いのちの営み探検部会の2月活動報告

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テーマ :冬を越すいきものたち

実施日 :2024 年 2 月 19 日 ( 月)

観察場所:宮ノ上公園 ( 和泉市)

参加人数:16 名

 冬は生き物にとってたいへん厳しい季節。
いきものたちはどのようにして寒さをやり過ごしているのだろう。落葉樹は冬芽を作り、静かに越冬。春を待ちます。草の中には葉を放射状に広げて、地面にぴったりつけた状態で冬を過ごすものもあります。この状態の草をロゼットと言います。地表を覆うようにして葉を広げ、陽射しを一杯に浴びて春を待ちます。春になると、種から芽を出す草よりいち早く成長できます。公園内には多様なロゼットがありました。園内は手入れ良く、草刈りがされていたけど、地面ぴったりに広がるロゼットは刈られることなく、無事。現 代を生きる延びるにも良い形と、勝手に納得しました。

 日当たりの良い暖かいロゼットの下にはベニシジミ幼虫や、アブラムシなどが隠れていることもあり、虫たちの冬越しに出会えることもあります。今回は樹皮の下、木の枝などでいろいろな虫たちの生き様に出会いました。カマキリは卵を卵嚢に包んで越冬。イラガは幼虫が繭を作りその中で、越冬。しかし出会ったのは繭の抜け殻のみ。残念!コナラ朽ち木断面ではカミキリ幼虫と、幼虫の食痕が。ムクノキ樹皮の下には越冬中の数匹のダンゴムシとイチモンジハムシを見つけた。イチモンジハムシは黒光りする丸みを帯びた体と、その前胸部では鮮やかな黄色の中に4つの黒紋が並び、美しい。さらには、テントウムシとそのさなぎ、さなぎ抜け殻も発見。日常なかなか気づくことのない、小さな虫たちの厳しい冬を生き延びる姿に感動を覚えた。時々小雨が降る天候で、ムラサキシジミなどの蝶の飛翔に出会えなかったのが残念でした。 (A.F.)

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