17期生の7月30日講座報告

年月日 : 2025年7月30日(水)晴れ

講座名 : 高山植物観察・梅花藻の観賞

講 師 : 富岡 秀樹先生 (伊吹山もりびとの会)

場 所 : 伊吹山・醒ヶ井(滋賀県)

今日はバスに乗って、伊吹山と醒ヶ井に向かいます。移動に時間がかかるので帰るのも遅くなりますが、40度に迫る下界とは異なる標高1377mの涼しさに期待です。 三国ヶ丘を出発し、バスの中で伊吹山の四季の植物について事前学習をしました。

 山頂駐車場で周囲の山々や琵琶湖を見て記念撮影。ガイドの富岡さんの説明に耳を傾けながら120mの登山です。約1㎞の西登山道にはたくさんの高山植物(紫のルリトラノオ、ミヤコアザミ、ピンクのシモツケソウ、カワラナデシコ、クルマバナ、黄色のキオン、メタカラコウ、白いヤマホタルブクロ、コバノミミナグサ)が咲いていて、色も形も種類も様々で豊富な高山植物が観察できました。また、大昔は海底だった証のウミユリの化石を見ることができ、山頂手前には大きな鹿よけの柵が設置されて、シカの食害の実情も想像できました。

 好天に恵まれ、周囲の山々がきれいで、少し涼しい中でのお弁当タイムに、日本武尊像、弥勒菩薩や三角点にも行きました。帰りは急な階段道ですが、中央登山道をおりました。

 そして伊吹山を後にして、醒ヶ井宿に向かいました。平成の名水百選にも選ばれた霊仙山から湧き出す「居醒の清水」。そこからの清流(地蔵川)は 、冷たくて手を浸すと暑さをしのいでくれて心地よく、可憐な白い梅花藻も見ごろで美しかったです。醒ヶ井宿の町並みは中山道の趣があり、休憩がてらアイスやかき氷などを食べたりお買い物をしたりして、帰路につきました。懐かしい曲を聴きながら快適なバス旅になり、高山植物と梅花藻の観察で涼しげでたくさんの花を見ることができ、一瞬暑さを忘れさせてくれる楽しい時間となりました。  (M/Y)  

山頂を目指しながら高山植物鑑賞

高山植物2

多種多様な高山植物1

 

 

 

 

 

 

 

 

積雪の滑り落ち防止柵と鹿よけ柵

山頂風景

頂上付近のウミユリの化石

醒ヶ井1

醒ヶ井2

 

 

18期生の7月30日講座報告

年月日:2025年7月30日(水) 晴

講座名:ビオトープ入門

講 師:木村 進先生(大阪自然環境保全協会理事)

場 所:大阪府立泉北高等学校(堺市南区))

今日は夏休み中の泉北高校にお邪魔して校内にあるビオトープについての講義と顕微鏡によるプランクトンの観察です。酷暑が続いており先生から「野外学習は短時間にして教室での講義をメインにしましょう」との話に皆「よかった!」

 「ビオトープ」とは「bio(生命)」と「topos(場所)」の合成語で「多様な動植物の生息空間」を意味します。ここ泉北高校のビオトープは2006年10月に完成後木村先生やサイエンス部の皆さんが長年継続して採取した各種のデーターは貴重な資料となっています。

 ワンポイント:穂先に茶色のソーセージみたいな花穂を付けるガマはガマ穂(雌花の集り)から出ている雄花が接しているがヒメガマは雄花が離れています。

 生態系において生態ピラミッドの下層を構成しているプランクトンや生物の分類体系の講義の後は顕微鏡での観察である。用意して頂いた観察材料を顕微鏡で見ると裸眼では見えないちょっとしたミクロの世界へ。オオカナダモ、アオミドロ、ボルボックスなどの藻類、ミドリムシ、心拍が見えるミジンコ、芝生や土壌に生育しているイシクラゲなどの観察を時間も忘れて楽しみました。ワンポイント:菌類(キノコ・カビ)のDNAは動物に近いそうですよ。 お疲れ様でした。(T・O)

上:ビオトープの観察風景
下:校内で育てている植物の説明

ミクロの世界を覗く
小さな生き物に夢中です。

ガガブタの花

オオカナダモの花

17期生の7月23日講座報告

月 日:2025年7月23日(水)晴

講座名:ビオトープ入門

講 師:木村 進先生(大阪自然環境保全協会理事)

場 所:大阪府立泉北高校(堺市)

 今日は、泉北高校にお邪魔して、ビオトープ池とそこに生きる動植物の観察です。 生物を動物と植物に分けるのは小学校まで。最近では分析などから原生生物界・モネラ界等の5界説、今では3ドメイン説の分類になるそうです。  難しいことはさておき、非常な暑さの中、ビオトープ池に行きいろんな生物を採集して顕微鏡で小さな生物の世界を観察することができました。

 中庭で、先生や学生さんが植栽した植物の観察から始まり、ガガブタという変わった名前ながら白い可愛い小さな花が咲いていました。そして、ガマとヒメガマの違いを教えてもらい、小さなエビやオジギソウなど面白い生き物がいっぱいでした。学生さんの育てたスイカは、残念ながら狸の餌食にされたとの話を聞きながらビオトープへ移動。そこは、木陰でかつ豊かな自然のため暑さも緩んだ感じで、各自が池の水や草をスポイトやピンセットを使って夢中になって採取しました。 

 30分ほどの採集のあと冷房の効いた部屋に戻り、顕微鏡観察を始めました。はじめに顕微鏡の使い方、低倍率レンズを最も近いところから対物レンズを少しずつ離し焦点を合わせることを復習しました。採集した水には、残念ながら見つけることができませんでしたが、先生に準備してもらったサンプルにはたくさんの生命が生きていました。オオカナダモ、元気に動き回るミドリムシやミジンコ、丸い形で中に小さな緑があるボルボックス葉緑体がらせん状のアオミドロ、ワムシ、イシクラゲなど多くのプランクトンを見ることができ、葉緑体の形や状態、ミジンコの卵など興味深いものも観察できました。

 その後、高校でビオトープを造成した時の話、管理方法から始まり、ヒシ、ガガブタ、オオミクリ、ジュズダマ、ヨシなど植物が意外にも簡単に育ったこと、ウシガエルの大量発生や招かれざるアメリカザリガニの話など、楽しそうであり、大変そうな維持の苦労話を伺いました。ビオトープが身近になるのは難しいかもしれませんが、自然の維持にはある程度の配慮が必要で、そこには目に見えない小さな生き物たちが元気に生きていることを学びました。                   (Y/M)

ビオトープにて

顕微鏡写真

顕微鏡

観察グッズ

カガブタ

ガマとヒメガマ

いのちの営み探検部会の7月活動報告

テーマ:ノアザミの受粉など、いろいろな花々の受粉の工夫

開催日:2025年 7月21日(月)

場所:松尾寺、松尾寺公園

参加人数:7名

野山を歩くと、春から夏にかけてしばしば目につく美しいアザミの花。花の表面を刷毛あるいは指先でそーっと触ってみて下さい。アザミの花は小さな花の集合体。紫色の突起の表面から白い粉が吹き出してきませんか?! これはアザミの花粉です。写真1中央の丸い集合体は幾つもの蕾。蕾から管状・紫色のオシベが伸び、開花です(写真1)。管状オシベの中には葯とめしべが包み込まれており、オシベに昆虫などが触れると、管内部からオシベ表面に花粉が押し出されてきます。次いでめしべ花柱がおしだされ、花粉を纏いながらめしべが伸長。この時めしべの柱頭は開いておらず、これらの花粉は自身の受精に使われることはありません。昆虫の体についたまま、他の花に運ばれます。自身の花粉がなくなると、アザミ花柱の先端(柱頭)が開口、蜜を求め他のアザミ花粉を纏った昆虫がやってきて柱頭に花粉を付けます。このようにして自家受粉を避け、他家受粉を行うことにより、より多様性を持った子孫を残すことが期待できます。アザミはまだしばらく、観察できると思います。もし見かけたら優しく触れて、オシベ、花粉押し出し、メシベ伸長、花柱柱頭の開口などを観察してみてください。

 他にも他家受粉のための工夫を示す植物はいろいろと知られています。ホタルブクロやキキョウなど。例えばキキョウでは同じ茎に咲く花の間では、オシベ優勢で自身の花粉を出す時期と、オシベが萎れ、メシベ柱頭が開き、他の花からの花粉の受粉状態にあるものが見られます。これも自家受粉を避ける仕組みなのでしょう。

 今回は祭日でもあり参加者は少なかったが、道中、様々な生物に出会い、それぞれ興味の赴くまま、多様な生物のいのちの営みを見いだし、みんなそれぞれに頑張って生きてるなと言う思いを強くした。(本文:A.F, 写真:H.I., K.H.,A.F.)

