第120回 吟行部会報告
実施月日 : 令和4年7月16日(土)
実施場所 : 太子町・竹内街道
参加者 : 12名
開始前の午前9時ごろは、どしゃ降り。「この調子では、実施は無理かな」と一時は諦めかけた。 ところが、集合の9時半には小雨になり、その後はずっと曇天で、暑くない絶好の吟行日和となった。 最初の叡福寺では江戸時代に再建された堂塔や宝蔵を見学。隣接の聖徳太子御廟では円墳を囲む結界石などを見て、街道へ。 旧山本家住宅は豪壮な茅葺き。昔の民具などを鑑賞しながら、しばし休憩。 竹内街道歴史資料館は、江戸時代の絵図や巡礼者にからむ資料などを展示しており、それらを見てから、昼食と句会。南河内の長い歴史と貴重な文化を再認識する充実した一日となった。(文責・渡口)
当日参加者の代表句 兼題 「極暑」 「片陰」 「昼寝」 「茄子」
- 朝一番玄関初蝉飛びにけり 尚文
- 省エネに空念仏の極暑かな たけみつ
- 午後三時槌音止まる三尺寝 洋々志
- 陽を受けてきゅきゅと鳴きさう茄子の紺 まさこ
- 片蔭の濃きを辿りて寺内町 ゆき雄
- ゼロの列スコアボードの極暑かな 美枝子
- 極暑来る指輪一つの重きこと 流以
- 極暑日や虫干からびて庭帚 河笑流
- 壊されし極暑の町に風ありや 都史子
- 沖遥か入道雲の力こぶ ふじ乃
- 水茄子の薄皮一枚水保つ 楠子
- 熊野路は大河も細る極暑かな 万未知
当日句
- (特選) 太子廟千四百年の蝉しぐれ 万未知
- (入選) 老鶯の一声雨の叡福寺 洋々志
- (入選) 結界の石柱揺らし蝉時雨 ゆき雄