17期生の6月4~5日講座報告

このエントリーをはてなブックマークに追加

月 日 : 2025年6月4日(水)、5日(木)

講座名 : 「芦生の森」一泊研修

講 師 : 芦生の森ガイド

芦生の森は、京都北部の由良川源流域に位置する約4200haの関西屈指の天然林です。日本海型と太平洋型の気候を有し、暖温帯と冷温帯の移行帯に位置するため、植物や動物、昆虫などの種類が多く、学術上貴重な種も多数見られます。現在は京都大学の芦生研究林として、研究や教育目的で管理されており、通常は入れない上谷・杉尾峠コースをガイドさんの案内の基、渡渉を含めたトレッキングと由良川源流到着に挑戦します。

 電車を乗り継ぎ園部駅集合、それからは芦生の山の家のスタッフさんの運転でまずは美山かやぶきの里へ到着。白川郷に引けを取らない多くの合掌造の建物がありました。地域を散策した後、芦生山の家に到着。資料館である「斧蛇館」で研究林の概要や保護について学んだ後、「アカショウビン」の声を聞きながらトロッコ道の散策も楽しみました。夕食後、懇親会のゲームで盛り上がり1日目は終了。

 翌日、朝食後長靴に履き替えて出発しました。途中、大カツラに立ち寄り、樹高34m太さ3.4mの巨木に圧倒され、木の上にはヤマザクラやコシアブラなどたくさんの樹木が着生しており荘厳とさえ感じました。 引き続きバスで長地谷作業所に向かいトレッキングの開始です。ギンリョウソウ、ミズなどを見ながら歩くと渡渉が始まりました。せせらぎの音を聞きながら、20回以上の沢渡りを繰り返し歩くと、いろんな植物・動物の痕跡が観察できました。苔むした岩や倒木とその上に咲く幼木、アカハライモリ、サワグルミ、熊ハギにあった立木、落ちているトチの実、ツルアジサイに絡まれた巨木や綺麗に咲くヤブデマリ、高い木の上のモリアオガエルの卵塊、変な形につながっているサルナシ、ホウの花、エアプランツのようなハナゴケ、ブナ、トチノキの巨木など次から次に興味深い自然を見て、ガイドさんの説明を聞き、驚き、楽しみました。

 自然の雄大さは十分感じられましたが、シカの食害による植物の減少や防護ネットを見ると自然を維持する大変さも感じました。さらに谷に子鹿の死骸を見かけ、動物たちも生きることに必死なことを感じました。 食後、少しずつ狭く、急な道になると、そこには地味ながら水が湧き出る由良川源流がありました。福井県に一瞬通り過ぎ、迎えのバスに到着、山の家に移動しました。 貴重な自然に触れる経験ができ、さらには食事・宿泊・丁寧な内容のガイドと大変お世話になり、山の家の皆さんありがとうございました。(Y/M・M/N)

かやぶきの里

渡渉しながら植物観測

森の中の植物

森の植物や生物

森の中の植物や動物の跡

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です