17期生の4月24日講座報告

年月日  2024年 4月24日(水曜日) くもり 時々 晴れ間

講座名: 植物入門(草本)

講 師: 大阪自然環境保全協会 木村 進 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

 午後から天候は悪化傾向との予報で、開講するとすぐに先生お手製の(日本の植物学の父 牧野冨太郎作成のような)とても詳しく書かれている《春~初夏の野草ミニ図鑑》を手にフィールドへ。 タンポポ研究で有名な木村先生、タンポポの講義を中心に身近に咲いている植物全般の解説を聞きながら公園を散策します。

1904年、牧野冨太郎が刊行した植物学雑誌で札幌でセイヨウタンポポを発見した事を発表。全国に広がって行くだろうと予見した。

セイヨウタンポポは無融合生殖で受粉は不要。種は軽く遠くまで散布され 水さえあれば1年中発芽し定着率も良く1年中開花することができ繁殖力が高い。しかし、アルカリ性の土壌に育ち環境適応能力は低く短命。

在来種であるカンサイタンポポは虫媒介。昆虫による媒介が必要。種子数も少なく 種は重いため遠くへ飛来することができず親株の近くに落下する。春から夏にかけて発芽を抑制し夏眠状態。9月~10月に発芽。開花は春、まれに秋。

 5年ごと続けているタンポポ調査でも、減り続けていた在来種は200年より増加傾向。外来種の分布の低下の原因の一つとして、ずっと続いてきた山を切り開く開拓工事開発による農地の減少が一段落したこと、又、泉北・千里ニュータウンなど 1970 年代から造成された大規模な住宅地の自然環境が安定してきたことなどが考えられると講師は話される。

2024年3月1日~5月31日 2025年3月1日~5月31日はタンポポ調査・西日本2025と称されタンポポの分布を誰でも参加できる調査が開始されます。

先生のご配慮もあり、雨に降られず自然の花たちを楽しむ事ができました。 (A・N)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

花は咲き競い過ごしやすい季節ですね

《春~初夏の野草ミニ図鑑》で同定します

座学では、ミニ顕微鏡を使ってタンポポの外来種・在来種の花粉の違いを観察します

講座生が皆 “ らんまん ” の世界に入り込んで、真剣な表情で観察しています

植物の構造には、知恵とカラクリがあります

先生が採ってきたチャコウラナメクジで、外片が反り返っている【】をわかりやすく解説して下さいました

 

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