17期生の10月23日講座報告

年月日 : 2024年10月23日 (水) 曇 少し雨

 講座名 : キノコ入門

 講 師 : 認定NPO法人 大阪自然史センター 関西菌類談話会 丸山 健一郎先生

 場 所 : 烏帽子形(えぼうしがた)公園・ノバティホール南館

  キノコ鍋の美味しい季節になりました。 午前中は、キノコの採取・観察会で烏帽子形公園散策。採取したキノコは、アルミホイルや紙袋に一種類づつ保存し、形が壊れないようにすること。 キノコは一番下部、根っこの部分・つぼまでしっかり採取する。 また、針葉樹から出ていたのか?広葉樹だったのか?土から生えていたのか?また、生えていた木材は、白色腐朽菌により朽ちていたのか? 褐色腐朽菌によりセルロース・ヘミセルロースを分解した木材なのか? 記録方法など専門的なことも教えていただきながら公園の山道をゆっくり進んでいきます。

  少し移動する度に、たくさんの種類のキノコを次々と見つけては、講師に「コレは何ですか?」 キノコの調べ方を教えていただきながら即座に種名を答えていただく。 そして、怖々・・・ 「毒キノコですか・・・?🍄 😱」

  午後からは講座会場で、キノコ入門としては専門的な菌類の分類や菌糸の広がり方など学習し、採取したキノコを顕微鏡で覗きながら観察会。

 木材を食べて育つ木材腐朽菌は栽培可能。 私達が普段から口にする椎茸やえのき茸や、サルノコシカケなどがこの仲間。 コレに反して人工栽培できない種類は菌根菌(きんこんきん)。 植物の根に宿り菌糸と根の間で栄養分のやりとりが行われる。身近?なものではマツタケ。 季節限定な松茸は、アカマツの根に宿る菌根菌に分類され、今現在、松茸の栽培はできない・・・。

そうだったのか⁉ だから、あんなに高いのかー!と納得。 採取したキノコには毒キノコもあり、きちんと廃棄処分しました。 ( A . N )

雨の予報 心配しながらの観察会

おさるのジョージが座る サルノコシカケ

17期生の10月16日講座報告

年月日 : 2024年10月16日 (水) 曇

講座名 : 人と自然公園のつながり

講 師 : 日本パークレンジャー協会   武田 敏文 先生・石山  泰幸 先生・吉原 昭彦 先生・松原 秀樹 先生 

場 所 : むろいけ園地

 天気予報では降水確率40%とむろいけ園地の山道が濡れて滑りやすくなることを心配しながらのスタートだったが、全く雨に合うこともなく1日を爽やかに過ごす事ができた。

 午前中は、講師より送っていただいた地図を片手に咲いている花は時期的に少ないかな?と思っていたが、想像以上にたくさんの花に出会うことができ、ゆっくりとしたペースで急な坂を登ったり下りたり自然たっぷりの園地をウォーキング。 

午後は、講師が作って下さっていた資料を基に、自然公園の歴史、現実起っているゴミ問題、気候変動が引き起こす環境の変化などの講義を受けた。

また、【in about for】in : 自然の中で  about : 自然について色々なことを知り、for : 自然のために何かすることがあるのか考えながら自然の中で遊びましょう!という基本的な考え方を示していただいたことで、その概念に共感し、自然カレッジとして活動する意義を改めて考える機会を戴いた感謝する講義となった。     ( A  .  N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

四條畷市 むろいけ園地で現地集合

安全なウォーキング。まずは準備運動から

少人数のグループに分かれて質問しながら説明を聞きます

湿生花園で湿地帯の植物・ハンゲショウ・ツリフネソウ・ミゾソバなどを観察

日本パークレンジャー協会の皆様

柔らかな陽射しの入る森の工作館で机上講習

コウヤボウキ

アケボノシュスラン

秋の訪れを写しましょう~

 

 

17期生の10月9日講座報告

年月日 : 2024年10月9日 (水) 曇のち晴のち曇

講座名 : 里山の保全と生物多様性

講 師 : 田淵 武夫先生 (富田林の自然を守る会 代表)

場 所 : 富田林市 奥の谷

 低く垂れ込めた厚い灰色の雲が広がり肌寒く感じるかと思えば、急に強い日差しがカーッと照りつけ、眩しいほどの太陽の輝きは猛暑だった夏を思い出させる暑さへと天候が激変する中、午前中はテントの下で鳥の鳴き声に癒やされながら、自然豊かな里山で講師の話に耳を傾けた。

 滝谷不動尊から谷間に入った「富田林の自然を守る会」が管理されている『奥の谷』。  講師が作られたペーパーベースでの資料に併せてPowerPointをテレビ・モニターの映像にしてわかりやすく説明していただけることで生物多様性とは? 里山保全の意義などを学習することが出来た。

 午後からは、ヘルメット、スパッツ、アイゼンをお借りし装備を万全にして里山林の散策。  昨日の雨で里山の保全のために開拓された登山道は滑りやすくなっていたが、午前中の机上講習での講師の説明を思い起こしながらボランティアの方が杉やヒノキなどを育成し、定期的に間伐した人工林やまだ手つかずの自然林などを散策した。 (A . N)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

自然がいっぱい~
鳥の囁きが聞こえる講座会場

ヘルメット、スパッツ、アイゼン装着で装備は万全!

