山歩き部会の6月活動報告

実施日:6月26日(水) 

天候:曇り行き先:旗尾岳

コース:天見駅~旗尾岳~鉄塔鞍部~才ノ神谷林道~千早口駅

参加者:20名

 梅雨の合間の曇り空のもと、河内長野の天見富士と呼ばれる旗尾岳に登った。高野線天見駅を10時20分に出発。静かな山道を進み、急坂を登りつめると1時間で山頂(548m)に到着。眺望はないが、ここで早い目の昼食を摂った。

その後は、府庁山に向かってアップダウンを繰り返して縦走し、1時間余りで鉄塔鞍部に到着。展望が良く、ゆっくり休憩後に下山を開始した。約10分で林道に出たあと、才ノ神谷に沿って下り、塞ノ神を経由して1時間余りで千早口駅に到着した。(14時20分着)

旗尾岳登頂後の縦走は急な下り・上りが続く骨のあるコースであったが、全員健脚で頑張ったので、予定より早くゴールできた。心配した雨にも会わず、4時間の登山を楽しむことができた。(TT)

6月例会A班

6月例会B班

旗尾岳山頂で早めの昼食です。

いのちの営み探検部会の6月活動報告

テーマ:粘菌を観察しよう

開催日:2024年 6月17日

場所:烏帽子形公園(河内長野市)

参加人数:14

 始まるまでの待機時間に、まず一週間前に錦織公園で採取した変形体を観察してもらった。まさにアメーバか?移動の様子はすぐには観察できないが、午後の確認ではかすかに移動が見られた。

 粘菌観察を当カレッジで初めて取り組んだのがいのちの営み探検部会であったとか。それ以来、講座でも和歌山県立自然博物館の川上新一先生に講師をお願いしている。私も15期生で粘菌の沼にすっかりはまってしまって1年あまり。ようやく一人でも見つけられるようになったばかり、なかなか簡単には姿を見せてくれない。さて今日は?と心配したが、私事で延期してもらったお蔭や粘菌仲間との下見、前日の雨、何よりも会員の熱心な観察のお蔭で大収穫だった。

 午前中は、粘菌について簡単な説明をして私たち粘菌仲間で呼ぶところの粘菌平と粘菌谷を観察。赤いウツボホコリ、白いツノホコリ、灰色のシロウツボホコリ、黄色のアオモジホコリらしきもの、淡いえんじ色?のムラサキホコリと不明の黄色の粘菌一種を見つけた。ムラサキホコリは前々日の下見ではほとんど姿を見せなかったのが、一気にあちこちに発生。見つけるたびに歓声が上がった。皆、それぞれにスマホに可愛い粘菌の姿を収めることができた。

 午後からは、念のために持参した主に烏帽子形公園で採取した粘菌の標本をもとにルーペや顕微鏡(粘菌仲間が持って来てくれた)で子実体の姿の美しさ、不思議を観察して解散となった。雨後の暑くもなく寒くもなく、そして適度な湿度のなか粘菌観察としては最良の日だった。  KT(写真協力KA)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

錦織公園で採取した変形体

ウツボホコリ

ツノホコリ

シロウツボホコリ

アオモジホコリらしきもの

ムラサキホコリ

不明の粘菌

16期生の6月19日講座報告

年月日:2024年6月19日(水) 晴れ

講座名:浜辺の植物観察

講師:今井周治先生

場所:せんなん里海公園

 前日の大雨が嘘のような明るい6月の空の下。美しく管理されたせんなん里海公園で植物観察を行った。日差しが強く汗をかいたが日陰に入ると風が心地よかった。

 淡輪駅から公園に向かう道中から観察は始まりゴツゴツした海食崖、人口砂浜、塩性湿地、河口湿地という異なった環境の植生を見ることができた。

 海食崖ではウバメガシ、トベラのようなしっかりした感触で光沢のある葉を持つものやネムノキ、アカメガシワ、スイカズラがみられた。クロマツは触れた瞬間痛いと声を上げるほど鋭かった。シダ類のオニヤマソテツやヒトツバなどが下方で見られ明るい草むらではナルトサワギキョウやヒルザキツキミソウ、スイカズラ、テリハノイバラの花が咲いていた。

 砂浜ではハマダイコンの種、ツルナ、ヘラオオバコ、ハマヒルガオ、オカヒジキそしてママコノシリヌグイという恐ろしい名前の植物がみられた。肉厚の葉を持ち根は細くても深く砂の中に伸びている様子が観察できた。

 塩性湿地では潮の満ち引きによって海水の影響を受けても耐えられる植物がみられた。特にホソバノハマアカザが海水をかぶると赤くなる事を知った。オカヒジキが砂浜に這うように広がっている様子が興味深かった。海岸は石組みで整備されフェンスで囲まれたところではコウボウムギ、コマツヨイグサが広がりフェンスの近くではネナシカズラという不思議な植物に注目した。

 河口湿地では、雨の後で湿地の様子がよくわかり東大阪とここにしかない絶滅危惧II類のヒトモトススキを見ることができた。

 箱作自然海岸。崖と砂浜がすぐ近くで見られ、ホルトノキ、サンゴジュのような厚い葉を持つ木やヨシの群生、巨大なハマウドが生えた崖、砂浜にはオカヒジキが生えていた。一方手入れがされていない海岸部分では植生は変わらないが沢山のゴミが打ち寄せられていた。自然を守るためには人の手が入ることが必要だとよくわかった。

 海岸を歩きながら沢山の植物を観察し、環境に適合した強く多様な植物を見ながら光沢のある葉やトゲの多い茎、肉厚の葉、逆にイネ科やカヤツリグサ科の細く硬い葉を持つ植物が見られる理由を考える機会になった。E.H.

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります。

マップ作り部会の6月活動報告

月 日 : 2024年6月21日(金) 天候 雨のち晴れ

場 所 : 堺ふれあいの森(堺市)

参加者 : 8名

 昨夜からの大雨で、気象台は梅雨入りを発表。その雨も今朝の9時頃には止んで、青空が見え始める。 しかし、園内は山からの大量の雨水が流れ落ち水浸し状態だ。 参加者はそれでも8名。 5名は長靴を履いて、3名はいつものトレッキングシューズで、いざ出発。 先ずはA地区へ、ここで「今日は無理」とNさん撤退。

(A地区) シロツメクサやムラサキツメクサに混じってネジバナ、カタバミ、アレチギシギシ、ユウゲショウ、ニワゼキショウ、オオイヌフグリ、ブタナ、コハコベ、ヒメジョオンの花が点々と咲いている。下は水浸しだが、水と光をもらって草花はとにかく元気だ。 乾いた場所ではマツヨイグサが彼方此方に(ここではメマツヨイグサとの違いを確認)、そしてヨウシュヤマゴボウの大株にびっくり。 畑の脇ではイヌガラシ、ハキダメギクの花を見つけ、他にも、キツネノボタン、グンバイナズナ、アメリカフウロ、チチコグサ、チチコグサモドキ、オオバコ、ムラサキカタバミ、クスダマツメクサの花やヘビイチゴ、ヤブジラミの実を確認。 樹木としてはアカメガシワの花が咲き始めていた。

(B地区) 森への入口付近の樹木は、ネズミモチは花が終りがけで、リョウブは蕾、コジキイチゴは橙の実をウスノキは赤い角実を付けていて皆で試食。「コジキイチゴは思ったよりいけるが大味」との感想でした。  ヤマハゼ、ウメモドキ、ネジキ、タカノツメ、イヌツゲ、ヒサカキは小さな実をつけ始め、クチナシ、トウネズミモチ、ナンテンは今が花盛り。 草本ではムラサキニガナやオカトラノオの花が彼方此方に、 山道ではヤマトウバナが咲き始めました。 コモウセンゴケは赤い小さな花をいっぱい付けていましたが写真で上手く撮れたかな!

