石ころ部会の10月活動報告

月 日:2025(R7)年10月24日

場 所:紀の川の河原(橋本市、橋本橋近傍)                                                                                                                                                                                                                                                                                     

参加者:21人

活動内容:

 爽やかな秋晴れの下、南海高野線橋本駅に地質学の佐藤氏と部会員21名が集合。紀の川の河原の石ころ観察である。駅前の古い街並みを通り抜け、川沿いに約20分、橋本橋西詰の少し先まで歩く。河原への下り口は3年前と同様、背丈ほどの草むらになっていたが、先遣隊の草刈りにより無事、目的の河原に到着。北は和泉山脈、南は紀伊山地の山々、滔々と流れる紀の川の佇まいに心を和ませ、活動開始。先ずは佐藤氏による当地の石ころに関わる地質学的特徴のガイダンスの後、石ころの採取と分類となる。次いで、初めての試みとして、石ころの名前当てゲームに挑戦。各人が出題された河原の石ころ8個の鑑定結果を回答票に記入する。昼食の後、佐藤氏による鑑定の答え合わせと解説が行われ、成績の上位4名には記念の景品が贈られた。秋の陽ざしを存分に浴び、満ち足りた気分で河原を後にした。

 見たもの、学んだこと

 当地の地質学的特徴: 紀の川の源流は大台ケ原にある。当地は南側を紀伊山地、北側を和泉山脈の山々に挟まれている。このことから紀の川の南側や大峰山・大台ケ原方面からは四万十帯・秩父帯由来の砂岩、泥岩、チャートや結晶片岩、およびこれらよりずっと新しい時期の流紋岩などが当地に流れ着く。また、北側からは和泉層群由来の砂岩、泥岩、礫岩などが集まる。金剛山地の花こう岩類などは奈良県側に流れる川で運ばれてくる。

  • 鑑定クイズの結果: 問題①から⑧の石ころ鑑定の正解は以下の通り
  • ①礫岩: 和泉層群の礫岩と推定される。礫岩の礫として砂岩やチャートが入っている.和泉層群が堆積していた当時(7,000万年まえ),これらの礫は丹波層群を起源とすると思われる(当時の日本はアジア大陸の縁にあり,現在の丹波山地などの地形はなかった)
  • ②結晶片岩: 色あいから緑色片岩ともいう。キラキラ光っているが、変成作用が少ないことから緑色岩、海底火山由来の玄武岩でもよい。
  • ③花崗岩: 石英、長石、黒雲母、角閃石などの斑晶が見られる。黒色の有色鉱物が多いから花崗閃緑岩と言うべきか。
  • ④泥岩: 正しくは赤色泥岩。赤色チャートもよしとする。(赤色の成分は酸化鉄)
  • ⑤砂岩: 典型的な砂岩。
  • ⑥流紋岩: 花崗岩のようにも見えるが、先の尖った対称性の高温型石英が見られることから流紋岩とみるべきだろう。成分的には両者同じであるが、冷却過程が違う。(写真参照:⑥の岩石にペンで〇をつけた)
  • ⑦泥岩: 黒色片岩もよし。泥岩が変成作用受けると黒色片岩になる。その過程かも。
  • ⑧チャート: 典型的なチャート。大台ケ原由来のものであろう。
  • 他に見られた石ころ: 上記の他に閃緑岩、斑レイ岩があった。

    紀の川河原にて 石ころ鑑定風景

    鑑定クイズ ①~④

    鑑定クイズ ⑤~⑧

17期生の10月22日講座報告

月 日:2025年10月22日(水) 曇り時々小雨

講座名:浄水場と大公大植物園 

講 師:浄水場施設担当者・植物園ガイド

場 所:村野浄水場・大阪公立大学付属植物園

京阪交野線村野駅に集合して徒歩20分弱で村野浄水場に到着。 ここは大阪市内を除く大阪府内のすべての地区に水道水を供給する浄水場で、流石に壮大な敷地でした。プ-ル並みの急速攪拌池、ブロック形成池、凝集沈でん池、急速ろ過池があり、府内16か所の無人の浄水場をコントロ-ルしているタワーや、高度処理をしている5階建て(50m以上横長のビル風)の建物、水質管理をしている管理棟など1時間ほどでは周りきれない設備を、小雨の中傘をさしながら見学しました。  帰りには浄水場で出来た美味しい水が入ったペットボトル、ろ過中に発生した乾燥ケーキと花の種と植木鉢等のお土産をいただき、浄水場を後にして電車で移動し私市の大公大植物園に向かいました。

 幸いに入園者が少なく、雨が降っていたので休憩室とベンチに座って弁当を食べ1時からガイドさんの案内で園内を見学しました。 この植物園の特色は、300種以上の樹木が有り、樹木の絶滅危惧植物の保全活動も行っています。 メタセコイアの雌花は木の上の方に、雄花は木の下の方に咲いて、雌花にはその木の上に有る木の雄花の花粉が落ちてくるので繁殖することを知り、自然はよく出来ているなあと思いました。メタセコイアの紅葉は、近くで見ると茶色く見えるので離れてみるほうが綺麗に見えることもわかりました。  またラクウショウは、湿地の中では呼吸するのが難しいので、陸地上に呼吸根(気根)を出して呼吸するとの事(これも自然の不思議かな) 

 他にも色鮮やかな花が咲く熱帯睡蓮池があり、今日は雨曇りなので、夜に咲く花が咲いて昼に咲く花が咲いていませんでした。(これが自然かな) 

 2日前迄は夏日で昨日は秋日、今日はとても寒い冬日の一日でした。(K/K)

広大な敷地の浄水場

ラクショウの呼吸根

メタセコイアの説明

 

 

 

 

パラグアイオニバス

 

・ 

セントルイス・ゴ-ルド

無人浄水場のコントロ-ルタワ-

導水管

攪拌池

かき混ぜてごみを浮かす

山歩き部会の10月活動報告

実施日:10月22日(水) 天候:曇時々雨

行き先:摩耶山

コース:阪急王子公園駅~上野道~山頂・掬星台~青谷道~阪急王子公園駅

参加者:16名

 前日の天気予報より天気が悪くなり、小雨が降ったり止んだりの中、六甲山系の摩耶山(702m)に登った。

阪急王子公園駅に集合後「上野道コース」を登り、2時間45分で三角点、掬星台に到着。

展望は良くなかったが、大きな東屋で雨に濡れることなく昼食。昼食後は、摩耶ケーブル利用の5名と別れ、11名で「青谷道コース」を下り、約2時間で王子公園駅に戻った。

足元に気を付けながらの歩行と、雨具を着たり脱いだりで大変だったが、全員元気に下山できた。気温と樹々はすっかり秋を思わせる登山であった。(TT)

摩耶山集合写真

摩耶山途中

登山途中①

登山途中②

摩耶山山頂

18期生の10月22日講座報告

年月日:2025年10月22日(水) 雨

 講座名:キノコ入門

 講 師:丸山 健一郎先生(関西菌類談話会)

 場 所:ノバティホール・烏帽子形公園(河内長野市)

 朝から雨模様で一気に冬に近づいた気温となり今日の「キノコ入門」の野外でのキノコ採集ができるか少し気になるが、まずは座学でキノコを知ることからスタート!机にキノコの模型、顕微鏡、図鑑などが並び、最初に胞子紋の採取実験、黒色の台紙にキノコの傘を置き味噌汁椀を被せる。結果はいかに?

