野鳥部会の6月活動報告

月 日 : 2025年6月18日

探鳥地 : 錦織公園

参加人数 : 15名

観察種数 : 20種類

 まだ6月というのに34℃の真夏天気予報。 その所為か今日は参加者も少なめだ。 集合地点のパークセンターではベランダの手摺にイソヒヨドリの雛が止まって動かない。近くの親鳥がバッタみたいな餌を咥えながら「此方へ来なさい」とばかり鳴き叫んでいるが、反対に雛は私たちの方へ寄ってくるばかり。 そんな親子のイソヒヨドリから始まった観察会。 この暑さで「鳥は余り期待しないように」と釘を刺されてからの出発でした。  最初の赤穂池ではカワウ一羽が池から首を出したのみ、遠くにウグイスの囀りが聴こえる。 梅の里では、上空にツバメとコシアカツバメを確認し、石楠花の谷でようやくホトトギスの鳴き声を聴く、そして「上の池」の中にアオサギを見る。 その後の尾根道ではしばらく何も鳴かず、影も見えずただただ汗が滴り落ちるのみ、それでも道中に出現する昆虫や珍しいキノコに暑さが紛れる。 やんちゃの広場近くになって、ようやくメジロ・コゲラ・シジュウカラなどの小鳥の混群を見つけ、上空遠くオオタカを観察。 広場では小鳥の混群に交ってキビタキを見た人も。 河内の里ではササユリやオカトラノオの花を見て昼食タイムとなった。

 午後は咲き始めのハンゲショウと今花盛りのツチアケビのコース取りとなり、赤穂池のカワセミ、コゲラの巣穴づくり、エナガの群れなどを見て、早めの「鳥合わせ」となった。 とにかく予想以上の暑さで皆様グッタリ、大変お疲れさまでした。(M.K写真K.T)

イソヒヨドリの親

イソヒヨドリの雛

コゲラの巣穴づくり

コゲラの巣穴づくり

シジュウカラ

外編のアオバズク

 

いのちの営み探検部会の6月活動報告

テーマ : 粘菌を観察しよう

実施日 : 2025年 6月16日(月)  晴

観察場所 : 烏帽子形公園(河内長野市)

参加人数 : 15名

今年は粘菌の出現が少なく、前日の下見もかろうじて4種確認。当日はどうなるかと心配されたが、1時間半ほどの間に子実体10種と落ち葉の中に変形体も確認することができた。やはり観察会は楽しい。集団の力の大きさを実感。

 初めに、6月8日に奈良で行われた粘菌観察会に参加して学んできた粘菌の探し方を参加者に伝授するところから。「倒木・朽木・落ち葉など、粘菌のエサとなるバクテリアが居そうな場所を見つける。特に今の季節は落ち葉につく粘菌が多いとのことで、まず粘菌の這痕(葉脈とは違う黒い筋など)のついた落ち葉を見つけ、その周辺をほじほじ棒でほじほじ、微小のつぶつぶに注目しながらひたすら探す。」ということで、いざフィールドへ。落ち葉につく粘菌はなかなか見つけられなかったが、倒木や朽木の上などに次々と子実体になった粘菌を発見することができた。

 昼食後、以前烏帽子形公園で見つけた粘菌の標本を見ながら、本日見つけた粘菌を確認して解散した。 (K・T)

*本日確認できた粘菌(倒木・朽木の上)

・ウツボホコリ・シロウツボホコリ・ホソエノヌカホコリ・ツノホコリ・エダナシツノホコリ・ナミウチツノホコリ・ムラサキホコリの仲間・ツツサカズキホコリ・マメホコリ・コマメホコリ・落ち葉の中の変形体

*解散後、さらに5種発見(落ち葉やササの上)

・クネリカタホコリ・ハイイロフクロホコリ・ガマグチフクロホコリ・ジクホコリ・モジホコリの仲間?

 ( 写真  Y・H  K・T)

ウォーキング部会の6月活動報告

日 時 : 6月12日(木) 曇り

行 先 : 淀川・大川(河川公園散策)

参加人数 : 25名

歩く距離 : 約10㎞

 京阪守口市駅に10時集合、 天候は梅雨の間の曇りです。 最初の史跡「文禄堤」は、豊臣秀吉が作った京街道の一部だそうです。 淀川沿いを「河原散策路と堤防散策路」の2グループに分かれてウォキング。 散策路は、日差しも弱く心地良い風が吹いて、快適に歩けました。 途中の「わんど」には釣り人が大勢楽しんでいました。

「城北公園」で、小休止 「毛馬の閘門」経由「桜宮公園」にて昼食。 午後 大川沿いの遊歩道を歩き「桜宮大橋」から、造幣局前の河川道を行き、天満橋へ、天満橋には2:30分に到着して解散 (M.U)

大川河川公園

淀川大堰

淀川わんど

17期生の6月4~5日講座報告

月 日 : 2025年6月4日(水)、5日(木)

講座名 : 「芦生の森」一泊研修

講 師 : 芦生の森ガイド

芦生の森は、京都北部の由良川源流域に位置する約4200haの関西屈指の天然林です。日本海型と太平洋型の気候を有し、暖温帯と冷温帯の移行帯に位置するため、植物や動物、昆虫などの種類が多く、学術上貴重な種も多数見られます。現在は京都大学の芦生研究林として、研究や教育目的で管理されており、通常は入れない上谷・杉尾峠コースをガイドさんの案内の基、渡渉を含めたトレッキングと由良川源流到着に挑戦します。

 電車を乗り継ぎ園部駅集合、それからは芦生の山の家のスタッフさんの運転でまずは美山かやぶきの里へ到着。白川郷に引けを取らない多くの合掌造の建物がありました。地域を散策した後、芦生山の家に到着。資料館である「斧蛇館」で研究林の概要や保護について学んだ後、「アカショウビン」の声を聞きながらトロッコ道の散策も楽しみました。夕食後、懇親会のゲームで盛り上がり1日目は終了。

 翌日、朝食後長靴に履き替えて出発しました。途中、大カツラに立ち寄り、樹高34m太さ3.4mの巨木に圧倒され、木の上にはヤマザクラやコシアブラなどたくさんの樹木が着生しており荘厳とさえ感じました。 引き続きバスで長地谷作業所に向かいトレッキングの開始です。ギンリョウソウ、ミズなどを見ながら歩くと渡渉が始まりました。せせらぎの音を聞きながら、20回以上の沢渡りを繰り返し歩くと、いろんな植物・動物の痕跡が観察できました。苔むした岩や倒木とその上に咲く幼木、アカハライモリ、サワグルミ、熊ハギにあった立木、落ちているトチの実、ツルアジサイに絡まれた巨木や綺麗に咲くヤブデマリ、高い木の上のモリアオガエルの卵塊、変な形につながっているサルナシ、ホウの花、エアプランツのようなハナゴケ、ブナ、トチノキの巨木など次から次に興味深い自然を見て、ガイドさんの説明を聞き、驚き、楽しみました。

 自然の雄大さは十分感じられましたが、シカの食害による植物の減少や防護ネットを見ると自然を維持する大変さも感じました。さらに谷に子鹿の死骸を見かけ、動物たちも生きることに必死なことを感じました。 食後、少しずつ狭く、急な道になると、そこには地味ながら水が湧き出る由良川源流がありました。福井県に一瞬通り過ぎ、迎えのバスに到着、山の家に移動しました。 貴重な自然に触れる経験ができ、さらには食事・宿泊・丁寧な内容のガイドと大変お世話になり、山の家の皆さんありがとうございました。(Y/M・M/N)

