13期生2月19日講座報告

月 日:2020年2月19日(水)晴れ

講座名:昆虫の冬越しとコモ開き

講 師:佃 十純先生(加呂登池自然クラブ)

場 所:大泉緑地(堺市)

 午前はスライドを見ながら、大泉緑地の多くの生き物と菰巻きについて受講した。菰巻きは江戸時代に大名庭園で行われたのが始まりとされ、マツカレハの幼虫(マツケムシ)を除去する方法のひとつ。近年の菰巻き調査ではマツカレハの幼虫は少なく、獲れるのは益虫がほとんどで、今は生き物の調査を目的としている。また、大泉緑地にかつて(10年程前)いた生き物、梟(トラフズク)は虫や小動物、小鳥などを生きたまま捕らえ飲む込み、羽や骨、毛など消化できない物をペレットとして吐き出す。ペレットに入っていた蝙蝠や鼠の骨を観察、下顎骨、頭蓋骨、肩甲骨、大腿骨等全身が綺麗に揃っていて感動した。このペレットの観察によって大泉緑地やその周辺に生息している生き物たちがわかる。

午後は3班に分かれフィールドワークへ。1班クヌギ、2班ムクノキ、3班アキニレを担当。まず、菰巻をしていない裸の樹皮の間や裏にいる虫を採取。続いて菰を回収し、菰の下になっていた樹皮上の虫をすぐさま採取。部屋のテーブル上に菰を広げ、眠りから覚めて歩く回る虫を易しく、てきぱきと容器の中へ。カメムシ、テントウムシそしてクモ等沢山の種類と数多くの虫を採取した。生き物たちは冬の間も活動していた。最後に先生から「何故ここにいるのかを考えることにより観察眼が養え、そこから楽しさが生まれてくる」と教えられた。心に留めておきたい。(3班作成)

トラフズクが吐き出すペレットの中にアブラコウモリの骨がたくさん見つかりました。

何が潜んでいるかワクワクしながら、樹皮をめくります。

あちこちで悲鳴と歓声。どんな小さな虫も逃がしません!