 講義は「キノコってなにが楽しい、面白そう」「キノコ採集に出かけて肉眼レベルの観察、同定を行う」の超初級、初級レベルで資料もわかりやすく楽しくキノコを知ることが出来た。胞子紋の採取の結果は短時間だったので少しだけ確認できた。胞子を学習用と研究用の顕微鏡で見比べて観察したがやっぱり研究用の方がよく見えますね。

 午後は小雨の中を烏帽子形公園へ移動しキノコ採集に出発。一人が見つけると次々と「あったよ」の声が上がり寒さも忘れてキノコ探しに熱中して数多く採集しました。

 同定では名前がわかるキノコもあるが断定できないキノコも多い。現在知られている菌類で9.7万種あり未知種は推定で150万種といわれているそうです。個別の名前は別にしてテングタケ、ベニタケ、ハラタケ、サルノコシカケ、キクラゲ ツチグリ・ホコリタケなどの仲間のキノコを採集し同定をしながら先生の説明を聞き最後にキノコ一同の記念写真を撮って本日の講座を終わりました。“毒キノコを簡単に見分ける方法はありません。命がけで食べるほど美味しいキノコはありません。“ (T・O)

講座風景

いろいろなキノコを発見

ご存じのサルノコシカケ

同定したキノコの記念写真

ミドリタケと思ったがそうでないかも 先生がお持ち帰り

吟行部会の10月活動報告

月 日 : 10月18日

行 先 : 環濠エリア、大浜公園、能楽会館

参加者 : 14名

兼 題 : 秋の雨、刈田、新蕎麦、秋刀魚

今回は堺ボランティア協会 谷崎さん 永田さん のガイドで環濠エリア、大浜公園、能楽会館を吟行しました。歩き始めた途端に雨、堺事件発生の地 付近から雨は止み旧堺港へ、北側の工場壁面利用の巨大南蛮船壁画を対岸の旧堺燈台より眺め、堺の「黄金の日」の時代へと想像が膨らみました。 その後、大浜公園相撲場を見て能楽会館へ。 館主 大沢徳平氏より能舞台の仕組みなどを解説頂いた後、皆順番に足袋に履き替え、舞台に上がり床板の感触を確かめたり、面をつけて摺り足で歩く体験をしました。 午後からはフェニーチェ堺研修室にて句会を和やかに進行できました。(T.S)

会員代表句

 ・手が伸びる輝き誇る秋刀魚かな        白流子

 ・庭草にまみれて芒咲きにけり         尚文

 ・秋の雨読書も飽きてひとり酒         たけみつ

 ・三陸の海の色濃し秋刀魚の目         ゆき雄

 ・新蕎麦に列なす暖簾素通りす         みえこ

 ・山麓の青屋根濡るる秋の雨          豊年

 ・秋雨に蜘蛛の巣雫湛えおり          可笑流

 ・新蕎麦や亭主の手元乱れなく         流以

 ・柿の葉を照り返しをり夜半の月        都史子

 ・祭りには欠かせぬ義母のさいら寿司      楠子

 ・日の入りや刈田の向こう遠き峰        万未知

 ・ぴっぴっぴ刈田拡げるコンバイン       佐都

 ・天平の屋根より落つる秋の雨         行行子

 ・刈田から風にのりたる青い香よ        さんご

 ・あちこちに小蛙おどる刈田かな        宗孝

当日句

特選

 ・灯台を労いつつむ秋時雨           白流子

入選

 ・海見やる助左衛門に秋の雨          万未知

 ・爽籟の館守りし翁面             宗孝

 ・能舞台面摺り足に秋惜しむ          都史子

いのちの営み探検部会の10月活動報告

テーマ : 昆虫ハンター”カマキリ”の観察

実施日 : 2025年10月20日(月) 曇り

観察場所 : 奥の谷

参加人数 : 13名

 昨年の部会では一匹もカマキリを観察できず、「今年こそは!」とリベンジを誓う世話人たち。そんな中、前週の奥の谷での昆虫部会で多数のカマキリを観察したとの情報を得たため、観察場所を錦織公園から奥の谷に急遽変更。 奥の谷へ向かう道中でたくさんのオオカマキリの卵嚢を見つけた後、カマキリの生態のお勉強。 

  • ・カマキリは肉食性でハエ・蚊などの昆虫だけでなく、カエル・トカゲ・小鳥まで捕食するケースもあるらしい。
  • ・物の形を判断する左右の複眼の間に、明るさを感じる三つの単眼がある。
  • ・前翅(ぜんし)と後翅(こうし)を持つが、短距離を飛ぶのが精一杯。
  • ・後翅の付け根に耳が1個あり、2万ヘルツ以上の超音波を感知できる。
  • ・孵化→脱皮→羽化→交尾→産卵までの一生を、連続写真を見ながら学ぶ。
  • ・ハリガネムシはカマキリの体内に寄生し、最後にカマキリを水辺まで誘導し、脱出する。

 次にカマキリの探索を開始すると、立て続けに「いた、いた」の声が上がる。オオカマキリ7匹とコカマキリ1匹の合計8匹をゲットし、見事に昨年のリベンジを果たす。参加者から、バッタを入れた虫かごにカマキリも入れたら、アッという間に完食してしまった、との報告もあった。 さらにカマキリを水に浸しハリガネムシの脱出を期待するが、願いは届かず。 最後に、捕獲した卵嚢を解剖し、整然と収納されている無数の卵を観察し、これにて本日の部会は終了。(AU)

昆虫部会の10月活動報告

月  日:10月14日(火)

場  所:奥の谷(富田林市)

参加人数:14名

活動内容:

当日は秋とはいえまだまだ暑い一日でしたが14名の方々と活動させていただきました。電車組と自家用車組。奥の谷で現地集合としました。

マダニよけの為全員スパッツをお借りし、思い思いの場所で採集に。

あちらこちらでたくさんのシジミチョウが飛び交いみんなで色々な昆虫を採集しました。

奥の谷代表の上角さんが、自然の柿をとってきて下さり、アケビもみんなでワイワイ言いながら高枝切りばさみで収穫。

集合時間になったので皆で持ち寄った昆虫の同定作業。各々が昆虫図鑑で見比べ聞きながら確認作業。

一通り終えたところで昆虫に囲まれながら昼食。その後採集した昆虫たちを放し終了とした。

以下採集した昆虫34種(含む 目視した昆虫)

ツチイナゴ、セスジスズメガの幼虫、オンブバッタ、オオカマキリ、リスアカネヒメアカネ(オス・メス)オニヤンマ、キタキチョウ、アミガサハゴロモ

コミスジ、ツマグロオオヨコバイ、テングチョウ、ウラギンシジミ、アオスジアゲハ、ヤドリバエの一種、ホタルガ、クロスズメバチ+巣、クロヒカゲ、ナガサキアゲハ

アカタテハ、セグロアシナガバチ、ショウリョウバッタ、シオカラトンボ、ハラビロカマキリ、オオスズメバチ、フクラスズメ幼虫、モンシロチョウ、アオバハゴロモ

ヒメクサキリ、ツユムシ、マルバネシリアゲ、コバネイナゴ、オオアオイトトンボ?

