里山保全部会の10月活動報告

月 日 :  10月6日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  15名

活動内容 :

 夏としか思えない9月が過ぎ、なんとか秋が来たみたいな10月部会を迎え15名参加で開催。 山組は今月もこの数ヶ月続く山中に生える笹やシダの伐採作業と枯れ枝集め (この文先月に同じ)。

 今回はシニア里山部会の会員に加え、奥の谷を活動場所とする富田林の自然を守る会の会員も一緒に活動することになりました。奥の谷は緑豊かな自然の地ですが、笹やシダを取り除くと缶・ビン、バイクや自転車のタイヤ等のばらけた部品ほかゴミだらけ。これらのゴミを富田林の自然を守る会員と共同で排出処理作業になりました。    

 畑組は9月に引き続きあ-あ-またまた畑は雑草だらけ。里芋は先月よりさらにグーンと生育し、収穫が楽しみな大きさになりました。今月はみずな、ナンバネギ、にんにくを植付け、里芋のように元気に育ってね。全員枝豆のおみやげを手に解散。作業は大変も充実の一日になりました。(O.N)

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度も上がります。

本日は里山会員の他富田林自然を守る会会員も合同で作業、がんばるぞー !

ゴミはプラスチック類、金具類に分けて排出します

太い竹もチッパーで粉々に、できたチップは畑の肥料に

9月例会から1カ月で畑は草ぼうぼう。今月も全員で草刈りからスタート

順調に生育している里芋の前に、今月みずな、ナンバネギ、ニンニクを植付けました

収穫した枝豆は参加者に分けておみやげ

 

山歩き部会の10月臨時例会活動報告

実施日 : 10月7日(土)天候:晴
行き先 : 三輪山・標高467m
コース : 三輪駅~大神神社~狭井神社~三輪山~狭井神社~三輪駅
参加者    : 13名

 残暑からやっと解放され、臨時例会として奈良・桜井の三輪山(大神神社の御神体)に登拝した。三輪駅より大神神社を経て、約20分で狭井神社へ。神社では、受付後に入山要領の説明(写真禁止、飲食禁止など)があり、各自が首にタスキをかけ、お祓いしてから入山した。 登山道は急な階段、露出根が多く、汗をかきながら黙々と登り、1時間20分で山頂に到着した。山頂には、高宮神社や奥津磐座があってお参りした。 少し休憩後、森の雰囲気を味わいながら下山した。(近くの東屋で遅い昼食) 今回の登拝は殆どの人が初めてで、良い体験になったと思われる。(T.T)

三輪山登拝入口

三輪山 狭井神社

植物部会の10月活動報告

植物観察場所 : 和泉市松尾寺周辺~農道

開催日時 : 令和5年10月4日⁽水) AⅯ10;30~PM2;00

参加人数 : 27名

  明け方に降っていた雨も朝には上がり、涼しい植物観察日和になりました。 集合場所の松尾寺・春日神社前広場から道路に出て観察を始めました。 坂道を下り、鬱蒼とした木立の下には、イネ科のヌカキビ・チヂミザサ・メヒシバ・オヒシバ(メヒシバよりも力強く小穂も太い)がぎっしりと生えて、小さな花を咲かせていました。 このようなジメジメした場所ではツユクサ科のヤブミョウガの白い可憐な花が見られました。ミョウガの名を冠していますが食用ではないそうです。 地面にピッタリと張り付いているウコギ科のチドメグサは小さくて地味な花が付いていました。 日本のどこにでも見られる、野生のグランドカバー的なこのチドメグサの花序は葉より短く、葉腋に1個つき、その先には花弁が5枚の、ごくごく小さな18個の花が固まって付きます。ルーペで丁寧に観察してもなかなか見つけられない小ささです。 もう少し下った駐車場近くにはブドウ科のキレハノブドウが実をつけていました。ツヅラフジ科のアオツヅラフジが電信柱に絡みつき、黒っぽい実を実らせています。ベテランの会員の方がその実を割って、アンモナイトのような形をした、小さな種子を取り出して見せてくださいました。

 農道に出ると道の両側にたくさんの植物が観察できました。 アゼナ科のウリクサは薄紫の花が付き、ツユクサ科の一日花のツユクサ、葉がクワに似ているので名付けられたクワ科のクワクサ、ナス科のイヌホオズキ等を観察しているとなかなか前に進めない状態でした。 群生するイネ科のスズメノヒエ・カゼクサ、サギゴケ科のトキワハゼ、スベリヒユ科のスベリヒユ、タデ科のイヌタデ(別名;アカマンマ)・金平糖のような花のミゾソバ(別名;ウシノヒタイ)、キク科のオオアレチノギク・アキノノゲシ、マメ科のヤブツルアズキ(写真ではトカゲも写っています)、アブラナ科のイヌガラシ・果実の長さが3~7㎜とイヌガラシよりはるかに短いスカシタゴボウ、花を半分に割ったように面白い咲き方をするキキョウ科のミゾカクシは田の畔を筵で覆うように生える様子からアゼムシロ(畔筵)ともいうそうです。ヨシノアザミもピンクの花が綺麗でした。

 サトイモ科のカラスビシャクが道端にすっくと立っていました。 ヒガンバナ科のヒガンバナは今夏の酷暑のせいか、彼岸より随分遅れて咲いていました。 中国から渡来した多年草で、日本国内の方言での呼び方は550以上あるそうです。それもシビトバナ等と何故か不吉な呼び方で忌み嫌われていました。 日本のヒガンバナは種子がないのに各地に分布しています。 因みに中国では種子ができるのもあるそうです。 球根はでんぷんを含み、有毒ですが、あく抜き処理をすると食料不足の時の貴重な食べ物になるそうです。 先人が、もしもの備えとして球根を各地に持ち運んだので広がったという説もあるそうです。 観察も終盤に近付いた頃にスズメバチの被害がありました。申し訳ないです。 お手伝いくださった方にお礼申し上げます。(文と写真 M.F)

アオツヅラフジの実

 

アオツヅラフジの種

カラスビシャク

ツリガネニンジン

ヤブツルアズキ

ミゾカクシ

ヒガンバナ

ヨシノアザミ

 

 

 

 

 

 

 

16期生の10月4日講座報告

年月日  2023年10月4日(水)  晴れ

講座名:自然観察の視点

講師:菅井 啓之先生

場所:堺市立栂文化会館・西原公園

 「自然を観察する」とは、どういうことなのか。ただ、「見て知る」のではなく、「自然」を自分の目で捉えて、自分から何かを感じて発見する、「気づき」を大切にすること。それこそが「自然観察」なのだと教えていただいた。「気づかなければ、何も見えない。」は、とても印象に残る言葉だ。

菅井先生からいただいた資料の冒頭に、「不思議を感じ、いのちを味わい、生き方を学ぶ自然観察の視点」とあったが、「自然」を「いのちの営みの不思議」として捉えること。見て知るのではなく、心の目で直観し洞察したとき、はじめて「いのち」そのものが見えてくる。いのちってすばらしいなあと感じ、いのちのすごさに気づく。そして、自分のいのちもまた、生物の多様性と深くかかわり、支えられて存在しているのだ、と気づくことの大切さなど、いかに「気づき」が大切かを教わった。そして「気づく」ためには、「視点を変える」「見ようと意識する」「出会ったその時、その場所で、その物だけでなく、そのまわりや奥にあるいのちの営みの深さや、関わる全てのものの在り方を見る」ことが大切だと。

