吟行部会の4月活動報告

開催日 :  4月20日(土)

行 先    :  奈良県葛城市 當麻寺

参加者  : 15名

黄砂に霞む奈良盆地、先週末に中将姫に因む練供養会式を終え牡丹祭を開催中の当麻寺へ。仁王門から、(現存天守ではないが)東西両塔が唯一残るお寺の境内を散策しながら奥の院へ。浄土庭園の牡丹や藤の花などを愛で書院で精進料理に舌鼓の後例会に移った。
参道の土産物をつまみぐい、相撲の元祖当麻蹴速塚と相撲館、お寺の国宝・重文やお庭の珍しい花を観賞したりと、盛りだくさんの吟行となった。

会員の代表句・・・兼題:春(の)宵、入学(園)、四月馬鹿、夜桜

ソプラノの高らか響く春の宵    たけみつ
 鉛筆の香り背負って入学児    洋々志
 寄する波テトラポッドに爆ずる春    まさこ
 車屋は大和をとめや春の古都    ゆき雄
 夜桜や人込みさけてシーソーす    みゑこ
 入学児帽子深くし歩きけり    豊年
 逝きし母桜しべ降る千曲川    可笑流
  (しべは漢字)
 ひと片を框へ運ぶ桜東風    流以
 友の家更地になりて春の草    上田良子
 大法螺を吹く子の一理万愚節    都史子
 花馬酔木城跡に立つ無縁塚    ふじ乃
 黄砂降る遥かなタワマンセピア色    楠子
 夜桜の闇に覗くは異界かな    万未知
 春の宵テールランプの続く帰路    佐都
 身一つをもてあましつつ春の宵    行行子

当日句
 特選  ぼうたんに慈母のごとくに白和傘    ゆき雄
 入選  蓮華座に姫の御座して咲く牡丹    ふじ乃

アウトドア部会の4月活動報告

実施日: 2024年4月16日

場  所 :  高見の郷(奈良県吉野郡東吉野村)

行事名: 千本のしだれ桜 鑑賞

参加者: 25名

正式な発足に向けてプレオープン・イベントとして活動してきましたが、新しく発足した アウトドア部会

部会活動スタートは The Pink World 千本のしだれ桜 が満開に咲く高見の郷 鑑賞会を実施。 

ホームページでの開花情報では丁度満開 !! とのことで、期待に胸弾み当日を迎えましたが、朝からあいにくの空模様。不安定な天候との予報を心配しながら三国ヶ丘から貸し切りバスで出発です。

現地に到着した頃には予報も有り難く外れ、青空の見える素晴らしい しだれ桜の鑑賞会となりました。(A.N)

 

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

日々の開花予報を見ながら 鑑賞会を心待ちにしていましたが、枝垂れ桜だけ1000本が咲き誇る高見の郷

 

 

 

 

 

 

その素晴らしさに圧倒されながら 桜の木をバックに記念撮影。自然と笑顔になりますね

 

 

 

 

 

 

駐車場からは専用マイクロバスで上がってきますが、麓から歩いてきた健脚メンバー達と一緒に再び記念撮影

 

 

 

 

 

 

お天気の回復で お弁当は枝垂れ桜を愛でながらいただくことができました

17期生の4月17日講座報告

年月日  2024年 4月17日(水曜日) 晴

講座名: 自然の見方と観察

講 師: 大阪自然環境保全協会  代表理事・副会長 田中 広樹 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

17期生講座 第1回目は スタートに相応しい《自然観察の心構え》について学習しました。 

観察とは単に「見る」のではなくじっくりと「観る」 そして目に見えないもの(命)を外に表れた様子から感じ、捉え、 「察する」。 

自然観察の5つの視点、捉え方として、① 五感(視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚)を使って感性を研ぎ澄まし観る  ② 大人になっても「不思議」を感じ、そのフィールドの季節の変化を観る  ③ アリの目の様に分析し、鳥の目の様に俯瞰的にいろいろな視点で観る  ④ 生物学では植物を生産者動物を消費者菌類を分解者と表す。地球上ですべてのものはつながっており、生物の進化、歴史などそのつながりを観る  ⑤ 生き物の一生(種子~成木 卵~成虫など)を観る    

座学の後は、フィールドへ出て観察です。

ルーペの使い方やゲームで自然に親しみ 「身近なものでこんなに楽しむ事ができるんだ」  「子供に戻ったように遊びました」 など講座生たちから声が上がり、講座初回目を笑顔で終えることができました。(A.N)

 

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

備長炭の原木ウバメガシの新芽の葉脈をルーペを使って観てみます

目をつぶって1分経ったと思ったら挙手。  皆さんの1分はいろいろですね

街路樹のイチョウ      銀杏が落ちていたら雌の木

雄の木の下には雄花  足下にもたくさんの発見があります

色合わせゲーム  一番近いのはどれかな?

グループに分かれて落ち穂拾い

先生が公正にジャッジ

審判の様子を皆さん真剣に眺めています

モミジの花が満開

じっくり観るとこんなに可愛くて不思議な形

最後のゲームは             《ちっちゃなお花に名前をつけよう~ゲーム》

他のグループにバレないようにひそひそ密談中

 

このグループは  “ 春の雫 ” と命名しました
他にも、姫りんりん  ブルーファイブスター  コムラサキカレン  ヒメヒカリブルー     ニシノプリンセス    匂いが似ているから、 胡瓜草 と名付けられ地味だったお花、           きっと喜んでいることでしょう

 

野鳥部会の4月活動報告

月 日 : 4月17日 (水) 天気 

観察場所 : 西除川~狭山池

参加者 : 26名

観察種数 : 33種

  朝から春というより初夏を思わせる日差しが照り付ける。出発点の南海滝谷駅近くではツバメが飛び回り、民家の軒先にツバメの巣が幾つも並ぶ。中にはコシアカツバメの巣も、いずれも育雛にはまだ早いようだ。住宅地ではイソヒヨドリやムクドリの求愛行動が目立ち、あちこちにペアが、この時期ならではのムクドリ雌雄の違いを確認する。西除川沿いの田畑では、子育て中のケリの鳴き声がけたたましく、ヒバリも頭上を派手に鳴きながら飛ぶ。キジの姿を見たのは数人だったが鳴き声は全員が確認。西除川に沿って川下へ進むと、川中にはコガモやマガモがまだ数羽残っていてくれた。クイナは姿を見せたがすぐに草むらの中へ姿を消す。他にもツグミ、コチドリ、ハクセキレイ、カワラヒワ、コゲラ、アオジを観察。期待したヒクイナとカワセミは空振りとなった。

 狭山池に入ってすぐに昼食。午後は池を左回りに半周する。池はかなり水嵩を増し、鳥の姿は少ない。コサギ、アオサギ、カワウ、カイツブリ、オオバンと池畔ではコガモの群れが羽根を休める。中に一羽のキンクロハジロが、どうも怪我をして帰りの渡りの仲間に付いていけなかったようだ。 ウグイスの囀りやモズの鳴き声を聞きながら歩を進めるが、スズメ以外の小鳥がなかなか見つからない。ゴールのさやか公園からは池中に浮かぶフロートに集団で止まるカワウ、コサギ、ゴイサギ、アオサギとすぐ近くの池畔石積で休むコサギの群れ、ゴイサギをじっくり観察する。ここでも傷つき取り残された一羽のオカヨシガモを見つけ、傷ついた二羽のカモを皆さん心配しながらの「取り合わせ」となった。(文 M.K 写真 K.T)