Fig.1

Fig.2

fig.3

Fig4

Fig.5

Fig.6

17期生の7月9日講座報告

月 日:7月9日(水)晴れ

講座名:こんな小さな世界

講 師:菅井 啓之 先生(元京都光華女子大学教授 自然環境市民大学講師) 

場 所:堺市立栂文化会館

 菅井先生には昨年10月に「自然観察の視点」というテーマで、一つ一つの自然観察を通じて「知る」「感じる」「考える」など意識することを学びました。今回は、今までほとんど意識していなかった海の小さな生物、微小な貝の世界について学び、本当に今まで気づきの無かった世界でした。

 まず、沖永良部島の砂には何が見えるか?ルーペを使って一粒ずつ見ていくと、星の形、丸いもの、細かな穴の開いたものといろんな形があり、大半が有孔虫の殻で、星砂探しに夢中になりました。 次に、海岸で採取した砂から小さな貝殻を観察し、目を慣らしていき、最後に三重県から採取してきた砂から微少貝探しを。みんなますます静かになって真剣にルーペを見ながらピンセットで81マスの白黒のシートに丁寧に並べていきました。すると1ミリ前後の小さな巻貝の多いこと。最近3000m級の深海から多くの微少貝が見つかって、大半が新種の巻貝(今まで誰も観察していないので)で、その小さな外観には道路わきの格子状の擁壁のようにも見える繊細な彫刻があり、深海の水圧に耐えられるよう強度を上げているとのこと。また小さな貝になるほどその彫刻も複雑になって、その美しさには驚くばかりです。こんな小さな貝たちが海岸の砂浜にあふれていたとは全く知りませんでした。  気づけばその自然に引き込まれますが、気づかなければ今まで通りで、改めて気づきの大切さを感じました。

 微少貝の観察から、すべての生命はありのままで真理に適っていて平等で、それぞれの使命・役割を果たして生きており、これらに気づくことで驚きと感動を受け心の安らぎと浄化につながっていく事。小さな生命の存在を通じて、これからの生き方まで学ぶことができた気がします。  (M/Y ・M/N)

微少貝探し

微小貝を見やすく模写した絵

微小貝を碁盤目の白黒模様紙に並べる

黒い紙の上に分類した微小貝

微小貝を熱心に分類中

㎜位のガラス管に入れた星砂

笠貝

18期生の7月23日講座報告

月 日 : 2025年 7月23日(水)  晴

講座名 : 天体入門

講   師 : 中島 健次 先生 (那須香大阪天文台台長)

場   所 : SAYAKAホール (大阪狭山市)

 今回は移動式天文台を展開する那須香大阪天文台の中島台長による天体の講座です。

 まずは太陽の話。昔習ったことだが、きれいな映像と上手な語りで改めて太陽のすごさを知る。強大なフレアの発生で2017年9月6日にGPSに誤差が発生したこと、2012年の日食のことなどの話題もあった。次は月の話。月の満ち欠けの映像による解説は分かりやすい。十六夜月、立待月、居待月など月を楽しむ文化の紹介もおもしろい。

 星の話は惑星から始まった。「水金地火木土天海」と習った惑星のそれぞれの特徴を聞き多様な姿を知った。星座の部では、星座は国際天文学連合で88の星座が決まっている、全ての星はどれかの星座に属していると聞き驚いた。北斗七星、夏の大三角形、冬の大三角形などは「アステリズム」と呼ばれ、星を観察する時の目印になる、ということを知った。

 アステリズムと星座と特徴のある星の映像での春・夏・秋・冬の星空の説明は分かりやすく、ユーモアもあり楽しめた。日本は夜が明るく星を眺める場所が少なくなっているが、星が見える所で、講座の中で作った「星座早見盤」を持って星座観察をしたいと思った。

 最後は、宇宙旅行を体験しましょう!と、宇宙空間を飛んでいるような映像を紹介していただいた。幻想的な映像に見とれると共に、パソコンでここまできれいな編集ができることに感心した講座であった。

 休憩時間に、持参された「反射望遠鏡」で窓からの景色を見れたのも良い体験となった。     M.A.

太陽の構造がわかりやすい

このような星座を考えた人は偉い

上は夏の大三角形、下は冬の大三角形(アステリズム)

日本では星が見えない?(夜の地球)

星座早見盤の説明

星座早見盤製作中

18期生の7月9日講座報告

月  日 : 2025年  7月 9日 (水)  晴れ
講座名 : 地質観察①
講 師 : 佐藤 隆春 先生 (大阪市立自然史博物館 外来研究員)
場 所 : ノバティホール・石川・汐ノ宮(河内長野市)

 初めての地質観察の講義は、私選ジオパーク「汐ノ宮・石川・嶽山」の紹介から始まった。ジオパークとは、地球の成り立ちや自然を楽しみながら、その地域ならではの文化や歴史、人々の暮らしを体験できる場所。今日は汐ノ宮、石川での観察で何が分かるのかを、資料を見ながら説明を受けた。大阪南部の地形や地質、河川によって作られた地形(河成段丘)、河原の礫の観察で上流の地質が分かるなどを学び、午後のフィールドワークに期待が膨らむ。

 午後は酷暑になる予報の為、嶽山は中止して、汐ノ宮・石川での観察になる。まずは河原に降りて礫の観察。拾った石を先生に鑑定して頂くのだが、石が熱くてまるでカイロのようだ。又、珍しい石だと思ったのが鉱滓(コウサイ・溶鉱炉などでの作業で生じる不純物)だと分かりがっかりする人も。それでも花崗岩、安山岩、砂岩、泥岩、礫岩、チャートなどを手にしてしっかり観察だ。次は中洲に渡り、柱状節理の安山岩を触ったり座ったりして感触を確かめる。割れて転がっている安山岩をハンマーで割り、中に有るかんらん石や輝石などをルーペで観察した。水面を見ると、所々炭酸ガスの泡が上がっている。かつては「汐ノ宮温泉」と呼ばれる施設があったらしい。しかし、河原は日陰がほとんど無くて暑さの限界を感じ、場所を大きな日陰が有る公園に移動した。此処で差し入れのアイスキャンディーを食べやっと一息つく。小休止の後、河成段丘の観察のため坂を上る予定だったが酷暑なので中止にした。公園からの眺めを観ながら段丘の解説を受け、今日の講座は終了した。      (Y・S)

1500万年前の溶岩(柱状節理)

大きな日陰で小休止!

ハンマーで割って観察。これは、かんらん石?輝石?

いろいろな石。名前分かるかな?

