石ころ部会の4月活動報告

月 日:R7年4月25日

場 所:嶽山(富田林)、汐ノ宮(河内長野)                                                                                                                                                                                                                                                                                             

参加者:22人

活動内容:

今年度の石ころ部会の入会者は47人。うち、22人のメンバーが、薄曇りの空の下、地質学の佐藤さんと近鉄汐ノ宮駅前に集合。先ずは嶽山に向かって出発。道沿いの山藤が美しい。喘ぎ喘ぎ歩くこと30分で何とか中腹の願昭寺に到着。境内から羽曳野丘陵のパノラマを展望し、佐藤さんの説明を聞く。細長い台地が南北の方向に幾重も延びているのがよく分かる。眼下の高等学校辺りを山裾に嶽山は東側にそびえ立っているが、その地層は礫岩であるようだ。願昭寺の傍の登山口から山道を少し上ると、確かに30㎝から1m大の礫岩(花崗岩)が道を埋めているのが分かる。更に山道を登れば嶽山火山岩の露頭があるのだが、悲しいかな、老齢の身にこれ以上の山登りは荷が重く、観察を断念し、願昭寺に引き返す。

昼食後は石川に戻り、河原の石ころや汐ノ宮火山岩の露頭の観察を行う。露頭周辺の川底からはブクブクと泡(炭酸ガス)が出ている。佐藤さんは川底にペットボトルを逆さまに立ててガスを採取。着火した線香をペットボトルに差し込むと線香の火は消えた。湧水から放出された炭酸ガスのせいであろう。そして火山岩の観察であるが、柱状節理の見られる火山岩は大阪府下では当地のみ、河内長野の自然遺産候補でもあることから、ハンマーで叩くのは控え、周辺に落ちている岩片を拾っての観察である。見るもの、為すこと、盛沢山、有意義な一日であった。

見たもの、学んだこと:

  • 羽曳野丘陵:石川と東除川の間に挟まれ、藤井寺、羽曳野、富田林、河内長野を跨ぐ南北に長い丘陵(台地)である。海底に堆積した大阪層群の地層であるが、大凡100万年前に隆起したもの(上町台地や千里丘陵、枚方丘陵、泉北丘陵なども同様)。生駒・金剛山地なども同様にプレートの動きにより基盤(花崗岩)が南北長く隆起したもの。
  • 河原の石ころ: 佐藤さんの鑑定で最終的に11種類の岩石に分類された。 多かったのは花崗岩、砂岩、礫岩、チャート。他は閃緑岩、泥岩、安山岩、サヌキトイド、石英、片麻岩、凝灰岩。
  • 汐ノ宮火山岩: 二上山や嶽山と同時期(1500万年前)に活動した瀬戸内火山帯の溶岩が噴出した火山岩である。以前は玄武岩とされていたが、シリカ成分(SiO2)の分析から現在は安山岩に分類されている。この安山岩は長石の斑晶がなく、讃岐周辺のサヌカイトと似ていることからサヌキトイドとも称される。かんらん石や輝石の斑晶があることや、成分的にマグネシウムの多いのも特徴である(嶽山火山岩も同時期に噴出した安山岩質溶岩であるが、組成は微妙に異なる)。火山岩の下には花崗岩や安山岩の礫岩である。川底の火山岩の割れ目から炭酸ガスが湧出しているが、有馬温泉と同じくフィリピンプレート由来の深部流体であるようだ。

17期生の4月25日講座報告

月 日:4月25日(水)雨のち曇り

講座名:地質観察②

講 師:佐藤 隆春先生 

場 所:藤井寺市民総合会館・屯鶴峯

午前は、火山活動の概要から、大阪周辺の代表的な火山地層の講義でした。現在は、活火山は112座あり、休火山・死火山の分類表記は廃止になったそうです。 火山爆発として最近起こった木曽御嶽山や雲仙普賢岳の火砕流の体験や被害状況、富士山は1200年間10回の噴火がありその想定被害を学びました。桜島のように噴火し続けている山もありますが、予想していない大きな噴火は大きな災害になることを改めて理解できました。 現在本州西部と四国には火山がありませんが、1400~1600万年前に形成された二上山付近は、多くは地下深くの溶岩が固まった岩頸ですが、屯鶴峯では火砕流の堆積ででき、14層を確認できるところがある事を知りました。

午後は、何とか天候も回復してきたので、是非とも屯鶴峯の景色を見たいということで現地へ。二上山駅から登山口まで2.5㎞を歩きなんとか到着。登り始めたら、すぐに広大な白い地層が見られしばらく感動です。そして実際に地層を触るとザラザラで小さな石を見つけました。確かに球形ではなく、楕円(ラグビーボール状)や円盤状の1~3mmの豆石を確認できました。天候の不安もあり早々に駅に戻りましたが、またゆっくり訪れたいと思える奇岩の景色でした。

火山活動と被害

屯鶴峯のでき方

この風景は驚き

屯鶴峯の火砕流

14回以上火災流が発生した

火山灰が固まり出来た豆石

山歩き部会の4月活動報告

実施日:4月23日 (水)  天候:曇り

行き先:河内飯盛山

コース:JR野崎駅~野崎観音~山頂~楠公寺~四條畷神社(解散)

参加者:20名

2025年度最初の例会で、大東市の河内飯盛山(314m)に登った。

天気予報通り、野崎駅出発時(10時10分)には雨が止み、曇り空のもと野崎観音へ向かった。

境内で、新入16期生(8名)・世話役の紹介と登山時の注意事項を説明した。

その後、登山口より急坂の七曲りを経て、1時間15分で山頂に到着。

山頂には楠木正行の銅像があり、眺望が素晴らしかった。

休憩用建物で昼食後、楠公寺経由でゆるやかな道を下り、山頂から約1時間で四条畷神社に到着し、解散した。(14時10分)

 かなり下った頃に小雨が降り出したが、新緑の美しさや山頂での眺望を楽しむことができた。(TT)

集合写真①

集合写真②

登山道中

長い階段テクテク

いのちの営み探検部会の4月活動報告

テーマ   : 山菜を探してみよう

実施日  : 2025年4月21日 (月)

観察場所  : 流谷付近

参加人数  : 13名 

 今回は、いのちの営み探検部会の活動の趣旨にはそぐわないかもしれませんが、山菜を観察してあわよくば持って帰って「おいしくいただけたらいいなぁ」と思い計画しました。

 ウグイスの囀のBGMを聴きながら雲一つない快晴の中、天見駅前からスタート。新緑に彩られた山々そして咲き始めたフジや道端のスミレやタンポポ、レンゲの花を愛でながら進み、ボ谷の林道へ。 ここからが活動の本番。林道に入ってすぐの道端にイタドリ、ミツバ、フキを見つけては写真を撮り、摘み取りました。その後も、ウド、ゼンマイなどを採取。タラの芽は食べるには少し成長しすぎたものが多く採取できたのはごくわずかでしたが、ウドは目が慣れてくると、あちらこちらで見つけられるようになり、かなりのお土産ができました。コシアブラも採りたかったものの、時間的に難しいと判断して今回は諦めました。 最後に八幡神社で昼食を済ませ、採れた山菜類を確認した後解散しました。 (K.I)