コシアカツバメの巣

ケリ

アオジ

クイナ

コサギの集団

コガモの群れ

コサギとゴイサギ

コサギとゴイサギ

17期生の4月10日講座報告

年月日  2024年 4月10日(水曜日) 快晴

講座名: 開講式・ガイダンス

講師: カレッジ理事・17期生スタッフ 

場所: 堺市立栂文化会館

 美しく華やかに咲いていた桜がハラハラと舞い散る中 17期生講座の開講式が挙行され、相原代表理事は式辞で 2021年2022年と2年間は新型コロナ感染症による自粛期間に募集を中止したことを話し、今期も多くの申し込みがあったことなど感謝の気持ちを述べました。

 〈 学びの場 〉を通して講座生が仲間づくりの輪を広げ、座学やフィールドでの観察や体験をすることで自然と環境保全に更に興味を持ち 講座スタッフ共に楽しく学習が出来るようマナーやルールについての説明。

午後からは17期生自己紹介。当カレッジへ申し込みのきっかけや期待すること、スポーツや趣味、アピールポイントなど皆さん上手なお話しに聞き入り、緊張の中でも笑いもあり、その後、3班に分かれて班長・副班長を決め、班ごとのグループライン作成など和んだ時間となりました。

専門分野の講師を招いての講座のスタートを楽しみに、17期生開講式は終了しました。(A・N)

 

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

2024年度17期生 集合写真

代表の挨拶 開講式が始まりました

2年間の講座に向けて期待など自己紹介 Time

班ごとのミーティング Time

快晴・桜の下 17期生講座がスタートしました

 

 

 

 

 

写真部会の4月活動報告

日時:令和6年4月10日(水)午前10時~12時

場所:久宝寺寺内町

参加者:6名

天気は快晴だが寒い。 久宝寺寺内町は、古い歴史のある町である。 聖徳太子が建立した久宝寺観音院があったことが久宝寺の地名の始まりと言われている。 江戸時代からの古い町家も数多く残っており、写真撮影やスケッチの適地である。 現在の街は、蓮如上人が手掛けたもので、碁盤の目のように街路が通じている。 寺内町ふれあい館で地図をもらい、街並みを散策した。( Y.Y)         

ウォーキング部会の4月活動報告

行 先・・ 私市 府民の森 ほしだ園地

日 時・・ 令和6年4月11日(晴れ)

参加人数・・18名

朝からハプニング 京阪電車は人身事故の為、運転中止 ターミナル駅は、大混雑午前9時半頃に、運転再開  

私市駅出発は予定より30分遅れの10時30分
市立大学植物園前の、天野川「水辺のプラザ」の桜は満開 新緑のハイキング道を進み「ピトンの小屋」で一休み「ピトンの小屋」前のクライミングウォールでは、クライマーが練習中 坂道をゆっくり登って「星のブランコ」を渡る 吊り橋からの景色は絶景スポット

やまびこ広場にて昼食 帰り道は、星田妙見川沿いを下り 「星田妙見宮」に到着 妙見河原の桜並木も満開「大満足」この辺は満開が遅いかも
私市線「河内森」駅に午後3時半過ぎに、到着後解散(SU)

天野川「水辺プラザ」

森林鉄道風歩道橋

星のブランコ

里山保全部会の4月活動報告

月 日 :  4月5日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  12名

活動内容 :

 2023年度末4名退会。2024年度2名入会で会員は21名、新入会員1名出席で本日12名でのスタート。  遅れていた桜も駆け足で開花、畑は菜の花が満開。春たっぷりの活動舞台、奥の谷です。

山組は、先月山中に生える笹やシダを刈り取った山に残した小さな木の伐採作業 。山の傾斜厳しく大変な作業でしたが、山はグーンと明るくなり風通しもよしで、山健康に大きく寄与。切り出した木をチッパーでチップにしました。

畑組は、来月植付ける里芋の畝づくりチッパーで砕いたチップを肥料として畑に植え込み。菊菜、ネギの収穫と毎回ながら畑で大活躍、本年入会の新会員も畑で頑張っていました。

今回のおみやげは収穫した菊菜とナンバネギ。

<追記>今回は内緒話で、なんと小さなタケノコが4本取れました。おみやげになし。誰が持ち帰ったんやろ ?

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度上がります。

今日も元気に山組スタート

かなり厳しい山の傾斜で小さい木を切り、風通しのよい山に

チップの山ができました。畑の肥料になります

畑組も栽培した野菜類に囲まれて元気に頑張ってます

本日の番外。しめしめタケノコ取れたぞー !

今日のおみやげは春菊とネギでした。ほぼ毎回お土産のある、里山部会へ入会をお待ちしています

16期生の4月10日講座報告

年月日  2024年 4月10日(水)  快晴

講座名:大和葛城山の自然観察

講師: 桑田幹雄・泉谷一弘 先生

場所: 大和葛城山自然研究路

スプリングエフェメラルと呼ばれるカタクリやショウジョウバカマ、可憐なスミレを観察し、あわよくばギフチョウにも会うことができたらと、はるばるとロープウェイに乗り大和葛城山に出かけた。

カタクリは花が咲くまで7~8年、寿命は50年にも及ぶ。葉が地上に現れてから4~5週間で花を咲かせて姿を消す、花が咲いている時期も2週間程度。西日本では主に山地に生息し、金剛山や葛城山などで見ることができる。

ショウジョウバカマは地面に張り付いたようなロゼット状の葉を出し、そこから伸びた花茎の先に紅紫色の4~8個の花をつける。花は10日間程度咲いており、その後花茎が急に大きく伸び種を風で飛ばす。カタクリとは異なり常緑多年草である。西日本では平野部から高山地域まで生息する。

 スミレは市街地から里山や亜高山まで広く花を咲かせ一説には200種以上もある。近畿には20種程度と少なく、葛城山で見ることのできるスミレはシハイ、アリアケ、タチツボ、ノジスミレくらいだ。

 ギフチョウは鳥海山から山口県まで生息し、3月下旬から6月中旬に発生、カタクリ、ショウジョウバカマ、スミレ、サクラの花を訪れ吸蜜する。卵はミヤコアオイなどに産み付けられる。翅は黄白色と黒の縦じま模様で後翅には青や橙、赤色の斑紋が並ぶ。『春の女神』と呼ばれている。

知識を得て葛城山の自然研究路を歩いた。講座生は斜面に広がるカタクリの群落に喜びの声を上げ、路上を飛び回るギフチョウに興奮しながらカメラのシャッターを押した。いったいどれくらいのギフチョウを見たのだろうか、ほんとに幸運であった。次にショウジョウバカマの群落を見た、咲き始めて盛りに近づいている様子だった。近くで「カーン、カーン」と乾いた音、オオアカゲラの木をたたく姿も見えた。受講生は珍しい野鳥にじっと見入っていた。

 歳を重ねるたびに山に登ることは少なくなり、山野草を観察することは難しくなってきた。金剛山も山頂には行きづらくなったが、大和葛城山は数少ないロープウェイで登れる山だ。少し遠いが思い切って訪れたことで、様々な春の訪れを身体全体で感じることができた。本当に春の女神に出会ったようだ、この日の幸運に感謝する。

また、ていねいに講座生の質問に答えていただいた講師にも感謝する。(H.I)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

上天気の中、ギフチョウやスミレにシャッターを切ります。

鮮やかな赤、青の斑紋の翅、春の天使と呼ばれるギフチョウ。ミヤコアオイの葉の裏に産み付けられた卵。カタクリや桜の蜜を吸う。登山道近くではルリタテハもお出まし!