かやぶきの里

渡渉しながら植物観測

森の中の植物

森の植物や生物

森の中の植物や動物の跡

17期生の5月28日講座報告

月 日:2025年5月28日

講座名:ウミウシの観察

講 師:田中 広樹先生

場 所:和歌山市 城ケ崎海岸

今日は、加太の海岸までやってきて、ウミウシの観察です。ウミウシのイメージは海のナメクジのような…?しかし、全く違って綺麗でかわいい生き物でした。  駅から、2㎞ほど歩いて目的地の城ヶ崎海岸に着きました。非常に凹凸した段丘のような感じですが、横倒しの地層のうち、やわらかい層が浸食されて洗濯板上になったとのことです。目の前に広がる海についての説明から始まりました。大阪湾は二つの出入り口(明石海峡と紀伊水道)があり他にはあまりない湾であり、その特殊な環境のため多くの生物がいるとのことです。ウミウシは雌雄同体で貝類に属しますが、美味しくない体を作って外敵から身を守り、貝殻を捨て、動きがゆっくりでも現在まで生き延びている生物。模様の綺麗なウミウシも多数います。

早速海岸に降りて、足元に気を付けながら、赤クラゲ以外危険な生物が居ないので、干潟の石をひっくり返し、丹念にウミウシを探します。最初は、どのような物かが分からず苦戦していましたが、まずはオカダウミウシを見つけ、交尾をしている大きなアメフラシを見つけました。そしてウミウシ探しに夢中になりましたが、あっという間にお昼の時間になりました。

 昼食後、再び磯へ行き何度も何度も石をひっくり返して探し続け、10種類見つけることができました。青いアオウミウシやオレンジ色のキヌハダウミウシ・イソウミウシは綺麗でかわいいものでした。その他に、タコやヒトデ、赤クラゲなども見ることができ、好天の干潟で童心にかえって楽しい観察会となりました。

海岸

ウミウシ探し

ウミウシ探し

アメフラシ

見つけたウミウシたち

ウミウシノート1

ウミウシノート2

 

 

里山保全部会6月6日の活動報告


実施日: 2025年6月6日(金) 快晴

場 所: 奥ノ谷(富田林市)

参加人数: 16名

活動内容

奥ノ谷の田んぼも田植えが終わり、あっちこっちでトンボたちが飛び交っていました。のどかな風景です。参加者16名、熱中症対策や虫刺され対策を話し合い、早速、山チームと畑チームに分かれて、活動開始。

《山チーム》 

炭焼き小屋辺りの急斜面には朽ちた木が散乱し、林床が笹や草で覆い茂っていました。今回はこの斜面の朽ちた木々の除去や笹刈りをして明るい林床に変えていきます。作業内容を確認して、それぞれの場所で活動開始です。急斜面で足場も不安定ですが、下から上へと作業は進んでいきました。午後も上の場所を刈り取り、朽ちた木や笹をチップ作業場まで運びました。とても明るく広々した林床に生まれ変わり、汗流れる顔が笑顔になります。よく見ると、エビネの仲間でしょうか?ラン科の山野草が人知れず育っていました。

《畑チーム》 

5月の活動日は雨天中止となりましたが、別日に臨時で玉ねぎの収穫をしました。畑には野草たちが茂り、まずは早速、難敵の除草作業が開始。冬場に種芋付けしたジャガイモが大きくなり、薄ピンク色の花もきれいに咲き始めています。来月には収穫できそうです。里芋の葉も広がり、晩秋の収穫期には沢山の里芋が出来ているでしょう。5月種蒔きした枝豆も芽を出し、冷たい飲み物を思い浮かべながら、収穫が楽しみです。「野菜は話しかけてやると元気に育つよ。」わいわい話しながら、どんどん作業が進んでいきました。荒地を耕し、もう一つ畝を作りました。さて何を育てるか、楽しみも広がります。

*奥ノ谷では今、ササユリが見頃です。ランチタイムに皆さんでササユリ観賞に出かけました。暑さを忘れ、味わい、心を楽しませてくれるひと時となりました。

*山チームも畑チームも青空の下で今日も心地よい汗を流し、日焼けした笑顔で本日の作業も終わりました。次回は7月4日(金)です。

山チームの活動、左上から時計回りに作業前・斜面の除草・笹の除去・完成!きれいになった

畑チームの活動、除草、畝作り・田植えが終わった水田の側での作業風景です。

山チームメンバー

林床で見つけたユリ科の山野草

奥ノ谷ササユリ

18期生6月4日の講座報告

年月日:2025年6月4日(水) 曇りのち晴れ

  講座名:金剛山の植物観察

  講 師:土井 雄一先生 (ブナ愛樹クラブ代表)

  場 所:金剛山旧ロープウェイ周辺 (赤阪千早村)

 今日は大阪府と奈良県にまたがる金剛山(1,125m)での植物観察です。土井先生からの資料を手にまずはバス停周辺の花やツボミや実を付けた木々の観察からスタート。「クマシデの果穂」夏までは緑色をしているが秋に熟すと茶色になる。「クリのムシコブ」クリタマバチの幼虫が芽に寄生してムシコブを作る。「アブラチャンの実」油分が豊富で生木でもよく燃える。「ヤマグワの実」山桑の果実は最初は白っぽく次第に赤や紫、そして黒へと熟していく。「ガマズミの実」初めは渋みと酸味が強いが冬が近づくと甘くなる。「ウワバミソウ」アクやクセが無く様々な料理に使える山菜です。「フタバアオイ」家紋の葵紋のモデル。葉はハート形。「コウライテンナンショウ」別名マムシグサ。幼株はすべて雄株で大きく成長したものが雌株になる。などなど資料の観察種一覧74種のうち60種ほど観察が出来ました。

数多くの植物の解説をして頂き記憶容量がオーバー気味となりました。でもタゴガエルの鳴き声や小さな体のミソサザイの大きな鳴き声、それに渓流の水音を聞きながら、木漏れ日のさす林道を歩き、とてもリフレッシュした一日となりました。(T・O)

左上から時計回りにヤマグワの実・クリのムシコブ・クマシデの果穂・アブラチャンの実

左上から時計回りにガマズミの実・コウライテンナンショウ・ウワバミソウ・フタバアオイ

林道で森林浴と観察です

ヒノキの林の中に大きなトチノキが1本

植物部会の6月活動報告

月 日 : 2025年6月4日 晴れ

行き先 : 春日大社 萬葉植物園 (奈良市)

参加者 : 29名

 「萬葉集には約180種の万葉名で詠まれた植物が登場し、現代の植物名とは異なるものも多く、多数の植物説があるものが含まれていますので、園内には約300種が万葉植物とされ植栽、育成されています。植物園とありますので、花が見られると思って入ってくる外国の観光客の方もいらっしゃいますが、フジの花が終わった今頃は花が少なく・・・」と園内に入る門の前から本植物園の管理を任されている春日大社職員のKさんの説明から植物解説は始まった。 万葉集の中で詠われる全ての植物が順次園内集回路の両側に植えられ、植物毎に万葉植物名、現代植物名、植物名を詠んだ万葉歌とその数、植物の解説板がその前に立っている。 園内に入っても、Kさんの饒舌な解説は留まる所を知らない。70種を超える植物を次から次へと休むことなく説明していく。 聞き入る我々も、時にはユーモアを混じえた解説ぶりについつい引き込まれ喉の渇きを忘れるほど、あっという間に予定の1時間半を過ぎていました。 最後はつい最近一般公開された園内の「神庭」と呼ばれる石庭を案内され、午前の部を終了。 部員の皆さんも、疲れも忘れ充分満足したとの声でした。

 午後は奈良博物館へ行く人たちと離れて、春日大社の境内林と奈良公園の巨樹巡り。 大社の南に位置する幹回り5mの巨樹のイチイガシの近くでようやく昼食。 食後はスギの巨樹とナギ林を見ながら飛火野へ、 林下は鹿の食べないイワヒメワラビやナチシダ、アセビが所々に生えているだけで、ずうっと先まで見通せる。 飛火野ではここ春日山原生林で多く生えているイヌガシと野原に孤立するクスノキの巨樹を遠目に見ながら浅茅ヶ原を抜け奈良博物館の南へ、幹から竹が突き出しているムクロジの巨木、花が終わったばかりでまだ花柄を残している刺だらけのサイカチの古木とその隣のアキニレを観察。木の周りは柵で囲まれ、その下では鹿が地面から一面に生えている若草を残して周りの僅かな草を採餌している。鹿の食べない草とは何? イラクサ? ここを最後に本日の部会はお開きとなった。