17期生の7月2日講座報告

月 日 : 7月2日(水)晴れ

講座名 : 粘菌観察

講 師 : 川上 新一 先生

場 所 : 堺自然ふれあいの森

今日は、過去にはいろいろと分類されていましたが、最終的に動物でも植物でも菌類でもない生命体とされ、森の魔術師、森の宝石、森の妖精などと呼ばれている粘菌について学びました。 粘菌には変形菌、細胞性粘菌、原生粘菌があり、アメーバ細胞期に餌を求めて動き回り子実体になると、きのこのように胞子を出す単細胞生物で、何億もの胞子をホコリのようにとばして、成層圏まで飛び、世界中に広がっていくとのこと。タイムラプスで撮影するゆっくりした動きから、世界中に飛び回るようになるとは本当に魔術師です。自然界では餌のバクテリア、カビ、キノコの減少により植物の分解遅延、保水力向上に寄与しているようです。

 今回はあまりの暑さに、午前中に軽く予習をして粘菌探しフィールドへ。午後は採取したものや、先生が採取された粘菌を顕微鏡で観察になりました。 どんなものかがもう一つはっきりしていなくて、粘菌だと思って先生に見てもらっても堅いキノコや菌類がほとんどでなかなか見つけられませんでした。何度も重なった枯葉や朽ちた木々をひっくり返してようやく先生から粘菌だとお墨付きをもらって、大喜びの場面も。 苦戦の末にムシホコリ、アミホコリ、シロウツボホコリ、サビムラサキホコリ、ガマグチフクロホコリ、ツノホコリ、タマモチモジホコリ、ジクホコリ、エダナシホコリの9種類見つけられました。 顕微鏡観察で標本の子実体のかわいい姿を見て驚き、撮影にもトライしました。今度は梅雨時期の元気な粘菌に会いたいと思いました。

森での粘菌探し

ツノホコリ

サビムラサキホコリ

動画講義

顕微鏡写真2

顕微鏡写真1

顕微鏡観察

18期生の7月2日講座報告

年月日:2025年7月2日(水) 曇りのち晴れ

講座名:緑化入門

講 師:井上 昌美先生(NPO法人グリーンカレッジ大阪)

講 師:中嶌 幸一先生(堺市都市緑化センター友の会)

場 所:堺市都市緑化センター(堺市堺区))

 緑化入門の緑(みどり)色は安心・安定の色であるので緑の観葉植物を飾ることで明るい雰囲気となり心が安らぐ効果が有ります。そこで今回は観葉植物を植える鉢をひと工夫してカラーサンドを使ってお好みの色や模様で飾りました。  

 井上先生から作る観葉植物の特徴や完成後の注意事項を聞いた後、スタート。10種類以上のカラーサンドからどの色を使って、どんな模様を描こうかな? 色の組合せを楽しむ人、模様に工夫を凝らす人、それぞれがオリジナル作品を完成して満足、満足! この後は植物を枯らさずに長く楽しみましょう。

 後半は中嶌先生による樹木や剪定の基本の講義と緑化センターの草本、木本を観察した。見慣れた植物でも改めて解説を聞くと気づきが有りますね。

 ちなみに三大紅葉樹は「ニシキギ」「スズランノキ」「ニッサボク」で鮮やかな紅葉が特徴の落葉樹です。では今日はこれで終わります。また来週!(T・O)

テーブル№1の皆さんの作品

テーブル№2の皆さんの作品

テーブル№3の皆さんの作品

テーブル№4の皆さんの作品

テーブル№5の皆さんの作品

初夏を代表する花木のヤマボウシ

大きな葉は食べ物を包んだり焼いたりに使うホオノキ

里山保全部会7月の活動報告

実施日:2025年7月4日(金) 快晴

場所: 奥の谷(富田林市)

参加人数: 14名

活動内容

朝から汗が流れる中14名の方が参加して山チーム 畑チームに別れ作業を行いました。

山チーム  今年から新対象地を3年かけ活動します。本日は対象区域の道作りから計画しロープをはり足場の確保を確認する作業を行いました。

畑チーム   雑草取り ジャガイモの収穫、ニラの植付け 防草シートはりを行いました。ジャガイモは思ったより大きく育っていて、今晩は肉ジャガかカレーライスかと思いながら楽しく収穫しました。

作業終了後、「富田林の自然を守る会」の方がオオムラサキを持って来られ放たれました。厳しい暑さの中優しい気持ちで見送りました。       (M・T)

山チーム集合写真

ジャガイモの収穫

炎天下の草取りは大変です

今年から3年かけて、赤で囲われた区域で作業します。

今日の作業場所

オオムラサキの雄この後飛び立ちました。

石ころ部会の6月活動報告

月 日:R7年6月27日

場 所:大阪市天王寺区(上町台地の地形観察)                                                                                                                                                                                                                                                                                      

参加者:22人

活動内容:

 梅雨の晴れ間か、久々の青空の下、部会員22人と地質学の佐藤氏が地下鉄谷町九丁目駅に集合。上町台地の地形観察と天王寺七坂巡りである。先ずは駅の北側にある高津宮を参詣した後、南に向きを変え、松屋町筋沿いに上町台地の西側斜面を歩く。最初の坂、(1)真言坂を確認してから生國魂神社を参詣する。生玉公園で佐藤氏による上町台地の成り立ちについての勉強会があり、昼食の後、(2)源聖寺坂を下り、(3)口縄坂を上がって大江神社に。そして(4)愛染坂を下りて、(5)清水坂を上がり清水寺へ。清水の舞台より市街を見下ろし、今ではビル群で埋め尽くされて見えないが、大阪湾に沈む夕日を思い浮かべる。その後、京都の音羽の滝ならぬ玉手の滝の前で暫し涼をとり、松屋町筋に下りる。(6)天神坂の上り口に安居神社(真田幸村戦死の碑)の階段があり、二手に別れる。その後、(7)逢坂を上がり一心寺で合流し、境内を通って市立美術館前の大階段前に集合。眼下に拡がる大阪の市街地はかつて一面の海であったことに再度、想いを馳せ上町台地の変遷の総まとめをして解散。一部は茶臼山にも足を延ばす。上がったり下ったりの連続で大いに消耗したが、充実した一日となった。当日は大阪気象台の梅雨明け宣言もあり、いよいよ夏本番である。

見たもの、学んだこと

  • ●上町台地は約100万年前からのプレートの移動に伴う地殻変動により隆起し、その後の河川による土砂の堆積や海水の浸食などを経て今日に至っている。
  • ●上町台地は縄文の昔(6000万年前)、東に河内湾、西に大阪湾(瀬戸内海)が拡がる半島(海成段丘)を形成していた。周辺の地層からは様々な種類のクジラの化石が見つかっている。
  • ●上町台地の西斜面は縄文時代の海蝕により500-600m東に後退し現在に至っている。即ち、上町断層は現在の西側斜面より500-600m西に存在する。
  • ●上町断層は大阪平野を南北に縦断する活断層帯であるが、市内のボーリング調査による地質断面図(柱状図)をみると断層帯近くで地層が大きく褶曲しているのがわかる。
  • ●天王寺七坂の殆どは現在、花崗岩の敷石で舗装整備されているが、源聖寺坂や口縄坂では要所要所で部分的に溶結性凝灰岩も使われている。
  • ●さざれ石について: 高津宮には古今和歌集で謳われたとされる「さざれ石」(石灰岩の角礫が固結した伊吹山産出の礫岩)が奉納されているが、真偽の程は不明である。本来、さざれ石とは小さな石のことである。「さざれ石の巌(いわお)となりて苔のむすまで」とは長い年月をかけて小さな石がひとつの大きな石になるように成長、即ち団結と繁栄を願って謳われたようである。岩石の名称としてさざれ石がある訳ではない。

高津宮、生國魂神社の茅の輪

天王寺七坂(花崗岩と一部は溶結凝灰岩で舗装)

縄文時代の大阪湾(波打ち際)

18期生6月18日の講座報告

月 日 : 2025年 6月18日(水)  晴

講座名 : 両生類と爬虫類

講   師 : 緒方 光明 先生 (堺自然ふれあいの森 教育スタッフ)

場   所 : 堺自然ふれあいの森(堺市南区)

今回は最高気温36℃の猛暑日となりました。汗をかきながら2回目となる「堺自然ふれあいの森」に集合しました。講師の緒方先生から、涼しい教室でふれあいの森の概要をの説明を受け、涼しい時に屋外へ出ました。足のある人間には、足のないヘビは気持ち悪い、足の多いムカデも気持ち悪い、とユーモアのある講義が始まりました。建物の日陰では、ヘビは変温動物のため体が熱くなると日陰で過ごし、冷えると日なたで過ごす、森のシリブカガシの木の下では、ドングリを食べにアカネズミが来るとそれを食べるためにヘビが来るなど生態の説明を学びました。そこから水田に行き、生き物を探しました。草の上にトカゲ(多分ニホントカゲ)がいたり、水田の中にオタマジャクシを見つけたり、飛び跳ねるカエルを捕まえたりしました。

水槽に入れたカエルを前に、これはヌマガエル、この近辺の水田のカエルはほとんどこれとのこと。大きい方がメス、小さい方がオス、オスはメスに抱きつき排卵を促し、それに精子を掛けて子孫を残すなどの説明を受けました。

 午後からの講義はクーラーが壊れるというハプニングが起こり、急遽椅子をもって一階のピロティに移動。これが功を奏し、涼しい風が吹く屋外講義となりました。この近辺で見られる両生類、爬虫類の種類、その生態の特徴をクイズ形式で学びました。講義中、二ホンマムシの子供(標本)、ヒバカリの子供(実物)を見せられ、恐る恐る観察しました。そして、1.5m大のアオダイショウの登場。緒方先生に首を捕まえられ腕に巻き付いた姿で登場しました。体をなでながら歓声が上がりました。

「相手を知ると怖くなくなる」との先生の言葉を聞いて、講座を終えました。

*ヒバカリ:名前の由来は、このヘビに咬まれると毒のため「その日ばかりの命」であるから来ているが、実は無毒である。

*アオダイショウ:毒を持っていないが、咬まれたら傷口を消毒するなどの適切な処置が必要です。      (M.A.)