間伐した杉、ヒノキの森でボランティアで行う保全活動についてお話を聴きます

台風で倒れた木もそのままに。足下、頭、注意しながら進みます

日本固有種・シュレーゲルアオガエル、ニホンアカガエルなどをイノシシから守る対策の竹の柵で囲んだ【水の生き物池】

里山は少しづつ色づき始め、秋の装い🍂へ移り変わろうとしています。養蜂のニホンミツバチも元気です

万全な装備で入山前に全員で集合写真撮影~📷

富田林の自然を守る会 保全活動に参加してくださるボランティア募集広告

17期生の10月2日講座報告

年月日 : 2024年10月2日 (水) 晴

講座名 : 自然観察の視点

講 師 : 菅井 啓之 先生(元京都光華女子大学教授・自然環境市民大学講師)

場 所 : 栂文化会館・西原公園

 菅井先生の軽妙なお話から始まり、「自然観察」は、名前を知ると親しみがわき、分かったつもりになっているが、そこで止まってしまう。そうではなく、いのちの生きている姿を見つめる事。

 観察は、自然界のしさに目を向ける。は何十年たっても出会え 動かないので観察がしやすい。そして生物の様性とかかわっている。スザンヌ・シマード作 マザーツリー(なるでは、菌根菌を通して木同士が守っているといわれているようです。

だからこの場所で自然の見方を勉強するのに意義があるといわれ、講座生は??? 先生のお話の中にキーワードが入っていました。講座場所、栂文化会館のある 栂・美木多 の文字が入っているのです。気が付いておおっ!と一気に場が和みました。 自然観察の楽しみ方はいろいろで、そこから何を学ぼうとするのか。「知る」、「感じる」、「考える」を通して、日々の人生を豊かに生きることが大事だと学びました。

 午後からは西原公園へ。早速、会館のそばのケヤキを見て、枝ぶり、根の張り方、周りのセミの抜け穴や苔から、単に見るのでなく「自然を読む」を体験。階段のひび割れを見て大地の割れ目を想像、アスファルトを見て生物の上にいることを感じ。上を見ると青い空、秋の雲。その向こうには宇宙。

落ち葉やケヤキの並木、クスノキの切り株、桜の皮目を見て、いのちの営みの不思議なことのお話が尽きない、カルチャーショックを感じた講座でしたが、今日のテーマの「自然観察の視点」に相応しい、見方を変えて自然観察を満喫した一日でした。   ( M . N  ,  K . K )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

「自然観察」 原点に戻って・・・

「自然観察」は、生きている姿を見つめる事

午後からはフィールドで自然を感じます

「自然を読む」ことを体験

アスファルトを見て生物の上にいることを想像します

普段は気がつかない事を教えていただきながら、いのちの大切さを学びました

17期生の9月25日講座報告

 

年月日 : 2024年 9月 25日 (水) 晴

講座名 : 金剛山の植物

講師  : 神山 善寛 (金剛山の植物に親しむ会、元ちはや星と自然のミュージアム館長)

場所  : 金剛山 黒栂谷林道

心配していた雨も“晴れ男”さんのパワーで快晴となり、数日前の猛暑も影をひそめ最適な一日でした。

観察前に、植物と動物の関係や葉の構造と種類や名称、山を歩く心得等を聞いて出発!アカマツから始まり、ジャコウソウ、ミズヒキ、イタドリ(スカンポ)の雄花・雌花、カラスゴマ、ゲンノショウコウ、アキチョウジ等。春よりも花が少ない秋と言われてはいましたが、シャッターを切ったり、図鑑とにらめっこしたり、たくさん観察できました。途中で“ケッケッター”とアカゲラの鳴き声に耳を傾け、ヒヨドリバナに蝶、ツリフネソウに蜂がやってきて、虫のお食事を眺めて私たちも昼食を。

 午後からは、ヤマホトトギスとアケボノソウを足元の草花にも気を付けながら近づいて、かわいさに感動しました。花の見分け方は、花だけでなく葉や葉の裏側も重要、同じ場所を一年通して観察するとよく分かること、木と草の違い等、先生からたくさん丁寧に教えて頂きました。

わいわいがやがやと、楽しい一日を良い天気の中で美しい花を見て楽しみました。(N/M&K/K)

10時に金剛山登山口に集合、先生から説明中

 

 

登山口を3分程歩いたら早速花を見つけた先生が熱心に説明をされた

 

ツリフネソウ

ジャコウソウ

ヤマホトトギス

アケボノソウ

17期生の9月11日講座報告

年月日: 2024年9月11日(水曜日) 晴れ

講座名: 昆虫入門

講 師: 鈴木 真裕先生 大阪公立大学大学院

場 所: 堺自然ふれあいの森

昆虫とは? その定義は簡略すると、足が6本。体は頭・胸・腹の3部分に区別できる

目(もく)による分類や進化の過程での変化、多様性などの説明を受け、まだ夏の暑さが残るフィールドに出て、虫取り網、篭を手に昆虫を採取した。

午後からは、①バッタ目担当 ②トンボ・コウチュウ目担当 ③チョウ・カメムシ目担当に分かれ、指導を受けながら特徴を話し合い図鑑と照らし合わせる同定作業に取り組んだ。篭から出し手に取って羽や身体の模様などを観察し、図鑑や堺自然の森に住む昆虫の資料から約60種類の採取した昆虫の同定を終えることができた。

採取した昆虫は、篭やカップから出し自然ふれあいの森へリリース。 お勉強させていただいたことに感謝し野原へと返した。  ( A . N )

【採集、同定した昆虫】 

コウチュウ目 (9種)セマダラコガネ、コイチャコガネ、クロウリハムシ、ウリハムシ、ナナホシテントウ、シロテンハナムグリ、セアカヒラタゴミムシ、ナミハンミョウ、コスナゴミムシダマシ

 チョウ目 (16種)モンシロチョウ、モンキチョウ、キタキチョウ、ヒメウラナミジャノメ、コミスジ、アサマイチモンジ、ヤマトシジミ、ムラサキシジミ、ムラサキツバメ、ベニシジミ   (幼虫)ウコンカギバ属、セスジスズメ、フタトガリアオイガ、ツトガ亜科、ヤガ科、シャクガ科

カメムシ目 (14種)シラホシカメムシ、マルシラホシカメムシ、ハリカメムシ、ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、ホソヘリカメムシ、ニセヒメクモヘリカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、エビイロカメムシ、オオホシカメムシ、アカサシガメ、ツマグロオオヨコバイ、アブラムシ科(コナラ 葉の上にて)、チュウゴクアミガサハゴロモ(幼虫・成虫共に)