とにかく公園内やバス、電車は外国人を多く含む観光客と修学旅行生で人、人、人の波。 いつもの部会より数倍疲れたように思います。

解説して頂いた植物の中で印象に残ったものをあげますと・・・ 

  • むらさき  (現代植物名 ムラサキ) 丁度、開花の季節、枝先に小さな紫ではなく白い花が数輪咲いていました。 ムラサキは絶滅危惧種で、紫根は紫の染料となり、ほとんどが栽培されていますが育てるのが大変難しいようです。 また薬草としても紫根から抽出されるシコンエキスはボナギノール等の薬品名でも知られています。 さらに付け加えるならば 紫根は土中にあるうちは紫でなく、土から離れてはじめて紫色となるそうです。 萬葉歌には「茜さす紫野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き 野守(のもり)は見ずや 君が袖振る」額田王、 の他9首。 
  • さきくさ 漢字では三枝と書き、現在では音変化してさえぐさ、さいぐさと読んでいる。 字から茎から三つの枝が出ている草木を指すが、具体的には諸説あり解っていないようです。ミツマタが最有力で他にはフクジュソウや沈丁花の名も挙がっている。 萬葉歌は「春されば まづ三枝(さきくさ)の 幸(さき)くあらば 後(のち)にも逢はむ な恋ひそ我妹(わぎも)」 柿本人麻呂歌集の中の歌で  さきくさは幸の枕詞で使われており、植物の同定しにくいことが解ります。
  • おもひぐさ  現代植物名はナンバンギセル、歌からも尾花(ススキ)に寄生する植物のナンバンキセルが頭に浮かびます。 頭を垂れて物思いにふける姿とか、 萬葉歌は「道の辺(へ)の尾花(をばな)が下の 思ひ草 今さらさらに 何をか思はむ」 作者は不明でこの1首のみ。
  • かたかご  現代植物名はカタクリ、 カタクリはかたかごの変化したもの、 現在でも和歌俳句の世界では、かたかごという名前でよく詠われていますが、 萬葉歌では「もののふの、八十(やそ)娘子(をとめ)らが、汲み乱(まが)ふ、寺井(てらゐ)の上の、堅香子(かたかご)の花 」 大伴家持の歌1首のみ。古代では余り知られていなかった花のようで、他の花という説も。

そして、いとおかしなお話(解説)も加えますと・・・。

  • 園内の一角に柿本人麿呂が祀られていましたが、万葉集に一番多くの歌を残した歌人、歌聖としてではなく、火難除けとしての火伏せ神様信仰として「火気の元、火止まる」だそうで・・・。
  • 万両、千両、百両、十両を庭に植えているならば、一両のアリドオシを忘れずに植えてください。だって万両、千両が「有りどおし」とならなければ・・・。
  • 大きなだいだいの実がついていましたがその実は昨年のもの、橙は一つの株に2~3年代の果実がつき、冬は橙色に夏は緑色と変化を繰り返すので中国名は「回青橙」、そして日本では代々と栄えると縁起物として正月の鏡餅の上に、ですからミカンでは代用になりません・・・。(M.K)

植物園の前にて

植物園内を一望一望

むらさきの植物の前で

ムラサキ(むらさき)の花

臥竜のイチイガシ

かたかご(カタクリ)の前の解説立札

新しく公開された石庭(神庭)

幹から竹の突き出たムクロジ

刺だらけのサイカチ

鹿も食べない残されたイラクサ

山歩き部会の5月活動報告

実施日:5月28日(水) 天候:晴時々曇

行き先:竜王山

コース:JR柳本駅~トレイルセンター~山頂~崇神天皇陵~トレイルセンター(解散)

参加者:25名

 山の辺の道に登山口がある竜王山(586m)に登った。

JR柳本駅に集合後、天理トレイルセンターに向かい、自己紹介、コース説明を実施。

上りは「長岳寺コース」で、長い階段を経て、約2時間で山頂(南城跡)に到着。

山頂からの眺望は素晴らしく、奈良盆地の大和三山、金剛葛城の山々、大阪湾などがよく見えた。

山頂広場で昼食後、「崇神コース」で山林に沿った道を下り、崇神天皇陵を経て、山頂から1時間40分でトレイルセンターに到着し、解散した。

山頂の山城跡や下山途中に竜王山古墳群の一部を見ることができ、歴史を感じる登山であった。(TT)

A班集合写真

B班集合写真

竜王山1

竜王山2

竜王山2

18期生の5月28日の講座報告

月 日 : 2025年  5月 28日(水)  晴

講座名 : 河口・干潟の生物

講   師 : 山田 浩二 先生 (貝塚市立自然遊学館)

場   所 : 近木川河口、前浜 (貝塚市)

今回は南海本線「二色浜駅」に集合、講師の山田先生と合流し、旧紀州街道を通り近木川(コギガワ)に到着。先生の案内でフェンスの横をすり抜け、堤防をよじ登り、恐る恐る斜面をすべり降り、川面近くで集合。まるで冒険ごっこのようなスタート。日陰で先生からカニ釣り要領の説明を受け、釣り道具を準備して、意外にも水のないヨシ原に向います。  ヨシ原のカニの巣穴の前にエサを置くとカニが出てきてハサミでエサを掴みます。このタイミングでゆっくりエサを巣穴から離しカニが完全に出てきたら、糸を引き上げます。やった~!釣れた~!の声。わ~!逃げられた~!の声。大歓声で釣り上げたカニは20数匹。  先生の説明が始まり、甲羅の模様で「これはハマガニ」「これはアシハラガニ」、裏返して細長いふんどしはオス、幅広ふんどしはメスなど。その後カニは川に戻されました。

 午後は干潮の前浜で干潟の生物探し。約1時間、砂を掘ったり、石をはがしたり、網で掬ったりで、たくさん集まりました。ケフサイソガ二。イソガ二、多様な模様のヒライソガニ、たてに歩くマメコブシガニ、食べられるモクズガニ。貝類ではアサリ、大きなアカニシ、マツバガイなど。魚ではミミズハゼなど。怪しげなヒモイカリナマコ、アメフラシ(ウミウシ)、大きなヤドカリのコブヨコバサミなど。先生の説明を楽しく聞きました。

 この日は暑からず寒からず。昼食は高速道路の日陰で気持ちの良い海風に吹かれ、リフレッシュできた講座となりました。

カニ釣り カニの探そう探そう

巣穴から出てきたカニ。釣れるかな?

河口のカニ釣りの成果です

干潟を探索。何がいるかな?

A:アカニシ・アサリ B:マメコブシガニC:ヒモイカリナマコD:タテジマイソギンチャクE:アメフラシF:コブヨコバサミ

マップ作り部会の5月活動報告

月 日 : 5月26日(月)  曇り

場 所 : 松尾寺境内、松尾寺公園(和泉市) 
参加人数 : 14人
 暑くなく爽やかな一日でした。まずは春日大社へ、とその前に駐車場でソヨゴの花を見つけ観察が始まり、そして、春日大社へ。キンランは種をつけて、イチヤクソウは蕾をつけてました。サジガンクビソウの蕾、コナスビの花を見つつ少し行くとテイカズラの花。松尾寺の方へ行くと、ヤマボウシが大きな花を咲かせていて、前回横にキンランが咲いていた階段を下りて広がる道は、前は一面のオオジシバリでしたが、ノアザミが咲いていました。 もう少し先にはユウゲショウの花、ヒメコウゾの花、ナナミノキの花、コクランの葉、甘いヤブヘビイチゴの実があり、食べるときには中にアリがいることがあるので気を付けるようにと教えてもらいました。
モミジ谷にはまだノシランの実が残っていてガンピの花が咲いていて、昼休憩のため休憩所へ向かいました。昼食後、スイカズラの花、ヤマハゼの花を見つつ、駐車場の方へ。ウワミズザクラの実を見て来年の3月は楽しみといいながら、立派なツノホコリを見つけ、前回は雨で行けなかった松尾寺の階段の所まで行き、階段を登り、大きなモミジの木々を見て秋のマップ作り部会も楽しみになりました。とても綺麗なスジベニコケガがいたり、いろいろな蝶、毛虫がいたりと盛り沢山の一日でした。(H.M)

ソヨゴ

ノシラン

テイカカズラ

ノアザミ

ヤマボウシ

ユウゲショウ

ヤブヘビイチゴ

ヤマハゼ

ガンピ

ウワミズザクラ

ツノホコリ(粘菌?)