(C地区)草本のオカトラノオはここでは咲き始め、ドクダミは盛りを過ぎたか、ハナミョウガ、ササユリは実をつけ始めていた。 木本ではムラサキシキブの花が咲き始め、ヒメコウゾの実は橙に熟し、イヌビワに実がつき始めた。

雨あがりの足場は最悪でしたが、それでも日が差せば植物は元気に、そしてこの時期にアジサイ系統の花をここで見かけないのは少し寂しい気も・・・。(M.K 写真K.I) 

*写真はクリックする毎に拡大され、解像度も上がります。

ハキダメギク

マツヨイグサ

アカメガシワ

オカトラノオ

ウスノキ

コジキイチゴ

コモウセンゴケ

ムラサキシキブ

野鳥部会の6月活動報告

月 日 : 2024年6月19日 (水) 晴れ

行 先 : 平成榛原こどものもり公園

参加人数 : 15名

観察種数 : 23種

 好天気に恵まれる、暑さはそれほどでもなさそうだ。 3年続けてのヤマセミ観察を目的とするこの場所、さて3度目の正直となるか、リーダーのIさんが昨日の下見で「出ましたよ」の一言に、一同期待を膨らませて榛原駅前をスタート。  先ずは駅近くの民家軒先に育雛中のツバメ、コシアカツバメを観察。 空では多くのツバメが飛び交うが、その速さに両者の見分けがつきにくい。 目的の「こどものもり公園」までは2.5キロの距離、宇陀川を下流に沿って歩く。 川は昨夜の雨でかなり増水している。 川の中ではハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイの3種のセキレイが同時に出現。 墨坂神社前の川に架かる歩道橋の回りではイワツバメが数羽、桁下に巣があるようだ。 空ではトビが数羽が舞い上がっては、何度もハシブトガラスの攻撃に合い逃げ回わる。 道中、ホオジロ、シジュウカラ、イソヒヨドリの姿やウグイスの声を聴きながら到着。 

 ヤマセミ観察ポイントは数人のカメラマンが出現を待ち構えていたが、今朝から成果がないとのこと、 我々も暫く観察を続けるがカワウ、アオサギ以外は何も見当たらない。 ポイント近くで昼食をとり、更に待つ。 どこからかホトトギスやクロツグミの鳴き声が・・・他にもカワセミやカワラヒワを確認。

 今回は「帰りはバスで」とのことで、観察をあきらめバス時間に合わせ早めの帰途へ・・・、そしてバス停近くの最後のポイントで「出ましたヤマセミ、止まりました松の木に」、でも見たのは後ろの6人だけ、全員に知らせる間に姿を消されてしまい、誠に残念! 写真はどうにか取れたようですが・・・ やっと!の安堵と少しばかり満足感あっての帰途となりました。 (M.K 写真 K.S 、K.I 、Y.S)

*写真はクリックする毎に拡大され、解像度も上がります。

コシアカツバメと巣

トビとカラスのバトゥル

飛ぶアオサギ

カワウ

ヤマセミ

ツバメの給餌

ヤマセミ

カワセミ

17期生の6月19日講座報告

年月日: 2024年6月19日(水) 曇 

講座名:  信太の森の自然観察

講 師:  信太の森FANクラブ理事長 自然環境市民大学講師  田丸 八郎 先生

場 所:   信太の森ふるさと館  惣ヶ池湿地

 信太山丘陵の保全活動をされている講師より、信太山のなりたち、歴史・文化、自然環境について講義を受け、陸上自衛隊の演習場として使われてきたからこそ生き残った絶滅危惧種の植物などの自然保護運動に取組んでいることを聞き、ウグイスのさえずりを聞きながら惣ヶ池湿地を観察した。

 惣ヶ池湿地には、繁殖力が旺盛なハンゲショウキショウブなど、また、公園にはオオキンゲイギクなどの特定外来植物や、信太山丘陵にしか居ないとされていた外来種の蛾・ムラクモカレハは堺方面にも増えてきたとの情報も話され、目にするその数に驚いた。

 国内希少野生動植物種のシリブカガシサギソウトキソウコモウセンゴケカスミサンショウウオなどの調査・保護・増殖活動の様子を教えていただきながらの講義は、普段は、個人的に入ることのない湿地帯を歩く事で自然環境を学習する私達には、大変有意義な時間となった。  ( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

信太山丘陵の歴史と文化・移り変わる信太の森の自然・保全運動について講義を受けます

青々とした自然豊かなフィールドで、ウグイスの鳴き声を聞きながら~

湿地にしかいない動植物が生息生育する貴重な自然環境

希少な植物との出会いに、講義生の目も 👀キラキラ ✨✨✨

初夏の風を感じながら気持ちの良い散策

数人ずつ、小さな小さな国内希少種植物を丁寧に教えていただきます

惣ヶ池湿地にて! 講座生皆の素敵な活き活きとした笑顔 😊

 

吟行部会の6月活動報告

日時 :令和 6 年 6 月 15 日(土)

行先 :浜寺公園(バラ園、惜松碑)、大鳥大社

句会会場:日本料理「竜起」

参加人数:17 名

兼題 :ゆすらうめ 代田 蝙蝠(こうもり) 葭簀(よしず)

 浜寺公園のバラ園では、池の睡蓮や、時折吹く風、小川を流れる水の音に、ほんの少し暑さを忘れつつ散策することができました。また、噴水プールではしゃぐ子どもたちの声を聞きながら、惜松碑に刻まれた万葉仮名を鑑賞し、公園の松林の歴史を学びました。その後バスで大鳥大社へと移動し、参拝の後、旧熊野街道である鳳商店街を通り抜け、句会会場へと向かいました。(S.A)

〈会員代表句〉
薄昏て代田おのおの月一つ       白流子
古の海の思い出葭簀張り        尚文
葭簀張り祖母がコツクリ昼寝する    ゆう一
天地や田の字つらなり代田なる     たけみつ
田植え待つ田の多きこと能登岬     洋々志
亡夫と往く産土の地のゆすらうめ    まさこ
億万の光生ましめ代田風        ゆき雄
菓子紐の一人あやとりゆすらうめ    みえこ
生物の気合が入る代田かな       豊年
貴船には屋根にも葭簀涼を食う     河笑流
葭簀張り命澄みゆく老いてこそ     流以
お稽古の今朝の席入り葭障子      都史子
鬼遊び鬼も子も摘むゆすらうめ     ふじ乃
雨ごとに嵩む紫陽花まだみどり     楠子
水鏡あすは総出の代田かな       万未知
代田より流るる風と大合唱       佐都
なんとなく一日が過ぎ葭簀巻く     行行子

〈当日句〉
特選 「グレイス」の名札残して薔薇の散る  みえこ
    いにしへの高師の浜の松落葉       楠子

*写真はクリック毎に拡大し、解像度も上がります。

17期生の6月12日講座報告

年月日: 2024年6月12日(水)晴

講座名: アウトドアの安全

講 師: 平木 祐治先生

場 所: 堺市立栂文化会館

 心臓しんとうとは、心臓の真上に受けた衝撃が引き金となり、心室が不規則に細かく震える不整脈「心室細動」が起きること。 全身に血液を送り出す心臓のポンプ機能が失われ突然死につながる。 致命率は、1分ごとに10%づつ下がる!など、私達がその場でできる救急救命・応急処置について講義を受けた。

 119番通報から救急車到着までの間に行う胸骨圧迫心臓マッサージの正確な場所、方法、リズム( 100回~120回/分 🎼 もしもしカメよ ♬を 歌いながら圧迫するとリズムが同じになる ) 人形を使って体験し、AED使用時の注意点など、AED使用方法普及員として活動されている講師より教えていただくことで救命措置の大切さを実感することができた。

 南海トラフ巨大地震の発生に対する切迫性が高まっていると気象庁が発表し、川の氾濫や自然災害での危険など、いつ自分や身内に起るかもしれない不安の中で、どのように対処すればいいのか、災害時の心得として自分の身を守る為に行うことが何なのか?など考えさせられる講義となった。( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

災害時の心得などについて習得

三角巾を使って応急手当

左腕を怪我した時の肩つり方法

前腕に怪我をした場合の止血方法

頭部損傷時の三角巾の巻き方

AED装着ジミー君

胸骨圧迫心臓マッサージ体験

休憩時間も自主練に励みます

昆虫部会の6月活動報告

年月日 :2024年 6月 11日 (水) 

場 所 :長野公園(河内長野市)

参加人数: 16名

活動内容:

 当日は30度と真夏日の予報でした。間違いなく暑い日でした。河内長野駅から公園までの道中汗をかきながら坂道を上る。道中コミスジ、モンシロチョウなど早々と観察。 公園内の「回廊風展望休憩所」を集合場所とし、荷物を置き捕虫網を持って暑い中みんな思い思いの場所で採取。集合場所の目の前の木の枝先にはオオシオカラトンボが。早速みんなで観察。 その後次々と採取した昆虫を集合場所に皆が持ち寄る。 先ず驚いたのはWさんが採取したオオスズメバチ。それも飛びっ切り大きい5㎝程の女王バチ。戻ってきたみんなも驚く。 その後も昆虫の写真を撮り、皆で手分けして同定作業。

 一段落した後昼食をとることに。休憩所は風が吹き抜け汗をかいた後の身体に心地よくゆっくりと休憩。昼食後は、会員さん持参の竹に巣を作ったタイワンクマバチの観察。竹を割ると1匹のクマバチが飛び出し、よく見ると自分たちで細かく作った仕切りの中に幼虫が1匹ずつ。花の蜜を中心に作った餌も入っており数人が味見を。甘酸っぱい餌でこの経験は中々出来ない。割った竹に幼虫、餌を戻し、会員の一人に持って帰ってもらい観察を続けてもらうことに。