カエルを追いかける。捕りました。

捕らえたカエルを見ながら日陰での講義

ヒバカリの子供

アオダイショウ。よく見るとかわいいでしょ!

ヌマガエル。右のカエルには白い「背中線」がある(珍しい)

左は午前の屋内での講義。右は午後のピロティでの講義。風が吹き抜け、自然の中で動物達とのふれあいができた。

野鳥部会の6月活動報告

月 日 : 2025年6月18日

探鳥地 : 錦織公園

参加人数 : 15名

観察種数 : 20種類

 まだ6月というのに34℃の真夏天気予報。 その所為か今日は参加者も少なめだ。 集合地点のパークセンターではベランダの手摺にイソヒヨドリの雛が止まって動かない。近くの親鳥がバッタみたいな餌を咥えながら「此方へ来なさい」とばかり鳴き叫んでいるが、反対に雛は私たちの方へ寄ってくるばかり。 そんな親子のイソヒヨドリから始まった観察会。 この暑さで「鳥は余り期待しないように」と釘を刺されてからの出発でした。  最初の赤穂池ではカワウ一羽が池から首を出したのみ、遠くにウグイスの囀りが聴こえる。 梅の里では、上空にツバメとコシアカツバメを確認し、石楠花の谷でようやくホトトギスの鳴き声を聴く、そして「上の池」の中にアオサギを見る。 その後の尾根道ではしばらく何も鳴かず、影も見えずただただ汗が滴り落ちるのみ、それでも道中に出現する昆虫や珍しいキノコに暑さが紛れる。 やんちゃの広場近くになって、ようやくメジロ・コゲラ・シジュウカラなどの小鳥の混群を見つけ、上空遠くオオタカを観察。 広場では小鳥の混群に交ってキビタキを見た人も。 河内の里ではササユリやオカトラノオの花を見て昼食タイムとなった。

 午後は咲き始めのハンゲショウと今花盛りのツチアケビのコース取りとなり、赤穂池のカワセミ、コゲラの巣穴づくり、エナガの群れなどを見て、早めの「鳥合わせ」となった。 とにかく予想以上の暑さで皆様グッタリ、大変お疲れさまでした。(M.K写真K.T)

イソヒヨドリの親

イソヒヨドリの雛

コゲラの巣穴づくり

コゲラの巣穴づくり

シジュウカラ

外編のアオバズク

 

いのちの営み探検部会の6月活動報告

テーマ : 粘菌を観察しよう

実施日 : 2025年 6月16日(月)  晴

観察場所 : 烏帽子形公園(河内長野市)

参加人数 : 15名

今年は粘菌の出現が少なく、前日の下見もかろうじて4種確認。当日はどうなるかと心配されたが、1時間半ほどの間に子実体10種と落ち葉の中に変形体も確認することができた。やはり観察会は楽しい。集団の力の大きさを実感。

 初めに、6月8日に奈良で行われた粘菌観察会に参加して学んできた粘菌の探し方を参加者に伝授するところから。「倒木・朽木・落ち葉など、粘菌のエサとなるバクテリアが居そうな場所を見つける。特に今の季節は落ち葉につく粘菌が多いとのことで、まず粘菌の這痕(葉脈とは違う黒い筋など)のついた落ち葉を見つけ、その周辺をほじほじ棒でほじほじ、微小のつぶつぶに注目しながらひたすら探す。」ということで、いざフィールドへ。落ち葉につく粘菌はなかなか見つけられなかったが、倒木や朽木の上などに次々と子実体になった粘菌を発見することができた。

 昼食後、以前烏帽子形公園で見つけた粘菌の標本を見ながら、本日見つけた粘菌を確認して解散した。 (K・T)

*本日確認できた粘菌(倒木・朽木の上)

・ウツボホコリ・シロウツボホコリ・ホソエノヌカホコリ・ツノホコリ・エダナシツノホコリ・ナミウチツノホコリ・ムラサキホコリの仲間・ツツサカズキホコリ・マメホコリ・コマメホコリ・落ち葉の中の変形体

*解散後、さらに5種発見(落ち葉やササの上)

・クネリカタホコリ・ハイイロフクロホコリ・ガマグチフクロホコリ・ジクホコリ・モジホコリの仲間?

 ( 写真  Y・H  K・T)

ウォーキング部会の6月活動報告

日 時 : 6月12日(木) 曇り

行 先 : 淀川・大川(河川公園散策)

参加人数 : 25名

歩く距離 : 約10㎞

 京阪守口市駅に10時集合、 天候は梅雨の間の曇りです。 最初の史跡「文禄堤」は、豊臣秀吉が作った京街道の一部だそうです。 淀川沿いを「河原散策路と堤防散策路」の2グループに分かれてウォキング。 散策路は、日差しも弱く心地良い風が吹いて、快適に歩けました。 途中の「わんど」には釣り人が大勢楽しんでいました。

「城北公園」で、小休止 「毛馬の閘門」経由「桜宮公園」にて昼食。 午後 大川沿いの遊歩道を歩き「桜宮大橋」から、造幣局前の河川道を行き、天満橋へ、天満橋には2:30分に到着して解散 (M.U)

大川河川公園

淀川大堰

淀川わんど

17期生の6月4~5日講座報告

月 日 : 2025年6月4日(水)、5日(木)

講座名 : 「芦生の森」一泊研修

講 師 : 芦生の森ガイド

芦生の森は、京都北部の由良川源流域に位置する約4200haの関西屈指の天然林です。日本海型と太平洋型の気候を有し、暖温帯と冷温帯の移行帯に位置するため、植物や動物、昆虫などの種類が多く、学術上貴重な種も多数見られます。現在は京都大学の芦生研究林として、研究や教育目的で管理されており、通常は入れない上谷・杉尾峠コースをガイドさんの案内の基、渡渉を含めたトレッキングと由良川源流到着に挑戦します。

 電車を乗り継ぎ園部駅集合、それからは芦生の山の家のスタッフさんの運転でまずは美山かやぶきの里へ到着。白川郷に引けを取らない多くの合掌造の建物がありました。地域を散策した後、芦生山の家に到着。資料館である「斧蛇館」で研究林の概要や保護について学んだ後、「アカショウビン」の声を聞きながらトロッコ道の散策も楽しみました。夕食後、懇親会のゲームで盛り上がり1日目は終了。

 翌日、朝食後長靴に履き替えて出発しました。途中、大カツラに立ち寄り、樹高34m太さ3.4mの巨木に圧倒され、木の上にはヤマザクラやコシアブラなどたくさんの樹木が着生しており荘厳とさえ感じました。 引き続きバスで長地谷作業所に向かいトレッキングの開始です。ギンリョウソウ、ミズなどを見ながら歩くと渡渉が始まりました。せせらぎの音を聞きながら、20回以上の沢渡りを繰り返し歩くと、いろんな植物・動物の痕跡が観察できました。苔むした岩や倒木とその上に咲く幼木、アカハライモリ、サワグルミ、熊ハギにあった立木、落ちているトチの実、ツルアジサイに絡まれた巨木や綺麗に咲くヤブデマリ、高い木の上のモリアオガエルの卵塊、変な形につながっているサルナシ、ホウの花、エアプランツのようなハナゴケ、ブナ、トチノキの巨木など次から次に興味深い自然を見て、ガイドさんの説明を聞き、驚き、楽しみました。