蝶(蛾)3種

石ころ部会の5月活動報告

月 日:R7年5月23日

場 所:猪名川の川原(伊丹市 軍行橋東詰)                                                                                                                                                                                                                                                                                       

参加者:25人

活動内容:

心配された雨もなく、まずまずの天気。会員25名と地質学の佐藤氏がJR福知山線北伊丹駅前に集合。歩くこと20分で軍行橋東詰めの猪名川と箕面川の合流地点に到着。六甲や北摂の山々に囲まれた広大な川原は大小様々な石で埋め尽くされている(10㎝大が多い)。それらの石をおぼつかない足取りで踏み分け、踏み分け、岸辺に辿り着いて活動開始。先ずは当地の地質学的な特徴についての佐藤氏のガイダンスの後、石ころの採集、観察、分類が始まる。これまで石川や、大和川、紀の川などの川原の石ころを何度も見てきたが、猪名川の石ころは見た感じが大分違うことから、我々の分類もいささか心もとない。畢竟、佐藤氏の最終鑑定では大幅な手直しとなり、鑑定の難しさを思い知る。照り返しのせいか、それとも石に当たったのか、少々ばて気味で、早々に本日の活動は終了。伊丹空港から飛行機が轟音とともに急角度で飛び立ち、空に消えていくのを何度も見る。若かったあの頃の空の旅に思いを馳せ、帰路に就いた。

見たもの、学んだこと:

  • 約1億年前(白亜紀中期)、当地周辺は海洋プレートの沈み込みに伴う火成活動が活発であった(西南日本内帯火成作用)。この結果として地殻の大部分は領家帯花崗岩や有馬層群の溶結凝灰岩で覆われている。北側(北摂山地)は年代的に更に古い丹波帯のジュラ紀付加体(砂岩、泥岩、チャート、石灰岩、緑色岩など)で覆われている。猪名川の石ころはこれらの地質を反映したものである。また、有馬高槻断層帯を筆頭に多くの断層がある。
  • 石ころ鑑定の結果: 佐藤氏により最終的に花崗岩、閃緑岩、流紋岩、緑色岩、泥岩、砂岩、泥岩砂岩のメランジェ、チャートの9種類に分類された。
  • 量的には泥岩と砂岩が圧倒的に多く、泥岩・砂岩互層のものも多く見られた。一部は泥岩と砂岩のメランジェと判定された。メランジェ(メランジ、メランジュ)とは整然と堆積した地層が変形により混沌とした状態になったもので、プレートの沈み込みの際にできる付加体に多く見られる。
  • 我々の分類で花崗岩としたものも多かったが、花崗岩に通常みられる明瞭な結晶が殆どないことから、佐藤氏は完晶質のものを細粒花崗岩とした以外は全て溶結凝灰岩と鑑定した。また、花崗岩らしいものでも石英を含まないものは閃緑岩とした。

    石ころ鑑定

    猪名川の石ころ分類

    石ころ鑑定

    猪名川の川原

18期生5月21日の講座報告

月  日 : 2025年 5月 21日 (水)  曇り

講座名 : 昆虫入門

講   師 : 鈴木 真裕先生 (大阪公立大学大学院)

場   所 : 堺自然ふれあいの森

 午後から雨が降り出すとの予報で、午前の座学を午後に変更してフィールドワークから始めた。 森の館の広場に出て、網と虫籠等の容器を受け取り、先生から採集場所や班の中での容器の共用などの説明を受けた。 先ずは里での採集。畑や田んぼ、広場など開けた場所だ。広場では蝶々・ハチなどは少なかったが、畑に行くと蝶々があちこちに、トンボも見かけてここでは沢山取れそうだ。 ところが網には入るが、網から籠や容器に入れるのが難しい!逃がしてしまって落胆の声があちこちで聞こえた。 次は森へ。山を少し上がって木々に囲まれた広場での採集だ。ここでは落ち葉の中や木の幹、枝の陰等をさがす。コウチュウ類やチャバネゴキブリ等が見つかった。

昼食後は映像を見ながら昆虫の「目」(モク)の講義だ。 「目」の種類・種数の多い「目」などクイズを混ぜながら学んだ。 同定するには先ずは何目かを決めないと探すのが難しいそうだ。  同定作業は班ごとに分かれて相談しながら決める。 先生自作の資料「鉢ヶ峯の昆虫」と図鑑、ルーペを使っての作業だが良く似た物が多くて大変だ。 講座修了前には、ヤマトシリアゲ(メス)・キマワリ・コチャバネセセリ・キリギリス・オバホタル・ナナホシテントウのサナギなど、多くの昆虫の同定することが出来た。 

昆虫採集は初めての方、何十年ぶりにした方など、童心にかえって虫を追いかけた楽しい一日だった。 

                                         (S・Y)

里での採集風景

昆虫の定義とは?基礎を学ぶ

網から容器に移動中。うまく出来るかな?

キマワリ(コウチュウ目)森で見つけたよ

キリギリス(バッタ目)小さくて可愛い。

ナナホシテントウのサナギ(コウチュウ目)

グループでの同定作業。細かく観察して決めていく。

       

17期生の5月14日講座報告

月 日:5月14日(水)晴

講座名:ネイチャーフォト入門

講 師:阿倉 薫先生 

場 所:ノバティホール、長野神社

 デジタルカメラが登場して約25年、130万画素から性能は著しく向上し、今では主流はスマホカメラになって、1億画素のカメラまであるそうです。ネイチャーフォトはこれらのカメラを用いて自然を撮影した写真(風景、山や空、野生の動植物、水中写真)で、知識や撮影方法、便利グッズ、アプリなどについて学びました。 接写やマクロ撮影などを多く紹介され、顕微鏡モード、焦点深度合成モードがあるカメラは活用しやすいようです。タイムラプス(長時間の変化を短く撮影すること)で粘菌の成長の変化がハッキリとみられ面白く驚きました。 そして実際に、先生が用意されたドングリや小さい貝、十円玉を大きく写したり、旧札の千円札にあるNIPPONGINKOUの細かい文字を探したりして楽しみました。

 午後は、近くの長野神社(重要文化財の本殿、天然記念物のカヤノキをはじめ、周囲の変わった形の植物群、昆虫、花など)でネイチャーフォトの被写体を探し、各自撮影をしました。戻ってから4~5人のチームごとに披露しあい、被写体は同じでもアングルや移し方によってそれぞれ違い興味深いものでした。 最後に、先生の世界クルーズ時の船上の夕日、星空(南十字星)、雲など美しい映像にうっとりし、またトンボの交尾、胎生のアブラムシ、オナガグモの餌取り、ハエトリグモの顔のアップ、ナナフシの交尾など普段見られないものをたくさん見せていただきました。

マクロ撮影グッズ

撮影方法

粘菌

自然の動物 昆虫

昆虫たち

野鳥部会の5月活動報告

月 日 : 2025年5月21日 (水)  曇り

観察地 : 男里川河口

参加者 : 23名

観察種数 : 23種

今回の観察地の男里川は泉南市と阪南市の境界を流れる川です。河口の沖合には関西国際空港があり、大阪湾に残る数少ない干潟があって、多くの貝やカニやゴカイなどが生息しこれを餌とするシギやチドリの飛来地です。  

