17期生の5月8日講座報告

年月日  2024年 5月8日(水曜日) くもり

講座名: 植物入門(木本)

講 師: 堺植物同好会 出原 茂樹 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

 人にも暑がり、寒がりがいるように、生物はそれぞれ特性を持ち木々を友達として観察することでそのルーツや人類の文化との関係性がわかってくるとユーモアをまじえ わかりやすい言葉で説明して下さる出原先生の講話に興味深く聞き入った。

日本や世界の バイオーム (気温・降水量などに影響を受ける生物群系) について学習。

温暖な関西平野部は照葉樹林に分布し シイ類、カシ類、クスノキが多く生えるが、山地では夏緑樹林に分布し冬になると葉っぱを落とすブナ、ミズナラ、カエデ類が多く生えている。

今回、観察フィールドで見られる植物から🍃🌱🌿 問題が出された。

(1)十両はヤブコウジ 千両はセンリョウ 万両はマンリョウ では、一両は? 百両は?  (2)備長炭の原木は何? (3)触れるとかぶれる樹木は? (4)お墓に供える樹木は?  (5)葉が成長するとき、その形が変化していくのは? (6)葉の裏側の主脈を指でなぞるとイボイボが確認できるのは?  (7)白い花をホワイトリカーなどにつけてお酒として楽しめるのは? など 植物に詳しい講座生はすぐに答えることができ盛り上がった。

先生が研究のために訪れた亜熱帯多雨林小笠原諸島奄美大島の写真では、本島にはない珍しい植物や亀の刺身を食べる文化を紹介、近大鮪の養殖の様子のビデオなど説明のユニークさで「面白いね~」と声が上がっていた。

午後からは資料を手に、座学で教えていただいた強い光を好む陽樹、その下で日照量が少なくても成長する陰樹陽樹林陰樹林が混じった交樹林などコナラやアラカシを実際見ることで、森林の遷移の課程がよりわかりやすくなった。また、人の手が入っていない雑木林自然林を散策しながら爽やかな新緑の匂いを感じ森林浴を楽しむことができた講座となった。  (A・N)

問題の答え・・・(1) 一両はツルアリドウシ 百両はカラタチバナ     (2) ウバメガシ    (3) ヤマハゼ ヤマウルシ    (4) ヒサカキ(ビシャコ)    (5) カクレミノ    (6) シャシャンボ    (7) ニセアカシ

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問題を絵にして説明されるので理解できます

栗の花と同じ匂い  照葉樹のシダジイ

青々とした森林 爽やかな風
癒やされる講義になりました

緑の葉に混じって鮮やかに目立つ紅葉している葉っぱが存在する ホルトノキ

真っ白い花を咲かせるカナメモチ

人の手が入っていない自然林                 見応えがあります

5月9日のウォーキング部会報告

実 施 日: 2024年5月9日(木) 曇りのち晴れ

行 き 先: 北・山の辺の道コース②

参 加 者: 30名

今回は参加者30名が天理駅からスタートして石上神宮、白川ダム、弘仁寺を巡りゴールの山村町バス停まで北・山の辺の道コース②の逆コース約12キロのウォーキングである。

石上神宮で人気者のニワトリの鳴き声を聞いてご利益をもらい(?)、筍から成長した竹が点在する竹林を通り抜けて、高瀬川と楢川の水をたたえた白川ダムでお待たせのランチタイム。昼食を済ませた後半は青空のもと爽やかな澄んだ風を感じながら新緑の山合を歩き、開基は弘法大師の弘仁寺でチョコット休憩し残り3キロ弱の道を車に注意しながらゴールへ歩を進めた。山村町バス停に着くと近鉄・JR奈良駅行バスがグッドタイミングで到着して終了の挨拶はバスの中で「お疲れ様でした」。5月の気持ちの良いウオーキングでした。 (T・O)

荘厳な石上神宮

溜池を改築した白川ダム

水分補給で一休み

のどかな景観

16期生の5月8日講座報告

年月日:2024年5月8日(水) 曇り晴れ

講座名:ウミウシの観察

講師:田中広樹先生

場所:加太・城ヶ崎海岸

  加太駅から徒歩35分程で城ヶ崎海岸に到着。空は晴れ渡り、海に浮かぶ島々を遠くまで見通すことができた。大潮の日で干潮が午前12時頃とウミウシの観察にぴったりの日和となった。この時期の海は海藻も美しく、干潮時には海水の浅い所に緑色の海藻が、中程では淡い黄色、遠くには褐色の分布が見られた。海藻の種類が変わればそこに住む魚や生物も変わる。日光の届き方や水深によって異なる生物の分布の事を層状分布(帯状分布)というそうだ。

 先生に頂いた「うみうしノート」という冊子を開いて春から夏にかけて見られるウミウシの説明を受けてから観察を始めた。最初にアメフラシの卵塊が見つかり大盛りあがり。後は、潮だまりでひたすら石をひっくり返して気になるものを見つけたら先生に声をかけて確認した。イソギンチャクやホヤ、ゴカイなどウミウシの餌になるものがわかるようになり、餌のある周辺をしっかり観察しているうちにしだいに見つけられるようになった。ぜひ見たかったアオウミウシや沢山のオカダウミウシが見つかりはじめた。オカダウミウシ以外を見つけようとがんばり、全部で11種類のウミウシを見つけることができた。

 2mm位のオカダウミウシから15cm位のアメフラシまでサイズが色々、色形も様々。触角が2本突き出てそれを利用して水中で化学物質の匂いを感じている。派手な色は食べてもまずいと知らせるためのものらしい。ウミウシは進化の過程で巻き貝の貝殻が退化したもので、カイメンやイソギンチャクなどの美味しくないものを食べることで自身も美味しくない物質を体に蓄積し外敵から身を守る為の貝殻を必要としなくなった。アカボシウミウシのようにオカダウミウシを食べるウミウシもいるらしい。

 ウミウシの不思議な形、生態について学び観察することができた。最後にミサゴが海に突入しあっという間に魚をつかんで飛び去る姿を見送って城ヶ崎海岸を後にした。               E.H.

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写真部会の5月活動報告

月 日 : 令和6年5月8日(水)

行き先 : 海遊館(大阪市)

参加者 : 4名

当日は肌寒いお天気の中、海遊館に集合しました。 海遊館前の広場は鯉幟ならぬ「烏賊幟」「ジンベエザメ幟」など海遊館の人気物がはためいていました。 館内は入場制限をしているのでそれほどの混雑はなく、遠足の子供たちと訪日客と思われる方で賑わっていました。 参加者は4名で、入館後は各自自由に撮影し、昼食後に解散しました。(M.F)

光る魚

甚平幟

ジンベイザメ

サメ

ペンギン

アザラシ

里山保全部会の5月活動報告

月 日 :  5月3日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  16名

活動内容 :

ゴールデンウイーク初日、さて参加者は ? と懸念もなんと16名。里山会員の素晴らしい結束力に感動 ‼

山組は、山の伐採作業で残した木や枯れて落ちた木の枝を回収する作業。山はグーンと明るくなり風通しもよしで、山健康に大きく寄与。切り出した木をチッパーでチップにしました。

