年月日 2024年 5月22日(水曜日) くもり
講座名: 磯の生物観察
講 師: 地方独立法人 大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センター職員 日下部 敬之氏
貝塚市立自然遊学館 山田 浩二先生
場 所: 地方独立法人 大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センター ・ 豊国崎 落合川・谷川古港
見学させて頂いた 大阪府泉南郡岬町の大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センターは、大阪湾の水質を調べ、貝毒の原因となり 春には増えてくる有毒プランクトンの発生状況の調査、管理などをする①海を見守る 大阪湾に生息する魚の生い立ち、生態を記録することで採れる魚の種類などを予測し 漁業者と漁獲量などの調整を提案する②魚を調べる 大阪湾にはかつてあった干潟が少なくなり 海の生き物を育てる浅瀬が残っていない。人工干潟による波打ち際を作って魚が住み良い環境になるよう③海辺を再生する 水産技術センターの中にある栽培漁業センターで卵から稚魚を育てタグを付けて大阪湾に放流し 生き残る確率を調べ増やす取り組みをする④魚を増やすと、4つの仕事があることを教えて頂き、栽培漁業センターを見学。ヒラメや高級魚アコウ(キジハタ)、トラフグの養殖を見ることができた。
午後からは、潮の干潮にあわせて海水が出入りしている昔の船だまり跡、谷川古港(ふるみなと)を長靴に履き替えて泥干潟に住む生物を観察。
場所を変えて落合川河口へ移動。ハクセンシオマネキが巣穴から出入りする様子を息を殺して「アソコの巣穴!」と指をさし小声で伝えながらの観察風景は、お互い (シオマネキと私達) が身を潜めて相手の様子を伺っているようで可笑しくもあり 不思議な時間でした。
温暖化の影響で、暑さに弱いマコガレイ(マガレイ)が減少、逆に暑さに強いハモが豊漁になっている。また、川を綺麗に!という動きの中、海水の窒素やリンなどの肥料が減ったことで餌となるプランクトンの減少により イカナゴが採れず禁漁になるなど、イカナゴのくぎ煮といえば春を告げる美味しい郷土料理が無くなることはとても残念でもあり、私達の食生活に直結していることで改めて温暖化について考えさせられる講義となった。( A . N )
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