自然観察は、「自然」という窓を通して世界を見ること。それは、人生を豊かに深くするための窓でもあるのだろうか。「自然観察、奥が深い!」と感じる講義だった。そして、先生の博識とユーモアたっぷりの話で教室に笑い声がわく。1例をあげれば、いのちとしてみるとゴキブリが天然記念物級のすごい存在なのだと。(私の中でゴキブリの認識が変わりそうだ。)シロツメクサの種も素敵なプレゼントだった。(あれだけ採集するのは、大変な作業だろうな。)

午後からの自然観察では、100mと歩かないうちに、次々に出会う「気づき」。1時間半の中で20以上の不思議に出会えた。文化会館前の道路の石に始まり、街路樹や道端の小さなカタバミ、季節外れの桃の花やツクツクボウシ、空の雲のでき方やケヤキの幹の不思議、キノコと地衣類の共生、なめくじの出現、カラフルな落ち葉、クスノキの葉の作戦、最後にカラスの糞の芸術作品のお話などなど。なんといのちの営みの不思議なことか。世界は不思議で満ち溢れている。すばらしい、そして楽しい自然観察会だった。(K.T)

 *写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

ハート形の可愛い姿、おまんはだれじゃ?          (シロツメクサの種だよ。)

文化会館前の石。このつるつる光る石は?          (硬いチャートが人を支える。)

こんなところにもいのちの営みが…                 (健気なカタバミが黄色い花を咲かせる。)

植えたばかりの桃(10歳くらい?)を10年以上の杉の間伐材が支える。これもまた共生か。

橋を挟んで2本のモミジバフウ。紅葉している(左)、まだ紅葉しない(右)、なぜ?

きれいに色づく葉、秋だなあ!この色は?大きさの違いは?(きっとそれぞれに意味があるのです。みんな違ってみんないい!)

マップ作り部会の9月活動報告

日 時 : 2023年9月25日(月)

場 所 : 甲斐田川沿い~光明池

参加人数 : 15名(新入会員1名、臨時会員1名を含む)

 前回5月22日以来4ヶ月ぶりの部会は、部員に計った上まだ歩いていないC地区から光明池の土手を目指す事にする。

<甲斐田川沿い>

*秋のイネ科の花・・・フワッとした白い長毛が目立つメリケンカルカヤ。やや紫がかった1㎝ほどの小穂をバラバラ付けているのはカゼクサ。それに良く似たコスズメガヤは全体にやや小ぶりで白っぽく小穂も疎らだ。1本真っ直ぐに穂を立てているネズミノオ。シマスズメノヒエは棒状の小穂に黒い粒のような雄蕊の葯が点々と並んでいるので解りやすい。 背の高いセイバンモロコシ。

*マメ科の植物(葉は3出複葉、花は蝶型花、全体に毛のあるものが多い)・・・今日は萩の付く名の花を色々見る事が出来た。ネコハギは茎を伸ばして匍匐し白い花弁の元に二本の紅紫色の斑紋のコントラストが印象的で3枚の丸い葉は触るとフワフワだ。地味なメドハギの葉は細長く、よく見ればネコハギに似た花を付けていて、漢字名(筮萩)は昔この茎で占いに使う筮(ぜい、訓読みでめどき)を作っていたからとか。イヌハギは、茎は木質化し上部で八方に枝を伸ばした先にややクリームがかった総状花序(花にはやはり紅紫色の斑紋あり)を付けるので目立つ。咲いている開放花が終わる頃にヒメクグ(カヤツリグサ科)の花序の様な球状の閉鎖花を多数付けるそうで、それも後日観察できればと思う。アレチヌスビトハギのピンクの花は今や多くが種に変身していて厄介であった。濃紅色のマルバハギは木本で花序の柄が短いのが特徴。 萩の付かないマメ科の植物では、葉先を引っ張るとV字に切れるので名の付いたヤハズソウ(矢筈草)は写真を見ると葉の側脈が綺麗にV字に並んでいるので納得する。黄色の花は春に見られたミヤコグサではなく、少し大きな花弁がくるりと回ったノアズキだ。紅紫色のクズの花には黄色の斑紋があると云う。-

*キク科・・・クリーム色のアキノタムラソウ。春から咲いている黄色の花のブタナ。茎に毛の多いオオアレチノギク。セイタカアワダチソウやヨモギはまだ蕾。ブタクサ、アメリカセンダングサなどを見る。

*その他 これが?と思う様な姿のワレモコウ(バラ科)を教えてもらう。紫色の花付きの少ないアレチハナガサと華やかなヤナギハナガサ(クマツヅラ科)。淡いピンク色の花のツルボ(キジカクシ科)。黄色の4弁花はチョウジタデ(アカバナ科・別名タゴボウ)。小ぶりな白い花のマメアサガオ(ヒルガオ科)。イタドリ(タデ科)は真っ白い花とピンク色の花を付けたものを見る。

*木本 ムクゲ、フヨウ、タニウツギの花。まだ色づいていない実を付けているのはエゴノキ(実も花と同じくぶら下がっている)、コナラ、サルトリイバラ、トウネズミモチ、葉の切れ込みが深いキレハノブドウなど。葉軸に翼があるので解りやすいウルシ科のヌルデは甲斐田川沿いでは白い実を、光明池近くでは白い花序を付けていた。粉を吹いた様な実は舐めると塩味がするのだとか?

<光明池の土手> 中には分け入らず、周辺から覗く。

甲斐田川沿いでも見た、花柱が突き出ている紫色のツリガネニンジン(キキョウ科)、ツユクサ(ツユクサ科)、クズ、メドハギ、マルバハギ、イヌハギ、ワレモコウなど。 まだあまり開いていない白い花のヒヨドリバナ(キク科)は斜面の中に。小さいが白い花の目立つメリケンムグラ(アカネ科)は土手上で沢山見る事が出来た(写真は6月の活動報告をご覧下さい)。

*木本 マメ科のコマツナギは細い枝を四方に伸ばし、細かい葉と濃いピンク色の総状花序が可愛い。コガンピ(小雁皮ジンチョウゲ科)は小さい上、枝先に多数の白い花を付けているのでなかなかガンピと結び付かなかった。

昼の暑さが心配されたが光明池まで歩く事が出来た。  アレチヌスビトハギの服に付いた種はウェットティッシュで驚くほど上手く取れ、教えて頂いて大助かりであった。(文・写真 Y.M)

ノアズキ

ネコハギ

ヤハズソウ

ワレモコウ

ヌルデ

マメアサガオ

イヌハギ

コガンピ

ツリガネニンジン

チョウジタデ

山歩き部会の9月活動報告

実施日 : 9月27日(水)天候:晴
行き先 : 大文字山・標高466m
コース : 蹴上~日向大神宮~大文字山頂上~大文字山火床~銀閣寺~バス停
参加者 : 27名

 残暑が厳しく暑い。蹴上から京都一周トレイルのコースで大文字山に登る。大文字山は、如意が岳の一つのピークである。如意が岳の山頂は別の尾根にある。大文字山山頂まではアップダウンの繰り返しで結構長くて疲れる。山頂から、火床に降りる。火床とは、京都五山の送り火の大の字を燃やすところである。火床からは、左京区の街並みが眼下に見える。火床までは、銀閣寺の方から大勢の人が登ってくる。火床から銀閣寺の後ろに降り、銀閣寺前バス停で帰路に向かう。

大文字山A

大文字山B

火床

石ころ部会の9月活動報告

月 日:R5年9月22日

場 所:和歌山県 橋本市 紀の川河原(南馬場緑地広場近傍)                                                                                                                                                                                                                                                                                                  

参加者:20人

活動内容:

 昨夜来の豪雨も明け方には上がり、総勢20名が橋本市学文路駅前に集合。駅前の通りから紀ノ川沿いのサイクリングロードを歩くこと30分、緑地グラウンドの手前を折れて少し進めば紀の川の広大な河原と無数の石ころ群が現れる。多少の増水はあるものの、昨夜の豪雨を物ともせず紀の川は悠然と流れている。9月とはいえ、まだ夏の猛暑がこたえるが、気持ちが安らぐ。専門家の佐藤隆春先生より流域の地質について説明を受けた後、石ころ拾いが始まる。河原の石ころはこぶし大、またはそれ以上もあり、色彩豊富で美しい。図鑑を参考にするなどして思い思いに拾った石ころの分類を試みるが、見当のつかない石ころが多く、「不明」として山積みに置かれる。それらの多くは最終的に佐藤先生の鑑定で泥岩や砂岩とされた。泥岩や砂岩の鑑定は比較的に容易と思っていたのだが、意外や意外である。気に入った石ころをリュックに入れ、滴る汗を手で拭い、そこかしこに秋の気配を感じながら帰路についた。

観察のポイント:

  • 紀の川は源流のある大台ケ原を北上し、中央構造線の南側を西に向かって紀伊水道に流れる。流域の地層は海洋起源の四万十帯、秩父帯、三波川帯などの岩石からなっている。これらは付加体である。中央構造線の北側(大阪側)は領家帯花崗岩や和泉層群、泉南流紋岩などの地層からなる。また、周囲にはそれらより年代的に新しい(1500万年前の)火山岩の地層が散在している。今回の観察地点では想定通り、それらを起源とする多種多様な石ころが観察された。観察された石ころは以下の通り。
  • 変成岩としては緑色片岩、黒色片岩、砂質片岩などの結晶片岩が多かった。
  • 堆積岩としては泥岩、砂岩、石灰岩、チャートがみられた。泥岩や砂岩は通常我々が目にするものとは異なり、他の岩種と混ざり合った形状の複雑なものであった。このことから当地の堆積岩は四万十帯ではなく秩父帯の堆積岩(泥岩、砂岩)と推察される。和泉層群の泥岩、砂岩とも違うようであった。
  • 火成岩としては領家帯の深成岩(花崗岩、閃緑岩、斑レイ岩)の他、火山岩(流紋岩、安山岩、玄武岩)も見られた。これらの火山岩は1500万年前の火山活動によるものと思われた。他に、海洋起源の玄武岩とされる緑色岩も散見された。
  • 他に石英が多くみられたが、岩石の割れ目に入り込んだ石英質の脈が岩石の風化後に残ったものなのか。 (I.S.)

紀の川 河原の石ころ採集と鑑定風景

石ころの鑑定結果

16期生の9月27日講座報告

年月日:2023年9月27日(水)晴れ

講座名:気象と天気

講師:木村修治先生 (気象予報士)

場所:ラブリーホール

 雲はどうしてできるのか。空気には重さがある。地表では1mあたり10トンにもなるにもかかわらず私達は同じ空気の中にいるので釣り合っている。風船は上空で膨らむ。水蒸気は目に見えないけれど、冷えると水になり目に見えるようになる。などクイズ形式で説明を受けた。また、講師が実際に高山の空気をペットボトルに入れて持ち帰ったものが大阪ではぺしゃんこにつぶれている様子など、実物の紹介は受講生の興味を引いた。実験では、空気を抜いて密着させた2つの半球の容器は外からの空気の圧力に押されて離れない事や、少量の水を入れ振り混ぜたペットボトルにポンプで空気を入れて急に栓を外すと雲ができる様子を確認した。

 高気圧、低気圧の風の流れ、地上天気図、気象衛星ひまわりの画像、レーダー画像から四季の変化や台風のでき方、進路、海水面の上昇などの説明を受けた。身近なことではあるが理屈で考える機会の少ない気象について、理論に基づいた知識を得る機会になった。

 また、防災に関してハザードマップの見方、気象庁のホームページで得られる気象の情報やNHK防災アプリの活用方法など、防災に関する知識を持って自分を守ることを教わった。スマートフォンを使って日常的に使いこなしておく必要を感じた。

 合間の豆知識として、日本の雨の種類(春雨、小糠雨等)雨かんむりの漢字(雫、靄など)雲の種類(飛行機雲、ひつじ雲等)光学現象(彩雲、ブロッケン現象等)の紹介も、気分を変えて楽しめた。本格的な山好きの講師が自らの写真や経験を例にあげての講座は、ぬくもりのある興味深いものとなった。    E.H.

 *写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。                                   

いのちの営み探検部会の9月活動報告

テーマ :食べられるキノコ

開催日 :2023年9月18日月曜日

場所  :烏帽子形公園

参加者 :16名

 スタートが少し遅くなり10時40分部会を始めました。まずキノコ愛好家の部会員野間さんから、写真と資料を基に菌類は植物でも動物でもない第3の生物と考えられる。植物の枯れた葉や木、動物のフンなどいらなくなったものを食べて分解する。などキノコの基礎知識説明。また公園内のキノコの様子など話を聞いて観察・採集に公園内を回りました。 観察中は食べられるか毒か、おいしいかまずいかの話で盛り上がりました。東屋に戻り採集したキノコを再度観察・同定を行いました。立派なイグチ(ヤマドリタケモドキ)では調理方法まで解説をうけました。

ヤマドリタケモドキ イタリアではボルチーニと呼ばれる高級食材

資料

採集したキノコ色々

ヤブレベニタケ

イグチ

野鳥部会の9月活動報告

月 日 : 9月21日(木) 曇り

探鳥地 : 大阪南港野鳥園 (大阪市)

参加人員 : 13名

観察種数 : 21種

 天気予報は午後3時過ぎからの雨マーク、その影響か参加者も少なめだ。気温は高いが曇り空で少し風もあり、野鳥園までの徒歩は汗をかくほどでもない。 展望塔館内へ入ると、ここも先客は少なめだ。 今年も運悪く満潮時刻に重なり、北池や西池の干潟は隠れてしまっている。遠く池中に立つ杭にはミサゴが止まりじっと動かない。水面には彼方此方にカルガモ、カイツブリ、カワウと水際にはダイサギ、アオサギが・・・そして近くにはカワセミ一羽とムクドリの大群を視野に捉える。しばらくして遠く西池の対岸水際をソリハシシギ6羽が歩き回っているのをスコープを使って確認。この距離になると双眼鏡での確認は難しくなる。その6羽は午後の帰り際まで、その場所を離れることはなかった。

 「はばたきをの丘」での早めの昼食を終え、今度は北観察所へ移動。道中、小鳥の姿は少なく、シジュウカラ、キジバト、ハクセキレイをようやく確認。 北観察所では対岸にダイサギが樹上でカルガモが岸辺で集団となって休息するのを観察。 そして頭上にトビが風に逆らわずに飛ぶ姿を追いかける。 水面ではミサゴ2羽の止まり木杭の争奪戦が始まり、しばらくそのバトルショウを楽しむ。 その後、再び展望塔館へ、イソヒヨドリやイソシギ、コサギを追加するが渡りのシギチを新たに確認することはなかった。 そして次回は潮位を考慮した観察日設定を検討事案にして、観察会は早めのお開きとなった。(M.K  写真K.T)

ムクドリの大群

カワセミ

アオサギとダイサギ

カルガモ

ミサゴ

展望塔館内

 

吟行部会の9月活動報告

開催日 : 令和5年9月16日(土)

行き先 : 紀の川市「道の駅 青洲の里」(旧名手宿本陣、春林軒、フラワーヒルミュージアム)

参加者 : 14人(ほかに欠席投句2人)

残暑どころか、酷暑、猛暑、溽暑、いや炎暑――。JR名手駅から会場まで、往復、汗びっしょりの「死の行軍」。  「前もって、季語『秋涼し』を使って当日句を作っていたのに、作り直す羽目に。トホホ」と某参加者。  当日句をあらかじめ作ったらダメという教訓になったことでしょう。帰りのJRの車内が天国でした。(Y,W)