 バッタ目 (10種)コバネイナゴ、ツチイナゴ、ショウリョウバッタ、イボバッタ、オンブバッタ、トノサマバッタ、セスジツユムシ、クビキリギリス、オナガササキリ、アオマツムシ

トンボ目(4種) ウスバキトンボ、シオカラトンボ、オオアオイトトンボ、ネキトンボ

 ハチ目(2種) クサアリ亜属、ニホンミツバチ

 ハエ目(3種) ホソヒラタアブ、キリウジガガンボ、オオハナアブ

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

17期生の9月4日講座報告

年月日: 2024年9月4日(水曜日) 晴れ

講座名: 地球環境問題と私達の未来

講 師: 巌 圭介 先生(桃山学院大学 副学長 社会学部教授) 

場 所: 堺市立栂文化会館

 8月22日にマリアナ諸島付近で発生した台風10号🌀は停滞状態で奄美大島付近に留まり進行方向は気象予報士も予想がつかず、その背景として上空の偏西風が弱まっている自然現象や人などの活動により起こる気候変動、また、大気中に放出される温室効果ガスによって地球が暖められる地球温暖化も影響している可能性があると気象ニュースで毎日報道され、 暴風・竜巻・豪雨に多大な影響を受けた日本列島となった。

そんな近年、異常気象と言われる炎暑を肌や呼吸で感じ熱中症の不安の中過ごした夏休みが明けた初回講座は、まさに、地球で生きる私達の身近な問題の一つ、地球温暖化の要因となる温室効果ガス削減への取組みをテーマに、講師よりご指導していただきながら簡易的なソーラークッカーを作製。 この講座では一番大切な燦々と降り注ぐ太陽光をしっかり浴びゆで卵を作る作業に取り組んだ。🌞

おやつに、太陽エネルギーで調理した固茹での美味しいゆで卵を味わった後は、現代の環境問題として重要視されている産業革命以降、現在までの大気中に含まれる二酸化炭素(CO₂)やメタンガスの総称である温室効果ガスの排出は加速し4倍以上に増加している現在の状況を知る。

ヒトが使えるエネルギーは、3種類 ① 石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料 ② 核分裂・核融合させた核エネルギー ③ 太陽光、風力、水力、バイオマスなどの自然エネルギ―だと学習した。 クリーンなエネルギーを作る技術も進んではいるものの例えば水素を作るには、都市ガスを分解するために莫大なエネルギーを必要としその工程にはCO₂が排出されていることも学ぶことで、私達・地球人の未来についても考えさえられる講義となった。 ( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

                      巌講師より、各々準備する物を わかりやすく写真付きで紹介していただいた

練習用の設計図で、ソーラークッカーの工程を把握 (こんな感じの物を作るんだな~)

 

 

 

青空の下で🌞 キラキラと輝く✨      お手製ソーラークッカー

茹で卵ができるまで、太陽エネルギーを使って 調理実習中!

産地直送のサツマイモ
熱々ほくほくで美味しい~🍠

アッという間にできた目玉焼き🍳  弾け飛ぶポップコーン🌽 ご飯も美味しく炊けました💕

燦々と降り注ぐ太陽のエネルギーを借りて🌞 茹で卵の出来上がりです 😊

 

 

17期生の7月24日講座報告

年月日: 2024年7月24日(水曜日) 曇のち晴れ

講座名: こだわりの草木染め

講 師: 水谷 道子先生 

場 所: 国営飛鳥歴史公園館・高松塚壁画館・高松塚古墳

 1300年前には模様は存在していたが色は一色、今は色華やかな草木染めとなりとても人気のある植物の染色体験講座に参加した。

 講師のバックには染め物のハンカチ。 その色を出してくれる原材料となる植物は、タンニンの渋を引き出すどんぐり、金色は玉ねぎの皮、ピンク色のビワ、落ち着いた黄色のセイタカアワダチソウ栗のイガ、赤みはスモモアカネ、鮮度・湿度によっても色の出具合は違う。 今では輪ゴムを使うがその昔はカラムシの茎の皮を使って巻き付けることで色を付けず白色を出したり形を整えていたそうだ。

 講師より模様の基礎となるハンカチの折り方のレクチャーを受け、ぐつぐつと煮込んだ材料の入った鍋に形を作ったハンカチをつけ込み染色に入った。 折り目にも抽出液を丁寧に掛けることでムラ無く染まることなど教えていただき初めての草木染め体験に、もう少しこうしたら良かった! 染める液の順番を間違えたー!など歓声とともに出来具合を皆で見せ合った。

 午後からは、高松塚古墳に隣接した高松塚壁画館で 壁画模写や副葬品のレプリカを見ながら7~8世紀にタイムスリップ。 被葬者のお骨は二上山凝灰岩でできた石室の木棺から見つかっていて40代から60代の男性だとわかっているが誰なのかとても気になるところではある。 西側の壁には有名な飛鳥美人とされる女子群像。 この女性達の服装からわかるのは左前で、719年には唐と同じように右前の令が出されていることから遣唐使が帰国した704年から719年の間に作られたということ。その根拠となる話に飛鳥の古代ロマンに想いを馳せ古代の歴史にとても興味が湧いた。( A . N )

 

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

鮮やかな見本のような草木染めができるかな?

