第97回吟行部会活動報告
日時:令和2年2月15日(土)
行先とテーマ:西宮・白鹿記念酒造博物館 「灘五郷の酒造りの歴史を学ぶ」
参加者:10名(欠席投句2名)
活動内容:「見えぬ敵」新型コロナウイルスの感染が広がるなか、参加者は全員、マスクをして緊張の面持ち。最初に「宮水発祥の地」の記念碑を見てから博物館へ。館は記念館と酒蔵館があり、レストランの白鹿クラシックスが隣接している。記念館では節句人形を展示する特別展「令和を寿いで」が開催されており、天皇の装束である黄櫨染(こうろぜん)の袍(ほう)を着けた人形など、豪華で格調高い雛人形の美を堪能しました。酒蔵館では、巨大な樽など酒造りの各種道具を見ながら、日本酒造りの奥深さを学びました。白鹿クラシックスでの句会では、馥郁とした白鹿のお酒を少しずつ味わい、和気あいあいのムードでした。
各人の代表選句:
葬送や別れ惜しみて増す余寒 智勳
裏庭に小さき芽吹き見つけたり 尚文
寒烏風に乗りてぞ遊びける 松薗
猫やなぎ水辺に映へて愛らしい ゆう一
宴終わりそぞろ歩きの余寒かな たけみつ
黙礼に黙礼返すマスクかな 洋々志
白梅や瞬かず蕊触るるほど まさこ
ぼやきつつ逝くノムさんの余寒かな ゆき雄
珈琲の漂う朝に初音かな あきこ
そら豆の一尺伸びて春の空 みえこ
蹲の余寒の水や掌に重し 流以
白だけでただ雪だけで息を呑み 河笑流
当日句
特選 美酒醸す宮水の妙雛の宴 まさこ
入選 樽廻船美酒載せ急ぐ春の海 流以
写真、文責 渡口 行雄