以上(文章、写真K.T)

ヒメアカネ:小さなトンボ リスアカネに似るが縁紋が違う

リスアカネ:ヒメアカネより少し大きい

ウラギンシジミ(裏)

ウラギンシジミ(表 オス。メスの表は白っぽい)

クロスズメバチ(巣・幼虫)主に土の中に巣を作る

17期生の10月15日講座報告

月 日:2025年10月15日(水)

講座名:浜辺の植物観察

講 師:木村進先生(大阪自然環境保全協会理事)

場 所:せんなん里海公園(泉南郡岬町)

 今日は,泉北高校でのビオトープ入門でお世話になった木村先生から、せんなん里海公園で浜辺の植物について学びます。猛暑は終わりましたが、まだまだ日差しは厳しい中での散策で、たくさんの植物について教えていただきました。

 せんなん里海公園には、砂浜・礫浜・礫質海岸、崖地があり、様々な環境で育つ浜辺の植物観察に適しているそうです。淡輪駅から出発、はじめは山手の植物を見ている感じでしたが海に近づくと海岸特有の植物が増えてきました。日射、風、波、塩分・潮の干満による環境の影響を受け独自の形・生態の植物が多いそうです。

 崖地では、ウバメカシが圧倒的に多く、その他にヒメユズリハ、クサギなどの木が断崖に張り付くように成長していました。砂浜・礫質海岸ではハマヒルガオ、ハマボウフウ、ハマゴウ、ハマサジ(特に塩水耐性が高い)などが見られましたが、当初予定していた6月であれば開花していた植物は多かったとのことでした。アメリカネナシカズラという植物はハマゴウに寄生している根を持たない植物とのことで、変わった植物も身近にいることを知りました。また、オカヒジキ、ハマダイコン、ハマボウフウなどは食べられるとのことでした。どんぐりの中にもスダジイのように生でも食べられるものがあり、試食したりしました。変わった形のハマユウの花と実、ゴクラクチョウカの花、そして沖縄の歌でよく聞くデイゴの花も見られました。足の速い陸ガニを見つけバトルの末捕まえて、最後には阪南市の天然記念物であるヒトモトススキを見て箱作駅に向かいました。朝からたくさん歩き、汗ばんでいましたが珍しい植物を楽しみ、浜辺の植物が一段と身近になりました。(Y.M)

浜の植物1

浜の植物2

浜の植物3

浜の植物4

観察風景1

観察風景2

野鳥部会の10月活動報告

月 日 : 10月15日 (水) 曇り

探鳥地 : 鉢が峰(堺市)

参加者 : 22名

探鳥種数 : 19種

 朝からどんよりした曇り空、でも予報では日中の降雨は心配なさそう。スタート地点の法道寺境内、そしてその裏の池へと進めるが、全く鳥の気配なし、毎年現れるカモ類も姿が無い。今年は暑さが長かった所為か 鴨の渡りが遅いのだろうか・・・でも池では赤トンボ(猩々トンボ?)の多くのペアが水面に産卵の最中。暫くは野鳥を忘れてトンボ観察となった。 集落に入ってもやはり鳥の気配はなく、庭先の赤くなった柿の実も静かだ。 しかしようやくタラノキの実に集まるメジロ、スズメ、ヒヨドリの出現に、ホッとする。  

 集落を過ぎると田畑へと視界は広がり、空では多くのコシアカツバメが飛翔する。そして複数のモズの鳴き声が・・・。 コシアカツバメは終日視界から消えることはなかった。 稲刈りの済んだ田圃の中にケリを見ながら コスモス館へ歩を進める、早速に館前の畑ではノビタキ2羽が我々をお出迎え。昼食を後回しに、取り敢えずノビタキ観察。

 午後も、先ずはノビタキ、彼方此方に現れるノビタキに「この鳥は夏には北海道や信州の高原などに渡ってきて、今は南へ帰る途中、頭が黒いのが♂、褐色が♀」の説明。ノビタキは木杭や穂先に止まるので大変見やすく、全員、充分満足した様子。

 その後は、畑や溜池にカルガモ、カイツブリ、ハクセキレイ、ホオジロ、そしてノビタキ、モズ、コシアカツバメを見て「鳥合わせ」となった。

 今年は昨年の27種に対して19種と観察種数を減らしたことが、最近読んだ「世界の野鳥数の減少現象」の新聞報道と重なり、どうも気がかりだ。(M.K、写真K.T)

コシアカツバメ

カイツブリ 幼鳥

ホオジロ

ノビタキ 

ノビタキ

ノビタキ

ケリ

モズ

18期生の10月8日講座報告

月 日 : 2025年10月 8日(水) 曇り

講座名 : 人と自然公園のつながり

講   師 : 武田敏文先生、石山・吉田・西田ガイド(日本パークレンジャー協会)

場   所 : むろいけ園地 (四条畷市)

 今回は四條畷市の山間部にある『むろいけ園地』に行った。四条畷駅からバスで坂道を行き園地に着くと、4人の講師(ガイド)の出迎えを受けた。園内観察の説明、ストレッチを行い、3グループに分かれて園内観察ウォークを開始した。

ヌスビトハギとアレチヌスビトハギの違い、ミズヒキの花は赤い花弁2枚・白い花弁2枚で出来ているなどの説明に聞きながら観察し、湿生花薗に来た。ここは『むろいけ園地』のメインの観察場所とのことで、ミゾソバ(ウシノヒタイ)、ツリフネソウ、ミズトラノオ、キセルアザミなど湿地に育つ草花の紹介があった。サクラタデの可憐な花も観察できた。ヒヨドリバナの観察中にアサギマダラという蝶が飛んできて、見ることができたグループでは歓声が上がった。また、ツリフネソウの実を触るとばね仕掛けで飛ばすと聞き、しばしこの遊びに興じた。

湿地帯を抜けると山道に入った。ここではアケボノシュスランの群生地に案内された。群生しているのは非常に珍しいとのことで、公園でも大事に保護している様子が伺えた。途中でヤマナメクジという奇妙な生物に出会った。モミジの並木を通り『森の工作館』(事務所棟)に戻った。

昼食後、『工作館』で「人と自然公園のつながり」の講座を聴いた。大阪平野を取り囲む山の金剛生駒紀泉国定公園の中にこの公園があること。大阪府の府政100周年を期に1967~1978年に自然保護のため8カ所の公園がつくられたこと。自然公園の役割は災害防止・水源確保・気候の緩和、人が楽しみ・学び・癒される場所、生物多様性保全などの説明もあった。最後に自然公園の問題になっていることとして、観光客の増加、ごみ問題、開発圧力、外来種の侵入の説明があった。暑さの残る日に遠方まで出かけた講座であったが、有意義な一日であった。(M.A)

上:湿性花園での観察 左:講師陣との顔合わせ 右:森の工作館での講義風景

上:ツリフネソウ 左:ミゾソバ 右:キセルアザミ

上:サクラタデ 左:ヌスビトハギ 右:アケボノシュスラン

ヤマナメクジ 左が頭 体長は約15㎝

17期生の10月8日講座報告

月 日:2025年10月8日(水)晴れ

講座名:昆虫入門② 

講 師:いずみの国の自然館クラブ 理事長 三浦 健一郎 先生

場 所:信太山丘陵里山自然公園

信太山丘陵里山自然公園の管理事務所に10時前に集合しました。 1年前位に新設され、こじんまりした公園に溶け込んでいる綺麗な建物でした。 先ずは講師より「和泉の自然」というパンフレットと「秋の昆虫・その他の動物記録表」が配布され、植物・昆虫・鳥・動物・外来種と整理された中身の説明をされました。 特にホタル・クビアカツヤカミキリの話に熱心だったように感じました。