新緑の流谷

今日のお土産の一部

綿を被ったゼンマイの新芽

イタドリとウド発見

イタドリの食べ方講習会

ミツバとフキを摘む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

18期生の4月23日の講座報告

月  日 : 2025年  4月 23日 (水)  曇り

講座名 : 植物入門 草本

講   師 : 木村 進 先生 (大阪自然環境保全協会理事)

場   所 : 堺市立栂文化会館  西原公園

昨夜からの雨は昼前には上がり、午後には観察日和。今日の講師は、50年前からタンポポの調査を続けておられる木村先生(通称タンポポ先生)です。外には沢山のタンポポが咲き誇っている春だからこそ、講義もタンポポ中心がいいね。 頂いた資料には、タンポポの種類の見分け方、タンポポ調査の始まり、目的・意義、経過等多くの項目が有り丁寧に解説して頂いた。今年は5年に1度の調査の年なので、調査用紙を頂き調査方法を習って参加したいと言う講座生も多くいた。

昼食時には外来種の外片の反り返りの訳を、先生持参のナメクジを使って実験? 花の食害を防ぐための反り返りだと分かった。

午後のフィールドは先生手作りの「野草ミニ図鑑」を手に、会館周りから歩き始める。ここは外来種(セイヨウタンポポ)が多い。中に一本アカミタンポポが見つかりセイヨウタンポポとの種の色の違いを確認出来た。西原公園でタンポポいっぱいの草地に行き、皆でセイヨウタンポポを探したがほとんどカンサイタンポポだった。先生の説明を聞きながら歩いていると、「今まで気付かなかった草花だったのに。見方が変わって来たわ!」との講座生の声。 植物観察楽しいね!           (S . Y)

 

講座風景タンポポの種類の見分け方?

皆でセイヨウタンポポ探ししています。

アカミタンポポの種、種の色が赤いのわかるかな?

たった一本残っていたシロミタンポポです

17期生の4月16日講座報告

月 日:4月16日(水)晴れ

講座名:琵琶湖の環境問題と薬用植物園観察

講 師:三原大輝先生 山浦高夫館長

場 所:滋賀県庁 日本新薬山科植物資料館

 午前は、東京23区や淡路島より大きく、近畿1450万人の水源として私たちもお世話になっている琵琶湖の環境問題についての講座。 琵琶湖の概要や価値について、そして明治時代に洪水が発生、昭和に入っては合成洗剤により赤潮が発生し、県民による石鹸運動で水質が良くなり、平成に入って琵琶湖総合開発特別法に基づく2兆円近い事業により治水、利水、水質保全に取り組んできたことを学びました。現在は、水質管理、現状把握、外来種の除去、アオコ対策などを行っているそうです。その中で、ブラックバスなど外来種の除去に電気ショックで水面に浮かばせて駆除と聞いて、一瞬ビックリしましたが、在来種は気絶するだけでまた目覚めて泳ぎだすと分かり、みんなホッとしました。琵琶湖愛溢れる先生から様々な環境保全対策の大変さと大事さを聞いて、漁獲や全層循環等について熱心に質問がありました。

 午後は、大津から椥辻(日本新薬山科植物資料館)に移動。山科植物資料館は日本新薬が製薬を目的に多くの植物を育てています。ミブヨモギの栽培に取り組み回虫駆除に貢献し、現在も生物多様性の保全を目的に、京都の絶滅危惧植物の保護、京都の歴史に関係の深い植物(フジバカマ、ムラサキ、オケラ等)の保護、希少果実である寺田李の保護等の調査・保全啓発活動を行っていることを聞いて、園内の植物観察をしました。会社の発展の基礎であるミブヨモギから、駅名になっているナギ(根から除草剤)ウラジロガシ(尿路結石薬)クチナシ(婦人病の薬)、カミツレ(抗炎症薬)など薬に活用された植物、カレーの匂いのカレープランツ、実は猛毒のシキミ(真っ白い花が見事に咲いていた)、面白い形の木等、興味深い話をたくさん聞きましたが、また違う季節に再訪してみたいと思いました。(Y.M)

琵琶湖は淡路島より少し大きい。450本の河川から流れ込み流出は瀬田川と琵琶湖疏水の2本のみ

植物園観察

説明風景

植物園観察

植物園観察

山科植物園講義

水草の大量繁茂で対策を肥料等の有効利用

水質管理の新たな考え方

水は綺麗になったが栄養不足でぎゅるいは減少傾向

琵琶湖保全講義

吟行部会の4月活動報告

月 日: 4月19日(土)
行き先: 天王寺動物園界隈
参加人数:16名
兼題:「風光る」「蝶」「遅桜」「菜種梅雨」
 例年より長く咲き誇っていた桜もついに葉桜となり、平常を取り戻してきた4月19日、天王寺動物園へいざ吟行、16名の参加で行って参りました。
春の日差しに恵まれ多くの動物たちが青空の下に出てて気持ちよさそう!やっぱり動物たちも外が好きなんだな~土曜日でもあり園内は子供連れ、園外はテンシバイベントに湧く若者で大にぎわい。
シニアにはまだ慣れない暑さと人の多さで少しハードだったかも…でしたが、それぞれに散策、動物たちの行動に目をみはったり、また癒されたりとふれあいの時間を楽しみました。(M.M)
☆会員代表句
• ちちははに会いたし墓に白き蝶  白流子
• 橋渡るウェディングドレス風光る  尚文
• 独り行く鈍行の旅風光る    たけみつ
• ショートパンツ駆ける少女や風光る 洋々志
• ザック軽く大和三山青き踏む   まさこ
• 終活に漁る本棚菜種梅雨     ゆき雄
•剣道に行く娘の袴桜東風     みえこ
• 奉納の剣士演武に蝶舞ひて     豊年
• 手をかざす空のまばゆさ風光る  河笑流
• 目も膝もつるつる仏なたね梅雨   流以
• 王陵の谷を潤す菜種梅雨     都史子
• 木ノ芽時木々の隙間に海光る    楠子
• うつうつと世間けぶらす菜種梅雨 万未知
• 遅桜ぽつんと一軒主なく      佐都
• 遅桜大宇陀まさに暮れんとす   行行子
• 立ち漕ぎで追い越す背中風光る  さんご
• 風光り芽吹く草摘今が好き     宗孝
☆当日句☆ 特選2句/入選無し
• 百獣の王も形無し目借時     都史子
• ああ見えて河馬は凶暴水温む   行行子

アウトドアクラブ部会の4月活動報告

実施日: 2025年 4月 14日(月) 晴れ

場  所: 奈良・東吉野村 高見の郷

参加人数: 26名

活動内容:

きょうは目指す行き先がチョット遠方のため、バスをチャーターし三国ヶ丘駅より出発した。幸い天候は昨日の雨模様からちょっと肌寒いけど良い天気になってくれました。春の景色にひたりながら、途中道の駅宇陀で休憩したがもうお土産を買ってる人もいました。約2時間の行程で【高見の郷】に到着した。よく見える展望台を目指してマイクロバス組とハイク組に分かれて登ります、急勾配を登るバスにヒヤヒヤでしたがハイク組と合流した場所はもう枝垂れサクラが綺麗に咲いて感激~。展望台への坂道にはサクラとレンギョウ、ユキヤナギが咲いてくれてました。上へあがると枝垂れ桜の花が見事でした。桜の樹の下で昼食をとり、今年度初めての活動のため自己紹介をしてのち皆さん思い思いにぶらぶらと桜鑑賞やお団子など食べながら浸ってました。ほんとにここの桜はまったく見飽きない素晴らしいと思いながら帰途につきました。(S.H)

