植物部会の5月活動報告

月 日 : 5月4日(水・祝日)

観察場所 : 金剛山山麓(伏見林道、百ヶ辻付近、池の川谷林道)

参加者 : 19名

 爽やかなみどりの日、好天にも恵まれ金剛山のロープウェイ前バス停付近は、家族連れの登山客で大混雑。その中を2班に分かれて出発。そのバス停付近では、ピンクをおびた白い花のツルカノコソウが群生しており、カキドオシの紫花やミヤマキケマンの黄花も負けじと咲き誇っている。伏見林道に入ると早速に暗紅紫色の花を付けたミヤコアオイを見つける。テンナンショウをあちこちに見つけ、ムロウテンナンショウとコウライテンナンショウは「花序の付属体の違い」にあることを確認する。沿道には地味な花を付けたイラクサ科のウワバミソウやカテンソウが続き、他にヤマルリソウ、ヤマネコノメソウ、オオバタネツケバナ、ジロボウエンゴサク、ツルキンバイ、チャルメルソウの花が咲いていた。

 伏見林道を離れ次の百ヶ辻付近の道路沿いは日当たりがよくミツバツチグリ、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴの小さな黄色の5弁花やジシバリ、ムラサキケマン、タチツボスミレ、ニョイスミレ、キランソウ等などの花が咲き乱れる。途中頭上に清楚な白花のシロバナハンショウヅルやツクバネウツギ、ミツバウツギ、ヤマブキや草地にはクサイチゴ、ニガイチゴ等の樹木の花を見つけ次の林道入口まで道路を下る。

 池の川谷林道に入ると道は暗くなり、両沿道にはカンスゲ、ヒメカンスゲやヌカボシソウ、クラマゴケ等の日陰植物が続く。このルートは登山客を見かけることが少なく今度はゆっくり観察出来そう。先ずチゴユリやユキザサの花を見つけ、その近くにタニギキョウの小さな白花を見つける。派手な色のラショウモンカヅラや小さな可愛らしい花のミヤマハコベ、サワハコベ、ヤマトグサも群生で咲いていて見事だ。その近くのフタリシズカはまだ蕾は固く、夏に咲くハエドクソウやトチバニンジンは花の気配も無い。

 今回は山麓だけであったが、充分満足する観察会となった。(M.K 写真M.A、M.K)

ツルカノコソウの群生

ミヤコアオイの花

ムロウテンナンショウ

ジロボウエンゴサク

ヤマルリソウ

シロバナハンショウヅル

ツクバネウツギ

ヤマトグサ