 『クビアカツヤカミキリは河内長野方面から和泉に来た!』と言われているという説明にはなぜか爆笑でした。 それから記録表を持ち広場に出かけると、講師の説明もほどほどに網で昆虫を追っかける熱心な人も居り、皆さん童心に返って夢中になり昆虫を追いかけて楽しんでいました。 そして昆虫・植物の説明を聞きながら公園内を回り、事務所に戻って何種類の昆虫を観たか同定していくとなんと想像以上に30種類も観察できていました。

 午後からは、蝶々の転写という皆さん初めての鱗粉転写の体験をしました。 先ずは15センチ角位の和紙2枚に蝋燭の蝋をしっかりとこすりつける作業をしました。 講師が採集していた蝶々の羽をはがし並び替えるのが非常に難しく、ク-ラ-の風で飛ぶので風向替えやら、せっかく並べたのに自分の吐く息でずれたりして大騒ぎでした。 やっと2枚の紙に挟み込み、上からスプ-ンでしっかりこすりつける転写作業に夢中になりました。あちこちで悲鳴に近い声も収まってきて、最後は講師にラミネ-トで仕上げをしてもらい綺麗な作品が出来上がりました。

 今日も皆さん充実した楽しい1日を過ごされて解散致しました。(K/K)

信太山丘陵里山自然公園管理事務所

綺麗に転写出来ました

師が採集されていた蝶々の転写風景

採集した虫の説明を熱心に聞く皆さん

早速広場で虫の採集に取り組む

講師が網での虫の捕まえ方の見本を披露

ウォーキング部会の10月活動報告

実施日 : 2025年10月9日(木) 快晴

行 先 : 飛鳥京めぐりコース(明日香村)

参加者 : 22名

澄み切った青空のもと古墳や石造物が点在している飛鳥京の散策へ出発。 鬼の雪隠、鬼の俎板と思わせぶりな名前が付いた石棺、飛鳥京の西隅を示す標石といわれる亀石や巨大な石舞台古墳、橘寺、飛鳥寺、万葉文化館等々多くの見所を揺れる黄金色の穂波、実った柿の木、赤い曼珠沙華の花などで秋を感じながら巡った。 今回唯一の急な坂道を登った甘樫丘展望台から眼下に広がる景色を見て帰路へ。 部会世話人Mさんによる見所ポイントでの説明サービスもあり充実した一日となった。    (T・O)

石舞台古墳

甘樫丘

亀石

写真部会の10月活動報告

月 日 : 10月8日(水)
行き先 : 千早赤阪の棚田
 参加者4人と少ない。日本棚田百選に選ばれている千早赤阪の棚田に行った。日がよく当たる斜面の稲は刈られていた。盆地になっている部分の稲は、これから稲刈りされる。干された稲束の風景も味がある。懐かしい日本の原風景である。(Y.Y)

17期生の10月1日講座報告

年月日:2025年10月1日(水)晴れ

講座名:自然の宝庫箕面公園

講 師: 箕面観光ボランティアガイド(6名)

場 所:箕面公園 箕面公園昆虫館

今日は阪急で箕面へ行き、大滝まで公園の自然観察と昆虫館に行きます。お猿さんがいっぱい居た時代以来かな?片道2.4km頑張ります。 駅周辺にはマップや滝の道ゆずる君の像、モミジの天ぷらや箕面ビールの旗があり、観光地感がいっぱいです。暑さの峠も超えたこの季節、川沿いの散策は気持ちの良いところでした。

 名物、モミジの天ぷらはイチギョウジカエデという種類のみで1年間塩漬けし、灰汁と塩を抜いてから揚げる手間がかかっているそうで、1300年の歴史があるとか。帰りには皆の土産になりました。ガイドさんは、散策道沿いのいろいろな植物の説明をしてくれました。イヌビワの実に寄生するコバチの話を聞いて、高槻のJT生命誌研究館の講義を細い葉の裏に胞子をもつマキヅタについては堺のシダ観察を思い出しました。ほかに茎が四角いシホウチク、かぎ状のツタをもつカギカズラ、カラムシ、ウチワゴケ、チチミザサやヒヨドリバナ、クサギなどたくさん観察することができました。

 龍安寺に着くと、1300年前の役行者の修行や、空海・日蓮が訪れたという話と、歴史観があふれる建物を見ることができました。護摩壇があり宝くじを行うこと、日本で最初の弁財天なども知りました。さらに途中、野口英雄の像や断層があり、自然と歴史の見どころが満載でした。

 その後、大滝に着いて、記念撮影してお昼ご飯を食べて、来た道を戻りました。龍安寺でガイドさんと別れ、昆虫館に入り、世界の昆虫、小さくて見えない昆虫、飛び回る蝶等を観察して帰路につきました。往復5kmは多少疲れましたが、多くの自然と歴史に触れることができ箕面の奥深さを知る一日となりました。      (M/Y)

 

箕面駅から出発

植物観察1

植物観察2

龍安寺

昆虫館

箕面大滝

護摩壇と弁財天

里山保全部会の10月活動報告

実施日: 2025年10月3日(金) 曇り
場 所: 奥ノ谷(富田林市)
参加人数: 10名
活動内容

 奥ノ谷の田んぼも金色に輝き、もうじき稲刈りも始まりそうです。アキアカネが飛び交い、秋風が気持ちいい活動日でした。山の柿も実をつけ、野鳥たちが待ちかねているようです。来月は収穫できるでしょうか?参加者10名、マダニ対策を話し合い、早速、山チームと畑チームに分かれて、活動開始。
《山チーム》 
今日の活動は炭焼き小屋辺りの急斜面から峠道に向かって、歩きやすい散策の道にしていきます。散策の道には朽ちた木が横たわり、笹や草が茂り、「おお~お」と全体を見まわしました。早速、朽ちた木々や雑木の除去 草や笹を刈り、斜面を登りながら、進んでいきました。午後はさらに上をめざしましたが、峠道までまだまだです。来月も焦らず、ゆっくりと散策の道をきれいにしたいと思います。
《畑チーム》 
9月の活動日は雨天中止となり、別日に臨時で草刈りと里芋の葉についた虫を駆除しました。里芋は元気を取り戻し、葉は大きく広がり、晩秋には収穫できそうです。まずは生い茂った、除草作業が開始。そのあと、チップを入れながら畝を耕し、来月、玉ねぎの苗を植える予定です。わいわい話しながら、どんどん作業が進んでいきました。少しずつ畝の数も増え、さて何を育てるか、楽しみも広がります。
*次回は11月7日(金)です。奥の谷の山々も秋色になっていることでしょう。

里山部会2025年集合写真です。

稲穂輝く中で里芋周りの草引き作業。来月に向けての畝作りも順調です。

散策の道を確認して活動開始! 明るくなって今日は終了。まだ続く散策の道。

 