 集合場所の樽井駅前では空を飛ぶツバメや愛想のよいイソヒヨドリの綺麗な雄が出迎えてくれました。 海へ向かう途中ではグラウンドで、ヒバリやセグロセキレイ、ハクセキレイに会えました。   堤防を越えて海が見える場所に出るとさっそくコチドリやキアシシギ。ハマヒルガオが咲き乱れる場所では5羽のキョウジョシギまでお出ましで大感激でした。  対岸へ渡るために川をさかのぼりウド橋近辺で各自昼食、近くのコンビニでトイレを済ませて再度河口まで今度は左岸を歩きます。  河口近くでやっとお目当てのチュウシャクシギが中州で3羽休憩中でした。じっとしていてくれたので特徴のある下に反り返ったクチバシをゆっくりスコープで見ることができました。  河口に出るとミサゴが近くの上空で獲物を探して飛んだり、テトラポットで休んだりする姿も観察できました。雨の予報もあったので早めに鳥合わせして解散しました。

 干潟で観察できるチドリは大きいものから主にダイゼン、メダイチドリ、シロチドリ、 コチドリの4種です。その他はシギ類です。

 チュウシャクシギは中杓鴫(クチバシがヒシャクに似ている)と書き他に大杓鴫、小杓鴫がいますがそちらはめったに見ることはできません。旅鳥として春に渡ってきます。夏期に北極圏で繁殖するため 南半球のオーストラリアなどから超長距離移動の途中の休憩地として飛来します。これが旅鳥の「春の渡り」です。「秋の渡り」として見られるのはこの逆ルートです。(M.S、写真K.T)

キアシシギ(黄足鷸)

キアシシギ(黄足鷸)

キョウジョシギ(京女鷸)

キョウジョシギ(京女鷸)

コサギ(小鷺)

ムクドリ(椋鳥)

チュウシャクシギ(中杓鷸)

チュウシャクシギ(中杓鷸)

ミサゴ(鶚)

野鳥視線の先は?

いのちの営み探検部会の5月活動報告

テーマ : アメンボを観よう

実施日 : 2025年5月19日(月) 晴れたり曇ったり

観察場所 : 錦織公園

参加人数 : 15名

今日はアメンボの観察。日頃は池や小川に生息するアメンボに目を止める機会がなかったが、今日はじっくりと観察。まずはアメンボの特徴を聞く。

  • ・カメムシの仲間で、日本には約30種類が生息。
  • ・危険を感じると飴のようなにおいを出し、体が細いことから飴棒(アメンボ)と呼ばれた事が名前の由来(諸説あり)
  • ・重さは0.04g、アメンボ25匹でようやく1円玉の重さになる。
  • ・脚には細かい毛が生えていて、体内から分泌される油分を足に塗る事で水をはじき、表面張力を活かして水面に浮かぶ。
  • ・肉食で、小さな虫が水に落ちた波動を脚で感じ取り、餌とする。
  • ・春に水中で交尾し、産卵。卵が孵化すると脱皮を繰り返し成虫になる。

その後、パークセンター裏の石水苑から観察をスタート。多数生息しているアメンボを、小網を使って採取。右に左に動き回ってなかなか同定ができない。 さらにアメンボ池に向かうが、ここでは名前と違って全く姿が見えない。 最後に河内の里の水車脇の小川に移動すると、再び多数のアメンボを発見。 何とか撮影した写真をもとに同定を試み、「コセアカアメンボ」と「ハネナシアメンボ」らしいと推測し、観察を完了。

水面に浮かぶアメンボ達。涼しい顔をして(?)水中に沈まないのがうらやましい。

動き回った後でようやく落ち着いたところを撮影、「コセアカアメンボ」と推定。

写真を拡大すると小さな羽が見える。「ハネナシアメンボ」かな?

昆虫部会の5月活動報告

  • 月 日 : 5月13日(火) 快晴
  • 場所: 西原公園(堺市南区)
  • 参加人数: 16名
  • 活動内容

五月晴れ、初夏の香りがする西原公園(堺市南区)での昆虫部会。公園内は一部除草され、思い通りの昆虫の採集や観察ができるか不安でしたが、32種の昆虫採集・目視をすることが出来ました。大方池の水際ではクロイトトンボが飛び交い、交尾、産卵する様子を観察。西松尾池の藤棚に移動後、アオスジアゲハ、キタキチョウ、ナミアゲハなど春のチョウは夏場の蝶よりまだ小柄ですが、はねの色が鮮明できれいです。アブ類も多く、図鑑と見比べながら体形の微妙な模様や形を皆さんで観察して同定を進めました。どの昆虫もじっくり見つめ、対象的な模様、動き方や翅の使い方など不思議なことや面白いことを気づき、その気づきを出し合うとさらに昆虫の世界が広がり、楽しいひと時になります。以下、目視を含め、32種確認できました。

【採集後同定】 

クロイトトンボ オス・メスシオカラトンボ オス・メス、ヤンマの仲間(目視)、

アオスジアゲハ、キタキチョウ、ナミアゲハ、モンキチョウ、ナガサキアゲハ?(目視)、モンシロチョウ、コミスジ(目視)、ヒメウラナミジャノメ、ヤマトシジミ、

ベニシジミ、セセリチョウの仲間(目視)、ヤスジマルバエダシャク、ウンモンクチバ

オオヒラタシデムシ、セイヨウミツバチ、アオカミキリモドキ、チュウレンジハバチ、ナミホシヒラタアブ、ヒメマルカツオブシムシ

アシブトハナアブ、ヒメクロオトシブミ、シャクトリムシ、ハルゼミの抜け殻、オオカマキリの卵(抜け殻)、ハゴロモ(幼虫)

ハネアリ、モリチャバネゴキブリ(幼虫)

ヒメマルカツオブシムシ

アオシジアゲハ

クロイトトンボの交尾

シオカラトンボのメス

チュウレンジハバチ

ハゴロモ幼虫

ヒメクロオトシブミ

オオヒラタシデムシ

 

吟行部会の5月活動報告

月 日 : 5月17日(土)

行き先 : 白鷺公園 出雲大社大阪分祀

参加人数 :16名

兼 題 :「若夏」「卯の花」「代田」「筍」

 当日は梅雨を思わせる雨空。時に風速5mほどの風が吹く荒天でした。 お目当ての白鷺公園花菖蒲園は「開花はまだ」で、広い花菖蒲園にわずか3~4輪開花しているのみ。写真は「開花したらこんなですよ・・・」と堺市HPから昨年6月上旬写真を借用しました。 白鷺公園は5月下旬~6月中旬の花菖蒲、6月下旬~8月上旬の蓮の花の名所で、白鷺駅から僅か5分の近さ。会員の皆様、ぜひ時期に立ち寄られることをお勧めします。(無料駐車場あり)

 出雲大社大阪分祀は地元で「初芝さん」と呼ばれて親しまれている大社です。(神社概要はhttps://www.izumotaisya-oosakabunshi.com/) 近場でありながら初参詣の方が多く、皆さんその壮大さにビックリでした。(I.K)

会員代表句

若夏の星は降る降る八重山(やいま)の夜   白流子

卯の花や父母を抱きて墓じまい   たけみつ

近江路や代田の人に手を振りし   まさこ

放棄田の中に二枚の代田かな    ゆき雄

麦の穂や束百円の季節買う     みえこ

一枚が蝦(えび)等の遊ふ代田かな     豊年

学び舎の窓が額縁青楓       可笑流

若夏や石垣巡る風ざわわ      流以

三日月の影を揺らせる代田かな   都史子

山椒魚闇にぬらりと太古より    ふじ乃

到来の筍の皮獣めく        楠子

流れゆく代田ばかりの車窓かな   万未知

若夏や礎(いしじ)に探すおじいの名     佐都

次々とSL映す代田かな       行行子

山道の行く手に竹の子顔を出し    さんご

姫皮に今年の味はこれ一番      宗孝

当日句 

特選  青鷺の右眼で吾を睨みおり   行行子

入選  荒梅雨になほ輝きて金の鵬(とり)   ゆき雄

入選  雨風や丸めて凌ぐ蓮浮葉    万未知

 