落ち着いた黄色は “栗のイガ”からいただきます

形を整えて ぐつぐつと煮出したお鍋で染色

自分の思い通りにできましたか?【 1班 】

【 2班 】

【 3班 】

高松塚壁画館 古代ロマンに耳を傾けます

飛鳥時代の女性達 鮮やかなお召し物✨

石室の天井図 天上の世界・星宿図が描かれています

直径18m、高さ5mの円墳 【高松塚古墳】

 

 

17期生の7月17日講座報告

年月日: 2024年7月17日(水曜日) 晴れ

講座名: 河口干潟の生物

講 師: 山田 浩二 先生  湯浅 幸子 先生  (貝塚市立自然遊学館)   

場 所: 貝塚市立自然遊学館・二色浜・近木川河口

 潮見表により当日は午前10時11分に最干潮と講師より情報を頂き、貝塚市立自然遊学館で集合。潮位が下がる干潮に合わせて二色の浜へ移動した。 風がそよそよと吹く気持ちのいい梅雨の晴れ間に近木川河口で生きもの採集・観察会を実施。 植物を専門とする湯浅講師より砂浜植物について講義を受け、ホソバハマアカザ(ヒユ科)・ホコガタアカザ(ヒユ科)・ツルナ(ハマミズナ科)・ヨシ(イネ科)・オカヒジキ(ヒユ科)・トゲヂシャ(キク科)・ハマヒルガオ(ヒルガオ科)・ハマゴウ(シソ科)・ヘラオオバコ(オオバコ科)・ヒメクマツヅラ(クマツヅラ科)などの植物が確認できた。 

 潮の引いた浅瀬では岩にしっかりと付着する赤縞の入ったタテジマイソギンチャクを観察。たくさんの触手が出ている姿は目視で確認できたが海水が濁っており撮影できず残念。  近木川の水位の変化により流れ着いたのか海では生きることができない大きなアカミミガメに「満潮を待ってね」と声を掛け、タマキビガイ・食用ではない小さなナマコのヒモイカリナマコ・足も目も顎も確認できるゴカイ・オスだけにハサミの間接部内側に毛の束が生えているケフサイソガニ・同じくオスだけのハサミに毛のふさが内側外側共に同量生えているタカノケフサイソガニミミズハゼ・しっかり姿を見せてくれたユビナガホンヤドカリなどを多種を採取し、山田講師より成育場所・似ているカニの見分け方など細かい説明に講座生も講師が用意して下さったリストと照らし合わせながらの同定に興味を示した。

 午後からは、ヨシ原周辺に生息するカニを沢庵やスルメを餌に手作りの竿で蟹釣り体験。 ハマガニ14匹、クロベンケイガニ1匹、アシハラガニ1匹、とても珍しいユビアカベンケイガニ1匹を講座生が釣りあげ、ユビアカベンケイガニは標本として講師が持ち帰るなど嬉しい出来事もあり、とても暑い中での蟹釣り体験だったが子供のように楽しく熱中した~!と講座生からは声が上がり、近木川河口の生物観察を満喫した一日だった。 (A.N)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

気持ちのいい梅雨の晴れ間となりました

広い空と大きな海 こんなに素敵な大阪湾~

自分たちで採ってきた貝やカニ 知らない事をたくさん学びます

小さな小さな生き物たちとの出会い 名前がわかるとより一層楽しい

初めての蟹釣り体験

今日も一日楽しみましょう~

 

 

 

17期生の7月10日講座報告

年月日: 2024年7月10日(水) 曇 

講座名: 天体入門

講 師: 那須香大阪天文台 中島 健次 先生

場 所: SAYAKAホール

私達が住む地球。 太陽が東から昇り西へ沈む日常の光景は、地球が自転しているからであると一般常識として知識があり、ギラギラと照りつける真夏の太陽を恨めしくも感じ、寒さの中では恩恵をいただき 低い位置から輝く冬の太陽は眩しく目を細める場面もある。 そんな四季のある日本で暮らすことが当たり前になっているが、天体について講義を受けたことで壮大な宇宙の中のちっぽけな地球で生活している私達ひとりひとりの命の尊さについて考え、全く想像できなかった空間が現実の世界としてあることを知り 心にゆとりを持った日常がおくれるのではと感じることができた。

先人達がロマンある物語を作り、占星術として人の運勢や世界の今後起こりえる課程や 成り行きまでも占った “ 星 ” が、どのようなものなのか知ることで神秘的な宇宙への興味がより深いものとなった。 

太陽は地球から1億5,000万㎞(月の400倍) 太陽の核は1,600万度フレアと呼ばれる爆発現象の起きる彩層では10,000度。 2024年5月に起きた大規模な太陽フレア現象では地球へも大きな影響を与えGPSの誤差の増大、日本でもオーロラの出現など世間を賑わせた。 金環日食の際確認できるコロナは100万度にもなり莫大なエネルギーが存在するが、日本では2035年9月2日に関東方面・長野県・北陸地方で金環日食を見ることができるとの情報をいただいた。

現在の太陽は水素がヘリウムに変換されて核融合反応を起こしているが、太陽にも寿命があり40億年後には太陽系はなくなるというピンと来ない説明にも研究は進んでいるんだと頷き、“ 月 ” が何故、常に同じ面だけしか地球から見えないのか?という問いには、原始地球にぶつかってその破片が集まってできた月は重心を地球側に向いており月の自転が27日、地球を廻る月の公転も27日と同じ楕円軌道の周期で周ることで・・・の説明にわかった気がしてそうだったのか~と納得できた。???