18期生の10月1日講座報告

月  日 : 2025年10月 1日 (水)  晴れ

講座名 : 自然観察の視点

講   師 : 菅井 啓之 先生

場   所 : 栂文化会館・西原公園

 座学の始まりは、黒板に書かれた「栂・美木多」。今日のテーマに関係があると言われて講義が始まった。あれ?これは?今、私達がいる場所の地名だ。観察とは自然界のしさに目を向け、何十年と動かず観察しやすいが有り、生物の様性に気付く事。だからこの場所での観察は意義が有るとのことだと言われ、美木多の文字が含まれていることに気付く。自然観察とは命の在り方、営みを自然から学ぶ「自然を読む」ことで、単に見るだけでは無く、知って疑問に思い、不思議を感じて考える事が自然観察だと学んだ。その後、先生持参の植物の観察が始まる。葉をたたんで眠る葛の葉、メタセコイアとホオノキの葉の大きさ比べ、檜の葉・実・種をルーペで見たり、銀葉カエデの実を放り投げて回転して落ちる姿を見たりして驚きと不思議を感じられた。

 午後からのフィールドでの観察会は、集合場所の床に散らばっている落ち葉集めから始まった。同じケヤキの木なのに葉の大きさが違うのは何故?大きな葉は光合成、小さな葉は種を飛ばす為だと教わり、今まで気付かなかった事を実感した。アラカシのドングリやヤマハゼの紅葉などを観察しながら草地に到着。黒い布を広げて「此処に不思議を探して置いて」の先生の声に、枝や花、葉っぱや実、石などが集まる。講座生の不思議の訳を聞き先生の解説を頂く。次は白黒の市松模様の布を広げて「この四角に収まる物を探して置いて」の声に、小さな葉や花、種や実、木の皮や破れた葉など。これはとても美しい!

実物を見て、触れて、美しさや不思議を感じた一日だった。自然観察は楽しい!!(Y・S) 

檜の実は直径1㎝ほどの球果 銀葉カエデの実は7㎝ほどで北海道で採取

会館入り口の落ち葉の観察

アラカシのドングリは枝先で生育中

皆で不思議探しをして沢山あつまりました。落ちた枝の不思議の解説を受ける。

:額に入れて飾りたいほど綺麗です。

 

アウトドアクラブ部会の9月活動報告

実施日 : 2025年 9月 14期日(日) 晴れ

場  所 :  大阪府立青少年海洋センター(淡輪)

参加人数 : 19名

活動内容 :

 今日はヨットカヌー体験で19名参加で南海電車淡輪駅から、徒歩で海洋センターへ。 水着に着替え、インストラクターさんの指示に従ってライフジャケットを装着。午前中はカヌー体験でさっそく開始です。パドルの使い方を教わり、二人乗りで各艇パドルで漕ぎだした。 息はピッタリ合ったかな? 昼食はちょっと甘いカレーを小学生たちと一緒にいただきました。

 午後はヨット体験です、組み立て方がなかなか難しい、皆さん苦労して帆も張り、何とか動き出したが今日は風があまり無く各艇苦労をしながらも頑張りました。チョットしんどかったが楽しい1日でした。(S.H)

 

 

 

いのちの営み探検部会の9月活動報告

テーマ    : キノコの観察        

実施日   : 2025年9月16日 (火)

観察場所  : 烏帽子形公園 (河内長野市)

参加人数  : 9名 

 今年の夏は酷暑続き、秋分の日の一週間前というのに今日の最高気温は35℃予報、そんな中9名の参加者でキノコの観察。

 ハイキングや登山、公園を散歩している時、キノコを見かけてこのキノコは何かな?とか、食べられる?とか、気になることがよくありますが、よくわからないのでスルーした方が良いですね。特にツキヨタケは食中毒が最も多いキノコで、シイタケ、ヒラタケ、ムキタケなどによく似ている。また、クサウラベニタケ(毒)も、ウラベニホテイシメジにそっくりでイッポンシメジにもよく似ているため、なかなか見分けるのは難しいです。

 観察では最近の暑さ続きの為か雨が少ない為かキノコは少なかったが、遊具のある芝生広場でシバフタケ他がパラパラと出ていたのと、1本のアメリカウラベニイロガワリ(コゲチャイロガワリと思われたが正しくはアメリカウラベニイロガワリ)。林間の道ばたではふだんは多く見られるベニタケの仲間は見られずノウタケ、ヤマドリタケモドキやサルノコシカケの仲間などがぽつぽつ観られる程度でした。(K.I)

草地のあちらこちらにシバフタケ

アメリカウラベニイロガワリ

ノウタケ

ヤマドリタケモドキ

ヤマドリタケモドキの管孔

アメリカウラベニイロガワリの裏側 傷つけると色が変わる

アメリカウラベニイロガワリを切ってみると断面がみるみるうちに青緑色に

植物部会の10月活動報告

活動日 : 10月1日 晴れ

観察場所 : 堺自然ふれあいの森(堺市)

参加者 : 19名

 暑さも和らぎ、日差しも穏やかに感じるのは月が変わっただけではないような・・・ようやく秋の気配??  長い夏で秋の花は咲いているだろうか そんな心配を抱きながら植物観察会は始まりました。

 先ず森の館前の広場では、キンミズヒキやアレチヌスビトハギ、キツネノマゴの花が真っ盛り、広場一面に広がるカゼクサ、メヒシバ、シマスズメノヒエ、キシュウスズメノヒエ、タチスズメノヒエ、キンエノコロ、アキノエノコログサなどのよく似たイネ科の植物をその違いを確認しながらの観察。  法道寺川では、その川底、岸部にアブラススキやオオクサキビ、ジュズダマの背が高いイネ科植物とマメアサガオ、ホシアサガオのボントクタデの花が混然となって覆いつくしている。

 花盛りのソバ畑を抜けると、今度はヒガンバナが真っ盛りだ。 今回、皆さんが期待しているナンバンギセルの花情報が無い。それでも全員がススキをかき分け捜すと「見つけた」の歓声が、株は小さいが、それも数か所に。 そしてススキの中にはタムラソウの花も。 近くにはツリガネニンジンやイボクサの群生、ススキと背丈を競うメマツヨイグサ、ヨウシュヤマゴボウの実、ウメモドキの赤い実、ノコンギク、アキノタムラソウの花も。 キンエノコロやチカラシバの同種だけが群生している草地では、「地味なイネ科の雑草も良いですね」の声が・・・

 午後は第2豊田川沿いを往復。 ヒヨドリバナやダイコンソウ、イヌタデ、ハキダメギク、アメリカイヌホオズキ、アオミズ、キンミズヒキ、チヂミザサ、マルバハギなどの夏の終わりから秋の初めの花が元気だ。 残念だったのは花を楽しみにしていたタチカモメヅルが草刈りにあっていたこと。

 今年は、夏の季節が一段と長かった所為か、秋の花も遅く、樹木の実もまだ青くて少ないように感じた。 (M.K)

キンミズヒキ

ヒガンバナ

タムラソウ

ナンバンギセル

ウメモドキの実

背丈を競うススキとメマツヨイグサ

イボクサ

ノコンギク

アキノタムラソウ

ヒヨドリバナ

マップ作り部会の9月の活動報告

日 時 : 2025年9月22日(月)晴れ

場 所 : 松尾寺境内、松尾寺公園(和泉市)

参加人数 : 12名

爽やかな日で、暑くなく過ごしやすい一日でした。 今回から15期生1名が参加してくれることになりました。 いつもと違うところへ寄り道をして、花の咲いていないコクランを見に行く途中、ガンクビソウそして、テングタケ、コゲチャイロガワリ、イグチの仲間(食べてる人あり)などキノコがいろいろあり、キノコに詳しい方がいて楽しい寄り道になりました。 松尾寺境内に、5月に満開だったヤマボウシの実を探しましたが、数個しか見つかりませんでした。境内を出て階段を降りてヌスビトハギ、アレチヌスビトハギの見分け方の話、そして葛の花、キツネノマゴ、キンミズヒキを見てモミジ谷へ。ノシランは花が少し枯れ気味で残念でした。ノブドウ、サルトリイバラの実、アカメガシワの花、コブシの実を観察しながら休憩所へ行き昼食です。