山一面の桜

みごとな枝垂れサクラ

カートも乗りました

桜の樹の下でお弁当

ミーティング風景

楽しかった お疲れ様

18期生の4月16日講座報告

年月日:2025年4月16日(水) 曇り時々晴れ

講座名:自然の見方と観察

講 師:田中 広樹先生(大阪自然環境保全協会 代表理事)

場 所:堺市立栂文化会館 西原公園

 初めての講座となる「自然の見方と観察」の座学では知識が無くても今すぐ自然を観察出来て楽しめる基本となる5つの視点や、これからの自然観察の心がまえを分かりやすく講義をして頂き、今までとは違った自然への接し方を学んだ。

野外学習では1枚の木の葉を表面や裏面を透かして見たり、葉の形や葉脈、手触りや匂い、色など様々な視点で習った観察の仕方を実践したり、公園内の縄文の森で日常の1分と非日常の1分体験や、グループに分かれて色見本と同色の植物探しや、植物の色や形や見た印象や感じから各自が名前を提案してグループでその植物に名前を付ける命名ゲームなどを行ったことで座学の理解が深まりましたよね。

 観察して気付いたことを人に話すのが大切であるのと継続することを忘れないようにしましょう。

 最後にスタッフから一言:先生の説明を最後まで聞いてから行動しましょう‼  (T・O)

18期生初めての座学風景

カラスノエンドウを観る

先生「う~ん!判定が難しい」

植物名を名付け親から発表です。

17期生の4月9日講座報告

月 日 : 2025年4月9日(水)晴れ

講座名 : 38億年生きている

講 師 : 桑原先生(アクアピア芥川)  蘇智慧先生(JT生命誌研究館)

場 所 : あくあぴあ芥川・JT生命誌研究館

 あくあぴあ芥川は、高槻にある全長23kmの芥川の豊かな自然環境とそこに生息する50種に及ぶ生き物について、学べる自然博物館で450種の展示があるとのこと。2階にある大型水槽で、飼育されている魚に餌をやりながら観察し、様々な淡水魚について説明を受けました。鯉、銀ブナ、オイカワ、タモロコ、カワムツなど上~下流域に分けて展示されており、餌が入ると水槽は大騒ぎでキラキラ光る魚はとても綺麗です。説明で鯉のヒゲは4本あることや喉に歯があること、鯉は底から餌を食べ、オイカワは浮いている餌を狙うなどそれぞれ個性があることを知りました。各水槽では、ウナギ、スッポン、イモリ、ドジョウなどが展示されていました。

 昼食後、JT生命誌研究所へ移動。まずは蘇智慧先生による「イチジク植物とイチジクコバチの共生関係」の講義。おかげで、なぜ無花果と書くのかが理解できました。無花果の実は内向きに花が咲き、受粉のためにはそれぞれ対応した種のイチジクコバチが実の内側の花に侵入し受粉させるとともに、コバチの産卵が起こり生まれた雄は一生花の中で過ごすという特異な共生があるとのこと。不思議でちょっと考えられない共生関係を学びました。ただし、今食べている無花果には、共生のしくみは無いためコバチは入っていないと聞くと、皆安心しました。

 その後、館内の展示を3班に分かれ見学。中村桂子名誉館長の生命科学から生命誌への移行という考えに基づいた、生命の起源や進化、生きていくための生命現象などいろいろな展示がありました。38億年かけてシアノバクテリアから生命が進化し、地上に上がる経過の展示や、蝶の食草園ではそれぞれの蝶の好む餌が育てられ、その研究を通じて足に味覚があることが分かったなど、非常に興味深いものでした。また食草園では講義で聴いたイヌビワ(イチジクの仲間)がありコバチが入った前後の実を観察しました。最後に17世紀に昆虫の生態を研究、絵にしたマリア・ズイヴィラ・メーリアンさんの展示と生きた化石といわれる肺魚を見て、生命の進化と細かな観察を通した研究の面白さが再認識できました。(Y.M)

*写真はクリックする毎に拡大し解像度が上がります。

鯉はひげが4本ある

餌を食べる魚たち

水生動物

イチジクの仲間

イチジクとコバチの共生講義

びわの実のコバチ有無

1JT研展示見学

肺魚

野鳥部会の4月活動報告

月 日 : 2025年4月16日(水) 晴れ 

探鳥地 : 大泉緑地 (堺市)

参加者 : 31名

観察野鳥種数 : 29種

 公園南口にはお天気に誘われてか新年度部員74名のうち31名が集合。 園内の新緑が出始めた森林からはシジュウカラの鳴き声が聞こえ空ではツバメが飛ぶかう。新緑は小鳥観察の視界を邪魔するが、この公園の樹下は見通しが良く、早速にシロハラの出現。 シロハラはその後も園内の至る所で出会い、まさに今日はシロハラdayになりました。 大泉池では、ヒドリガモが数羽、ペア毎に分散して泳いでおり、池面からはカイツブリが時々顔を出す。 池のサギ島は、今回はコサギとゴイサギに独占されカワウは端や他所に追いやられていた。

 小鳥の森である水流エリアに入るとシジュウカラやメジロが飛び回っていた。と突然にカワセミが視界を横切り止まってくれない。 加呂登池までの森林間ではシジュウカラの鳴き声が続き、シジュウカラと思いきやアトリの群れが・・・樹木々を飛び回るアトリは新緑に遮られ観察するのも大変だ。 加呂登池に着くと池の沿にペアと思われるバン2羽とカワラヒワ数羽が草むらで餌食中、それをゆっくり橋上から観察。 そのこたちを刺激しないよう遠回りで池に降り昼食タイムとなる。  

 午後の頭泉池では、今度はカワセミにゆっくりとご対面、オオバン・バンにカルガモの水鳥、コサギ・ダイサギ・アオサギとサギの揃い踏み、遠くの空に数羽のトビがカラスに追いかけられている。  池への道中、「今日はシロハラばかりでツグミを見ないね」と言っていたら、そこへツグミが・・・ それからはツグミも複数確認。帰り道では、数人でしたがアカハラとクロツグミを見た人も・・・

 冬鳥と夏鳥の交錯するこのシーズン、ここ大泉公園はそんな渡り鳥の中継地として知られていますが、冬鳥のシロハラ、ツグミ、アトリ、ヒドリガモと夏鳥のクロツグミ、ツバメが見られ、それを実感する一日でした。  (・・・その他の夏鳥、冬鳥を見たとの情報も多くありましたが、我々と遭遇すること能わずでした。) (M.K、写真K.T)

*写真はクリックする毎に拡大し解像度も上がります

ゴイサギ

シロハラ

バン

カワラヒワ

ツグミ

カワセミ

アカハラ

クロツグミ

18期生の4月9日講座報告

年月日:2025年4月9日(水) 晴れ

講座名:開講式・ガイダンス

講 師:カレッジ理事・スタッフ

場 所:堺市立栂文化会館 研修室

 

大阪シニア自然カレッジ18期生の開講式が桜咲く穏やかな晴れの日に行われました。

受講生全員が出席しての初の顔合わせです。

当初は皆さん堅さが有りましたが進行していくうちに気持ちもほぐれて笑顔こぼれてきました。

午後からの自己紹介や班別会議ではワイワイ、ガヤガヤと盛り上がり仲間づくりの良いスタートが出来ました。

これから2年間、全員が元気で座学や野外学習を仲間と楽しんで修了式を迎えよう

    (T・O)

18期講座始まります!