暑い中の部会で少し早めに切り上げましたが、充実した一日となりました。

以下が今回採取及び目視できた昆虫です。

キリギリス(子)・オオスズメバチ(女王バチ)・コミスジ・モンシロチョウ・ヨコズナサシガメ・ヒロオビトンボエダシャク・ヤマトシリアゲホンミスジ・カノコガ・オオスカシバ・クロオオアリ・スジグロシロチョウ・ムラサキシジミ(オス)・オオシオカラトンボ・シオヤアブ・ベニシジミ・シロヘリハラビロヘリカメムシ・ハラビロヘリカメムシ・ハゴロモ(幼虫)・タイワンクマバチ・タイワンクマバチ(幼虫)・カマキリ(子)・ヤマトシジミ・シャクトリムシ・ヒメホソカメムシ・ツバメシジミ・ホソクロツヤヒラタコメツキ・ショウリョウバッタ(子)・マドガ・ナミテントウ・セスジナガカメムシ・

目視➔アオスジアゲハ・セイヨウミツバチ・ウラギンシジミ  赤字は写真を添付しています。

以上目視も含め34種   暑い中にもかかわらず確認することができました。 (K・T)

ホンミスジ 翅の裏に星のような黒点と表の白線が細かくぶんりされている

オオスカシバ ホウジャクとの違い、いずれもスズメガ科。蜜を吸うときスカシバは前足で花を捉えているが、ホウジャクはホバリングしながら長いストローを差し込んで蜜を吸う

ヤマトシリアゲ 夏型と秋型で色が違う。肉食性。腹端がサソリの尻尾のように曲がっているのがオス。メスに餌をプレゼントするらしい。

ハゴロモ(幼虫) 数ミリととても小さく動きも速い。これはアオバハゴロモ?(小さいので写真拡大してください。)

ウォーキング部会の6月活動報告

実施日 : 2024年6月13日(木)  晴れ 気温32℃

行き先 : 天野街道コース

参加者 : 29名

 集合場所の金剛駅前から狭山池の横を通り、陶器山・天野街道から終点の金剛寺まで12キロを歩きました。 天野街道沿いは果物作りが盛んで、葡萄・桃などが栽培されていました。 また田植え作業をしている人がいたり、既に早苗が植わっている田圃など長閑な風景が広がっていました。 青賀原神社で休憩した後は、奈良時代に行基が開創し、弘法大師が密教の修行をしたと伝えられる天野山金剛寺までアスファルトの道路をひたすら歩きました。 (暑かった、、、。)

 河内長野方面行きのバスは定時に到着・光明池方面行は暫くお寺の階段で休憩してからバス停に向かいました。 今年一番の暑さの中を本当にお疲れさまでした。(M.F)

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写真部会の6月活動報告

月 日 : 令和6年6月12日

行 先 : 光明池大橋周辺

参加者 : 4名

 今回は最高気温31度と真夏日の中の撮影会でした。長距離の歩行は避けて 光明池駅からバスに乗り光明台まで移動。オオヨシキリの鳴き声を聞きながら出発です。日差しの中 光明池大橋へ、さすがに橋の上では風が気持ちよく感じられました。その後森林浴を楽しみつつ散策。落羽松の並木道はどの季節でも味わいのある風景でした。もとの大橋に出てバスで駅まで戻り昼食して歓談後解散でした。(M.S)

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里山保全部会の6月活動報告

年月日  : 2024年 6月 7日 (金)  

場  所  : 富田林市彼方(奥の谷)

参加人数: 14名

活動内容:

いよいよ初夏。すでに各地で夏日の報告。今月も参加者は14名。本年度は出席率高く、里山部会の活動は大変順調です。

山組はまたまた、山の伐採作業で残した木や枯れて落ちた木の枝を回収する作業。志いっぱいのボランティア精神で、厳しい山の傾斜に負けず頑張っています。

畑組は先ずは1ヶ月で伸びた雑草刈り、続いて畝作り肥料やりと今月も大活躍。今月は黒豆、赤じそを植え付け、じゃがいもを収穫しました。今回も収穫したじゃがいもをお土産に。やさい類が高いご時世、里山部会ありがたいですよ。 

山組今日もがんばるぞー

山から苦労して下ろした大木

山から下した木をチッパーでチップにして、畑に肥料として入れます

腰を落として畑の世話。美味しい野菜を食べれるのもこの努力ですよ。

先月植えた里芋。でっかくなりますが、1ヶ月ではこんなに可愛いです。

本日収穫したじゃがいもを分けてお土産に。

マップ作り部会の5月活動報告

日 時 : 2024年5月31日(金)

場 所 : 堺自然ふれあいの森

参加人数 : 8名

 薄紫色の花に包まれているのを見て気づく事の多いセンダン(栴檀・センダン科)だが、ふれあいの森にも大きな樹があった。「栴檀は双葉より芳し」と言われるがこれは白檀のこと。集合場所前からセンダンの花を眺めた後、原っぱの観察を省いて森の館わきから里みちに入る。今は色々な樹々が小さな花を付けている。赤紫色の黄色い葯が目立つ花で葉がビロードのような手触りはヤブムラサキ(藪紫・シソ科)、よく似ているが葉がガサガサしているのはムラサキシキブ(紫式部・シソ科)。淡いピンク色の花のウメモドキ(梅擬・モチノキ科)。イヌツゲ(犬柘植・モチノキ科)も濃い緑の葉に真白い花が映えて美しい(櫛や将棋の駒などの材料になるツゲはツゲ科)。壺型の白い花を下げているネジキ(螺旋木・ツツジ科)。他に白い花を付けているのはソヨゴ(冬青・モチノキ科)やネズミモチ(鼠黐・モクセイ科)。ナンテン(南天・メギ科ナンテン属:一属一種)も見かける。コジキイチゴ(乞食苺・バラ科:青い茎に刺や赤い毛が密生している)の2.5㎝ほどの白い花は殆ど落ち薄緑色の楕円形の実になっていた。所々でピンク色のモチツツジ(黐躑躅)の花を見る。可愛らしいナツハゼ(夏櫨・ツツジ科)は殆どがつやのある紅い丸い実になっていた。鹿の子模様の樹皮が目立つリョウブ(令法・リョウブ科)は長い花序を出していてもうすぐ咲き始めそうだ。その名の由来は律令時代に凶作時の食用になるものとして育て蓄えることを法で決められたためとか、人との深い繋がりを感じる。また少ないが香りの高い蜂蜜が採れるそうだ。4月の部会で蕾だったタカノツメ(鷹の爪・ウコギ科)は早、小さな実になってしまっていた。至る所で見られたカマツカやクロバイの花はもう無い。

 草本ではササユリが里みちを少し入った所に多数咲いていて皆しばし見とれる。甘い香りにも包まれ丁度良いときに来られたと嬉しくなる。さらに東のおじいさんの木(シリブカガシ)を過ぎて進むと松の育成地があり、ここでコモウセンゴケを観察する事ができる。4月より花序が伸び濃ピンク色の蕾を沢山付けているのに驚く。先端のうなだれているものがあったが巻散花序とかさそり尾状花序といわれるもので巻いていたものがほどけていくのだとか。咲いている花が最も高い位置にくるとあり、午前中に咲いて午後には閉じる。

 見はらし広場で昼食にしたが今日が初めての方はここからの眺めを楽しまれていた。午後は谷みちを下り第二豊田川みちへ向かう。谷沿いでは青紫色の花のオカタツナミソウを見る。下るにつれハナミョウガ(花茗荷ショウガ科)が次々に現れ沢山の花序を立てていて見応えがあった。これから花が赤い丸い実になっていく変化を見られたらと思う。確かめていないが花軸や葉裏には細毛が密生しているらしい。4月に見られた粘菌は今回は見付けられなかった。花後のショウジョウバカマ(猩猩袴)は大きくなって堂々とした風情になっている。

 川沿いの道ではエゴノキ(エゴノキ科)の花は終わっていたが、ウツギやガマズミ(莢迷・レンブクソウ科)が綺麗に咲いていた。ヒメコウゾ(姫楮・クワ科)は細い花びらがとれて丸い実になっている。ノイバラ(野茨・バラ科)は白い花をびっしり付けていて見事であった。

 雨が心配されたが降られることはなく終える事ができほっとする。 次回6月の部会は6月21日金曜日です。宜しくお願いします。                                 (Y・M)

センダン

ガマズミ

ハナミョウガ

ハナミョウガ

イヌツゲ

ウメモドキ

ササユリ

コモウセンゴケ

アウトドア部会の5月活動報告

実施日: 2024年5月31日 雨のち曇

場  所 :  滋賀・びわ湖バレイ

参加者: 22名

活動内容:

 朝から雨模様の中、滋賀県のびわ湖バレイでの【ジップライン】体験に出発。JR京都から湖西線に入っても雨は止みそうもなく、志賀駅に到着しても目指すびわ湖バレイは雲の中でまったく見えません。先が思いやられそうで気持ちは少々萎えてしまいそう。標高1100mに位置するびわ湖テラスまで120人乗りの大型ゴンドラのロープウェイで一気に到着。琵琶湖は圧倒的なスケールの雲海でまったく見えないがこれはこれでなかなか良いもんです。強者女子は蓬莱山まで雨の中を登って来られた方も・・・ 昼食後ジップライン体験が始まります。年齢制限はありませんが、体重制限は30㎏以下は軽すぎてダメとの事(アアよかった) 滑車付きのハーネス、ヘルメット、手袋をスタッフさんにしっかり付けてもらうと緊張してきましたね。皆さんの気持ちが乗ったか、雨は止んでくれていました。

コースは6コース 最初のコースはドキドキでしたが皆さん気合いで何とか滑り降りました景色など見る余裕は全くなかったでしょうか。3回ほどこなすと少し余裕が出てきた人もいましたが、筆者は余裕なしです。

さらにコース毎に手放し、回転など趣向が取り入れられて、面白みが出て来て、段々にハマっていく気持ちで、最後のコースは晴れていたら琵琶湖に向かって飛び出すようにセットされているらしいが、今回は全くガスの中で、ハーネスを後ろにつけて隣の人と手をつないでの飛行になった。

楽しい一日を過ごせて、リピターになりそうです、お疲れ様。 (S,H)

120人乗りのゴンドラで頂上へ

琵琶湖は雲海の下

ハーネスと滑車

まだ余裕がありますね

装備装着しました

打見山頂上

注意事項を聞き緊張が・・・

緊張も気合でスタート

手放しも出来た

着地が難しいが上手い!?

スタート地点が高くなります

なかなかいいフォーム

皆さん余裕で笑顔が出てきました

霧の中を最後の滑り

きょうはお疲れ様 楽しい1日でした

17期生の6月5日講座報告

年月日  2024年6月5日(水曜日) 晴れ

講座名: 淡水魚入門

講 師: 小川 力也 先生 (科学教室力塾 塾長)  桶土井 直人 先生    

場 所: 木根館 (河内長野市林業総合センター) ・ 石川 

 

 木のぬくもりを感じる 木根館(きんこんかん)での座学は、淡水魚の不思議な生態をクイズ形式で教えていただき 河川環境の研究・保全にご尽力され《科学教室・力塾》を主宰される小川 力也 先生の教え子でYouTubeなどSNSで多くのチャンネル登録者数を持ち 少年の水族館 Outdoor Aquarium というタイトルで観察ケースの中に魚の生息環境まで再現した様子を動画配信して大人気の 桶土井 直人先生から直接 観察の様子や動画を見せていただくことで、午後からのフィールドでの観察がより一層 楽しみになった。

石川では、マリンシューズや長靴に履き替え、たも網を持って川へ降り観察することができたが、ヨシノボリの卵はタイミングが悪かったのか見つからず残念だった。 

〈採集し同定した種類〉  オイカワ、ヨシノボリ、ツチガエル、カワムツ、メダカ、カダヤシ、ハヤ、カジカガエル、アメンボ、カワトンボのヤゴ ( A . N )

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

 

投網(とあみ) 実践をまじえて 丁寧に説明してくださいます

 (Outdoor Aquarium)動画撮影しながらの講義に皆、興味津々

カジカガエルのカップル

岩陰を探すオオシマドジョウ & ヨシノボリ (Outdoor Aquarium)

メダカ ♀

 

植物部会の6月活動報告

月 日 : 2024年6月5日(水) 天候 晴れ

行 先 : 森野旧薬園(奈良県宇陀市)

参加者 : 21名

 4月、5月は降雨中止となり、今年度初めての部会。初夏の日差しが眩しい。上天気に「今日は大丈夫ですね」が挨拶代わりに。 そして榛原駅前から奈良交通バスに乗り換えて約20分、「大宇陀」バス停で降り徒歩5分足らずの風情ある宇陀松山の街並みの中に森野旧薬園はある。 昨年NHKでテレビ放映され、見た顔の管理人Hさんが今日のガイドとして我々を迎えてくれた。 

 Hさんは昭和7年生まれとの自己紹介に、今でもこの薬草園を管理しているという矍鑠たる元気さに我々シニア部員はまず圧倒される。 Hさんのガイドは我々全員が入園するかしないかのうちに、入口通路の脇に植えられたナツツバキやムラサキの説明が始まる。「知っていることは全て話したい」と思えるほどの饒舌で、声も大きい。 先ずは屋敷奥にある吉野葛の晒し工場跡へ、そこで森野家と葛の関わり、そして本薬草園の歴史を聞く。 開設されたのは江戸中期とのこと、今では国の文化財史跡に指定され、昭和天皇が訪れたこともあるという。

 次の屋敷の中庭となる小薬草園には、ウイキョウ、カザグルマ、オケラなどが植えられていた。 薬草園は屋敷の裏山に広がり登り口はドクダミとユキノシタの白い花が満艦飾。 九折の狭い登り石階段では、幕府から下付されたというニンジンボク、サンシュユ、樹齢300年のハナノキ、両沿いに植えられたアマチャの花、実を付けたセリバオウレンやもうその姿を隠した自生のカタクリ等の説明があり、なかなか前に進まない。 暫らく登り、ようやく開けた場所へ、ここからが薬草園の始まりだ。 入口付近の畑では回りをカメムシ除けの網に覆われたトウキの花が咲いていた。 そしてオオハンゲ(カラスビシャクの大型タイプ)と背丈が数メートルとなるヨロイグサの説明を受ける。

 園内は幾つもの区画に分けられ、薬草や薬用としての樹木が所狭しと植えられていた。鑑賞用の植物を含めると約250種になると聞く。それらが一畝ごとに纏まって植えられ、全てに名札が立っている。 薬用樹木としては、アメリカキササゲ、テンダイウヤク、セイヨウバクチノキ、ホオノキ、ニッケイ、ナツメ、ナンキンハゼなど、そして花が咲いていたのはマタタビとカンボク。この時期、花を付けている薬草は以外と少なくヘンルーダ、カラクサケマン、アカヤジオウとあまり聞いたことないハーブ系の野草であった。 それをカバーするかのよう所々に、園芸種のジキタリスやキョウカノコの花が彩を添えていたが、ジキタリスは立派な薬草とのこと。 これらの植物は今でも多くが薬用として使われているとのことです。 Hさんの先導案内でその後を一列縦隊で園内を隈なく回り、充分に園内の植物を堪能しましたが、少しばかり疲れたようで予定より早めの帰途となりました。 (M.K)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度も上がります。

アマチャの花

アカヤジオウの花

カンボクの花

園内を一列縦隊で

ヘンルーダの花

ホルトソウの実

テンダイウヤクの実

カラクサケマンの花

マタタビの花

ヨロイグサ、成長すれば何とこの高さまで

トウキの花

トウキの前で

16期生の6月5日~6日講座報告

年月日 2024年 6月5日(水)~6日(木)  晴

講座名:芦生の森一泊研修

講師: 福本繁、加藤潤子ガイド

場所: 芦生研究林 トロッコ道・上谷コース

 京都の北東部にある「芦生の森」は環状線の内側の2倍近い広さを持ち、京都大学の研究林として100年近く手つかずの天然林が残っている。生き物の種類が豊富で大都会に近い低山地としては非常に珍しい森林だ。2年目講座生がこの時期に訪れるフィールドで初めての宿泊講座だ。特別に許可されたガイドトレッキングでしか歩けないコースを歩いた。

JR園部駅に集合。マイクロバスで山道を行き、きれいなロッジ風の「芦生山の家」に着いた。途中の「美山かやぶきの里」で休憩、午後2時過ぎには山の家に到着した。その後、全員で昭和の前半に活躍したという森林軌道の朽ちた「トロッコ道」を2時間ほど散策した。山の家の奥さんから軽く「ヒルがいますよ」とやさしく注意を受けたが、本当に多かった。河原に降りたり、線路わきの植物を観察したり、途中にはオオバアサガラ・イワガラミ・コアジサイなどが盛んに咲いていた。

 翌日は8時からトレッキングに出発した。途中の下谷の大カツラを観察。株立ちのカツラの大木であるがヤマザクラやコシアブラなどたくさんの樹木が着生している。近くに寄ると圧倒されるが、周りではオオルリやミソサザイが盛んに美声で鳴いており別世界に入り込んだような感じがした。

 上谷・杉尾峠コースは芦生の森のメインコース、出発点の長治谷作業所からトレッキングが始まった。途中20回以上も流れを渡渉、「このコースは長靴が必須ですよ」との山の家の助言に従ってよかった。ミソサザイやオオルリやアカショウビンなどの小鳥の鳴き声やドラミングに癒されながら渓流わきの道を歩いた。

