17期生の7月30日講座報告

年月日 : 2025年7月30日(水)晴れ

講座名 : 高山植物観察・梅花藻の観賞

講 師 : 富岡 秀樹先生 (伊吹山もりびとの会)

場 所 : 伊吹山・醒ヶ井(滋賀県)

今日はバスに乗って、伊吹山と醒ヶ井に向かいます。移動に時間がかかるので帰るのも遅くなりますが、40度に迫る下界とは異なる標高1377mの涼しさに期待です。 三国ヶ丘を出発し、バスの中で伊吹山の四季の植物について事前学習をしました。

 山頂駐車場で周囲の山々や琵琶湖を見て記念撮影。ガイドの富岡さんの説明に耳を傾けながら120mの登山です。約1㎞の西登山道にはたくさんの高山植物(紫のルリトラノオ、ミヤコアザミ、ピンクのシモツケソウ、カワラナデシコ、クルマバナ、黄色のキオン、メタカラコウ、白いヤマホタルブクロ、コバノミミナグサ)が咲いていて、色も形も種類も様々で豊富な高山植物が観察できました。また、大昔は海底だった証のウミユリの化石を見ることができ、山頂手前には大きな鹿よけの柵が設置されて、シカの食害の実情も想像できました。

 好天に恵まれ、周囲の山々がきれいで、少し涼しい中でのお弁当タイムに、日本武尊像、弥勒菩薩や三角点にも行きました。帰りは急な階段道ですが、中央登山道をおりました。

 そして伊吹山を後にして、醒ヶ井宿に向かいました。平成の名水百選にも選ばれた霊仙山から湧き出す「居醒の清水」。そこからの清流(地蔵川)は 、冷たくて手を浸すと暑さをしのいでくれて心地よく、可憐な白い梅花藻も見ごろで美しかったです。醒ヶ井宿の町並みは中山道の趣があり、休憩がてらアイスやかき氷などを食べたりお買い物をしたりして、帰路につきました。懐かしい曲を聴きながら快適なバス旅になり、高山植物と梅花藻の観察で涼しげでたくさんの花を見ることができ、一瞬暑さを忘れさせてくれる楽しい時間となりました。  (M/Y)  

山頂を目指しながら高山植物鑑賞

高山植物2

多種多様な高山植物1

 

 

 

 

 

 

 

 

積雪の滑り落ち防止柵と鹿よけ柵

山頂風景

頂上付近のウミユリの化石

醒ヶ井1

醒ヶ井2

 

 

18期生の7月30日講座報告

年月日:2025年7月30日(水) 晴

講座名:ビオトープ入門

講 師:木村 進先生(大阪自然環境保全協会理事)

場 所:大阪府立泉北高等学校(堺市南区))

今日は夏休み中の泉北高校にお邪魔して校内にあるビオトープについての講義と顕微鏡によるプランクトンの観察です。酷暑が続いており先生から「野外学習は短時間にして教室での講義をメインにしましょう」との話に皆「よかった!」

 「ビオトープ」とは「bio(生命)」と「topos(場所)」の合成語で「多様な動植物の生息空間」を意味します。ここ泉北高校のビオトープは2006年10月に完成後木村先生やサイエンス部の皆さんが長年継続して採取した各種のデーターは貴重な資料となっています。

 ワンポイント:穂先に茶色のソーセージみたいな花穂を付けるガマはガマ穂(雌花の集り)から出ている雄花が接しているがヒメガマは雄花が離れています。

 生態系において生態ピラミッドの下層を構成しているプランクトンや生物の分類体系の講義の後は顕微鏡での観察である。用意して頂いた観察材料を顕微鏡で見ると裸眼では見えないちょっとしたミクロの世界へ。オオカナダモ、アオミドロ、ボルボックスなどの藻類、ミドリムシ、心拍が見えるミジンコ、芝生や土壌に生育しているイシクラゲなどの観察を時間も忘れて楽しみました。ワンポイント:菌類(キノコ・カビ)のDNAは動物に近いそうですよ。 お疲れ様でした。(T・O)

上:ビオトープの観察風景
下:校内で育てている植物の説明

ミクロの世界を覗く
小さな生き物に夢中です。

ガガブタの花

オオカナダモの花

17期生の7月23日講座報告

月 日:2025年7月23日(水)晴

講座名:ビオトープ入門

講 師:木村 進先生(大阪自然環境保全協会理事)

場 所:大阪府立泉北高校(堺市)

 今日は、泉北高校にお邪魔して、ビオトープ池とそこに生きる動植物の観察です。 生物を動物と植物に分けるのは小学校まで。最近では分析などから原生生物界・モネラ界等の5界説、今では3ドメイン説の分類になるそうです。  難しいことはさておき、非常な暑さの中、ビオトープ池に行きいろんな生物を採集して顕微鏡で小さな生物の世界を観察することができました。

 中庭で、先生や学生さんが植栽した植物の観察から始まり、ガガブタという変わった名前ながら白い可愛い小さな花が咲いていました。そして、ガマとヒメガマの違いを教えてもらい、小さなエビやオジギソウなど面白い生き物がいっぱいでした。学生さんの育てたスイカは、残念ながら狸の餌食にされたとの話を聞きながらビオトープへ移動。そこは、木陰でかつ豊かな自然のため暑さも緩んだ感じで、各自が池の水や草をスポイトやピンセットを使って夢中になって採取しました。 

 30分ほどの採集のあと冷房の効いた部屋に戻り、顕微鏡観察を始めました。はじめに顕微鏡の使い方、低倍率レンズを最も近いところから対物レンズを少しずつ離し焦点を合わせることを復習しました。採集した水には、残念ながら見つけることができませんでしたが、先生に準備してもらったサンプルにはたくさんの生命が生きていました。オオカナダモ、元気に動き回るミドリムシやミジンコ、丸い形で中に小さな緑があるボルボックス葉緑体がらせん状のアオミドロ、ワムシ、イシクラゲなど多くのプランクトンを見ることができ、葉緑体の形や状態、ミジンコの卵など興味深いものも観察できました。

 その後、高校でビオトープを造成した時の話、管理方法から始まり、ヒシ、ガガブタ、オオミクリ、ジュズダマ、ヨシなど植物が意外にも簡単に育ったこと、ウシガエルの大量発生や招かれざるアメリカザリガニの話など、楽しそうであり、大変そうな維持の苦労話を伺いました。ビオトープが身近になるのは難しいかもしれませんが、自然の維持にはある程度の配慮が必要で、そこには目に見えない小さな生き物たちが元気に生きていることを学びました。                   (Y/M)

ビオトープにて

顕微鏡写真

顕微鏡

観察グッズ

カガブタ

ガマとヒメガマ