兼題:夜長 墓参 生身魂 秋刀魚

会員代表句

高齢者夜長にすべき事もなし  尚文

祖母しやがみ七輪の網秋刀魚焼く  ゆう一

熟柿落つ廃屋赤く染めにけり  たけみつ 

赤とんぼ村にも昭和が消えてゆく  洋々志

彼の人と黙分け合ふて花野ゆく  まさこ

墓石の消えたる横の墓洗ふ  ゆき雄

遠き日を手繰り寄せるや墓参  みえこ

優勝の熱気持ち込む秋の朝  河笑流 

鰻なら喉を通ると生身魂  流以

ちゃん付けで呼ばるるはなき墓参かな  都史子

捨てる本また書架に置く夜長かな  ふじ乃

本堂の読経微かに墓参り  楠子

司馬遼の余談ばかりの夜長かな  万未知

長き夜やおむつの老犬すやすやと  佐都

さまざまの老いの姿や秋刀魚焼く  行行子

生身魂頑固飛ばして笑ひけり  福老

当日句

特選 魁の医聖尋ねて秋暑し  ふじ乃

入選 秋暑し名手本陣の抜ける空  河笑

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青洲の里

昆虫部会の9月活動報告

実施日 : 2023年9月12日(火)

場 所 : 奥の谷(富田林市)

参加人数 : 13名

活動内容 :

 前日からの大雨と、当日の降水確率をにらめっこしながら、何とか活動できるのではないかと世話役で判断し決行することとしました。 滝谷不動駅で集合し全員で目的地まで車をよけながらまずお不動さんへ。 そこから奥の谷への道すがら黄金色に実った稲穂や草花に秋を感じながらも日中はまだまだ蒸し暑く、汗を流しながらのの活動となりました。 前日の大雨で昆虫がどれくらいいるが心配しましたが、皆さんやる気満々で採集していただいたおかげで、たくさんの昆虫に出会えました。皆で同定作業をし、判らないものは持ち帰り確認することに。 当日の雨の予報を気にしながらの活動でしたが、全く心配なく活動を終えることができました。(K.T)

以下今回採集及び目視できたものを挙げています。

ウスバキトンボ、オオカマキリ、キシタホソバ、クマバチ、オオスズメバチ、シオカラトンボ(オス、メス)、ショウリョウバッタ、アシナガバチ、イトトンボ、オオシオカラトンボ(オス)、キタキチョウ、ハグロトンボ(メス)、オオモンシロルリノメイガ、ヒメウラナミジャノメ、エンマコオロギ(メス)、ツマグロヨコバイ、イボバッタ、コバネイナゴ、ハスモンヨトウ(幼虫)、アオバハゴロモ(幼虫)オンブバッタ、ツマグロヒョウモン、モンスズメバチ、ナミアゲハ、ウラギンシジミ、セイヨウミツバチ、ドロバチの仲間、ギンヤンマ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ミスジチョウ、ホシホウジャク、ツクツクボウシ、ハナアブ仲間、コガネムシ仲間、ヨコヅナサシガメ

以上37種   赤字は写真を添付しています。

シオカラトンボに似るがオオシオカラトンボの翅の付け根は黒褐色。複眼の色は黒。

幼虫は白い綿のようなもので覆われる。成虫は綺麗な薄い緑色の羽をもつ。

モンスズメバチ

腹部の波を打つような模様が特徴。捕食対象はセミやチョウ、花の蜜など

写真部会の9月活動報告

日 時 : 令和5年9月13日(水)午前10時~12時

場 所 : 大阪市立長居公園植物園

参加者 : 6名

朝からかなり暑い。なるべく木陰を歩くようにしたが、夏が逆戻りしたような暑さであった。ヒマワリは終わり、百日紅が満開だ。土日祝日は、大勢の人で賑わう長居植物園であるが、今日は、平日なので訪れる人は少ない。盆栽庭園の水場では、野鳥が水浴びをしていた。メタセコイアに囲まれた森では、野鳥撮影を目的としたグループにあった。大池に着くと、水連が黄色や赤色の花を咲かせて満開であった。池の中の島には、アオサギがいた。花とみどりの相談所に立ち寄り、牧野博士の展示を見学し解散した。(Y.Y)

*各写真はクリックする毎に拡大され、解像度も上がります。

16期生の9月13日講座報告

年月日:2023年9月13日(水)  曇りときどき晴れ

講座名:金剛山の植物

講師: 神山 善寛 先生

(金剛山の植物に親しむ会、元ちはや園地ミュージアム館長)

場所: 金剛山黒栂谷

前日の激しい雨のなごりか、濁った水が流れる金剛山登山口に集合、初めての山の植物観察が始まった。春に比べて花は少ないのではとの心配をよそに、たくさんの秋の野草を楽しんだ一日となった。

金剛山黒栂谷は平地より3~4℃気温が低く、植生は常緑広葉樹林帯、山頂あたりでは落葉広葉樹林帯との境界にあたると講師から話があり、続いてユリ・スミレ・ホトトギス・キクなどを例として、花の構造の説明を受けて出発した。

歩き出してすぐに林道上にスズメバチの巣が落ちており、ちょっとビックリ。ハチがいなければ大丈夫と聞き少し安心したが、いきなりスズメバチの巣の解説から始まった。

林道脇にはシュウカイドウやヒガンバナ、ミズヒキが咲いていて、色とりどりで目を楽しませてくれる。赤いツリフネソウもかたまって咲いていた。その周りをモコモコとしたマルハナバチが飛んでいて、ときどき蜜を吸うためにツリフネソウの花の中に潜り込んでいく。蜜腺の位置と花の形がこのハチを選んだのだ。この花とハチの関係は深い。

派手さはないが多くの野草が咲いており、名前をメモしただけで30種以上の野草が。それぞれの花について話を伺った。そのたびに交替で写真を撮り、楽しい時を過ごした。

昼からは講師がとっておきの野草を用意してくれていた。林道わきの見逃してしまうようなところにヤマトホトトギスが咲いていた。ユリの仲間だが、山の中にひっそりと咲き、ほかの花とは少し違ったその姿から、森の不思議を見つけたような思いがした。(H.I)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

シュウカイドウの群落:咲きそろった様はみごと、林道歩きが楽しい。

ツリフネソウ:下の大きな花びらがハチの足場になる。やさしいね。

ツリフネソウにハチが潜り込む様を体全体で詳しく説明。なるほど!

ヤマホトトギス:ユニークな姿と名前の由来となった特徴的な斑紋。見とれるね。

スズメバチの巣:落ちて壊れていたが、巣の内部には柱も壁もあった。ハチは見事な大工さん!