 午後はツルボ、ヌルデ、タラノキの花、クサギの花、カラムシ、タカサブロウ、ワルナスビの実、エノキグサなど観察しながら駐車場へ戻って来ました。爽やかな日で、充実した一日となりました。 (H.M)

アレチヌスビトハギとヌスビトハギ(手前)

松尾寺の前で

コクラン

エノキグサ

タカサブロウ

ちょっと萎みかけたノシランの花畑

キンミズヒキ

トキリマメ

石ころ部会の9月活動報告

月 日:2025(R7)年9月22日

場 所:和歌山市加太(城ヶ崎海岸の地質と岩石の観察)                                                                                                                                                                                                                                                                                      

参加者:18人

活動内容:

 昨日迄のうだるような暑さが嘘のような、涼しくさわやかな秋空の下、部会員18人と地質学の佐藤氏が南海加太駅前に集合。城ヶ崎海岸(瀬戸内海国立公園)の地質観察である。駅前より歩くこと30分で目的地に到着。青く広がる空と海、緑なす山々と島々、絶景である。誰もいない公園の眼下には波に洗われた岩場(波食台)が拡がっている。ここで当地の地質学的なポイントについて佐藤氏のガイダンスを受ける。そして、階段を下りて波食台に向かう。足元が不安定な岩場を恐る恐る歩き、観察のポイントを見つめ、手で触り、思案し、時を忘れる。好天に恵まれ、多くを見て、学び、気持ちのよい一日であった。(今回は波食台の観察の為、日程を通常の第4金曜日から潮位の低い第4月曜日の9月22日に変更した)

見たもの、学んだこと

  • 当地の地形: 当地は中央構造線の北側にあり、和泉山脈の西端をなす。地層はこれまでに行った犬鳴山や滝畑と同じ和泉層群のものであるが、断崖や斜面ではなく波食台(海岸での波の浸食により出来た平坦な岩盤状の地形)があるため観察が容易である。
  • 中央構造線: 日本がアジア大陸の一部であった頃にできた横ずれ断層である。九州東部から四国、紀伊半島を経て、遠くは関東まで横断する世界第一級の断層である。地震の発生源となる活断層としての側面もある。
  • 和泉層群: 約7000万年前、中央構造線の北側が陥没することにより細長い海(海盆)が出来た。この海盆に土砂が砂と泥の層をなして堆積したのが和泉層群である。四国西部から紀伊半島にかけて中央構造線の北側に沿って最大幅15㎞、東西300㎞にわたって分布している。層の厚さは最大7000m。現在の和泉山脈はその後の地殻変動により隆起したものである。
  • 砂岩・泥岩の互層の意味するもの: 巨大地震により陸からの混濁流が海底に流れ込むと砂岩と泥岩の互層ができる。(100年から1000年に1回、巨大地震が起こるとすれば、7000mもの厚さに堆積するには何回の大地震があったのか)
  • 波蝕台で観察したもの

(1) 地層の傾き: 垂直とまではいかないが、45度以上のかなりの高角度である。

(2) ソールマーク: 砂岩層の底にみられる模様。水流が泥の層を削る時に出来るスプーン状のフルートマークや、水流により小石などが海底を削った半円柱状(凸型)のグルーブマークなどがソールマークの一例である。

(3) 横ずれ断層: 左横ずれ断層を確認。ずれ幅は2m程度か。これは中央構造線の派生断層であり、城ケ崎断層と命名されている。形成年代は不明。

城ヶ崎海岸と波食台

波食台:ソールマークの観察

波食台:地層の傾斜、横ずれ断層の観察

山歩き部会の9月活動報告

山歩き部会の9月度活動報告

実施日:9月24日(水) 天候:曇り時々晴れ

行き先:深山登山とルリ渓谷散策(貸切バス利用)

コース:中百舌鳥=深山登山口~深山~深山登山口=ルリ渓谷散策路上流側入口~ルリ渓谷散策~ルリ渓谷散策路下流側入り口=中百舌鳥

参加者:25名

 年に一度の貸切バス利用の例会である。定員27名のバスであるが、参加者25名であった。京都の南丹市にある深山(標高800m)に登った。深山ハイキングコースでファミリー向きの山である。登山路入口が標高500mであり、暑くはなく、快適なコンデションであった。ゴルフ場のヨコを登り始める。やがてススキの原に出る。小さなピークに着く。眺望が素晴らしい。そこから少しアップダウンを繰り返し、深山頂上に着く。深山神社がある。頂上も360度の眺望である。下山後、ルリ渓谷を散策し、予定の時間通りに帰路に着く。(Y.Y)

集合写真①

集合写真②

頂上はすっかり秋景色

木立の中気持ちいい!

この建物は?

18期生の9月24日講座報告

年月日:2025年9月24日(水) 晴れ
講座名:磯の生物観察
講 師:山田 浩二先生(貝塚市立自然遊学館)
場 所:尾崎公民館(阪南市)・長松海岸(岬町)

 「磯の生物観察」講座は例年岬町の豊国崎で生き物採集を行っていたが禁止になったので長松海岸での生物観察となった。
座学は人の手が加えられた海岸が多くを占めて自然海岸が少なくなった大阪湾の現状や環境の変化による影響と磯で観察をする時のポイント、注意点、生息している生き物の種類などをスライドを使っての説明で分かりやすい講義でした。
    
 午後は潮溜まり、岩礁、波打ち際などで、お喋りをしながら探す人、ジッと海中の生き物を探す人、せっせと石をひっくり返して探す人、それぞれのスタイルで磯の生物採集を楽しんだ。採集した生物を海藻と動物に分けてさらに動物を節足動物、軟体動物などに分けて山田先生から同定や個々の生き物の特徴を講義して頂いた。
【カメノテ】節足動物でエビやカニと同様の甲殻類である。潮が満ちてくると殻の頂きからつる脚(黒色)を出してプランクトンを食べる。岩礁に付着後は移動できない。
【ヒザラガイ】軟体動物で多板類 背面に一列に並んだ8枚の殻を持っている。歯舌が発達しており磁鉄鉱で出来た歯を持っている。この歯は磁石に着くそうです。
 今日はそれぞれの実物を見ることが出来たがクラゲやウニ、ヒトデが採集出来なくてチョット残念!でもさほど暑くなく、潮風に吹かれて磯遊び?が出来ました。(T・O)

座学と採集風景

ヒザラガイの表面と裏面の口と触手状突起

カメノテと蔓脚

珍しいイッカクガニ

 

野鳥部会の9月活動報告

日 時 : 9月18日(木)晴れ

探鳥地 : 南港野鳥園(大阪市)

