昆虫部会の3月活動報告

実施日 : 2023年3月6日(月)

場 所 : 伊丹昆虫館

参加人数 : 10名

報告内容 :

 サクラ開花の便りも届くようになり、生命の営みを新鮮に感じる季節になりました。そろそろ、生き物たちの活動も活発になりそうです。 3月6日(啓蟄の日) 伊丹昆虫館で昆虫部会を実施しました。 午前中は 各自で昆虫館内見学。学習室では体長4mmのヨツコブツノゼミを顕微鏡で見て驚きの声。ケースごとに採卵日が違うオオゴマダラの幼虫飼育の様子を見学。その細かい作業に会話が静止。輝く緑色や黄金色のチョウのサナギの色彩にびっくり。透き通ったサナギの中に生命が宿っているのが分かる。

 午後からは館長さんガイドで館内特別ツアーに参加。見逃しそうな展示物の紹介後、改めて創意工夫された巨大ミツバチ模型やその背景の展示物を再確認。 大きな昆虫写真パネル、ただ単に美しい写真ではなく、ハチはどのような順で巣に卵を産み、その順序性の意図は何か?幹に群がるチョウの大群など不思議な光景や巧みな知恵が写しだされていた。 環境変化で減少したタガメやゲンゴロウ、タイコウチの生態展示見学。「子どもの頃、よく捕まえていたなぁ」と懐かしく、つぶやきの声。 多くのチョウが飛び交う「チョウ温室」では オオゴマダラの産卵観察や成虫に孵化したチョウの放チョウ体験。先ほど、孵化したチョウだと分かると、心も引き締まる。飼育個数の限定、温度管理、植物の生育、外敵や病原菌侵入対策等の環境保全の話にスタッフの方々のご苦労が伝わる。

 「昆虫うんこ展」では 綺麗な染め物もフン、漢方薬やお茶の中にもフン、アゲハチョウのミカンの香りのフン、セミのおしっこもフン、数えるのが嫌になるぐらいのカブトムシ幼虫のフンなど昆虫のフンあれこれを聞いてびっくり。あっという間の2時間ツアーでした。 各展示室での館長さんの話の折々に「生物が育む豊かな自然環境」への願い・思いが心に響き、また私たちの質問にも丁寧に説明され、とても有意義な時間だった。「生物物多様性が健全に保たれてこそ、豊かな生活を送ることができる。」 このことを孫の世代に、きっちりと語り続けていかねばならないと我々の役目を学んだ1日となった。(K.H)

顕微鏡で見る体長4mmヨツコブツノゼミ

オオゴマダラの卵(ホウライカガミ)

オオゴマダラのサナギ

ジャコウアゲハとツマムラサキマダラ

こんちゅうの「うんこ」の染め物

昆虫館ガイドツアー

チョウ温室(パンフレット)