班別会議での話し合い。

携帯電話での連絡網作り、操作に苦労してます。

昆虫部会の4月活動報告

月  日:4月8日(火)

場  所:延命寺(河内長野)

参加人数:15名

活動内容:

当日はお天気にも恵まれ、新規加入の方を含め15名の方々と活動させていただきました。

延命寺までの道中、歩き始めて早々にキタキチョウとモンシロチョウをIさんが確保。

しばらく行くと右を見ても左を見ても満開の桜並木。例年この時期に桜が咲いていたことがほとんどなく今回はゆっくりと幸せな気分を堪能。

歩いていると畑になにやら黒っぽい小さなチョウが。何とか写真は撮れたもののなにぶん遠く小さい。

Sさんがもしかして今日見たかったコツバメかも。と言っていただき帰ってからの宿題に。

よそ見や寄り道をしながらようやく延命寺に到着したのは11時半。トイレ休憩を済ませ東屋へ。

そこを拠点に三々五々思い思いの場所へ。

お昼までの小一時間。昼食をはさんで同定作業。すぐに判別出来るもの、中々手ごわいものなど季節柄種類はあまり多くはなかったものの

目視を含め22種皆で確認できました。

以下はみんなで採集した昆虫(ほぼ見つけた順)

キタキチョウ、モンシロチョウ、コツバメ?、キタテハ、オビガ、セブトエダシャク?、ニホンミツバチ、アメンボ、カワゲラ、オツネトンボ、ビロードツリアブ(オス・メス)、ミカドガガンボ、ムネアカオオアリ、アシブトハナアブ、テングチョウ、タカラヅカキモンハバチ、ムラサキシジミ、アカタテハ、毛虫(多分マイマイガ)、コバナバチの仲間、ルリタテハ(目視) 番外編ババヤスデの仲間(昆虫ではありません。節足動物)

コツバメ・・・この時季だけの貴重な25ミリほどの小さなシジミチョウチョウの仲間。体毛が発達しているので全身がふさふさの毛でおおわれている。外側に波状の白い線。この                                               条件で写真をアップで見るとぼやけてはいるもののふさふさした体毛、翅の周りの白い線が見えます。触覚の先も黄色くネットの写真と同じでしたが正確には確定できず。 (k.t)

オツネトンボ 成虫で越冬

ムラサキシジミ(メス)青色部分がメスは上部が欠けている

タカラズカキモンハバチ
食草はヨモギらしい

ビロードツリアブ(交尾)複眼がくっ付いているのが雄今回は?

コツバメ

 

 

いのちの営み探検部会の3月活動報告

テーマ  : ツクシの胞子とスギナの観察

実施日  : 2025年3月17日(月)

観察場所 : 和泉市松尾寺公園周辺の農道 

参加人数 : 13名 

 まず初めに、タブレットを用いて「農研機構」や「NHK」の動画を見て、スギナは地下茎が伸びて繁殖力が旺盛で田畑の困り者、生活史や繁殖の方法、ツクシの胞子や前葉体から幼体への変化などの知識を得てからスタート。 子供の頃、♪♪ツクシだれの子、スギナの子~♪♪ と口ずさみ、ツクシは成長して大人になるとスギナになると思っていたが・・・・。ツクシはスギナと同じ地下茎から出てきて、時期をずらしてツクシのほうが先に出てくる。そして、スギナが出てくるころにはツクシはほぼ枯れてしまう。つまり、親子関係でなくてスギナは光合成をして養分の調達をし、ツクシは胞子を作り繁殖を担うという役割の違う同僚関係といえるのか。

 40倍率の簡易な携帯顕微鏡で胞子を見ると、4本の腕(弾子)が見え、息を吹きかけ湿らすと胞子本体に巻き付き、しばらくして乾燥すると腕(弾子)が伸び、隣り合った胞子が弾けあう様子が見られ自然の不思議を感じる。

 当日は、気温も低く風もあり寒い一日だったが、道端や畑地にはタンポポ、スミレ、ナズナ、タネツケバナ、ハコベ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザなどなど、民家の庭先にも春の園芸草花が彩り、春のポカポカとした気持ちの良い暖かさはもうすぐだ!!(M.T)

写真部会の4月活動報告

月 日 : 4月9日(水)

行 先 : 大仙公園、堺市都市緑化センター、日本庭園

参加人数  : 4名

  久し振りの撮影会。朝から快晴で最高の撮影日和。まず堺市都市緑化センターへ、  数日前にテレビで奇跡の植物アガベベネズエラが開花したという情報で行った。 この植物は数十年に一度しか開花しないという黄色の貴重な花であった。(写真添付) その後、日本庭園へ、大仙公園は桜がまだまだきれいであった。(H.O)

 

 

里山保全部会の4月活動報告

  • 実施日 2025年4月4日(金) 快晴
  • 場所 富田林市彼方(奥の谷)
  • 参加人数 15名
  • 活動内容

雑木林から野鳥の声、野に咲く花も咲き、春満開の奥ノ谷で 本年度の里山部会がスタートしました。参加者15名、自己紹介後、早速、山チームと畑チームに分かれて、活動開始。

《山チーム》 

急斜面の朽ちた木をのこぎりやチェーンソーで切り倒したり 竹や木々の間伐をしたりして、より日光が届く、林床にしていきます。切り倒した木々や竹を谷に運び出し、チップ機械でさらに細かくしていきました。文では簡単そうに思えますが、危険を伴う、重労働です。チップした木々や竹が腐葉土化すれば、畑の肥料となります。少しずつですが、林床が明るい広がり、見上げれば空も広く見えました。

《畑チーム》 

春到来ともに畑に野草が生い茂り、植えた野菜にとっては迷惑であり、生育を悪くするので、まずは心鬼にして野草を抜き、そして防草シートを敷く作業です。次に山の腐葉土や腐葉土化したチップを入れながら 土作り、畑を耕し、畝にして、里芋の植え付けをしました。3月初旬に植えた玉ねぎも順調に育ち、収穫期が待ち遠しいです。蕨探し、筍探しに出かけましたが、収穫はできませんでした。

*午後の作業も終わり、山チームも畑チームも快晴の空の下で心地よい汗を流すことが出来ました。次回は5月2日(金)です。                                                                                                                                     K.H

山チーム集合

朽ちた木の切断

間伐

急斜面の林床

里山畑組耕作

イノシシの置き土産

原木シイタケ


 

マップ作り部会の3月活動報告

日 時 : 2025年3月25日(火)