 苔むした岩や倒木、絡み合った木、倒木の上に生えた幼い木、クマに樹皮をはがされた木や冬眠穴となった大きな洞、盛んに落ちているトチの花、ツルアジサイやサワフタギが咲いている様やモリアオガエルが木の枝に産み付けた卵塊などを見つけて喜び、サワフタギの虫こぶやシカの顎の骨に驚かされた。

 しかし、湿地や池の縮小や消滅、山の斜面や渓流わきの野原はシカの食害によりシダやバイケイソウなどがわずかに生えているだけだった。一部ではシカ除け網が設置され植生回復への努力が見られた。

 行程4kmほどではあるが、杉尾峠をめざして歩け歩け、流れは細くなり由良川の源頭に近づく。やがて源頭に到着、そこは湿地状だった。さらに源頭の沢を上り詰め杉尾峠に着いた。タンナサワフタギが咲く山頂からは若狭湾や丹後半島が遠くにかすんで見えた。峠を下るとマイクロバスが待っていてくれた、みんなよく頑張った。

 暖温帯から冷温帯の植生が見られ多種多様な動植物が生息している「芦生の森」は濃密で、自然に関心があれば一度は訪ねてみる場所だと強く思った。また、夕食や懇親会時には話が弾み楽しい一夜となった。何を聞いても答えてくれ、スケジュールどおり案内していただいた二人のガイドさんに感謝します。(H.I)

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かやぶきの里

朽ちたレールや鉄橋を渡りトロッコ道を歩く

トチノキ平の大カツラ、ヒコバエが育つ萌芽更新で株立ちの大木に。ヤマザクラなどが着生、幹の周りで環境DNAなど様々な観測をしていた。

朽ちて倒れたトチの大木にコシアブラやタラが育つ。

ガイドさんから聞いた説明、覚えてるかな?

クマ剥ぎ、ホントに新鮮。ガイドさんもクマのように舐めて味見をしていた、あまりおいしくないとのこと。

遠くの斜面の大木の大きな洞が、クマの冬眠穴らしい。

モリアオガエルの卵塊。枝に産み付けられた卵塊の下に水たまり。ここにアカハライモリが待ち構えている、生きるのも厳しいね。

倒木の下で発見した、シカの下あごの骨。周りにはほかのものはなかった。

芦生の森の花。時計周りに右から、ミヤマカタバミのタネ、コナスビ、コアジサイ、トケンラン、落ちたトチの花びら、トチの花

歩け歩け、渡渉し由良川の源頭から杉尾峠をめざす。

シカ除けの網が張られ保護されたエリア、以前の植生が回復している。遅れて根までなくなると回復は無理。

トチノキに絡みついたツルアジサイ。アジサイの幹は20㎝ほどあった、木を枯らすことはない。

芦生の森の不思議。時計回りに右上から、コケの上に生えるヒメコガサ、サワフタギの虫こぶ、クダホコリ、残りは?

終点杉尾峠から、かすんでいたが若狭湾や丹後半島が見えた。日本海だよ。

ガイドのお二人と山の家玄関前で記念撮影。

17期生の5月29日講座報告

年月日  2024年 5月29日(水曜日) 曇のち晴れ

講座名: 哺乳類入門

講 師: 赤木 智香子先生(ラプター・フォレスト代表)

場 所: ノバティホール・長野公園

「自然の中のつながり」から「生物多様性」について考え、哺乳類の生態系を学習する講義を受けた。

 生物多様性国家戦略は10年に一度見直しされているが、4つの危機として  開発・乱獲によるもの ② 都市部への人口流出、高齢化で手入れができないことによる自然の質の低下・荒廃 ⇒ アーバンワイルドライフ (都市型野生動物)  が増えていること。近年はクマなどによる深刻な人的被害も増加している  外来種 (アライグマ・バラ科の樹木を食い荒らすクビアカツヤカミキリなど)・化学物質・ペットとして飼われていた生き物の脱走、飼育放棄など人間により持ち込まれた危機  温暖化などの気候変動がもたらす危機が生物多様性を脅かしている、など。  

危機的状況を知ることで、生物多様性を基板とした水・空気・土壌・エネルギーなどの生態系から恩恵を受け、互いに助け合い支え合っている地域特有のつながりが長い年月をかけてできあがっていることなどを学習した。

午後から午前中に座学で解説していただいた動物の気持ちになって自然をよく見ることでわかるフィールドサイン (動物の生活痕跡、足跡、食痕、糞など) 探しのために長野公園での野外活動。しかし、前日の強い雨で洗い流されたのか ⁉ 中々、痕跡に出会うことはできなかったが、清々しい雨上がりの新緑の中、キビタキメジロウグイスの鳴き声が響く気持ちのいい散策となった。( A . N )

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キビタキやメジロ、ウグイスたちの鳴き声に癒やされ 木々の新緑がまぶしい散策になりました

 

 

 

 

石ころ部会の5月活動報告

月 日:R6年5月24日

場 所:大阪市立自然史博物館「花と緑と自然の情報センター」                                                                                                                                                                                                                                                       

参加者:20人

活動内容:

 2018年の設立以来、石ころ部会は大阪周辺の山や河原での地質や石ころの観察を行ってきた。一転して、今回は大阪市立自然史博物館「花と緑と自然の情報センター」のネイチャースクエア「大阪の自然誌」のコーナーで、これまで野外で学んできたことを整理してみようという試みである。今回も佐藤隆春先生にガイドをお願いした。能登半島地震や南海トラフ地震などの話題の多いなか、大阪の地形の成り立ちについて、地震との関係から解説して頂いたのでいささか盛り上がった質疑応答となった。また、大阪の周囲から採取し、磨き上げられた大き目の岩石の標本は実際に手で触れられるように展示されており、我々が普段、拾う石ころとは大分様相が違って新鮮である。このコーナーは地質学関連以外にも樹木や野鳥、昆虫など大阪に生息する生き物の展示も充実しており、博物館や植物園を訪れた際には是非立ち寄りたい場所である。午後は各自が自由に特別展「自然史のイラストレーション」の観覧や植物園の散策を楽しんだ。

【大阪の自然:まとめ 】

  • ● 活断層と地震: プレートの動き等により、地下の深いところではひずみがたまっている。ひずみが大きくなると岩盤が壊れる。その時のゆれが地表に伝わったものが地震である。その時の岩盤のずれが断層である。過去260万年の間に活動したものを活断層という。大阪の平野や丘陵と山地の間には多くの活断層がある。
  • ● 大阪のおいたち: 凡そ100万年前に始まった活断層の動きによって1000年に1回ほどの間隔で地震を起こしてきた。断層に沿って土地は隆起し、地震の都度、山は高く、平地が低くなる。その結果、現在の北摂山地、金剛・生駒山地、和泉山脈などが作られた。(過去100万年に1000回の大地震があり、これらの山が出来たということか) 
  • ● 大阪湾沿いの低く平らな土地には1万年前より新たに粘土層(大阪層群)が堆積した。山から流れる川の働きで海は埋められ、後退し、現在の大阪平野ができた。粘土層はプリンのように柔らかい軟弱地盤であるため、大阪平野は地震に弱い。
  • ● 大阪の岩石: 大阪の基盤は基本的に花崗岩である。六甲や金剛・生駒の山々は花こう岩類であり、大阪平野も粘土層の下は花こう岩で覆われている。個々には:
  • ○ 北摂山地: 2億年前の堆積岩(丹波帯、超丹波帯)。近畿では一番古い地層
  • ○ 生駒・金剛山地: 8000万年前の花こう岩やはんれい岩、片麻岩など
  • ○ 二上山: 1500万年前の噴火でできた火山岩と凝灰岩
  •  和泉山脈: 7000万年前の堆積岩(和泉層群)と花こう岩、流紋岩
  •  大阪平野: 200万年前から基盤岩の上に堆積した粘土層(岩石ではない)(I.S.)