里山会員はみんな元気で足腰もしっかりの優良者揃いです。ただし、世話役は少々元気度は不足しているようですが。

畑組は、畑作業の本格シーズンを迎え、畝づくり肥料やり、除草等といつも以上に大活躍。さやえんどう、玉葱を収穫し、里芋、枝豆を植付けました。

今回のおみやげは収穫したさやえんどうと玉葱。山組は畑組の活動に感謝、感謝でおみやげをありがたくいただいています。

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度上がります。

ゴールデンウイークを楽しく過ごす初日です。年齢を忘れて楽しみましょう

傾斜厳しい山から切った木、枯れた枝を運び下ろします

畑仕事もこれからが本番、美味しい野菜づくりは土づくりから

                     畝づくりにも力がはいります

3月に植えたジャガイモもグーンと生育しました

本日のおみやげは、さやえんどうと玉葱。野菜は高いからありがたいですね

石ころ部会の4月活動報告

月 日:R6年4月26日

場 所:石川 玉手橋下の河原(藤井寺市)                                                                                                                                                                                                                                                       

参加者:24人

活動内容:

 4月、新たに入った会員を迎え、石ころ部会の会員数は48名。今回も昨年同様、石川の河原の石ころ観察である。24名が道明寺駅に集合、玉手橋を渡り河原に向かう。佐藤先生には当地周辺の地質図を基に、石川の上流から支流を含め、当地までの地質学的な特徴や観察される石ころの種類等の説明をして頂いた。先ずは所定の場所でめいめいが拾った石の分類を行う。そして佐藤先生による結果判定とポイントの説明となる。外観だけでは分からないのが石ころ鑑定の難しいところ、奥の深いところ。1年前の活動報告(R5年4月28日)を読み返すとほぼ同じ内容であることに気づくが、当時よりは全体的に観察力が上がっているようにも思われる。来年は更なる向上を期待したい。観察終了後、多くが葛井寺まで足を延ばし、藤の花見を楽しんだ。

【 観察のまとめ 】

  • ● 最終的に佐藤先生の鑑定で分類された石ころの数は以下の通り:火成岩として流  
  • 紋岩37個、サヌカイト2個、サヌキトイド20個、花崗岩36個、閃緑岩7個、溶結凝灰岩16個; 堆積岩として礫岩30個、砂岩24個、泥岩2個、チャート33個であった。変成岩はひとつもなかった。他には石英が4個あったが、今回、収集・鑑定された石ころの総数は191個であった(個数は写真からの読み取り) 
  • ● 石ころの供給源としては流紋岩(全体の4%)が二上山由来または泉南流紋岩由来、花崗岩(18.8%)が金剛・大和葛城山由来と判断された。残りの大半53.9%(チャート17.2%+礫岩15.7%+砂岩12.6%+溶結凝灰岩8.4%)はほぼ泉南由来と判断された。
  • ● 流紋岩の判別は比較的容易であったが、流紋岩の数個を安山岩に、9個を石灰岩に誤って分類していた。流紋岩は石英の結晶を含むが、安山岩にはないのがポイントのようだ。白色の流紋岩は石灰岩に間違われ易いが、石灰岩であればもっと表面が柔らかく滑っとしている筈であり、塩酸をかけて確認するまでもないとのことであった。
  • ● 同様に花崗岩と閃緑岩も判別に迷うところであるが、これも花崗岩は石英の結晶を含むが、閃緑岩は含まないのがポイント。
  • ● 溶結凝灰岩の判定も難しかった。決め手はレンズ状に押しつぶされた軽石の存在である。軽石は黒曜石になっている場合もある。今回採取したものは二上山の噴火によるものではなく、全て泉南流紋岩由来のものとされた。(I.S.)

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17期生の4月24日講座報告

年月日  2024年 4月24日(水曜日) くもり 時々 晴れ間

講座名: 植物入門(草本)

講 師: 大阪自然環境保全協会 木村 進 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

 午後から天候は悪化傾向との予報で、開講するとすぐに先生お手製の(日本の植物学の父 牧野冨太郎作成のような)とても詳しく書かれている《春~初夏の野草ミニ図鑑》を手にフィールドへ。 タンポポ研究で有名な木村先生、タンポポの講義を中心に身近に咲いている植物全般の解説を聞きながら公園を散策します。

1904年、牧野冨太郎が刊行した植物学雑誌で札幌でセイヨウタンポポを発見した事を発表。全国に広がって行くだろうと予見した。

セイヨウタンポポは無融合生殖で受粉は不要。種は軽く遠くまで散布され 水さえあれば1年中発芽し定着率も良く1年中開花することができ繁殖力が高い。しかし、アルカリ性の土壌に育ち環境適応能力は低く短命。

在来種であるカンサイタンポポは虫媒介。昆虫による媒介が必要。種子数も少なく 種は重いため遠くへ飛来することができず親株の近くに落下する。春から夏にかけて発芽を抑制し夏眠状態。9月~10月に発芽。開花は春、まれに秋。

 5年ごと続けているタンポポ調査でも、減り続けていた在来種は200年より増加傾向。外来種の分布の低下の原因の一つとして、ずっと続いてきた山を切り開く開拓工事開発による農地の減少が一段落したこと、又、泉北・千里ニュータウンなど 1970 年代から造成された大規模な住宅地の自然環境が安定してきたことなどが考えられると講師は話される。

2024年3月1日~5月31日 2025年3月1日~5月31日はタンポポ調査・西日本2025と称されタンポポの分布を誰でも参加できる調査が開始されます。

先生のご配慮もあり、雨に降られず自然の花たちを楽しむ事ができました。 (A・N)

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花は咲き競い過ごしやすい季節ですね

《春~初夏の野草ミニ図鑑》で同定します

座学では、ミニ顕微鏡を使ってタンポポの外来種・在来種の花粉の違いを観察します

講座生が皆 “ らんまん ” の世界に入り込んで、真剣な表情で観察しています

植物の構造には、知恵とカラクリがあります

先生が採ってきたチャコウラナメクジで、外片が反り返っている【】をわかりやすく解説して下さいました

 

16期生の4月24日講座報告

年月日 : 2024年 4月 24日(水) 雨・曇・晴れ

講座名 : 「信太の森の自然観察」

講師 : 田丸八郎 NPO法人 信太の森のFANクラブ理事長

場所 : 信太の森ふるさと館・惣ヶ池湿地

 午後からは90%の雨という天気予報、雨の中での自然観察を覚悟しながら講座開始。先生にも座学を早めてもらい、昼食時間もそこそこに11:50には野外観察スタート。

 なんと16期生の運の強さか、はたまた聖神社の神様が守ってくれたのか、自然観察中は天候に恵まれ、時おり林の中を吹く風に癒されながら信太山丘陵(惣ヶ池湿地)の自然の豊かさを大いに感じることができた。団地や住宅地の間を通り抜け、道路を渡るとそこには「信太山丘陵里山自然公園」の管理棟があり、8月に一部(4分の1ほど)開園されるそうだ。その公園に隣接しているのが「惣ヶ池湿地」。大阪府下最大の湿地で絶滅危惧種も多く生息している。今日もイシモチソウやコモウセンゴケ、コバナノワレモコウなどを観察することができた。また、2000年に絶滅種とされていたシソクサは惣ヶ池湿地の整備により復活したとか。しかし、今また絶滅の危機が。

 市街地から一歩足を踏み入れただけでこんなにも自然豊かな森や湿地帯が広がっているとは…別世界に入ったような不思議な感覚と驚き。しかし、その陰には長年にわたる多くの人の保全への思いと活動があってこそ守られてきたのだということを学んだ。「惣ヶ池湿地」は1999年より「大阪みどりのトラスト協会」が管理し、2014年からは「信太の森のFANクラブ」が中心となって保全活動を行っているとのことだが、私たちも自然に感動し自然から恩恵を受けるだけでなく、その自然を守るために何ができるのか、考え行動しようと思った。

 「信太の森」といえば、「葛の葉伝説」や古くから歌にも歌われ、また多くの遺跡も発掘されている歴史と文化の地。「自然環境を守る」とは、自然だけを守ることではないのだと感じた。ウグイスの清らかな声や時おりセンダイムシクイの名前の由来にもなった「ツルチヨギミ」声を聴きながら、そして道中の植物を観察しながら子供のころの思い出も語り合える楽しい観察会となった。  K.T

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皆さん真剣に、そして楽しく

ふるさと館前の鏡池。アオサギが主のよう。近くに遺跡もあります。

スイバは食べられる。よく似たギシギシとの見分け方は葉の付け根が尖っているか丸いか。丸いのは食べないでね。

団地の土手のチガヤの穂。若い花穂(ツバナ)は食べられる(子供のころおやつにしていた受講生も。懐かしい!)

