっていて、現在日本各地に育っているのは1950年にアメリカから送られた苗木100本が元だそうでその成長ぶりに驚く。第1号は昭和天皇に献上され、愛でた陛下は昭和62年の歌会始に「わが国のたちなほり来(こ)し年々にあけぼのすぎの木はのびにけり」と詠まれたと云う。
公園からもみじ谷と呼ばれている所に寄り道。モミジの赤、橙、黄色の紅葉が青いままの緑に映えて何とも美しい。コースにはモミジの木が少ないので案内して頂いて感謝。 続いて花芽を沢山付けたコブシやムクロジの黄葉、此処では控えめな紅葉のニシキギ等を見ながら甲斐田川沿いへと進む。
黒い実を付けたスイカズラ(花期は4・5月)の細い蔓には毛が密生、冬の厚めになった葉は少し裏に巻く。 エゴノキの実は薄緑色の果皮は破けて黒っぽい種子が露出していた。 タニウツギは細長い実と共にまだ桃色の花を付けていた。 キリは実と薄茶色の毛に覆われたような変わった花芽を付けている。 小さいが甘酸っぱくて美味しいアキグミの実は手の届く所には残っておらず残念。 イボタノキも思ったより大きな黒い実を付けていた。 繊細な花や葉のネムノキは今は大きな豆果をぶら下げている。 トウネズミモチの実はたわわで美味しそうにすら見える。 ナンキンハゼは紅葉に白い実。 ヌルデの紅葉も美しいが小さな実を口に入れ皆さん「しょっぱ!」 アキニレの色の変化は赤から緑まで賑やか、実はアーモンド味がすると云うが解らなかった。他にアカメガシワ、イヌビワ等の黄葉。カナメモチ等の赤い実。アラカシ、シラカシ、 クヌギ等のドングリを観察。
草本ではまだ咲いているヒメジョオン、ノゲシ、オニタビラコ、ヤナギタデ(蕾)などを見る。晩秋を充分楽しんだ一日であった。(文・写真 Y.M)
年月日:2023年12月6日(水)晴れ
講座名:化石入門
講師:濱塚博先生 きしわだ自然資料館アドバイザー
場所:岸和田市立中央地区公民館 きしわだ自然資料館
午前は公民館で座学。最初に大阪とその周辺の第4紀地質図を見ながら和泉山脈、生駒山の斑レイ岩、二上山の火山岩、金剛山の花崗岩、上町台地、千里丘陵などの色付された地質の説明を受けた。地質の違いから地形がわかるという。和泉山脈からは貝の化石が出たことから昔海だったことがわかる。
化石から何がわかるか。化石の出た場所を調べることにより当時の地層、年代や生物がどのように進化してきたかを知ることができる。
大阪では1964年に大阪大学の工事現場でマチカネワニの化石が発見された。1994年には岸和田市の水道工事現場で500万年前のキシワダワニの化石が発見された。和泉山脈では6600万年前のモササウルスの下顎の化石が見つかった。
地質年代表は地球の歴史を刻む時計だという。この見方を教わり138億年前に宇宙が始まり38億年前には生物の起源、古生代カンブリア紀には生物が一気に発展しジュラ紀は恐竜の時代となったが6600年前に巨大隕石の衝突により恐竜は絶滅し小さな生き物が生き残ったことを学んだ。
宇宙探査機による小惑星の岩石の分析や化石の放射性同位体の量の測定により次々と新しい知見が報告されているという。
話題が豊富で話し好きの講師の話は尽きなかったが、化石のレプリカ作製は事前に準備万端整えていただき講座生は楽しんで作業できた。石膏が固まる間には講義を続けていただき効率良くお昼前には完成した。
午後は、きしわだ自然資料館に移動し2階の展示室で解説を受けた。チリメンモンスターから始まりキシワダワニ、モササウルス、ナウマンゾウなどの展示をゆっくりと時間をかけて見ることができた。
講師の博識とパワーに圧倒された一日となった。E.H
テーマ :植物の紅葉は何のため?!