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16期生の5月29日講座報告

年月日 2024年5月29日(水)  晴れ

講座名:深泥池と京都府立植物園

講 師:竹門康弘先生(大阪公立大学国際機関教育機構客員研究員)

場 所:深泥池と京都府立植物園

 地下鉄北山駅から徒歩10分ほど、市街地のすぐそばに深泥池は存在する。わずか9haの小さな池が3haの浮島を浮かべて14万年、10万年と存在し続けてきた。さらに太古から人がその恵みを享受し利用しながらも存続できたという、まさに奇跡的な池。前日の大雨が嘘のようなさわやかな風の吹く中、深泥池の観察が始まった。

 まずは深泥池の歴史とその成り立ちについての説明を聞きながら、今の深泥池を観察。遠くに見える浮島はミズゴケが堆積してできた「高層湿原」で手前は新しく400年前、奥は数千年前に出来たものだという。浮島でジャンプすると目の前の水面が揺れるという。まさに浮島。なぜ腐らず堆積し続けることができたのか。夏は微生物が分解のために酸素を使い溶存酸素量がなくなり、冬は京都の底冷えで温度がぐっと下がるから。最近の調査で謎が解けたらしい。浮島は夏に浮かび、冬に沈むという浮沈活動をすることで多様な生態系を支えているのだとか。さらに水面に見える網やもんどりは外来種を捕まえるもの。そして水面の水草や藻の分かれ目が意味するものは?事前にもらっていた資料で学習してきた受講生が「○○です」と答え、先生の「正解!」をもらう。また、すぐ目の前にアオサギが獲物を狙っている。今2羽が住みついていて、ザリガニやカダヤシなどの外来種をせっせと駆除してくれているとのことだ。岸辺の湿地を観察しているとシカの足跡やオオバナノイトタヌキモ(外来種)やジュンサイを見つけた。かの魯山人をもうならせたという絶品のジュンサイ。保護管理のおかげか、今は増えすぎて年に数回、間引いて処理しなければならないとか(もったいない)。

 次に池の横の森の中へ。かつては段々畑があり、里山として日々の生活に密着して利用されていたが薄暗い森に。足元には処理されたオオバナノイトタヌキモと茎を切られたジュンサイの根が山盛り!?のはずがジュンサイだけがない。ここにも○○の足跡が、これは今まで気づかなかった大発見だと写真を撮る先生。浮島を寝床に絶滅危惧種を食い荒らすだけでなく、生ごみ処理をしてくれていたことに驚き(笑い)。

 次に浮島がよく見える場所に移動。水面にたくさんの稚魚、カムルチ(雷魚)で外来種といえども縄文時代からいたとか。遠くに目をやると水面にヒメコウホネの黄色い花が見える。絶滅危惧Ⅱ類の希少品種。またタヌキモは深泥池にしかない絶滅危惧種で深泥池には食虫植物が多く、水中食虫植物は15種もあり、陸上のモウセンゴケも多く花を咲かせているという。これもまた深泥池の水質が古くから“酸性で貧栄養”であるからこそだとか。富栄養の水辺では競争に負けてしまうような動植物も、また外来種であってもすべてを受け入れる懐の深さがあったからだと説明を受け、なぜか深泥池が尊く愛しく感じた。

 10万年以上も続いてきたこの豊かで貴重な生態系を未来につないでいくには?

「深泥池の現状・変化を知り、適切な管理方法を選択するためには、保全の基本方針と日々のモニタリングが不可欠。深泥池の価値を知り、保全の基本を理解し、そのうえで保全から得られるメリットをうまく人に還元することが大切だ」と。

かつて自然と生活が密着にかかわっていた里山生活のように、深泥池からの恵みも有効利用しながら、その環境を整え、更に共存し続けていくことが大切なのだと学んだ。

 午後からは京都府立植物園を見学。ガイドさんの見せたいものがあるというの熱い思いで、時間を1時間30分に延長していろいろ紹介してもらった。午前午後ともに熱心に聞く受講生の姿が講師やガイドさんにも伝わったのだと、すべてに感謝感謝!お疲れさまでした。(K・T)

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天然記念物深泥池生物群集の記念碑

深泥池の全体を眺めて
下左から、シカの足跡、オオバナノイトタヌキモとジュンサイ、ジュンサイの花

浮島(上)と浮島に向かうシカの泳いだ後(寝るために毎晩通う)

中央、ジュンサイを手にする講師。みごとな大きさ!

オオバナノイトタヌキモ(外来種の水中食虫植物)の捕虫嚢

前日の大雨で池から流れ出す水、めったに見られることがない。

右上、かつては段々畑や小屋や作業場所があった
中央、大量のオオバナノイトタヌキモ
下、ジュンサイの根を食べたのは”シカ”、講師も驚きの発見!すぐ報告!

浮島がよく見える場所へ。奥にヒメコウホネの黄色い花が見える。左、シカが通る場所とシカから保護された場所、カムルチの稚魚

京都府立植物園でガイドさんから説明を聞く。

 

 

 

樹齢300年のアキニレ、植物園ができる200年前から存在していた。

おしべが花の間にめり込んでいる。指ではじくと花粉を飛ばして中央のめしべに倒れこむ。すごい知恵

17期生の5月22日講座報告

年月日  2024年 5月22日(水曜日) くもり

講座名: 磯の生物観察

講 師: 地方独立法人 大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センター職員 日下部 敬之氏

     貝塚市立自然遊学館  山田 浩二先生

場 所: 地方独立法人 大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センター  ・ 豊国崎 落合川・谷川古港

 

 見学させて頂いた 大阪府泉南郡岬町大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センターは、大阪湾の水質を調べ、貝毒の原因となり 春には増えてくる有毒プランクトンの発生状況の調査、管理などをする①海を見守る  大阪湾に生息する魚の生い立ち、生態を記録することで採れる魚の種類などを予測し 漁業者と漁獲量などの調整を提案する②魚を調べる  大阪湾にはかつてあった干潟が少なくなり 海の生き物を育てる浅瀬が残っていない。人工干潟による波打ち際を作って魚が住み良い環境になるよう③海辺を再生する  水産技術センターの中にある栽培漁業センターで卵から稚魚を育てタグを付けて大阪湾に放流し 生き残る確率を調べ増やす取り組みをする④魚を増やすと、4つの仕事があることを教えて頂き、栽培漁業センターを見学。ヒラメや高級魚アコウ(キジハタ)トラフグの養殖を見ることができた。

午後からは、潮の干潮にあわせて海水が出入りしている昔の船だまり跡、谷川古港(ふるみなと)を長靴に履き替えて泥干潟に住む生物を観察。

場所を変えて落合川河口へ移動。ハクセンシオマネキが巣穴から出入りする様子を息を殺して「アソコの巣穴!」と指をさし小声で伝えながらの観察風景は、お互い (シオマネキと私達) が身を潜めて相手の様子を伺っているようで可笑しくもあり 不思議な時間でした。

温暖化の影響で、暑さに弱いマコガレイ(マガレイ)が減少、逆に暑さに強いハモが豊漁になっている。また、川を綺麗に!という動きの中、海水の窒素やリンなどの肥料が減ったことで餌となるプランクトンの減少により イカナゴが採れず禁漁になるなど、イカナゴのくぎ煮といえば春を告げる美味しい郷土料理が無くなることはとても残念でもあり、私達の食生活に直結していることで改めて温暖化について考えさせられる講義となった。( A . N )

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南海電鉄 多奈川線  多奈川駅

 

吟行部会の5月活動報告

開催日 : 5月18日(土)

行 先 : 四天王寺・夕陽丘界隈  

参加者 : 13名

兼 題 : 雷  夏帽子 ソーダ水 四十雀

 5月と思えぬほどの強い日差しの中 大阪市の上町台地の一部を散策。地下鉄四天王寺夕陽丘駅に集合。まず愛染堂からスタートしてすぐ近くの大江神社、愛染坂を下り大阪市内唯一の滝のある清水寺で涼みながら一休み。次に戦国武将真田幸村ゆかりの安居神社に。最後に四天王寺を参拝して一時解散。昼食後場所を西区民センターまでメトロで移動しての句会でした。(M.S)

 兼題と当日句の互選は次の通り

兼題句
新緑の参道駆ける人馬かな       尚文
夏帽子映画みたいに空を舞い      たけみつ
文庫本捲る手止まる春の雷       洋々志
一太刀にハルカス仕留め日雷      ゆき雄
水底に初夏の光や亀の影        みえこ
ソーダ水喉を通して昭和かな      豊年
パナマ帽澄ました父はセピア色     河笑流
新緑の光と香り部屋までも       良子
風青しうつろふダム湖の波の色     都史子
竹落葉ふかふかふかと降り積もる    楠子
しゅわしゅわは昭和の思い出ソーダ水  万未知
手を繋ぎ姉と出発夏帽子        佐都
対岸へ大声上げて夏帽子        行行子

当日句    特選  夏めくや試し太鼓の弾む音  洋々子
       入選  風薫る太子の幻影回廊に   楠子
       入選  緑陰の玉出の水の清水落つ  たけみつ

昆虫部会の5月活動報告

実施日 : 2024年5月7日(火) 快晴

場 所 : 西原公園(堺市南区)

参加人数 : 15名:

活動内容 :

 快晴の下、西原公園(堺市南区)で本年度最初の昆虫部会を行いました。公園内は除草作業が始まり、昆虫の採集や観察が心配でしたが、25種類の昆虫採集・同定、6種類の目視をすることが出来ました。池の水際でイトトンボが飛び交う場面を眺めていると、柳の枝にヤゴからトンボになろうとしている様子を目撃しました。翅が純白でだんだんと透明感のある翅が広がり、トンボの体も色合いが見え始め、数時間後、シオカラトンボのメスになっていました。他にもマダラホソアシナガバエを近距離で見ると輝きのある体で、たかが「ハエ」と思わず「ハエ」も美しい。皆さんで今日の昆虫採集の同定をすると、どの昆虫もじっくり見つめ、対象的な模様、動き方や翅の使い方など不思議なことや面白いことを気づき、その気づきを出し合うとさらに昆虫の世界が広がり、楽しいひと時になります。 (K.H)

