実施日 : 2024年10月14日(月)
観察場所 : 寺ヶ池公園
参加人数 : 16名
テーマ : ナニワトンボの観察
ナニワトンボとは、日本特産種の赤くならない赤トンボの一種で、体長が30mm~40mmと小さく、オスは成熟すると黒化し、やがて蒼白色の粉が生じてくる。西日本に広く分布し、丘陵地や低山地の樹林に囲まれた浅い水際に生息する。6月下旬ごろ出現し、11月末ごろまで見られる。名前は最初に発見された大阪にちなんでいる。
快晴の秋空に恵まれるも暑くなりそうな天気の中、寺ヶ池公園の駐車場近くの東屋で集合。簡単な説明の後、池の方へ移動する。途中で赤トンボの仲間であるヒメアカネや、野鳥のエゾビタキ等を観ながらしょうぶ園に到着。周辺の林縁部を丁寧に探していると、「ここにいるよ」の声が。皆の注目が集まるところ、あじさいの枯れた枝先に水色の小さな『ナニワトンボ』がいた。その後もあちらこちらで個体を発見し、ハート形に連結したペアまで確認できた。おまけに、リスアカネのオスメス等も観察できた。
「ナニワトンボは初めて見た」という会員がほとんどであった。大変貴重なトンボに出会い大満足な部会となった。
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野鳥部会の10月活動報告
月 日 : 10月16日(水) 曇り
探鳥地 : 鉢ケ峯
参加人数 : 14名
観察種数 : 26種
天気予報では高確率の雨模様でしたので 参加人数は少ないだろうと予想していましたが熱心な野鳥ファンが多数来られていました。その熱意が認められたのでしょうか? 傘を出すこともなく、この天候としては 意外なことに26種の野鳥を見ることができました。
まず 法道寺の上池でオシドリの群れやカワセミが見られて、幸先の良いスタートを切りました。田園地帯では愛くるしいノビタキとの出会いを楽しみ、上空ではミサゴ、チョウゲンボウ、ノスリ等の鷹やコシアカツバメの飛ぶ姿も多く見られました。ここでは毎回みることができるケリの飛翔も楽しめました。オシドリ以外のカモ類の到着には少し早かったのか 姿を見かけませんでした。ノビタキ以外にコサメビタキやエゾビタキなどの姿も期待していたのですが ふれあいの森まで 行くこともなくスタート地点まで戻り 鳥合わせして散会しました。
番外編として大きな黒いアゲハのナガサキアゲハのラブダンスや K氏の手にとまった カプセルトイの
ような珍しいジンガサハムシの一種とも出会えたラッキーな一日でした。(M.S、写真K.T)
17期生の10月16日講座報告
年月日 : 2024年10月16日 (水) 曇
講座名 : 人と自然公園のつながり
講 師 : 日本パークレンジャー協会 武田 敏文 先生・石山 泰幸 先生・吉原 昭彦 先生・松原 秀樹 先生
場 所 : むろいけ園地
天気予報では降水確率40%とむろいけ園地の山道が濡れて滑りやすくなることを心配しながらのスタートだったが、全く雨に合うこともなく1日を爽やかに過ごす事ができた。
午前中は、講師より送っていただいた地図を片手に咲いている花は時期的に少ないかな?と思っていたが、想像以上にたくさんの花に出会うことができ、ゆっくりとしたペースで急な坂を登ったり下りたり自然たっぷりの園地をウォーキング。
午後は、講師が作って下さっていた資料を基に、自然公園の歴史、現実起っているゴミ問題、気候変動が引き起こす環境の変化などの講義を受けた。
また、【in about for】in : 自然の中で about : 自然について色々なことを知り、for : 自然のために何かすることがあるのか考えながら自然の中で遊びましょう!という基本的な考え方を示していただいたことで、その概念に共感し、自然カレッジとして活動する意義を改めて考える機会を戴いた感謝する講義となった。 ( A . N )
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16期生の10月16日講座報告
年月日 2024年 10月16日(水) 曇り
講座名:淀川の水生生物
講師:施設担当(丸山さん)
場所:大阪府立環境農林水産総合研究所生物多様性センター(寝屋川市)
今回も天気に恵まれ、センターでの展示物の見学や講義、また野外での観察など生物多様性の大切さを十分に実感できる良い講座となった。特に「淀川のシンボルフィッシュ」といわれるイタセンパラについて学ぶことが多かった。イタセンパラは現在、大阪府淀川と富山県氷見市、濃尾平野の河川にのみ生息する日本固有種で、1974年に魚類で初めて国の天然記念物に指定された。そして1995年には国内希少野生動植物種に指定され、2005年には城北ワンドで最後の姿を確認。絶滅が危惧された。生物多様性センターでは、野生復帰への取組として2013年にイタセンパラ500個体を淀川の城北ワンドに導入し、その後2022年までは自然繁殖を繰り返した個体が継続的に確認された。しかし2023年の調査では稚魚も成魚も確認できず、また新たな危機に直面することになったという。イタセンパラ保全のために公的機関や市民ネットワークと連携して、さまざまな調査や保全活動が現在も行われていると知った。
午後からは、野外に出て水辺の植物や生物、昆虫などを観察した。全員が網を持ってオンブバッタを追いかけ、幼いころにタイムスリップしたようで楽しかった。バッタを捕まえては翅を広げ、赤(外来種)か白(在来種)かを確認。結果、赤のアカハネオンブバッタ30に対して白の在来種はわずかに2体のみ。2年前15期生の時には11対9だったので、その激減ぶりが恐ろしい。アカハネオンブバッタは2012年ごろから関西を中心に増加したのだとか。17期生の方が観察するころには果たして在来種は見つかるのだろうか?