(堺市HP白鷺公園花菖蒲開花状況より借用)

アウトドアクラブ部会の5月活動報告

実施日 : 2025年 5月 12日(月) くもり

場  所 : 滋賀県大津市・ びわ湖バレイ

参加人数 : 30名

活動名 :  ジップライン体験

内容活動 :

大阪は曇っていて現地びわ湖バレイは、どんな天候なのかを心配しながらJR大阪を出発した。到着の志賀駅からびわ湖バレイは雲の中でちょっと心配でしたがロープウェイのゴンドラで一気に1000ⅿ登った打見山頂上はなんとか曇りで持ちこたえてくれてます。午後までの間、各自自由行動で昼食と1174mの蓬莱山に自力での登山、リフトでの登山?を楽しんだ後 ジップラインの体験の開始ですが装備着用がなかなか大変、安全性を重視しての軍手、ヘルメット、ハーネス(滑車)を装着するとかなり重く本当に重装備です。2組に分かれてスタート地点へ、現地ではインストラクターさんの安全ロープ、ハーネスのロープへの付け方を指導を受けて全6コースへ皆さんやる気満々とドキドキ感が一杯💓1回目のジャンプは顔がこわばって決死の覚悟で飛び出しました。あっという間の100mの飛行、着地がなかなか難しく膝をついたりお尻着地も居ましたね。 2、3回目になると慣れと余裕が出てきて、両手離しや身体を回転させたりといろんなやり方を教えてもらいながら周りの景色を見る余裕の人も出てきました。お天気も晴れてくれて、最後6本目のコースは琵琶湖を見ながらのダイナミックなジャンプでほんとあっという間の 2時間の空中ジャンプを楽しみました。お疲れ様でした。(hiro)

装備を付け出発

初めは恐る恐るのジャンプ

ちょっと慣れてきました

着地は助け合って

風を切って余裕が出てきた

打見山山頂

これがハーネスなど一式セット

お疲れさまとありがとうございました

17期生5月7日の講座報告

月 日:5月7日(水)晴

講座名:深泥池と京都府立植物園見学

講 師:竹門 康弘先生 京都府立植物園協力会

場 所:深泥池、京都府立植物園

 今日は、京都の深泥池の特殊な植生についての講座からです。周囲1.5km面積9ha(浮島3ha)の深泥池は、暖温帯にある低層湿原と、本来もっと寒冷な地域に成立する高層湿原の特徴を併せ持っています。その浮島には12種もの食虫植物が生息する特殊な生態系のため、昭和2年に天然記念物に指定されました。

 まずは、池のタヌキモを観察しました、小さな袋が多数付いて、緑色のものと黒いものがあり黒い袋は餌の微生物を捕まえたものだそうです。小ぶりなオオバナタヌキモ(外来種)も観察できました。 ジュンサイも生息していますが、水面いっぱいに繁殖するため、年に1回の駆除が必要で、ジュンサイのお土産はもらえますが大変な作業とのことです。またこの特殊な生態系を生み出した理由は周囲の地層がチャートから成っており、入り込む河川がないことが上げられます。 雨水は栄養が乏しく、水以外から栄養を取り込む食虫植物には有利な点だそうです。また、14万年前の氷河期から高層湿原は貧栄養な水質、PH、少ない酸素量、冬の寒冷化などいくつもの要因が重なり他に類が無い生態系を維持していることを学びました。そのため外部環境から新たに水や外来生物が流入すると、すぐにその生態系に影響が出てしまうため、外来魚の駆除も毎週行い、樹木の伐採テストや水質、水位を管理して維持など、貴重な深泥池の存続の大変なことを知りました。

 午後は、京都府立植物園。大正13年に開園し、昨年100周年を迎えた日本最古の公立植物園で甲子園球場6個分の面積、12000種の植物があるそうです。 早速、花壇に咲くアヤメから多種の花を見ました。アイスランドポピーは蕾が下を向いていて咲くと額がなくなるとのことで興味深いものでした。180種ある桜の中で最も開花の遅い5月に咲く「奈良の八重桜」、ジュラシックツリーと呼ばれる2億年生存し続けているウォレマイパインメタセコイヤ発見の経緯、イロハモミジの7つに分かれた葉と赤い種、変わった形のショウブの花、金魚葉椿の葉、アイラトビカヅラの花、呼吸根などの説明を受けました。巨大なヒマラヤスギは実は松の仲間とのこと。 また、鑑真和上由来の中国の瓊花についてなど、興味深い話も聞けました。 ガイド終了後、4700m²もあり4500種の植物がある温室へ移動。中には唇のようなバリコウレアトメントサから始まり、かわいいフクシア、変わった形の蘭の仲間等を楽しみました。(Y/M・M/N)

深泥池

深泥池の地層、池の特徴と管理

深泥池

深泥池

深泥池看板

深泥池

植物園

植物園

ヒマラヤスギ

温室の植物

18期生5月14日の講座報告

年月日:2025年5月14日(水) 晴れ

 講座名:淡水魚入門

 講 師:小川 力也先生 (科学教室力塾 塾長)

 場 所:木根館 石川 (河内長野市)

  今日は初めて植物以外の講座で座学と石川で魚類の採集をする「淡水魚入門」である。まずは魚の生態に関するクイズで知っているようで、知らなかった答えにビックリ。「フナのヒレを描けますか?」ヒレの無いフナの絵にヒレを描くのですが、ヒレの数位置は分かっているようで、いざ描くとなると難しいですね。皆さん描けましたか?

 後半は淀川の変化により、それに伴い自然環境の変化があり淀川の生態系に大きな影響を与えている現状や高校生による南河内地域の自然再生の活動で生物多様性保持には自然環境の大切さを再認識した。

  天気も良く水も冷たくなく魚類の採集には好条件で有るが、先生から「魚の成長期には少し時期が早く魚が見えないですね」と、言われたが”1人1匹を目標”にタモ網を手に先生は投網を持っていざ出陣。初めは網の中は石や砂、藻や枯葉等で魚はゼロだったがやがてあっちこっちで「採れた!採れた!」の声が上がり、エビ、メダカ、ヨシノボリ、オオシマドジョウ、カマツカなど50匹ほど採集し、それぞれの魚の特徴を説明して頂きメダカのオスとメスの違いやヨシノボリが腹ビレ2枚を吸盤にしているなどを観察して確認した。多くの受講生は川に入るのは久し振りで子供の頃を思い出して楽しんだ1日になりましたよね。(T・O)

鮮やかに開いた投網!さて獲物は?

う~ん魚採れていない

同名の植物がある味は淡泊な「カマツカ」

砂中で越冬する日本固有種のオオシマドジョウ

ウオーキング部会の5月活動報告

実施日 : 2025年5月8日(木) 晴

行き先 : バラ香る豊島公園と服部天神宮を巡るコース

参加者 : 35名

2025年度のウォーキング部会の最初の例会が青空の下、今春修了した16期生の初参加者と共に35名で服部緑地公園をスタート。 東中央広場から右回りで木々の新緑や色とりどりの花を見ながら園内を散策。 公園内には10余りの池が点在して冬には水鳥観察が楽しめるよ。  公園の南西から住宅街に通って入口にいろんなカラフルな花が植えられた豊島公園へ、ここで休憩の後、市街地を抜けて昼食ポイントの猪名川公園へ向かった。

 猪名川公園は樹木が多くお弁当を食べながら蚊を追い払う場面も。 昼食でエネルギーを充電し、ふれあいの緑地で咲き始めたバラを観賞して終点の  服部天神宮へ歩を進め全員がゴール。お疲れ様でした、次回の参加を待っています。  (T・O)

 

植物部会の5月活動報告

月 日 : 5月7日 晴れ

観察場所 : 陶器山尾根道(天野街道)

