16期生の5月8日講座報告

年月日:2024年5月8日(水) 曇り晴れ

講座名:ウミウシの観察

講師:田中広樹先生

場所:加太・城ヶ崎海岸

  加太駅から徒歩35分程で城ヶ崎海岸に到着。空は晴れ渡り、海に浮かぶ島々を遠くまで見通すことができた。大潮の日で干潮が午前12時頃とウミウシの観察にぴったりの日和となった。この時期の海は海藻も美しく、干潮時には海水の浅い所に緑色の海藻が、中程では淡い黄色、遠くには褐色の分布が見られた。海藻の種類が変わればそこに住む魚や生物も変わる。日光の届き方や水深によって異なる生物の分布の事を層状分布(帯状分布)というそうだ。

 先生に頂いた「うみうしノート」という冊子を開いて春から夏にかけて見られるウミウシの説明を受けてから観察を始めた。最初にアメフラシの卵塊が見つかり大盛りあがり。後は、潮だまりでひたすら石をひっくり返して気になるものを見つけたら先生に声をかけて確認した。イソギンチャクやホヤ、ゴカイなどウミウシの餌になるものがわかるようになり、餌のある周辺をしっかり観察しているうちにしだいに見つけられるようになった。ぜひ見たかったアオウミウシや沢山のオカダウミウシが見つかりはじめた。オカダウミウシ以外を見つけようとがんばり、全部で11種類のウミウシを見つけることができた。

 2mm位のオカダウミウシから15cm位のアメフラシまでサイズが色々、色形も様々。触角が2本突き出てそれを利用して水中で化学物質の匂いを感じている。派手な色は食べてもまずいと知らせるためのものらしい。ウミウシは進化の過程で巻き貝の貝殻が退化したもので、カイメンやイソギンチャクなどの美味しくないものを食べることで自身も美味しくない物質を体に蓄積し外敵から身を守る為の貝殻を必要としなくなった。アカボシウミウシのようにオカダウミウシを食べるウミウシもいるらしい。

 ウミウシの不思議な形、生態について学び観察することができた。最後にミサゴが海に突入しあっという間に魚をつかんで飛び去る姿を見送って城ヶ崎海岸を後にした。               E.H.

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

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