生物多様性が50年で、自然環境の損失や気候変動により73%低下したとの報告書を世界自然保護基金(WWF)が発表(10/10)したと知ったのはついこの間のこと。スズメでさえも「絶滅危惧種」の基準に相当するペースで急速に減少していると聞いたが、なんとも恐ろしい。琵琶湖・淀川水系の生物多様性の問題は、淀川の水を「いのちの水」として利用している私たちにとっても看過できない大きな問題だ。様々な生物が互いに支えあい、互いの命を守っている。生物多様性がいかに大切であるか、身近な話、体験を通して深く考えさせられる1日だった。 (K/T)
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ウォーキング部会の10月活動報告
月 日 : 10月10日 (木) (晴)
行 先 : 「河内国分・近世柏原史跡巡り」
参加人数 : 24名
近鉄河内国分駅に集合.奈良街道を進み、春日神社に向かう。 春日神社にて小休止。 玉手山学園横、川沿えのハイキング道は、彼岸花が満開。 昼前、大和川の堤防道歩く頃は、気温が上がり真夏の様な暑さになる。 昼食は柏原市役所の「飲食スペース」にて取る(冷房が効いて最高)。 食後、柏原市役所の展望テラスより眺望を楽しむ。 眼下には、大和川と石川の合流地点、昔からこの辺りで度々氾濫があったそうです。 次に行く大和川治水記念公園が、ここにあるのも分かります。 「柏原舟・ふなだまり跡」にて帰路、「近鉄・堅下駅」「JR柏原駅」組に別れて解散する。(S.U)
16期生の10月9日講座報告
年月日 2024年 10月 9日(水) 晴
講座名:気象台と津波高潮
講師: 施設担当
場所: 大阪管区気象台と津波・高潮ステーション
谷町4丁目にある「大阪管区気象台」を訪ねた。管区気象台は全国に5つあるが、その主な仕事は気象情報の発表と地震・火山観測に関することだ。
震度とマグニチュードの違い(震度は場所によって違い防災対策に必要)、阪神淡路大震災以降に89ケ所に増やして震度計測するようになったことを聞いた。危惧されている南海トラフ地震について「長周期地震動」や「南海トラフ地震臨時情報」について学んだ。
気象情報として「天気図」「警報・注意報」「天気予報」を作成しており、天気予報作成の4つの過程は①アメダスや気象衛星などによる「観測」②スーパーコンピュータによる「計算」③地域特性などを加味し予報官が判断する「予報の作成」④3回/日出す「発表」であり、警報や注意報は都度発表される。
「どのような学問をした人が気象庁に入庁」⇒理学部系が多い、「気象予報士の資格は必要か」⇒必要ない十分な研修がある等々、講座生は興味深々で次々に質問が続いた。その後、建物内の「予報現業室」と外にある「露場」にある観測機器を見学した。
午後から阿波座駅に移動し「津波・高潮ステーション」を訪ね、高潮発生の原理と過去大阪の被害や対策、地震による津波被害や今後の南海トラフ地震に対する準備や心がけについて学んだ。大阪では総長234㎞におよぶ防潮堤や独自のアーチ型防潮水門を備えた防潮対策が取られていることや大阪駅近辺でも海面より低く、津波の際には御堂筋より西側は浸かる危険があると聞いた。
防潮堤に586ケ所もある防潮扉を一斉に閉めるための「水防団」の取り組み、地震が発生した場合には①「まず逃げる」そして②「生ききる」ことを肝に銘じ、今すぐには「家族が集まる場所を確認」することが大切だと学んだ。(H.I)
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写真部会の10月活動報告
17期生の10月9日講座報告
年月日 : 2024年10月9日 (水) 曇のち晴のち曇
講座名 : 里山の保全と生物多様性
講 師 : 田淵 武夫先生 (富田林の自然を守る会 代表)
場 所 : 富田林市 奥の谷
低く垂れ込めた厚い灰色の雲が広がり肌寒く感じるかと思えば、急に強い日差しがカーッと照りつけ、眩しいほどの太陽の輝きは猛暑だった夏を思い出させる暑さへと天候が激変する中、午前中はテントの下で鳥の鳴き声に癒やされながら、自然豊かな里山で講師の話に耳を傾けた。
滝谷不動尊から谷間に入った「富田林の自然を守る会」が管理されている『奥の谷』。 講師が作られたペーパーベースでの資料に併せてPowerPointをテレビ・モニターの映像にしてわかりやすく説明していただけることで生物多様性とは? 里山保全の意義などを学習することが出来た。
午後からは、ヘルメット、スパッツ、アイゼンをお借りし装備を万全にして里山林の散策。 昨日の雨で里山の保全のために開拓された登山道は滑りやすくなっていたが、午前中の机上講習での講師の説明を思い起こしながらボランティアの方が杉やヒノキなどを育成し、定期的に間伐した人工林やまだ手つかずの自然林などを散策した。 (A . N)
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17期生の10月2日講座報告
年月日 : 2024年10月2日 (水) 晴
講座名 : 自然観察の視点
講 師 : 菅井 啓之 先生(元京都光華女子大学教授・自然環境市民大学講師)
場 所 : 栂文化会館・西原公園
菅井先生の軽妙なお話から始まり、「自然観察」は、名前を知ると親しみがわき、分かったつもりになっているが、そこで止まってしまう。そうではなく、いのちの生きている姿を見つめる事。
観察は、自然界の美しさに目を向ける。木は何十年たっても出会え 動かないので観察がしやすい。そして生物の多様性とかかわっている。スザンヌ・シマード作 マザーツリー(母なる木)では、菌根菌を通して木同士が守っているといわれているようです。
だからこの場所で自然の見方を勉強するのに意義があるといわれ、講座生は??? 先生のお話の中にキーワードが入っていました。講座場所、栂文化会館のある 栂・美木多 の文字が入っているのです。気が付いておおっ!と一気に場が和みました。 自然観察の楽しみ方はいろいろで、そこから何を学ぼうとするのか。「知る」、「感じる」、「考える」を通して、日々の人生を豊かに生きることが大事だと学びました。
午後からは西原公園へ。早速、会館のそばのケヤキを見て、枝ぶり、根の張り方、周りのセミの抜け穴や苔から、単に見るのでなく「自然を読む」を体験。階段のひび割れを見て大地の割れ目を想像、アスファルトを見て生物の上にいることを感じ。上を見ると青い空、秋の雲。その向こうには宇宙。
落ち葉やケヤキの並木、クスノキの切り株、桜の皮目を見て、いのちの営みの不思議なことのお話が尽きない、カルチャーショックを感じた講座でしたが、今日のテーマの「自然観察の視点」に相応しい、見方を変えて自然観察を満喫した一日でした。 ( M . N , K . K )
