日 時 : 2024年12月4日(水)
場 所 : 錦織公園(富田林市)
参加人数: 23名
今回は「公園の樹木調査シリーズ第4回」を錦織公園で行う。草本2点を含む100点ものリストを持ってパークセンターを出発する。
梅の里にはエノキの大木が何本もあり、空に黄葉をひろげていた。聞き慣れないキダチコマツナギ(木立駒繋・マメ科)は花や細長い実はコマツナギとそっくりだが何しろこちらは2mを超す大きさになる。横に枝を伸ばしたカマツカやミズキ、ヤマボウシの紅葉は少し控え目な感じ。モチツツジはまだピンク色の花を付けていたり、葉が濃い紅色に紅葉しているもの緑のままのものなど様々。大きな葉が黄葉していたのはムクロジで枝先には実も残っていた。びっしり黒い実を付けているヒサカキ。モチノキ科のタラヨウは艶のある緑の葉に赤い実が可愛い。トチノキの大きな実も見付けた。クサギは実は無くなっていたが紅色の萼片が残っていて眼を引く。またヌルデに大きな手触りの良い虫こぶ(ヌルデノミミフシ)が付いていたが、これはヌルデシロアブラムシと云う昆虫が寄生したもので「五倍子」の元となる。陽に映えて美しかったのはイロハモミジやモミジバフウの紅葉。ヤブツバキはまだ蕾だったがサザンカが咲き始めていた。
ヒイラギモクセイ(ヒイラギと中国原産のギンモクセイとの雑種)がリストにあったが、ヒイラギとの見分け方が難しそうだ。香りの強さが違うとか、鋭い鋸歯がヒイラギの方が少ないとか皆さん色々教えて下さる。果実は付かないとあるが、庭木や生け垣などにも使われていて案外身近な植物のようである。 関心が高かったのはテーダマツ。北米原産で成長が早いとあり35mにもなる巨大松。長さ10~20㎝の葉は日本では珍しい3針葉なので皆さん落ち葉を拾って確かめていた。また10㎝ほどの球果は鋭い棘があり触ると痛い。ここにはかなりの本数があるようだ。同じく北米原産で3針葉のダイオウショウ(ダイオウマツ・大王松)は葉の長さが20~50㎝と長いのでしなだれ、密に付いた様はフワフワした感じになる。成長はテーダマツよりも遅く、錦織公園では見られなかったように思う。
最後に名前合わせをしたがリストからは樹に付けられている名札も含めて78種を確認。リスト外のものも10種を超えた。 天気にも恵まれ晩秋の公園を一日のんびりと楽しむことができた。 (文・写真 Y.M)