16期生5月10日の講座報告

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 年月日 : 2023年5月10日(水) 晴れ

 講座名 : 植物入門(木本)

 講 師 : 栗谷 至 先生 (大阪自然環境保全協会理事)

 場 所 : ファインプラザ大阪・光明池緑地

 午前中室内で樹木について基本的な知識を学び、午後は光明池緑地に出かけ樹木や草花の樹皮・葉・花などについて説明を受け観察した。 座学では、樹木の生存戦略(長生きする、水平に広がる、背丈を高くなど)のため、光合成したデンプンなどを幹に貯めながら縦方向にも横方向にも成長すると説明があり、樹木では樹形と光合成の働きが大事であると学んだ。 樹木の見分け方では近くで見かけることの多い「クリ」「コナラ」「クヌギ」「アベマキ」の4種類の木を、樹皮の形状からグランドキャニオンの地形変化の様子に合わせて覚えておくと三割程度の樹木は見分けることができるとのことであった。

 午後の野外観察では、ケヤキを見ながら仲間のエノキやムクノキとの違いについて説明があり、枝先と下枝の葉の大きさに違いがあることを観察した。ヒメユズリハの下では類似のユズリハとヤマモモとの違いについて、図鑑を使って「同定」の仕方を学んだ。これから図鑑を選ぶなら、種類数の多いもの、言葉より図や絵で特徴を示したものが分かり易いと助言があった。スダジイの下ではシイ類は密生して下草や他の樹木などが育たないので、大阪あたりでは最後はシイ林のままである。最後にそれぞれが採取した葉っぱから葉脈を観察し、葉脈の様子を知ることも樹木を知る一つであると学んだ。 晴天の中、講師の先生には樹木に限らず草花など目に入る植物すべてを丁寧に説明いただき、少し時間を心配しました。関心を持って見つめると、緑地の林は不思議がいっぱいだった。(H.I)

葉っぱ葉脈から導管を観る

うまくいったケヤキの強剪定痕

代表的な代償植生についての座学模様

ナラ枯れ防止、この辺りの被害は峠を越した

図鑑を使ってヒメユスリバの同定模様

枯れ枝を使って芽鱗痕の説明