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マップ作り部会の9月活動報告
日 時 : 2024年9月23日(月・祝日)
場 所 : 堺自然ふれあいの森
参加人数 : 6人
ふれあいの森では沢山の赤トンボと季節外れの桜の花に迎えられる。昨日は彼岸の中日。心配された暑さも和らぎ皆さまほっとされた様子で森の館前から観察を開始する。
(A地区) 濃い緑の葉の大きな薄はトキワススキ(常盤薄)。その前にはアキノノゲシや小さな花をびっしり付けたヨモギ、キンミズヒキ、イヌタデなどが咲いていた。下の草地に降りていくと斜面にはまっすぐ茎を伸ばしたキンエノコロが群生、弧を描いた大きな穂はアキノエノコログサ。キツネノマゴ、ヒナタイノコヅチ、カタバミ、ツユクサ、ピンクの花は綺麗だが厄介な実になるアレチヌスビトハギ(全地区)などを見る。イタドリ(虎杖・タデ科)は雌雄異株で繊細な感じの白い花を上に伸ばしているのは雄株、雌株はピンク色の実を沢山ぶら下げていた。
木本では クリのいがやアラカシの実はまだ緑色。毛深い薄茶の花を咲かせているのはシリブカガシ(尻深樫・ドングリの底が凹んでいる)で今咲いている花は来年実になり、落果して芽を出すのは更に翌年の春だそうだ。タラノキは横に枝を張り頭に白い小さな花を沢山付けている。赤く見えたのはゴンズイ(権萃・材にならないので役に立たない魚のゴンズイからとられた?)の実で5~6月に咲くと云う花を残念ながら見損ねてしまった。白とピンクのフヨウの花も咲いていた。
畑ではソバの白い花が満開で肥料のような臭いが漂っている。豆果のラッカセイ(落花生・花後に子房柄が地中に潜るように伸びて実を付ける)の花は鮮やかな黄色。畑の近くではオヒシバ、アメリカタカサブロウ、中心が濃い色のピンクのホシアサガオ、小さな花のハキダメギク、コニシキソウ、アメリカセンダングサ、ツリガネニンジン、センニンソウ、ヒヨドリバナなどを見る。またヒガンバナや黄色いオミナエシも咲いていて秋らしくなってきた。薄の根元にナンバンギセルが見られると館の方に教えていただいたが、今まで見たことのないほど立派なものでびっくりする。ヨウシュヤマゴボウの大株では白い花と黒紫色に熟す前の赤い実が美しいコントラストを見せていた。
田んぼでは稲がたわわに実りその足元に紫色のコナギ、淡紅色の愛らしいイボクサなどが見られた。
(B地区) 所々でスズメウリ(C地区でも)の花や可愛らしい実を見ながら、コモウセンゴケを目当てに里道に向かう。お昼近くになっていたので今日の花はしぼんでいたが蕾はまだ残っており花期の長さ(6~9月)を感じた。その後は見晴し台には上がらず、里道を館に戻って昼食にした。
(C地区) 昼食後第二豊田川みちを歩く。ダンドボロギク、アメリカセンダングサ、ヤブガラシ、白い花のマメアサガオ、アカネ、アキノタムラソウ、ダイコンソウ、ツユクサ、アメリカイヌホオズキなどを見る。楽しみにしていたタチカモメヅル(立鴎蔓・キョウチクトウ科)、場所によっては絶滅が危惧されているそうだが此処では毎年見られる。今日は花と実も観察できた。後日、白色の冠毛の付いている種子も見られたらと思う。ミズタマソウは本当に綺麗で良い写真を撮ろうと皆さん頑張るが・・・? C地区ではキツネノマゴやタデ科のイヌタデ、ミズヒキ、ハナタデなど姿も大きく群生していて、明るい草地のA地区との違いが良く解った。
今日は祝日でふれあいの森も家族連れでにぎわっていた。鳥大好き少年の目には遠く及ばないが、シニアもカエルや昆虫など色々見付けて自然を楽しんだ一日となった。 (文・写真 Y・M)
いのちの営み探検部会の9月活動報告
実施日 : 2024年9月16日(月)
観察場所 : 光明池緑地 ( 和泉市 )
参加人数 : 12名
テーマ : 昆虫ハンター“カマキリ”の観察
カマキリの採餌行動や形態を観察し、バッタ類を追いかけて楽しむ予定が、カマキリが花を求めてくる昆虫を待ち伏せしている花が見当たらず、草むら・林縁部でも見付けられず、暑さも強くなってきたので諦めて早々と終了。
昆虫は一般的に複眼と単眼という2種類の眼を持つ。甲虫類は成虫になると複眼のみ、逆に単眼だけのものもいるようだ。
【単眼】明るさ(光)を感じるための三つの眼。
【複眼】物の形を判断。個眼とよばれる数万の小さな眼が集まっている。複眼には網膜がなく、一つの個眼に入ってきた光は、その内部に像を結ぶのではなく、光は視細胞を一様に刺激し一つの情報をつくる。(いわばデジカメの「画素」に相当する) 一つ一つの個眼が少しずつ異なる位置で光を集め、デジカメが一つ一つの画素の情報から画像全体を形成するように、全体として一つの像を形成する。もし複眼の視力を人の視力に換算すると0.1に満たないともいわれている。カマキリの眼は昼間は緑色だが夜には光を吸収する黒色になりエサを探せる。
【偽瞳孔】複眼の中の黒点。見ている側から筒状の個眼の奥が見えている。一部の個眼だけが光の反射が無いので黒く見える。見ている角度により位置は移動。ガなど夜行性の昆虫は複眼のしくみの違いにより見られない。
節足動物門の昆虫類ではなく袋形動物門に属するハリガネムシがカマキリや大型のバッタ類の体内に寄生することがある。ハリガネムシの一生は、水の中の卵→孵化して幼生(幼体)→カゲロウなど水生昆虫の幼虫が捕食→羽化した水生昆虫の成虫の体内で休眠→カマキリなどが水生昆虫を捕食→カマキリなどの体内に入り養分をとり幼生(幼体)から成体へ→カマキリなどを水辺へ導き脱出→雌雄が出会い産卵。
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植物部会の10月活動報告
実施日 : 10月2日(水) 快晴
行 先 : 黒栂谷(金剛山)
参加者 : 16名
10月に入っても気温30度の残暑の中、金剛登山口に集合しました。 自家用車組が、バス組の到着を待って出席確認後、黒栂谷へ出発。 早速シュウカイドウが坂道の両側に咲き誇っています。 混生のミズヒキ・キンミズヒキ・ハキダメギク・ヨシノアザミ・ゲンノショウコ(民間薬の代表的植物)・イヌタデ(アカマンマ)=⁂同じくタデ科のヤナギタデは葉に辛みがあり刺身のつま等に使われますが、イヌタデは辛みがなく役立たずを意味するイヌがついたそうです。 イヌショウマ=⁂同様にサラシナショウマは根茎を漢方で解熱・解毒薬として薬効が認められますが、イヌショウマは薬効がないのでイヌの名を冠せられたそうです。 ツリフネソウ(帆掛け船を吊り下げたように見えることが名前の由来とされる)は果実が熟して触れると種子が弾けます。 よく目立つのは花序が大きく白色の小さな花を多数つけるシシウド、 白い米粒のような花を咲かせるオトコエシ、 株いっぱいに花をつけているイタドリ(春に出る新芽は山菜として食べられますが、蓚酸を含むので多食は禁物)