ミヤコアオイの葉と花

みごとに開いたカタクリの花

まだ咲き始めのカタクリの群落

ショウジョウバカマのみごとな群落、オオアカゲラの木をつつく音が響く林

大和葛城山のスミレたち、アリアケ・シハイ・タチツボ・ノジスミレ

登山道で見つけた花たち、キケマン・ツルカノコソウ・スズシロソウ

上天気に思わず笑顔、バックの金剛山も美しい

大和葛城山の林間に響く春の音(オオアカゲラが木をつつく)

マップ作り部会の3月活動報告

日 時 : 2024年3月25日(月)

場 所 : 新檜尾公園から甲斐田川沿い+鴨谷池

参加人数: 8名

 雨が気になる2023年度最後の部会は8名の方の参加でスタートする。

 <草本>アマナ(甘菜=鱗茎が食用になり甘味があるため・ユリ科)が見られると教えて頂き、まずは光明池駅から赤坂台センター方向に向かう。道脇に群落が有り細長い大きな蕾を付けていた。残念ながら花は日が当たらないと開かないそうで低い草丈に4㎝ほどの白い花が咲いた姿を想像してみる。 新檜尾公園に戻って観察を続ける。至る所で見られたスズメノヤリ(雀の槍)。スズメノテッポウはイネ科だがこちらはイグサ科。細長い葉の縁には白く長い毛が生えていて葉の先が棒状に硬くなっているのも特徴。くす玉の様な頭花の仕組みも少々複雑、先に雌蕊が成熟しその後雄蕊の葯が伸びてくるとあるので今は葯が目立つ雄性期と思われる。 昨年5月に咲いていたアメリカオニアザミはまだロゼット状の葉の塊。 先月見たオニタビラコ、カラスノエンドウ、セイヨウタンポポ、ハルノノゲシ、ヒメウズ、ヒメジョオン、フラサバソウ、ミチタネツケバナ、ミドリハコベ、ミヤコグサ(甲斐田川沿い)などの他に葉間に花を付けるため名付けられたというハナイバナ(葉内花・ムラサキ科)の中心が白い薄紫色の小さな花を確認する。 昨4月丸く群生していた紫色と白色のサギゴケ、オランダミミナグサ、葉の重なり具合の見事なヒメオドリコソウが咲き始め、小川のほとりではキツネノボタンの黄色い花を見付ける。よく見かける毛の多いケキツネノボタンと違ってこちらの茎は無毛、葉の切れ込みも浅く、咲く時期もやや早いようだ。 シャガの花が早、咲きそろっていた。イネ科ではカモガヤ、イチゴツナギ、ミゾイチゴツナギを見る。

<木本>楽しみにしていたイスノキ(別名ヒョンノキ)。2月より花序は増えていたが一部の樹でしか見られなかった。綺麗な赤い色をしているが花弁が無いので控えめな感じ。写真では突き出た雌蕊の先が二股になっているのが分った。 満開のハクモクレンは見応え充分、ボケは今は白花が満開。また赤と白の絞りのツバキやコシノヒガンと思われる桜の花も見られた。引き続きヒイラギナンテンやユキヤナギの花とイヌビワ、ムクロジ、クロガネモチなどの実を見る。クスノキのひこばえは爽やかな緑色で樹肌はすべすべ。ラクウショウやメタセコイアにはまだ目立った変化は見られなかった。   

甲斐田川沿いの道では足元が泥濘む所があるので2月に続き途中から鴨谷池へむかう。あまり鳥は見られなかったが帰り道トガリアミガサタケ(尖網笠茸)に出会う。目が慣れてくると結構生えているのが分る。持ち帰った方はシチューに入れて食べたそうで、「量は半分くらいになったが歯ごたえもあり良い出汁が出て美味しかった」との事・・・凄い。キクラゲを採って帰られた方もあるのでまた感想を聞かせて頂ければと思う。

 今日のメンバーは全員野鳥部会員でもあり、絶え間なく聞こえる鳥のさえずりや小鳥の群れの移動する様も楽しんだ一日となった。(文・写真  Y.M)

アマナ

スズメノヤリ

トガリアミガサタケ

クスノキ・ひこばえ

キツネノボタン

ハクモクレン

ヒメオドリコソウ

イスノキ

                        

16期生の4月3日講座報告

年月日:2024年4月3日(水) 雨

講座名:多田銀銅山遺跡の見学

講師:兵庫県猪名川町ボランティアガイド

場所:多田銀銅山遺跡

  降水確率90%という悪天候の中、しっかり雨対策をして集合し、白金2丁目のバス停から徒歩で20分ほどで悠久の館に到着した。4人一組で3班に分かれボランティアガイドの説明を受けながら古い家並みを抜けて金山彦神社、昭和期の機械堀りの跡の青木間歩、日本鉱業の跡地、豊臣秀吉が鉱山開発したといわれ大阪城の財政を賄うほどの豊富な銀銅が採れた台所間歩と瓢箪間歩まで見学した。青木間歩では機械掘りの坑道から上に続く体ひとつがやっと入るような江戸時代の手堀りの坑道を見る事ができた。また、緑色や青色の鉱脈を直に観察した。

 間歩というのは坑道のことであるが入口には四ツ留めと呼ばれる鳥居のような形の木組みが設置されていた。金山彦神社の下の神宮寺は神仏習合で右に薬師如来、左に山の神様大山祇命を祀ってあった。鉱山の仕事と信仰の密接なつながりを感じた。

 一方、足元を見るとあちこちにハクサンハタザオの白い花が咲いていて、あと10日くらいで辺り一面が白くなるほどの群生が見られるとの話だった。鉱山の指標植物のハクサンハタザオとヘビノネゴザは重金属耐性で生息し、重金属を根や葉にトラップすることができるらしい。古くから鉱山を探す指標になっていたとは驚きだ。ヘビノネゴザも夏には盛大に群生がみられるだろう。満開の桜の下のハクサンハタザオの白い群生を見たかった。他にもショウジョウバカマやシュンラン、ツツジ、スミレなどが見られたし、桜の木も開花してお花見気分でお弁当を食べる事もできた。

 雨で疲れもいつも以上だったが、悠久の館の資料について説明も聞いてから帰路についた。参加した皆様本当にお疲れ様でした。    E.H.

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

 

 

 

石ころ部会の3月活動報告

月 日:R6年3月29日

場 所:大阪府立狭山池博物館 (大阪狭山市)                                                                                                                                                                                                                                                        

参加者:22人

活動内容:

 昨夜来の雨も朝にはピタリと上がり、今日は日本最古のダム式ため池「狭山池」の散策と「狭山池博物館」の見学である。先ずは大阪市狭山駅から歩いて狭山池に向かう。池の周りを取り囲む五分から七分咲きの桜が青空に映えている。早咲きの品種「越の彼岸」が多く植えられているため、大阪府内では一番早く楽しめる花見のスポットなのだとか。

 博物館内では3班に分かれ、ガイドさんの案内で狭山池の1400年の歴史をたどったが、驚きの連続である。狭山池は飛鳥時代につくられた人造のため池であると聞いて先ず驚く。そして目の前にそびえる高さ15m、幅60mの堤の断面に目を見張る。実際の池の堤から移築され、ポリエチレングリコール処理で固定されているのだとか。安藤忠雄の設計の博物館本体はそれを収容する形でその後に建築されたと聞いて更に驚く。堤の下の方には狭山池の水を下流に流す巨大な樋管がある。飛鳥時代の樋管はコウヤマキ製だそうであるが、腐食から免れ、造りたてのように輝いている。鎌倉時代には木製の他に石製の樋管も一部使われたそうだ。古墳時代の石棺を加工し、転用したものらしい。他にも様々な展示を見て回ったが、感嘆と驚きの連続であった。たっぷりと時間をかけてガイドさんに案内してもらったためか、見学の後に充足感がある。入場無料。何度来てもいい。

 午後は令和6年春季企画展:土木遺産展「石をはこぶ – 瀬戸内の石の島から大阪へ」を見て回る。大阪の石造構造物に多く使われている石の出どころはどこか、どのように切り出され、海を越えて大阪に運ばれ、利用されてきたのか、分かりやすい展示であった。今年度最後の石ころ部会も無事終了、三々五々、博物館を後にした。狭山池の桜も見事であった。(I.S.)