私達が夜空で見ている星の輝きはそれは昔々、過去に放たれたもので、たとえばアンドロメダ銀河は250万光年、250万年前の光が地球に届いている。 

 途方もない数字に驚いている私達に映像を通して講師からのプレゼント。 2024年 宇宙の旅が始まった。 太陽を中心に水星 ⇒ 金星 ⇒ 地球 ⇒ 火星 ⇒ 小惑星体 ⇒ 木星 ⇒ 土星 ⇒ 天王星 ⇒ 海王星 ⇒ 2006年に惑星から外された冥王星団を見た後は、氷の天体星団 ⇒ 私達が住む太陽系から出るとスバルと呼ばれるプレアウス星団 ⇒ 天の川銀河 ⇒ アンドロメダ銀河、私達はアッという間に宇宙の果てまでやってきた。 どこまでも続く壮大な宇宙を制覇して大満足で地球へ無事帰還。 もう、私達も宇宙人のひとりです。( A . N )

 

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

講師の周りに集まって 天体望遠鏡について講義を受けます

17期生は知識意欲が豊富! いつも沢山の質問が飛び交います

楽しそうにハサミでチョキチョキ ✄

出来上がったのは、星座早見盤

星の日周運動は1時間に15度ほど 動いているのは天体ではなく地球です

星座早見盤の日時を合わせて、夜空を眺め照らし合わせてみましょう

2024年 宇宙の壮大な旅が始まりました

17期生の7月3日講座報告

年月日: 2024年7月3日(水) 晴 

講座名: 両生類と爬虫類

講 師:  吉田 貴音 先生

場 所:  堺自然ふれあいの森

「森の学校」をテーマに、人と里山との新しい関わり方を学び、里山文化を継承する場としての公園 堺自然ふれあいの森。 開発などで生き物の生息地が減少し、人が手入れをしなくなったことによる質の低下、外来種による固有種のかく乱。地球温暖化で生じる里山としての変化などの説明の後、本題である両生類と爬虫類の講義を受けた。

両生類とは・・・幼体 ⇒えら呼吸で水の中で生活をする 成体 ⇒ 肺呼吸 身体の表面で呼吸する皮膚呼吸となり陸で生きることができる。主にカエル・イモリ・サンショウウオ

爬虫類とは・・・肺呼吸 海や川など水の中で生活している生き物は息継ぎが必要。主にトカゲ・ヘビ・ヤモリ・カメなど

両生類や爬虫類が苦手な講座生も、ふれあいの森で生活するヌマガエル・ニホンアマガエル・トノサマガエル・ウシガエル・シュレーゲルアオガエル・ニホンアカガエルの特徴を教えていただき、図鑑を通して聞くことのできる鳴き声に 「この声、知ってる!」 など盛り上がり、カエルの指は何本?という質問にも興味津々。 拡大された画像に目をキラキラさせて指を数え 「前4本 後ろ5本」との正解の答えに納得の表情。  また、木に登るカエルぴょんぴょんと土の上を跳ね 木に登らないカエルの指の特徴を示す拡大画像にも「そうだったんだー!」  「へぇーー!」と 相づちを打ちながら、カエルが苦手だった事を忘れているようで笑顔になられていた。 

そして、この日、講座生1番の盛り上がりを見せたのはオタマジャクシにはくちばしがあり歯がある!というリアルな現実の画像。オタマジャクシがどのカエルの子供なのかを知るためには歯の並びを見なければいけない!と全く知らなかった事の説明を受け歓声も上がった。

午後は、虫取り網を持ってふれあいの森で採取しながらの観察会。 間近で見るカエルやカナヘビ、毒蛇のニホンマムシに、怖いながらも見てしまう! カエルも採ったし、今回もとても楽しかった!と蒸し暑く汗が滝のように流れる野外での観察会だったが、皆元気に次週の講座を楽しみに帰宅した。( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

森の中の教室で講義を受けます

アオダイショウの抜け殻で 尻尾の確認

先生、ご機嫌の笑顔  手にしているのは、 毒蛇・ニホンマムシ

「ほら!アソコにオタマジャクシ!!」

下から覗いてみたり、写真を撮ったり~ 両生類と爬虫類、お友達になれましたか? (^^)/

17期生の6月19日講座報告

年月日: 2024年6月19日(水) 曇 

講座名:  信太の森の自然観察

講 師:  信太の森FANクラブ理事長 自然環境市民大学講師  田丸 八郎 先生

場 所:   信太の森ふるさと館  惣ヶ池湿地

 信太山丘陵の保全活動をされている講師より、信太山のなりたち、歴史・文化、自然環境について講義を受け、陸上自衛隊の演習場として使われてきたからこそ生き残った絶滅危惧種の植物などの自然保護運動に取組んでいることを聞き、ウグイスのさえずりを聞きながら惣ヶ池湿地を観察した。

 惣ヶ池湿地には、繁殖力が旺盛なハンゲショウキショウブなど、また、公園にはオオキンゲイギクなどの特定外来植物や、信太山丘陵にしか居ないとされていた外来種の蛾・ムラクモカレハは堺方面にも増えてきたとの情報も話され、目にするその数に驚いた。

 国内希少野生動植物種のシリブカガシサギソウトキソウコモウセンゴケカスミサンショウウオなどの調査・保護・増殖活動の様子を教えていただきながらの講義は、普段は、個人的に入ることのない湿地帯を歩く事で自然環境を学習する私達には、大変有意義な時間となった。  ( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

信太山丘陵の歴史と文化・移り変わる信太の森の自然・保全運動について講義を受けます

青々とした自然豊かなフィールドで、ウグイスの鳴き声を聞きながら~

湿地にしかいない動植物が生息生育する貴重な自然環境

希少な植物との出会いに、講義生の目も 👀キラキラ ✨✨✨

初夏の風を感じながら気持ちの良い散策

数人ずつ、小さな小さな国内希少種植物を丁寧に教えていただきます

惣ヶ池湿地にて! 講座生皆の素敵な活き活きとした笑顔 😊

 

17期生の6月12日講座報告

年月日: 2024年6月12日(水)晴

講座名: アウトドアの安全

講 師: 平木 祐治先生

場 所: 堺市立栂文化会館

 心臓しんとうとは、心臓の真上に受けた衝撃が引き金となり、心室が不規則に細かく震える不整脈「心室細動」が起きること。 全身に血液を送り出す心臓のポンプ機能が失われ突然死につながる。 致命率は、1分ごとに10%づつ下がる!など、私達がその場でできる救急救命・応急処置について講義を受けた。