【採集後同定】 25匹

  • シオカラトンボ交尾、②シオカラトンボ脱皮~3枚(10:32 ・11:03・ 3:47)

③オオヒラタシデムシ ④ヤナギハムシ ⑤アオモンイトトンボ ⑥カメノコテントウ ⑦ハナムグリ ⑧ゴキブリ ⑨ハサミムシ ⑩ナミアゲハ ⑪モンシロチョウ ⑫コジャノメ ⑬ヒメウラナミジャノメ ⑭ベニシジミ ⑮ウンモンクチバ ⑯ヨコバイ ⑰チャバネアオカメムシ ⑱マダラホソアシナガバエ ⑲マドヒラタアブ ⑳クロスジオオシロヒメシャク ㉑ゴマダラキコケガ幼虫 ㉒ハチの仲間 ㉓コガタルリハムシ ㉔オオウンモクチバ ㉕セボシジョウカイボン

【目視】6匹  ①テングチョウ ②モンキチョウ ③アメンボ ④ツマグロヒョウモン ⑤アオスジアゲハ ⑥クロアゲハ

カメノコテントウ

クロスジオオシロヒメシ

シオカラトンボ交尾

シオカラトンボ孵化①

シオカラトンボ孵化②

シオカラトンボ孵化③

マダラホソアシナガバエ

山歩き部会の5月活動報告

実施日:5月22日(水) 天候:晴れ
行き先:学文峰
コース:千早口駅~ジルミ峠~学文峰~流谷~天見駅
参加者:30名

 4月度例会が雨で流れたため、新年度第1回目の会合である。近場で楽な山であることが影響しているのか、久しぶりに参加者が30名の大台になった。千早口駅から歩き出し、紅葉で有名な地蔵寺の前を通り、ジルミトンネルの手前から山道に入り、ジルミ峠に着く。峠から学文峰(標高414m)に向かう。シライトソウの群落が迎えてくれる。学文峰で昼食を食べ、集合写真を撮る。下りは、上峠から流谷に向かう。林道を経て、高野街道を一部歩き、天美駅に着く。(Y.Y)

学文峰A

学文峰B

学文峰1

シライトソウ

16期生の5月22日講座報告

年月日  2024年 5月22日(水)  曇り時々晴

講座名:昆虫観察②

講師: 鈴木 真裕 先生

場所: 堺自然ふれあいの森

 昆虫を採集し分類同定作業を行い、昆虫の種類や形態の理解を深めるために堺南部にある堺自然ふれあいの森に集合した。分類同定作業を重点としたことで、自らが採集した生き物の同定や分類を体験できる貴重な講座となった。

 座学は1年目「昆虫入門」で学んだ昆虫に関する知識ついての復習から始まった。24の様々な色や模様のナミテントウムシは1種類であり遺伝によって様々な姿になること、昆虫は100万種ほど判明しており全生物の60%ほどを占めていることなどを思い出した。続いてこの時期にふれあいの森で見られる昆虫について話があった。

 簡潔な座学の後にフィールドでの昆虫採集が始まった。日当たりのよい野原部分と樹木が繁る森部分の2つのフィールドで採集活動を行った。網を片手に持ち「昆虫なんてよう捕まえへん」と言っていた講座生もフィールドに出ると夢中で網を振ってジプロックやプラカップに獲物を収めていた。一歩野原に出ると童心に戻ってしまうらしい。収穫した昆虫は、おおよそ野原部分で70種、森部分で50種くらいであった。1年目の倍近い成果だった。

 午後からは森の館に戻りグループごとに自分たちが採集した昆虫の分類同定作業を行った。昆虫の大きさ・色・翅や触角などの形態を観察して、図鑑やスマホや施設の昆虫見本などを参考に活発な意見交換を行いながら同定に取り組んだ。最後の手段は「先生これ何でしょうか」と聞いていたが実に楽しそうだった。

 昆虫の中には大阪では準絶滅危惧種に指定されている「フタスジサナエ」というトンボも含まれていた。一説によると昆虫は500万種いるとか、フィールドで新しい昆虫を見つけるのはこのようにマンパワーで探すのが一番らしい。講座終了後には講師の鈴木先生が昆虫の撮影を行い、すべての昆虫を野原に帰した。(H.I)

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森の館で昆虫に関する知識のおさらい、シオカラトンボのオスとメスどっち?

野原部分でフィールドワーク、イネ科やマメ科などいろいろな植物の近くに特有の昆虫がいました

森部分でのフィールドワーク、真ん中で網を振っているのが講師、フタスジサナエを捕まえました

チョウ、時計回りに右上からキモンガ・ヒメウラナミジャノメ、ルリシジミ、ベニシジミ、オオムラサキ

 

トンボ、左 ハラビロトンボ、右 胸側面に黒い筋が2本見える、フタスジサナエ

甲虫など ツチイナゴ、ホソハリカメムシ、ヨコヅナサシガメ、クロハナムグリ、チビクワガタ、フタスジバネゴミムシ

その他、左 キスジホソマダラ、右 名前の通り見事なポーズの、ヤマトシリアゲ

グループごとに類別同定中、真剣に意見交換

同定作業中の教室、図鑑やスマホと講師先生を駆使

17期生の5月15日講座報告

年月日  2024年 5月15日(水曜日) くもり

講座名: 鳥類入門

講 師: 日本野鳥の会大阪支部 企画部幹事 久下 直哉先生

場 所: 大泉緑地 新金岡公民館

 堺市 大泉緑地での鳥類入門の講義は、双眼鏡の使い方、野鳥を探すポイントなどを解説していただき、繁殖期・子育ての時期となる今でしか見られない野鳥の様子を観察した。

大泉池に浮かぶ島はたくさんの カワウダイサギ コサギ アオサギなどのコロニーとなっており、ヒナに餌を与える瞬間が見られるなど、講座生は初めて使う双眼鏡に四苦八苦しながらも 講師から教えていただく方向の木々の巣に住む親子を見つけては、お互いにスポットとなる場所を教え合いながら 子育ての風景を観察することができた。

カイツブリの親子やダイサギのヒナ、池を素早く飛び回り 杭や枯れ枝から飛び込んで 餌となる小魚や小さなエビなどを捕獲するカワセミなどを見ることができ、その度に大きな歓声が講座生から湧き起こり、収穫の多い野鳥入門の講義となった。

池の畔で昼食をとり、午後からは新金岡公民館へ移動。午前中に出会った野鳥を振り返り、鳥類標識調査員の講師より、まずは、大きさや色合い、環境、季節、歩いていたのか? 跳ねていたのか?など種類を絞り込む事ができるものさし鳥となるスズメ、ムクドリ、ヒヨドリ、キジバト、ハシブトガラスを知ることでチャート式に野鳥の知識を増やしていくことが大切であることなど教えていただいた。映像や講師が持ってこられた標本を基に 専門的な羽の構造や幼鳥から成鳥への変化などを解説していただき、生態など野鳥に関してより深く知識を得たいなどの感想が講座生から上がり、初めての野鳥観察をするという方も多く バードウォッチングの楽しさを体験できた機会となった。(A.N)

《 出会った野鳥 》 カワセミ、カルガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、コゲラ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヤマガラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、スズメ、カワラヒワ、マガモ、エナガ(鳴き声)

*写真はクリックする毎に拡大し、解像度が上がります

 

 

先生を囲んで 皆笑顔で記念撮影

野鳥部会の5月活動報告

活動日 : 2024年5月15日(水) 

探鳥地 : 大阪城公園

参加者 : 30名

観察鳥種数 : 18種 

 大阪城公園の森ノ宮駅からの入口広場は、多くの外国人観光客を含め相変わらず凄い人出だ。その人波を縫うように我々シニア30人の団体が進む。空は曇っており、かえってこの位の方が戸外活動にはベスト。 最初の目的地である「市民の森」に入ると、ここはこれまでの喧騒から離れ静かになり、小鳥の声が聴こえ始める。シジュウカラ、コゲラ、メジロの鳴き声が・・しかしその姿を生い茂った緑の中に見つけるのは難しい。暫く進むとキビタキの囀りが、その鳴き声方向に歩を進めると居ました!目の前に。 すぐ目上の樹木の小枝を転々と移動し、その綺麗な声、黄色が目立つ可愛らしい姿に暫く全員が釘付けに・・・そして感動!

