マップ作り部会の4月活動報告

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日 時 : 4月24日(月)

場 所 : 新檜尾公園~甲斐田川沿い(~光明池)

参加人数: 8名

 2023年度の「マップ作り部会」は観察場所を光明池駅近くの新檜尾公園から甲斐田川沿いを中心に、そのあと時によって光明池を目指すコースとし、それを地区に分けて一年間定点観察し植生のリストを作成する。

 本年度最初の部会は肌寒い日となった。 光明池駅から新檜尾公園の入り口に移動、今回はリストを用意せず、参加者皆で観察しながら各々書き留めて頂く事とした。

 <草本> 丁度一週間前の下見の時には満開だったフラサバソウ、小さな薄紫色の花は同じオオバコ科のオオイヌノフグリに似ているがこちらは毛深く、もう実になっている物も多かった。名の由来は発見者のフランス人の名にちなんだそうである。 草丈の高い黄色の花のオッタチカタバミ。 小さなコナスビ。 葉の細いチチコグサ(父子草・キク科)とへら型の葉のチチコグサモドキ、どちらも茎など綿毛が多い。 広々とした所では白花のサギゴケと紫色のサギゴケが所々丸く群生していて楽しくなる。 キランソウやトキワハゼは少数派だ。 黄色の花のジシバリ(地縛り・キク科)が一面に広がっている所ではその名の由来が良く解る。 イネ科のヒメコバンソウ、振れば小さな音がしそうと思ったら実際するらしく別名はスズガヤ。イネ科では他にオオスズメノカタビラ、カモガヤ、カモジグサ、トボシガラ、ハルガヤ等を見付ける。 タデ科のスイバ(酸葉)やギシギシ(羊蹄鉄)、アレチギシギシ、エゾノギシギシなどの繊細な小さな花の世界に皆魅了される。 ヘラオオバコも多く花もなかなかに可愛い。 花期の遅いニョイスミレ(如意菫・スミレ科)の群生も見られた。 湿った所ではクレソンの白い花やオオカワヂシャの薄紫色の花を見る。 

 <木本> 面白かったのはイスノキ(柞の木・マンサク科、材はとても堅く木刀にもなるそうだ)。虫こぶが沢山付いていたが2種類有るようで、イスノキコムネアブラムシは葉の面に多数の小型の突起状の虫こぶを作る。イスオオムネアブラムシはゆり根のような丸く大きな虫こぶを作り、枯れた感じになった物の空いた穴を吹くとヒョウと言うような音がする。これが別名ヒョンノキの由来だ。10月頃に果実、3月頃に咲く赤い花、また虫こぶの変化を引き続き見て行きたい。 カマツカやザイフリボクの白い花、ピンク色の花はタニウツギ、またタブノキは新芽と共に優しい黄緑色の花を付けていた。 ラクウショウやメタセコイア等の大きな樹も多く今は緑が美しい。

 下見の時に光明池の斜面が綺麗に刈られていたので今回は光明池までは行かず、手前でミヤコグサより花数の多い黄色のネビキミヤコグサ(根引都草・マメ科)や4弁のピンクの花のユウゲショウ(夕化粧・アカバナ科、観賞用のものが野生化したそう)を観察する。  今年の観察場所は水も流れていて、昨年の陶器山尾根道とはまた違った植物に出会えそうである。  毎回観察リストを作成しているので、詳しくお知りになりたい方はお問い合わせ下さい。 (写真・文 Y.M)

ヘラオオバコ

イスノキ・虫こぶ(オオムネアブラムシ)

ネビキミヤコグサ

サギゴケ・白花

イスノキ虫こぶ・イスノキコムネアブラムシ

タブノキ