開催日 :2023年11月20日
場 所 :錦織公園(富田林市)
参加人数:14名
暑い日が続き、進まなかった紅葉も、ここ数日の冷え込みで、いっきに美しい彩りを見せるようになった。公園に入るとすぐに、大きなケヤキの黄葉が、さらに遠くには緑、黄、赤のグラデーションを示すモミジが美しい。なぜ落葉樹は秋には紅葉し、落葉するのだろう?葉の緑はクロロフィルを含む葉緑体による。太陽を浴びて光合成をし、二酸化炭素と水からグルコースと酸素を作る。
秋。日照時間の短縮、気温の低下は、光合成効率の低下をもたらす。葉は老化し植物生存に不利なため葉を落とす準備を開始。まずは再利用できる物質の回収を行う。クロロフィルを分解し、冬芽や根などの器官に運ぶ。これらを翌年の資源として貯蔵し、成長のために利用。さらに葉柄付け根に離層を形成し、葉と枝を結ぶ管を遮断。物質の流通を遮断する。結果、葉の細胞の液胞には老廃物と共にグルコースが蓄積する。
(参考:https://buna.info/article/1929/)
葉が赤くなるのはアントシアニン
離層の形成に伴い葉にグルコースが蓄積→このグルコースがアントシアニンの前駆体に結合するとアントシアニンは完成する。抗酸化作用や、活性酸素の生成の抑制といった働きがある。
黄色の葉:カロチノイド
黄色の正体は、カロチノイドという色素。もともと緑色の葉にもカロチノイドはあるが、クロロフィル量が圧倒的に多く、カロチノイドの黄色はクロロフィルの緑色に隠され、葉は緑色に見える。しかし秋、葉の老化に伴いクロロフィルが速やかに分解。隠れていたカロチイドの黄色が目立つようになる。カロチノイドは強い抗酸化作用を持つ。イチョウの葉は黄葉から紅葉への変化を示さない。このような葉はは遺伝子にアントシアニンを作る仕組みを持たないのかもしれない。
茶褐色になる葉
葉の中のクロロフィルの分解と共にタンニンの仲間が増え、茶色になる。タンニンは紫外線を吸収し、細胞内のタンパクや核酸などを紫外線から保護。
紅葉する木を観察すると、一本の木の中でもきれいに紅葉する葉や、黄色そして緑の葉などのグラデーションがある。何故・・・?アントシアニン産生には日光が大事らしい。重なり合った葉で葉の色を観察した。ヤマボウシの葉である。重なり部分に合わせて、明瞭な境界が見られる。上の葉の陰になった下葉の部分は黄色。十分に陽を浴びた部分は紅葉。陽の当たり具合によってアントシアニン産生が影響を受けることがわかった。
加えてもう一つ、錦織公園で紅葉を観察したい植物があった。2019年3月いのちの営み探検部会で出会った食虫植物コモウセンゴケ。大阪では準絶滅危惧種。今も無事に生きてるだろうか。きれいな紅葉を見せてくれるだろうか。・・・あった!! 美しい紅葉とは言えなかったが、しっかりとこの公園に根を下ろしていた。(A.F)
ヤマボウシの葉。アントシアニンの形成には日光が必要。葉で日光を遮られた下の葉は赤くならない。上の葉の輪郭と、相似形で下の葉の赤と黄の境界が現れる(黒の縁取り)
右下:被さる上の葉を除いた。上葉で隠れていた部分が明瞭に黄。
月 日:R5年11月25日
場 所:柏原市 柏原市立歴史資料館・横穴公園及び大和川河原(国豊橋近傍)
参加者:21人
活動内容:
寒波襲来と思いきや、ぽかぽかの小春日和。今年最後の部会活動に21名がJR高井田駅に集合。午前は歴史資料館と高井田横穴公園の横穴古墳の見学、午後は大和川河原(国豊橋近傍)の石ころ観察である。歴史資料館で縄文・弥生の土器や石器、古墳時代の埴輪や装飾品、江戸時代の大和川の付け替え工事関連資料などの展示を見た後、学芸員の越智さんと横穴古墳の見学に公園内を歩く。古墳造営の文化的・時代的背景や大正期の横穴墓発見の経緯などの説明を耳に、200基以上ある日本最大級の横穴墓群の中の数か所に実際に入って見学し、遠い昔の古墳時代に思いを馳せた。
