月 日:2019年11月6日(水)快晴
講座名:ブナ林の保全
講 師:土井 雄一先生 ブナ愛樹クラブスタッフ5名
場 所:和泉葛城山
標高858mの和泉葛城山は、山頂北側にブナの天然林が広がっている。本州の南限に近く、比較的標高の低い所で天然のまま残っている貴重な植物相として国の天然記念物に指定されている。ブナは、白っぽい樹皮が美しいことからシロブナとも呼ばれる。幹がやや黒っぽいイヌブナは、葉の裏面に白い毛があり別名をクロブナという。ブナの実はソバの実と似ていて三稜形(角が三つある形)で、5年から7年に1回の割合で大量の実を落とす。そのあとは極端に不作の年が続く。ブナの実の豊凶がそこで暮らす動物たちの生息数にも影響を及ぼしている。見事に紅葉した木々の中を丁寧な説明を聞きながら森林浴。新芽(若葉)を食べることができるリョウブ、サリチル酸メチルを多く含み枝を落とすと独特のにおいがするミズメなど観察。
昼食後、ヘルメット、軍手、手鋸、準備万端で2班に分かれて間伐体験。安全作業第一で足場と周囲の確認、木の倒す方向をしっかり確認する等の指導を受ける。女性が多く心配されたが、やる気満々で元気よく作業をこなし無事間伐成功。間伐した檜を輪切りにしお風呂に入れると檜のいい香りがするとお土産にいただいた。最後にくじ引きで手作りの「杉玉」を引き当てた方も大喜びだった。これからの季節ブナ林は、黄葉から黄金色に染まり、紅葉したヤマモミジ等と共に美しい風景をつくりだすそうです。次世代の方も見ることができますようにと願いながら講座終了となりました。