吟行部会の9月活動報告

開催日 : 令和5年9月16日(土)

行き先 : 紀の川市「道の駅 青洲の里」(旧名手宿本陣、春林軒、フラワーヒルミュージアム)

参加者 : 14人(ほかに欠席投句2人)

残暑どころか、酷暑、猛暑、溽暑、いや炎暑――。JR名手駅から会場まで、往復、汗びっしょりの「死の行軍」。  「前もって、季語『秋涼し』を使って当日句を作っていたのに、作り直す羽目に。トホホ」と某参加者。  当日句をあらかじめ作ったらダメという教訓になったことでしょう。帰りのJRの車内が天国でした。(Y,W)

兼題:夜長 墓参 生身魂 秋刀魚

会員代表句

高齢者夜長にすべき事もなし  尚文

祖母しやがみ七輪の網秋刀魚焼く  ゆう一

熟柿落つ廃屋赤く染めにけり  たけみつ 

赤とんぼ村にも昭和が消えてゆく  洋々志

彼の人と黙分け合ふて花野ゆく  まさこ

墓石の消えたる横の墓洗ふ  ゆき雄

遠き日を手繰り寄せるや墓参  みえこ

優勝の熱気持ち込む秋の朝  河笑流 

鰻なら喉を通ると生身魂  流以

ちゃん付けで呼ばるるはなき墓参かな  都史子

捨てる本また書架に置く夜長かな  ふじ乃

本堂の読経微かに墓参り  楠子

司馬遼の余談ばかりの夜長かな  万未知

長き夜やおむつの老犬すやすやと  佐都

さまざまの老いの姿や秋刀魚焼く  行行子

生身魂頑固飛ばして笑ひけり  福老

当日句

特選 魁の医聖尋ねて秋暑し  ふじ乃

入選 秋暑し名手本陣の抜ける空  河笑

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青洲の里