午後は地質学入門である。佐藤先生から横穴古墳の岩盤(凝灰岩)や公園入口近くの広場にある置き石(花崗岩)についての説明を受けた後、大和川にかかる国豊橋まで移動し、河原の石ころ観察を行った。朝とはうって変わり、河原は強風の荒れ模様ではあったが、思い思いの石を拾い集め、先生に鑑定をお願いした。
今日も多くを学んだが、ポイントを整理すると:
● 高井田古墳の岩盤は凝灰岩である。これは約1500万年前の大峰山・大台ケ原付近で起きた大規模なカルデラ噴火に由来するもので、室生火砕流堆積物と同じものである。当初はドンズルボーと同じように二上山の噴火に伴うものと思われていたが、岩質に違いがある。また、ドンズルボーの凝灰岩が幾層にも重なっているのに対し、高井田ではそのような層は見られない。即ち、1回の噴火で100mを超える堆積物ができたことを意味し、当時のカルデラ噴火の規模の大きさを物語っている。
● 公園入り口近くの広場に10数個ある大きな置石は古代の寺院(太平寺)の庭園の石を移設したものである。岩石の多くは花崗岩であるが、よく見ると縞状の模様の片麻岩に重なっているのが分かる。領家帯花崗岩と領家帯変成岩類が大阪平野の基盤岩であるが、地質年代的には約1億年前に変成岩(主に片麻岩)が高熱により形成された後、約8000万年前に花崗岩質のマグマが下から上昇・貫入したため両者が入り交ざった形になっている。花崗岩と片麻岩の両方がみられる理由である。
● 河原で集めた石ころは花崗岩、閃緑岩、斑レイ岩、流紋岩、安山岩(サヌカイト・サヌキトイドを含む)、砂岩、チャート、片麻岩、石英と鑑定され、5月に行った少し上流の亀の瀬での鑑定結果とほぼ同じであった。同じ大和川でも石ころの大きさや形は少し小さく、丸みを帯びているように思われた。今回は安山岩の他に片麻岩が多く採取されたが、縞状の模様やキラキラ輝いて見える粒子(黒雲母)が目を惹いたためか。(I.S.)
実施日 : 11月22日(水)天候:晴
行き先 : 天王山・標高270m
コース : 大山崎駅~宝積寺~酒解神社~天王山~十方山~大山崎駅
参加者 : 27名
このコースは、5月に企画したが、雨で流れた。今日は、11月末にしては暖かく素晴らしい天候に恵まれた。大山崎駅を出て、JRを横切り、宝積寺でコース説明と体操をする。周りの木々が紅葉し、きれいだ。寺の横から参詣道のような登山道を登っていくと酒解神社に着く。ここから少しの距離で天王山の山頂に着く。山頂で早い昼食をとる。山頂を出発しポンポン山への縦走路を進む。サントリー山分岐を越え、十方山分岐で、尾根から外れ、麓側に降りる。少し、降りて登り返したら十方山だ。十方山頂上は、狭く、展望はよくない。少し下ると展望が開ける。さらに下ると、美しい竹林の間の道となる。やがて、名神高速の上に出る。水無瀬の滝を見て、名神の下をくぐり、大山崎駅に向かう。(Y.Y)
年月日 2023年11月22日(水) 快晴
講座名:紅葉と冬芽の観察
講師: 栗谷 至 先生
(大阪自然環境保全協会理事)
場所: 和泉シティプラザ・宮の上公園
紅葉と冬芽の知識を得て、午後から泉北高速線和泉中央駅から桃山学院大学のある宮の上公園までの約2㎞を樹木の紅葉や冬芽の解説を受けながら歩いた。
