月 日:2022年1月19日(水)晴れ
講座名:京都植物園と深泥池観察
講 師:袴田さん(植物園協力会)・竹門 康弘先生(京都大学准教授)
場 所:京都府立植物園・深泥池
底冷えのする京都、幸い風はなく青空。植物園は閑散としている。まず台湾や中国西部に自生する常緑高木のシマモミを見上げる。日当たりのいい所に季節外れの青色のシバザクラが可愛い。ロウバイは、中国原産でロウ細工のような質感の花弁を持った黄色の花はとても上品で甘い香りがする。散策中にシジュウカラやコゲラ、キセキレイなどに出合うというおまけ付き。オレンジ色の実をつけたトキワマユミ、高さ100m近くになるセンペルセコイア、セツブンソウなど、熱心なガイドさんのおかげで見ることができた。また春爛漫の季節にぜひ訪ねてみたい。
午後からは、深泥池の観察・保全活動を続ける竹門先生から14万年という果てしない時間の流れを現在に伝える深泥池の過去、現在、未来の説明を興味深く聞き入る。深泥池の浮島にはミズゴケが堆積してできた「高層湿原」が存在し、日本で唯一、生物群集として天然記念物にも指定されている。市街地近くにありながら氷河時代の名残を伝える深泥池。人と自然の共存関係のお手本ともいえる貴重な存在である。5月連休明け頃には、珍しい白花のカキツバタが見ごろとなるそうである。(S.N)