植物部会の12月活動報告

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月 日 : 12月6日(水)

場 所 : 泉ヶ丘公園・大蓮公園(堺市)

参加者 : 29名

 朝から日差しが眩しいほどの好天気。風もなく絶好の小春日和だ。泉ヶ丘駅近くのビッグバン館の南側に位置する泉ヶ丘公園(旧展望台跡)から観察は始まった。ここは開発前の里山が今だ残っている貴重な場所だ。しかしそれも近くに遊園地へと変わる計画があり、今の姿は今年が最後かもしれない。 展望台跡への階段道両側は60年近く前に植栽されたウバメガシが続く。アラカシ、コナラ、クヌギ、ウリハダカエデ、クロマツ、ヤブツバキ、クスノキ、マテバシイ、ネムノキ、アカメガシワ等に混じって鳥が運んできたと思われる外来種のニセアカシア、トウネズミモチ、ナンキンハゼ、トベラ等が顔を見せる。花の少ないこの時期の花として知られるハマヒサカキとヒイラギの花を確認。ハマヒサキの花は都市ガスの臭いがするといわれ、皆さん一応納得(納得しない人も)。

 茶山台緑道入口付近では満艦飾のカナメモチの赤い実とトウカエデの紅葉が見事だ。緑道はきれいに管理されていて樹木も観察しやすい。アキニレ、モミジバフウ、イロハモミジ、ネジキ、ハンノキ、ドウダンツツジ、イタヤカエデ、ユリノキ等の紅葉・黄葉をゆっくり鑑賞。多いのは実をいっぱい付けたトウネズミモチとドングリの実を付けたシラカシ。

 大蓮公園への緑道はヒマラヤシーダーやメタセコイアの大木が続く。公園入口ではナンキンハゼの紅葉がお出迎え。そして赤い実で飾るクロガネモチと灰色の実のトウネズミモチそしてハマヒサカキの植え込みが暫く続く。 公園内の芝生で昼食後は植栽図マップを手にして公園を一回り。 この公園は泉北ニュータウン開発の最初のころに作られたのもので、ユキヤナギ、レンギョウ、アベリア、カナメモチ、ピラカンサ、プリペット、クチナシ等が公園低木として多く植えられたが、今ではその数を減らし、フィリフィラオーレラ(オウゴンヒヨクヒバ)等に変わっている。また、高木ではモリシマアカシア、ニセアカシア、ナンキンハゼは枯れたのか、伐採されたのかほとんど残っていなく、マップに載っていないナラカシワを見つける。エノキとムクノキ、ネズミモチとトウネズミモチの葉の見分け方、モチノキとクロガネモチの実の付き方の違い、イロハモミジとヤマモミジの葉の烈の違い、よく似たシャリンバイとトベラの葉・実を隣同士に見比べながら違いを確認する。

樹木の紅葉には少し遅すぎたが、天候に恵まれ充分した1日となった。(M.K 写真Y.M)

*下記写真はクリックする毎に、画面が拡大し解像度も上がります。

ヒイラギの花

ハマヒサカキの花

ハンノキ雄花(開花前)

クロガネモチの実

トベラの実

シャリンバイの実

カナメモチの実

ヒマラヤスギ雄花・シーダーローズ(球果の一部)