「大阪にあってもコナラです」などと少し脱線気味な紅葉と冬芽の座学を受けた。紅葉には紅葉・黄葉・褐葉と3種あり、いろいろな色素ができたり、葉緑素が分解されたりで違いが生まれる。紅葉の3大要素は①日光②低温③温度差であり、年や場所や枝のついた箇所によって差がある。冬芽には「花芽」と「葉芽」と「混芽」の3種類あり、葉が落ちる冬の時期に目立って枝先にみられると教わった。
午後は晴天のなか、歩き出してすぐヤマモモにからみついたクズの除き方(根元をきる)。続いてマンション前のシマトネリコは奇数回羽状複葉で種のつき方も造りも同様だと確認した。10分ほど歩いた歩道橋の上から見事な黄色に色づいたメタセコイヤに見とれながらその話を聞き、クヌギとクリの葉の違い、シラカシとアラカシの違いなどについてなど次々と話は続く。公園にいつたどり着くのか心配になってきた。
宮の上公園ではケヤキの種子の付いた枝先を飛ばしたり、サクラの枝先の冬芽と芽鱗痕から樹齢を想像したり、サクラの落ち葉から香りを楽しむ方法を聞いたり色々と楽しい話があった。最後に紅葉したイロハモミジとその翼果の見事な様子を見て観察を終えた。
見逃してしまう街の風景の中にも、足を止めて見つめてみると気づかなかったものが多くあることを知った。サクラの冬芽を見ながら春に咲く花や緑葉に覆われる姿や季節を思い、ホッコリとした暖かな一日だった。(H.I)
*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。
実施日 : 2023年11月14日(火) 晴れ
場 所 : 光明池野鳥の森公園
参加人数 : 14名
活動内容 :
光明池野鳥の森公園の広場に到着した時、飛び交うトンボの姿もなく 虫の声も聞こえず、「はて!昆虫はいるのだろうか?」と脳裏に一抹の不安が過りました。ゆっくり、草原を歩くと、バッタ類がびっくりしたように飛び出したり跳びはねたり、広場がのはらうたのようになりました。「いるいる、バッタが」の声に網を持ち出し、早速、昆虫探しに。陽射しが良くなると、わずかながら、チョウもトンボも姿を現し、網を掲げて追いかける、いつもの姿。バッタ類が主ですが、期待以上に採集が出来、昆虫と図鑑を照らし合わせながら、模様や色などの違いを見つけ、同定を行い、その間の昆虫談義も楽しい一時でした。同定作業終了後、皆さんで晩秋の光明池のほとりを散策、前日の冷え込みから一転して、小春日和の中、有意義な昆虫観察が出来たように思います。
観察記録 全34匹(*昆虫外1匹)
【 チョウ目(10匹)】 キタキチョウ ツマグロヒョウモン(オス・メス) モンシロチョウ キタテハ ヤマトシジミ ベニシジミ ヒメシロノメイガ エビガラスズメ ナンキンキノカワガ(幼虫)
【 トンボ目 (1匹) 】 ナツアカネ
【 バッタ目(14匹)】 アオマツムシ(メス) タカネヒナバッタ セグロイナゴ ショウリョウバッタ マダラバッタ(オス・緑) マダラバッタ(メス) ツチイナゴ コバネイナゴ トノサマバッタ クルマバッタモドキ ササキリモドキ ホシササキリ クルマバッタ エンマコオロギ(死骸)
【 カマキリ目(1匹)】 ハラビロカマキリ
【 コウチュウ目(4匹)】 ナミテントウ クチキムシ オオユミアシゴミムシダマシ クワガタ?(幼虫)
【 カメムシ目(1匹)】 ヨコヅナサシガメ
【 ゴキブリ目(2匹)】 アマミモリゴキブリ(幼虫) ヒメクロゴキブリ(幼虫)
【 昆虫外 】 ワラジムシ亜目(1匹)マルムシ
太字は写真を添付しています。
12月・1月・2月は休止します。3月はJT生命誌研究館(高槻市)・高槻自然博物館(高槻市)の見学を予定しています。詳細は後日、2月中頃、連絡させていただきます。 11月担当 K・H