信太山丘陵里山自然公園、管理棟の軒下で休憩。ようやく8月一部開園

アオスジアゲハの乱舞。公園の入り口で歓迎してくれた。

ヒメハギ、可愛い~右下は種をつけている。

みごとなヤマツツジ(上)左からヤマツツジ、モチツツジ、その交配種のミヤコツツジ(濃いピンク)

惣ヶ池湿地を歩く。湿地には助成金で作った木道が。右、コバナノワレモコウ(絶滅危惧種白い花が咲く。)、ゴウソ(上に雄花、下に雌花がつく)、シソクサ(2000年に絶滅種とされたが、惣ヶ池湿地で見つかり育成中、また絶滅の危機が)

ニガナの下に赤いコモウセンゴケ(上)イシモチソウ(下)どちらも食虫植物の絶滅危惧種

すべてムラサキサギゴケ(白はサギシバともいう)

田丸さんの手の上で寝るニホンカナヘビ。受講生の手の上でもスヤスヤ?右下はニホントカゲ。

森の中にぶら下がるこの物体は何のために?答えがわかってにっこり、みんなで記念写真。答えは受講生に聞いてね!(山では○○に注意)

信太の森のふるさと館前で、カラスノエンドウとスズメノエンドウ(どっちかわかる?)、マツバウンラン、可愛い!シリブカガシを探す受講生の姿も可愛い!)

 

いのちの営み探検部会の4月活動報告

テーマ:植物の様々な送粉様式(カテンソウの花粉飛ばしなど)

開催日:2024年 4月15日

場所:延命寺周辺(三日市駅⇒延命寺⇒千早口)

参加人数:20名

 白やピンク、黄色、紫。色とりどりのの可愛い花の季節となった。一般に、花が美しく目立って見えたり、よい香りがしたり、蜜を分泌したりするのは、鳥や昆虫などの動物を誘引するための適応である。このような花は虫媒花、鳥媒花とよばれる。一方小さく目立たない花もある。その多くは風媒花である。風の力を借りて花粉をとばす。色、香りなどの魅惑的な花の特徴は、風媒を目指すものにとっては無用。開花していても気づかれることすらない。

 今回は、風媒花を中心に、種々の植物の子孫を残すための戦略の観察を試みた。1番の目当てはカテンソウ。所々で群落を成すが、小さく地味な花は人目を引くことは少ない。かつて動画でカテンソウを知って以来、この花のダイナミックな花粉飛ばしを、自分の目で見たいと思い続けてきた。じっと待っても、なかなか花粉を跳ばさない。花に手掌を近づけ、そっと温めた。しばらくして煙のようなものが。花粉が跳んだ!! 次いで、別のおしべも腕を伸ばし花粉を跳ばした。一瞬の出来事。残念ながら写真に記録はかなわなかったが、しっかりこの目に焼き付けた。

 次に目指すはイロハモミジ。秋の紅葉やプロペラのような実は馴染みがあるが、花は??今が花の季節。気づきにくい風媒花である。雄花と両生花があり、まず雄花が、遅れて両生花が咲く。両生花には数本のおしべと先端が2裂した一本の長いめしべがある。花は赤みを帯び、緑の葉とのコントラストが美しい。次に、スイバ。スイバは雌雄異株。雌株と雄株がある。雄花は細い柄でぶら下がっていて、風で揺れながら花粉を放つ。雌花は花粉をのがすまいと、赤くふさふさした柱頭を持つ。どの花にも子孫を残すための巧みな仕組みを見た。(文:A.F. 写真:K.I. とA.F.)

カテンソウ

イロハモミジ

スイバ

春の花

吟行部会の4月活動報告

開催日 :  4月20日(土)

行 先    :  奈良県葛城市 當麻寺

参加者  : 15名

黄砂に霞む奈良盆地、先週末に中将姫に因む練供養会式を終え牡丹祭を開催中の当麻寺へ。仁王門から、(現存天守ではないが)東西両塔が唯一残るお寺の境内を散策しながら奥の院へ。浄土庭園の牡丹や藤の花などを愛で書院で精進料理に舌鼓の後例会に移った。
参道の土産物をつまみぐい、相撲の元祖当麻蹴速塚と相撲館、お寺の国宝・重文やお庭の珍しい花を観賞したりと、盛りだくさんの吟行となった。

会員の代表句・・・兼題:春(の)宵、入学(園)、四月馬鹿、夜桜

ソプラノの高らか響く春の宵    たけみつ
 鉛筆の香り背負って入学児    洋々志
 寄する波テトラポッドに爆ずる春    まさこ
 車屋は大和をとめや春の古都    ゆき雄
 夜桜や人込みさけてシーソーす    みゑこ
 入学児帽子深くし歩きけり    豊年
 逝きし母桜しべ降る千曲川    可笑流
  (しべは漢字)
 ひと片を框へ運ぶ桜東風    流以
 友の家更地になりて春の草    上田良子
 大法螺を吹く子の一理万愚節    都史子
 花馬酔木城跡に立つ無縁塚    ふじ乃
 黄砂降る遥かなタワマンセピア色    楠子
 夜桜の闇に覗くは異界かな    万未知
 春の宵テールランプの続く帰路    佐都
 身一つをもてあましつつ春の宵    行行子

当日句
 特選  ぼうたんに慈母のごとくに白和傘    ゆき雄
 入選  蓮華座に姫の御座して咲く牡丹    ふじ乃

アウトドア部会の4月活動報告

実施日: 2024年4月16日

場  所 :  高見の郷(奈良県吉野郡東吉野村)

行事名: 千本のしだれ桜 鑑賞

参加者: 25名

正式な発足に向けてプレオープン・イベントとして活動してきましたが、新しく発足した アウトドア部会

部会活動スタートは The Pink World 千本のしだれ桜 が満開に咲く高見の郷 鑑賞会を実施。 

ホームページでの開花情報では丁度満開 !! とのことで、期待に胸弾み当日を迎えましたが、朝からあいにくの空模様。不安定な天候との予報を心配しながら三国ヶ丘から貸し切りバスで出発です。

現地に到着した頃には予報も有り難く外れ、青空の見える素晴らしい しだれ桜の鑑賞会となりました。(A.N)

 

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日々の開花予報を見ながら 鑑賞会を心待ちにしていましたが、枝垂れ桜だけ1000本が咲き誇る高見の郷

 

 

 

 

 

 

その素晴らしさに圧倒されながら 桜の木をバックに記念撮影。自然と笑顔になりますね

 

 

 

 

 

 