 119番通報から救急車到着までの間に行う胸骨圧迫心臓マッサージの正確な場所、方法、リズム( 100回~120回/分 🎼 もしもしカメよ ♬を 歌いながら圧迫するとリズムが同じになる ) 人形を使って体験し、AED使用時の注意点など、AED使用方法普及員として活動されている講師より教えていただくことで救命措置の大切さを実感することができた。

 南海トラフ巨大地震の発生に対する切迫性が高まっていると気象庁が発表し、川の氾濫や自然災害での危険など、いつ自分や身内に起るかもしれない不安の中で、どのように対処すればいいのか、災害時の心得として自分の身を守る為に行うことが何なのか?など考えさせられる講義となった。( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

災害時の心得などについて習得

三角巾を使って応急手当

左腕を怪我した時の肩つり方法

前腕に怪我をした場合の止血方法

頭部損傷時の三角巾の巻き方

AED装着ジミー君

胸骨圧迫心臓マッサージ体験

休憩時間も自主練に励みます

17期生の6月5日講座報告

年月日  2024年6月5日(水曜日) 晴れ

講座名: 淡水魚入門

講 師: 小川 力也 先生 (科学教室力塾 塾長)  桶土井 直人 先生    

場 所: 木根館 (河内長野市林業総合センター) ・ 石川 

 

 木のぬくもりを感じる 木根館(きんこんかん)での座学は、淡水魚の不思議な生態をクイズ形式で教えていただき 河川環境の研究・保全にご尽力され《科学教室・力塾》を主宰される小川 力也 先生の教え子でYouTubeなどSNSで多くのチャンネル登録者数を持ち 少年の水族館 Outdoor Aquarium というタイトルで観察ケースの中に魚の生息環境まで再現した様子を動画配信して大人気の 桶土井 直人先生から直接 観察の様子や動画を見せていただくことで、午後からのフィールドでの観察がより一層 楽しみになった。

石川では、マリンシューズや長靴に履き替え、たも網を持って川へ降り観察することができたが、ヨシノボリの卵はタイミングが悪かったのか見つからず残念だった。 

〈採集し同定した種類〉  オイカワ、ヨシノボリ、ツチガエル、カワムツ、メダカ、カダヤシ、ハヤ、カジカガエル、アメンボ、カワトンボのヤゴ ( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

 

投網(とあみ) 実践をまじえて 丁寧に説明してくださいます

 (Outdoor Aquarium)動画撮影しながらの講義に皆、興味津々

カジカガエルのカップル

岩陰を探すオオシマドジョウ & ヨシノボリ (Outdoor Aquarium)

メダカ ♀

 

17期生の5月29日講座報告

年月日  2024年 5月29日(水曜日) 曇のち晴れ

講座名: 哺乳類入門

講 師: 赤木 智香子先生(ラプター・フォレスト代表)

場 所: ノバティホール・長野公園

「自然の中のつながり」から「生物多様性」について考え、哺乳類の生態系を学習する講義を受けた。

 生物多様性国家戦略は10年に一度見直しされているが、4つの危機として  開発・乱獲によるもの ② 都市部への人口流出、高齢化で手入れができないことによる自然の質の低下・荒廃 ⇒ アーバンワイルドライフ (都市型野生動物)  が増えていること。近年はクマなどによる深刻な人的被害も増加している  外来種 (アライグマ・バラ科の樹木を食い荒らすクビアカツヤカミキリなど)・化学物質・ペットとして飼われていた生き物の脱走、飼育放棄など人間により持ち込まれた危機  温暖化などの気候変動がもたらす危機が生物多様性を脅かしている、など。  

危機的状況を知ることで、生物多様性を基板とした水・空気・土壌・エネルギーなどの生態系から恩恵を受け、互いに助け合い支え合っている地域特有のつながりが長い年月をかけてできあがっていることなどを学習した。

午後から午前中に座学で解説していただいた動物の気持ちになって自然をよく見ることでわかるフィールドサイン (動物の生活痕跡、足跡、食痕、糞など) 探しのために長野公園での野外活動。しかし、前日の強い雨で洗い流されたのか ⁉ 中々、痕跡に出会うことはできなかったが、清々しい雨上がりの新緑の中、キビタキメジロウグイスの鳴き声が響く気持ちのいい散策となった。( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

キビタキやメジロ、ウグイスたちの鳴き声に癒やされ 木々の新緑がまぶしい散策になりました

 

 

 

 

17期生の5月22日講座報告

年月日  2024年 5月22日(水曜日) くもり

講座名: 磯の生物観察

講 師: 地方独立法人 大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センター職員 日下部 敬之氏

     貝塚市立自然遊学館  山田 浩二先生

場 所: 地方独立法人 大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センター  ・ 豊国崎 落合川・谷川古港

 

 見学させて頂いた 大阪府泉南郡岬町大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センターは、大阪湾の水質を調べ、貝毒の原因となり 春には増えてくる有毒プランクトンの発生状況の調査、管理などをする①海を見守る  大阪湾に生息する魚の生い立ち、生態を記録することで採れる魚の種類などを予測し 漁業者と漁獲量などの調整を提案する②魚を調べる  大阪湾にはかつてあった干潟が少なくなり 海の生き物を育てる浅瀬が残っていない。人工干潟による波打ち際を作って魚が住み良い環境になるよう③海辺を再生する  水産技術センターの中にある栽培漁業センターで卵から稚魚を育てタグを付けて大阪湾に放流し 生き残る確率を調べ増やす取り組みをする④魚を増やすと、4つの仕事があることを教えて頂き、栽培漁業センターを見学。ヒラメや高級魚アコウ(キジハタ)トラフグの養殖を見ることができた。

午後からは、潮の干潮にあわせて海水が出入りしている昔の船だまり跡、谷川古港(ふるみなと)を長靴に履き替えて泥干潟に住む生物を観察。

場所を変えて落合川河口へ移動。ハクセンシオマネキが巣穴から出入りする様子を息を殺して「アソコの巣穴!」と指をさし小声で伝えながらの観察風景は、お互い (シオマネキと私達) が身を潜めて相手の様子を伺っているようで可笑しくもあり 不思議な時間でした。