坂道を進んでいくとヌスビトハギ(果実をズボンにつけている方も) ボタンヅル(葉はボタンに似て、果実は卵型) 渡り蝶のアサギマダラが好むヒヨドリバナ、 花は淡黄色で蝶型をしているノササゲ、 紫色の花のアキチョウジ、 仮雄蕊の中央に雌蕊が見える黄色の花のカラスノゴマ、 花は金平糖のようなミゾソバ(ウシノヒタイ)、 南アメリカ原産で園芸種が野生化して環境省の生態系被害防止外来種リストになっているノハカタカラクサ(トキワツユクサ)、 畑で目立つ雑草で冠毛は白色、細く長いノボロギクなどを観察して昼食にする。
その昼食場所に、今年は特に綺麗で立派に咲いたと高い評価のアケボノソウ、キク科の多年草で約1メートルの茎は直立し黄色い花を総状につけるオタカラコウ(雄宝香) 茎が途中で成長が止まり、放射状に枝を広げたヤブタバコ、さらに山道を歩くとコミノサルトリイバラ(実);葉も実もサルトリイバラに酷似しているが、ひと回り位小さい。 その美しさに思わず振り向いたといわれるシソ科の落葉低木;ミカエリソウが淡いピンクの花を咲かせている。 キキョウ科の蔓性の多年草;ツルニンジンが白緑色で内側に紫褐色の斑点がある鐘形花を咲かせている。
興味は尽きないのですが、帰りのバスの時間も迫っているので今日はここまで。ベテラン植物部会員の方の説明がとても丁寧で分かり易く、ゆっくりと観察できました。有り難うございました。
(文・写真 M.F)
16期生の10月2日講座報告
年月日 2024年 10月2日(水) 晴のち曇り
講座名:浄水場と植物園
講師: 施設担当
場所: 村野浄水場および大阪公立大学附属植物園
まだまだ暑さが続くなか京阪交野線「村野駅」に集合、日本一の供給能力を誇る村野浄水場の見学に向かった。昭和26年から淀川を水源として大阪府下に「暮らしの水」が供給されている。枚方市の磯島で取水された源水は4㎞離れたこの村野浄水場に送られ、取水されてから様々な工程を経て12時間で水道水ができる。水需要が増えるに従い現在は平面系1と階層系(ビル内)2の3系統で運営されていると学んだ。
長い間「大阪の水」はかび臭いなど不評であったが、オゾン処理を含む高度浄水処理が始まった平成10年以降はおいしい「大阪の水」になった。また、安全な水道水を供給するために様々な工夫がされていることも学んだ。取水口には源水の安全確認のため「コイセンサー」として炭鉱のカナリアの代わりに鯉が飼われていると聞いた。
午後は同じ交野線沿線「私市駅」にある大阪公立大学附属植物園のガイドウォークに参加した。人気の温室や派手な花壇は無いがしっとりと落ち着いた日本産樹木を中心とした広い植物園だ。来園者が観察しやすいように枝や葉が手に取れる高さに樹高が工夫されていた。入口にあるスイレン池の説明からメタセコイアと沼杉の林、関西のメタセコイアはここから広がったとの話を聞いた。ここでも気温や雨の降り方などで樹木が弱って、紅葉も以前ほどでなくなっているらしい。
この植物園は日本の代表的な樹林型が再現されている。エゾマツやマングローブの2種の樹林型を除く13種の樹林型が再現され、あわせて外国樹林型も栽培されている。1時間のガイドウォークは30分ほど伸びたが、楽しむには不十分であった。はやりではないが、ゆっくりと色々な季節に訪れてみたい植物園だった。(H.I)
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石ころ部会の9月活動報告
月 日:R6年9月27日
場 所:室生(奈良県宇陀市)
参加者:14人
活動内容:
連日の猛暑もひと休止、明け方にひと雨あったのか、爽やかなハイキング日和である。近鉄室生口大野駅に火砕流堆積物の観察を目的に14名が集合。駅前から宇陀川に向かい、大野寺の対岸まで歩く。目の前の高さ15mの急崖には摩崖仏(鎌倉時代の弥勒像)が、少し手前には小ぶりの大黒天石仏(大正時代)が刻まれている。崖の岩石は室生火山岩であるが、凡そ1500万年前の火砕流堆積物だそうである。先ずは火砕流堆積物の成因などについて佐藤先生の説明を聞いてから、要所要所で露頭を観察し、室生ダムまでの坂道を歩く。ダム広場で昼食を摂った後、別のルートで大野寺前の河原に引き返す。ここで石ころの観察・鑑定を行って本日の予定は終了。太古の昔、この地で起こった壮大な火山活動に想いを巡らせ、室生を後にした。坂道の往復で疲れはしたが、充実した一日であった。
学んだこと、見学したもの:
- 室生火山岩: 今から凡そ1500万年前、大台ケ原近くのカルデラ火山の大爆発により火砕流が発生し、堆積したもの。堆積物は火山灰と軽石、石英などの結晶が高温によりガラス状に変質した溶結凝灰岩である。火砕流は数10キロ四方(西は玉手山周辺まで)を埋め尽くし、その高さは最大400m程度もあったが、その後の川の浸食作用や風化により現在の姿になっている。火砕流の規模としては阿蘇山が世界最大と言われているが、それと同程度であった。柱状節理が明瞭に見える。
- 柱状節理: 火山から流れ出た溶岩や火砕流が冷えて固まる際に体積が収縮して出来る割れ目である。大野寺の前の河原の石畳には直径2~3mの六角形(または五角形)の割れ目が見えるが、これは柱状節理を上から見た断面である。急崖の縦の割れ目は柱状節理の側面である。火砕流は基盤岩である花こう岩の上に堆積し、柱状節理は低温の地面側から上に向かって形成された。ダム広場の一角にダムの建設時に移設された柱状節理が1本置かれているが、側面を下方向と上方向に撫でてみると、上から下にすべすべ、下から上にざらざらとした感触であった。柱状節理は時間の経過とともに下から上に形成されたことが分かる。
- 宇陀川の河原の石ころ鑑定:一番多く見られたのは溶結凝灰岩、次に多かったのは花こう岩(閃緑岩を含む)と片麻岩であった。他に、砂岩、泥岩、チャート、石英(石英岩、石英脈岩)も見られた。溶結凝灰岩は石英の結晶に富んだ灰白色の「白岩」と黒いガラス質の「黒岩」の二種が見られた。冷え方の違いによるようだ。
山歩き部会の9月活動報告
実施日:9月25日(水) 天候:晴れ
行き先:滝畑ダム周辺の山歩き
コース:滝畑ダムサイトバス停~権現山~滝畑山~権現滝~滝畑バス停
参加者:21名