 自然の雄大さは十分感じられましたが、シカの食害による植物の減少や防護ネットを見ると自然を維持する大変さも感じました。さらに谷に子鹿の死骸を見かけ、動物たちも生きることに必死なことを感じました。 食後、少しずつ狭く、急な道になると、そこには地味ながら水が湧き出る由良川源流がありました。福井県に一瞬通り過ぎ、迎えのバスに到着、山の家に移動しました。 貴重な自然に触れる経験ができ、さらには食事・宿泊・丁寧な内容のガイドと大変お世話になり、山の家の皆さんありがとうございました。(Y/M・M/N)

かやぶきの里

渡渉しながら植物観測

森の中の植物

森の植物や生物

森の中の植物や動物の跡

17期生の5月28日講座報告

月 日:2025年5月28日

講座名:ウミウシの観察

講 師:田中 広樹先生

場 所:和歌山市 城ケ崎海岸

今日は、加太の海岸までやってきて、ウミウシの観察です。ウミウシのイメージは海のナメクジのような…?しかし、全く違って綺麗でかわいい生き物でした。  駅から、2㎞ほど歩いて目的地の城ヶ崎海岸に着きました。非常に凹凸した段丘のような感じですが、横倒しの地層のうち、やわらかい層が浸食されて洗濯板上になったとのことです。目の前に広がる海についての説明から始まりました。大阪湾は二つの出入り口(明石海峡と紀伊水道)があり他にはあまりない湾であり、その特殊な環境のため多くの生物がいるとのことです。ウミウシは雌雄同体で貝類に属しますが、美味しくない体を作って外敵から身を守り、貝殻を捨て、動きがゆっくりでも現在まで生き延びている生物。模様の綺麗なウミウシも多数います。

早速海岸に降りて、足元に気を付けながら、赤クラゲ以外危険な生物が居ないので、干潟の石をひっくり返し、丹念にウミウシを探します。最初は、どのような物かが分からず苦戦していましたが、まずはオカダウミウシを見つけ、交尾をしている大きなアメフラシを見つけました。そしてウミウシ探しに夢中になりましたが、あっという間にお昼の時間になりました。

 昼食後、再び磯へ行き何度も何度も石をひっくり返して探し続け、10種類見つけることができました。青いアオウミウシやオレンジ色のキヌハダウミウシ・イソウミウシは綺麗でかわいいものでした。その他に、タコやヒトデ、赤クラゲなども見ることができ、好天の干潟で童心にかえって楽しい観察会となりました。

海岸

ウミウシ探し

ウミウシ探し

アメフラシ

見つけたウミウシたち

ウミウシノート1

ウミウシノート2

 

 

里山保全部会6月6日の活動報告


実施日: 2025年6月6日(金) 快晴

場 所: 奥ノ谷(富田林市)

参加人数: 16名

活動内容

奥ノ谷の田んぼも田植えが終わり、あっちこっちでトンボたちが飛び交っていました。のどかな風景です。参加者16名、熱中症対策や虫刺され対策を話し合い、早速、山チームと畑チームに分かれて、活動開始。

《山チーム》 

炭焼き小屋辺りの急斜面には朽ちた木が散乱し、林床が笹や草で覆い茂っていました。今回はこの斜面の朽ちた木々の除去や笹刈りをして明るい林床に変えていきます。作業内容を確認して、それぞれの場所で活動開始です。急斜面で足場も不安定ですが、下から上へと作業は進んでいきました。午後も上の場所を刈り取り、朽ちた木や笹をチップ作業場まで運びました。とても明るく広々した林床に生まれ変わり、汗流れる顔が笑顔になります。よく見ると、エビネの仲間でしょうか?ラン科の山野草が人知れず育っていました。

《畑チーム》 

5月の活動日は雨天中止となりましたが、別日に臨時で玉ねぎの収穫をしました。畑には野草たちが茂り、まずは早速、難敵の除草作業が開始。冬場に種芋付けしたジャガイモが大きくなり、薄ピンク色の花もきれいに咲き始めています。来月には収穫できそうです。里芋の葉も広がり、晩秋の収穫期には沢山の里芋が出来ているでしょう。5月種蒔きした枝豆も芽を出し、冷たい飲み物を思い浮かべながら、収穫が楽しみです。「野菜は話しかけてやると元気に育つよ。」わいわい話しながら、どんどん作業が進んでいきました。荒地を耕し、もう一つ畝を作りました。さて何を育てるか、楽しみも広がります。

*奥ノ谷では今、ササユリが見頃です。ランチタイムに皆さんでササユリ観賞に出かけました。暑さを忘れ、味わい、心を楽しませてくれるひと時となりました。

*山チームも畑チームも青空の下で今日も心地よい汗を流し、日焼けした笑顔で本日の作業も終わりました。次回は7月4日(金)です。

山チームの活動、左上から時計回りに作業前・斜面の除草・笹の除去・完成!きれいになった

畑チームの活動、除草、畝作り・田植えが終わった水田の側での作業風景です。

山チームメンバー

林床で見つけたユリ科の山野草

奥ノ谷ササユリ

18期生6月4日の講座報告

年月日:2025年6月4日(水) 曇りのち晴れ

  講座名:金剛山の植物観察

  講 師:土井 雄一先生 (ブナ愛樹クラブ代表)

  場 所:金剛山旧ロープウェイ周辺 (赤阪千早村)

 今日は大阪府と奈良県にまたがる金剛山(1,125m)での植物観察です。土井先生からの資料を手にまずはバス停周辺の花やツボミや実を付けた木々の観察からスタート。「クマシデの果穂」夏までは緑色をしているが秋に熟すと茶色になる。「クリのムシコブ」クリタマバチの幼虫が芽に寄生してムシコブを作る。「アブラチャンの実」油分が豊富で生木でもよく燃える。「ヤマグワの実」山桑の果実は最初は白っぽく次第に赤や紫、そして黒へと熟していく。「ガマズミの実」初めは渋みと酸味が強いが冬が近づくと甘くなる。「ウワバミソウ」アクやクセが無く様々な料理に使える山菜です。「フタバアオイ」家紋の葵紋のモデル。葉はハート形。「コウライテンナンショウ」別名マムシグサ。幼株はすべて雄株で大きく成長したものが雌株になる。などなど資料の観察種一覧74種のうち60種ほど観察が出来ました。

数多くの植物の解説をして頂き記憶容量がオーバー気味となりました。でもタゴガエルの鳴き声や小さな体のミソサザイの大きな鳴き声、それに渓流の水音を聞きながら、木漏れ日のさす林道を歩き、とてもリフレッシュした一日となりました。(T・O)

左上から時計回りにヤマグワの実・クリのムシコブ・クマシデの果穂・アブラチャンの実

左上から時計回りにガマズミの実・コウライテンナンショウ・ウワバミソウ・フタバアオイ

林道で森林浴と観察です

ヒノキの林の中に大きなトチノキが1本

植物部会の6月活動報告

月 日 : 2025年6月4日 晴れ

行き先 : 春日大社 萬葉植物園 (奈良市)

参加者 : 29名

 「萬葉集には約180種の万葉名で詠まれた植物が登場し、現代の植物名とは異なるものも多く、多数の植物説があるものが含まれていますので、園内には約300種が万葉植物とされ植栽、育成されています。植物園とありますので、花が見られると思って入ってくる外国の観光客の方もいらっしゃいますが、フジの花が終わった今頃は花が少なく・・・」と園内に入る門の前から本植物園の管理を任されている春日大社職員のKさんの説明から植物解説は始まった。 万葉集の中で詠われる全ての植物が順次園内集回路の両側に植えられ、植物毎に万葉植物名、現代植物名、植物名を詠んだ万葉歌とその数、植物の解説板がその前に立っている。 園内に入っても、Kさんの饒舌な解説は留まる所を知らない。70種を超える植物を次から次へと休むことなく説明していく。 聞き入る我々も、時にはユーモアを混じえた解説ぶりについつい引き込まれ喉の渇きを忘れるほど、あっという間に予定の1時間半を過ぎていました。 最後はつい最近一般公開された園内の「神庭」と呼ばれる石庭を案内され、午前の部を終了。 部員の皆さんも、疲れも忘れ充分満足したとの声でした。