駐車場からは専用マイクロバスで上がってきますが、麓から歩いてきた健脚メンバー達と一緒に再び記念撮影

 

 

 

 

 

 

お天気の回復で お弁当は枝垂れ桜を愛でながらいただくことができました

17期生の4月17日講座報告

年月日  2024年 4月17日(水曜日) 晴

講座名: 自然の見方と観察

講 師: 大阪自然環境保全協会  代表理事・副会長 田中 広樹 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

17期生講座 第1回目は スタートに相応しい《自然観察の心構え》について学習しました。 

観察とは単に「見る」のではなくじっくりと「観る」 そして目に見えないもの(命)を外に表れた様子から感じ、捉え、 「察する」。 

自然観察の5つの視点、捉え方として、① 五感(視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚)を使って感性を研ぎ澄まし観る  ② 大人になっても「不思議」を感じ、そのフィールドの季節の変化を観る  ③ アリの目の様に分析し、鳥の目の様に俯瞰的にいろいろな視点で観る  ④ 生物学では植物を生産者動物を消費者菌類を分解者と表す。地球上ですべてのものはつながっており、生物の進化、歴史などそのつながりを観る  ⑤ 生き物の一生(種子~成木 卵~成虫など)を観る    

座学の後は、フィールドへ出て観察です。

ルーペの使い方やゲームで自然に親しみ 「身近なものでこんなに楽しむ事ができるんだ」  「子供に戻ったように遊びました」 など講座生たちから声が上がり、講座初回目を笑顔で終えることができました。(A.N)

 

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備長炭の原木ウバメガシの新芽の葉脈をルーペを使って観てみます

目をつぶって1分経ったと思ったら挙手。  皆さんの1分はいろいろですね

街路樹のイチョウ      銀杏が落ちていたら雌の木

雄の木の下には雄花  足下にもたくさんの発見があります

色合わせゲーム  一番近いのはどれかな?

グループに分かれて落ち穂拾い

先生が公正にジャッジ

審判の様子を皆さん真剣に眺めています

モミジの花が満開

じっくり観るとこんなに可愛くて不思議な形

最後のゲームは             《ちっちゃなお花に名前をつけよう~ゲーム》

他のグループにバレないようにひそひそ密談中

 

このグループは  “ 春の雫 ” と命名しました
他にも、姫りんりん  ブルーファイブスター  コムラサキカレン  ヒメヒカリブルー     ニシノプリンセス    匂いが似ているから、 胡瓜草 と名付けられ地味だったお花、           きっと喜んでいることでしょう

 

野鳥部会の4月活動報告

月 日 : 4月17日 (水) 天気 

観察場所 : 西除川~狭山池

参加者 : 26名

観察種数 : 33種

  朝から春というより初夏を思わせる日差しが照り付ける。出発点の南海滝谷駅近くではツバメが飛び回り、民家の軒先にツバメの巣が幾つも並ぶ。中にはコシアカツバメの巣も、いずれも育雛にはまだ早いようだ。住宅地ではイソヒヨドリやムクドリの求愛行動が目立ち、あちこちにペアが、この時期ならではのムクドリ雌雄の違いを確認する。西除川沿いの田畑では、子育て中のケリの鳴き声がけたたましく、ヒバリも頭上を派手に鳴きながら飛ぶ。キジの姿を見たのは数人だったが鳴き声は全員が確認。西除川に沿って川下へ進むと、川中にはコガモやマガモがまだ数羽残っていてくれた。クイナは姿を見せたがすぐに草むらの中へ姿を消す。他にもツグミ、コチドリ、ハクセキレイ、カワラヒワ、コゲラ、アオジを観察。期待したヒクイナとカワセミは空振りとなった。

 狭山池に入ってすぐに昼食。午後は池を左回りに半周する。池はかなり水嵩を増し、鳥の姿は少ない。コサギ、アオサギ、カワウ、カイツブリ、オオバンと池畔ではコガモの群れが羽根を休める。中に一羽のキンクロハジロが、どうも怪我をして帰りの渡りの仲間に付いていけなかったようだ。 ウグイスの囀りやモズの鳴き声を聞きながら歩を進めるが、スズメ以外の小鳥がなかなか見つからない。ゴールのさやか公園からは池中に浮かぶフロートに集団で止まるカワウ、コサギ、ゴイサギ、アオサギとすぐ近くの池畔石積で休むコサギの群れ、ゴイサギをじっくり観察する。ここでも傷つき取り残された一羽のオカヨシガモを見つけ、傷ついた二羽のカモを皆さん心配しながらの「取り合わせ」となった。(文 M.K 写真 K.T)

コシアカツバメの巣

ケリ

アオジ

クイナ

コサギの集団

コガモの群れ

コサギとゴイサギ

コサギとゴイサギ

17期生の4月10日講座報告

年月日  2024年 4月10日(水曜日) 快晴

講座名: 開講式・ガイダンス

講師: カレッジ理事・17期生スタッフ 

場所: 堺市立栂文化会館

 美しく華やかに咲いていた桜がハラハラと舞い散る中 17期生講座の開講式が挙行され、相原代表理事は式辞で 2021年2022年と2年間は新型コロナ感染症による自粛期間に募集を中止したことを話し、今期も多くの申し込みがあったことなど感謝の気持ちを述べました。

 〈 学びの場 〉を通して講座生が仲間づくりの輪を広げ、座学やフィールドでの観察や体験をすることで自然と環境保全に更に興味を持ち 講座スタッフ共に楽しく学習が出来るようマナーやルールについての説明。

午後からは17期生自己紹介。当カレッジへ申し込みのきっかけや期待すること、スポーツや趣味、アピールポイントなど皆さん上手なお話しに聞き入り、緊張の中でも笑いもあり、その後、3班に分かれて班長・副班長を決め、班ごとのグループライン作成など和んだ時間となりました。

専門分野の講師を招いての講座のスタートを楽しみに、17期生開講式は終了しました。(A・N)

 

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

2024年度17期生 集合写真

代表の挨拶 開講式が始まりました

2年間の講座に向けて期待など自己紹介 Time

班ごとのミーティング Time

快晴・桜の下 17期生講座がスタートしました

 

 

 

 

 

写真部会の4月活動報告

日時:令和6年4月10日(水)午前10時~12時

場所:久宝寺寺内町

参加者:6名

天気は快晴だが寒い。 久宝寺寺内町は、古い歴史のある町である。 聖徳太子が建立した久宝寺観音院があったことが久宝寺の地名の始まりと言われている。 江戸時代からの古い町家も数多く残っており、写真撮影やスケッチの適地である。 現在の街は、蓮如上人が手掛けたもので、碁盤の目のように街路が通じている。 寺内町ふれあい館で地図をもらい、街並みを散策した。( Y.Y)         

ウォーキング部会の4月活動報告

行 先・・ 私市 府民の森 ほしだ園地

日 時・・ 令和6年4月11日(晴れ)

参加人数・・18名

朝からハプニング 京阪電車は人身事故の為、運転中止 ターミナル駅は、大混雑午前9時半頃に、運転再開  

私市駅出発は予定より30分遅れの10時30分
市立大学植物園前の、天野川「水辺のプラザ」の桜は満開 新緑のハイキング道を進み「ピトンの小屋」で一休み「ピトンの小屋」前のクライミングウォールでは、クライマーが練習中 坂道をゆっくり登って「星のブランコ」を渡る 吊り橋からの景色は絶景スポット