 

 

 

 

 

 

山歩き部会の3月活動報告

実施日:3月27日(水) 天候:晴れ
行き先:六個山
コース:箕面駅~落合橋~六個山~桜谷コース~箕面駅
参加者:21名

 前日の大雨が止み久々の晴天のもと、箕面の森にある六個山に登った。阪急箕面駅を10時に出発。瀧道を進み、途中の広場で準備体操をした後、落合橋から登山スタート。

 増水した川を苦労して渡った後は、川に沿って静かな山道を登り、1時間程で尾根道に到着。少し広い場所で昼食を済ませた後は、箕面ゴルフ場に沿って緩やかな道を六個山に向かい、山頂直下の急坂を登って45分で山頂(396m)に到着。山頂広場からは、大阪湾や六甲の山並みなどの眺望が素晴らしく、30分間ゆっくり休憩した。

 下山は「わくわく広場」「ハート広場」を経て桜谷コースを進んだ。最後は急な山道を慎重に下って、1時間半で瀧道に出た後、箕面駅まで戻った。少し骨のあるコースだったが、天気に恵まれて、約5時間半の登山を楽しむことができた。(TT)

六個山集合A

六個山集合B

足元に気をつけて‼

いのちの営み探検部会の3月活動報告

テーマ :目覚めてきた生きものたち
実施日 :2024年 3 月 18 日 ( 月 )
観察場所:錦織公園 ( 富田林市 )
参加人数:21 名

 啓蟄も過ぎ、暖かい気配を感じ、本格的に目覚め始めた若芽や花によって大地が色付いてきている。土の中や地上の虫たちも活動を始めてきた。今回は、公園内を楽しく散策し、自然や生きものを通して春の季節を実感しよう。

 公園西側の桜木の里には、早咲きで木全体としては開花期が長い、カワヅザクラ(河津桜)が満開。静岡県河津町で発見されたサクラで、オオシマザクラとカンヒザクラが自然交配して生まれたそうだ。東側の桜木の里には、ソメイヨシノ(染井吉野)が。此方は未だ蕾状態。1つの花芽から複数の柄が伸びだし、その先に花が咲く。普通は3~4個の場合が多いが、元気ある木なら6個以上咲き、夏の大雨や台風が少なければ多く咲く傾向がみられるようだ。桜の花は、前年の8~9月の花芽形成→休眠(10月から11月頃最も深い)→休眠打破(冬の低温を経験する間に成長を抑制する植物ホルモンが減少し、同時に成長を促す植物ホルモンが増加して休眠が解除)→成長→開花する。

 今回出会った早春に開花しているコブシやレンギョウ、マンサクなど、葉が出るよりも先に開花している。草本のように光合成でエネルギーを貯めてからでなく、既に幹や根に貯めていたエネルギーを使っているのだろう。花芽と葉芽の開くタイミングは、何が契機になっているのだろうか。虫たちには目がいかなかったが、花を求めて飛びまわり、葉っぱや地上を這いまわっているのだろう。奥の池では、ヒドリガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、オシドリなどカモ科の7種とオオバン、カイツブリの確認、パートナーを見付けてそろそろ北の繁殖地へ帰るのだろう。ツバメが営巣のための新居の場所を探しているのか建物周りをスイスイと滑空。いよいよ春だ!!(T.M)

左はカワヅザクラ、1個の花芽から3個の花が咲いている。右はソメイヨシノの花芽を切ってみると3個の花が。少し元気がないな。

プロパンガス臭や酒粕に似た匂いとか醤油の香りがしていると言われるヒサカキの花、白い小さな花が枝にびっしり並んでいる。

マンサクやクロモジやアブラチャンなど、早春に咲く樹木の花は黄色が多いのはなぜなのか。花粉媒介をする昆虫などの活動時期と
関係があるのかな?

ヒメウズ(姫烏頭)のウズは烏頭(トリカブトの根茎)のことで、葉の形が烏頭に似ているのが由来。径5㎜の花びらに見えるのは蕚で、
その内側に花弁が5枚。

16期生の3月27日講座報告

年月日  2024年 3月27日(水)  晴れ

講座名:オリエンテーリング入門

講師: 横田 実 先生

場所: 堺市立健康福祉プラザ・大仙公園

 久々の快晴の大仙公園において、オリエンテーリングの競技概要や使用する道具と競技テクニックなどを学び体験をした。

 講師はオリエンテーリングのイメージを聞くことから始めた。ポイントへ行き探し物をするとか、スタンプラリーをイメージする意見が多かった。オリエンテーリングは地図とコンパス(方位磁石)を使い、決められたコントロール(ポイント)を順番に周り、時間を競う競技であると理解できた。

 次にオリエンテーリング用地図の記号や表示の約束事と、コンパスを使って次への方向確認の方法を学んだ。コンパスはなかなか扱いづらい。

 コンパスの使い方は①コンパスの長辺をレッグ(地図に示されたコントロールを結ぶ線)に合わす ②コンパスのリング内の線を地図の磁北線に合わす ③コンパスの矢印を前方に身体正面に持ち、リングのN表示と磁針のN極が合わさるように、コンパスを回さず身体ごと回す、これでバッチリ次の方向が判る。

 競技テクニックとしてはサムリーディング(地図上の現在地を親指で常に押さえる)・歩測(地図上での距離を歩数で把握)・読図(地図から地形や風景をイメージ)・エイミングオフ(大まかな方向に目標を設定)・リロケート(迷った場合)などを教わった。

 午後からは地図とコンパスを使い、設置された11のコントロールを二人一組で周るオリエンテーリングを実践体験した。地図を読み、コンパスを使い方向や現在地を確認しながらフィニッシュを目指した。

 街中や地下街そして野外でも観察に熱中して『今、何所かな』と判らなくなり迷ってしまうことが多々ある。今いる場所はどこか、どの方向に進めばいいのかは教わった知識や意識が役に立つ。(H.I)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

道なりか、ブッシュの中をまっすぐ進むか。悩ましい、道なりは距離が倍です。

当日使用の地図。コントロールの場所や地図に記号や情報が示されてます。

やる気満々。30秒ごとにスタート。まだ元気いっぱい。

コントロールで電子パンチングして笑顔でクリヤー。

次はどっち?さっそく地図を確認。

いろんなところで地図を確認。地図ばかり見てると躓きますよ。

見つかりません。地図ではここにあるはず、このあと執念で見つけました。

見つかりづらい場所に置かれているコントロール。

 

 

昆虫部会の3月活動報告

実施日 : 2024年3月12日(火) 

場 所 : JT生命誌研究館・高槻市立自然博物館

参加人数 : 11名

活動内容 :