温暖化の影響で、暑さに弱いマコガレイ(マガレイ)が減少、逆に暑さに強いハモが豊漁になっている。また、川を綺麗に!という動きの中、海水の窒素やリンなどの肥料が減ったことで餌となるプランクトンの減少により イカナゴが採れず禁漁になるなど、イカナゴのくぎ煮といえば春を告げる美味しい郷土料理が無くなることはとても残念でもあり、私達の食生活に直結していることで改めて温暖化について考えさせられる講義となった。( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

南海電鉄 多奈川線  多奈川駅

 

17期生の5月15日講座報告

年月日  2024年 5月15日(水曜日) くもり

講座名: 鳥類入門

講 師: 日本野鳥の会大阪支部 企画部幹事 久下 直哉先生

場 所: 大泉緑地 新金岡公民館

 堺市 大泉緑地での鳥類入門の講義は、双眼鏡の使い方、野鳥を探すポイントなどを解説していただき、繁殖期・子育ての時期となる今でしか見られない野鳥の様子を観察した。

大泉池に浮かぶ島はたくさんの カワウダイサギ コサギ アオサギなどのコロニーとなっており、ヒナに餌を与える瞬間が見られるなど、講座生は初めて使う双眼鏡に四苦八苦しながらも 講師から教えていただく方向の木々の巣に住む親子を見つけては、お互いにスポットとなる場所を教え合いながら 子育ての風景を観察することができた。

カイツブリの親子やダイサギのヒナ、池を素早く飛び回り 杭や枯れ枝から飛び込んで 餌となる小魚や小さなエビなどを捕獲するカワセミなどを見ることができ、その度に大きな歓声が講座生から湧き起こり、収穫の多い野鳥入門の講義となった。

池の畔で昼食をとり、午後からは新金岡公民館へ移動。午前中に出会った野鳥を振り返り、鳥類標識調査員の講師より、まずは、大きさや色合い、環境、季節、歩いていたのか? 跳ねていたのか?など種類を絞り込む事ができるものさし鳥となるスズメ、ムクドリ、ヒヨドリ、キジバト、ハシブトガラスを知ることでチャート式に野鳥の知識を増やしていくことが大切であることなど教えていただいた。映像や講師が持ってこられた標本を基に 専門的な羽の構造や幼鳥から成鳥への変化などを解説していただき、生態など野鳥に関してより深く知識を得たいなどの感想が講座生から上がり、初めての野鳥観察をするという方も多く バードウォッチングの楽しさを体験できた機会となった。(A.N)

《 出会った野鳥 》 カワセミ、カルガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、コゲラ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヤマガラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、スズメ、カワラヒワ、マガモ、エナガ(鳴き声)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

 

 

先生を囲んで 皆笑顔で記念撮影

17期生の5月8日講座報告

年月日  2024年 5月8日(水曜日) くもり

講座名: 植物入門(木本)

講 師: 堺植物同好会 出原 茂樹 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

 人にも暑がり、寒がりがいるように、生物はそれぞれ特性を持ち木々を友達として観察することでそのルーツや人類の文化との関係性がわかってくるとユーモアをまじえ わかりやすい言葉で説明して下さる出原先生の講話に興味深く聞き入った。

日本や世界の バイオーム (気温・降水量などに影響を受ける生物群系) について学習。

温暖な関西平野部は照葉樹林に分布し シイ類、カシ類、クスノキが多く生えるが、山地では夏緑樹林に分布し冬になると葉っぱを落とすブナ、ミズナラ、カエデ類が多く生えている。

今回、観察フィールドで見られる植物から🍃🌱🌿 問題が出された。

(1)十両はヤブコウジ 千両はセンリョウ 万両はマンリョウ では、一両は? 百両は?  (2)備長炭の原木は何? (3)触れるとかぶれる樹木は? (4)お墓に供える樹木は?  (5)葉が成長するとき、その形が変化していくのは? (6)葉の裏側の主脈を指でなぞるとイボイボが確認できるのは?  (7)白い花をホワイトリカーなどにつけてお酒として楽しめるのは? など 植物に詳しい講座生はすぐに答えることができ盛り上がった。

先生が研究のために訪れた亜熱帯多雨林小笠原諸島奄美大島の写真では、本島にはない珍しい植物や亀の刺身を食べる文化を紹介、近大鮪の養殖の様子のビデオなど説明のユニークさで「面白いね~」と声が上がっていた。

午後からは資料を手に、座学で教えていただいた強い光を好む陽樹、その下で日照量が少なくても成長する陰樹陽樹林陰樹林が混じった交樹林などコナラやアラカシを実際見ることで、森林の遷移の課程がよりわかりやすくなった。また、人の手が入っていない雑木林自然林を散策しながら爽やかな新緑の匂いを感じ森林浴を楽しむことができた講座となった。  (A・N)

問題の答え・・・(1) 一両はツルアリドウシ 百両はカラタチバナ     (2) ウバメガシ    (3) ヤマハゼ ヤマウルシ    (4) ヒサカキ(ビシャコ)    (5) カクレミノ    (6) シャシャンボ    (7) ニセアカシ

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

問題を絵にして説明されるので理解できます

栗の花と同じ匂い  照葉樹のシダジイ

青々とした森林 爽やかな風
癒やされる講義になりました

緑の葉に混じって鮮やかに目立つ紅葉している葉っぱが存在する ホルトノキ

真っ白い花を咲かせるカナメモチ

人の手が入っていない自然林                 見応えがあります

17期生の4月24日講座報告

年月日  2024年 4月24日(水曜日) くもり 時々 晴れ間

講座名: 植物入門(草本)