7月、8月と休会が続き、久しぶりの例会である。猛暑も峠を越え、秋の気配を感じる山歩きとなった。滝畑ダムから激坂を登り、権現山(標高423m)に登る。頂上付近は、岩場で「猿の前栽」と呼ばれ、ダム湖が眼下に広がり、正面に岩湧山が聳え立ち、非常に景色が良い。権現山から縦走路を滝畑山、梅の木山、梨の木山と進み、林道に降りる。帰路、権現滝に立ち寄り、記念撮影をする。(Y.Y)
17期生の9月25日講座報告
年月日 : 2024年 9月 25日 (水) 晴
講座名 : 金剛山の植物
講師 : 神山 善寛 (金剛山の植物に親しむ会、元ちはや星と自然のミュージアム館長)
場所 : 金剛山 黒栂谷林道
心配していた雨も“晴れ男”さんのパワーで快晴となり、数日前の猛暑も影をひそめ最適な一日でした。
観察前に、植物と動物の関係や葉の構造と種類や名称、山を歩く心得等を聞いて出発!アカマツから始まり、ジャコウソウ、ミズヒキ、イタドリ(スカンポ)の雄花・雌花、カラスゴマ、ゲンノショウコウ、アキチョウジ等。春よりも花が少ない秋と言われてはいましたが、シャッターを切ったり、図鑑とにらめっこしたり、たくさん観察できました。途中で“ケッケッター”とアカゲラの鳴き声に耳を傾け、ヒヨドリバナに蝶、ツリフネソウに蜂がやってきて、虫のお食事を眺めて私たちも昼食を。
午後からは、ヤマホトトギスとアケボノソウを足元の草花にも気を付けながら近づいて、かわいさに感動しました。花の見分け方は、花だけでなく葉や葉の裏側も重要、同じ場所を一年通して観察するとよく分かること、木と草の違い等、先生からたくさん丁寧に教えて頂きました。
わいわいがやがやと、楽しい一日を良い天気の中で美しい花を見て楽しみました。(N/M&K/K)
吟行部会の9月活動報告
月 日 : 9月21日(土)
行 先 : 大阪狭山市民ふれあいの里
句会会場 : さやかホール内大会議室S
参加人員 : 16名
兼 題 ; 残暑、秋思、虫、芒
連日残暑厳しく今日も暑いが風がありまだましであった。今日は16名と参加人員が多く、 昼食後句会実施。本日より15期の嶋富子様が入会された。終了後今後の句会運営につき意見交換し15時30分に終了した。
会員代表句
石鎚に雲噴き昇る残暑かな 白流子
裏庭に虫の住処を残しつつ 尚文
枯芒風のうねりを身に纏い たけみつ
最終バス発ちて残りし虫の聲 洋々志
道沿ひの芒の叢の傾ぎ来て まさこ
甘樫に西を望みて愁思かな ゆき雄
青き穂や真直ぐのびて案山子立つ みえこ
筆を止めぼんやり窓を見る秋思 豊年
秋雷に隠しかの名を大声で 流以
暗闇をほのかに照らす銀芒 せせらぎ
賢治ならオロオロ歩ク秋旱 都史子
蹴出しより零るる色香阿波踊 ふじ乃
花野道ちちはは越せず逝きし義兄 楠子
爪伸びて常より伸びて残暑かな 万未知
ゆけどゆけどすすきすすきの峠かな 行行子
野の芒風寄す毎に身を伏せる さんご
当日句
特選 秋澄むや二上金剛指呼の間 ゆき雄
特選 リス園で暮らす一生秋の風 行行子
アウトドア部会の9月活動報告
実施日: 2024年 9月 9日(木) 快晴
場 所 : 大阪府立青少年海洋センター(淡輪)
参加者: 21名
活動内容:
今日は 青少年海洋センターでのヨット、カヌー体験です。快晴に恵まれ(曇ってほしかった)熱中症に気を付けながらのメンバーは今まで経験のないひとが殆どで皆さん興味津々で臨みました。午前はヨット体験・ライフジャケットを装着してまずヨットの組み立て方、帆の張り方やロープの結び方などをインストラクターさんに指導を受けて自分達で装備します。
ヨットは風だけが頼りのため風のとらえ方を教えてもらいましたが、まー行けるやろうとスタートです。二人乗りと一人乗りですが未経験者で一人での猛者(女性も含む)もおられました。きょうは風が弱くなかなかスピードが上がりません。始めは目指す方向に気持ちは向かってますが、なかなかヨットは思うようには聞いてくれません、最後は何とか無事に帰着しましたですかね? 昼食は小学生の団体と一緒に豚丼をいただきました。 さて午後はカヌー乗りを体験します。これも一人乗りと二人乗りがあり、ヨットの経験から一人でやってみたい方がふえました。漕ぐためのパドルの持ち方使い方を指導を受けてこちらはヨットに比べて目指す方向に言うことを聞いてくれるいい奴です。スピードも体力次第で結構出ますが二人の呼吸が大事ですよね。こんどは湾内から湾外へ出ましたらちょっと波がありこれが結構面白く感じられるように余裕が出てき手面白い。
あっという間に時間が過ぎ、少々日焼けをしましたが皆さん無事にいい体験をしました。おつかれ生でした。
野鳥部会の9月活動報告
月 日 : 9月19日(木) 晴れ
探鳥地 : 大阪南港野鳥園 (大阪市)
参加人員 : 15名
観察種数 : 25種
9月半ばを過ぎたというのに大阪市の天気予報は35℃という異常なまでの暑さを伝えている。しかしこの時期はシギチドリ等の渡り鳥を観察するベストシーズン、今日は干潮時間も午後2時頃と絶好の機会でもあり思いのほか多い15名の参加になった。 展望塔館に入ると、もはや観察窓近くの席は空いてなく、やはりこの暑さでも何時もより人は多い。 周りの水面ではカルガモの集団、カワウ、マガモが見られ、ミサゴ2羽が水面の各木杭に止まったまま動かない。 空ではトビが3羽旋回している。 池沿いの樹木上、下では多くのダイサギ、アオサギ、コサギが羽を休めていた。
徐々に潮が引くにつれ水際にシギ類が現れだした。 激しく動き回る小型のイソシギ、トウネンや中型のキアシシギ、アオアシシギ、アカアシシギ、ソリハシシギに交じって大型のチュウシャクシギまで、 しかし何れも遠方のため、双眼鏡での観察が難しく、望遠鏡を使ってどうにか確認する。 周りのダイサギも水の引くのを待って浅瀬に集まりだした。 館内にはもちろんエアコン設備は無く、各自の暑さ対策も全く役に立たないほど・・・・額から汗がしたたり落ちる。 しばらく館内からの観察を続けるが、キリアイの出現を最後に1時半ごろに早めの鳥合わせとなった。
他に、カワセミ、ハクセキレイ、ムクドリ、ツバメ、カイツブリを見る。(M.K 写真K.T)
16期生の9月18日講座報告
年月日 2024年 9月18日(水) 晴
講座名:キノコ入門②
講師: 丸山健一郎先生(認定NPO法人大阪自然史センター・関西菌類談話会)
場所: 烏帽子形公園・ラブリーホール
16期生2年目のキノコ観察講座。9月半ばとはいえ、今年の異常気象ともいえる猛暑の中、集合時にはすでに汗びっしょり。初めに講師持参のカメムシタケを見せてもらった。カメムシににょきっと生えるキノコにびっくり。出発前にキノコ採集の基礎を教えてもらった。ポイント1、まずまわりの環境をしっかり見る。何から生えているのか。虫から生えるものもあれば、モグラの巣のトイレから生えるキノコもある。地面の下にも特徴がある。キノコの上だけを見るのではなく下から採集すること。採集したキノコはビニール袋に入れない。新聞紙やアルミホイルで飴ちゃん絞りにして紙袋に入れること。