 今回はこの時期昆虫がまだ出てきてなく少ないということで、趣向を変えて高槻市にある研究施設と博物館の見学にしました。冷たい雨の中にもかかわらず 虫好きさんが集まり、先ずはJT生命誌研究館で研究説明員さんの案内で地球の46億年の生命の誕生の歴史=生命誌を超遺伝子、DNAからゲノム解析をセンスのいい良質な説明で難しそうな事を優しく、丁寧に教えて頂きました。 特に我々が昆虫部会ということで昆虫を主体に案内してくれ、特にチョウ類の食性に合った葉や幹を探し出してみつける方法はドラミングと言いチョウの前足にある感覚毛で葉を叩き化合物を捉えそこから神経細胞の受容体に結合して情報が脳に送られて味を感じて卵を産み付けることをビデオで見て納得納得。 また日本列島できる前から生存しているオサムシと日本ではその仲間のマイマイカブリ(カタツムリを食性とする)の研究も面白かった。 屋上にあるチョウ類の食性ごとに植えられているガーデンは雨のためガラス越しでの見学になった。 説明の時間が足りないくらい質問も多く、次回また訪れたい施設でした、その後バスで移動して芥川沿いにある高槻市立自然博物館で冷たい風の中での寒い昼食後 学芸員さんに館内案内をお願いした。 芥川の魚類を水槽展示と高槻市内の生物の標本展示を生物多様性を主にガイドをしてもらったが現在昆虫担当の学芸員さんが不在との事は残念であった。 とくに鳥類のはく製標本は種類も多くなかなか立派できれいな標本でした。 終了時には雨も上がってくれ、皆さんお疲れ様でした。(hiro)

先ずは生命誌のお勉強

チョウのドラミングとは

ドラミングのメカニズム

オサムシ仲間と種類

琉球列島のナナフシ

芥川の魚類水槽展示

   

吟行部会の3月活動報告

日 時  : 令和6年3月16日

行 先  : 堺アルフォンス・ミュシャ館

句会場  : 堺アルフォンス・ミュシャ館のギャラリーしょうぶ1

参加人数 : 14名

兼 題  : 花冷 雀の子 山吹 花粉症

春の訪れが実感できる上天気の暖かいひよりになり、途中で上着を脱ぐ人もいた。堺東駅から反正天皇陵、方違神社経由で堺 アルフォンス・ミュシャ館までゆっくりと吟行した後、ミュシャの絵画を鑑賞した。

兼題句と当日句の互選は以下の通り。

兼題句

水温む生き物全て輝けり              尚文

花冷やつぼみも我も立ち止まり         たけみつ

眠り誘うチン電の音春うらら           洋々志

奥能登の浜の山吹艶かなれ            まさこ

花冷や神社の句座に巫女ひとり          ゆき雄

今日一輪あわせて二輪幣辛夷           みえこ

花冷のホームに響くヒールの音          河笑流

うっすらと愁ふ女雛のすまし顔           流以

プラハの春ミュシャの薔薇窓光満つ        都史子

子雀も小粋に決めるハンチング           楠子

しなる枝ぶわっと吐き出すスギ花粉        万未知

じゃばら飴本当に効くか花粉症           佐都

山吹や今は動かぬ水車小屋            行行子

雀の子漸く声が届きけり              豊年

当日句

特選 春光が掬う大の子宮まいり           流以

特選 囀や古墳の杜を膨らませ           ゆき雄

野鳥部会の3月活動報告

月 日 : 3月20日 (水) 天気 曇り一時雨

観察場所 : 錦織公園

参加者 : 10名

観察種数 : 31種

 午後からの降雨予報のせいか、春分の日というのに朝から真冬並みの寒さのせいかパークセンター前に集まったのは10人。 先ずセンター北の石水苑で、目の前にカワセミが止まり、ダイビングして魚を捕えるのを観察。 幸先の良いスタートとなった。 赤穂池ではオカヨシガモ(♀)2羽のみであったが、空には早くもツバメ数羽が飛び回るのを確認。 梅の里では小鳥を期待したが、とにかく強い風のせいか小鳥の影が全くない。道中、池では寒さのせいかカルガモ4羽が丸くなって浮かんでいた。 天候が気になることもあって、いつものコースを変え奥の池へ直行する。 居ましたカモ・カモ・鴨・・ 池全体に数種類のカモが散らばって元気に泳いでいる。まさに鳥の楽園のようで賑やかなこと。 オシドリ、ヨシガモ、マガモ、ヒドリガモ、キンクリハジロにトモエガモと、それにカルガモ、オオバン、カイツブリ、カワウ、セグロセキレイ、ハクセキレイが加わる。 トモエガモの顔の巴模様に全員が納得したところで次へ。 河内の里近くの森ではメジロ、シジュウカラ、エナガの混群に出会い、シロハラやジョウビタキ、ウグイスの声を聴く。

 午後は雨を心配しながらも「じゅんさい池」まで足を延ばす。道中、ヒサカキの花にメジロが飛び交い、コゲラが幹に嘴で穿孔しているのを観察。 小雨が降り始めたところで急いでセンターまで引き返す。 その途中、ツグミ、カワラヒワを確認。 センターでの鳥合せ後に確認したスズメとイソヒヨドリを加えて観察種数は、悪天候にも関わらず31種となりました。(文 M.K 写真 K.T)

カワセミ♂

カワラヒワ

イソヒヨドリ

ハクセキレイ

コゲラ

右 トモエガモ

オカヨシガモ♀

オシドリ他

写真部会の3月活動報告

月 日 : 2024年3月13日(水)

場 所 : 難波界隈(道具屋筋、黒門市場、道頓堀)

参加人員 : 4名

活動内容 : 難波駅10時集合し、先ずは道具屋筋へ。包丁、食器、机、椅子等々

飲食店に必要な道具ばかりを販売する店ばかりが50点ほど集まった通りを眺めながら撮影、続いては黒門市場へ。昔は食品の卸の店が今は直接お客さんに販売しそれもほとんどが海外の人が購入して、刺身やホタテ貝その場で立ち食いしている人が多い通りでした。途中に法善寺横丁に寄り、水掛不動さんにお参りする。最後は道頓堀へ。外人の旅行客が多くて、我々は疲れて、昼食に「はり重」で食事をして解散しました。(Y.M)

ウォーキング部会の3月活動報告

実施日: 3月14日(木曜日)

行 先: 泉北沿線(小谷城趾コース)

参加者: 41名

 今回は泉北高速鉄道が作成した沿線ウォーキングのうち「小谷城趾コース」を歩いた。近場ということもあり、久しぶりに40名を超える参加者となった。

 光明池駅をスタートし、栂・美木多駅をへて泉ヶ丘駅をゴールとした約10kmのコースとなっている。泉北の各駅には大きな公園が隣接してあり、緑道を通って歩くことができるようになっている。各公園には沢山の桜の木が植えられいて桜の名所になっているがまだ少し早く開花を待つ状態だった。途中、由緒ある美多彌神社や堺で最古といわれる小谷城趾に立ち寄った。個々の場所に行ったことはあっても通して歩いた人は少ないのではないかと思った。(M・A)

新檜尾公園

美多彌神社

和田川側道

西原公園

小谷城趾

 

16期生の3月13日講座報告

 

年月日 : 2024年 3月 13日(水) 曇・晴れ

講座名 : 「人と自然公園のつながり」

講師 : 武田敏文(日本パークレンジャー協会代表理事)とガイドの皆さん

場所 : くろんど園地(交野市)

 くろんど園地は、大阪府政100周年の記念事業で金剛生駒紀泉国定公園に作られた自然公園。S40年代(高度成長期)に生駒山の土砂採取で自然破壊が発生、当時山火事も頻繁に発生したということで、「生駒山を守りたい」「この山を守ろう」(府民の森構想)と国から60億円の借金で 600ha買い上げたことが始まりだとか。府民の森を管理、維持するには大阪府と多くの府民の理解が必要だ。今回、ガイドをお願いした日本パークレンジャー協会の皆さんも、ボランティアで自然の大切さを私たちに伝えてくれている。