場 所 : 堺自然ふれあいの森

参加人数: 11名

 2024年度最後の部会は先週とは打って変わって暖かな春の日となった。  森の館前の広場は縁取っていた背の高いトキワススキが綺麗に刈り取られて見通しがよくなっていた。下の草はらに向かうと早速見付けて下さったのはツクシ(土筆)。シダ植物のスギナに付いて出て来るので「付く子」から名前が付いたとか。咲いていたのはオオイヌノフグリ。花は色鮮やかで大きく茎もしっかりしている。ナズナやハコベも生き生きと美しい。小さなヒメオドリコソウは触るとフワフワだ。濃い紅色のスイバの根生葉(基部は矢じり型)が眼を引く。ピンク色のホトケノザ、筒状のままで花の開かないノボロギク(野襤褸菊)、オランダミミナグサ、スズメノカタビラ(雀の帷子・イネ科)、スズメノテッポウ(イネ科)、スズメノヤリ(イグサ科)、ミチタネツケバナなどを見る。まだ背の低いタンポポ、セイヨウタンポポ。やっと咲き始めていたのはカタバミ、ムラサキサギゴケ。昨年株元にナンバンギセルの群生を見られて感激したススキはすっかり刈られてその場所の広さがよくわかる。カヤネズミはどうしているのだろう。びっくりするほど大きな株のヨウシュヤマゴボウは消えていた。スタッフさんからまだ見ていないと言われたスミレだがタチツボスミレが咲いていた。そしてコナラの丘から尾根道へ向かう階段では段を上がるごとにシハイスミレを見付ける。また途中ショウジョウバカマが見られた。コモウセンゴケは笹に覆われていないのでロゼット状の葉の様子がよくわかった。

 見はらし広場で昼食の後、尾根道を館の方へ向かう。道の脇には大きな蕾を付けているシュンランが次々見られて嬉しくなる。ヤマガラ平から分岐を左に折れ、初めてヤマガラの道を第二豊田川みちへと降りると黄色い花のヒイラギナンテン(柊南天・メギ科)を見付ける。長い花穂に咲く甘い香りのする小さな花は開花時、雌しべに触れると外側にある6本の雄しべが雌しべの方向に動く様子が観察できるとか。第二豊田川沿いを歩いてみるとこちらでもオオイヌノフグリ、ハコベ、ミチタネツケバナなどは咲いていたが、昨春群生していたチゴユリやニョイスミレなどを見る事はできなかった。ヤブミョウガの赤い実は残っていたが、赤かったカラスウリの実は色が抜けて薄茶色になっていた。

 木本ではヒサカキの花があちこちで見られた。赤い花のヤブツバキ。コバノミツバツツジは咲き始めたばかりでモチツツジはもう少し時間がかかりそう。アケビ(通草)もまだ蕾だった。見はらし広場などで見られたコウヤボウキは細い枝に小さな新芽がぽちぽちと付いている様がとても可愛らしかった。

 寒さが続いていたので花や蕾は少なかったが季節の変わり目を見ることができ、また寒い間にも手入れされていて里山らしさを感じる一日となった。ふれあいの森のスタッフの方々には折々色々なことを教えて頂いた。ありがとうございました。 (文・写真 Y.M)

オオイヌノフグリ

シュンラン蕾

シハイスミレ

コモウセンゴケ

ヒサカキ

ショウジョウバカマ

 

17期生の3月26日講座報告

月 日 : 2025年3月26日(水)晴れ

講座名 : オリエンテーリング入門

講 師 : 横田 実先生

場 所 : 堺市都市緑化センター・大仙公園

 『オリエンテーリングとは?』と イメージの確認から始まりました。いつ、どこで、どんな人が、どのようなルールで行い、用意する物は何か、どんな注意が必要かなど… なんとなくイメージはできましたが、いろいろな知識が必要だったことがよく分かりました。 オリエンテーリングは、地図を見てコンパス(方位磁石)を使用し、スタートからコントロール(チェックポイント)を順番に通過してゴールまでの時間を競うスポーツですが走力だけでなく、地図を正確に読む力や、進むルートを正しく設定する力、そして自分のプランを遂行する実行力、冷静さ忍耐力も必要とされ、目的やレベルに応じて参加する事ができる競技だと知りました。基本的に地図を見る知識、地図記号(デイスクリプション、IOF記号)を覚える必要性やコンパスの使い方を学びました。コンパスの扱い方に多少混乱が発生しましたが、先生に何度も指導してもらったり、お互いに教えあったりして、なんとか同じ方向に進めるようになりました。

 午後からは、コンパスと通過のチェック機器(Eカード)の使い方を練習して、いよいよ本番のポイント0です。暑いくらい好天のなか、二人一組で1分間隔にスタート。後発のチームもワクワクしながら順番を待っています。コンパスを使いながら、順番に回りますが、コントロールを探せなかったり、追い抜かれたりコンパスを使うより前にいるチームを追ってコントロールを探したりと、みんな苦労しながらも楽しんでフィニッシュを目指しました。最終的に1位の42分台から、81分台まで差がつきましたが、みんな子どもに戻って、花が咲き始めた春の大仙公園を満喫しました。(M・Y/N・M)

*写真はクリックする毎に拡大し解像度が上がります。

座学内容

コンパスの使い方

コンパスの使い方で大混乱

練習でポイントへいざ出陣

チェックポイント 練習

本番出発

いよいよ本番後発組もワクワク

広い公園の中ポイントを探すのは簡単ではない

次のポイントを目指す

 

 

16期生の3月26日講座報告

年月日:2025年3月26日(水) 晴れ
講座名:講演会 修了式
     講演「生き物と体内時計のあれやこれや」 ー体内時計は敵か味方かー
講 師:近畿大学医学部 解剖学教授 重吉康史
場 所:ビッグアイ 中研修室4

2年間の最後に、公開講座として会員も参加し体内時計の講演を聞いた。
生物とは何か?呼吸とは?取り込んだ酸素はどうなる?と講師から直に質問を受け緊張感のある中で生命の歴史、シアノバクテリアの誕生による酸素革命、光合成、生物の進化について考えた。
体内時計は、ヒトだけでなく生き物にはある。体内時計は、18世紀にフランスの学者ドゥメランが発見した。オジギソウは日が昇ると葉を開き日が沈むと葉を閉じる習性があるが暗い中にずっと置いても一日の周期で開閉を繰り返したという。
体内時計は24時間以上であるが、朝日を浴びることでリセットされる。体内時計のコントロールは脳の中枢視交叉上核で行われていて目で受けた太陽の光を感じることで時計が再び動き出す。睡眠で悩む人は多いが、人によって適正な睡眠時間は異なる。たとえ眠る時間が短くても昼間元気に活動できていたら問題はないと知り安心した。一方、夜間の仕事や薬の影響、引きこもりと言われている人など昼夜逆転し社会的時差ボケで苦しんでいる人達も多いことを知った。道は1本では無い。自分にあった通信制の高校に変えることでゆっくりと体内時計を戻し志望の進学をした話等、若者が減り働き手が少なくなる将来を見据え、色々な働き方、多様性を受け入れる社会について考える機会にもなった。

午後は、修了式。相原代表挨拶の後、16期生各人に修了証書が授与された。

引き続き16期生による司会進行で発表会が行われた。興味のあること、みんなに紹介したい事、報告したいことなどバラエティに富んだ内容で最高の時間を過ごした。最後に今までの活動の映像を見ながら「思い出のアルバム」の替え歌でスタッフをねぎらっていただき不覚にも胸がキュンとなった。
16期生の皆様 ”修了おめでとうございます” これからは部会で一緒に楽しみましょう。 E.H.