参加者 : 16名

観察種数 : 23種

久しぶりの観察会でした。9月に入っても猛暑が続く中頑張って参加していただきました。野鳥園は水曜日が休館のため今回は木曜日開催となりました。メトロのトレードセンター前に集合してすぐ野鳥園の観察所に入りました。秋のシギ・チドリの渡りの時期でしたが今年は季節のリズムが狂っているのか干潟はよく出ていたのに野鳥の数は期待ほどではありませんでした。例年なら野鳥撮影のカメラマンがいっぱいで席に着くのも大変なのに ガラすき状態でした。それでもアオアシシギ、キアシシギ、トウネンなど渡り途中のシギチを観察していると 「珍鳥クロサギがいる」との声がして大興奮。皆さん初めて見る野鳥なので距離は遠かったのですがスコープでははっきりと姿を見ることができました。ベテランバーダーでも見たことがない人がいるという野鳥ですので見た人は自慢できると思います。その後カワセミ、ミサゴなどいつもの常連の野鳥などを観察し、観察塔以外はパスして解散でした。

 クロサギはサギ科で全長63cmの中型のサギです。(アオサギは93cm、コサギは50cm)東アジアからオーストラリア、ニュージーランドなどに分布します。黒色型と白色型があります。(白いサギなのにクロサギといいます)主に海辺の岩礁やサンゴ礁に生息します。肉食で魚類、甲殻類、貝類などを食べます。(M.S、写真K.T)

クロサギ

ミサゴ

モズ(♀)

カワセミ

キアシシギ・コサギ・アオサギ

アオアシシギ

トウネン

クロサギ・カワウ

吟行部会の9月活動報告

日  時: 9月20日(土)

行  先: 大阪狭山市の西山浄土宗報恩寺にて写経体験

参加人数: 16名と兼題投稿参加1名

兼  題: 秋彼岸、鹿、いわし雲、カンナ(花)

  残暑を危惧し吟行を少なくして、秋の彼岸入りの日に写経体験会の企画をしました。髙野住職のお話、声を合わせての般若心経の読誦、写経の順で始まりました。さすが吟行部会の皆様、写経が始まるや静寂につつまれ、一心に取り組まれました。出来上がった順に住職にお渡しし、印を頂きお焼香をしました。持ち帰る方、お寺でのお焚き上げを望まれる方も般若心経を手に記念写真を撮りました。(M.N.)

*会員代表句

・今日もまた他愛なく過ぎいわし雲           白流子

・いわし雲雲のアートにはまりけり             尚文

・老いらくの道を照らすかカンナ燃ゆ         たけみつ

・秋気澄む父の残せし謡本                まさこ

・松籟の高野三山秋彼岸                 ゆき雄

・窓辺には揺るがぬ赤のカンナかな            豊年

・飛火野に喧騒さけて寝鹿かな              みえこ

・人目引く緋色妖しや花カンナ              河笑流

・時忘れ羽まで碧き蜻蛉追う                流以

・青北風(あおきた)に白帆の滑る明石の門(と)   都史子

・「明日発つ」と母には言えず花カンナ          ふじ乃

・カンナ咲く幼き日々の通学路               楠子

・渋滞の正体見たり鹿の列                万未知

・一頭の鹿と目が合う屋久の森              佐都

・春日野の牡鹿に夕陽あたりけり            行行子

・秋彼岸杜の風舞う父母の墓               さんご

・もくもくの透けて涼よぶうろこ雲              宗孝

*当日句特撰

・くり返し無を書く写経秋彼岸               佐都

*当日句入選

・居住まいをただす写経や秋彼岸            ゆき雄

・澄む秋や色即是空我も亦                 ふじ乃

17期生の9月17日講座報告

年月日:2025年9月17日(水)晴れ

講座名:ウミホタルの観察

講 師:山田 浩二 先生(貝塚市立自然遊学館学芸員)

場 所:大阪府立青少年海洋センター・せんなん里海公園

今日は、初めての夜間講座。ウミホタルの観察で府立青少年海洋センターに行きました。夕方から採集、発光を見るスケジュールで16:30に淡輪駅に集合です。

 まずは、ウミホタルとは何か?ということで講義を受けました。ウミホタルは直径2~3mmのミジンコのような動物プランクトンでキチン質の殻2枚に覆われた甲殻類だそうです。7対の付属肢があり、触覚・浮遊(泳ぎ?)・餌を食べる・清掃などの役割をもっていて、今回顕微鏡では見なかったのでわかりませんが、体は透けて、卵や消化器官が見えるとのこと。発光の仕組みは上唇腺に蓄えられているルシフェリンとルシフェラーゼ酵素を放出し発光するようです。昼は砂の中でお休みして、夜に餌を探して活動する夜行性で私たちの夕食後、各自ちくわ、魚肉ソーセージ、ちりめんじゃこを穴の開いた容器にブレンドして仕掛けを準備しました。

 18:30頃には、海辺も薄暗くなって、足元を懐中電灯で照らしながら突堤へ。餌をたっぷり入れた手作りの仕掛けを海の底に投入。20分間星空を見て待つ予定でしたが、残念ながら星が見られなく、おしゃべりを楽しんで待つことに。アッという間に時間になり、仕掛けを上げると容器の中には青紫の光が‼ 振動を与えると、数秒の光が見えてかなりきれいであちこちで歓声が沸き上がっていました。飼育できるのならば持ち帰りたいほどでしたが、最後は餌とともに海に帰してあげました。いつもと違う夜の講座は、ウミホタルの発光に魅せられて、非常に楽しく素晴らしいものでした。                              (M/Y)

講義内容1

ウミホタルの発光

採集中

仕掛け作り

講義内容2

17期生の9月10日講座報告

年月日:2025年9月10日(水)晴れ

講座名:気象と天気②

講 師:實本 正樹 先生(京都文教大学付属宇治高等学校開設準備室)

場 所:ラブリーホール 

今日は、暑い夏や大雨を降らしたりする気象の基礎についてです。日本の四季、集中豪雨や台風ができる仕組みから、天気図の書き方まで学びました。

 はじめに、四季を作る日本周辺の高気圧の特徴ですが、冬のシベリア高気圧や夏の太平洋高気圧など親しみのあるところ始まりました。貿易風により高気圧、低気圧が動いていくこと、海水温も絡みながら梅雨、フェーン現象、集中豪雨(線状降水帯)、台風の発生、冬に日本海で大雪をもたらすJPCZと1年間に起こる気象の仕組みを丁寧に教えてもらいました。また。世界的な海面水温の影響(エルニーニョ、ラニーニャ)により大きく天候の変動が起きることも学びました。

 午後からは天気図の活用につながる、天気図の作成に挑戦です。現在は1日1回、16時にNHK第2放送から日本付近の気象情報が放送されており,それを聞きながら天気図を作成してみました。風向き、風力、天気、気圧、気温の情報が各都市や船舶などから報告され放送されています。前線や等圧線の書き方トレーニング後に本番でしたが、放送の内容が早く、なかなか追いつけません。みんな集中し必死について行きましたが、諦めた人もチラホラ。しかし、実際の起こっている天気は、気圧と温度に起因する雲や風の発生等、それぞれの理屈に基づいて起こっていることが理解できました。最近、ひどい天気が続いているので、これからはもう少し天気図を真面目に見るようにしましょうか。                                    (M/Y)

講義内容

ふえ―ん現象

ラジオからの天気図正答

天気図作成用紙

天気図作成手順

義風景

18期生の9月17日講座報告

月 日 : 2025年 9月17日(水)  晴

講座名 : 気象と天気

講 師 : 實本 正樹 先生 (気象予報士)

場 所 : SAYAKAホール (大阪狭山市)