 午後は奈良博物館へ行く人たちと離れて、春日大社の境内林と奈良公園の巨樹巡り。 大社の南に位置する幹回り5mの巨樹のイチイガシの近くでようやく昼食。 食後はスギの巨樹とナギ林を見ながら飛火野へ、 林下は鹿の食べないイワヒメワラビやナチシダ、アセビが所々に生えているだけで、ずうっと先まで見通せる。 飛火野ではここ春日山原生林で多く生えているイヌガシと野原に孤立するクスノキの巨樹を遠目に見ながら浅茅ヶ原を抜け奈良博物館の南へ、幹から竹が突き出しているムクロジの巨木、花が終わったばかりでまだ花柄を残している刺だらけのサイカチの古木とその隣のアキニレを観察。木の周りは柵で囲まれ、その下では鹿が地面から一面に生えている若草を残して周りの僅かな草を採餌している。鹿の食べない草とは何? イラクサ? ここを最後に本日の部会はお開きとなった。

とにかく公園内やバス、電車は外国人を多く含む観光客と修学旅行生で人、人、人の波。 いつもの部会より数倍疲れたように思います。

解説して頂いた植物の中で印象に残ったものをあげますと・・・ 

  • むらさき  (現代植物名 ムラサキ) 丁度、開花の季節、枝先に小さな紫ではなく白い花が数輪咲いていました。 ムラサキは絶滅危惧種で、紫根は紫の染料となり、ほとんどが栽培されていますが育てるのが大変難しいようです。 また薬草としても紫根から抽出されるシコンエキスはボナギノール等の薬品名でも知られています。 さらに付け加えるならば 紫根は土中にあるうちは紫でなく、土から離れてはじめて紫色となるそうです。 萬葉歌には「茜さす紫野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き 野守(のもり)は見ずや 君が袖振る」額田王、 の他9首。 
  • さきくさ 漢字では三枝と書き、現在では音変化してさえぐさ、さいぐさと読んでいる。 字から茎から三つの枝が出ている草木を指すが、具体的には諸説あり解っていないようです。ミツマタが最有力で他にはフクジュソウや沈丁花の名も挙がっている。 萬葉歌は「春されば まづ三枝(さきくさ)の 幸(さき)くあらば 後(のち)にも逢はむ な恋ひそ我妹(わぎも)」 柿本人麻呂歌集の中の歌で  さきくさは幸の枕詞で使われており、植物の同定しにくいことが解ります。
  • おもひぐさ  現代植物名はナンバンギセル、歌からも尾花(ススキ)に寄生する植物のナンバンキセルが頭に浮かびます。 頭を垂れて物思いにふける姿とか、 萬葉歌は「道の辺(へ)の尾花(をばな)が下の 思ひ草 今さらさらに 何をか思はむ」 作者は不明でこの1首のみ。
  • かたかご  現代植物名はカタクリ、 カタクリはかたかごの変化したもの、 現在でも和歌俳句の世界では、かたかごという名前でよく詠われていますが、 萬葉歌では「もののふの、八十(やそ)娘子(をとめ)らが、汲み乱(まが)ふ、寺井(てらゐ)の上の、堅香子(かたかご)の花 」 大伴家持の歌1首のみ。古代では余り知られていなかった花のようで、他の花という説も。

そして、いとおかしなお話(解説)も加えますと・・・。

  • 園内の一角に柿本人麿呂が祀られていましたが、万葉集に一番多くの歌を残した歌人、歌聖としてではなく、火難除けとしての火伏せ神様信仰として「火気の元、火止まる」だそうで・・・。
  • 万両、千両、百両、十両を庭に植えているならば、一両のアリドオシを忘れずに植えてください。だって万両、千両が「有りどおし」とならなければ・・・。
  • 大きなだいだいの実がついていましたがその実は昨年のもの、橙は一つの株に2~3年代の果実がつき、冬は橙色に夏は緑色と変化を繰り返すので中国名は「回青橙」、そして日本では代々と栄えると縁起物として正月の鏡餅の上に、ですからミカンでは代用になりません・・・。(M.K)

植物園の前にて

植物園内を一望一望

むらさきの植物の前で

ムラサキ(むらさき)の花

臥竜のイチイガシ

かたかご(カタクリ)の前の解説立札

新しく公開された石庭(神庭)

幹から竹の突き出たムクロジ

刺だらけのサイカチ

鹿も食べない残されたイラクサ

山歩き部会の5月活動報告

実施日:5月28日(水) 天候:晴時々曇

行き先:竜王山

コース:JR柳本駅~トレイルセンター~山頂~崇神天皇陵~トレイルセンター(解散)

参加者:25名

 山の辺の道に登山口がある竜王山(586m)に登った。

JR柳本駅に集合後、天理トレイルセンターに向かい、自己紹介、コース説明を実施。

上りは「長岳寺コース」で、長い階段を経て、約2時間で山頂(南城跡)に到着。

山頂からの眺望は素晴らしく、奈良盆地の大和三山、金剛葛城の山々、大阪湾などがよく見えた。

山頂広場で昼食後、「崇神コース」で山林に沿った道を下り、崇神天皇陵を経て、山頂から1時間40分でトレイルセンターに到着し、解散した。

山頂の山城跡や下山途中に竜王山古墳群の一部を見ることができ、歴史を感じる登山であった。(TT)

A班集合写真

B班集合写真

竜王山1

竜王山2

竜王山2

18期生の5月28日の講座報告

月 日 : 2025年  5月 28日(水)  晴

講座名 : 河口・干潟の生物

講   師 : 山田 浩二 先生 (貝塚市立自然遊学館)

場   所 : 近木川河口、前浜 (貝塚市)

今回は南海本線「二色浜駅」に集合、講師の山田先生と合流し、旧紀州街道を通り近木川(コギガワ)に到着。先生の案内でフェンスの横をすり抜け、堤防をよじ登り、恐る恐る斜面をすべり降り、川面近くで集合。まるで冒険ごっこのようなスタート。日陰で先生からカニ釣り要領の説明を受け、釣り道具を準備して、意外にも水のないヨシ原に向います。  ヨシ原のカニの巣穴の前にエサを置くとカニが出てきてハサミでエサを掴みます。このタイミングでゆっくりエサを巣穴から離しカニが完全に出てきたら、糸を引き上げます。やった~!釣れた~!の声。わ~!逃げられた~!の声。大歓声で釣り上げたカニは20数匹。  先生の説明が始まり、甲羅の模様で「これはハマガニ」「これはアシハラガニ」、裏返して細長いふんどしはオス、幅広ふんどしはメスなど。その後カニは川に戻されました。

 午後は干潮の前浜で干潟の生物探し。約1時間、砂を掘ったり、石をはがしたり、網で掬ったりで、たくさん集まりました。ケフサイソガ二。イソガ二、多様な模様のヒライソガニ、たてに歩くマメコブシガニ、食べられるモクズガニ。貝類ではアサリ、大きなアカニシ、マツバガイなど。魚ではミミズハゼなど。怪しげなヒモイカリナマコ、アメフラシ(ウミウシ)、大きなヤドカリのコブヨコバサミなど。先生の説明を楽しく聞きました。

 この日は暑からず寒からず。昼食は高速道路の日陰で気持ちの良い海風に吹かれ、リフレッシュできた講座となりました。

カニ釣り カニの探そう探そう

巣穴から出てきたカニ。釣れるかな?

河口のカニ釣りの成果です

干潟を探索。何がいるかな?