やまびこ広場にて昼食 帰り道は、星田妙見川沿いを下り 「星田妙見宮」に到着 妙見河原の桜並木も満開「大満足」この辺は満開が遅いかも
私市線「河内森」駅に午後3時半過ぎに、到着後解散(SU)

天野川「水辺プラザ」

森林鉄道風歩道橋

星のブランコ

里山保全部会の4月活動報告

月 日 :  4月5日 (金)

場 所 :  富田林市彼方 (奥の谷)

参加人数 :  12名

活動内容 :

 2023年度末4名退会。2024年度2名入会で会員は21名、新入会員1名出席で本日12名でのスタート。  遅れていた桜も駆け足で開花、畑は菜の花が満開。春たっぷりの活動舞台、奥の谷です。

山組は、先月山中に生える笹やシダを刈り取った山に残した小さな木の伐採作業 。山の傾斜厳しく大変な作業でしたが、山はグーンと明るくなり風通しもよしで、山健康に大きく寄与。切り出した木をチッパーでチップにしました。

畑組は、来月植付ける里芋の畝づくりチッパーで砕いたチップを肥料として畑に植え込み。菊菜、ネギの収穫と毎回ながら畑で大活躍、本年入会の新会員も畑で頑張っていました。

今回のおみやげは収穫した菊菜とナンバネギ。

<追記>今回は内緒話で、なんと小さなタケノコが4本取れました。おみやげになし。誰が持ち帰ったんやろ ?

*各写真はクリック毎に拡大され、解像度上がります。

今日も元気に山組スタート

かなり厳しい山の傾斜で小さい木を切り、風通しのよい山に

チップの山ができました。畑の肥料になります

畑組も栽培した野菜類に囲まれて元気に頑張ってます

本日の番外。しめしめタケノコ取れたぞー !

今日のおみやげは春菊とネギでした。ほぼ毎回お土産のある、里山部会へ入会をお待ちしています

16期生の4月10日講座報告

年月日  2024年 4月10日(水)  快晴

講座名:大和葛城山の自然観察

講師: 桑田幹雄・泉谷一弘 先生

場所: 大和葛城山自然研究路

スプリングエフェメラルと呼ばれるカタクリやショウジョウバカマ、可憐なスミレを観察し、あわよくばギフチョウにも会うことができたらと、はるばるとロープウェイに乗り大和葛城山に出かけた。

カタクリは花が咲くまで7~8年、寿命は50年にも及ぶ。葉が地上に現れてから4~5週間で花を咲かせて姿を消す、花が咲いている時期も2週間程度。西日本では主に山地に生息し、金剛山や葛城山などで見ることができる。

ショウジョウバカマは地面に張り付いたようなロゼット状の葉を出し、そこから伸びた花茎の先に紅紫色の4~8個の花をつける。花は10日間程度咲いており、その後花茎が急に大きく伸び種を風で飛ばす。カタクリとは異なり常緑多年草である。西日本では平野部から高山地域まで生息する。

 スミレは市街地から里山や亜高山まで広く花を咲かせ一説には200種以上もある。近畿には20種程度と少なく、葛城山で見ることのできるスミレはシハイ、アリアケ、タチツボ、ノジスミレくらいだ。

 ギフチョウは鳥海山から山口県まで生息し、3月下旬から6月中旬に発生、カタクリ、ショウジョウバカマ、スミレ、サクラの花を訪れ吸蜜する。卵はミヤコアオイなどに産み付けられる。翅は黄白色と黒の縦じま模様で後翅には青や橙、赤色の斑紋が並ぶ。『春の女神』と呼ばれている。

知識を得て葛城山の自然研究路を歩いた。講座生は斜面に広がるカタクリの群落に喜びの声を上げ、路上を飛び回るギフチョウに興奮しながらカメラのシャッターを押した。いったいどれくらいのギフチョウを見たのだろうか、ほんとに幸運であった。次にショウジョウバカマの群落を見た、咲き始めて盛りに近づいている様子だった。近くで「カーン、カーン」と乾いた音、オオアカゲラの木をたたく姿も見えた。受講生は珍しい野鳥にじっと見入っていた。

 歳を重ねるたびに山に登ることは少なくなり、山野草を観察することは難しくなってきた。金剛山も山頂には行きづらくなったが、大和葛城山は数少ないロープウェイで登れる山だ。少し遠いが思い切って訪れたことで、様々な春の訪れを身体全体で感じることができた。本当に春の女神に出会ったようだ、この日の幸運に感謝する。

また、ていねいに講座生の質問に答えていただいた講師にも感謝する。(H.I)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

上天気の中、ギフチョウやスミレにシャッターを切ります。

鮮やかな赤、青の斑紋の翅、春の天使と呼ばれるギフチョウ。ミヤコアオイの葉の裏に産み付けられた卵。カタクリや桜の蜜を吸う。登山道近くではルリタテハもお出まし!

ミヤコアオイの葉と花

みごとに開いたカタクリの花

まだ咲き始めのカタクリの群落

ショウジョウバカマのみごとな群落、オオアカゲラの木をつつく音が響く林

大和葛城山のスミレたち、アリアケ・シハイ・タチツボ・ノジスミレ

登山道で見つけた花たち、キケマン・ツルカノコソウ・スズシロソウ

上天気に思わず笑顔、バックの金剛山も美しい

大和葛城山の林間に響く春の音(オオアカゲラが木をつつく)

マップ作り部会の3月活動報告

日 時 : 2024年3月25日(月)

場 所 : 新檜尾公園から甲斐田川沿い+鴨谷池

参加人数: 8名

 雨が気になる2023年度最後の部会は8名の方の参加でスタートする。

 <草本>アマナ(甘菜=鱗茎が食用になり甘味があるため・ユリ科)が見られると教えて頂き、まずは光明池駅から赤坂台センター方向に向かう。道脇に群落が有り細長い大きな蕾を付けていた。残念ながら花は日が当たらないと開かないそうで低い草丈に4㎝ほどの白い花が咲いた姿を想像してみる。 新檜尾公園に戻って観察を続ける。至る所で見られたスズメノヤリ(雀の槍)。スズメノテッポウはイネ科だがこちらはイグサ科。細長い葉の縁には白く長い毛が生えていて葉の先が棒状に硬くなっているのも特徴。くす玉の様な頭花の仕組みも少々複雑、先に雌蕊が成熟しその後雄蕊の葯が伸びてくるとあるので今は葯が目立つ雄性期と思われる。 昨年5月に咲いていたアメリカオニアザミはまだロゼット状の葉の塊。 先月見たオニタビラコ、カラスノエンドウ、セイヨウタンポポ、ハルノノゲシ、ヒメウズ、ヒメジョオン、フラサバソウ、ミチタネツケバナ、ミドリハコベ、ミヤコグサ(甲斐田川沿い)などの他に葉間に花を付けるため名付けられたというハナイバナ(葉内花・ムラサキ科)の中心が白い薄紫色の小さな花を確認する。 昨4月丸く群生していた紫色と白色のサギゴケ、オランダミミナグサ、葉の重なり具合の見事なヒメオドリコソウが咲き始め、小川のほとりではキツネノボタンの黄色い花を見付ける。よく見かける毛の多いケキツネノボタンと違ってこちらの茎は無毛、葉の切れ込みも浅く、咲く時期もやや早いようだ。 シャガの花が早、咲きそろっていた。イネ科ではカモガヤ、イチゴツナギ、ミゾイチゴツナギを見る。