 前日の大雨が嘘のように、少し寒かったものの雨具のお世話になることもなく、また時折暖かい日の差すなか園内をガイドしていただいた。私市駅前の公園で準備体操をし、民家の間を抜け山道へ、砂利道あり、ぬかるみあり、岩の上やら階段を越えてと、園内は実に変化に富んだハイキングコース。春というには少し早く、出会う花は少なかったものの、シュンランのつぼみやニホンアカガエルの卵とかえったばかりの小さなオタマジャクシと出会うにはグッドタイミングだったかもしれない。ラクウショウの気根や花をつけ始めたミズバショウ、カタクリの葉を見つけたり、大きな花崗岩の塊にびっくりしたりと。また、くろんど園地には昼間はなかなか見ることができないが、夜間にはいろいろな動物たちが活動をしているなど、貴重な話を聞くことができた。スイレン池やミズバショウの湿地では、植物を守るため日々イノシシと戦っているなどの苦労と努力も知ることができた。いろんな人のいろんな苦労があって守られている自然公園。私たちにできることはまずは知ることか。ここにある自然に感謝し、自然を楽しみたいと思った。家に帰ると2万歩を超えていた。全員怪我無く、無事に歩ききることができよかった。安全に楽しくガイドしていただいたことに感謝。16期生2年目の講座に向けての自信につながったのでは。  K.T

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

くろんど園地で学習(府民の森ができた背景、暗視カメラに写っている動物は?直ぐそばの木にはキツツキのあけた穴が)

くろんど園地は花崗岩でできた山、園内は大岩がごろごろ。イルカ岩、クジラ岩(頭)見える?

歩き始めて最初の難関、月の輪滝とその周辺

園地で見つけた植物たち(ツチグリ、カンスゲ、コケ、テイカカズラ、ヤブコウジ、ジャノヒゲ)

開花間近のシュンラン、あと少し!

ミズバショウ、ニホンアカガエルの卵(小さなオタマジャクシも見えるかな?)いろいろ質問に答えてくれました

 

 

 

 

園地でよく目にするラクウショウ、気根が空気を求めて湿地から顔を出している。右下はラクウショウの種

お天気になってよかった、みんなにっこり❣

植物部会の3月活動報告

月 日 : 3月6日(水)

観察場所 : 大阪府立花の文化園

参 加 者 : 18人

  前日から雨が降っていたので当日の天気が気になったが、天気予報では10時頃には雨が上がるとのことであったので実施した。幸い予報通り、雨は降らず、曇り空であったが楽しく植物観察が出来た。  午前中は、A、B、Cの3つの班に分かれ、当園のボランティアガイドの方にお願いして各班別にガイドをして頂いた。

 当園の植物は多くは園芸品種とのことである。今年のクリスマスローズ(花期1~4月)は特に多くの咲いているそうで、クリスマスローズガーデンでいろいろな色の花が綺麗に咲いていた。クリスマスローズの元々の花色は白色で、品種改良で濃紫、黒紫、桃、黄緑等の色の花を作られたとのこと。

 次に園芸品種のパンジーの中で花の直径が約5cm以下のものであるビオラ、竹箒を逆さにしたような樹形のケヤキ、フクジュソウ、ヒメムラサキハナナ、ノースボール、マンサク、ニキサキサクラ、リキュウバイ、マンリョウ、フイリアオキ、ミツマタ、キスイセン、タネツケバナ、セリバオウレン、シロバナショウジョウバカマ、ユキワリイチゲ、ミヤマシキミ、ツバキ、ノキシノブ、イカリソウ、センリョウ、クロガネモチ、ブラシノキ、ナノハナ、ウメ、ジャノメエリカ、アカシア、ニシキギ、ナワシログミ、トキワガマズミ、マユミ、シマトネリコ、棘の大きく鋭いジャケツイバラ、オオミスミソウ、ユキワリイチゲ等を観察した。

 午後は、全員で様々な植物を観察した。ヤブコウジ(十両)、ヒメリュウキンカ、オウゴンバイ、アセビ、カンアオイ、指で触れると胞子が煙のように飛出たツチグリ、バイカオウレン等である。また、本来なら鳥が高い木の上に糞をして着生する半寄生植物のヤドリギを観察し易いよう木の低い場所に人工的に植栽したヤドリギに珍しい実を見る事ができた。

 その後、大温室の植物を各自で観察した。温室では、アシスタシア、大きく丸いサボテンのキンシャチ、ゴクラクチョウカ、カナリーキキョウ、パンダカンアオイ、1対のみの葉を伸ばし続ける特異な形態を持ち寿命が非常に長いキソウテンガイ等を観察し、解散した。 当園では日頃見ることのない珍しいいろいろな植物も観察でき、楽しい植物観察会であった。 (文と写真 K.S)

クリスマスローズ 白花

ヤドリギ 実

バイカオウレン

ニキザクラ

ツチグリ

カンアオイ

ヒメリュウキンカ

フクジュソウ

ヒメムラサキハナナ

ミモザ

オオミスミソウ

温室 パンダカンアオイ

16期生の3月6日講座報告

年月日:2024年3月6日(水)小雨、曇

講座名:コケの観察

講師:木村 全邦先生

場所:橿原公苑

  前日からの雨と春先の冷気の中でたっぷりと水を含んだ美しいコケの観察を楽しんだ。コケは水・二酸化炭素、そして光があれば生きることができ、栄養素を必要としない。光はとても重要で、光を得ることにより土・石・岩・木など適した環境の上で生息する。夏の溪谷のように、湿度があり風が流れ光が届く環境を好む。維管束植物のように水や養分を吸い上げて運ぶ能力はないが、葉の表面には表皮がなく1列に並んだ細胞から葉に付着した露や空気中の湿気を直接吸収し水分を保持している。乾燥した環境では水分が奪われカラカラになるが、湿度が上がると葉が膨らんでくる。大気を汚染する有害物質によって枯れるなど環境に影響されやすく、その中でも特徴的なコケはヨーロッパでは環境汚染の指標として利用されている。根は仮根と呼ばれるものしかなく、何かに寄生することもなく好みの場所で生育し、古くなった下の部分はホコリと一緒に土のようになり湿気を含み新しく育つコケを支え、コケは絶えることなく生育する。生態系として長い目でとらえると、人の手がはいらなければコケの中に草の種が落ちて草むらとなり、昆虫や鳥が集まり、木が生えて森となると考えられる。

 コケは蘚類、苔類、ツノゴケ類に分類される。蘚類は葉と茎の区別のある茎葉体、2nの胞子体とnの配偶体からなり、胞子体は胞子が熟すと蒴の蓋が外れ蒴歯が開き胞子が散布される。苔類は茎葉体と葉状体(ゼニゴケ)があり、蒴はバネのようにはじけて胞子を散布する。ツノゴケ類は葉状体で、胞子体はツノ状に立ち上がりはじけて胞子を散布する。また、コケは十分な水がなく胞子で増えることができなくても、クローンで増える無性生殖によってたくましく繁殖できるものもある。

 以上のような基礎知識を得て野外観察に向かった。最初に標本袋の作り方を、次にルーペの使い方について丁寧な説明を受けた。ルーペ(✕8、✕10)は顔に密着させ対象物をピントの合う位置に持ってくる。コケの一部をつまみ取り下部をしっかり持って横から観察する。レンズのひずみや光の量が気になるが、太陽に背を向け明るい空に向かって観察すると明るく見えるとか。各々がルーペを使って観察を始め、コケの美しさに感嘆の声が上がった。講師の誘導に従ってゆっくりと移動し、気になるコケを取っては名前や特徴を教えてもらいながら橿原神宮の鳥居まで到着した。普段は気にも留めないコケの世界に興味を持ち、ゆったりと時間が流れる気持ちのいい日となった。               E.H.  