 昨年に引き続き本講座を高校・大学の地学・物理の先生で気象予報士の實本先生にお願いした。大気の中の水蒸気の状態変化、太陽からもたらされる無償のエネルギーの地球規模での収支、それらにより地球規模で大気の循環が発生し、気象変動を引き起こすことを学んだ。講義は難しく質問も多くあったが、講座の最後の世界気象機構で定めている「十種雲形」の説明で、講義が身近に感じた。

 午後は暑い屋外で観察会を行った。ハンディな計測器で気温は34~35℃、風力は0.4~3m/秒であった。青空に浮かぶ雲は雨をもたらさない(好天)積雲と知った。また、「虹をつくろう」実験では霧吹きで霧を出し、霧を多く集めると虹を見ることができ、大納得。

 部屋に戻り、気象現象に関する実験を行った。最初に「霧発生」の実験。ペットボトルにフィズキーパーという栓を付け、空気を目いっぱい詰め込み、栓を開放するとボトル内が真っ白に。これが霧(雲)ができる原理。次に「浮沈子」の実験。ペットボトルの中に浮かんだ「魚型のしょうゆ入れ」が沈んだり、また浮かび上がったり。手品のような実験に大興奮。最後は、「二酸化炭素の溶解」の実験。温水・常温水・冷水を半分ほど入れたペットボトルに炭酸ガスを充填し、ペットボトルを振ると3つのペットボトルの変形に大きな差が出来た。変形が大きいほど炭酸ガスが水に吸収されている。温水は炭酸ガスの吸収が少ない、これが地球温暖化の1つの要因とのこと。これらの実験はすべて百均とホームセンターで手に入るもので出来るのがすごい。

 講義は難しかったが、実験はおもしろく、充実した講座でした。  (M.A.)

講座風景

実験③ 左より、温水・常温水・冷水 変形が大きい程、ガスが水に吸収されている

実験①ペットボトルの中に霧(雲)が出来ました

雲は好天「積雲」
ハンディ計測器で35℃ 今日も猛暑日
虹が出来ました わかるかな

実験② ペットボトルの中に魚型しょうゆ入れが浮かんでいます
アラ!不思議 ペットボトルを握ると魚が沈みます

昆虫部会の9月活動報告

月  日:9月9日(火曜日)

場  所:寺が池公園(河内長野市)

参加人数:15名

活動内容

9月に入ったというのに当日は最高気温35度の予報でした。前日に世話役で相談した結果6月以降休みが続いていることもあり今回は午前中で終えるので決行させていただきました。暑いので数名の参加かなと思っていましたがいつもと変わらず15名の方々と活動させていただきました。寺が池はほぼ日影が無く暑い中の昆虫採集でした。今回の目的はルリモンハナバチとナニワトンボ。以前、いのちの営み部会で見た幸せの青い蜂と言われているブルービー(ルリモンハナバチ)を探すも全く姿を見ず。前日観察に来られたSさんがオオセイボウを11時頃見たと言われている場所を観察するも姿を見せず。最後にもう一度観察することとしナニワトンボの居る菖蒲園に移動。数匹のナニワトンボが枝先にじーっと止まってくれ皆でしっかり観察。その他たくさんの昆虫を採集することが出来、東屋で同定作業。暑かったですが充実した半日でした。最後にオオセイボウを見たという場所に移動。先発隊がいるよーと教えてくれキラキラと青く輝くオオセイボウの観察ができ、ルリモンハナバチには今回出会えませんでしたが、皆大満足で部会を終えることができました。

以下はみんなで採集した昆虫と目視した昆虫です。

コアオハナムグリ、オオシオカラトンボ、ゴマダラチョウ、シオカラトンボ(オス・メス)、ショウジョウトンボ(オス・メス)、ホシミスジ、オオカマキリ、コバネイナゴ、

ショウリョウバッタ(オス)、ヤマトシジミ、ウリハムシ、ナミアゲハ、キリギリス、ヒラホシハナムグリ、アオスジアゲハ、ヒシバッタ、アゲハチョウ、ナガサキアゲハ、

キタキチョウ、クマバチ(メス)+巣、コミスジ、ベニシジミ、ツマグロヒョウモン(オス)、アミガサハゴロモ+幼虫、ツチイナゴ(幼虫)、ホソヘリカメムシ、

ノミバッタ、スズメバチ+捕獲されたハチ、バッタ抜け殻、キマダラカメムシ(幼虫)、マツモムシ、オオスカシバ、ナニワトンボオオセイボウ

以上38種類(含む 目視)   (本文:K.T、写真M.S、K.T)

ナニワトンボ:3㎝~4㎝くらいの小さなトンボ 青いアカトンボ(分類学的にアカトンボの仲間とされているようです)

ツチイナゴ(幼虫):ツチイナゴは成虫で越冬する珍しいバッタのようです。(春に卵を産み夏前に孵化。夏から秋にかけて成長して成虫になるとか)

ノミバッタ:4~6㎜程で最小クラスのバッタの仲間?コオロギの仲間?それ以外?まだ不明という説も。

オオセイボウ:大青蜂 2㎝くらい 宝石蜂の異名をもつ青い蜂 オミナエシの蜜を好むらしい オオセイボウの発色の仕方はネットに詳しく出ています。

バッタの抜け殻:成長するために脱ぎ捨てるときにできるもの。形のまま残される。     

 

18期生の9月3日講座報告

月  日 : 2025年  9月 3日 (水)  曇り

講座名 : 地球環境問題と私達の未来

講   師 : 巌 圭介 先生 (桃山学院大学 社会学部教授 )

場   所 : 栂文化会館・西原公園

 9月に入ってもまだ暑い夏が終わらず、今日も「熱中症警戒アラート」が発令されている。3年続けて一番暑い夏が更新されているとの報道に、これはやはり地球温暖化によるものではないだろうか。夏休み明けの初めての講座は、地球温暖化の要因である温室効果ガス削減の取組についての講義と、太陽エネルギーの簡単な利用方法としてのソーラークッカーの作製とゆで卵作り、大型のソーラークッカーをつかっての調理をする。

 ソーラークッカーの原理は①太陽光をどれだけ集められるか。②生じた熱をいかに逃がさないようにするか。③容器は反射しない黒い缶や鍋を使う。の3ポイントだ。先ずは四種類のソーラークッカーの中でも簡単にできる「ききょう」を選び、先生のご指導を頂きながら作製作業に入った。材料のミラーペーパーに図案を写し、はさみでカット、クリップで止めるだけなのだが慣れない作業に四苦八苦、お昼にやっと全員完成できた。陽当たりの良い場所を選び、太陽の位置を確かめ向きを決めて設置する。約一時間後、ゆで卵を作るコーヒー缶のなかの水温を測ると57℃だ。雲が空を覆っていて太陽光が少なく水温の上昇は無理そうなのでここで終了。卵を取り出して確認するが固茹で卵はなさそうだ。温泉卵の人は試食、生卵の人は家に持ち帰りになった。また、先生持参の「サニークッカー」での目玉焼き調理も温度不足で少し柔らかめに仕上がった。ソーラークッカーは天気に左右されるのが難点だ。でも、講座を通して太陽光からの熱を身近に感じられて、とても楽しい一日だった。          (Y・S) 

小さな紙でクッカー作りの練習

太陽に向けてゆで卵の調理中

サニークッカーで目玉焼き作り

仕上がりいろいろ温泉卵は美味しく頂きました。

後日、家での再挑戦!
固ゆで卵成功です。