石ころ部会の11月活動報告

月 日 : R4年11月11日

場 所 : 大阪府和泉市 久保惣記念美術館

参加者 : 18人

活動内容 :

 今年最後の石ころ部会は久保惣記念美術館にて開催中の特別展「玉石の美」の鑑賞である。玉(ぎょく)は翡翠等の貴石でつくられた工芸品であり、中国では重要な美術工芸分野のひとつに位置付けされている。古くは中国新石器時代の玉菅、玉環、玉針や、商時代の工芸品(鳥、虎、魚、兎、龍、蝉や豚等の形をした彫り物)、清時代の硯や文房具等であった。日本古来の玉石としては縄文や古墳時代の耳飾り、弥生・古墳時代の勾玉や飾り玉などが展示されていた。勾玉は中国の展示品にはなく、日本特有のものであるようだ。玉石鑑賞の後は宮の上公園で昼食を摂り、いずみの国歴史館の展示も見学した。我々はこの7月に河内長野のふるさと歴史学習館で滑石を用いた勾玉づくりを行ったが(7月22日の活動報告参照)、今回の鑑賞で石に対する理解の幅が更に広がったように思えた。天気にも恵まれ、心地よく充実した一日であった。美術館の説明資料などを参考に石ころ部会の視点から今回の鑑賞・見学を以下のようにまとめてみた。

まとめ

  • 中国美術において「玉」(ぎょく)は軟玉、硬玉をはじめとする貴石で作られた工芸品の総称であり、祭祀器や装身具として利用された。他に碧玉、水晶、瑪瑙、大理石、滑石、蝋石、琥珀なども使用された。
  • 硬玉は翡翠(蛇紋岩由来の変成岩)のこと。軟玉は透閃石や陽起石の一種。碧玉は不透明な石英。水晶は無色透明な石英。瑪瑙は縞模様のある石英の結晶体。大理石は石灰岩が変成したもの。滑石や蝋石も変成岩の一種で特有の結晶構造のため結合力が弱い。琥珀は天然樹脂の化石。
  • 軟らかい順にモース硬度で列記すると滑石は1、琥珀は2~5、大理石は3、軟玉は6~6.5度、瑪瑙は6.5~7、硬玉(翡翠)は6.75~7、水晶は7、ダイヤモンドは10となる。

切断、穿孔、研磨等の玉器製作の工具として新石器時代には石製の工具が使用されたようだ。板状の石を使い、鋸を挽くように動かしながら水に濡らし砂を付けて擦り切る方法や、大きめの孔をあけるには、竹を用いて水に濡らした砂を付けながら回転させ擦り切る方法が推定される。商時代以降は金属製の工具が使用されたようだ。(I.S)

久保惣記念美術館前にて

中国 および 日本の 玉石 の数々

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