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

里山保全部会の3月活動報告

月 日 :  3月1日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  14名

活動内容 :

 暦の上の春、本日スタート。まだ、寒い。街中ではできない焚き火も里山・奥の谷ではOK。焚き火で体を温めて作業開始。畑は菜の花が満開。暦の上だけでなく、畑は春が訪れていました。

山組は、今月も山中に生える笹やシダや木の枝の伐採作業 。切り出した木の枝をチッパーでチップにしました。

畑組は、畑を掘り起こし、ジャガイモを植付け。先々月植え付けた玉葱、ニンニク等の世話。菜の花、繫華街・難波でかって栽培されていて復活させたナンバネギ、ミズナ、わけぎの収穫と大活躍。

 今回のおみやげは収穫した菜の花とナンバネギ。春を告げてくれた菜の花でお腹に春を届けました。

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度上がります。

豊作は良い土づくりから。畑組頑張ってます

咲き誇った菜の花を収穫

今日はナンバネギ、ミズナ、わけぎも収穫

山組もきびしい傾斜に負けずに頑張ってます

山から切り出した木をチッパーでチップにして、畑の肥料にします

作業を終えた山組集合。老体に鞭打ちがんばりました

マップ部会の2月活動報告

日 時 :2024年2月26日(月)

場 所 :新檜尾公園から甲斐田川沿いのA・B地区

参加人数:11名

 前日までの雨の影響が気になるところだが光明池駅からまず新檜尾公園に向かう。  歩道橋脇のユリノキはわずかに実を残すのみ。<草本>公園では紅紫色のカラスノエンドウが咲き始め、越年したものか大きいヒメムカシヨモギや薄い紫色の花のヒメジョオン、小さな花のヒメウズも見付けた。控えめな白い小さな花のミチタネツケバナ、黄色い花のオニタビラコやハルノノゲシ。セイヨウタンポポは大きな花を茎をあまり伸ばさず地面の上に咲かせている。イネ科ではミゾイチゴツナギやカモガヤ(B地区)を見る。 ロゼット状の根生葉など足下の緑にも目が行く。まだ柔らかい大きな葉をこんもりと茂らせているのはスイバ。茎葉は柄が無く茎を抱くが、根生葉は長い柄が有り基部は矢じり型。やや細長い葉を丸く広げているチチコグサは葡枝を伸ばして回りに仲間を作っている。葉が重なるように出ているウラジロチチコグサ。タンポポの根生葉はくさびの様に深く切れ込んでいるので良く解る。細い葉をつんつん伸ばしているツルボやヒガンバナ。昨年部員の方に指摘を受けた新帰化植物と云われるシラホシムグラ(節の上に長毛があるのでヤエムグラと区別できる)が群生している。岩に付いているのはノキシノブ。スズメウリの実もまだ残っていた。甲斐田川沿いでは黄色いミヤコグサ(マメ科・花期5~7月)が早くも咲き始めており、似ているオオイヌノフグリと違って毛深いフラサバソウも淡紫色の花を付けていた。

<木本>新檜尾公園では春分の頃に鮮やか赤色の花が咲くと云うイスノキ(別名ヒョンノキ)に赤い粒々の蕾を見付ける。次回が楽しみだ。葉はナンテンのように枝垂れヒイラギの様な刺のあるヒイラギナンテン(柊南天)、美しく紅葉している部分もあるが、春には緑色に戻るのだとか。今は優しい香りのする黄色い花を付けていた。アキニレの樹皮の模様も楽しい。ボケの朱色の花は満開。丸くて可愛いムクロジ実がまだ残っていた。コブシのベージュ色の蕾は優しい毛に包まれている。枝に付いたまま黒くなっているロウバイの実は、甘い香りの柔らかいクリーム色の花とは対照的。千両はまだ沢山の赤い実を付けていた。甲斐田川沿いでは何もなくなったアカメガシワの裸木を観察。タイワンフウも葉を落としてしまうとわかりにくい。トウネズミモチの黒紫色の実は残っていた。四角に刈り込まれてしまったユキヤナギがぽつぽつと白い花を咲かせ始めていた。

草本も木本も花や葉の茂っていないこの時期に観察できるものがあることに改めて気付かされた一日だった。

 ところでセイヨウタンポポの総苞外片はなぜ外側に反っているのか? 浜松科学館自然観察園の報告によるとそれは「鼠返しのようにナメクジから花を守るための防御機能」とあった。 日本でも普通に見られるチャコウラナメクジ(茶甲羅蛞蝓:体内に板状の甲羅がある・・・確かめる気にはなれない)はセイヨウタンポポと同じくヨーロッパ原産の外来生物(共に1950年頃来日)で特にタンポポの花を好むと云う。 セイヨウタンポポ、外片の反っていない在来のタンポポを用意して観察実験、さらにセイヨウタンポポの反った外片を取り除いて実験したところ上記の防御機能が実証されたそうだ。・・・「タンポポとナメクジの知られざる物語」より。 日本のタンポポ、以前からいただろうナメクジ、色々疑問が湧くが調べきれていない。ちなみにセイヨウタンポポの外片の反りは蕾の頃から見られるそうだ。  文・写真 Y.M

イスノキ(ヒョンノキ)蕾

ムクロジ実と種

ロウバイ花実

アキニレの樹皮

ヒイラギナンテン

山歩き部会の2月活動報告

実施日:2月28日(水) 天候:晴時々曇

行き先:大和葛城山

コース:葛城山ロープウェイ前登山口~櫛羅の滝コース~葛城山(往復)

参加者:20名

 晴天に恵まれた穏やかな日、櫛羅(くじら)の滝コースを辿って葛城山に登った。
近鉄御所駅からロープウェイ前までバスに乗り、集合後にコース説明・準備体操を実施。すぐ横の登山口から出発し、北尾根コース分岐を通過してしばらく進むと、櫛羅の滝が見えた。しばらく急な上りの階段が続いた後は、窪んだ枯れ沢に沿った道を登り、約2時間で葛城高原ロッジに到着。

 今回はロッジ内で昼食をとることにしており、事前に全員のメニューを連絡していたのでスムーズに食事ができて良かった。(かも丼定食、鍋焼うどんなど)食事後は山頂へ。眺望が素晴らしく、積雪した高見山や大台山系を見ることができた。帰路は「婿洗いの池」を見た後、上りと同じコースを下った。下り階段に苦労する人が多かったが、約1時間50分で登山口に無事到着できた。天候が良く、持参したアイゼン不用の快適な1日だった。(TT)

山頂にて 集合写真①

山頂にて 集合写真②

一歩一歩 頂上目指します

軽快に歩きます

雲ひとつない青空

石ころ部会の2月活動報告

月 日:R6年2月23日

場 所:富田林市錦織東および河内長野市汐ノ宮の石川河川敷                                                                                                                                                                                                                                                             

参加者:17人

活動内容:

 そぼ降る雨の中、17名が近鉄滝谷不動駅に集合。午前は近傍の石川河床での立ち木化石やアケボノゾウの足跡化石の観察である。先ずは川端の児童公園で化石発掘調査に関わられた森山先生から発見の経緯や調査の結果、現状などをお聞きする。そして河床の観察。雨に濡れた護岸は滑り易く、下りるに一苦労。何とか河川敷に辿り着き、水面をよく見ればメタセコイアの立ち木化石が其処かしこにある。発見当時の足跡化石の多くはその後の川の浸食により消失したそうであるが、緑色を帯びた粘土層には足跡らしい窪みもある。目を閉じればメタセコイアの森や湿地帯を歩くゾウの群れが見えてくるようだ。専門家の案内なしには味わえない経験である。