さて、今日はどんなキノコが……と歩き出したがいつもなら可愛い姿を見せてくれる苔の上も乾燥し、皆無。草原を抜けて林間部へ。ポイント2、目星をつけて探す。キノコにはそれぞれ仲良しの木がある。クスノキにはキノコはつかない。マッタケがアカマツと仲良しであるようにお気に入りの木がある。カシやクヌギ、コナラなどブナ科は根っこにキノコがつく。竹林には竹にしかつかないキノコがあるがあまり見つからないとか。どんなところにキノコがつくか、目星をつけて探すことが大切と学んで歩き出すと、カワラタケやウロコタケ、マンネンタケなど乾いた系のキノコをはじめとしてテングタケ3種、イグチ9種、ベニタケ4種など次々と見つけ、立ち止まっては講師の解説に耳を傾けた。結果、20種以上の大収穫。
午後からは、涼しいラブリーホールの会議室で、座学。午前のキノコ観察を振り返りつつ、さらに知識を深めた。最後はみんなで採集したキノコをグループ別に並べ、じっくり観察し同定作業。なかなか同定しづらいものもあったが、みんなでワイワイとたのしく観察ができた。 K・T
名前が出たキノコ
・シロテングタケ・コタマテングタケ・ヘビキノコモドキ・キクバナイグチ・コガネキクバナイグチ・ヤマドリダケイグチ・ニガイグチの仲間(イグチは?も入れて9種)・ウラベニイグチ・ウツロイグチ・ベニダケ4種・ナラタケモドキ・ノウダケ・ニセショウロ・コフキサルノコシカケ・ツガサルノコシカケ・ウチワタケ・カワラタケ・カイガラタケ・クロコブタケ・ニセキンカクアカビョウタケ・ホウライタケ属・モミジウロコタケ・マンネンタケ・おまけツノホコリ(粘菌)
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17期生の9月11日講座報告
年月日: 2024年9月11日(水曜日) 晴れ
講座名: 昆虫入門
講 師: 鈴木 真裕先生 大阪公立大学大学院
場 所: 堺自然ふれあいの森
昆虫とは? その定義は簡略すると、足が6本。体は頭・胸・腹の3部分に区別できる。
目(もく)による分類や進化の過程での変化、多様性などの説明を受け、まだ夏の暑さが残るフィールドに出て、虫取り網、篭を手に昆虫を採取した。
午後からは、①バッタ目担当 ②トンボ・コウチュウ目担当 ③チョウ・カメムシ目担当に分かれ、指導を受けながら特徴を話し合い図鑑と照らし合わせる同定作業に取り組んだ。篭から出し手に取って羽や身体の模様などを観察し、図鑑や堺自然の森に住む昆虫の資料から約60種類の採取した昆虫の同定を終えることができた。
採取した昆虫は、篭やカップから出し自然ふれあいの森へリリース。 お勉強させていただいたことに感謝し野原へと返した。 ( A . N )
【採集、同定した昆虫】
コウチュウ目 (9種)セマダラコガネ、コイチャコガネ、クロウリハムシ、ウリハムシ、ナナホシテントウ、シロテンハナムグリ、セアカヒラタゴミムシ、ナミハンミョウ、コスナゴミムシダマシ
チョウ目 (16種)モンシロチョウ、モンキチョウ、キタキチョウ、ヒメウラナミジャノメ、コミスジ、アサマイチモンジ、ヤマトシジミ、ムラサキシジミ、ムラサキツバメ、ベニシジミ (幼虫)ウコンカギバ属、セスジスズメ、フタトガリアオイガ、ツトガ亜科、ヤガ科、シャクガ科
カメムシ目 (14種)シラホシカメムシ、マルシラホシカメムシ、ハリカメムシ、ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、ホソヘリカメムシ、ニセヒメクモヘリカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、エビイロカメムシ、オオホシカメムシ、アカサシガメ、ツマグロオオヨコバイ、アブラムシ科(コナラ 葉の上にて)、チュウゴクアミガサハゴロモ(幼虫・成虫共に)
バッタ目 (10種)コバネイナゴ、ツチイナゴ、ショウリョウバッタ、イボバッタ、オンブバッタ、トノサマバッタ、セスジツユムシ、クビキリギリス、オナガササキリ、アオマツムシ
トンボ目(4種) ウスバキトンボ、シオカラトンボ、オオアオイトトンボ、ネキトンボ
ハチ目(2種) クサアリ亜属、ニホンミツバチ
ハエ目(3種) ホソヒラタアブ、キリウジガガンボ、オオハナアブ
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16期生の9月11日講座報告
年月日 2024年 9月11日(水) 晴
講座名:ウミホタル観察
講師: 山田浩二 先生(貝塚市立自然遊学館学芸員)
場所: せんなん里海公園・青少年海洋センター
「疲れたー、楽しかった―」参加者の声をまとめるとこうなるだろうか。充実した疲れ、大満足の楽しさを感じた。まだ暑さの厳しい中、初めての夜間活動。参加者が少なかったのは残念だったが、ウミホタルについて理解を深めることができ、それぞれが工夫して作った仕掛けでウミホタルも大収穫、その青白い神秘的な光にすっかり魅了された。
大阪湾でウミホタルが観察されるようになったのは2,000年以降、それまでは赤潮が大発生するような汚い海。夜になるとピンクの赤潮の中にボヤっとヤコウチュウの光が見えたとか。その大阪湾がきれいになるにつれ、ウミホタルが観察されるようになった。ここ泉南の海でもたくさん観察できるようになったが、まだ関空より北では見られない。ウミホタルだけでなく、海洋汚染で減少していたアマモも泉南の海辺に増えてきた。アマモは二色浜でも観察されるようになってきたとか。やがて二色浜でもウミホタルが見られる日がくるのではと「きぼう」がわく。
ウミホタルは海底の砂の中で昼寝て、夜になると魚の死体などエサを求めて砂の上を這うようにして泳ぎだす、いわば海のお掃除屋さん。口から発光物質を放出させて青紫色に発光する。その光り方で求愛や敵を威嚇したり、危険を知らせたり、メッセージを送る。まるで言葉のようだ。また、キンメモドキという魚はウミホタルを捕食することでその発光物質を体内に取り込み、大型の魚から身を守るために利用しているとか。人もまた乾燥させたウミホタルの発光物質を利用していたなど、ウミホタルへの興味はますます深まるばかり。わずか2,3ミリの小さなウミホタルの命の光と空に輝く「きぼう」の真っすぐな光に心が大きく揺さぶられる講座だった。 K・T
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里山保全部会の9月活動報告
