マップ作り部会の9月活動報告

日 時 : 2023年9月25日(月)

場 所 : 甲斐田川沿い~光明池

参加人数 : 15名(新入会員1名、臨時会員1名を含む)

 前回5月22日以来4ヶ月ぶりの部会は、部員に計った上まだ歩いていないC地区から光明池の土手を目指す事にする。

<甲斐田川沿い>

*秋のイネ科の花・・・フワッとした白い長毛が目立つメリケンカルカヤ。やや紫がかった1㎝ほどの小穂をバラバラ付けているのはカゼクサ。それに良く似たコスズメガヤは全体にやや小ぶりで白っぽく小穂も疎らだ。1本真っ直ぐに穂を立てているネズミノオ。シマスズメノヒエは棒状の小穂に黒い粒のような雄蕊の葯が点々と並んでいるので解りやすい。 背の高いセイバンモロコシ。

*マメ科の植物(葉は3出複葉、花は蝶型花、全体に毛のあるものが多い)・・・今日は萩の付く名の花を色々見る事が出来た。ネコハギは茎を伸ばして匍匐し白い花弁の元に二本の紅紫色の斑紋のコントラストが印象的で3枚の丸い葉は触るとフワフワだ。地味なメドハギの葉は細長く、よく見ればネコハギに似た花を付けていて、漢字名(筮萩)は昔この茎で占いに使う筮(ぜい、訓読みでめどき)を作っていたからとか。イヌハギは、茎は木質化し上部で八方に枝を伸ばした先にややクリームがかった総状花序(花にはやはり紅紫色の斑紋あり)を付けるので目立つ。咲いている開放花が終わる頃にヒメクグ(カヤツリグサ科)の花序の様な球状の閉鎖花を多数付けるそうで、それも後日観察できればと思う。アレチヌスビトハギのピンクの花は今や多くが種に変身していて厄介であった。濃紅色のマルバハギは木本で花序の柄が短いのが特徴。 萩の付かないマメ科の植物では、葉先を引っ張るとV字に切れるので名の付いたヤハズソウ(矢筈草)は写真を見ると葉の側脈が綺麗にV字に並んでいるので納得する。黄色の花は春に見られたミヤコグサではなく、少し大きな花弁がくるりと回ったノアズキだ。紅紫色のクズの花には黄色の斑紋があると云う。-

*キク科・・・クリーム色のアキノタムラソウ。春から咲いている黄色の花のブタナ。茎に毛の多いオオアレチノギク。セイタカアワダチソウやヨモギはまだ蕾。ブタクサ、アメリカセンダングサなどを見る。

*その他 これが?と思う様な姿のワレモコウ(バラ科)を教えてもらう。紫色の花付きの少ないアレチハナガサと華やかなヤナギハナガサ(クマツヅラ科)。淡いピンク色の花のツルボ(キジカクシ科)。黄色の4弁花はチョウジタデ(アカバナ科・別名タゴボウ)。小ぶりな白い花のマメアサガオ(ヒルガオ科)。イタドリ(タデ科)は真っ白い花とピンク色の花を付けたものを見る。

*木本 ムクゲ、フヨウ、タニウツギの花。まだ色づいていない実を付けているのはエゴノキ(実も花と同じくぶら下がっている)、コナラ、サルトリイバラ、トウネズミモチ、葉の切れ込みが深いキレハノブドウなど。葉軸に翼があるので解りやすいウルシ科のヌルデは甲斐田川沿いでは白い実を、光明池近くでは白い花序を付けていた。粉を吹いた様な実は舐めると塩味がするのだとか?

<光明池の土手> 中には分け入らず、周辺から覗く。

甲斐田川沿いでも見た、花柱が突き出ている紫色のツリガネニンジン(キキョウ科)、ツユクサ(ツユクサ科)、クズ、メドハギ、マルバハギ、イヌハギ、ワレモコウなど。 まだあまり開いていない白い花のヒヨドリバナ(キク科)は斜面の中に。小さいが白い花の目立つメリケンムグラ(アカネ科)は土手上で沢山見る事が出来た(写真は6月の活動報告をご覧下さい)。

*木本 マメ科のコマツナギは細い枝を四方に伸ばし、細かい葉と濃いピンク色の総状花序が可愛い。コガンピ(小雁皮ジンチョウゲ科)は小さい上、枝先に多数の白い花を付けているのでなかなかガンピと結び付かなかった。

昼の暑さが心配されたが光明池まで歩く事が出来た。  アレチヌスビトハギの服に付いた種はウェットティッシュで驚くほど上手く取れ、教えて頂いて大助かりであった。(文・写真 Y.M)

ノアズキ

ネコハギ

ヤハズソウ

ワレモコウ

ヌルデ

マメアサガオ

イヌハギ

コガンピ

ツリガネニンジン

チョウジタデ