参加者 : 33名

 心地よい五月晴れの風に誘われてか33名という多数が陶器山に集合。 先ずはここ陶器山をよく知っているKさんの案内で、ギンランの咲いている場所を目指し尾根道を北へ、 道中の両側に続く木々の若葉がまぶしい。 この時期に緑道を歩くのは本当に清々しく気持ち良い。 お目当てのギンランは少し遅いのではと心配したが、まだまだ彼方此方に花を残していてくれた。 しばらくの撮影タイムをとり、来た道を引き返す。 途中にササユリを多く見かけたが、一部は早くも小さな蕾をつけていた。 道路沿いにはニガナ、ブタクサ、セイヨウタンポポ、オニタビラコ、ノゲシなどキク科の黄色の草花やオヤブジラミの目立たない花も、モチツツジの花はもう終わりかけていた。 ニガナを齧って「全然苦くないね」の反応に、調べてもらうと「苦菜という名前は、茎や葉を切ると白い苦みのある乳液が出ることからついたとされます。乳液というと毒のように思いがちですが、苦いだけで、食用や煎じて健胃や鼻づまりの民間薬として使われてきました」とのこと。 尾根道の樹木ではコナラが目立ち、木本のナガバノコウヤボウキは道沿いに最後まで見られた。

 午後は、陶器山を降りて、桃山学院教育大学沿いに南へ、道沿いでは先の草花に加えて、ウマノアシガタ、オッタチカタバミ、オヘビイチゴやユウゲショウ、チチコグサ、トウバナ、ハルジオンなどが群生して咲いている。その先には今日の第二の目的とした花の広場だ。 一面にハナニガナ、オヘビイチゴ、ムラサキサギゴケ、ミツバツチグリ、ニワゼキショウなどの花が咲くお花畑が広がる。まるで黄色の絨毯、これだけ一面に咲くと草花でも見事というほかない。その隅では、ヘビイチゴやニョイスミレ、イヌガラシ、ヤブタビラコ、クスダマツメクサの花も・・・。

 再び尾根道に戻り、ガンピ、カナメモチ、ノイバラの花とコウゾリナの群生を観察。コウゾリナの茎などに触って「それほど痛くないね」との感想。刺の先が二股に別れクッションのような働きをするため見た目よりは痛くはない構造になっていることを後で知る。タカノツメ、ウメモドキ、ツルウメモドキ、ネジキはまだ蕾状態であった。

 他にもイネ科の植物が多く見られた。 ミゾイチゴツナギは全ての個所で、カモガヤ、スズメノヤリ、ウシノケグサ、コバンソウ、ヒメコバンソウ、ネズミムギは下の道路沿い、トボシガラは最後の尾根道で・・・。(M.K)

ギンラン

ギンラン

ニガナ

ムラサキサギゴケ

ハナニガナなどのお花畑

カナメモチ

コウゾリナ

ツルウメモドキ

18期生の4月30日の講座報告

月 日 : 2025年  4月 30日 (水)  快晴

講座名 : 植物入門 木本

講   師 : 出原 茂樹 先生 (堺植物同好会副会長)

場   所 : 堺市立栂文化会館  西原公園

朝から快晴のさわやかな天気で講座日を迎えた。

今日の講師は出原茂樹先生です。学生時代から樹木に関心を持ってきたとの自己紹介をされ、聞き取りやすいさわやかな声で講義が始まりました。

樹木の分布は気温や降水量で分類され、これをバイオーム(生物群系)と称し、世界のバイオームの区分、日本のバイオームの説明がありました。日本は北から針葉樹林、夏緑樹林、照葉樹林、亜熱帯多雨林があるとのこと。代表的な樹木のスライドを交えて説明していただきました。中でも、亜熱帯多雨林の小笠原諸島、奄美大島の説明は圧巻で、先生の調査活動を踏まえて面白く説明された。講義の最後に昆虫の食害の説明がありました。マツノマダラカミキリ⇒マツ枯れ、カシノナガキクイムシ⇒ナラ枯れ、クビアカツヤカミキリ⇒サクラ、ウメ枯れの説明で、サクラ、ウメの被害は甚大とのこと。

午後は、観察順路に沿って樹木名が記載された資料を片手に、新緑の西原公園に出ていきました。玄関を出てすぐにウバメガシ、次にハンノキ、ケヤキ、ヤマモモと、木の特徴、話題などを交えての説明を楽しみました。自然の雑木林が残っているところでの陽樹、陰樹の遷移の説明は、自然の面白さを知ることが出来ました。カツラの葉は秋には甘い香りがする、秋に良い香りがするキンモクセイは日本にはオカブのみでメカブは無い、ニセアカシアの白い花をお酒に漬けて楽しむ、などのお話も楽しみました。池の周辺ではサクラの根元のフラス(木くずと幼虫の糞の混じったもの)を観察し、サクラ枯れの甚大さを知りました。

爽やかな新緑の中に咲くイヌシデの花、シナサワグルミの大きな花、ニセアカシアの白い花なども観察し、きれいなケヤキ並木を通り本日の講座を終えました。      (M.A)

講義風景

コナラ(真ん中の大木)(陽樹)とアラカシ(陰樹)

サクラの根元のフラス 見上げると枯れ始めている

ウバメガシの実の赤ちゃん 2年かけて実になる

新緑のケヤキ並木は気持ち良し

マップ作り部会の4月活動報告

日 時 : 2025年4月28日(月)曇りのち雨

場 所 : 松尾寺境内、松尾寺公園(和泉市)

参加人数: 16名

天気予報で、午後から雨ということにもかかわらず、16名も集まってくれました。 今回から16期生2名が加わりました。熱心で知識も豊富な方々です。  まずは、春日大社の境内から。すぐに、つぼみの状態ですがキンランが見つかりました。そして、イチヤクソウも。よく見ると、あちらこちらにあり、とても葉の柔らかなホオノキもありました。 そして、春日大社を出て松尾寺境内を通り、段差のある階段をおりていくのですが、途中にキンランが咲いてました。 その先には、セイヨウタンポポの道が広がっていて、見渡すとヤマフジが咲き誇り、左手にはタカノツメがつぼみをつけてました。 そして、モミジ谷へ。紫の実がついたノシラン、ノアザミ、ムラサキケマン、アメリカフーロを観察して、公園の休憩所へ行き昼食です。賑やかで楽しい時間を過ごしました。

 残念なことに、雨が降ってきて駐車場まで歩いて解散となりました。それでも、ヒナギキョウ、コメツブツメクサ、ニワゼキショウ、オオニワゼキショウ、ブタナ、ウマノアシガタ、カマツカ、ヘラオオバコ、スミレなど雨の中観察しました。 不慣れで知識もない世話人を皆さんが助けてくれ助言してくれたおかげで無事に終わることが出来ました。ありがとうございました。(H.M)

イチヤクソウ

ノシラン

ホウノキ

タカノツメの蕾

キンラン

 

石ころ部会の4月活動報告

月 日:R7年4月25日

場 所:嶽山(富田林)、汐ノ宮(河内長野)                                                                                                                                                                                                                                                                                             

参加者:22人

活動内容:

今年度の石ころ部会の入会者は47人。うち、22人のメンバーが、薄曇りの空の下、地質学の佐藤さんと近鉄汐ノ宮駅前に集合。先ずは嶽山に向かって出発。道沿いの山藤が美しい。喘ぎ喘ぎ歩くこと30分で何とか中腹の願昭寺に到着。境内から羽曳野丘陵のパノラマを展望し、佐藤さんの説明を聞く。細長い台地が南北の方向に幾重も延びているのがよく分かる。眼下の高等学校辺りを山裾に嶽山は東側にそびえ立っているが、その地層は礫岩であるようだ。願昭寺の傍の登山口から山道を少し上ると、確かに30㎝から1m大の礫岩(花崗岩)が道を埋めているのが分かる。更に山道を登れば嶽山火山岩の露頭があるのだが、悲しいかな、老齢の身にこれ以上の山登りは荷が重く、観察を断念し、願昭寺に引き返す。