A:アカニシ・アサリ B:マメコブシガニC:ヒモイカリナマコD:タテジマイソギンチャクE:アメフラシF:コブヨコバサミ

マップ作り部会の5月活動報告

月 日 : 5月26日(月)  曇り

場 所 : 松尾寺境内、松尾寺公園(和泉市) 
参加人数 : 14人
 暑くなく爽やかな一日でした。まずは春日大社へ、とその前に駐車場でソヨゴの花を見つけ観察が始まり、そして、春日大社へ。キンランは種をつけて、イチヤクソウは蕾をつけてました。サジガンクビソウの蕾、コナスビの花を見つつ少し行くとテイカズラの花。松尾寺の方へ行くと、ヤマボウシが大きな花を咲かせていて、前回横にキンランが咲いていた階段を下りて広がる道は、前は一面のオオジシバリでしたが、ノアザミが咲いていました。 もう少し先にはユウゲショウの花、ヒメコウゾの花、ナナミノキの花、コクランの葉、甘いヤブヘビイチゴの実があり、食べるときには中にアリがいることがあるので気を付けるようにと教えてもらいました。
モミジ谷にはまだノシランの実が残っていてガンピの花が咲いていて、昼休憩のため休憩所へ向かいました。昼食後、スイカズラの花、ヤマハゼの花を見つつ、駐車場の方へ。ウワミズザクラの実を見て来年の3月は楽しみといいながら、立派なツノホコリを見つけ、前回は雨で行けなかった松尾寺の階段の所まで行き、階段を登り、大きなモミジの木々を見て秋のマップ作り部会も楽しみになりました。とても綺麗なスジベニコケガがいたり、いろいろな蝶、毛虫がいたりと盛り沢山の一日でした。(H.M)

ソヨゴ

ノシラン

テイカカズラ

ノアザミ

ヤマボウシ

ユウゲショウ

ヤブヘビイチゴ

ヤマハゼ

ガンピ

ウワミズザクラ

ツノホコリ(粘菌?)

蝶(蛾)3種

石ころ部会の5月活動報告

月 日:R7年5月23日

場 所:猪名川の川原(伊丹市 軍行橋東詰)                                                                                                                                                                                                                                                                                       

参加者:25人

活動内容:

心配された雨もなく、まずまずの天気。会員25名と地質学の佐藤氏がJR福知山線北伊丹駅前に集合。歩くこと20分で軍行橋東詰めの猪名川と箕面川の合流地点に到着。六甲や北摂の山々に囲まれた広大な川原は大小様々な石で埋め尽くされている(10㎝大が多い)。それらの石をおぼつかない足取りで踏み分け、踏み分け、岸辺に辿り着いて活動開始。先ずは当地の地質学的な特徴についての佐藤氏のガイダンスの後、石ころの採集、観察、分類が始まる。これまで石川や、大和川、紀の川などの川原の石ころを何度も見てきたが、猪名川の石ころは見た感じが大分違うことから、我々の分類もいささか心もとない。畢竟、佐藤氏の最終鑑定では大幅な手直しとなり、鑑定の難しさを思い知る。照り返しのせいか、それとも石に当たったのか、少々ばて気味で、早々に本日の活動は終了。伊丹空港から飛行機が轟音とともに急角度で飛び立ち、空に消えていくのを何度も見る。若かったあの頃の空の旅に思いを馳せ、帰路に就いた。

見たもの、学んだこと:

  • 約1億年前(白亜紀中期)、当地周辺は海洋プレートの沈み込みに伴う火成活動が活発であった(西南日本内帯火成作用)。この結果として地殻の大部分は領家帯花崗岩や有馬層群の溶結凝灰岩で覆われている。北側(北摂山地)は年代的に更に古い丹波帯のジュラ紀付加体(砂岩、泥岩、チャート、石灰岩、緑色岩など)で覆われている。猪名川の石ころはこれらの地質を反映したものである。また、有馬高槻断層帯を筆頭に多くの断層がある。
  • 石ころ鑑定の結果: 佐藤氏により最終的に花崗岩、閃緑岩、流紋岩、緑色岩、泥岩、砂岩、泥岩砂岩のメランジェ、チャートの9種類に分類された。
  • 量的には泥岩と砂岩が圧倒的に多く、泥岩・砂岩互層のものも多く見られた。一部は泥岩と砂岩のメランジェと判定された。メランジェ(メランジ、メランジュ)とは整然と堆積した地層が変形により混沌とした状態になったもので、プレートの沈み込みの際にできる付加体に多く見られる。
  • 我々の分類で花崗岩としたものも多かったが、花崗岩に通常みられる明瞭な結晶が殆どないことから、佐藤氏は完晶質のものを細粒花崗岩とした以外は全て溶結凝灰岩と鑑定した。また、花崗岩らしいものでも石英を含まないものは閃緑岩とした。

    石ころ鑑定

    猪名川の石ころ分類

    石ころ鑑定

    猪名川の川原

18期生5月21日の講座報告

月  日 : 2025年 5月 21日 (水)  曇り

講座名 : 昆虫入門

講   師 : 鈴木 真裕先生 (大阪公立大学大学院)

場   所 : 堺自然ふれあいの森

 午後から雨が降り出すとの予報で、午前の座学を午後に変更してフィールドワークから始めた。 森の館の広場に出て、網と虫籠等の容器を受け取り、先生から採集場所や班の中での容器の共用などの説明を受けた。 先ずは里での採集。畑や田んぼ、広場など開けた場所だ。広場では蝶々・ハチなどは少なかったが、畑に行くと蝶々があちこちに、トンボも見かけてここでは沢山取れそうだ。 ところが網には入るが、網から籠や容器に入れるのが難しい!逃がしてしまって落胆の声があちこちで聞こえた。 次は森へ。山を少し上がって木々に囲まれた広場での採集だ。ここでは落ち葉の中や木の幹、枝の陰等をさがす。コウチュウ類やチャバネゴキブリ等が見つかった。

昼食後は映像を見ながら昆虫の「目」(モク)の講義だ。 「目」の種類・種数の多い「目」などクイズを混ぜながら学んだ。 同定するには先ずは何目かを決めないと探すのが難しいそうだ。  同定作業は班ごとに分かれて相談しながら決める。 先生自作の資料「鉢ヶ峯の昆虫」と図鑑、ルーペを使っての作業だが良く似た物が多くて大変だ。 講座修了前には、ヤマトシリアゲ(メス)・キマワリ・コチャバネセセリ・キリギリス・オバホタル・ナナホシテントウのサナギなど、多くの昆虫の同定することが出来た。 

昆虫採集は初めての方、何十年ぶりにした方など、童心にかえって虫を追いかけた楽しい一日だった。 

                                         (S・Y)

里での採集風景

昆虫の定義とは?基礎を学ぶ

網から容器に移動中。うまく出来るかな?

キマワリ(コウチュウ目)森で見つけたよ

キリギリス(バッタ目)小さくて可愛い。

ナナホシテントウのサナギ(コウチュウ目)

グループでの同定作業。細かく観察して決めていく。

       

17期生の5月14日講座報告

月 日:5月14日(水)晴

講座名:ネイチャーフォト入門

講 師:阿倉 薫先生 

場 所:ノバティホール、長野神社

 デジタルカメラが登場して約25年、130万画素から性能は著しく向上し、今では主流はスマホカメラになって、1億画素のカメラまであるそうです。ネイチャーフォトはこれらのカメラを用いて自然を撮影した写真(風景、山や空、野生の動植物、水中写真)で、知識や撮影方法、便利グッズ、アプリなどについて学びました。 接写やマクロ撮影などを多く紹介され、顕微鏡モード、焦点深度合成モードがあるカメラは活用しやすいようです。タイムラプス(長時間の変化を短く撮影すること)で粘菌の成長の変化がハッキリとみられ面白く驚きました。 そして実際に、先生が用意されたドングリや小さい貝、十円玉を大きく写したり、旧札の千円札にあるNIPPONGINKOUの細かい文字を探したりして楽しみました。

 午後は、近くの長野神社(重要文化財の本殿、天然記念物のカヤノキをはじめ、周囲の変わった形の植物群、昆虫、花など)でネイチャーフォトの被写体を探し、各自撮影をしました。戻ってから4~5人のチームごとに披露しあい、被写体は同じでもアングルや移し方によってそれぞれ違い興味深いものでした。 最後に、先生の世界クルーズ時の船上の夕日、星空(南十字星)、雲など美しい映像にうっとりし、またトンボの交尾、胎生のアブラムシ、オナガグモの餌取り、ハエトリグモの顔のアップ、ナナフシの交尾など普段見られないものをたくさん見せていただきました。

マクロ撮影グッズ

撮影方法

粘菌

自然の動物 昆虫

昆虫たち

野鳥部会の5月活動報告

月 日 : 2025年5月21日 (水)  曇り

観察地 : 男里川河口

参加者 : 23名

観察種数 : 23種

今回の観察地の男里川は泉南市と阪南市の境界を流れる川です。河口の沖合には関西国際空港があり、大阪湾に残る数少ない干潟があって、多くの貝やカニやゴカイなどが生息しこれを餌とするシギやチドリの飛来地です。  