その後は桜広場、豊国神社裏といつものコースを回るがシジュウカラ以外に出会うことはなく、午前の部は終了。

 午後からは期待を籠めて「飛騨の森」へ、情報通り早速にサンコウチョウが樹上に、その鳥影と特有な鳴き声は聴こえても、姿ははっきりと見せてくれない。 しかし、ここでもキビタキが姿を見せ、その鳴き声を再び聴き入る。 帰途のお堀の中は全く鳥の姿なし。 しかし最後にマガモ2羽のペアーが頭上を飛び遠く石垣の上に止まる。仲間に取り残されたのかと皆さんの同情しきり・・・ 本日の探鳥会はとにかくキビタキDAYの一日となりました。(M.K 写真K.T)

キビタキ

キビタキ

コゲラ

取り残されたマガモ♂♀

スズメ(幼鳥?)

スズメの砂浴び

マップ作り部会の4月活動報告

日 時 : 2024年4月23日(火)

場 所 : 堺自然ふれあいの森

参加人数 : 12名

 昨年会員の方と相談の上2024年度の観察場所を堺市の「堺自然ふれあいの森」としたが今日はその第1回目。 場所を区切って植物リストを作成するのだがその区切りは <A地区>森の館前の広場から入り口に近い法道寺川沿いの明るく開けた草はら。<B地区>アップダウンや階段のある尾根道を中心とした雑木の多い部分。<C地区>尾根道を挟んだA地区の反対側の湿り気のある第2豊田川沿いの第2豊田川みち周辺・・・とするのが良いかと思う。  

 雨を気にしながらの一日になりそうだ。<A地区>階段下にピンク色の花の色が濃く感じられるハルジオン。キンポウゲ科らしい光沢のある黄色い花のウマノアシガタの群生は華やか。春の黄色い花々はさらにヘビイチゴと副萼片の大きいヤブヘビイチゴ、ハルノノゲシ、カタバミ、オッタチカタバミ、ケキツネノボタン、カンサイタンポポ、オニタビラコ、コナスビ、小さな花のコメツブツメクサ等々。スイバの雄花は「花柄があるからホラ振ると揺れるでしょ」と雌花との違いを会員の方に教えていただく。見て聞いて少しずつ知識が増えて行く。ギシギシも咲き始めた。オオバコと白い雄蕊が輪に見えるヘラオオバコ、青紫色の花のオオイヌノフグリとそれより小さな花のタチイヌノフグリは共にオオバコ科。他にヒメオドリコソウ、シロツメクサ、カラスノエンドウ(巻きひげは通常3分枝)にカスマグサ(巻きひげは分枝しない)、ハコベ、ウシハコベ(花の柱頭は5裂↔他のハコベ類は3裂)、ナズナ、ミチタネツケバナ、オランダミミナグサ、スズメノテッポウ(イネ科)、スズメノヤリ(イグサ科)、ヤエムグラ、厄介なメリケントキンソウも見付ける。奥の方ではサギゴケの群生も見る事ができた。 木本ではアケビ、コナラの雌花序・雄花序を見る。  

<B地区>ゲンゲ(レンゲ)、イヌガラシ、ハハコグサ、カヤツリグサ科のゴウソ。シダ類では瑞々しいコシダの群生。ゼンマイは渦を巻いているのは栄養葉の若芽で茶色いのは胞子葉だとある。そして間近にコモウセンゴケを観察する。木本では尾根道に向かう入り口で薄いクリーム色のコマユミの花を、至る所でカマツカの真っ白い花を見る。背の高いクロバイは見付けにくいが美しい落花でそれと分る。育成地の若い松が幾本もの長い新芽を伸ばしていた。他に白いコバノガマズミ、コバノミツバツツジ、モチツツジ、ヤマツツジ、ヤマフジの花、ヒメコウゾの雄花・雌花を見る。またホオノキやふわふわの葉のヤブムラサキ、ナツハゼが蕾を付けていた。

見はらし広場と云う所でお昼にしたが谷の向こうに山々が見え、こちらも山に登った気分になる。昼食後は足下が悪いと谷みちを下らずに尾根みちを森の館へ引き返す。が時間も早かったのでチゴユリを見に豊田川沿いの道を歩く。

<C地区>ニョイスミレは花期が遅いので群生もまだ綺麗に咲いていた。またタチツボスミレ、シハイスミレなど花数は少ないが全域で見られた。 “第2豊田川みち”から“蔓の谷みち”を少し上がった所にチゴユリがまだ残っていた。またシュンラン、粘菌なども見ることができた。ハナミョウガはまだ赤い実を付けていたが花期は5~6月で10~15㎝になると云う花序を見逃さないようにしたい。

 終了後、園と部会を開催できる日を確かめるが何とか予定が立ったのでほっとする。

 次回5月の活動日は31日・金曜日になります。ご注意ください。(Y.M)

スイバの雄花

コナラ雌花序・雄花序

ヒメコウゾ・雌花

ヒメコウゾ・雄花

カマツカ

コモウセンゴケ

ゴウソ

コマユミ

17期生の5月8日講座報告

年月日  2024年 5月8日(水曜日) くもり

講座名: 植物入門(木本)

講 師: 堺植物同好会 出原 茂樹 先生

場 所: 堺市立栂文化会館 西原公園

 人にも暑がり、寒がりがいるように、生物はそれぞれ特性を持ち木々を友達として観察することでそのルーツや人類の文化との関係性がわかってくるとユーモアをまじえ わかりやすい言葉で説明して下さる出原先生の講話に興味深く聞き入った。

日本や世界の バイオーム (気温・降水量などに影響を受ける生物群系) について学習。

温暖な関西平野部は照葉樹林に分布し シイ類、カシ類、クスノキが多く生えるが、山地では夏緑樹林に分布し冬になると葉っぱを落とすブナ、ミズナラ、カエデ類が多く生えている。

今回、観察フィールドで見られる植物から🍃🌱🌿 問題が出された。

(1)十両はヤブコウジ 千両はセンリョウ 万両はマンリョウ では、一両は? 百両は?  (2)備長炭の原木は何? (3)触れるとかぶれる樹木は? (4)お墓に供える樹木は?  (5)葉が成長するとき、その形が変化していくのは? (6)葉の裏側の主脈を指でなぞるとイボイボが確認できるのは?  (7)白い花をホワイトリカーなどにつけてお酒として楽しめるのは? など 植物に詳しい講座生はすぐに答えることができ盛り上がった。

先生が研究のために訪れた亜熱帯多雨林小笠原諸島奄美大島の写真では、本島にはない珍しい植物や亀の刺身を食べる文化を紹介、近大鮪の養殖の様子のビデオなど説明のユニークさで「面白いね~」と声が上がっていた。

午後からは資料を手に、座学で教えていただいた強い光を好む陽樹、その下で日照量が少なくても成長する陰樹陽樹林陰樹林が混じった交樹林などコナラやアラカシを実際見ることで、森林の遷移の課程がよりわかりやすくなった。また、人の手が入っていない雑木林自然林を散策しながら爽やかな新緑の匂いを感じ森林浴を楽しむことができた講座となった。  (A・N)

問題の答え・・・(1) 一両はツルアリドウシ 百両はカラタチバナ     (2) ウバメガシ    (3) ヤマハゼ ヤマウルシ    (4) ヒサカキ(ビシャコ)    (5) カクレミノ    (6) シャシャンボ    (7) ニセアカシ

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問題を絵にして説明されるので理解できます

栗の花と同じ匂い  照葉樹のシダジイ

青々とした森林 爽やかな風
癒やされる講義になりました

緑の葉に混じって鮮やかに目立つ紅葉している葉っぱが存在する ホルトノキ

真っ白い花を咲かせるカナメモチ

人の手が入っていない自然林                 見応えがあります

5月9日のウォーキング部会報告

実 施 日: 2024年5月9日(木) 曇りのち晴れ

行 き 先: 北・山の辺の道コース②

参 加 者: 30名

今回は参加者30名が天理駅からスタートして石上神宮、白川ダム、弘仁寺を巡りゴールの山村町バス停まで北・山の辺の道コース②の逆コース約12キロのウォーキングである。

石上神宮で人気者のニワトリの鳴き声を聞いてご利益をもらい(?)、筍から成長した竹が点在する竹林を通り抜けて、高瀬川と楢川の水をたたえた白川ダムでお待たせのランチタイム。昼食を済ませた後半は青空のもと爽やかな澄んだ風を感じながら新緑の山合を歩き、開基は弘法大師の弘仁寺でチョコット休憩し残り3キロ弱の道を車に注意しながらゴールへ歩を進めた。山村町バス停に着くと近鉄・JR奈良駅行バスがグッドタイミングで到着して終了の挨拶はバスの中で「お疲れ様でした」。5月の気持ちの良いウオーキングでした。 (T・O)

荘厳な石上神宮

溜池を改築した白川ダム

水分補給で一休み

のどかな景観