 午後は汐ノ宮の石川河川敷に向かい、汐ノ宮火山岩の観察である。雨は未だ止まず、火山岩の露頭には辿り着けなかったが、近距離から露頭を眺める。その火山岩はかんらん石や輝石を含む安山岩であるとの説明が佐藤先生からある。そして足元に点在する安山岩をハンマーで砕き、黒色の岩片に潜むかんらん石探しに興じる。宝石と言うには程遠いが、岩片にはオリーブ色の透明感のある粒子が点々とあった。

 最悪の天候ではあったが、森山先生と佐藤先生の丁寧な解説と指導のお陰で充実した観察会になった。天気の良い時に再度訪れたい処である。

学んだこと:

● 石川河床の立ち木化石や足跡化石は1984年に富田林高校理化部の生徒達により発見され、その後の発掘調査などによりその存在が学術的に証明された。

● アケボノゾウの足跡が見つかったのは大阪層群の中にあり、調査の結果、100万年前の粘土層の地層と判定された(市内ではキバや臼歯の化石も見つかっている)

● 当時は今ほど高くはない金剛山からの流水によりできた扇状地にメタセコイアなどの林が形成され、ゾウやシカが水を求めて歩き回る様がイメージされる。

● 汐ノ宮の火山岩(安山岩)はそれより遥か昔、1300~1400万年前に噴出した溶岩である。柱状節理が観察されるが、これは溶岩が固まる時に体積が収縮し、その時にできた五角形や六角形の柱状の割れ目である。

● 露頭の周囲にはヘリウムを含んだ炭酸ガスの湧出が見られ、泉源の成分は有馬温泉に近い。

● この安山岩はマグネシウムの多い高マグネシア安山岩であり、輝石とかんらん石を含むのが特徴で、非常に珍しいものであるが、近辺では嶽山山頂や寺ケ池周辺でも見られる。かんらん岩は地中深くのマントルを形成するものであるが、それが安山岩に含まれると言うことは安山岩が溶融した後に交じり合って上昇し、地表近くで固結したことを意味する。(I.S.)

 

いのちの営み探検部会の2月活動報告

テーマ :冬を越すいきものたち

実施日 :2024 年 2 月 19 日 ( 月)

観察場所:宮ノ上公園 ( 和泉市)

参加人数:16 名

 冬は生き物にとってたいへん厳しい季節。
いきものたちはどのようにして寒さをやり過ごしているのだろう。落葉樹は冬芽を作り、静かに越冬。春を待ちます。草の中には葉を放射状に広げて、地面にぴったりつけた状態で冬を過ごすものもあります。この状態の草をロゼットと言います。地表を覆うようにして葉を広げ、陽射しを一杯に浴びて春を待ちます。春になると、種から芽を出す草よりいち早く成長できます。公園内には多様なロゼットがありました。園内は手入れ良く、草刈りがされていたけど、地面ぴったりに広がるロゼットは刈られることなく、無事。現 代を生きる延びるにも良い形と、勝手に納得しました。

 日当たりの良い暖かいロゼットの下にはベニシジミ幼虫や、アブラムシなどが隠れていることもあり、虫たちの冬越しに出会えることもあります。今回は樹皮の下、木の枝などでいろいろな虫たちの生き様に出会いました。カマキリは卵を卵嚢に包んで越冬。イラガは幼虫が繭を作りその中で、越冬。しかし出会ったのは繭の抜け殻のみ。残念!コナラ朽ち木断面ではカミキリ幼虫と、幼虫の食痕が。ムクノキ樹皮の下には越冬中の数匹のダンゴムシとイチモンジハムシを見つけた。イチモンジハムシは黒光りする丸みを帯びた体と、その前胸部では鮮やかな黄色の中に4つの黒紋が並び、美しい。さらには、テントウムシとそのさなぎ、さなぎ抜け殻も発見。日常なかなか気づくことのない、小さな虫たちの厳しい冬を生き延びる姿に感動を覚えた。時々小雨が降る天候で、ムラサキシジミなどの蝶の飛翔に出会えなかったのが残念でした。 (A.F.)

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16期生の2月21日講座報告

年月日  2024年 2月21日(水)  曇り一時雨

講座名:緑化入門

講師: 井上昌美 中嶌幸一 先生

場所: 堺市都市緑化センター

野外観察を中心に様々な生き物観察を楽しんできたが、少し趣を変えて自宅の庭やベランダで楽しむ植物について学んだ。午後からは大仙公園の桜たちの話と身近で多様な緑化センターの植物観察を楽しんだ。

ハイドロボールを使ったテーブルヤシの鉢植えを作った。ガラス容器と透明のプラスチックコップを用意、ガラス容器の中にコップを入れその隙間にカラーサンドを詰める、思い思いのデザインや風景を描き側面を飾った。最後にガラス容器の中のコップにハイドロボールとヤシを植え込みユニークな鉢植えが完成。講座生はワイワイ楽しそうに取り組んだ様子、いずれの作品も個性があってすばらしい出来栄えだった。

 大仙公園には50種類1000本のさまざまな桜が植えられている。たとえば京都円山公園の16代目桜守がそこの桜の実生を育てた由緒ある「ヒトエシロヒガンシダレ」、関西ではここでしか咲かない奇跡の桜「チシマザクラ」等々、苦労話など熱心に説明があった。そのあと緑化センターの植物観察をした。

 緑化センターは公害が問題となった時代に、緑化に取り組むとの国の方針により約40年前に開設された。公園や街路だけでなく、個人の庭にも緑を増やしたいとの想いで設計されている。大仙公園の見事な桜たちと緑化センターの植物が花を咲かせる春がもう近い、そのころに訪ねてみたい。(H.I)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

わ~カワイイの声がする、でも表情は真剣です

ユックリと慎重に砂をガラス容器に落とします

 

 

全20点、いずれも力作揃いです

大仙公園の桜のパンフレット、咲いている場所も書いてあります、優れものです

緑化センターの観察、いまは花がないですが、想像力を働かせます

 

吟行部会の2月活動報告

日 時 : 令和6年2月17日

行 先 : 大仙公園

句会会場 : 堺市総合福祉会館

参加人数 : 13名(内 欠席投句1名)

兼 題 : 早春 山覚める 草餅 猫柳

仁徳天皇陵前でボランテイアさんから「古墳」の説明の後、梅の花が満開の公園内をゆっくりと吟行しました。ここ数日の暖かさで、桜の花も咲き始めていました。その後 句会会場までバスで移動しました。

兼題句と当日句の互選は以下の通りです。

兼題句

  • 春日浴びゆっくり過ごす日も楽し  尚文
  • 山覚める大地ゆるりと目覚めけり  たけみつ
  • 風も良し光また良し猫柳      洋洋志
  • 早春や伸び始めたる豆の蔓     まさこ
  • せせらぎに銀の音符よ猫柳     ゆき雄
  • 早春や淀の土手行く潮の風     みえこ
  • 初音から今日で五日目上手く鳴き  河笑流
  • きつぱりと世に出て来たり蕗の薹  ふじ乃
  • おわかれね濃く匂ひくる沈丁花   楠子
  • 塔ふたつ草餅二つ當麻寺      万未知
  • 草餅や母が使ひし皿に置く     佐都
  • 猫柳昨夜の雨を含みおり      行行子
  • 釣り人に笑みを来たすや猫柳    豊年

当日句

特選 春立つも輝き見せず濠の水   洋洋志

入選 風光り静寂(しじま)の統ぶる円(まろ)き墳   ゆき雄