ヨシノアザミとマルハナバチ:長くて丸いカラフルな体毛がカワイイ、ヨシノアザミの蜜もOK

ヒガンバナ:秋の道端を彩る。鮮やかの一言

 

16期生の9月6日講座報告

年月日 : 2023年9月6日(水) 曇り・雨

講座名 : 地球環境問題と私たちの未来

講 師 : 巌圭介先生(桃山学院大学 社会学部教授)

場 所 : 堺市立栂文化会館

 過去126年で最も暑い夏、6~8月全国の平均気温が統計上最高に(気象庁)という報道があったが、世界気象機関WMOも今後5年で世界平均気温は最高になるだろうと予測しているとか。言葉だけでなく、誰もが異常な暑さを実感した8月だった。

 今回の講座のテーマ、地球環境問題とは、まさにこの気候変動(地球温暖化)の問題だ。いわゆる産業革命(1750~1850年代)後の100年間のCO₂の排出量はその後の50年でさらに加速、なんと4倍以上に増加している。2015年のパリ協定で「世界の平均気温上昇を、産業革命から2度未満、できれば1.5度未満に抑える」「今世紀後半に温室効果ガス(大気中に含まれるCO₂やメタンなどのガスの総称)の排出を実質ゼロにする」と決めたが、50年で4倍以上に膨らんだものを50年でゼロに……?さらに先生から「あと20年程度で世界のCO₂排出をゼロにしなければ取り返しのつかない変化に見舞われる」と聞き、今日は悪い意味で目が点に。ようやく地球温暖化がいかに恐ろしいものかと気づかされた。(えっ、これでは私たちの未来はどうなるの?)脱炭素技術、いわゆるクリーンなエネルギーを作る技術も進み、大いに期待したいところだが、それを作るには、それ以上のエネルギーが必要だとか。(う~ん、どうする人間)

 ヒトが使える一次エネルギーは、たった3種、化石燃料・核エネルギー・自然エネルギ―だと教わった。安心安全なのは自然エネルギー。太陽光・風力・水力・バイオマスにせよ、すべて太陽エネルギーにかかわっている。と言われてもなかなか太陽エネルギーのすばらしさを実感することは難しい。そこで、太陽熱がいかに利用できるか実感できるものとして、講座に取り入れてくださったのがソーラークッカー作りとソーラークッカーによる調理体験。残念ながら、昨日まで晴れだったのが、今日はなんと曇り・雨。調理はできなかったが、ソーラークッカー作りに真剣に取り組み、完成。レンジシートとクリップだけで簡単に。後はお手製の黒い缶に卵を入れてゆでるだけ、だったのに残念。ゆで卵は宿題ということで卵1つずつをお土産に持って帰ってもらった。さらに先生からはソーラークッカーの型紙のコピーまでいただき、楽しみが増えた。

 午後からは、「どうやってCO₂排出をゼロにするのか(脱炭素への道)」についてグループ討論。皆さん真剣に意見を出し合っていた。その一つ一つの提案・意見にたいして先生から丁寧な説明があり、私たちも深く考えさせられる1日だった。私たちの未来を、若者たちや大企業、国家に任せるだけでなく、私たちシニアも地球環境問題について考え、できることをコツコツと無駄なく実行していきたいと思った。(一人で考えるよりみんなで考えるっていいものですね。知恵がわく。勇気がわく)         (K・T)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

 CO₂をどう減らすのか?

 まずは、ミニで練習

 意外に簡単かも

 できましたね!

   

   完成!
巌先生発案のソーラークッカー3号
  「マンタレイ」

里山保全部会の9月活動報告

月 日 :  9月1日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  15名

活動内容 

 秋9月がスタート、猛暑に負けるものかと元気いっぱい(少々お疲れ気味の人あり)の15名参加の例会になりました。 山組は今月もこの数ヶ月続く山中に生える笹やシダの伐採作業と枯れ枝集め。スタート時、チッパーが雨水が流れて荒れた山道で転倒するアクシデントに。チッパーはさほど大きくはないですが、どっしりと重くロープを木に巻き付けて引っ張りようやく立ち上げての一仕事になりました。 チッパーは切り出し竹をチップしてくれるなくてはならない働き者です。

 畑組は8月例会で畑全面に広がった雑草を除草しましたが、9月もあ-あ-またまた畑は雑草だらけ。8月からさらにグーンと生育した里芋に励まされ頑張って雑草に取り組みました。 猛暑の中畑の畝づくり、肥料やり、そして元気に育ったカボチャを収穫しました。 昼休みメンバーの女性会員から手作りの焼き菓子の差し入れがあり、みんなで美味しく頂きました。(O.N)

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今日から9月やけど猛暑に負けず頑張るでえー

雨で山道が削られチッパーが横転

 

山道で横転したチッパーも竹を砕いて活躍

先月8月部会で除草も1カ月で雑草が畑一面に

除草したら里芋はこんなに大きく生育していました

本日はかほちやの収穫です

山歩き部会の8月活動報告

実施日 : 8月23日(水)天候:晴

行き先 : 高野三山・標高1008m

コース : 高野山・奥の院 ~魔尼山 ~楊柳山~転軸山~奥の院

参 加 : 19名

 高野山が遠いのと今回の登山はランクが初~中級なので参加者は少なかった。天気が薄曇りと樹林帯を歩くので、結構涼しかった。午後から雨の予報であったが、幸いにも雨に降られることはなく、完歩した。高野山は、大勢の観光客(外人)で賑わっていた。ただ、混雑しているのは、高野山の壇上伽藍や金剛峯寺と奥の院周辺のみで、我々が行く高野三山巡りでは、他のグループに会うことは無かった。高野山は、昔、女人禁制であったので、女人は高野山内には入れず、女人堂を結ぶ結界線である女人道をたどって、奥の院を遥拝していた。この女人道を結ぶ道に幾つかのピークがあり、このうち次の三つのピークが高野三山と呼ばれている。奥の院を抜けて、まず魔尼山(標高1004m)に登る。次に楊柳山に向かう。約100mの下りである。黒河峠に下り、登り返す。楊柳山(1008m)に着く。ここから奥の院の近くに、再度下る。次に転軸山に登る。最後に奥の院に下り、バス停に着く。

 

石ころ部会の7月活動報告

月 日:R5年7月28日

場 所:河内長野市 滝畑ダム

参加者:28人

活動内容:

連日の猛暑にめげず、28名が滝畑ダムサイトに集合。目的は滝畑ダム管理事務所による見学ツアーである。先ずは管理事務所内でダムの概要説明を聞く。このダムは石川流域の治水、灌漑用水の確保、河内長野・富田林両市の上水道水源確保を目的に、9年の歳月をかけて1982年に完成。堤高62m、堤頂長120.5mは府下最大。

 次いで見学用ヘルメットを装着し、ダムの堤体上部に向かう。堤体の谷側にある急勾配の階段を監査廊出入口のある広場まで44m下りる。谷の東側にみえる摩崖仏を拝んで一息、堤体内部の監査廊に入る。内部の寒暖計を見れば17度、肌寒い。コンクリート壁全面には無数の水滴がみられ、天井には鍾乳石のつらら(コンクリートのセメントに含まれる石灰分が溶けてできた)が、床面には石筍が形成されている個所もある。廊内にはダムの傾きや、コンクリート壁からの漏水、ダムの基礎部からの湧水などの程度を測る様々な計器が配備されている。廊内の階段を上がると取水バルブ室、更に上がると満水時放流の為の放流ゲート室がある。階段はまだまだ続く。最後の力を振り絞って漸く監査廊の上部出入口に到達し、外に出る。そこから外階段を上がって堤体上部横にあるトンネル内に入る。トンネル内では僧房酒が、ダムの湖底では他の天野酒が熟成保存され、ふるさと納税の返礼品となるのだそうだ。体力勝負の見学ではあったが、管理事務所の説明や対応も行き届いており、貴重な学習の場となった。見学後はダム湖の管理道路を少し歩いて東屋のある休憩所で昼食をとる。市街地ほどでないにしても、谷の猛暑も耐え難く、周辺の地質観察は諦めて帰途に就いた。

 

石ころや地質に関わるポイント:

l 滝畑地区は領家帯花崗岩、泉南流紋岩類、和泉層群の泥岩、砂岩、礫岩などが分布しており、これらを横切って石川が南から北にV字谷をきざんで流れている。

l ダム付近の岩盤は半花崗岩(アプライト)である。滝谷周辺に広く分布している花崗岩とは少し異なり、黒雲母を含まない白色等粒状の岩石であるとのこと。

l 小生はダムの岩盤と夕月橋付近の露頭の2か所から岩片を採取し、持ち帰って比較してみた。前者は自宅の研磨機で汚れを落として観察すると石英と長石のみの等粒状結晶が殆どであり、黒雲母等の有色鉱物は全く見られないことから半花崗岩であることが確認できた。後者は黒雲母や角閃石を含んだ通常の花崗岩であった。(写真参照)

l 監査廊内の床面に形成された鍾乳石は高さ10㎝程度に育っていた。ダム構築40年後の成長の証である。因みに特別天然記念物である秋芳洞の石柱は10万年前~100万年前できた石灰岩の洞窟に地下水が浸透してできたもの。ダムの場合、コンクリート中のセメントが石灰分を含むために起こるものであるが、その形成スピードは天然の洞窟環境で作られるよりもずっと速いそうである。(I.S.)