 

山歩き部会の3月活動報告

 

 

山歩き部会の3月度活動報告

実施日:2025年3月26日(水) 天候:快晴

行き先:二上山(奈良・大阪)

コース:ゆうあいステーション~トトロコース~馬の背~雌岳~岩屋峠~原岳~ゆうあいステーション

参加者:18名

 快晴の、少し暑いぐらいの陽気であった。春休みのため、会員の参加はいつもより少なかったが、山には、子供たちの姿が多く見られた。「二上山」は、金剛山と並んで南大阪で人気の高い山である。そのため、今回のコースは、一般の登山コースではなく、あまり人が行かないコースを選んだ。登りは、大池のヨコの古墳から雄岳と雌岳の間の登山道に出るコースである。急な斜面の登りや見晴らしの良い「眺め坂」などがある「通称:トトロルート」と呼ばれるルートである。ダイトレに合流し、馬の背を経て、雌岳に行き、頂上直下の「野鳥の餌場」で休憩を取った。ヤマガラ、シジュウカラなどの野鳥や子供のリスがいた。帰路は、岩屋峠に降り、ダイトレを少し下った分岐で、「原岳」に寄った。「原岳」からは、雌・雄岳のピークが目の前に見える。さらに下り、当麻山口神社を通り、ゆうあいステーションに戻って解散した。(Y.Y)

野鳥餌場

二上山集合

昆虫部会の3月活動報告

昆虫部会3月活動報告

実施日: 2025年3月10日(月) 晴れ

場  所: 箕面昆虫館

参加人数: 10名

活動内容

今年初めての観察会であるが、まだ昆虫は現れてくれませんので、箕面の昆虫館での観察会とした。今シーズンは天候が不順で今日も寒い日となり参加人数は少なかったが、昆虫好きが集まりました。阪急箕面駅に集合し箕面川遊歩道を散策しながら昆虫館に到着。先ず迎えてくれたのは水槽でオオアメンボが群れており水の上をスイスイと動く様がよく観察できた。この館では動態観察が結構充実していて飽きることがありません。

最近では珍しくなったハンミョウも動き回る様を面白くみられた。また標本であったがオトシブミも興味深かった。さてここのメインの大温室でチョウたちのオオゴマダラ、コノハチョウやアゲハチョウ類約15種類の飛び回るのを写真にと皆さん動き回っていましたね。いや興味が尽きない昆虫館でした。昼食を取った後は解散となり箕面大滝へ散策する方たちとスパーガーデンでのんびりする人に別れて終了した。今日もお疲れ様でした。(hiro)

オオアメンボ

オトシブミ

オオゴマダラ

シロオビアゲハ

リュウキュウアサギマダラ

ゴマダラチョウが食事中

コノハチョウ

野鳥部会の3月活動報告

日 時 : 2025年3月19日 曇り                 

探鳥地 : 石川  (河内長野市)

参加者 : 15名

観察種数 : 31種

  三月も後半に入ったのに最高気温が一桁という寒い一日でした。今年度最後の探鳥会です。河内長野駅に集合してすぐに石川に向かいます。橋の上からセグロセキレイ、カワウ、イソヒヨドリ。歩き始めるとカワラヒワの群れ。もろこし橋付近ではキセキレイ、住宅の庭でメジロ、ヤマガラなど順調に観察ができました。例年この近辺で良く見ることができるカワガラスには残念ながら出会えませんでした。田園地帯ではムクドリの集団やキジ、上空には早くも 渡って来たツバメやたくさんのイワツバメが舞っていました。昼食の場所では川岸でイカルチドリそして珍しくクサシギをじっくり観察できました。汐ノ宮に向かうと葦原でアオジ、川岸でツグミなどの冬鳥もようやくお出ましです。鳥合わせの結果は31種でした。

 イソシギとクサシギはとても似ています。観察の機会が多いのはイソシギです。今回はクサシギを十分に観察出来ました。イソシギは留鳥として一年中観察できます。クサシギは主に春と秋の渡りの時期に見られる旅鳥、もしくは冬鳥として観察されます。一番の違いはお腹の白色部がイソシギは上のほうに切れ込んでいることです。クサシギには切れ込みはありません。又、クサシギの背中には白い点がいくつもあり、イソシギにはありません。飛翔時も違いがあります。飛ぶとクサシギは尾が白く、イソシギは白い翼帯が目立ちます。(M.S   写真 M.S &  Y.S)

*写真はクリックする毎に拡大し解像度が上がります。

クサシギ

ツグミ

モズ

イソヒヨドリ メス

ヤマガラ

イカルチドリ

イソシギ在庫画像

16期生の3月19日講座報告

年月日  2025年 3月19日(水)  晴れ
講座名:野鳥観察④
講師: 日本野鳥の会 上村 賢氏ほか
場所: 甲子園浜および甲子園浜自然環境センター

六甲山は雪景色、強い六甲おろしが吹きつける甲子園浜でカモやチドリ類などの観察を行った。
講師から甲子園浜で見ることができる野鳥類についての説明があり、引き続いて甲子園浜自然環境センターの2階から浜を見下ろしながら、準備運動を兼ねて双眼鏡と講師持参のフィールドスコープで波うち際や沖にいるカモ類を見てみた。目が慣れてくるに伴い珍しいと言われるハジロカイツブリが時々潜っている姿を見つけることができた。
浜に降りてからは、潜るカモと潜らないカモは胴に付く足の位置が違いそのため水面から飛び立つ姿が違うこと、トビのばち状の尾羽、ミサゴは白い頭や翼裏を見て判別すること、ハシビロガモの独特のくちばしと採餌の方法などを学んだ。
午後からは干潮が進むにつれ、次々と新たなカモが飛来した。広くなった砂浜で休んだり、波打ち際や沖で餌をとる姿が増えて、浜は賑やかになった。カンムリカイツブリやホシハジロが潜る姿、浅瀬で踊っているように動くウミアイサが一羽、群れたヒドリガモやコガモの鳴き声が聞こえてきた。
甲子園浜は阪神間に唯一残された砂浜や干潟や磯があり、「国設浜甲子園鳥獣保護区」に指定されている。自然が豊かに残って観察できる公園であり、講座当日も34種類もの野鳥が観察された。(H.I)

強い風の吹きつける甲子園浜で観察、天気はいいが寒い

六甲山も珍しく雪景色、広いきれいな浜からすばらしい眺め

沖の一文字ではヒドリガモが休み、ハシビロガモが餌を採る

広がった浅瀬で珍しいウミアイサが、踊るように動き翅を羽ばたかせる

ハシビロガモとコガモのツーショット、美しいね

沖の岩場でなかなか見ることができないハジロカイツブリ

昼からは干潮が進み、広い砂浜が広がる

左上から時計回りに、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、ホシハジロ、オオバン

左上から時計回りに、ミサゴ、ツグミ、コサギ、セグロカモメ

 

17期生の3月12日講座報告

月 日 : 2025年3月12日(水)

講座名 : 動物たちとの接点

講 師 : 久田 治信先生

場 所 : 天王寺動物園

 『動物たちとの接点』をテーマに、今日は天王寺動物園を訪れました。大正4年にでき、今年110周年を迎え、上野、京都に次ぐ日本で3番目に古い動物園です。令和3年から地方独立行政法人となり動物たちの構成や施設の改善を進め、国内ではJAZA(動物園水族館協会)に所属し、国際的視野にたって動物たちの保護、交配等の情報交換を行っているそうです。