 集合場所の樽井駅前では空を飛ぶツバメや愛想のよいイソヒヨドリの綺麗な雄が出迎えてくれました。 海へ向かう途中ではグラウンドで、ヒバリやセグロセキレイ、ハクセキレイに会えました。   堤防を越えて海が見える場所に出るとさっそくコチドリやキアシシギ。ハマヒルガオが咲き乱れる場所では5羽のキョウジョシギまでお出ましで大感激でした。  対岸へ渡るために川をさかのぼりウド橋近辺で各自昼食、近くのコンビニでトイレを済ませて再度河口まで今度は左岸を歩きます。  河口近くでやっとお目当てのチュウシャクシギが中州で3羽休憩中でした。じっとしていてくれたので特徴のある下に反り返ったクチバシをゆっくりスコープで見ることができました。  河口に出るとミサゴが近くの上空で獲物を探して飛んだり、テトラポットで休んだりする姿も観察できました。雨の予報もあったので早めに鳥合わせして解散しました。

 干潟で観察できるチドリは大きいものから主にダイゼン、メダイチドリ、シロチドリ、 コチドリの4種です。その他はシギ類です。

 チュウシャクシギは中杓鴫(クチバシがヒシャクに似ている)と書き他に大杓鴫、小杓鴫がいますがそちらはめったに見ることはできません。旅鳥として春に渡ってきます。夏期に北極圏で繁殖するため 南半球のオーストラリアなどから超長距離移動の途中の休憩地として飛来します。これが旅鳥の「春の渡り」です。「秋の渡り」として見られるのはこの逆ルートです。(M.S、写真K.T)

キアシシギ(黄足鷸)

キアシシギ(黄足鷸)

キョウジョシギ(京女鷸)

キョウジョシギ(京女鷸)

コサギ(小鷺)

ムクドリ(椋鳥)

チュウシャクシギ(中杓鷸)

チュウシャクシギ(中杓鷸)

ミサゴ(鶚)

野鳥視線の先は?

いのちの営み探検部会の5月活動報告

テーマ : アメンボを観よう

実施日 : 2025年5月19日(月) 晴れたり曇ったり

観察場所 : 錦織公園

参加人数 : 15名

今日はアメンボの観察。日頃は池や小川に生息するアメンボに目を止める機会がなかったが、今日はじっくりと観察。まずはアメンボの特徴を聞く。

  • ・カメムシの仲間で、日本には約30種類が生息。
  • ・危険を感じると飴のようなにおいを出し、体が細いことから飴棒(アメンボ)と呼ばれた事が名前の由来(諸説あり)
  • ・重さは0.04g、アメンボ25匹でようやく1円玉の重さになる。
  • ・脚には細かい毛が生えていて、体内から分泌される油分を足に塗る事で水をはじき、表面張力を活かして水面に浮かぶ。
  • ・肉食で、小さな虫が水に落ちた波動を脚で感じ取り、餌とする。
  • ・春に水中で交尾し、産卵。卵が孵化すると脱皮を繰り返し成虫になる。

その後、パークセンター裏の石水苑から観察をスタート。多数生息しているアメンボを、小網を使って採取。右に左に動き回ってなかなか同定ができない。 さらにアメンボ池に向かうが、ここでは名前と違って全く姿が見えない。 最後に河内の里の水車脇の小川に移動すると、再び多数のアメンボを発見。 何とか撮影した写真をもとに同定を試み、「コセアカアメンボ」と「ハネナシアメンボ」らしいと推測し、観察を完了。

水面に浮かぶアメンボ達。涼しい顔をして(?)水中に沈まないのがうらやましい。

動き回った後でようやく落ち着いたところを撮影、「コセアカアメンボ」と推定。

写真を拡大すると小さな羽が見える。「ハネナシアメンボ」かな?

昆虫部会の5月活動報告

  • 月 日 : 5月13日(火) 快晴
  • 場所: 西原公園(堺市南区)
  • 参加人数: 16名
  • 活動内容

五月晴れ、初夏の香りがする西原公園(堺市南区)での昆虫部会。公園内は一部除草され、思い通りの昆虫の採集や観察ができるか不安でしたが、32種の昆虫採集・目視をすることが出来ました。大方池の水際ではクロイトトンボが飛び交い、交尾、産卵する様子を観察。西松尾池の藤棚に移動後、アオスジアゲハ、キタキチョウ、ナミアゲハなど春のチョウは夏場の蝶よりまだ小柄ですが、はねの色が鮮明できれいです。アブ類も多く、図鑑と見比べながら体形の微妙な模様や形を皆さんで観察して同定を進めました。どの昆虫もじっくり見つめ、対象的な模様、動き方や翅の使い方など不思議なことや面白いことを気づき、その気づきを出し合うとさらに昆虫の世界が広がり、楽しいひと時になります。以下、目視を含め、32種確認できました。

【採集後同定】 

クロイトトンボ オス・メスシオカラトンボ オス・メス、ヤンマの仲間(目視)、

アオスジアゲハ、キタキチョウ、ナミアゲハ、モンキチョウ、ナガサキアゲハ?(目視)、モンシロチョウ、コミスジ(目視)、ヒメウラナミジャノメ、ヤマトシジミ、

ベニシジミ、セセリチョウの仲間(目視)、ヤスジマルバエダシャク、ウンモンクチバ

オオヒラタシデムシ、セイヨウミツバチ、アオカミキリモドキ、チュウレンジハバチ、ナミホシヒラタアブ、ヒメマルカツオブシムシ

アシブトハナアブ、ヒメクロオトシブミ、シャクトリムシ、ハルゼミの抜け殻、オオカマキリの卵(抜け殻)、ハゴロモ(幼虫)

ハネアリ、モリチャバネゴキブリ(幼虫)

ヒメマルカツオブシムシ

アオシジアゲハ

クロイトトンボの交尾

シオカラトンボのメス

チュウレンジハバチ

ハゴロモ幼虫

ヒメクロオトシブミ

オオヒラタシデムシ

 

吟行部会の5月活動報告

月 日 : 5月17日(土)

行き先 : 白鷺公園 出雲大社大阪分祀

参加人数 :16名

兼 題 :「若夏」「卯の花」「代田」「筍」

 当日は梅雨を思わせる雨空。時に風速5mほどの風が吹く荒天でした。 お目当ての白鷺公園花菖蒲園は「開花はまだ」で、広い花菖蒲園にわずか3~4輪開花しているのみ。写真は「開花したらこんなですよ・・・」と堺市HPから昨年6月上旬写真を借用しました。 白鷺公園は5月下旬~6月中旬の花菖蒲、6月下旬~8月上旬の蓮の花の名所で、白鷺駅から僅か5分の近さ。会員の皆様、ぜひ時期に立ち寄られることをお勧めします。(無料駐車場あり)

 出雲大社大阪分祀は地元で「初芝さん」と呼ばれて親しまれている大社です。(神社概要はhttps://www.izumotaisya-oosakabunshi.com/) 近場でありながら初参詣の方が多く、皆さんその壮大さにビックリでした。(I.K)

会員代表句

若夏の星は降る降る八重山(やいま)の夜   白流子

卯の花や父母を抱きて墓じまい   たけみつ

近江路や代田の人に手を振りし   まさこ

放棄田の中に二枚の代田かな    ゆき雄

麦の穂や束百円の季節買う     みえこ

一枚が蝦(えび)等の遊ふ代田かな     豊年

学び舎の窓が額縁青楓       可笑流

若夏や石垣巡る風ざわわ      流以

三日月の影を揺らせる代田かな   都史子

山椒魚闇にぬらりと太古より    ふじ乃

到来の筍の皮獣めく        楠子

流れゆく代田ばかりの車窓かな   万未知

若夏や礎(いしじ)に探すおじいの名     佐都

次々とSL映す代田かな       行行子

山道の行く手に竹の子顔を出し    さんご

姫皮に今年の味はこれ一番      宗孝

当日句 

特選  青鷺の右眼で吾を睨みおり   行行子

入選  荒梅雨になほ輝きて金の鵬(とり)   ゆき雄

入選  雨風や丸めて凌ぐ蓮浮葉    万未知

 

(堺市HP白鷺公園花菖蒲開花状況より借用)