<木本>楽しみにしていたイスノキ(別名ヒョンノキ)。2月より花序は増えていたが一部の樹でしか見られなかった。綺麗な赤い色をしているが花弁が無いので控えめな感じ。写真では突き出た雌蕊の先が二股になっているのが分った。 満開のハクモクレンは見応え充分、ボケは今は白花が満開。また赤と白の絞りのツバキやコシノヒガンと思われる桜の花も見られた。引き続きヒイラギナンテンやユキヤナギの花とイヌビワ、ムクロジ、クロガネモチなどの実を見る。クスノキのひこばえは爽やかな緑色で樹肌はすべすべ。ラクウショウやメタセコイアにはまだ目立った変化は見られなかった。   

甲斐田川沿いの道では足元が泥濘む所があるので2月に続き途中から鴨谷池へむかう。あまり鳥は見られなかったが帰り道トガリアミガサタケ(尖網笠茸)に出会う。目が慣れてくると結構生えているのが分る。持ち帰った方はシチューに入れて食べたそうで、「量は半分くらいになったが歯ごたえもあり良い出汁が出て美味しかった」との事・・・凄い。キクラゲを採って帰られた方もあるのでまた感想を聞かせて頂ければと思う。

 今日のメンバーは全員野鳥部会員でもあり、絶え間なく聞こえる鳥のさえずりや小鳥の群れの移動する様も楽しんだ一日となった。(文・写真  Y.M)

アマナ

スズメノヤリ

トガリアミガサタケ

クスノキ・ひこばえ

キツネノボタン

ハクモクレン

ヒメオドリコソウ

イスノキ

                        

16期生の4月3日講座報告

年月日:2024年4月3日(水) 雨

講座名:多田銀銅山遺跡の見学

講師:兵庫県猪名川町ボランティアガイド

場所:多田銀銅山遺跡

  降水確率90%という悪天候の中、しっかり雨対策をして集合し、白金2丁目のバス停から徒歩で20分ほどで悠久の館に到着した。4人一組で3班に分かれボランティアガイドの説明を受けながら古い家並みを抜けて金山彦神社、昭和期の機械堀りの跡の青木間歩、日本鉱業の跡地、豊臣秀吉が鉱山開発したといわれ大阪城の財政を賄うほどの豊富な銀銅が採れた台所間歩と瓢箪間歩まで見学した。青木間歩では機械掘りの坑道から上に続く体ひとつがやっと入るような江戸時代の手堀りの坑道を見る事ができた。また、緑色や青色の鉱脈を直に観察した。

 間歩というのは坑道のことであるが入口には四ツ留めと呼ばれる鳥居のような形の木組みが設置されていた。金山彦神社の下の神宮寺は神仏習合で右に薬師如来、左に山の神様大山祇命を祀ってあった。鉱山の仕事と信仰の密接なつながりを感じた。

 一方、足元を見るとあちこちにハクサンハタザオの白い花が咲いていて、あと10日くらいで辺り一面が白くなるほどの群生が見られるとの話だった。鉱山の指標植物のハクサンハタザオとヘビノネゴザは重金属耐性で生息し、重金属を根や葉にトラップすることができるらしい。古くから鉱山を探す指標になっていたとは驚きだ。ヘビノネゴザも夏には盛大に群生がみられるだろう。満開の桜の下のハクサンハタザオの白い群生を見たかった。他にもショウジョウバカマやシュンラン、ツツジ、スミレなどが見られたし、桜の木も開花してお花見気分でお弁当を食べる事もできた。

 雨で疲れもいつも以上だったが、悠久の館の資料について説明も聞いてから帰路についた。参加した皆様本当にお疲れ様でした。    E.H.

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

 

 

 

石ころ部会の3月活動報告

月 日:R6年3月29日

場 所:大阪府立狭山池博物館 (大阪狭山市)                                                                                                                                                                                                                                                        

参加者:22人

活動内容:

 昨夜来の雨も朝にはピタリと上がり、今日は日本最古のダム式ため池「狭山池」の散策と「狭山池博物館」の見学である。先ずは大阪市狭山駅から歩いて狭山池に向かう。池の周りを取り囲む五分から七分咲きの桜が青空に映えている。早咲きの品種「越の彼岸」が多く植えられているため、大阪府内では一番早く楽しめる花見のスポットなのだとか。

 博物館内では3班に分かれ、ガイドさんの案内で狭山池の1400年の歴史をたどったが、驚きの連続である。狭山池は飛鳥時代につくられた人造のため池であると聞いて先ず驚く。そして目の前にそびえる高さ15m、幅60mの堤の断面に目を見張る。実際の池の堤から移築され、ポリエチレングリコール処理で固定されているのだとか。安藤忠雄の設計の博物館本体はそれを収容する形でその後に建築されたと聞いて更に驚く。堤の下の方には狭山池の水を下流に流す巨大な樋管がある。飛鳥時代の樋管はコウヤマキ製だそうであるが、腐食から免れ、造りたてのように輝いている。鎌倉時代には木製の他に石製の樋管も一部使われたそうだ。古墳時代の石棺を加工し、転用したものらしい。他にも様々な展示を見て回ったが、感嘆と驚きの連続であった。たっぷりと時間をかけてガイドさんに案内してもらったためか、見学の後に充足感がある。入場無料。何度来てもいい。

 午後は令和6年春季企画展:土木遺産展「石をはこぶ – 瀬戸内の石の島から大阪へ」を見て回る。大阪の石造構造物に多く使われている石の出どころはどこか、どのように切り出され、海を越えて大阪に運ばれ、利用されてきたのか、分かりやすい展示であった。今年度最後の石ころ部会も無事終了、三々五々、博物館を後にした。狭山池の桜も見事であった。(I.S.)

 

 

 

 

 

 

山歩き部会の3月活動報告

実施日:3月27日(水) 天候:晴れ
行き先:六個山
コース:箕面駅~落合橋~六個山~桜谷コース~箕面駅
参加者:21名

 前日の大雨が止み久々の晴天のもと、箕面の森にある六個山に登った。阪急箕面駅を10時に出発。瀧道を進み、途中の広場で準備体操をした後、落合橋から登山スタート。

 増水した川を苦労して渡った後は、川に沿って静かな山道を登り、1時間程で尾根道に到着。少し広い場所で昼食を済ませた後は、箕面ゴルフ場に沿って緩やかな道を六個山に向かい、山頂直下の急坂を登って45分で山頂(396m)に到着。山頂広場からは、大阪湾や六甲の山並みなどの眺望が素晴らしく、30分間ゆっくり休憩した。

 下山は「わくわく広場」「ハート広場」を経て桜谷コースを進んだ。最後は急な山道を慎重に下って、1時間半で瀧道に出た後、箕面駅まで戻った。少し骨のあるコースだったが、天気に恵まれて、約5時間半の登山を楽しむことができた。(TT)

六個山集合A

六個山集合B

足元に気をつけて‼

いのちの営み探検部会の3月活動報告

テーマ :目覚めてきた生きものたち
実施日 :2024年 3 月 18 日 ( 月 )
観察場所:錦織公園 ( 富田林市 )
参加人数:21 名

 啓蟄も過ぎ、暖かい気配を感じ、本格的に目覚め始めた若芽や花によって大地が色付いてきている。土の中や地上の虫たちも活動を始めてきた。今回は、公園内を楽しく散策し、自然や生きものを通して春の季節を実感しよう。