月 日 : 9月6日 (金)
場 所 : 富田林市彼方 (奥の谷)
参加人数 : 9名
活動内容
暦の上では秋9月ですがカンカン照りの真夏日。
山組は山の傾斜に踏ん張りながら主に笹の下草を刈る。
本日の作業は4名で切り取った笹をドーンと積み上げました。
畑組は1か月でドーンと畑を覆った雑草を草刈り機でバッサリと刈りとりのスタート。
里芋や元気に育っている野菜類は、丁寧に手作業で雑草を取り除きました。
今月は青果店でもあまり見かけない冬瓜がお土産に。
里山部会活動の畑のすぐ横の水田にはトンボが楽しげに舞い、暑くても秋が訪れていることに気付きました。
17期生の9月4日講座報告
年月日: 2024年9月4日(水曜日) 晴れ
講座名: 地球環境問題と私達の未来
講 師: 巌 圭介 先生(桃山学院大学 副学長 社会学部教授)
場 所: 堺市立栂文化会館
8月22日にマリアナ諸島付近で発生した台風10号🌀は停滞状態で奄美大島付近に留まり進行方向は気象予報士も予想がつかず、その背景として上空の偏西風が弱まっている自然現象や人などの活動により起こる気候変動、また、大気中に放出される温室効果ガスによって地球が暖められる地球温暖化も影響している可能性があると気象ニュースで毎日報道され、 暴風・竜巻・豪雨に多大な影響を受けた日本列島となった。
そんな近年、異常気象と言われる炎暑を肌や呼吸で感じ熱中症の不安の中過ごした夏休みが明けた初回講座は、まさに、地球で生きる私達の身近な問題の一つ、地球温暖化の要因となる温室効果ガス削減への取組みをテーマに、講師よりご指導していただきながら簡易的なソーラークッカーを作製。 この講座では一番大切な燦々と降り注ぐ太陽光をしっかり浴びゆで卵を作る作業に取り組んだ。🌞
おやつに、太陽エネルギーで調理した固茹での美味しいゆで卵を味わった後は、現代の環境問題として重要視されている産業革命以降、現在までの大気中に含まれる二酸化炭素(CO₂)やメタンガスの総称である温室効果ガスの排出は加速し4倍以上に増加している現在の状況を知る。
ヒトが使えるエネルギーは、3種類 ① 石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料 ② 核分裂・核融合させた核エネルギー ③ 太陽光、風力、水力、バイオマスなどの自然エネルギ―だと学習した。 クリーンなエネルギーを作る技術も進んではいるものの例えば水素を作るには、都市ガスを分解するために莫大なエネルギーを必要としその工程にはCO₂が排出されていることも学ぶことで、私達・地球人の未来についても考えさえられる講義となった。 ( A . N )
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16期生の9月4日講座報告
年月日 2024年 9月4日(水) 晴
講座名:こだわりの草木染
講師: 水谷 道子 先生
場所: 国営飛鳥歴史公園
夏休みが終了し久々に講座生が集合した。1,300年以上昔、飛鳥時代の文化遺産と飛鳥の自然を生かすために造られた公園で古代手法に沿った草木染を体験し、続いて古代の余韻にひたりながら彩色の壁画で有名な高松塚を見学した。
古代の人たちは自然とのふれあいの中から身近な植物の葉・茎・根・実を使って、それを刻んだり熱したりして布に染色を施してきた。そして板や棒などを使って様々な模様を創造したことを学んだ。その模様は主に自然現象から発想され、雲の形状であったり虹の形状であったりした。また、その手法は布を三角形や四角形や紡錘形に折りたたむなど、「何やこんなんでできるのか」と思うほど単純だった。
講座生は講壇にある様々なサンプルを見ながらめざす模様を決めた。染める布を折りたたみ、染めない部分を平板や輪ゴムで絞り込んだ。色にじみがないように輪ゴムでしっかりときつく絞ることがコツのようだ。
次に6種の植物を煮出した染料に染める部分ごとに漬けて水洗いし次の染料に漬ける、折り込んだ布の細部まで染料をしみこませることがコツのようだ。講座生それぞれの色遣いと模様に個性があり、甲乙つけがたい出来であった。
午後からは歩いて10分ほどの高松塚壁画館を見学した。福岡学芸員からしょうがを保存するための穴を掘っていて発見された話や、描かれている人物像や四神の図などの説明を受けた。埋葬品や高松塚の位置関係などから、埋葬された年代や被埋葬者の特定するための様々な検討模様を伺った。
古代人の草木染体験や高松塚の壁画を見ることで少し飛鳥時代へタイムトラベルできたかなと思う反面、植物は当時と変わってないものも多く1,300年たっても変わってないなとも思えた。(H.I)
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里山保全部会の8月活動報告
1 月 日 : 8月2日 (金)
2 場 所 : 富田林市彼方 (奥の谷)
3 参加人数 : 7名
4 活動内容
8月は夏休み。ほとんどの部会は夏休みですが里山部会は実施です。
しかし、自主夏休みが多く参加者は 7名でした。(7月例会は14名)
参加者少なく山組が畑組の作業を手伝うことに。
山仕事で使っている草刈り機で、山組がバッサリ畑の草を刈り取り。
畑組は畝づくり肥料やり、グーンと大きくそだってきた里芋の根本に藁葺きと今月も大活躍。
今月は枝豆を収穫お土産に。本日の夕食は冷たいビールと枝豆でスタート。
いのちの営み探検部会の7月活動報告
実施日 : 2024年7月29日 (月)
観察場所 : 錦織公園
参加人数 : 10名
テーマ : 幸せの青い蜂ブルービーの観察
大阪の予想最高気温が35℃と厳しい暑さの中『ブルービー(青い蜂)の観察』に10名が参加。 ルリモンハナバチ(ミツバチ科)はスジボソコシブトハナバチに寄生するらしい。オオセイボウはドロバチ類の幼虫に。ミドリセイボウはルリジガバチの幼虫に、イラガセイボウはイラガのまゆに寄生する。(以上セイボウ科)等の簡単な説明の後…。ルリモンハナバチがよく現れるアメンボ池近くに向けて出発。途中でキムネクマバチ、タイワンタケクマバチ、トンボの仲間等を観察しながら、アキノタムラソウの群落があるポイントに向かう。
アキノタムラソウの花には、トモンハナバチ、クロマルハナバチ等のハナバチの仲間やクマバチ、ハナアブの仲間が蜜や花粉を求めて飛び回っている。それらを注意深く観ていると、いました青い蜂、ルリモンハナバチが。その後もあちらこちらで見かけたので、写真におさめようと追いかけるがピントが合わず、なかなかうまく撮れなかったのは残念だったが、多くのルリモンハナバチに会えたのでまずまず満足できた。