講 師: 大阪自然環境保全協会 木村 進 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

 午後から天候は悪化傾向との予報で、開講するとすぐに先生お手製の(日本の植物学の父 牧野冨太郎作成のような)とても詳しく書かれている《春~初夏の野草ミニ図鑑》を手にフィールドへ。 タンポポ研究で有名な木村先生、タンポポの講義を中心に身近に咲いている植物全般の解説を聞きながら公園を散策します。

1904年、牧野冨太郎が刊行した植物学雑誌で札幌でセイヨウタンポポを発見した事を発表。全国に広がって行くだろうと予見した。

セイヨウタンポポは無融合生殖で受粉は不要。種は軽く遠くまで散布され 水さえあれば1年中発芽し定着率も良く1年中開花することができ繁殖力が高い。しかし、アルカリ性の土壌に育ち環境適応能力は低く短命。

在来種であるカンサイタンポポは虫媒介。昆虫による媒介が必要。種子数も少なく 種は重いため遠くへ飛来することができず親株の近くに落下する。春から夏にかけて発芽を抑制し夏眠状態。9月~10月に発芽。開花は春、まれに秋。

 5年ごと続けているタンポポ調査でも、減り続けていた在来種は200年より増加傾向。外来種の分布の低下の原因の一つとして、ずっと続いてきた山を切り開く開拓工事開発による農地の減少が一段落したこと、又、泉北・千里ニュータウンなど 1970 年代から造成された大規模な住宅地の自然環境が安定してきたことなどが考えられると講師は話される。

2024年3月1日~5月31日 2025年3月1日~5月31日はタンポポ調査・西日本2025と称されタンポポの分布を誰でも参加できる調査が開始されます。

先生のご配慮もあり、雨に降られず自然の花たちを楽しむ事ができました。 (A・N)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

花は咲き競い過ごしやすい季節ですね

《春~初夏の野草ミニ図鑑》で同定します

座学では、ミニ顕微鏡を使ってタンポポの外来種・在来種の花粉の違いを観察します

講座生が皆 “ らんまん ” の世界に入り込んで、真剣な表情で観察しています

植物の構造には、知恵とカラクリがあります

先生が採ってきたチャコウラナメクジで、外片が反り返っている【】をわかりやすく解説して下さいました

 

17期生の4月17日講座報告

年月日  2024年 4月17日(水曜日) 晴

講座名: 自然の見方と観察

講 師: 大阪自然環境保全協会  代表理事・副会長 田中 広樹 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

17期生講座 第1回目は スタートに相応しい《自然観察の心構え》について学習しました。 

観察とは単に「見る」のではなくじっくりと「観る」 そして目に見えないもの(命)を外に表れた様子から感じ、捉え、 「察する」。 

自然観察の5つの視点、捉え方として、① 五感(視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚)を使って感性を研ぎ澄まし観る  ② 大人になっても「不思議」を感じ、そのフィールドの季節の変化を観る  ③ アリの目の様に分析し、鳥の目の様に俯瞰的にいろいろな視点で観る  ④ 生物学では植物を生産者動物を消費者菌類を分解者と表す。地球上ですべてのものはつながっており、生物の進化、歴史などそのつながりを観る  ⑤ 生き物の一生(種子~成木 卵~成虫など)を観る    

座学の後は、フィールドへ出て観察です。

ルーペの使い方やゲームで自然に親しみ 「身近なものでこんなに楽しむ事ができるんだ」  「子供に戻ったように遊びました」 など講座生たちから声が上がり、講座初回目を笑顔で終えることができました。(A.N)

 

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

備長炭の原木ウバメガシの新芽の葉脈をルーペを使って観てみます

目をつぶって1分経ったと思ったら挙手。  皆さんの1分はいろいろですね

街路樹のイチョウ      銀杏が落ちていたら雌の木

雄の木の下には雄花  足下にもたくさんの発見があります

色合わせゲーム  一番近いのはどれかな?

グループに分かれて落ち穂拾い

先生が公正にジャッジ

審判の様子を皆さん真剣に眺めています

モミジの花が満開

じっくり観るとこんなに可愛くて不思議な形

最後のゲームは             《ちっちゃなお花に名前をつけよう~ゲーム》

他のグループにバレないようにひそひそ密談中

 

このグループは  “ 春の雫 ” と命名しました
他にも、姫りんりん  ブルーファイブスター  コムラサキカレン  ヒメヒカリブルー     ニシノプリンセス    匂いが似ているから、 胡瓜草 と名付けられ地味だったお花、           きっと喜んでいることでしょう

 

17期生の4月10日講座報告

年月日  2024年 4月10日(水曜日) 快晴

講座名: 開講式・ガイダンス

講師: カレッジ理事・17期生スタッフ 

場所: 堺市立栂文化会館

 美しく華やかに咲いていた桜がハラハラと舞い散る中 17期生講座の開講式が挙行され、相原代表理事は式辞で 2021年2022年と2年間は新型コロナ感染症による自粛期間に募集を中止したことを話し、今期も多くの申し込みがあったことなど感謝の気持ちを述べました。

 〈 学びの場 〉を通して講座生が仲間づくりの輪を広げ、座学やフィールドでの観察や体験をすることで自然と環境保全に更に興味を持ち 講座スタッフ共に楽しく学習が出来るようマナーやルールについての説明。

午後からは17期生自己紹介。当カレッジへ申し込みのきっかけや期待すること、スポーツや趣味、アピールポイントなど皆さん上手なお話しに聞き入り、緊張の中でも笑いもあり、その後、3班に分かれて班長・副班長を決め、班ごとのグループライン作成など和んだ時間となりました。

専門分野の講師を招いての講座のスタートを楽しみに、17期生開講式は終了しました。(A・N)

 

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

2024年度17期生 集合写真

代表の挨拶 開講式が始まりました

2年間の講座に向けて期待など自己紹介 Time

班ごとのミーティング Time

快晴・桜の下 17期生講座がスタートしました