 公園西側の桜木の里には、早咲きで木全体としては開花期が長い、カワヅザクラ(河津桜)が満開。静岡県河津町で発見されたサクラで、オオシマザクラとカンヒザクラが自然交配して生まれたそうだ。東側の桜木の里には、ソメイヨシノ(染井吉野)が。此方は未だ蕾状態。1つの花芽から複数の柄が伸びだし、その先に花が咲く。普通は3~4個の場合が多いが、元気ある木なら6個以上咲き、夏の大雨や台風が少なければ多く咲く傾向がみられるようだ。桜の花は、前年の8~9月の花芽形成→休眠(10月から11月頃最も深い)→休眠打破(冬の低温を経験する間に成長を抑制する植物ホルモンが減少し、同時に成長を促す植物ホルモンが増加して休眠が解除)→成長→開花する。

 今回出会った早春に開花しているコブシやレンギョウ、マンサクなど、葉が出るよりも先に開花している。草本のように光合成でエネルギーを貯めてからでなく、既に幹や根に貯めていたエネルギーを使っているのだろう。花芽と葉芽の開くタイミングは、何が契機になっているのだろうか。虫たちには目がいかなかったが、花を求めて飛びまわり、葉っぱや地上を這いまわっているのだろう。奥の池では、ヒドリガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、オシドリなどカモ科の7種とオオバン、カイツブリの確認、パートナーを見付けてそろそろ北の繁殖地へ帰るのだろう。ツバメが営巣のための新居の場所を探しているのか建物周りをスイスイと滑空。いよいよ春だ!!(T.M)

左はカワヅザクラ、1個の花芽から3個の花が咲いている。右はソメイヨシノの花芽を切ってみると3個の花が。少し元気がないな。

プロパンガス臭や酒粕に似た匂いとか醤油の香りがしていると言われるヒサカキの花、白い小さな花が枝にびっしり並んでいる。

マンサクやクロモジやアブラチャンなど、早春に咲く樹木の花は黄色が多いのはなぜなのか。花粉媒介をする昆虫などの活動時期と
関係があるのかな?

ヒメウズ(姫烏頭)のウズは烏頭(トリカブトの根茎)のことで、葉の形が烏頭に似ているのが由来。径5㎜の花びらに見えるのは蕚で、
その内側に花弁が5枚。

16期生の3月27日講座報告

年月日  2024年 3月27日(水)  晴れ

講座名:オリエンテーリング入門

講師: 横田 実 先生

場所: 堺市立健康福祉プラザ・大仙公園

 久々の快晴の大仙公園において、オリエンテーリングの競技概要や使用する道具と競技テクニックなどを学び体験をした。

 講師はオリエンテーリングのイメージを聞くことから始めた。ポイントへ行き探し物をするとか、スタンプラリーをイメージする意見が多かった。オリエンテーリングは地図とコンパス(方位磁石)を使い、決められたコントロール(ポイント)を順番に周り、時間を競う競技であると理解できた。

 次にオリエンテーリング用地図の記号や表示の約束事と、コンパスを使って次への方向確認の方法を学んだ。コンパスはなかなか扱いづらい。

 コンパスの使い方は①コンパスの長辺をレッグ(地図に示されたコントロールを結ぶ線)に合わす ②コンパスのリング内の線を地図の磁北線に合わす ③コンパスの矢印を前方に身体正面に持ち、リングのN表示と磁針のN極が合わさるように、コンパスを回さず身体ごと回す、これでバッチリ次の方向が判る。

 競技テクニックとしてはサムリーディング(地図上の現在地を親指で常に押さえる)・歩測(地図上での距離を歩数で把握)・読図(地図から地形や風景をイメージ)・エイミングオフ(大まかな方向に目標を設定)・リロケート(迷った場合)などを教わった。

 午後からは地図とコンパスを使い、設置された11のコントロールを二人一組で周るオリエンテーリングを実践体験した。地図を読み、コンパスを使い方向や現在地を確認しながらフィニッシュを目指した。

 街中や地下街そして野外でも観察に熱中して『今、何所かな』と判らなくなり迷ってしまうことが多々ある。今いる場所はどこか、どの方向に進めばいいのかは教わった知識や意識が役に立つ。(H.I)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

道なりか、ブッシュの中をまっすぐ進むか。悩ましい、道なりは距離が倍です。

当日使用の地図。コントロールの場所や地図に記号や情報が示されてます。

やる気満々。30秒ごとにスタート。まだ元気いっぱい。

コントロールで電子パンチングして笑顔でクリヤー。

次はどっち?さっそく地図を確認。

いろんなところで地図を確認。地図ばかり見てると躓きますよ。

見つかりません。地図ではここにあるはず、このあと執念で見つけました。

見つかりづらい場所に置かれているコントロール。

 

 

昆虫部会の3月活動報告

実施日 : 2024年3月12日(火) 

場 所 : JT生命誌研究館・高槻市立自然博物館

参加人数 : 11名

活動内容 :

 今回はこの時期昆虫がまだ出てきてなく少ないということで、趣向を変えて高槻市にある研究施設と博物館の見学にしました。冷たい雨の中にもかかわらず 虫好きさんが集まり、先ずはJT生命誌研究館で研究説明員さんの案内で地球の46億年の生命の誕生の歴史=生命誌を超遺伝子、DNAからゲノム解析をセンスのいい良質な説明で難しそうな事を優しく、丁寧に教えて頂きました。 特に我々が昆虫部会ということで昆虫を主体に案内してくれ、特にチョウ類の食性に合った葉や幹を探し出してみつける方法はドラミングと言いチョウの前足にある感覚毛で葉を叩き化合物を捉えそこから神経細胞の受容体に結合して情報が脳に送られて味を感じて卵を産み付けることをビデオで見て納得納得。 また日本列島できる前から生存しているオサムシと日本ではその仲間のマイマイカブリ(カタツムリを食性とする)の研究も面白かった。 屋上にあるチョウ類の食性ごとに植えられているガーデンは雨のためガラス越しでの見学になった。 説明の時間が足りないくらい質問も多く、次回また訪れたい施設でした、その後バスで移動して芥川沿いにある高槻市立自然博物館で冷たい風の中での寒い昼食後 学芸員さんに館内案内をお願いした。 芥川の魚類を水槽展示と高槻市内の生物の標本展示を生物多様性を主にガイドをしてもらったが現在昆虫担当の学芸員さんが不在との事は残念であった。 とくに鳥類のはく製標本は種類も多くなかなか立派できれいな標本でした。 終了時には雨も上がってくれ、皆さんお疲れ様でした。(hiro)

先ずは生命誌のお勉強

チョウのドラミングとは

ドラミングのメカニズム

オサムシ仲間と種類

琉球列島のナナフシ

芥川の魚類水槽展示

   

吟行部会の3月活動報告

日 時  : 令和6年3月16日

行 先  : 堺アルフォンス・ミュシャ館

句会場  : 堺アルフォンス・ミュシャ館のギャラリーしょうぶ1

参加人数 : 14名

兼 題  : 花冷 雀の子 山吹 花粉症

春の訪れが実感できる上天気の暖かいひよりになり、途中で上着を脱ぐ人もいた。堺東駅から反正天皇陵、方違神社経由で堺 アルフォンス・ミュシャ館までゆっくりと吟行した後、ミュシャの絵画を鑑賞した。