吟行部会の7月活動報告

月 日 : 2023年7月15日(土)

行 先 : 新檜尾公園(堺市)

 お天気や暑さを心配しつつスタート。光明池駅すぐ傍の新檜尾公園。メタセコイヤの大木の並び立つ園内をそぞろ歩き。さらに周遊路(緑道)に入り、樹木や道端の花、金剛、葛城の山並みの遠望を楽しみつつのんびり歩く。 そして、堺市内に40数基も点在するという5世紀頃の円墳のひとつ、二本木山古墳に。 急な石段をあえぎつつ登頂。男女2体の骨が石棺内に眠っていたという。 古墳を下り、ニュータウンと農村地域との境界に建つ古民家に。きれいな緑色の稲が爽やかに揺れる田んぼの傍。 地産地消、自然栽培野菜のお弁当をいただいた後、いつものように句会スタート。 粛々と選が進む。さらには当日句の作成と選句。予定通り進行し、終了で御開き。(MUK)

露天風呂ひとり静かに雲の峰   尚文

石垣に蜥蜴の姿消えにけり  ゆう一

白南風や白樺抜けて八ヶ岳  たけみつ

七月や二上金剛蒼きこと 洋々志

白南風や列車に猛る土佐の海 まさこ

散骨の幼馴染よ青嵐   ゆき雄

地の上に一瞬の虹るり蜥蜴   美枝子

白南風を裂かむとばかりライオン佇つ(まつ)  流以

白南風や姉となる子はじっとせず 都史子

朝焼をまとひて機体上昇す ふじ乃

夾竹桃凶弾浴びし人悼む  楠子

銀色のエフワンのごと蜥蜴ゆき  万未知

雲の峰古宇利島へと続く橋   佐都

白南風や客満席の渡し船   行行子

連峰を捉える如く雲の峰   福老

〈当日句〉

青田風地域野菜のお弁当   佐都

古墳には古墳の匂ひ蝉しぐれ  行行子

16期生の7月26日講座報告

年月日 : 2023年7月26日(水)晴れ

講座名 : ビオトープ入門

講 師 : 木村 進先生(大阪自然環境保全協会理事)

会 場 : 泉北高校

 泉北高校に到着して少し汗が引いたところでまずビオトープ池で生き物の採集をおこなった。背景にはコナラやシリブカガシ、水辺ではアカメヤナギの木、オオミクリやヨシ、ツルヨシ、ジュズダマなどが茂る水たまりのような池でじっと目を凝らし生き物を探した。慣れてくると大胆に網を使ってヨシノボリやトンボのヤゴ、アメンボ、ヌマガエルを採ることができた。植栽した植物以外にも自然に環境に合う植物が現れたり水鳥に運ばれてきたと思われる水草が増えているという話があった。

 冷房の効いた実験室に戻りプランクトンの講義の後、前もって準備していただいたプランクトンを顕微鏡で観察した。試料に合わせて倍率を調整したり接眼レンズを通して写真を撮ったり集中して楽しんだ。また、ビオトープ池で採集した試料も検鏡し微小な生き物を見つける事ができた。小さな池でも多様な生き物が生息していることがよくわかった。

 午後は、学校ビオトープ池の造成と管理についての座学。ビオトープについての考え方、造成のプロセス、完成後の長年の調査やそのデーター蓄積について興味深い話が聞けた。生態系を底辺で支える植物性プランクトンの話から発展しビオトープ池という人工の生息環境を作ることでそこにも地域に生息する生物との繋がりができ自然環境を豊かにする事ができる事を教えていただいた。話題が植物、昆虫、両生類など幅広く楽しい講座となった。(E・H)

講座風景動画シリーズ(16期生近木川河口かに釣り体験)


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16期生(2023年7月19日)講座風景・・・近木川河口かに釣り体験

大阪シニア自然カレッジ “ 大人のカニ釣り体験 & 二色の浜で海の生き物採取 ”

いのちの営み探検部会の7月活動報告

テーマ :  カラスウリの開花とセミの羽化を観察しよう

施日 :  2023年7月17日 (月)

観察場所  :  大泉緑地公園

参加人数  :  21 名 

 今回はカラスウリの開花とセミの羽化の観察。夕方といえども日中の最高気温が35.1℃の猛暑日とあってかなりの暑さが残っている中、午後6時30分大泉緑地公園に21名の部会員が集合。

 集合場所の近くで木の幹や葉のそこかしこにセミの抜け殻がみられたので、まずは地面や木の幹に注目して幼虫が動いていないか探しながらカラスウリのポイントへ向かうことに。園路から木のチップを敷き詰めた樹のみちを進む、途中で羽化に備えて木を上るセミの幼虫も時々みられたが、まだ羽化には時間がかかりそうなのでそのまま移動。

  まだ明るさが残る7時過ぎにカラスウリのポイントに到着。カラスウリの葉が生い茂るなかに、白い蕾や開花途中のレース状の花が目に付く。早くも大きく育った実もみられた。皆で思い思いに写真を撮り、雄花・雌花の違いを観察。そうしている間にも少しずつレースが伸びていく花の様子が見て取れる。このような幻想的な花を咲かせるのは、受粉をスムーズに行えるようにスズメガに蜜の場所を教える目印らしい。

  カラスウリの観察後はセミを探しながら解散場所へ向かうことに。クマゼミの羽化のピークに当たったのか、園路脇のケヤキやコナラに目をやると幹を昇っていくセミの幼虫が、その上には脱皮中のセミや抜けきったもの、翅が広がったものなど色々な状態の場面が観られて一同大感激。しっかりと観察してまた、カメラにも収めて8時半頃解散した。(K. I )

各写真をクリックすると200%に拡大し、解像度も上がります。

多くのカラスウリの花が…

開花した雄花

アリに攻撃されるニイニイゼミ

羽化の最中のクマゼミたち

みんなでセミの羽化を見守る

 

 

 

野鳥部会の7月活動報告

観察日 : 2023年7月19日(水)

観察場所 : 平成榛原子供のもり森公園(奈良県宇陀市)

参加者 : 16名

観察種数 : 24種

 暑さと午後からの降雨予報にもかかわらず16名が榛原駅前に集合。 曇り空で出発する頃には小雨が、しかし傘を差すほどでもなく、むしろ気持ちが良い位だ。早速に駅前の商店街や民家の軒先に作られたコシアカツバメの巣を観て、付近を飛び回るこのツバメや普通のツバメの違いを確認。 市街地ではスズメに混じってシジュウカラやホオジロの姿も、上空では複数のトビが旋回している。 宇陀川沿いに進むと、川中にはダイサギ、アオサギ、カワウが佇み、カワセミやイソシギが水際を飛び交う。途中、セグロセキレイ、ハクセキレイやメジロ、ホオジロの姿を追い、ウグイスの囀りを聴きながら公園へ。

 公園内に入るとバードウオッチャーやカメラマンの数も少なく、どうもお目当てのヤマセミは期待薄のようだ。 観察スポットでは長時間粘るが、やはり残念。 でも家族と思われるキセキレイの親子4羽が岩場を離れることなく動き回り、他にもカワセミ、カワラヒワ、イソヒヨドリ、クロツグミや大型のサギ、カワウが目の前を飛び交い、我々を充分に楽しませてくれた。 そして心配した雨も朝の一時だけで、川の畔は帽子が飛ばされそうな風があり、結構涼しかったのが救いでした。 帰り際に公園出口付近で「もしかしたらヤマセミ?」との声が上がり、暫く全員で追いかけたが、はっきりとは確認できず、来年は観察季節を春に変え、その楽しみを先伸ばしにすることにして解散となった。(M.K 、写真K.T)

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度も上がります。

コシアカツバメ

コシアカツバメの巣

ツバメとその巣

トビの休憩

遠くても目立ちます

キセキレイの家族?

