吟行部会1月活動報告

”道修町ミュジアムストリートを歩く”

1月18日(土)、冬晴れの気持ちいい一日、句会を楽しんできました。日本の医薬品産業の発祥の地、道修町、江戸時代から脈々と続きます。今も、医薬品物流の2分の1はこの地から、と言われています。御堂筋から堺筋までの、ほんの300メートルのビジネス街に製薬会社が並び、医薬に関する展示施設がいくつも有る「ミュジアムストリート」、そして、医療の神様”神農さん”と親しまれている少彦名神社があります。

土曜日のビジネス街ゆえ、クローズの展示施設が多く、残念でしたが、種々のショーウインドウの展示や、戦災にも焼け残った古い薬業問屋の懐かしい佇まい等も楽しみ、「道修町資料館」で薬業の歴史を学び、「少彦名神社」にお参り、健康を祈りしてきました。

時流れ変われぬ願い去年今年      智勲

昼下がりひとり静かに日向ぼこ      尚文

初詣ここが古里思い決め         松園

ポトポトと落ちる点滴冬の雲       ゆう一

恋猫は尻尾を立ててしのびより     たけみつ

日向ぼこ老いのハミング子守唄     洋々志

仏壇の灯の揺れや去年今年       まさこ

初詣さびれし宮のにはか巫女      ゆき雄

昭和かな銭湯巡る冬の町         あきこ

初詣スマホ光りて帯となる         みえこ

誕生日吾を鼓舞する冬嵐         流以

正月は何人家族や布団干し       河笑流

当日句

特選   神農さんビルの谷間で風邪を撃ち   たけみつ

佳作   吉兆の願かけつつく張り子虎      流以

以上  村上 昌子

吟行部会12月活動報告

第95回吟行部会活動報告

日時:令和元年12月21日(土)

行先:大和西大寺:神功皇后陵、秋篠寺

参加者:14名

活動内容:

暖かい小春日和の中、平城駅をスタートし神功皇后陵へ。御拝所や濠などが整備されており、全員気持ちよく参拝する。そこからは、トラクターなどで秋起こし中の農道を進み、競輪場の中を横断すると目の前が秋篠寺。山門前で記念撮影。苔の庭と重要文化財の伎芸天を拝観する。頭部は天平時代作の乾漆、身体は鎌倉時代作で寄木の木彫の珍しい仏像、首を傾げたその魅力に一同は虜になりました。バスで大和西大寺駅前の、江戸川奈良ファミリー店で昼食と句会。今年最後の締めくくりで、難波に戻り有志で忘年会。アツアツのたこ焼きと各々が「今年一年の俳句を振り返って」を話して盛り上がりました。なお、残念ですが今回で藤浪さん、西川さんが引退されます。また時々はお元気なお顔をお見せ下さい。

各人の代表選句:

故郷のずしりと重き柿をむく 眠童

葉を持つも力が尽きし枯木かな 智勲

枯葉舞うシャッターチャンス待ちにけり 尚文

セーターを変えても曲がる吹矢かな 粋泉

風強し冬が匂うと妻の言う   松薗

冬至の日散るさくら葉の一秒ぞ ゆう一

冬木立天に突き刺すあばら骨 たけみつ

長き影引き連れ渡る冬の橋 洋々志

短日やトトロ流るる商店街 まさこ

句座統ぶる赤セーターの熟女かな ゆき雄

短日や布団の中は夢心地  あきこ

見送りのテールランプに暮早し みえこ

散歩犬急かされ歩く日短かな 流以

短日や公園の声早く止み  河笑流

当日句

特選 首少し傾ぐ天女や冬の縁(えにし) まさこ

入選 冬麗の天女に魂を吸われけり  ゆき雄

写真、文責 松下洋介

吟行部会11月活動報告

第94回吟行部会活動報告

1.日 時: 令和元年11月20日

2.場  所:  小谷城郷土館・桜井神社・感應寺 上神谷散策

3.参加者: 13名

4.活動内容

  秋晴れの散策には絶好の一日。知っている様で意外と知らない 私達が居住している素晴らしい所を 仲間と巡りました。まず、旧住宅街にひっそりとある「小谷城郷土館」を訪ねた、施設員からの説明もそこそこに急ぎ次の桜井神社へ、今秋 建立された大鳥居を見上げ、堺市唯一の国宝・割拝殿に参拝参道から上神谷の里山を(人も車も余り通らない)ひつじ田を見ながら感應寺へ、解放されて歩くのも気持の良いもの、空腹も限界になったところで食事処に到着。ゆっくりと昼食の後 6人室に13人 ワイワイと賑やかに句会を楽しみました。

5.  選句

   団栗や蹴る子投げる子集める子        眠 童

   保津川峡落葉と共に舟下り           智 勳

   湯冷めして妻の上がりを待つ身かな      尚 文

   オリオンの一夜の渡りロマンあり         粋 泉

   日溜まりや祖母の思いで吊し柿        松 薗

   思い切り落葉押し込む袋三つ         ゆう一

   姑の背の落葉踏みなる百度石         たけみつ

    段ボール白菜の尻並びたる          洋々志

   りんご焼く真紅の艶の香ばしき         まさこ

   オリオン座見上げて探す亡夫の星      あきこ

   包丁の研ぎ澄ましたる夜のオリオン     みえこ

   さくら猫側溝おくの落葉床           流 以

   レーザー光線触れているよな鼓星      可笑流

6.当日句

  特選 :  小春日や落城の郷静かなる     洋々志

  佳作 :   大鳥居駕する夢もて七五三      流  以