 講義では、クロサイとシロサイの違い(口の形)やレッサーパンダとジャイアントパンダの違い(暑さの耐性)、フンボルトペンギンは常温で飼育できること、フラミンゴの色(紅色)は甲殻類の餌によるもので動物園では色素を活用していることを知りました。 ペンギンやシマウマの白黒にも意味があり天敵から身を守っていることや、動物たちの健康診断(体重測定や血液検査等)、ライオンの爪切りの方法など興味深い話でした。  天王寺動物園では、餌代が現在年間9千万円ほどかかるそうですが、コアラが居た頃は非常に高かったこと、また昔は鳥が逃げて捜索が大変だったことや、雄だと思っていたカバのゲンちゃんはDNA鑑定で実は雌だと最近分かったこと、ホッキョクグマのホウちゃんは、ゴーゴとイチという名の親から生まれてついた名前(いかにも関西!)など楽しく話を聞きました。

 先生のお話を聞いた後、園内の見学。フラミンゴ舎からアフリカサバンナゾーンへ行きカバ、クロサイ、キリン、エランド、レッサーパンダ、マングース、ツル舎を見ました。 園の中でも、ライオンとキリンとあべのハルカスが同時に見る事のできるところがベストポジションとのことでした。(N/M)

*写真はクリックする毎に拡大し解像度が上がります。

クロサイと白サイの説明

ラミンゴから離れない講座生

シロクマ

レッサーパンダ

飼育員から動物たちの説明を聞く

サイの定期健診

奥からハルカス・キリン・ライオン

 

吟行部会の3月活動報告

月 日 : 3月15日(土)

行 先 : 九度山世界遺産巡礼コース(慈尊院、丹生官省符神社など)

参加人数 : 14名

兼 題 : 「摘草」「鳥帰る」「長閑」「野蒜」

 今回は九度山の語り部の一人「大川 久仁子」さんに九度山駅から真田のみちを通って道の駅~慈尊院~丹生官省符神社等歴史を語っていただきながらの吟行でした。 当日は「春に三日の晴れなし」と言われる通り、前日のぽかぽか陽気とはうって変わり曇天の寒い一日でした。 慈尊院では表門から入り手水場で清め、願いながらみろく石を撫で弥勒堂をお参りし多宝塔などひと通り説明を受けた後、119段の階段を説明を聞きながらゆっくり登り丹生官省符神社へと。空海はここで出会った猟師(神様が姿を変えていた)に高野山に導かれたとか。 歴史探訪の充実した吟行でした。 午後からは九度山町役場に隣接する「ふるさとセンター」の会議室をお借りし句会を和やかな雰囲気のもと進行出来ました。(K.T)

会員代表句

・のどかなり母に抱かれし子の寝息     白流子

・寝ながらに季節の移ろい鳥帰る      尚文

・摘草やスキップする子駆け出す子     たけみつ

・湖畔に座し周航の歌春浅し        まさこ

・ハルカスをはるか眼下に鳥帰る      ゆき雄

・伝言板まだある駅の長閑さよ       みえこ

・川釣りの釣り竿置きて野蒜とる      豊年

・シベリアの居心地如何鳥帰る       河笑流

・駄菓子屋の店番は婆春火鉢        都史子

・のどけしや池泉の橋に花嫁御       ふじ乃

・入り彼岸牡丹餅五個の昼餉なり      楠子

・おつ野蒜これは酢味噌でぬる燗で     万未知

・長閑かな友と朝ドラロケ地旅       佐都

・流れ来て流れゆく水土筆摘む       行行子

当日句

特選

・ゆく春のくずれ土塀や慈尊院      えみこ

入選

・九度山の六文銭や風光る        豊年

・奉納の乳房あまたや春の風       行行子

・高野目指す巡礼の背に枝垂梅      白流子

119階段

慈尊院

ウオーキング部会の3月活動報告

行 先 : 長岡京跡・洛西竹林公園

月 日 : 令和7年3月13日(木)

参加人数 : 22名

天 候 : 晴れ

 阪急京都線西向日駅に10時集合。 天気予報によると気温は、4月中旬の17℃まで上がるとの事。 絶好のウオーキング日和。 駅前の観光案内所にて、本日コースのパンフレットを受取る。 長岡京は、平安京遷都まで10年間の「幻の都」言われており、住宅地と混在しており、遺構は多くありませんでした。 その後、向日神社に行きます。参道はきれいに整備された石畳です。 本堂前に「能舞台」があり、今でも使用されている様です。 向日市文化資料館にて、長岡京のなりたち等を見学しました。 ジオラマによると「平城京・藤原京」に劣らない位大きかったそうです。 「桓武天皇皇后陵」経て「竹の径」に行きます。  「竹の径」は、想像以上に整備され、複数の竹生垣が素晴らしく趣のある道です。 「洛西竹林公園」横の公園にて昼食、複数のシニアグループが、来られており賑わっていました。 竹林公園内には、「珍しい竹」や「竹細工」を見学し、回遊式の公園内を散策しました。 帰路は阪急洛西口駅にて解散。 (S.U) 

*写真はクリックする毎に拡大し解像度が上がります。

竹生垣

長岡京跡

向日神社参道

里山保全部会の3月活動報告

月 日 : 3月 7日 (金)

場 所 : 富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 : 14名

活動内容

2024年度最後の活動日になりました。暦の上では春。本日天気も良く、街中ではできない焚き火が楽しめる里山部会の活動地はありがたいですね。

山組は傾斜のきつい山の木の切り出し作業。切った木はチッパーでチップにします。

畑組は野菜を植える畑作り作業。山組が切ったチップを肥料として畑に入れます。野菜が元気に大きくなるかどうか重要な作業です。

本日は、ナンバネギとミズナを収穫し、出席者の土産になりました。

緑に囲まれた山間で美味しい空気を吸い、冬は焚き火で温まり、お土産をもらえる里山部会にみなさんも入部しませんか。

自然豊かな里山での農作業

急斜面での木の運び出し作業

切った木はチップにして畑の肥料に

こんなにでかいキノコが! 帽子みたい!

寒い季節は焚き火のあたたかさにホッ!有難い。

収穫したナンバネギとミズナが今日のお土産に。

17期生の3月5日講座報告

月 日 : 2025年3月5日(水)雨

講座名 : コケの観察

講 師 : 木村正邦先生

場 所 : 橿原公苑

午前中は、苔についての座学。コケは本来「木毛」という意味で、小さな植物(のようなものも含む)の総称で、蘚類(スギゴケの仲間)、苔類(ゼニゴケの仲間)、ツノゴケの3グループに分類され、日本には1900種類が見つかっています。「コケ」と呼ばれていてもモウセンゴケは種子植物、アカミゴケは地衣類、スミレモは藻類、ウチワゴケはシダ植物など似たようで違う植物、菌類が多くとてもややこしそうです。

 コケは光合成を行う植物ですが、根・維管束がなく花を咲かせず雄と雌があり、その構造は、植物体(主に緑色の葉や茎)と胞子体に分かれており胞子で増えていきます。その葉に特徴があり単細胞が一列に並ぶだけで、空気中の水分を取り込みやすくなっています。 約4億年前に地上に現れ、当時は最も背の高い植物だったとのこと。今回も古代の大気が影響していることや、コケから始まり維管束ができて植物に進化していくことを学びました。

 午後の野外観察では、まずルーペの使い方から学びました。目にルーペを近づけ、対象物をルーペに近づけて見ます。また、必ず太陽を背にして直接見ないことが注意点です。 雨の中、傘をさしながらの観察となりましたが、コケにとっては幸せな環境です。樹木に張り付いたサヤゴケ、エゾスナゴケ、ホソウリゴケ、胞子体のかわいいコゴメゴケ、ジンガサゴケ、コバノチョウチンゴケ、トサカホウオウゴケ、ヒロハツヤゴケなどを見る事ができました。ルーペで見つけるたびに「これ!」と歓声が上がり、可愛いコケの小さな世界を楽しみました。(M/Y:N/M)