 

ヤマセミならぬヤマユリ

 

16期生7月19日の講座報告

年月日  2023年7月19日(水)  晴れときどき曇り
講座名:河口・干潟の生物
講師: 山田 浩二 先生(貝塚市立自然遊学館研究員)
場所: 近木川河口・貝塚市立自然遊学館

晴天の中、南海本線二色浜駅に集合。15分ほどの近木(コギ)川河口にある葭原でカニ釣りに興じ、昼からは二色浜の河口干潟で生物採取し同定を行った。
 竹竿にタコ糸を結び、重りを付けた2mほどのタコ糸にエサをつけ、葭の根本にあるカニ穴をめがけてエサを垂らした。カニがハサミでエサを挟み口に運ぶ瞬間を待つ、歓声をあげながら釣れたカニと格闘していた。1時間ほどの成果はハマガニとアシハラガニ。「水道水で飼えます、エサはなんでもいいです」と講師。
 午後は河口を二色浜まで歩き、潮の引いた干潟で石の裏や潮だまりなどをタモ網やスコップで浜の生物採集を行った。同定で判明したものは、ハサミの片方が大きく白いハクセンシオマネキ、めずらしく前に歩くマメコブシガニ、イソガニ、ユビナガホンヤドカリ、ユビナガスジエビ、タテジマイソギンチャク、あさり、クチバガイ、みんながウナギと間違ったミミズハゼ、ウミニナなどいっぱい。強い夏の日差しの中、無心に生きものを探したくさんの成果があった。(H.I)

意欲満々、さあ早くエサに食いついて。

干潟の石を裏返したり、何かいないかな。

葭のの根元にいたハマガ二。30分格闘したが釣れなかった。

左はメス、卵を抱くため、ふんどしが丸く大きい。

干潟のダンサー、オスは大きなハサミをフリフリ踊る。

カニなのに、前に歩く。変わり者です。

夏空の広がる干潟、みんなが無心に探した。

昆虫部会の7月活動報告

実施日 : 2023年7月11日(火)

場 所 : 「会員管理の農園」(堺市南区別所)

参加人数 : 17名

活動内容 :

 山間にミカン畑、野菜畑 草原が広がり 貯水池もあり 小川も流れ 見るからに多種多様な昆虫が生息していそうな、心が弾む「会員管理の農園」でした。 まずは貯水池で トンボ目の採集や目視を行いました。チョウトンボの観察も数匹、出来ましたが、例年よりもかなりの激減数。 貯水池に隣接する場所での開発工事で、池一面が茶色く濁り、ヤゴ類等の水中昆虫の観察はできず、トンボ目の激減に起因しているかも分かりません。 その後、各場所で観察活動を行いました。 草原地ではバッタ類、畑地ではハエ目、チョウ目 斜面に広がるミカン畑では主にアゲハチョウ科の成虫・幼虫観察、小川のせせらぎを聴きながら、コシアキトンボやイトトンボの観察。 採集した昆虫を参加者で図鑑を見ながらの昆虫談義や同定作業も楽しい一時です。猛暑を感じさせない、有意義な昆虫観察が出来たように思います。(K.H)

7月昆虫部会 観察記録 全43匹(*目視含む)

◎チョウ目(15匹*幼虫含む) クロアゲハ キアゲハ ナミアゲハ ナミアゲハ(幼虫 *キタキチョウ モンシロチョウ テングチョウ  ツマグロヒョウモン(オス) コミスジ ヒメウラナミジャノメ ダイミョウセセリ ベニシジミ ウラギンシジミ サトキマダラヒカゲ ナミスジシロエダシャク  ◎トンボ目(10匹)  チョウトンボ オニヤンマ コオニヤンマ オオシオカラトンボ シオカラトンボ(オス・メス)コシアキトンボ(オス・メス) ショウジョウトンボ イトトンボの一種 ◎バッタ目(6匹) ツチイナゴ ツマグロバッタ(オス・メス) ショウリョウバッタ オンブバッタ ウマオイ ◎カマキリ目(1匹) オオカマキリ ◎コウチュウ目(4匹) ナナホシテントウムシ マメコガネ ツツゾウムシハンミョウカメムシ目(2匹) ホソハリカメムシ ハラヒロヘリカメムシ ◎ハエ目(3匹) シオヤアブ(オス・メス) アオメアブ ◎ハチ目(2匹) アシナガバチの一種 トックリバチの一種

赤字は写真を添付しています。*注 チョウトンボ コハンミョウは後日に撮影

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度も上がります。

キタキチョウ

コオニヤンマ

コハンミョウ

シオカラトンボ交尾

ショウジョウトンボ

チョウトンボ

ツマグロヒョウモン オス

貯水池観察

写真部会の7月活動報告

日 時 : 令和5年7月12日(水) 午前10時15分~12時

場 所 : りんくう公園

参加者 : 5名

 当日は朝から南海高野線で人身事故があり、電車の延着で15分遅れのスタートになりました。 このところの暑さ続きで、参加者の方の体調を心配しましたが、皆様意欲的に撮影されていました。 関西国際空港の発着便、水上バイクの若者たち、結婚式の前撮りにも遭遇しました。 今回も少人数での活動でしたが、暑さに気を付けながら撮影することができました。(M.F)

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関空1

関空2

関空3

関空4

16期生7月12日の講座報告

年月日  2023年7月12日(水)  晴れ 

講座名:動物たちとの接点

講師: 天王寺動物園教育普及担当(久田さん) 

場所: 天王寺動物園      

午前は、「動物園の歴史と役割」というテーマで天王寺動物園職員の久田さんからお話を伺った。天王寺動物園は、1915年(大正4年)開園、東京、京都に続いて3番目に古く、今年で108年。時代の変化とともに、動物園も姿を変え、またその役割も変化してきた。今もまた、時代に合わせて新しく変化を続けているのだなあと、感じた。

さて、講話に続いてガイドウォーク。まずはリニューアルしたばかりのペンギン・アシカ舎へ。颯爽と泳ぐペンギンを下から眺め、お魚をもらって可愛く頭を下げるアシカにほっこり。さらにアフリカサバンナゾーンへ回って、カバ・サイ・キリン・エランド・シマウマ、さらに陰でねそべるハイエナやライオンににんまりしつつ、ガイドウォークを終了。暑い中、受講生の皆さんもしっかり質問し、それぞれの動物について、いろいろ教えていただいた。

 午後の観察では、アフリカサバンナゾーンで草食動物のごはんタイムを見学。間近に見るキリンの姿に感動。長いのは、首だけでなく舌も。上手に舌で葉をちぎるように食べていた。その後は自由に見学。久しぶりの動物園、可愛い動物たちの姿にほっこりする一日でした。 (K.T)

動物園の役割とは・・

空(水中)を飛び回るペンギン

飼育員さん、お魚ありがとう!!