昼食後は石川に戻り、河原の石ころや汐ノ宮火山岩の露頭の観察を行う。露頭周辺の川底からはブクブクと泡(炭酸ガス)が出ている。佐藤さんは川底にペットボトルを逆さまに立ててガスを採取。着火した線香をペットボトルに差し込むと線香の火は消えた。湧水から放出された炭酸ガスのせいであろう。そして火山岩の観察であるが、柱状節理の見られる火山岩は大阪府下では当地のみ、河内長野の自然遺産候補でもあることから、ハンマーで叩くのは控え、周辺に落ちている岩片を拾っての観察である。見るもの、為すこと、盛沢山、有意義な一日であった。

見たもの、学んだこと:

  • 羽曳野丘陵:石川と東除川の間に挟まれ、藤井寺、羽曳野、富田林、河内長野を跨ぐ南北に長い丘陵(台地)である。海底に堆積した大阪層群の地層であるが、大凡100万年前に隆起したもの(上町台地や千里丘陵、枚方丘陵、泉北丘陵なども同様)。生駒・金剛山地なども同様にプレートの動きにより基盤(花崗岩)が南北長く隆起したもの。
  • 河原の石ころ: 佐藤さんの鑑定で最終的に11種類の岩石に分類された。 多かったのは花崗岩、砂岩、礫岩、チャート。他は閃緑岩、泥岩、安山岩、サヌキトイド、石英、片麻岩、凝灰岩。
  • 汐ノ宮火山岩: 二上山や嶽山と同時期(1500万年前)に活動した瀬戸内火山帯の溶岩が噴出した火山岩である。以前は玄武岩とされていたが、シリカ成分(SiO2)の分析から現在は安山岩に分類されている。この安山岩は長石の斑晶がなく、讃岐周辺のサヌカイトと似ていることからサヌキトイドとも称される。かんらん石や輝石の斑晶があることや、成分的にマグネシウムの多いのも特徴である(嶽山火山岩も同時期に噴出した安山岩質溶岩であるが、組成は微妙に異なる)。火山岩の下には花崗岩や安山岩の礫岩である。川底の火山岩の割れ目から炭酸ガスが湧出しているが、有馬温泉と同じくフィリピンプレート由来の深部流体であるようだ。

17期生の4月25日講座報告

月 日:4月25日(水)雨のち曇り

講座名:地質観察②

講 師:佐藤 隆春先生 

場 所:藤井寺市民総合会館・屯鶴峯

午前は、火山活動の概要から、大阪周辺の代表的な火山地層の講義でした。現在は、活火山は112座あり、休火山・死火山の分類表記は廃止になったそうです。 火山爆発として最近起こった木曽御嶽山や雲仙普賢岳の火砕流の体験や被害状況、富士山は1200年間10回の噴火がありその想定被害を学びました。桜島のように噴火し続けている山もありますが、予想していない大きな噴火は大きな災害になることを改めて理解できました。 現在本州西部と四国には火山がありませんが、1400~1600万年前に形成された二上山付近は、多くは地下深くの溶岩が固まった岩頸ですが、屯鶴峯では火砕流の堆積ででき、14層を確認できるところがある事を知りました。

午後は、何とか天候も回復してきたので、是非とも屯鶴峯の景色を見たいということで現地へ。二上山駅から登山口まで2.5㎞を歩きなんとか到着。登り始めたら、すぐに広大な白い地層が見られしばらく感動です。そして実際に地層を触るとザラザラで小さな石を見つけました。確かに球形ではなく、楕円(ラグビーボール状)や円盤状の1~3mmの豆石を確認できました。天候の不安もあり早々に駅に戻りましたが、またゆっくり訪れたいと思える奇岩の景色でした。

火山活動と被害

屯鶴峯のでき方

この風景は驚き

屯鶴峯の火砕流

14回以上火災流が発生した

火山灰が固まり出来た豆石

山歩き部会の4月活動報告

実施日:4月23日 (水)  天候:曇り

行き先:河内飯盛山

コース:JR野崎駅~野崎観音~山頂~楠公寺~四條畷神社(解散)

参加者:20名

2025年度最初の例会で、大東市の河内飯盛山(314m)に登った。

天気予報通り、野崎駅出発時(10時10分)には雨が止み、曇り空のもと野崎観音へ向かった。

境内で、新入16期生(8名)・世話役の紹介と登山時の注意事項を説明した。

その後、登山口より急坂の七曲りを経て、1時間15分で山頂に到着。

山頂には楠木正行の銅像があり、眺望が素晴らしかった。

休憩用建物で昼食後、楠公寺経由でゆるやかな道を下り、山頂から約1時間で四条畷神社に到着し、解散した。(14時10分)

 かなり下った頃に小雨が降り出したが、新緑の美しさや山頂での眺望を楽しむことができた。(TT)

集合写真①

集合写真②

登山道中

長い階段テクテク

いのちの営み探検部会の4月活動報告

テーマ   : 山菜を探してみよう

実施日  : 2025年4月21日 (月)

観察場所  : 流谷付近

参加人数  : 13名 

 今回は、いのちの営み探検部会の活動の趣旨にはそぐわないかもしれませんが、山菜を観察してあわよくば持って帰って「おいしくいただけたらいいなぁ」と思い計画しました。

 ウグイスの囀のBGMを聴きながら雲一つない快晴の中、天見駅前からスタート。新緑に彩られた山々そして咲き始めたフジや道端のスミレやタンポポ、レンゲの花を愛でながら進み、ボ谷の林道へ。 ここからが活動の本番。林道に入ってすぐの道端にイタドリ、ミツバ、フキを見つけては写真を撮り、摘み取りました。その後も、ウド、ゼンマイなどを採取。タラの芽は食べるには少し成長しすぎたものが多く採取できたのはごくわずかでしたが、ウドは目が慣れてくると、あちらこちらで見つけられるようになり、かなりのお土産ができました。コシアブラも採りたかったものの、時間的に難しいと判断して今回は諦めました。 最後に八幡神社で昼食を済ませ、採れた山菜類を確認した後解散しました。 (K.I)

新緑の流谷

今日のお土産の一部

綿を被ったゼンマイの新芽

イタドリとウド発見

イタドリの食べ方講習会

ミツバとフキを摘む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

18期生の4月23日の講座報告

月  日 : 2025年  4月 23日 (水)  曇り

講座名 : 植物入門 草本

講   師 : 木村 進 先生 (大阪自然環境保全協会理事)

場   所 : 堺市立栂文化会館  西原公園

昨夜からの雨は昼前には上がり、午後には観察日和。今日の講師は、50年前からタンポポの調査を続けておられる木村先生(通称タンポポ先生)です。外には沢山のタンポポが咲き誇っている春だからこそ、講義もタンポポ中心がいいね。 頂いた資料には、タンポポの種類の見分け方、タンポポ調査の始まり、目的・意義、経過等多くの項目が有り丁寧に解説して頂いた。今年は5年に1度の調査の年なので、調査用紙を頂き調査方法を習って参加したいと言う講座生も多くいた。

昼食時には外来種の外片の反り返りの訳を、先生持参のナメクジを使って実験? 花の食害を防ぐための反り返りだと分かった。

午後のフィールドは先生手作りの「野草ミニ図鑑」を手に、会館周りから歩き始める。ここは外来種(セイヨウタンポポ)が多い。中に一本アカミタンポポが見つかりセイヨウタンポポとの種の色の違いを確認出来た。西原公園でタンポポいっぱいの草地に行き、皆でセイヨウタンポポを探したがほとんどカンサイタンポポだった。先生の説明を聞きながら歩いていると、「今まで気付かなかった草花だったのに。見方が変わって来たわ!」との講座生の声。 植物観察楽しいね!           (S . Y)

 

講座風景タンポポの種類の見分け方?

皆でセイヨウタンポポ探ししています。

アカミタンポポの種、種の色が赤いのわかるかな?

たった一本残っていたシロミタンポポです