*写真はクリックする毎に拡大し解像度が上がります。

最初に見つけたエゾスナゴケ

提灯の形をした胞子を持つチョウチンゴケ

横から見るとキノコのような陣笠の形ジンガサゴケ

マツガゴケ拡大

排気ガスを浴びる街路樹にも付いていた。マツゲゴケ

エゾスナゴケは見事に星☆の形

ハイゴケ

16期生の3月4日5日の講座報告

年月日  2025年 3月4日(火)5日(水) 曇り・雨

講座名:卒業旅行1泊研修

場所(講師)

  1日目・和歌山県立自然博物館(学芸員松野さん)

      ・紀州漆器伝統産業うるわし館

      ・紀州備長炭発見館

  2日目・南方熊楠記念館(高垣 誠 館長)

      ・天神崎(天神崎の自然を大切にする会理事 藤五 和久さん)

 最後の一泊研修。自然豊かな和歌山で、自然を語る上で忘れてはならない南方熊楠と、ナショナルトラストの先駆けといわれる天神崎について学ぶ仕上げの研修。早くから出ていた雨予報で予定変更も余儀なく、それに合わせて調整準備をしていただいた各施設の担当者の方々のおかげで有意義な研修ができたと感じた。
 まず、和歌山県立博物館ではバックヤードを見学、裏方の苦労や工夫を知ることで、博物館の展示物の見方が深くなったと思う。たっぷりじっくりと観察見学ができた。雨のために行けなかったところもあったが、雨のおかげで追加した紀州漆器伝統産業うるわし館では、伝統の紀州漆器に触れ、紀州備長炭発見館へは途中の奇絶峡の大きな岩を車窓から眺めながら移動し、備長炭の歴史についても知った。
 2日目の午前、南方熊楠記念館では、番所山散策と記念館の案内を高垣館長が2時間半のコースをしっかり組んで説明してくれた。エピソードも交えて飽きることなく楽しく学習できた。(他の団体がいたが、行動が重ならないようにスタッフと連絡調整しながら…ありがたい)
 午後は「天神崎の自然を大切にする会」の藤五さんから今年50周年を迎える会の取組について話を聞いた。磯を歩き、また林の湿地やその先の日和山へと続く道を進み、また水たまりでセトウチ(カスミ)サンショウウオの卵を観察し、天神崎の自然に触れた。雨の2日間だったが、いろいろな人の温かい思いに触れ、雨だからこそ知ることのできたこともあるのだろうと感じた。K.T    *写真提供 HさんNさん

和歌山県立自然博物館でバックヤード見学
 大水槽の裏、上から見るエイの姿もかわいい!動くのが嫌いなカエルアンコウ、寝てる?

ー21.5°で冷凍したアジ、超新鮮なエサ。うらやましい!バックヤードでは展示物をよく見せるための手作りのための作業台、努力と工夫のバックヤード

下段はクラゲの赤ちゃん、かわいい(かいらしよ~)

小さな水槽には”かいらしよ~”がいっぱい!

モササウルスの化石のレプリカをはじめ、いろいろな展示物に時間を忘れる

紀州備長炭発見館にて炭の学習

南方熊楠記念館、館長のガイドで番所山をめぐり、記念館でも詳しく案内していただいた。エピソードを交えて飽きることのない2時間半だった。

番所山がかつて熱帯植物園、動物園であったことがよくわかる。

熊楠の大好きな安藤ミカンとセンダンの木(写真は葉痕) 死の間際、熊楠は天井にセンダンの紫の花が見えたという

「天神崎の自然を大切にする会」の藤五さんから説明を聞く。会は今年、50周年を迎えた。駐車場や周辺の整備が進み、活動が受け継がれていることがわかる。

天神崎の海食台を望む。

セトウチサンショウウオの卵を観察、右下は和歌山県立自然博物館にいた成体(左)H氏写真

紀州漆器伝統産業うるわし館にて、大きなお雛様の前で

天神崎の自然が大切に守られますように

卒業旅行に関連する場所(神島は昭和天皇紀南行幸の際、熊楠との思い出を作られた場所)

石ころ部会の2月活動報告

月 日:R7年2月28日

場 所:二上山博物館(香芝市)、當麻寺(葛城市)                                                                                                                                                                                                                                                                                             

参加者:21人

活動内容

冬の寒さは和らいだものの、今にも降り出しそうな曇り空。20人が近鉄二上山駅に集合。歩くこと20分で二上山博物館に到着、直行組みと合流し、見学開始となる。当博物館は千数百万年前に大噴火を起こした二上山が生んだ3つの石(サヌカイト、凝灰岩、金剛砂)に焦点を当てた石の博物館である。パンフレットでは「全国初 旧石器時代文化を紹介する石の博物館」と謳っている。サヌカイトは石刀、石槍等の石器として、凝灰岩は古墳の石棺や寺院・宮殿の礎石として、金剛砂(ガーネット)は研磨剤(近年はサンドペーパー)の材料として用いられてきた。これら常設展示の他、冬季スポット展として「石器のふるさと(二上山北麓遺跡群とその周辺の遺跡)」の展示もあった。数多くの石の標本や遺跡の展示を見てまわり、プロジェクションマッピングシアターで二上山の噴火と3つの石の成り立ちの映像をみていると、あっという間に時間は過ぎる。

昼食後、二上山駅に引き返し、当麻寺駅に移動してから當麻寺までまた歩く(どうして駅と寺の表記が違うのだろう?:當は旧漢字、当は新漢字、駅名としては読み易さを優先したようだ)。本殿の手前には日本最古の石灯籠がある。風化が進んでいるが、よく見れば凝灰岩であり、歴史の重みを感じる。本堂のお参り、そして庭園の花々を見てまわる等、思い思いの散策をして当麻寺を後にした。歩数計は既に10,000歩を超えている。運動不足の我が身にはこれもまた貴重である。

見たもの、学んだこと

  • サヌカイト:約1300年前に瀬戸内地方に噴出した高マグネシウム安山岩質マグマを起源とする岩石の一種。全体が均質で斑晶(鉱物の結晶)が少ない。別名「かんかん石」とも呼ばれ、硬い棒で叩くと高く澄んだ音を出す。緻密な構造のため、割れた時には黒曜石のような鋭利な割れ口をつくるため、石槍や石刀として使われた。香川県や二上山地域に限って産出する。香川県の「県の石」になっている。
  • 黒曜石と何が違うのか?:サヌカイトの安山岩質マグマに対して、黒曜石は流紋岩室マグマが急冷してできた岩石(ガラス質流紋岩)である。長野県や伊豆諸島、北海道などで産出される。
  • 凝灰岩:火山噴出物が地上や水中に堆積して出来た岩石。ドンズルボーは二上山の火砕流が堆積して出来たもの。
  • 金剛砂:柘榴石(ガーネット)であるが、二上山の噴火で生じた岩石に含まれており、その母岩の風化に伴って流出し、低地に堆積した砂れきに含まれている。鉄分が多く非常に硬いことから奈良時代以降、主に研磨剤として利用されてきた。

          二上山博物館

            當麻寺