可愛い~大きい~

ハルカス(左・メスのキリン)の向こうにハルカス

百獣の王者も暑さには勝てん?

 

里山保全部会の7月活動報告

月 日 :  7月7日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  17名

活動内容

  2023年度4、6月例会が雨天中止となり、七夕日実施の7月例会に七夕さんに、晴天気をお祈りして、願いをかなえてもらいました。 出席者も登録23名中17名参加の賑やかな例会になりました。 会員の川口さんが朝から焼き上げたお手製焼き菓子を持参、富田林自然を守る会のスタッフ4名を含めて21切れに切り分け、全員で美味しく頂きました。  

 畑組は5月例会後、畑全面に広がり尽くした雑草を昼までかかって除草の大活躍。 雑草取り除くと、枝豆が雑草に負けていないよと元気に顔を出してくれました。 元気に生育してくれた赤しそを収穫、里芋も順調に生育し秋の収穫が楽しみです。  山組は5月に引き続きこの数ヶ月続く山中に生える笹やシダの伐採作業と枯れ枝集め。    里山の豊かな自然を守ろうという志ざし、山組は地味な作業に頑張っています。(O.N)

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5月例会以来2カ月で畑は全面雑草に

一生懸命に草を刈るも、アー、アーまだ草はあるなー !

雑草を取り除いて枝豆が元気な顔を出してくれました

今日は赤しそを収穫しました         ・

山組は今日もがんばるぞー

次第に山深くなり作業もたいへんに

植物部会の7月活動報告

月 日  : 7月5日(火)

観察場所 : 大阪市立長居植物園

参 加 者  : 40人

  今日は天気予報によると、午後から雨が降ると予想されるので午前中は野外で植物観察を行い、午後は室内で開催されている「MAKINO展(牧野富太郎展)」を鑑賞した。 今日は40人の多くの会員が参加。朝のドラマ「らんまん」の影響かな?

 当植物園は真ん中に大池があり、池を左から右回りで観察を開始した。 まず初めはワルナスビの群生を観察。こんなに広く群生しているのを見るのは初めてである。その後、池の淵を歩きながら、ガマ、ハンゲショウ、アサザ、ハス、(チョウトンボ)、コウホネ、そして、池の中にスイレンが群生して咲いていた。アジサイ園も歩いたが既に花は最盛期を過ぎ、色が変わっていた。 

 ハスとスイレンについて調べてみると次のことが分かった。 《ハスとスイレンの共通点》 ハスとスイレン両方とも水辺に生息する水生植物で、水の底の土や泥に根を張り、水面(水上)に葉と花を展開する。  開花時期は、初夏~夏。 花は、午前中に満開になり午後には閉じていく。(違う種もあり) ひとつの花は、3~4日ほどしかもたないが、その後も次々に開花する。   《ハスとスイレンの違い、見分けるポイント》  ハスは、ハス科ハス属の挺水性植物(ていすいせいしょくぶつ):水面から葉を立ち上がらせる植物  スイレンは、スイレン科スイレン属の浮葉性植物(ふようせいしょくぶつ):水面に葉を浮かべる植物  《花と葉の違い》  ハスは、水面より上の方で咲き、花弁は、幅広で丸みを帯びて、お椀のような形で花の中央には大きな花托がある。葉は水面より上に立ち上がり、円形をし、水辺にあるのにいつも光沢があり、水を大変よくはじく「撥水性(ロータス効果)」があるため、汚れがつきにくくなっている。 スイレンは、花は水面に咲き、花弁は細長くシャープである。葉は水面に浮かび、円形をし、切れ込みがある。

 次にバラ園に向かい、途中、アオスジアゲハを見つけ、ラクウショウの実、タイサンボクの花を観察。バラ園では多種の花が咲いていた。次にヘメロカリス園に移動途中に、イナゴマメの実、ナンキンハゼの花、ムラサキシキブの花を観察。イナゴマメは乾燥種子の重さは約0.2gほどで均一なため、ダイヤモンドの重さの単位カラットの語源ともなったとされる。ヘメロカリスの花もフェリーチェ、ニッコウキスゲ、ノカンゾウのような多種の花が咲いていた。 

 昼食後、花と緑と自然の情報センター内で開催されている「MAKINO展(4月3日~12月27日)」を鑑賞。いろいろな情報が展示されていたが、スペースに限りがあるので、4回に分けて展示されていた。牧野富太郎氏の業績が良く分かった。その後、当センターのスタッフの方から、ラッパイチョウ等の植物についてお話を聞きした後、暫くして解散、帰途についた。(K.S 、写真M.F)

*以下の写真はクリックする毎に拡大され、解像度も上がります。

アサザ

ハス

スイレン1

スイレン2

スイレン3

タイサンボク

ヘメロカリス園

MAKINO展の展示物

マップ作り部会の6月活動報告

 部会は雨が心配されましたので当日朝に中止としましたが、知らずに来られた方と世話人とで甲斐田川沿いを光明池まで歩いて来ました。その様子を簡単ですが御報告します。

 日 時 : 2023年6月26日

 場 所 : 甲斐田川沿い~光明池

 参加人数: 3名

 <甲斐田川沿い・C地区~光明池>

 リング状になった白い花が可愛らしかったヘラオオバコは焦げ茶色の長い果穂を付けていた。 ネジバナは至る所で見られ、花の捻れ具合を楽しむ。 先端が二つに分かれているキシュウスズメノヒエ(紀州雀の稗・イネ科)は熱帯アジア、アメリカ大陸原産。名の由来は1924年に日本で初めて和歌山県で発見されたためと云う。 ずらり並んだヒメジョオンに混じってピンク色の花を付けた沢山のハナハマセンブリ(花浜千振・リンドウ科)を見る。 それに良く似た花のノハラナデシコ(野原撫子・ナデシコ科)は少数派。 ちょっと珍しいメリケンムグラ(米利堅葎・アカネ科)は茎の途中の葉腋に1㎝ほどの真っ白い花を付けている。 頭に紫色の小さな花を咲かせているのはヤナギハナガサ(柳花笠・クマツヅラ科)。面白い形のイヌコモチナデシコ(犬子持ち撫子・ナデシコ科)。 またミヤコグサの仲間はまだまだ鮮やかな黄色い花を付けていた。

 4月に観察した樹々の花々は実に変身。今はトウネズミモチが白い花を付け、満開のネムノキは見応え充分。アカメガシワの雄花・雌花を間近に観察する。テイカカズラは落花しているものが多かった

<光明池の土手>

 4月の下見の時には綺麗に刈られていた大きな斜面は、今は草と低木にびっしりと覆われている。 縁では立ち姿の美しいヌマトラノオ(沼虎の尾・サクラソウ科)が静かに咲いていた。 斜面の中ではカキラン(柿蘭・ラン科)を観察。一週間前に下見をして確認していたのだが、まだ綺麗な花を咲かせてくれていて嬉しくなる。 イネ科では動物と同じ名前のカモノハシ(鴨の嘴)を初めて見る。丸みを帯びた棒状の花穂は1本に見えるが2つの総がピタリ合わさったもの。印象的なので次に見た時にもそれと解るのではないかと思わせてくれる。 他にウツボグサやクサイチゴ(木本)を見かける。

 当日は時折雨に遭いながらも、様々なものを観察できましたので、報告させて頂きました。植生リストも作成していますので詳しくお知りになりたい方はお問い合わせ下さい。 Y.M

*以下の写真はクリックする毎に画面が拡大され、解像度も上がります。

ハナハマセンブリ

メリケンムグラ

ネビキミヤコグサ

アカメガシワ雄花

アカメガシワ雌花

ノハラナデシコ

カキラン

ヌマトラノオ