兼題句と当日句の互選は以下の通り。

兼題句

水温む生き物全て輝けり              尚文

花冷やつぼみも我も立ち止まり         たけみつ

眠り誘うチン電の音春うらら           洋々志

奥能登の浜の山吹艶かなれ            まさこ

花冷や神社の句座に巫女ひとり          ゆき雄

今日一輪あわせて二輪幣辛夷           みえこ

花冷のホームに響くヒールの音          河笑流

うっすらと愁ふ女雛のすまし顔           流以

プラハの春ミュシャの薔薇窓光満つ        都史子

子雀も小粋に決めるハンチング           楠子

しなる枝ぶわっと吐き出すスギ花粉        万未知

じゃばら飴本当に効くか花粉症           佐都

山吹や今は動かぬ水車小屋            行行子

雀の子漸く声が届きけり              豊年

当日句

特選 春光が掬う大の子宮まいり           流以

特選 囀や古墳の杜を膨らませ           ゆき雄

野鳥部会の3月活動報告

月 日 : 3月20日 (水) 天気 曇り一時雨

観察場所 : 錦織公園

参加者 : 10名

観察種数 : 31種

 午後からの降雨予報のせいか、春分の日というのに朝から真冬並みの寒さのせいかパークセンター前に集まったのは10人。 先ずセンター北の石水苑で、目の前にカワセミが止まり、ダイビングして魚を捕えるのを観察。 幸先の良いスタートとなった。 赤穂池ではオカヨシガモ(♀)2羽のみであったが、空には早くもツバメ数羽が飛び回るのを確認。 梅の里では小鳥を期待したが、とにかく強い風のせいか小鳥の影が全くない。道中、池では寒さのせいかカルガモ4羽が丸くなって浮かんでいた。 天候が気になることもあって、いつものコースを変え奥の池へ直行する。 居ましたカモ・カモ・鴨・・ 池全体に数種類のカモが散らばって元気に泳いでいる。まさに鳥の楽園のようで賑やかなこと。 オシドリ、ヨシガモ、マガモ、ヒドリガモ、キンクリハジロにトモエガモと、それにカルガモ、オオバン、カイツブリ、カワウ、セグロセキレイ、ハクセキレイが加わる。 トモエガモの顔の巴模様に全員が納得したところで次へ。 河内の里近くの森ではメジロ、シジュウカラ、エナガの混群に出会い、シロハラやジョウビタキ、ウグイスの声を聴く。

 午後は雨を心配しながらも「じゅんさい池」まで足を延ばす。道中、ヒサカキの花にメジロが飛び交い、コゲラが幹に嘴で穿孔しているのを観察。 小雨が降り始めたところで急いでセンターまで引き返す。 その途中、ツグミ、カワラヒワを確認。 センターでの鳥合せ後に確認したスズメとイソヒヨドリを加えて観察種数は、悪天候にも関わらず31種となりました。(文 M.K 写真 K.T)

カワセミ♂

カワラヒワ

イソヒヨドリ

ハクセキレイ

コゲラ

右 トモエガモ

オカヨシガモ♀

オシドリ他

写真部会の3月活動報告

月 日 : 2024年3月13日(水)

場 所 : 難波界隈(道具屋筋、黒門市場、道頓堀)

参加人員 : 4名

活動内容 : 難波駅10時集合し、先ずは道具屋筋へ。包丁、食器、机、椅子等々

飲食店に必要な道具ばかりを販売する店ばかりが50点ほど集まった通りを眺めながら撮影、続いては黒門市場へ。昔は食品の卸の店が今は直接お客さんに販売しそれもほとんどが海外の人が購入して、刺身やホタテ貝その場で立ち食いしている人が多い通りでした。途中に法善寺横丁に寄り、水掛不動さんにお参りする。最後は道頓堀へ。外人の旅行客が多くて、我々は疲れて、昼食に「はり重」で食事をして解散しました。(Y.M)

ウォーキング部会の3月活動報告

実施日: 3月14日(木曜日)

行 先: 泉北沿線(小谷城趾コース)

参加者: 41名

 今回は泉北高速鉄道が作成した沿線ウォーキングのうち「小谷城趾コース」を歩いた。近場ということもあり、久しぶりに40名を超える参加者となった。

 光明池駅をスタートし、栂・美木多駅をへて泉ヶ丘駅をゴールとした約10kmのコースとなっている。泉北の各駅には大きな公園が隣接してあり、緑道を通って歩くことができるようになっている。各公園には沢山の桜の木が植えられいて桜の名所になっているがまだ少し早く開花を待つ状態だった。途中、由緒ある美多彌神社や堺で最古といわれる小谷城趾に立ち寄った。個々の場所に行ったことはあっても通して歩いた人は少ないのではないかと思った。(M・A)

新檜尾公園

美多彌神社

和田川側道

西原公園

小谷城趾

 

16期生の3月13日講座報告

 

年月日 : 2024年 3月 13日(水) 曇・晴れ

講座名 : 「人と自然公園のつながり」

講師 : 武田敏文(日本パークレンジャー協会代表理事)とガイドの皆さん

場所 : くろんど園地(交野市)

 くろんど園地は、大阪府政100周年の記念事業で金剛生駒紀泉国定公園に作られた自然公園。S40年代(高度成長期)に生駒山の土砂採取で自然破壊が発生、当時山火事も頻繁に発生したということで、「生駒山を守りたい」「この山を守ろう」(府民の森構想)と国から60億円の借金で 600ha買い上げたことが始まりだとか。府民の森を管理、維持するには大阪府と多くの府民の理解が必要だ。今回、ガイドをお願いした日本パークレンジャー協会の皆さんも、ボランティアで自然の大切さを私たちに伝えてくれている。

 前日の大雨が嘘のように、少し寒かったものの雨具のお世話になることもなく、また時折暖かい日の差すなか園内をガイドしていただいた。私市駅前の公園で準備体操をし、民家の間を抜け山道へ、砂利道あり、ぬかるみあり、岩の上やら階段を越えてと、園内は実に変化に富んだハイキングコース。春というには少し早く、出会う花は少なかったものの、シュンランのつぼみやニホンアカガエルの卵とかえったばかりの小さなオタマジャクシと出会うにはグッドタイミングだったかもしれない。ラクウショウの気根や花をつけ始めたミズバショウ、カタクリの葉を見つけたり、大きな花崗岩の塊にびっくりしたりと。また、くろんど園地には昼間はなかなか見ることができないが、夜間にはいろいろな動物たちが活動をしているなど、貴重な話を聞くことができた。スイレン池やミズバショウの湿地では、植物を守るため日々イノシシと戦っているなどの苦労と努力も知ることができた。いろんな人のいろんな苦労があって守られている自然公園。私たちにできることはまずは知ることか。ここにある自然に感謝し、自然を楽しみたいと思った。家に帰ると2万歩を超えていた。全員怪我無く、無事に歩ききることができよかった。安全に楽しくガイドしていただいたことに感謝。16期生2年目の講座に向けての自信につながったのでは。  K.T

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くろんど園地で学習(府民の森ができた背景、暗視カメラに写っている動物は?直ぐそばの木にはキツツキのあけた穴が)

くろんど園地は花崗岩でできた山、園内は大岩がごろごろ。イルカ岩、クジラ岩(頭)見える?

歩き始めて最初の難関、月の輪滝とその周辺

園地で見つけた植物たち(ツチグリ、カンスゲ、コケ、テイカカズラ、ヤブコウジ、ジャノヒゲ)

開花間近のシュンラン、あと少し!

ミズバショウ、ニホンアカガエルの卵(小さなオタマジャクシも見えるかな?)いろいろ質問に答えてくれました

 

 

 

 

園地でよく目にするラクウショウ、気根が空気を求めて湿地から顔を出している。右下はラクウショウの種

お天気になってよかった、みんなにっこり❣