(今回は観察できなかったがミドリセイボウは特に美しく、岩湧山の四季彩館テラスで出会えるかも)(K.I)
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石ころ部会の7月活動報告
月 日:R6年7月26日
場 所:箕面川と箕面大滝周辺(箕面市)
参加者:13人
活動内容:
うだるような猛暑の中、13人が阪急箕面駅前に集合。本日は箕面川と箕面大滝周辺の石ころと地質の観察である。連日の猛暑で渓谷の涼を楽しむなど願うべくもないが、大滝までの2.7㎞の遊歩道は多くのハイカーで賑わっていた。我々は熱中症に気を付けながらも、佐藤先生の指導の下、河原の岩石や道沿いの露頭などをじっくりと観察することが出来た。特別天然記念物のオオサンショウウオを目にすることもできた。予定の観察を全て終えれば、心地よい疲労感が残る。この後は一杯のビールが待っている。そして、今晩から始まるパリオリンピックのテレビ観戦も楽しみである。それぞれの思いを胸に渓谷を後にした。
今回学んだこと、見学出来たもの:
-
- 有馬高槻構造線: 有馬温泉から高槻市市街地北部に至る長さ約55㎞の断層帯で、山地のすそ野に幾つもの活断層が並走、分岐している。北摂の山々はこの断層の活動により上昇した。1000年から2000年の間隔で活動しており、今も要注意。
- 泥岩やチャートの露頭、チャートと泥岩の互層をなす岩石: これらの地層は丹波層群と呼ばれ、今から約2~5億年前(中生代ジュラ紀)に遠洋の海底で堆積したもの。プレートの移動により陸地殻に付け加わったもので、付加体と呼ばれている。
- 断層(2つのタイプ): 1)泥岩の崖に幅20㎝の垂直の窪みがある。断層周辺の岩石は断層運動(逆断層)により、こなごなに砕けている。これは断層破砕帯であるが、活動時期は不明。2)五月丘断層: 南北に流れる箕面川がある地点で横にズレていることが分かる。これは横ずれ断層と言われる活断層。
- 箕面大滝: 滝の崖側は緑色岩(玄武岩)、南の下流側は泥岩で成り立っている。岩石の硬度が違う(緑色岩の方が硬い)ことからから、泥岩が削られて段差となり、段差が拡大し今の滝となった。
- 火成岩脈(2つのタイプ): 火成岩脈は高温のマグマが岩盤に貫入して固結したもの。1)泥岩に貫入した花崗班岩。 風化したものは茶褐色で「箕面の赤石」と言われている。2)流紋岩の岩脈: 筋状の岩脈であるため非常に見つけにくい。
- メランジュ: 砂岩と泥岩の互層がプレートの沈み込みの際、高圧によりズタズタ(こなごな)に変形したもの。「写真では手を置いた薄い色の砂岩が上下の泥岩(暗色)に挟まれ、横(左右)方向で厚さが変わり、“コッペパン”のようになっている。これは“ズタズタ”の結果である。」
アウトドア部会の7月活動報告
実施日: 2024年 7月18日(木) 晴
場 所 : 大阪市中央区 東横堀川~中之島
参加者: 26名
活動内容:
今日の部会は題して「水上さんぽ=いかだdeクルーズ体験」午前午後の2組に分かれて予定した。 さてどうなりますやら、大阪のど真ん中 堺筋本町駅で集合徒歩5分の大阪商工会議所近くの東横堀川にかかる本町橋のたもとのベース本町橋に到着。さっそく日本シティサップ協会のインストラクターさんに今日のコース、注意事項、清掃活動、内容の説明を受けて、ライフジャケットを着けて早速出発した。今日のコースは東横堀川~今橋閘門~土佐堀川~中之島~堂島川~大川~八軒屋浜~天満橋~東横堀川。我々の乗り込んだ筏(いかだ)は港の桟橋にも使われるような丈夫なものとの事、4人組と5人組でインストラクターさんの案内で歩く程度のスピードでゆっくりと川の上流へ頭上は高速道路になり暑い日差しが当たらず風もあり快適、大手橋、平野橋、高麗橋そして今橋の閘門で水位調整の閘門の開閉を初めて見せてくれた。この調整をしないと下流のグリコの道頓堀川の水際テラスが水没するらしい これは興味深かったですね。
葭屋橋(よしやばし)で土佐堀川に入り目の前には中之島だがこんなに地面が低いとは・・・川から見る視点で感じが違います。川の下流に中之島公会堂、図書館、大阪市庁舎遠くにフェスティバルタワーなどがきれいに見えています。中の島を横ぎられる事を初めて知った方もおられましたその「バラぞの橋」をくぐって堂島川へバラの季節だったらと思いつつ、難波橋(なにわばし=ライオン橋)まで下り、東洋陶磁美術館付近で折り返し中の島を右手に見つつ上流へ向かいます。 天神橋をくぐり中の島の先端の剣先噴水を見てから各自のパドルを使って自力で上流へ漕ぎ出した、川は大川になり観光船、土砂運搬船に桜ノ宮の先きの砂糖会社のサトウキビ船までいろんな船が行き来してることも知った。天満橋の八軒屋浜船着場から下りながら今回のイベントの一つ「ゴミ拾いボランティア活動」 をささやかながら行いましたらカルガモさんが微笑んで見てくれてました。淀川からのゴミも水草等もけっこうありました。東横堀川に戻り高麗橋では橋の上からの人と大阪人らしいやりとりでワイワイにぎやかでした。流れの落ち着いた所で最後はパドル競争を3隻で行って帰着しお昼のお弁当で解散しました。視点の違った景色と珍しい体験の一日でした。暑い中皆さんバテずにほんとお疲れ様でした。(hiro)
吟行部会の7月活動報告
月 日 : 令和6年7月20日(土曜日)
場 所 : 石仏寺、加賀田神社を歩く
集合場所: 南海美加の台駅改札口 10時
昼 食 : 流しそうめん(チクリンの小屋)
参加人数: 12名(投句 1名)
兼 題 : 水盤、魂祭、法師蝉、麦酒
梅雨明けを目前の猛暑日、 南海・美加の台駅から国道を渡り坂道を上り石仏寺(いしぼとけでら)へ、空海が彫ったとされる素朴な石仏を拝観して「チクリンの小屋」へ徒歩で向かう。「チクリンの小屋」で休憩をして 加賀田神社へ向かう予定が暑さでダウン!休憩後 急遽予定変更 早目の昼食、「チクリンの小屋」亭主 井上光司氏と仲間たち手作りの流し竹で、流しそうめんを楽しんで(ご馳走様)昼食後は涼しい部屋での句会となりました。 (MT)
7月 会員代表句
鳴き尽くし亡き骸軽き法師蝉 白流子
憂い事麦酒で流す今宵かな 尚文
魂祭母のしぐさを真似る子ら たけみつ
押入れの奥に水盤母の影 洋々志
炎昼や女子大生のへそピアス ゆき雄
水盤の丸きが宇宙めだかかな みえこ
魂祭供え上手の母は亡き 豊年
水盤の涸れたる隅に種一つ 流以
神の瀑入りて蛭に血吸はれけり 都史子
法師蝉尼寺けふは観音講 ふじ乃
義父送る精霊舟や過疎の村 楠子
水盤を前に思案の鋏かな 万未知
二時間に一本のバス法師蝉 行行子
当日句 特選
峰雲や古道名残の煙出し ゆき雄
本尊は円らか石や夏深し 流以