植物部会の10月活動報告

実施日 : 10月2日(水)  快晴

行 先 : 黒栂谷(金剛山)

参加者 : 16名  

 10月に入っても気温30度の残暑の中、金剛登山口に集合しました。  自家用車組が、バス組の到着を待って出席確認後、黒栂谷へ出発。 早速シュウカイドウが坂道の両側に咲き誇っています。  混生のミズヒキ・キンミズヒキ・ハキダメギク・ヨシノアザミ・ゲンノショウコ(民間薬の代表的植物)・イヌタデ(アカマンマ)=⁂同じくタデ科のヤナギタデは葉に辛みがあり刺身のつま等に使われますが、イヌタデは辛みがなく役立たずを意味するイヌがついたそうです。 イヌショウマ=⁂同様にサラシナショウマは根茎を漢方で解熱・解毒薬として薬効が認められますが、イヌショウマは薬効がないのでイヌの名を冠せられたそうです。  ツリフネソウ(帆掛け船を吊り下げたように見えることが名前の由来とされる)は果実が熟して触れると種子が弾けます。  よく目立つのは花序が大きく白色の小さな花を多数つけるシシウド、 白い米粒のような花を咲かせるオトコエシ、 株いっぱいに花をつけているイタドリ(春に出る新芽は山菜として食べられますが、蓚酸を含むので多食は禁物)

 坂道を進んでいくとヌスビトハギ(果実をズボンにつけている方も) ボタンヅル(葉はボタンに似て、果実は卵型) 渡り蝶のアサギマダラが好むヒヨドリバナ、 花は淡黄色で蝶型をしているノササゲ、 紫色の花のアキチョウジ、 仮雄蕊の中央に雌蕊が見える黄色の花のカラスノゴマ、 花は金平糖のようなミゾソバ(ウシノヒタイ)、 南アメリカ原産で園芸種が野生化して環境省の生態系被害防止外来種リストになっているノハカタカラクサ(トキワツユクサ)、 畑で目立つ雑草で冠毛は白色、細く長いノボロギクなどを観察して昼食にする。

 その昼食場所に、今年は特に綺麗で立派に咲いたと高い評価のアケボノソウ、キク科の多年草で約1メートルの茎は直立し黄色い花を総状につけるオタカラコウ(雄宝香) 茎が途中で成長が止まり、放射状に枝を広げたヤブタバコ、さらに山道を歩くとコミノサルトリイバラ(実);葉も実もサルトリイバラに酷似しているが、ひと回り位小さい。 その美しさに思わず振り向いたといわれるシソ科の落葉低木;ミカエリソウが淡いピンクの花を咲かせている。  キキョウ科の蔓性の多年草;ツルニンジンが白緑色で内側に紫褐色の斑点がある鐘形花を咲かせている。

 興味は尽きないのですが、帰りのバスの時間も迫っているので今日はここまで。ベテラン植物部会員の方の説明がとても丁寧で分かり易く、ゆっくりと観察できました。有り難うございました。

(文・写真 M.F)

ツリフネソウ

ボタンズル

シシウド

ツルニンジン

カラスノゴマ

シュウカイドウ

オタカラコウ

ヤブタバコ

ミカエリソウ

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