年月日 2024年 1月24日(水) 晴
講座名:植物が動く方法
講師: 長谷川 匡弘 先生
場所: 大阪市立自然史博物館
自然観察の中でも花や実や紅葉には心動かされるが、枯れて落葉した姿はあまり目を引かない。その時期に種子は様々な方法で散布(動く)される。種子や花粉がどのように動くのか学んだ。
自然史博物館の2F種子散布展示コーナーの説明から始まった。ケヤキは秋に下方の黄色い葉が落ちる、上方の茶色い葉のついた枝には種があり、強い北風が吹く時まで残っている。時には枝ごと400mも飛んでいくことがある。
植物の種類により動くことのメリットは違う。また動く方法は ①風で運ばれる ②水で運ばれる ③動物に運ばれる ④自分でどうにかする の4つある。
タンポポやケヤキなどは風に運ばれ、ドングリやエノコログサなどは動物に食べられたりくっついたりして運ばれる。アリに運ばれることも多く、種子に付いたエライオソームを食べるために巣穴に運ばれ、残った種子は巣の中で発芽する。ヤシの実やハマヒルガオなどは海流で運ばれ、フジなどは弾けたりツルを伸ばしたりして動く。
午後からは非常に寒い中、植物園に出て様々な種子を探し収集した。集めた種子を散布方法別に区分した。その後全員で講師の指導を得て散布方法の区分と植物名の同定を行った。成果物は①風散布16種 ②動物散布26種 ③水散布3種 ④自力散布1種 不明4種の合計50種、結構な種類を収集できた。
種子が動くことのメリットや運搬者の選定や運搬される方法など、そのシーンに合わせて様々な工夫がされ驚かされることが多く、その植物の営みはワンダーランドだった。(H.I)
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