日 時 : 2023年11月27日(月)
場 所 : 新檜尾公園~光明池
参加人数 : 13名
今回は今年最後の部会と云う事もあり、主に樹々の変化を見ながら新檜尾公園から光明池までコース全域を歩く事にする。
公園のイスノキ(ヒョンノキ)はゴツゴツした大きな虫えいを沢山ぶら下げていた。春分の頃には鮮やか赤色の花が咲くそうだ。 針葉樹だが落葉するラクウショウ(落羽松)とメタセコイア(曙杉)は良く似ているように思うが落葉や実を見ると違いがはっきり解る。ラクウショウは互生。メタセコイアは対生で側枝ごと落葉する。落葉後も軸の緑色が残るので美しい。枝先に垂れ下がっているのは雄花のつぼみと判明。2~4月に花らしくない花が咲くとあるので気を付けておきたい。また若葉は甘味があって美味しいとも書かれていた。メタセコイアは一度絶滅したと思われていた植物だが1946年中国で大木が再発見され、生きている植物化石と呼ばれている。日本でも株化石が見つかっていて、現在日本各地に育っているのは1950年にアメリカから送られた苗木100本が元だそうでその成長ぶりに驚く。第1号は昭和天皇に献上され、愛でた陛下は昭和62年の歌会始に「わが国のたちなほり来(こ)し年々にあけぼのすぎの木はのびにけり」と詠まれたと云う。
公園からもみじ谷と呼ばれている所に寄り道。モミジの赤、橙、黄色の紅葉が青いままの緑に映えて何とも美しい。コースにはモミジの木が少ないので案内して頂いて感謝。 続いて花芽を沢山付けたコブシやムクロジの黄葉、此処では控えめな紅葉のニシキギ等を見ながら甲斐田川沿いへと進む。
黒い実を付けたスイカズラ(花期は4・5月)の細い蔓には毛が密生、冬の厚めになった葉は少し裏に巻く。 エゴノキの実は薄緑色の果皮は破けて黒っぽい種子が露出していた。 タニウツギは細長い実と共にまだ桃色の花を付けていた。 キリは実と薄茶色の毛に覆われたような変わった花芽を付けている。 小さいが甘酸っぱくて美味しいアキグミの実は手の届く所には残っておらず残念。 イボタノキも思ったより大きな黒い実を付けていた。 繊細な花や葉のネムノキは今は大きな豆果をぶら下げている。 トウネズミモチの実はたわわで美味しそうにすら見える。 ナンキンハゼは紅葉に白い実。 ヌルデの紅葉も美しいが小さな実を口に入れ皆さん「しょっぱ!」 アキニレの色の変化は赤から緑まで賑やか、実はアーモンド味がすると云うが解らなかった。他にアカメガシワ、イヌビワ等の黄葉。カナメモチ等の赤い実。アラカシ、シラカシ、 クヌギ等のドングリを観察。
草本ではまだ咲いているヒメジョオン、ノゲシ、オニタビラコ、ヤナギタデ(蕾)などを見る。晩秋を充分楽しんだ一日であった。(文・写真 Y.M)